オークの描くは淫紋、それが示すは快楽か、淫乱か?

作者:塩田多弾砲

 その日、
 シフカ・ヴェルランド(血濡れの白鳥・e11532)は、『悲鳴』を聞いた。
「……これは」
 場所は、とある美術館。そこで、女性は無料の企画展が行われていたため、話の種にと赴いていたシフカは、
「いやああっ! あっ……あひぃっ!」
 悲鳴の次に『嬌声』を聞いた。
 見ると女性たちが、何らかの理由で『発情』させられ、周囲に襲い掛かっていた。
『……『ペンは、剣より強し』……いや、『絵筆は、剣より強し』と、言うべきと思わないカネ?』
 と、そいつは……展示作品の陰から姿を現した。
「……お前は、一体……」
『失礼。芸術的に自己紹介させていただく。小生の名は、『ペイントン』! いわゆる芸術家、アーティストである。以後、お見知りおきを』
 やけに気取ったそいつは、丸々と太った、エプロンに作業着を着た男……いや、オーク。
 そいつのエプロンと服は絵具に汚れ、背中からはオークの証たる触手が伸びていた。
 いやらしくうねる十本の触手の先端は、毛筆のようになっており、異なる十色の絵具めいた塗料らしきもので濡れている。
 ぽたぽたと滴る塗料が、十色の雫となり床を汚していた。
「……目的は……ああ、聞くまでもないわね。どうせ女の子にいやらしい事をするつもりなんでしょう!」
 シフカのその言葉に、
『チっとばかし、芸術的に違うな。小生は……おっと逃げるな』
「いやあっ!」
 オークは、近くの女性を触手で捕えた。
「放しなさい!」
『うむ、今放す。……この娘は我がキャンパス!』
 シフカが近づく前に、『ペイントン』は彼女の肌に、何かを書き込み、放した。
「っ!?……はあっ、はあっ……もっと、もっと『描いて』ぇっ!」
 少女はすぐに発情し、オークの前で服を脱ぎ捨てる。
「……え? な、何を……?」
 シフカの目前で、オークは少女の肌へ、触手の筆を用いあれこれ追加で描きこんだ。
「ああああっ! き、気持ち、いいっ! あああっ!」
 体中に、淫紋を書き込まれ。少女は更に発情。自分を慰め始めた。
『んんん~、実に芸術的! これこそが小生の芸術! 女性の淫靡を露わにする! これ以上の芸術があろうか? いやない!』
 見ると、オークの周辺には、既に数組の男女や女性同士が、発情し抱き合っている。
 が、先刻の少女が逃げ、シフカの前に。
「だ、大丈夫?」
「……に、逃げ、て……」
 びくびくしつつ、少女は訴え、気絶。
『……ちっ、小生のこの芸術的手腕の、唯一の難点であるな。同時に多人数を相手すると、集中力が落ちて、若干効果が薄れてしまう。まあ……若干であり、強き快感から逃れられぬ事には変わりないが』
 そう言い放つ『ペイントン』。
『この効果、小生の命尽きてもしばらくは続く! さあてさて、貴殿はいかなる芸術作品になるのか、小生に描かせてもらおう!』
 そう言って、オークは襲い掛かって来た!

