俺の足に蹴られることを光栄に思え

作者:なちゅい


 東京都西東京市。
 さらに西へと行けば東京焦土地帯が広がるが、現状はケルベロス達の活躍もあり、この地域の人々はなんとか日常を過ごすことができているようだ。
 しかしながら、災厄というのは突如としてやってくる。
 そいつは空から重たい音を立てて、地上へと降り立った。
「ほう、ここが地球か」
 軽装鎧を纏いながらも、素足をさらすという出で立ちをしたマッチョな大男の襲来に、この地域の人々は恐れをなして。
「え、エインヘリアル……!」
 現状、東京焦土地帯を占領している勢力とあり、この地域民の知名度は高い。
 人々は逃げようとするのだが、その威圧感で足が竦んで動くことすらできない。
「おい、俺の足に蹴られることを光栄に思え」
「は……??」
 その場にいた男性の身体が一瞬で砕け散る。
 さらに、そいつは地面を踏みつけて近場の人々の足を止め、一気に粉砕してしまう。
「1人たりとも逃がすかよ。俺の美脚に酔いしれながら逝け」
 また1人、そのエインヘリアルは市民の体を無残に破裂させてしまったのだった。


 ヘリポートでは、リーゼリット・クローナ(ほんわかヘリオライダー・en0039)が険しい表情でケルベロス達を待っていた。
「ごめんね。挨拶は抜きで」
 珍しく笑顔すら浮かべない彼女。それだけ悲壮感漂う予知を目の当たりにしてしまったからだろう。
 きっかけは、相馬・泰地(マッスル拳士・e00550)のこんな一言。
「今度は足が自慢のマッチョ男罪人エインヘリアルが襲撃してくるのではないか?」
 結果、自らの引き締まった美脚を見せつけ、人々を蹴りつけて死に至らしめるのだという。
 この男はアスガルドで重罪を起こした凶悪犯罪者……罪人エインヘリアルであり、『永久コギトエルゴスム化の刑罰』から解き放たれ、地球へと送り込まれたらしい。
「多くの人々の命を奪おうとするこの男を放置してはならないよ」
 また、こうした事件が起こったことが広まれば、人々に恐怖と憎悪を振りまくこととなり、地球上で活動するエインヘリアル達の定命化を遅らせることにも繋がる。
 以上の点から、出現直後に必ず仕留めておきたい相手だ。

「罪人エインヘリアルの名前はテスレプ。足技を得意としている相手だね」
 全長は3mとエインヘリアルとしては平均的な身長を持ち、スナイパーとして確実に攻撃を命中させてくる。
 ただ、その一撃は非常に痛く、クリティカルでも食らおうものなら非常に厳しい状態となる。
 できるだけ敵の動きを留めつつ、ダメージを与えて討伐を行いたい。
「現場は西東京市某所の市街地だね」
 敵出現と同時に警察が動き出して避難誘導を開始してくれるが、エインヘリアルに近い位置にいる人々は自分達で避難させる必要がある。
「カバーに当たることも重要だけれど、一時的に建物へと避難させるのも手だと思うよ」
 抑えと避難を行いながらの戦闘となる。
 全力で立ち回らなければ、味方、あるいは市民に被害が出てしまうので留意したい。
 また、エインヘリアルは自らが使い捨ての戦力として送り込まれていることを認識している。
「だから、敵は逃走することなく、全力で攻撃を仕掛けてくるはずだよ」
 エインヘリアルとの戦闘に集中できる状況が整ったのであれば、一気に攻撃を畳みかけて撃破したい。

