ミッション破壊作戦~風はあらゆる方向に吹く

作者:ほむらもやし

●夜が長くなりはじめて
 風が吹いている。でも、いつもと違うように感じる秋だ。
「9月に入ったけれど、暑さは相変わらずだね。蝉も元気に鳴いている。皆は無事にやっているかな?」
 ケンジ・サルヴァトーレ(シャドウエルフのヘリオライダー・en0076)は、ミッション破壊作戦への参加を呼びかける。
「これから向かうのは、エインヘリアルのミッション地域だ。行き先は選択可能な地域の中から一箇所、参加したメンバーで相談して決めてほしい。撤退を阻む敵に既にあるミッションのデータが参考にできるはずだ」
 回廊攻撃は高空からの降下作戦を実施する。
 ヘリオンが通常飛ぶよりも高い高度からの降下だ。
 攻撃を行ったケルベロスは、自力でミッション地域中枢部から撤退しなければならない。
 ミッション破壊作戦の戦術はある程度確立されており、危険と言われたのは過去の記憶になりつつある。
 さらに新たに得たヘリオンデバイスという力も、リスクを減らす役に立つだろう。
「グラディウスは降下攻撃の時に浮遊する防護バリアに刃を触れさせるだけで能力を発揮する。手放しさえしなければ、叩き付けても突いても、切りつけても使い方は自分流で大丈夫だ」
 グラディウスは一度使用すると蓄えたグラビティ・チェインを放出して主要な機能を失うが、1ヶ月程度グラビティ・チェインを吸収させれば再使用できる。
 手放すような使い方をすれば、紛失の可能性があるため、投げるような使い方決してしない。
 使用済みのグラディウスを持ち帰るのも任務だ。
「限られた数のグラディウスをやりくりしながら、多くの魔空回廊を破壊できたのは、長い間、皆がグラディウスを大切に扱ったおかげだ。ジグラット・ウォーやヘリオンデバイスの獲得で状況は変わってきたけれど、これまでの感謝の気持ちは変わらない」
 市街地、城址、島嶼、山岳地帯……地形や状況は、選択したミッション地域によって異なる。
 山中を素早く移動するのに適切な作戦が、掘割のある城址で同様に役立つとは限らない。
 地形に応じた行動を心がけるだけでも、メリットは重なるだろう。
 忘れてはいけないのは、ミッション破壊作戦で攻撃を掛けるミッション地域中枢部は、通常の手段では立入ることが出来ない場所。
 戦闘や撤退に時間をかけ過ぎれば、孤立無援のまま全滅することもあり得る。
「聞いたことのある方には同じ説明で申し訳ないけれど、上空から叫びながらグラディウスを叩きつける――という攻撃自体が、派手で目立つ。目立たなければ攻撃出来ないから承知して下さい」
 そしてこの叫びは『魂の叫び』と俗称され、攻撃の破壊力向上に役立つと言われる。
 グラディウス行使の余波である爆炎や雷光は、強力なダメージをばらまいて敵軍を大混乱に陥れる。
 発生する爆煙(スモーク)によって、敵は視界を阻まれ、組織的行動が出来ない状況である。
「スモークが有効に働いている時間が撤退時間の目安だ。攻撃を終えてからスモークが効果を発揮する時間は一定ではないと言われるけど数十分程度という感じだ」
 敵中枢に大胆な攻撃を掛けて、一度も戦わずに逃走できるほど甘くはない。
 ミッション破壊作戦では地域に設置された強襲型魔空回廊の破壊を目指し、魔空回廊の破壊はその後のミッション地域の開放という結果に繋がって行く。
「エインヘリアル勢力にいつまでも好き放題にさせてはいけない。ひとつでも多くの地域を解放に繋げられるように、頑張って行こう!」
 途方もないように見える状況でも、続けて行くことで少しずつ変わって行くこともある。
 僅かな変化に目を向け、正しいと信じるものに情熱を注ぎ続けて行こう。


