第九王子サフィーロ決戦~死翼と蒼玉

作者:のずみりん

「ケルベロスたちはうまくやったようだな」
 ホーフンド王子軍の撤退で生じたブレイザブリク防衛の隙をつく死翼騎士団、団長たる『シヴェル・ゲーデン』は手にした確信へと鋭い紅瞳をわずかに緩めた。
 四方から総力を投入した死神の騎士団へ蒼玉衛士団の抵抗は凄まじく、なおも押し合いは続いている。
 だがそれだけだ。
「撃て撃て!」
「一歩も下がるな!」
 何度目かの突撃が跳ね返された。崩れかけた前線に督戦隊が投入され、押し込んだ戦線が引き戻される。
 しかし、それだけだ。
「読みを違えたな、蒼玉衛士団。敵軍は孤立している、遮二無に攻めろ!」
 黒備えの鎧に携えた大剣を振るい、シヴェルは隷下の騎士を鼓舞して進む。
 倒す端から数を増す衛士団だが、それは内側の本陣からのもの。
 敵将近侍の予備兵に過ぎず、遠からず尽きるのは明白だ。
「進め! 兵は拙速を尊ぶぞ!」
 もはや決した戦況にシヴェルは叫ぶ。今や無言の共闘関係にあるケルベロスだが、決した今こそ全てを渡す義理もない。
 団長直々の訓示に、死翼騎士団はその勢いをいや増していった。

「ホーフンド王子の撤退を受け、死神たちが動き出した」
 リリエ・グレッツェンド(シャドウエルフのヘリオライダー・en0127)は集まったケルベロスたちに、ブレイザブリク周囲の戦況を示す。
 先の『第八王子強襲戦』でのケルベロスの作戦により、エインヘリアルは『第九王子サフィーロ』が裏切ったという情報を元にサフィーロ軍を敵としたブレイザブリクの奪回戦を準備し始めている。
 だが更に早かったのは死神、『シヴェル・ゲーデン』率いる死翼騎士団だ。ケルベロスたちとも接触をもった彼女と騎士団はこの状況を好機と見て、総力をあげてブレイザブリクを落とそうとしている。
「現状ではサフィーロ率いる蒼玉衛士団がやや劣勢といったところだが、援軍なき状況で敗北は免れない。静観すればブレイザブリクは死神の手に落ちるだろう」
 だから、動く。
 死翼騎士団の動きは第八王子強襲戦の撤退への援護にもなったが、全てをくれてやる義理もないだろうとリリエは薄く笑った。
「この状況は私たちにもチャンスだ、ケルベロス。死神たちが蒼玉衛士団を死神たちが抑えている今なら、サフィーロ王子を倒し、ブレイザブリクを制圧できる」
 死翼騎士団も介入を見越して動くだろう。無言の共闘だが、分かち合うのは勝利だけで十分だ。

「今回、サフィーロ王子撃破の作戦は三班で行う。状況を元に連携、あるいは役割分担してサフィーロ王子の撃破を目指してくれ」
 リリエが説明するところによれば、現在の戦況はサフィーロ王子率いる蒼玉衛士団がやや劣勢。衛士団は派遣される気配のない援軍を、本陣の予備戦力やサフィーロ王子の近衛で補っており、時間がたつほどサフィーロ王子の周辺戦力は減っていく。
 だが悠長に待ち続けられないのが、シヴェル率いる死翼騎士団の存在だ。
「サフィーロ王子が倒され混乱すれば、死翼騎士団は一気に蒼玉衛士団を撃破して突入してくる。死神側は全面抗争を望んでいるわけではないが、余力がなければ交渉の手札も限られるだろう」
 蒼玉衛士団と死翼騎士団の戦況、どのタイミングで仕掛けるか。また本陣勢力が多数残った状況で仕掛ける場合、サフィーロ王子以外の戦力を陽動する必要も出てくるかもしれない。