「皆さん、オークッス!」
 と、ダンテが君たちを大急ぎで招集した。
「以前にバニー云々ってなビルシャナが出たッスが、あのデパートの関連企業がやってる美術館に、オークが出たッス! でもって、シフカさんが襲われてるッス!」
 そう、シフカ・ヴェルランドが、美術館でオークに襲われているのだという。すぐに助けに向かわねばならない。
 すでにオークの新たな個体は、ゲート破壊したために現れる事はない。なのでこの『ペイントン』とやらは、はぐれの一体だろう。
 が、はぐれだろうが何だろうが、危険である事には変わりない。
「場所は町中にある美術館ッスが、このオークの能力は……」
 ダンテが言うには、かなり厄介。
 十本ある触手の先端は、『毛筆』になっている。それを用いて、人体に強力な『命令』を下す能力を有している、というのだ。
 毛筆で『命令』を描けば、その通りに身体が反応する。『脱げ』と描かれたら脱衣し、『襲え』と描かれたら襲う。当然、その他様々ないやらしい命令も描きこんで実行させられる。発情させる事ももちろん可能。というかデフォ。
 裸にさせた後、露わになった肌に『紋様』を(「まあ、ゲームとかでよくある、淫紋? あんな感じのやつッス」と、ダンテ)描く。そうなると、描かれた者は強烈な快感に襲われ、思考能力を失ってしまう。つまりは情欲に支配され、手近な者を襲う、もしくは互いに交わってしまう、というわけだ。
「ちなみに、男性は発情しても、『無力化』して、行動不能状態になるっぽいス」
 淫紋、および『絵』の腕前は、かなりのものらしい。
 更に悪い事に、この命令や淫紋。『ペイントン』が死ねば効果は消えるものの……しばらくは消えずに残る。
「でも、こいつのこの能力は『多人数に同時に使用すると、集中力が下がり、若干効果が薄れる』らしいッス。淫紋を描いた女性が周囲に複数いると、それらへ命令を下し続けなきゃならないッスから、その分集中力も落ちるッス。そうなると、与えられる快感もわずかに減り、少しは動けるようになるッスね」
 集中力が保てるのは、ぎりぎり七人から八人ほど。つまり、それだけの人数を同時に淫紋描かせてはべらせたら、こちらも攻撃のチャンスが来る。
 しかし、あくまでも『若干』『わずか』『少し』。恐らくは、普段の力の四割から五割程度の力しか出せないだろう。ちなみに男は、ずっと無力化状態が続く様子。
 なので、今回は女性参加者に限定。できるだけ淫紋を描かせ、周囲で快感を受けつつ、隙を見て攻撃。それしかないという。
「つまりは、ワザと敵の術中にひっかかり、いやらしい事をしなきゃならないッス。まあ……そういう事っスから、どうか心の準備を」
 ちなみに『一人だけ隠れて、隙を見て攻撃』した場合は、おそらく淫紋描かれたケルベロスや一般市民を盾にしたり、逆に攻撃させたりする可能性がある、との事。
 加えて、触手は感度が良いため、遠くから狙い撃っても自動的に反応し弾いてしまうらしい。
「もし狙ってるのがバレたら、互いに人質を『殺し合い』させ、その隙に逃げるかもしれないッス。なのでこの方法は、ちょっと控えた方が良いかと」
 とにかく、このオーク『ペイントン』。
 こいつを即刻倒さなければ、この美術館の外でも、女性たちの貞操は奪われ続けてしまう。
「皆さん、いつもながら大変とは思うッスが、どうかよろしくお願いしますッス!」


参加者
ノーヴェ・プレナイト(レアエネミー・e07864)
播磨・玲(ドタバタ娘・e08711)
シフカ・ヴェルランド(血濡れの白鳥・e11532)
志場・空(シュリケンオオカミ・e13991)
弓月・永凛(サキュバスのウィッチドクター・e26019)
獅子谷・銀子(眠れる銀獅子・e29902)
草薙・美珠(退魔巫女・e33570)
アンヴァル・ニアークティック(バケツがガジェット・e46173)