参加者
端境・括(鎮守の二挺拳銃・e07288)
ルティア・ノート(剣幻・e28501)
岡崎・真幸(花想鳥・e30330)
死道・刃蓙理(野獣の凱旋・e44807)

■リプレイ

●回廊攻撃
 岡山は高空まで雲に覆われていて、夜が明けている筈なのに景色は暗かった。
 高空の雲の中、ケルベロスたちはヘリオンから降下を開始する。
 雲の下は激しい雨が吹き荒れている闇。一拍の間を置いて雲の中を太い稲妻のような光が斜めに貫く。
「蒸着!」
 雲は煌々とした光を孕み、その雲の中を降下する4人のケルベロスの身体が光の粒で覆われる。
 次の瞬間に光の粒はヘリオンデバイスと変化して蒸着を完了していた。
「来るまでにだいぶ時間が掛かってしまいましたから……」
 とにかくこのままにはしておけない。それが死道・刃蓙理(野獣の凱旋・e44807)の抱く正直な気持ちかも知れない。
 重力の加速を得ながら雲を抜けると、目標を防護するバリアの存在感が急速に増してくる。
 魔空回廊上部に浮遊するバリアは、かつて破壊が困難なものの象徴のように語られていた。
「自分の国のお城を占領されたままってのも何か、アレですからね……」
 刃蓙理は「アレ」という語彙に万感を込めてグラディウスを構える。
 そして翼をもたない自身には最適であろう落下方向、半球状のバリアの頂点へ進路を向ける。
 瞬きの刹那に落下速度はさらに増し、バリアは間近に迫る。
「返して貰いますよ……」
 刃蓙理は雨雲と自身を映す巨大な鏡のようなバリアを目掛けて、グラディウスを突き降ろした。
 激しい衝撃と共に接触したグラディウスから青白い光が噴き上がる。
 直後、爆発。光は雲を突き抜けて巨大な十字架を描き衝撃が早朝の岡山の街と大気を揺さぶった。
 攻撃に気がついたエインヘリアルが騒ぎ出す。
 名もなき死星の加護を受けし星霊甲冑によって理性を奪われ、狂戦士と化したエインヘリアルの軍団だ。
 敵襲を告げる銅鑼を打ち鳴らし『殺せ! 殺せ!』と叫びをあげる。
 その殺意や敵意は、岡山での教え子との記憶に思いを巡らせていた、岡崎・真幸(花想鳥・e30330)にも届く。
「何だ、これは……」
 商業施設で遊んだり飯食って、美術館で資料を探し図書館で勉強。
 岡山城を見上げつつ後楽園を散歩。
 秋の音楽会では和装姿で箏や三弦を奏で、慣れない社会人生活に愚痴をぶつけ合う。
 そんなイメージが狂気を孕んだ暴力によって踏みにじられて焼けて行く。
 許せない。
「ここはあいつらの過去や現在、未来のある場所だ。あいつらの日常は奪わせん!」
 叫びと共にグラディウスを叩き付ける真幸。
 巨大なバリアの表面に亀裂が走り、銀色の鱗状の破片が飛び散った。
 次いで爆発、無数の稲妻がバリアの表面を伝い、直後シャワーのように地表に向かって落ちて行く。
 同じ頃、天守閣の南側の開けた場所に刃蓙理は降り立った。
 当然のことだが、この辺りは魔空回廊を間近に臨むミッション地域の中枢である。
(「やはり囲まれていますね……」)
 ゴッドサイト・デバイスにより示されたのは自身が立ち並ぶ敵群の中心にいる状況。
 スモークのおかげで姿を隠されているとはいえ、侵入者の気配を察した敵群が足で地を打ち鳴らしながら、その所在を明らかにしようと動き出している。
(「なるようにしかなりませんね……ミッション破壊作戦はこういう危険なものですよね……」)
 現場では腹を決めるしかない。勝ち続く昨今、敵地の中枢に降下して無事に切り抜け続けていることが大変な幸運であると実感する。
 瞬間、頭上で爆音が轟き。豪雨のように降ってきた雷光が次々と敵影に襲いかかる。