「交渉の指針というかだが、幸いシヴェルたち死神はケルベロスとの衝突を避ける方向で動いている。アスガルドのゲートを攻略するまではうまく付き合えるし、付き合った方が得策だろう」
 そのためにはケルベロスの側でも上手く交渉し、操縦してやる必要があるとリリエは言う。
「ここが正念場だ、ケルベロス。この戦いは東京焦土地帯を取り戻すチャンスであり、死神たちに我々を示す機会でもある」


参加者
青葉・幽(ロットアウト・e00321)
マキナ・アルカディア(蒼銀の鋼乙女・e00701)
浅川・恭介(ジザニオン・e01367)
ピコ・ピコ(ナノマシン特化型疑似螺旋忍者・e05564)
ティーシャ・マグノリア(殲滅の末妹・e05827)
東雲・憐(光翼の戦姫・e19275)
夢見星・璃音(災天の竜を憎むもの・e45228)
如月・沙耶(青薔薇の誓い・e67384)

■リプレイ

●サフィーロ強襲戦
 サフィーロ本陣から蒼の軍勢が離れていく。
 数度の鬨の声が叫ばれたび、サフィーロ本陣に待機する巨人たちの影は目に見えて少なく密度を減らしていった。
「……不死のエインヘリアル達が後継者争いとは英雄王の思惑は何でしょうね?」
 使える主を守らんと出陣する蒼玉衛士団の姿に浅川・恭介(ジザニオン・e01367)は『隠密気流』を展開した物陰からぽつりと呟いた。
「英雄王は後継者が必要なほど弱ってる?にしてはやり方が悠長だし。自分の子供を争わせて楽しんでるだけだったら……」
「だとすれば、許されざる事ね」
 聞くとはなしといった様子だった青葉・幽(ロットアウト・e00321)の『Oath of Knighthood』を握る声が低く響くのに、恭介は声を飲み込んだ。
「……レリ王女は女権の向上を訴えていたのでしたね」
「ホーフンドは慎重、ともすれば臆病な性格だったけど……どうなのかな。第九王子も自ら戦うのは消極的というし」
 グランドロンを巡る大阪城での決戦を振り返る如月・沙耶(青薔薇の誓い・e67384)に、夢見星・璃音(災天の竜を憎むもの・e45228)も先の第八王子、そして今眼前のサフィーロについて呟くが今の段階で答えはない。
 そして最後の足音が遠ざかってから、少しの時間が過ぎた。
『Just One Minutes』
 恭介のテレビウム『安田さん』がモニタの応援動画で告げる。
 もはや第九王子サフィーロと彼直参の近衛のみとなったはずの蒼玉衛士団の本陣へ、三班二十四人のケルベロスは一気に踏み込んだ。
 本陣中核は開けた布陣をとっており、隠密気流をしても隠れ通せる地形はない。
「なあ、幽ちゃん。もし……もし私が……いや、何でもない」
「お姉ちゃん……?」
 何かを言いよどむ東雲・憐(光翼の戦姫・e19275)に幽が振り向く。
 サフィーロと彼女の因縁は話には聞いている。だが今どのような心境なのか……姉と慕う相手の様子に、ふっと彼女は声に出す。
「アタシはレリとの度重なる戦いで、多くの人に背中を押してもらったわ。だから今度は、アタシがお姉ちゃんを手伝う番よ」
「……ありがとう。今はそれで十分だよ」
 ここから先は真っ向勝負あるのみだ。