■リプレイ

●作品ナンバー1「健全な肉体にも淫乱な精神は宿る」
「くっ……!」
 シフカ・ヴェルランド(血濡れの白鳥・e11532)は、目前のオーク……『ペイントン』を名乗るオークの触手により、逃げ道を塞がれた。
『おおっと、逃げ道は芸術的に無いのである。さてさて、それでは創作開始なのである!』
 言いつつ、『ペイントン』は、筆状の触手、『筆触手』を、シフカの両足に巻き付け……、
「な、何を……ひゃっ!」
 そのまま、彼女の首筋に何かを『書き込んだ』。
 途端に、『服を脱ぎたい』という衝動が沸き上がる。
 人前で脱衣する事自体には、そう抵抗感はない。淫乱な事は嫌いではない。だが……、
「……くっ、ああっ!」
 脱衣するだけで、服の衣擦れだけで、身体に快感の電流が走った。
「あっ! あああっ!」
『ほう、色白の肌がなかなか淫紋映えするではないか。……おや、立っていられないほどに快感か? この淫乱め!』
 ……筆触手が、紋様を描きはじめた。それはシフカの肌の上に描かれ、定着していく。
(「き、気持ち……いい……」)
 描かれるだけで、身体が勝手にびくびくと痙攣。
 筆触手が、胸の先端、内腿、首筋、そしてあの部分を弄ぶように、さわさわと撫でつけ、色を塗っていく。それだけで、
「あっあっあっ! ああああああっ!」
 背を反らせ、絶頂し……、シフカは倒れた。
『さあ、次は……』
「次はありませんっ! はーっ!」
 と、『ペイントン』へ切りかかる、剣を手にした巫女が。
 彼女に続き、ケルベロスらがオークの前に現れ、立ちはだかった。
「シフカさん、大丈夫ですか!?」
 巫女……草薙・美珠(退魔巫女・e33570)が、神剣・草薙剣でオークに切り付けていた。
「……そんな辱めが『芸術』? 酷すぎるわね」
 同じく立ちはだかるは、セクシーな女忍者姿の獅子谷・銀子(眠れる銀獅子・e29902)。
「ご無事ですか?」
 アンヴァル・ニアークティック(バケツがガジェット・e46173)が、シフカに駆け寄る。その姿は、なぜか、『うさうさクロスに、とれたて野菜のキュウリにゴーヤを背負っている』というもの。
「ちょっとごめんなさい……大丈夫?」
 裸の美女にしてドクター、弓月・永凛(サキュバスのウィッチドクター・e26019)がシフカを診断する。
「……異常はなし。むしろ……細胞が活性化して、かえって傷が治ってるわ」
『いかにも! そこのサキュバス。貴殿もまた、芸術に理解があるようで、小生は嬉しく思うのであるぞ!』
『ペイントン』が、得意げに大笑するのを、永凛はうんざり顔で一瞥した。
「? えーと、どういうこと?」
 それを聞き、ワンピース姿の雪豹ウェアライダー少女、播磨・玲(ドタバタ娘・e08711)が、首をかしげた。
「……あいつのエロい模様を描かれたら、えっちになって体の調子が良くなり、怪我が治る……って事じゃない?」
 同じくウェアライダー……ホッキョクオオカミの巨乳の女性が補足する。彼女の名は、志場・空(シュリケンオオカミ・e13991)
「はあ。全く、何が芸術よ」
 玲と空、美珠に並び立ちはだかるのは、ノーヴェ・プレナイト(レアエネミー・e07864)。
 オークの前に、美女と美少女たちが迎撃せんと立ちはだかった。
『おうおう、これはまた。これほどまでに、小生の創作意欲を刺激する女体が集まった事に感謝である!』
『ペイントン』は彼女らに対し、容赦なく筆触手を伸ばした!