 戦いを鼓舞する咆吼はたちまち絶望を含んだ悲鳴と変わり、エインヘリアルの軍団は大混乱に陥る。
 スモークの中から現れた甲冑姿のエインヘリアルが刃蓙理の目の前で雷光に貫かれて消し炭の如き塊と化す。
 爆発の熱によって生まれた上昇気流が炎を孕んだ竜巻となって上空に向かって舞い上がる。
 竜巻に舞い上げられた別の敵影が、空中で為す術も雷光に貫かれる様子は、攻撃態勢に入った、端境・括(鎮守の二挺拳銃・e07288)の目に映っていた。
 戦いを鼓舞する叫びは消え失せ、代わりに大気は蹂躙される者が発する悲鳴に満ちていた。
「まったくもって凄まじく、そして哀れなものじゃな」
 炎と雷に蹂躙されるのは自業自得と言えたが、置かれている境遇には憤りを覚えている。
 懲罰という名目で元来持っている理性を奪い去って狂戦士とすることは、ダモクレスのように生まれながらに心を持たない戦士を作り出すことよりも罪深いと括は感じていた。
 これで終わりにしたい。
 エインヘリアルであってもこのような戦士が作り続けられてはいけない。
 しくじれない。恥じる戦いをするわけにはいかない。
「彼の地は、創った者、維持してきた者、訪れ愛した者たちの心が脈々と受け継がれてきた場所」
 急速に距離が詰まってくる防護バリアの表面には網の目状の亀裂が走っていて、銀色の破片を今現在も散らしている。そして刃蓙理や真幸の攻撃の余韻からか揺れているように見える。
 何が何でも、回廊を破壊に至らしめたいと気持ちが強まって行く。
「おぬしらの心なき所業、その道行きは断たせてもらうのじゃ!!」
 亀裂の起点に吸い込まれるように突き刺さるグラディウス。
 固く突き刺さったグラディウスを満身の力で引き抜いて、もう一度叩きつける括。
 バリアの揺れは大きくなり、グラディウスを握りしめた括は土師器と勝れる。
 澄んだ音を立てながら亀裂を広げ鱗状の破片を舞い散らせるバリアが崩れ始める。
 爆発の炎と煙が地を這う様に広がって行く。
「罪人とはいえ、星霊甲冑によって理性を奪われた――その事情に多少の理解はしてあげましょう」
 ルティア・ノート(剣幻・e28501)の目に、辛うじて形を留めていた鉄筋コンクリート製の天守が熱に耐えきれなかったのか押し潰れるようにして崩壊する様が、見えた。
「ですが、理性を失っていても、今日までの罪を許しはしません」
 魔空回廊も防護バリアも、未だ完全には破壊されずに、持ちこたえていた。
 竜巻のような上昇気流に乗って大量の瓦やコンクリート片が巻き上げられて来る。そのなかに混じる巨大な人影が雷に打たれて塵のようになって散る。ルティアは右眼と地獄化した左目で攻撃目標を睨み据える。
 バラバラになってしまいそうなバリアが大きく揺れながら銀色の破片を散らしていた。
「これ以上罪を重ねぬよう、ここで終わるのがあなた達の償いです」
 これで終わりにしたい。しかしどうすれば確実に破壊出来るのかは分からない。
 得体の知れない運命に翻弄されているような気がして、心が乱れそうになる。
 光の翼に力を込めながら傷ついた巨大な面、その一画に明るい空のような面があるのに気がついて狙いを定める。それは近くで見ればぼやけた青い瞳のような輝きだった。
「せめて看取って差しあげます。死に眠りなさい」
 ルティアは叫び、グラディウスを突き出した。切っ先がバリアに触れると同時、渦を巻く黄金の光が立ち上がる。砂の如くに巻き上げられるバリアと回廊が光を放ち、空間を黄金色に染める。そして絶望と希望の入り混じった咆哮の如き衝撃が大気と地表を鳴動させた。

●新たな力を駆使して
 鳴動の余韻が残る中、魔空回廊は驚くべき早さで消滅した。