「敵襲!」
「ケルベロスか!」
 最後まで残った蒼玉衛士の実力は、さすがというべきだろう。
 ケルベロスたちの三方からの一斉攻撃に対し、即座に防御陣形を敷くや数の優位を生かしてディフェンダーたちを前に出す。
「増設型擬似螺旋炉戦闘出力。ナノマシン、ダミー投影開始……残存戦力は予想を超えているかもしれません、御注意を」
「今更だな!」
 ピコ・ピコ(ナノマシン特化型疑似螺旋忍者・e05564)が渡す『多重分身の術』へ、ティーシャ・マグノリア(殲滅の末妹・e05827)の『インフェルノファクター』が陽炎めいて閃いた。
「厳しい戦いでしょうけれど……ケルベロスの牙、突き立てましょう」
「侮るな! 蒼玉衛士の本懐ここにあり!」
 激突する蒼と蒼。
 親衛衛視の掲げる大盾をマキナ・アルカディア(蒼銀の鋼乙女・e00701)の叩きつけた殺神ウイルスのカプセルが吹き飛ばすも、なおひるまず突進する衛視が星辰の剣をひらめかせる。
「本懐。本懐か……はっ!」
 庇い受けたのは憐の鎧装。
「『身内』が世話になったんだ……その礼くらいさせてもらうぞ」
 磨羯宮決戦での苦い記憶を押し付けるように手首を返し、バスターライフルの砲身を突きつけ、連射。
 吠える声は護衛たちの最奥に立つサフィーロまで届いただろうか?
「なっ、ごぁっ!?」
 殺意を形どったようなフロストレーザーが宙へと跳ね飛ばすのにあわせ、続けざまに幽のスターゲイザーが蹴り飛ばした衛視がまた叩きつけられる。
「今日のアタシは脇役……憐お姉ちゃんのアシストに来たんだから!」
 思う事も言いたいことも積もるほどある。だがそれをサフィーロに叩きつけるには、まずこの衛視団の防壁を突破しなければならない。
「ブレイザブリク攻略班のぶんまで頑張らないとね……地獄の月よ」
 哀れな存在を貫き、裁け。璃音の詠唱に生み出された魔力球が拡大しながら旋回する。本陣の大きさを生かし、回り込むような軌道をとった『【Lunatic Luna】』は死角から突入し、衛視団を後方から闇色の爆発に飲み込んでいった。

●誤算と決断
「突破されただと!?」
「Code A.I.M……start up.今よ!」
 霧崎・天音たちが護衛の防衛ラインを突破し、第九王子サフィーロへと肉薄する。動揺する衛視たちを逃さず、マキナは『CCP A.I.M』を展開する。
「砕けろ!」
「しまっ……!」
 ポイントされるターゲットサイトを大釘の如く叩きつけるティーシャのドラゴニックスマッシュが浮足立つ衛視を潰し、そのまま一歩を敵陣に踏み込む。
 蒼玉衛士団の防衛ラインがまた一歩狭まった……が。
「これ以上許すな! 統制をみせろ!」
「我らは殿下の盾なるぞ!」
 押し切れない。
 一歩踏み込むごと、衛士団の領域が狭まるごと、押し固められる粘土が如くデウスエクスたちは守りの強度を高めていく。
「どいつもこいつも殿下、殿下と……しつっこいのよ!」
 幽の『Eurypterid Mk-Ⅱ"Pterygotus"』がスラスターを振り回して機動するのを追いかける遠隔爆発。急旋回の勢いを載せたゾディアックブレイクが衛視一人の腹を凪ぐが、膝をつかせど倒し切れない。
 陽動の方が正解だったか? せめてクラッシャーがもう一人、あるいは二人いれば……だが悩む暇は今はない。
「作戦自体は成功しつつ、貢献できているはずです。我々が衛視団を拘束し、突入班がサフィーロに向かった動揺をついて撃破、第九王子をを討つ機会を伸ばす事は出来ているはずです」
「ですが……!?」
 ピこの分析に応えようとする沙耶の声が上ずったのは、声を遮って本陣に響いた号令だった。
「……いかん! 総員、後退せよ! 遺憾だが本陣を放棄する!」
 何かに気づいた様子のサフィーロ、その号令の意味するところは目前の衛視団近衛をみればすぐ理解できた。
「撤退とはどういうことだ!?」
「殿下の指令である! 我々は彼の敵の罠の渦中にあると!」
 撤退。それも本陣から響いた大音量は、明らかに今の戦場の規模を超えている。それはすなわち。
「全軍撤退……!」
 沙耶の推理を否定する声はない。
 死翼騎士団とのつながりがばれたのか、あるいは状況の推移にか。
「で、ですが王子! ここで撤退などお命じになられては前線が総崩れとなりますぞ!」
「それでも戻らなければならないのだ! ブレイザブリクの失陥など許されるはずもない! 身を粉にしてもあれを守るのが私とお前たちの――蒼玉衛士団の責務であろう!」
 だが混乱が混乱を呼ぶ今、考えるべきは原因ではないと璃音は考え、行動する。
「これはチャンスだよ、この隙にこのまま突破すれば」
 戦場は突然の指令に混乱している。彼女の放った猟犬縛鎖が掴み道を開く、開きかけた時。
「衛視団予備隊、窮地の命に舞い戻った!」
 再び、状況は混迷をいや増していく。