●ナンバー2「この女性の花弁は熱く潤っている」
 すぐに現場に向かったために、ケルベロスたちは戦略を手早くまとめていた。
 曰く、『下手に抵抗せず、全員あえて敵の術中に陥り、淫紋を自分から描かれる』。
 そうする事で、あのオークの集中力を途切れさせ、その隙に攻撃する。大体8人くらいが、コントロールできる限界らしい。
 とはいえ、自分から進んでいやらしい罠にはまるわけだから、覚悟が必要ではある。
 が、
「豚妖魔の描く紋様ごときに、退魔師である私が屈すると思わないで下さいっ! 精神統一の修業は、巫女としての基本です!」
 作戦のために、あえて『ペイントン』の筆を受けつつ、気力で乗り越えんとする美珠。
「お姉様、あれは……」
「そうね麗奈ちゃん。いわゆる死亡フラグってやつね」
 麗奈を連れていた永凛は、その様子を見て次に来る展開が予想できた。そしてその予想は、
「ひゃあんっ、なんですか、これぇっ」
 ほぼ当たっていた。紋様を描かれ、美珠の身体の芯から……熱が放たれたのだ。
『小生の描く紋様ごとき、か。では屈しないところを見せてもらおうか! さあ、その巫女服をこれから脱がす、逆らってみるがいい!』
「そ、そんな事……え? な、なぜ……」
 紋様を……淫紋を首筋と手の甲に描かれ、抵抗しつつも……、
「やぁ、み、見ないでください……あああっ!」
 自分から、全裸に。その身体を恥じらいつつ……見せつけるようにして立つ美珠。
 その露わになった胸と股間に、筆触手はくすぐるようにして弄り回す。
「あっ! ああ……ひあっ! あひっ!」
 胸の先端をくすぐられ固くなり、股間をなぞり上げられ。そこから黄色の液体が噴き出し、滴った。
『ふん、あっさり陥落したな。だがその分、淫紋の描きがいがあるというものだ! さて……』
 既に筆触手は、玲と空、そして銀子にも描いている。『快感に震える』と描かれ、それに必死に耐えているが……正直、長時間は持ちそうにない。
「……そ、そんなのどんなに描かれたって、余裕だよ……んっ……」
 すでに玲の身体からは、ワンピースが脱がされ、ピアスが付けられた裸身を晒している。それを見て『ペイントン』は驚くも、
『……被虐的な裸体! 小生興奮してきたぞ!』と、創作意欲を掻き立てていた。
「え……あああっ! あ、あああ、あひゃあ!」
 淫紋がさささっと描かれ、玲は身体を痙攣。軽く絶頂し、床に転がる。
「ああっ! 気持ちいい! もっと、もっと……ああっ!」
 床にはすでに、美珠が先に転がっていた。先刻の威勢の良さはどこへやら、自分で自分を両胸とその先端を、大事な割れ目とその中を、指で慰めている。
「……ねえオークさん、リクエストって聞いてもらえるのかい?」
 と、ロングコートを脱ぎ捨て、裸身を晒した空は、
 自分から進んで足を広げ、いやらしく誘い、舌や下腹部、お尻、前後の『穴』の周囲、そして、穴の『中』などにも、描いてもらいたいと懇願した。
『リクエスト? ふむ……よかろう。そちらのサキュバスもそうか?』
 空とともに、ノーヴェも描かれるのを求めるかのように待っている。
(「……か、『観察』しなくちゃ……! 奴にはどういう攻撃が有効か、見極めるために『観察』をっ……!」)
 そして、
「ひっ! あ、ああああっ!」
 空は、全身に淫紋を描かれた。それもわずか数秒で。
 それとともに、彼女の身体には彼女自身も予想していなかった快感が刻まれ……胸の先端が、細長く伸びてしまった。
 彼女と同時に、ノーヴェもまた淫紋を全身に。しかし彼女の場合、全身に肌色、または肌に溶け込むテープや絆創膏を貼っているため、直接肌にペイントされているわけではない。
 なのに……、
「……くっ……あっ……あああああっ!」
 快感が、彼女を苛んだ。
『ほう、テープや絆創膏とはな。小生の絵具を防ごうと考えていたのだろうが、その程度では『染み込んで』、大した防御にはならん! それに……貴殿自身が既に淫乱! 筆の感触に、既におねだりしているではないか!』
『そんな……ことは……あああああっ! ちょ、ちょうだい! もっと気持ちよく……あああっ!』
 両胸の先端をくすぐられ、絶頂。そして四つん這いになり……露わになった前後の穴を、筆先でくすぐられ、再び絶頂。
 そして、
「あああああっ!」
 中に突っ込まれただけで絶頂、中で動かされ絶頂、内部の肉壁にも書き込まれ、それも絶頂。
 ノーヴェは自分が誰なのか、それすらも一瞬忘れ、快感の前に思考を停止させていた。