 その後、参加メンバー達を自らのヘリオンへと案内したリーゼリットは離陸準備を進めながら、こんな提案も行う。
「エインヘリアルを討伐して周囲へのヒールをすましたならば、近場のスポーツジムへと行ってみてもいいかもしれないね」
 討伐後となるが、罪人エインヘリアルに肉体美でも負けないよう鍛えておくのもいいだろう。
「体づくりか……たまにはいいかも知れぬな」
 全国各地を歩き回っている雛形・リュエン(流しのオラトリオ・en0041)は普段トレーニングをしているわけではないが、たまには普段使わない筋肉を刺激しておこうと考えたらしい。
 他のケルベロス達もどうしようかと考え、ジムでどういったメニューをこなそうかと考えていたようだ。
 なお、体を鍛える気のない者は見学、他メンバーのサポートにも当たることができるので、体を鍛えるメンバーを助けてあげてほしい。
「改めて、よろしく頼んだよ」
 出発の準備を整え、彼女は操縦席へと向かっていくのだった。


参加者
相馬・泰地(マッスル拳士・e00550)
キリクライシャ・セサンゴート(林檎割人形・e20513)
空鳴・熾彩(ドラゴニアンのブラックウィザード・e45238)
武蔵野・大和(大魔神・e50884)

■リプレイ


 東京都西東京市。
 この地に現れる罪人エインヘリアルから人々を守るべく、ケルベロス達がヘリオンから降下してくる。
「東京焦土地帯側の東京都西東京市か……」
 今回の事件を予知した半裸のボクサースタイル、相馬・泰地(マッスル拳士・e00550)が周囲を見回す。
 現状、この地は市民が活動しているが、少し西は東京焦土地帯。奇しくも出発前日にエインヘリアルから解放された場所である。
「場所が場所なだけにエインヘリアルの好き勝手を許すわけにはいかねえな、虐殺は必ず阻止するぜ!」
 それだけに、再び侵攻の足掛かりにされてはたまらない。泰地のテンションも高まろうというものだ。
 傍では、赤いアネモネを銀の髪に生やしたオラトリオ女性、キリクライシャ・セサンゴート(林檎割人形・e20513)がサポートに駆けつけた雛形・リュエン(流しのオラトリオ・en0041)に声をかけて。
「……よろしくお願いするわね」
「ああ、最善を尽くそう」
 この場の避難誘導を託され、彼は微笑を浮かべて無表情のキリクライシャへと返していた。

 降り立ってくる場所は市街地。
 罪人エインヘリアルの討伐だけでなく、避難誘導にも全力で当たらねばならない。
 その時、頭上から降ってきたのは、軽装鎧を纏ったマッチョな大男。
 素足をさらし、サンダルのみ履いた状態で降り立ったそいつ……エインヘリアル、テスレプはずしりと重たい音を立て、早速アスファルトに亀裂を入れる。
 痛みなどまるで感じぬそいつは悠然と周囲を見回して。
「ほう、ここが地球か」
「え、エインヘリアル……!」
 明らかに巨躯の大男とあれば、この地の人々はすぐにエインヘリアルと認識する。
 新たな侵攻かと恐怖に慄く人々はクモの子を散らすように、この場から逃げようとして。
「一般人を守りつつ、あのエインヘリアルを討伐するぞ」
 泰地が仲間達へと呼び掛けると、メンバー達は頷きつつそれぞれ事態の収拾に動き始める。