 頭上にあった圧迫感もすぐに消える。
 スモークと雲に覆われた空に穿たれた穴に青空が覗いたが、それは一瞬のことでルティアが仲間と合流する頃には穴は塞がり地表は夜のような暗さとなった。
「皆も気づいておると思うのじゃが、城というのは道が限られておってのう……」
 現在地から城の外を目指すには、3つの経路が考えられたが、後楽園を横断するコースは距離も長く明らかに不利、残る2経路から撤退しやすいほうが選ばれる。
「不明門での戦いは避けられそうもありませんが、ここさえ突破すれば、大手門跡までは近いです」
 括と刃蓙理の言葉にルティアと真幸は頷きで応じる。戦闘になりそうな地点におよその見当がつくだけでも撤退の不安は低減される。
 かくして撤退を開始してから間もなく、刃蓙理は不明門に陣取るエインヘリアル「死星囚」の影を認める。
「こっそり通り抜けるのも難しそうじゃのう」
「時間もありませんし、倒して進む方がベターのようですね……」
 敵は立ったままで此方に気づいていないようだ。真幸とルティアは刃蓙理の言葉を聞いて決意する。
「賛成だ。此処を突破すれば出口も近い」
 別の門の辺りにも敵が陣取っていることもゴッドサイト・デバイスにより分かっており、時間を掛けて迂回しても戦闘を回避して通り抜けられるとは限らない。
 仲間の意向を察した刃蓙理はドラゴニックハンマーを背中側に構えて溜をつくりながら、間合いを詰め、飛行状態にある真幸もまた慎重に敵との距離を見定める。
(「頃合いじゃな」)
 ルティアの準備が整ったのを見て、括は拳銃の引き金を引いた。
 乾いた音の銃声が3度、響き渡り、銃弾は全て命中した。
「なんじゃあこりゃあ!」
 姿が見えない。エインヘリアルは腹部に触れた手が、甲冑の穿たれた孔から出る血で真っ赤に染まっているのに気がついて怒鳴り声を上げた。
 奇襲は大成功だ。敵はまだ此方の姿を把握していない。
 刃蓙理は前に出した足を踏み込み、後ろに溜めたドラゴニックハンマーの重量を乗せて、無言のまま、思い切り振り抜いた。一瞬の間を挟んで、衝撃と、固い物が割れて曲がるような感覚が手に伝わってくる。
「ぐわっ! おどれかあああ!!」
 悲鳴と怒号を上げるエインヘリアル。
 睨み返してくる両眸に呪いの泥で塗り固めたハンマーヘッドを叩き付けた刃蓙理の姿が映る。
「チビ、自由攻撃で行け」
 装備するオウガメタルを、身体を覆う鋼の鬼と変えた真幸は、ボクスドラゴンにそう言い置くと空中を駆け敵との間合いを一挙に詰める。
「消え失せろ」
 満身の力を込めた銀色の拳が、頭部を覆う兜を直撃する。瞬間、兜が割れ、飛び散った破片が甲高い音を響かせながら石階段を滑り落ちて行く。ボクスドラゴンの吐き出すブレスの輝きに続いて、ルティアが叩き付けた地獄の炎がエインへリアルの纏う甲冑の表面で燃え上がる。
 エインへリアルは現時点でも相当のダメージを受けていた。従って一旦ダメージを癒し反撃の算段をするというのが自然な行動と言えるが、このエインへリアルはダメージを顧みること無く攻撃を仕掛けて来る。
「あなたのお相手は私がいたします!」
 両手に剣を構え、前屈みの姿勢で突っ込んで来るエインヘリアル。
「おどりゃー!」
(「これなら想定の範囲内です……」)
 攻撃は苛烈だったがダメージは小さく抑えられている。強力な攻撃も事前に攻撃の属性が分かっていれば、有効な対抗策を立てられる。
 括が続けて武器封じのバッドステータスを重ねる。大量に積み重ねられれば強力な攻撃力もスペックを誇るだけの飾りと化す。
「絶対に生きて帰る」
 炎を纏った巨大な剣で攻撃を受け止めたルティアが痛みに耐える微かな呻き声を漏らすのが聞こえた。