●引き潮をかき分けて
「焦り過ぎたのかな、これ……」
 予備部隊が出撃してから一分、たった一分だ。後詰めもない以上、戻ろうと思えばすぐ戻れる。
 突入がはやすぎたのか……がっくり項垂れる恭介だが、そこには凶器をへし曲げてなお耐える、テレビウム『安田さん』の顔があった。
『まだ何も終わっちゃない』
 顔を上げれば、戦場は混乱を続けている。
「ご無事ですか、殿下!」
「撤退だ! ブレイザブリクに帰還せよ!」
「救援の指令では!?」
 とつぜんの撤退命令が出た近衛に、本陣襲撃の方に舞い戻った予備部隊が合流してしまった結果、混乱を増しているのだ。
「今ならまだ……」
「待って、幽ちゃん」
 ならばと突破に飛び上がろうとした幽を止めたのは憐の声。その手には『アームドフォート「RLA-VK」』が展開を開始している。
「私たちは今、戦場の一番後ろにいる。私たちが抜かれたら、サフィーロと戦うみんながまずい」
「えぇい、とにかく戦え! ケルベロスを撃破するのだ!」
 その決断は、しびれを切らした予備部隊の対聴覚が剣を振り上げたのと同時。
「そうはさせない……ここで塵も残さず消えていけ!」
 ゾディアックソードを振り上げる予備部隊の隊長へ極太の光、『終焉の衝撃』が叩きつけられる。ゆっくりと足をひき旋回すれば、まとめて予備部隊の衛視たちが打ち倒されていく。
「ここで粘れば、みんながサフィーロを討てるかもしれない、そういうことだね!」
 恭介の解説に力強くうなずく。
 最善はこの手でサフィーロを討つことだが、最悪はサフィーロに逃れられてしまうこと。
 ならば避けるべきは最悪。そのためにと憐は動いた。
「私達は一人では無いわ。そうであれば!」
 癒し、護るのが私の役割だと恭介の言葉にマキナが応える。
 図らずも自分たちは増援との最前線にいる。それはここで粘れば、ケルベロスたち全員が壊滅するかもしれない危機を減らせるという事。
「ヒールドローン展開、今のうちに」
 マキナのドローンが庇い癒す隙に『安田さん』へ『血濡れの鉄パイプ(予備品)』を投げ渡しつつ、翼から放たれたシャイニングレイが立ち上がろうとする衛視団を撃ち抜いていく。
 よろめいた敵にはすかさず『安田さん』の一撃が粉砕。
「敵、予備部隊指揮官を特定。情報共有します」
「頼まれた。悪いが持ち直されると困る、消えてもらうぞ」
 ピコの『増設型擬似螺旋炉』が不協和音を立てつつも、螺旋氷縛波で道を開く。駆け抜けるティーシャが見た彼女のマフラーの量は既に半分以下。
 あまり長くはもたない。
「終われ!」
「終わるか!」
 叩きつけられる『全て破砕する剛腕』へと星辰の剣を予備隊隊長が振るう。だが。
「遅い……いや」
「遅くした、だね」
 致命の一手を先に打ち込ませたのは恭介の『でぃていんぺたるず』の花弁。
「な……」
 もはや声すらも間に合わず、『安田さん』の凶器が大上段から、掴み上げられた蒼玉衛士衛視隊長の頭蓋を叩き割った。