 罪人エインヘリアル、テスレプの登場を受け、できるだけ遠くへと逃げようとする市民達。
 ケルベロス数人が抑えに動いていたこともあり、現状人的被害はない。駆けつけた警察も誘導に当たってくれている為、程なく避難も完了するだろう。
 だが、戦闘に巻き込まれる可能性は大いにあり得るし、何より、テスレプ自身が狙いをケルベロスから逸らす危険もある。
 現場近くにいた人々に退避を呼びかけていたのは、リュエンだ。
「どうか、この場から外側へと逃げてほしい」
 元々、弾き語りをしている彼は大きな声を響かせる。
 できるだけ多くの人にケルベロスが駆けつけていること、そして、現場から遠ざかるように逃げて警察の保護を受けてほしいと、彼は呼びかけていた。
「……リュエンさんの誘導に従って、避難してもらいたいの」
 その彼をキリクライシャが支援し、拡声器で市民へと声掛けを行う。
 彼女は敵を挟んで反対側になるように位置取っており、敵が移動を阻むことができるように動いていたのだ。
 なお、そのキリクライシャのテレビウム、リオンことバーミリオンは囮となるべく、他メンバーと共にエインヘリアルの元へと向かっていた。
「俺の美脚に酔いしれな!」
 そう叫んで軽くフットワークを行う敵を発見次第、泰地がダッシュで街を駆け抜ける。
 高く跳び上がった彼はマッスルレガースで急降下蹴りを喰らわせようとした。
「あなたの相手は僕達です!」
 同時に、焦げ茶色の髪のオウガの青年、武蔵野・大和(大魔神・e50884)が正面から仕掛ける。
 大和は妖精靴から理力のオーラを撃ち込むと、刹那大きく炎が燃え上がる。
 蹴りの連撃を避けられずに喰らってしまった敵は、自らを攻撃してきた相手の姿を認めて。
「っと、ケルベロスか」
「てめぇの言う美脚ってのは、筋肉で逞しい脚の事を言うのか?」
 泰地が問いかけると、敵は鼻で笑って。
「違うな、俺の足こそが美脚。俺の足だけが美しいと知れ」
 その間に、後から駆け付けたケルベロスも含め、取り囲まれる形となっていたテスレプは1人1人を確認して。
「ほう、貴様ら、そんなに俺の美脚に蹴られたいのか」
 テスレプは空中で回し蹴りして、ケルベロス達を威嚇してくる。
 そんな敵を、清楚な身なりをした長い黒髪の女性、空鳴・熾彩(ドラゴニアンのブラックウィザード・e45238)はじっと見つめて。
「蹴りに並々ならぬ拘りを持つエインヘリアルか」
 クールな態度の熾彩が敵の心象を語ると、テスレプは彼女の顔面間近を蹴りかかる。
「きゃっ……」
 余りの素早さに発生した風に煽られかけ、熾彩が小さく悲鳴を漏らすと、敵はにやりと白い歯を見せて笑う。
「足技が得意なエインヘリアルですか」
 定命化した後、ラクシュミが大好きなメロンパンを焼くべく、パン屋で働く大和が敵の足捌きに目を見張って。
「奇遇ですね、僕も足技には自信があります!」
 パン屋で使う手腕を大切にする為、最近はもっぱら戦いでは足技を中心として使用する大和だ。
 彼もまた一度空中を蹴りつけ、両脚に宿した地獄を勢いよく燃え上がらせる。
 大和の蹴撃に、テスレプは鼻を鳴らして。
「ふん、てめぇのその足も蹴り倒してやるぜ」
 自らの足技によほど自信があるのか大きく胸を張るエインヘリアルに対し、熾彩は顔の手前を振り払うような所作をして。
「自慢に思うものがあるのはそいつの自由だが、押し付けないで貰いたいな」
 明らかに先ほどの蹴りに迷惑そうな態度をする熾彩は、少し下がりつつ構えを取って。
「それが知りもしない奴で、侵略者なら尚更だ」
「俺に説教か? その口、黙らせてやんぜ」
 明らかに不機嫌になったテスレプはメンチを切り、風を切りながらケルベロス達へと蹴りかかってきたのだった。