 真幸はボクスドラゴンのチビに全力で支援するように指示を飛ばすと、自身は確実性を重視して鋸刃状に変形させた刃を操り、敵に重ねられたバッドステータスを花開かせる。
 気持ちでは埋めることの出来ない実力の格差は確かに存在する。
 しかし敵の情報を分析し、ルティアなりにディフェンダーの役割を果たそうと頑張っていることを真幸も括も刃蓙理も知っていた。たとえ知らなくとも手を差し伸べただろうが、共に危険に立ち向かう仲間と思っているのは確かだ。
 対策を重ねてはいても、戦いが長引けば彼女は落ちる。
 そんなことは許さない。誰も欠けさせない。
「呪いの死灰が生気を奪う……。直接」
 刃蓙理が満を持して繰り出す死灰の妖剣技が、甲冑に穿たれた傷口を刺し広げて呪われた灰を体内に侵入させる。灰は傷口を腐らせて、その治癒を困難なものに変えた。
 括が射出した氷結輪が甲冑を切り裂く。次の瞬間、強烈な冷気が吹き荒びエインヘリアルを凍てつかせる。
 氷の破片を散らしながらの、固い動きで剣を振るうが、何も無い宙を撫でるだけだった。
 鋼の鬼と化したオウガメタルを纏った真幸の拳が、割れた兜の反対側を打ち据える。
 顔を覆っていたパーツが割れ飛んで、ついに顔が露わになる。
 全身に甲冑を纏った姿はエインヘリアル「死星囚」と言う記号的存在であったが、甲冑の内側に存在する顔を目にすると、複雑な感情が湧き出てくる。
 だが感情に浸る時間はない。
「名も知らぬ罪人さん……死を以って……あなたをその鎧の呪縛から解放してあげますよ……」
 刃蓙理はそんな義理は無いとは口では言うけれど、自分の役割を果たそうとしていた。
 ――力の限り。敵の攻撃の届かない後衛で、ルティアや真幸や括に守られて無傷なのだから少しでも早く確実にこの敵を撃破したい。発現する氷の剣の機能が得物に宿る。
「コード申請。使用許可受諾。凍てつく刃、受けてみなさい!」
 それは辛うじて立っていた満身創痍のエインヘリアル「死星囚」を切り刻み、凍結させる。
 パキッ、と澄んだ音を立てて、呪われた甲冑を纏ったままの巨躯が砕け散る。
「先を急ぎましょう……」
 煙となって消えて行く死体を見届けることなく、刃蓙理を先頭に撤退を再開する。
 動きの乏しかった敵が動き出している様子をゴッドサイト・デバイスが伝えていた。
 その背中を追うように不明門を駆け抜ける括。
(「グラディウスに、ヘリオンデバイス。どっちも、今日までを戦い抜いてきたからこそ、今ここにある力、じゃな」)
 今日も全員がグラディウスを身につけており大切に持ち帰っている。
 多くのケルベロスが繰り返し使用し、使用する度に命がけで持ち帰られたものだ。
「よし、ここまで来れば大丈夫だな」
 真幸は呟いて、再び雨の降り始めた空に腕を振り上げた。
 大手門跡の先には堀を跨ぐ橋が架かっており、この辺りはミッション攻略に訪れるケルベロスでも立ち入れる場所だった。
 魔空回廊を破壊した。戦いにも勝利出来た。
 4人が自分の出来ることを考えて、お互いに役割を果たした結果である。
 今ここにあるのは、括とルティアと真幸と刃蓙理の、仕事をやり遂げた満足のある表情だった。

作者:ほむらもやし 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2020年9月20日
難度:普通
参加:4人
結果:成功!
得票:格好よかった 4/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 1
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