●合流
 沙耶が退路を確保に走りだした時、既に戦場は秩序を完全に失っていた。
「ひるむな! 突撃せよ! 突撃!」
 後を継いだ衛士隊長が壊れたスピーカーのように連呼し振り回す剣を間一髪、沙耶は『The Mallets of Slugger』で受け流し、いや叩き流す。
「貴方の運命は……閉塞して身動きが取れなくなる」
「な、ぐぉっ」
 振り抜いた勢いをのせて『フォレストジャケット』から引き出したカードの暗示は『運命の導き「吊るされた男」』。
 声と動きを封じられ、指揮者の消えた蒼玉衛士たちが動揺する隙に、一行は駆けた。
「ナノマシン全量消費。もうしわけございません……後は」
「サフィーロは……もうここでできる事は、なにもない……か」
 ナノマシンを収束したマフラーを失ったピコを庇い、憐は一度だけ振り向く。
「……わかった。だったら!」
 幽もまた、頭を切り替える事にする。
 上昇即時に『プロペラントタンク』を切り離し、状況観察。
「ここは死翼騎士団との接触を急ぐべきです。シヴェル団長の軍勢にブレイザブリクを攻めさせないためにも」
「じゃあ、じゃあ、他のチームと一緒に!」
「……承ったわ!」
 後退する那岐たちの班、イズナたちの会話を確認した幽は『ウェポンスラスターベン』を大きく振るい、通信と共に降下急襲で道を示す。
「南南西方向で合流! 最大戦速で突っ込むわよ!」
 高機動形態へとアームドフォートを換装するや、偵察の結果を周知しながらの『フルヴェロシティ・マニューバー』が衛士の構えた盾をぶち抜き、アフターバーナーの炎に焼く。
「このまま、突破口を!」
「彼岸まで、だね」
 答えて璃音。ケルベロスチェインをは千切れたが、既に『【Lunatic Luna】』はキャスト済みだ。即座に開けた穴へと叩き込み、爆発で脱出路を抉る。
「シルさん! 一之瀬さんたちも!」
 この混沌の戦場からの撤退。そして死翼騎士団の元へ。
 三班は揃い踏み、新たな共通目標に行動を開始した。
「ぬゥッ! いかせはせんぞ!」
「貴様何をするか、早く後退する、むぐっ!」
 幸い、混沌は未だケルベロスたちに味方している。やかましく叫ぶ衛士隊長に殺神ウイルスを押し付け、マキナは走る。
「本陣を捨てても、ブレイザブリクの守りを固めるとはね……冷静さと冷徹さ、流石に王子だけあるけど」
 だがブレイザブリクにはケルベロスの仲間たちがいるはずだ。
「勝てるよね……この調子なら」
「そう願いたい、なっ!」
 恭介が轟竜砲を連打し与えた傷へ、ティーシャの破砕アームが止めを刺す。それを何度繰り返したか。あとどれだけ繰り返せばいいのか。
「安田さん……っく!」
 爆発に吹き飛ぶテレビウム。液晶は割れ、頼もしい姿は起き上がれない。抱え上げ、恭介は走る。どこもかしこも限界は近い。
 もはや暴走止む無しか、そういう頃だった。
「苦戦しているようだな、ケルベロス」
「死神……死翼騎士団……!」
 蒼玉を飲み込む黒の軍勢。璃音の声に『シヴェル・ゲーデン』は突撃命令で意志を示した。
「死神は、ホントに読めないね」
 だが、ありがたい。衛士たちを追いすがり狩っていく死神の騎士の姿が、今この時だけは頼もしかった。

作者:のずみりん 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2020年4月28日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 6/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 0
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