 現場となる市街地で、エインヘリアルの出現に運悪く出くわしてしまった市民の避難は、呼びかけを行うリュエンや駆けつけた警察によって順調に進む。
 キリクライシャはそれを確認しながらも、一旦は回復役として囮になるメンバーの手当てに当たる。
 テレビウム、バーミリオンが盾役として画面から閃光を放てば、テスレプは素早く襲撃を繰り出し激しく連撃を叩き込む。
 強烈なエインヘリアルの攻撃を受ける相棒の姿に、キリクライシャは目を伏せそうになりながらも、太陽の光から浄化の力を抽出して。
「……照らして、全てを明るみの中へ」
 その力を光の珠へと変換し、前線で戦う泰地や大和、リオンの体内へと溶け込ませる。
 これでしばらく、体内から異常を晴らしてくれるはずだ。
 同じくチームの盾となる泰地は一般人が少ない方向へと移動しながら、敵の顔面目掛けて蹴りを放つ。
「おらっ!」
 戦闘前に熾彩が顔面間近を蹴られかけていたが、泰地は躊躇なく、敵の顔面に自らの足裏を叩きつける。
「貴様、ただで済むと思うな!」
 怒りに体を震わせる敵は、泰地にも蹴りかかってくる。
 さすがに素早い敵の攻撃を避けるといかず、泰地も叫んで自己回復し、戦線の維持に努めていた。
 その間に、熾彩や大和がテスレプの体力を削っていて。
 熾彩も敵の動きを止めるべく、敵の頭上より重力を宿す蹴りを浴びせかけると、大和は自らの大切な拳にオウガメタルを纏わせて力の限り殴り掛かっていく。
 身に纏う軽装鎧が破られ、テスレプはギリリと歯を鳴らしてなおも勢いに任せて地面を強く踏みしめる。
 それだけで激しい地鳴りが巻き起こり、地面を大きく揺さぶる。
「あんまり調子乗んなよ、雑魚どもがぁ……!」
 近場にいたケルベロスの足を止めようとするエインヘリアル。その力は決して口だけではない。

 エインヘリアルとケルベロスがしばらく交戦する間に、戦場である市街地からはすっかり一般人の姿がいなくなった。
 その片方、エインヘリアルのテスレプはケルベロスに煽られて怒りを漲らせ、得意とする足技で蹴りかかり続ける。
 怒りが向けられるのは、テレビウムのバーミリオンと泰地の2人。
 彼らが動きを止めぬよう、キリクライシャが黒い鎖を地面に這わせて守護の魔法陣を描く。熾彩も合間に光り輝く掌を翳して癒しをもたらしていたようだ。
「くらえ、弱小なる地球人どもがぁっ!」
 だが、テスレプの蹴りはあまりにも激しい。
 バーミリオンは小さな体躯を蹴り飛ばされぬよう堪えるだけで、精いっぱいな様子。
 2人の回復支援を受けてなお厳しいのか、バーミリオンは応援動画で、この場を抑える自身を鼓舞して持ちこたえようとしていた。
 一方、泰地もまた防御態勢を取り続けて。
「どうした。てめぇの美脚とやらの攻撃はその程度か!」
 彼は鋼製の手甲型ナイフでの攻撃を行うが、テスレプの蹴撃を受けて傷つくとすぐに大声で叫び、気合で傷を塞いでいた。
 2人がなんとか抑え続ける間に、熾彩は相手を自由にさせぬようにと日本刀を煌めかせ、大きな弧を描いて敵へと切りかかる。
 間髪入れずに大和も攻め込み、思った以上に素早い敵の動きに対処すべく、敵の腹目がけて掌底を打ち込む。
「オウガの腕力、舐めてかかったら、痛い目にあいますよ!」
「大人しく、俺に蹴られていればいいのによ……!」
 まるで、体に重りのような枷が纏わりつく感覚を味わうテスレプ。
 敵はこちらを睨みつけるが、大和は普段は子犬の姿をしたファミリアロッド、キャンディケインを握り、その視線を見つめ返す。
 だが、敵は盾役の2人の方が許せないらしく、激しい連続蹴りで追い詰めようとしていく。
 手応え……足応えというべきか、バーミリオンがふらふらになっていたところで、人的避難に当たっていたリュエンが戻ってくる。
 リュエンが仲間の手前に雷の壁を張り巡らせると、それまで回復役を請け負っていたキリクライシャが攻撃に転身して。
 戦場を駆け抜けた彼女は流星が煌めくかの如く、テスレプの体へと蹴りかかる。
「がっ……!!」
 態勢を崩しかけ、その場に踏みとどまった敵。
 思った以上のケルベロスの力に、テスレプは驚き戸惑っていたようだ。
 そんなエインヘリアルへと、熾彩は竜の言霊による力ある言葉でそっけなく一言告げる。
「……凍て付き、眠れ」
 次の瞬間、敵陣が氷に閉ざされる。
 熾彩の凍結竜言によって体を凍らせた敵へ大和が勢いをつけて飛び込み、膝に黄金の角を伸ばして跳び膝蹴りを打ち込んでいく。
 凍った体に走る衝撃は非常に大きい。
「お、ああっ……!」
 おそらく、多数の人々をその足で仕留めてきたテスレプ。
 そいつへと泰地が再度手甲で素早く切りかかり、そいつの体を深く抉る。
「こ、こんな、馬鹿なあっ……!」
 断末魔の叫びを上げて、崩れ落ちていくエインヘリアル。
 その最後は、美とはあまりにかけ離れたものだった。