●ナンバー3「全人類の起源、其は母の股」
『さて、淫乱巫女に淫乱狐と狼、それに淫乱サキュバスの片方は陥落した……続いては、貴殿らだ。楽しみだろう? 小生は楽しみだ!』
 オークは残った四人へと、その筆触手の矛先を向けた。
(「……ノーヴェさん、サキュバスのグラビティでの回復を試みると言っていたけど……どうやらあの様子では、できないと考えるべきね」)
 永凛が、診断する医師の目でそれを悟る。そして、
「あああっ!」
「あふっ! ……んっ、あああっ!」
 永凛は筆触手で、その肌に淫紋を描かれた。麗奈もまた、同じく首筋と手足の露出した場所に描き込まれ、自分から服を脱ぎ捨てる。
『淫乱サキュバスと、そのツレよ。貴殿らは後で本格的に手を入れてやろう。他の作品と遊んでいるがいい』
 と、触手を……銀子とアンヴァルに伸ばし、手をかけはじめた。
(「くっ……これ……だめ、思考が……」)
 まるで、麻酔を打たれたかのよう。ぼやけた思考の中、
 玲が四つん這いで動けず、両胸を揉み、先端を自分でこね回しているのが目に入った。
 彼女に近づき、永凛は。お尻を広げ、その肛門に息を吹きかけた。
「ふああっ!?」
 きゅっと締まるとともに、声が上がる。そのまま数度息を吹きかけ、舌でなめあげ……、
「あっ、あっ……ああああっ!」
 身もだえる玲。しかし、
「お、お姉様……はむっ」
「え? はあっ!……あ、あああっ!」
 快感に前後不覚になった麗奈が、同じく四つん這いになった永凛のお尻に顔を埋め、揉みながら……その中心の菊紋に舌を這わせたのだ。