 襲ってきた罪人エインヘリアル討伐後……。
 倒した敵が履いていたサンダルを回収した泰地は、敵の残骸を片付けてから避難誘導を行ってくれた警察、消防へと討伐完了を伝達する。
 徐々に現場である市街地周辺へと人が戻り始める中、キリクライシャは相棒のテレビウムと一緒に、敵が地面に入れた亀裂へと光の盾を使って修復を行う。
 見る見るうちに周囲の破壊箇所が幻想で埋まっていくのを、掌の黄金の輝きを収めた熾彩が確認して。
「折角だから、トレーニングを体験しよう」
 事前の説明では、この後近場のスポーツジムの利用も勧められていたこともあり、熾彩が参加を表明する。
 これがデウスエクスとの戦いでどれだけ役立つかは彼女にとって不透明ではあったが。
「肉体的なものか精神的なものか、何かしら得るものはあるだろう」

 修復作業完了後、ケルベロス達はそのスポーツジムへと足を運ぶ。
 スポーツジムにも人が戻ってきており、再びトレーニングで汗を流そうとし始める人々の姿が見受けられた。
 ケルベロス達も早速マシンを使って体づくり。初めて訪れたはずの泰地などは慣れた手つきでトレーニングを開始する。
 寝たきり生活が長かった熾彩はこういう場所に無縁だった為、マシンの使い方が分からず、トレーナーに確認しつつ試していた。
 普段使わぬ筋肉の刺激に、熾彩はかなり戸惑っていたようだ。
 大和は主に手腕を鍛えようと考え、チェストプレス、ラットプルダウン、ショルダープレスといったマシンで上半身をメインに筋肉に刺激を与えていく。
「僕にとっては力でもあり、仕事道具ですから」
 そんな大和達のサポートにキリクライシャが当たっており、仲間がマシンを使う補助を行ったり、一通りトレーニングを終えた仲間にタオルを差し出したりしていた。
 その合間に、林檎が大好きな彼女は、リンゴ味のプロテインドリンクを見つけて早速試飲する。
 思った味とは少し違ったようだったが、彼女はそれでも美味しくいただいていたようだ。
「リュエンさん」
 そこで、さらにキリクライシャはトレーニングマシンを使ってランニングしているリュエンに声をかける。
「……名前で呼んでしまっていたけれど、迷惑じゃなかったかしら?」
 普段、男性を名字で呼ぶキリクライシャだが、同族のオラトリオ、同い年で親しみやすさを感じていたのだろう。
 違和感なく、名前で呼んでいたことに彼女は最近気づいたらしい。
「……構わなければ、このままでも?」
「ああ、問題ない。好きに呼んでくれ」
 そんな彼に「ありがとう、リュエン」と返すキリクライシャは表情こそ変わらないが、心なしか嬉しそうにも見えたのだった。

作者:なちゅい 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2020年5月6日
難度:普通
参加:4人
結果:成功!
得票:格好よかった 3/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 1
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