(「け……携帯の、タイマーを……」)
 快感に苛まれ、ノーヴェや美珠とも淫らに交わっているシフカは、
 気力を振り絞って、携帯電話を拾っていた。
 そんなシフカの前では、
「くっ……んっ……ふくぅ!……あっ、ああああっ!」
 必死に快感を押さえつけ、意識を保とうとする銀子が。
(「ぬ、脱がされるくらいは慣れてる。けど……」)
 グラビティを使えるほど、こちらの集中力がもたない。それに、羞恥と快感で体が焼けるように熱く、火照り、ろくに頭が働かない。
『おうおう、根性で耐えているのであるな。スタイル良い腹筋と脚だが……答えるがいい。弱点を晒せ!』
『ペイントン』からの命令を身体に描かれ、銀子は、
「……お、お尻が、弱点です!」
 服を脱ぎ捨て、四つん這いになりお尻を突き出し、手を添えそのまま両側に開いた。中心部がひくひくと蠢き、快感を下さいと懇願しているかのよう。
『ちょうどいいものをもってるのであるな。貰うぞ』
 と、オークはアンヴァルからキュウリを……手作り故に、太いが曲がっているそれを手に取り、お尻に突き刺した。
「!!……あああああっ!」
 背中を反らせつつ絶頂。そのまま命じられ、自分でキュウリを抜き差しする銀子を尻目に、『ペイントン』はアンヴァルへと取り掛かった。
(「じ、自分で線を加えても……効果は……」)
 どうやら、絵具と、独特の模様とが必要らしく、効果の違いは感じられなかった。
『ふむ、うさぎは野菜が好物だからな、小生が食わせてやろう』
 と、アンヴァルを触手で押さえつけ、自らでキュウリを手に取り、
『ペイントン』は彼女のお尻に、その野菜を突き刺した。
「ちょ、そこは食べさせるとこじゃな……ひゃん!」
 うさぎはニンジンしか食べないの、という抗議の声は届かず、続いては荒々しいイボが表面にできた、ゴーヤを……、
「……んーーーーーっ!」
 前の方へと突き入れ、ぐりぐりと動かされた。
(「や、やだ…………下の、後ろのお口でキュウリを、前のお口でゴーヤを……たべさせられてるっ……。いけない、のに、感じちゃだめ、なのに……」)
 上のお口で食べるより、
「……おいちい、の」
 そのままグリグリ動かされ、水音がぐちゃぐちゃと響き、泡立つのを感じ取ったアンヴァル。
「私……えっちな子じゃないのに……そ、そんなに締めたら……折れる? あっ! な、ナカで、中で折っちゃらめぇっ! あああああああっ」
 汁気を含んだ野菜が、ぼきりと折れた。
『はあっ……くっ、流石にこの人数を、同時には……』
 それを見て、満足げな『ペイントン』だったが。同時にまた、混乱しているかのよう。
「……!」
 その時、シフカが拾い上げた携帯を鳴らし……、
『? な、なんであるか?』
 オークの集中が途切れ、次の瞬間。
 ケルベロスらは快感の身体で立ち上がり、総攻撃をしかけた。
『なっ……!?』
 ノーヴェが、レゾナンスグリードで捕縛。
 アンヴァルは、ペイントスプラッシュで動きを阻害、
『ま、まずいのである!』
 自分が追い詰められたと知り、『ペイントン』は周囲の一般人たちを動かし、殺し合いさせようとした。
 が、
 間髪入れず、空は『空牙』を、美珠は雷刃突を、銀子は快感にやられたふりをして『術紋・獅子心重撃』を、
 最後にシフカが鎖を両腕に装備し、『螺旋忍法・鎖縛斬頭狩』でとどめ。
「……誰も、殺させないわ」
 そして一般人たちは、永凛の手加減攻撃の前に、気絶させられていた。

●ナンバー4「淫乱な肉体にも健全な精神は宿る」
 事後。
『ペイントン』の命が消え、同時に淫紋も消えた。
 しかし……体の快感は残り、疼き、苛んでいる。
 そして、周囲にはその疼きを有した一般人らが。ならば当然、次の展開は決まっている。
「いいのぉ……中で出してっ! 中を……洗って……ああっ!」
 ノーヴェが、男性と女性、両方におねだりして、身体を愛撫してもらっていた。
 空と銀子も、見ていた一般人数名と同時に絡み、
「お、お尻……もっとお尻、気持ちよく……あああっ!」
「あっ、あっ……ぼ、母乳が……」
 十数回目の絶頂を味わっていた。
「らめぇ……き、キュウリはもう……見たくな……んむううっ!」
 キュウリを前後の穴に入れられ、そのまま女性客と交わり、絶頂。お尻で、口で、同じ事を何度もやらされ、そのたびに絶頂するアンヴァルだった。
「やっ、そんなとこ、見ないで……あああっ!」
 美珠も、身体を落ち着かせる暇も無く、シフカに、他の男女数名に身体を愛撫され、本日十数度目の絶頂。
「草薙さん、もっと、気持ちよく……あっ」
 シフカと美珠は身体を絡ませ合い、
「「あああああっ!」」
 見られながら、果てていた。
 別室では、玲が。
「あーっ! あっ、あっ、あっ……」
 淫紋の効果が残った状態で、男どもに犯され、その様子をライブ配信されていた。
 十数度目の絶頂後。
「……玲さん。もしよろしければ」
 解放され、一人残された玲の前に、麗奈を引き連れた永凛が。
「続きを、私の家で行いませんか?」と、そう申し出た。
「うん、いいよ」と、承諾した玲は。
 その後で、永凛と麗奈に責められ、更なる絶頂を味わう事になるとは、この時には思ってもいなかった。

作者:塩田多弾砲 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2020年7月16日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 5
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