大地を喰らう

作者:洗井落雲

●地下で蠢く
 ぐじゅり、と、何かがうごめいた。
 大阪の地下である。
 今や人の管理の手を離れたその地――大阪城を中心とする攻性植物の支配地域。その地下で、何かがうごめいていた。
 それは、巨大なワームのような物体だった。頭部と思わしき場所からが無数の触手が生え、触手は前方の土へと食らいつき、飲み込む。
 少しずつ、掘削しているようであった。少しずつ、土を飲み込み、道を、地下道を広げる。
 そして、そのワームの周辺には、骸骨のような10の兵隊が付き従い、行軍を続けていた。
 ぐじゅり、とワームが動く。
 土を喰らい、道を進む。

●地下道掘削阻止作戦
「集まってもらって感謝する。それでは、今回の作戦について、説明しよう」
 アーサー・カトール(ウェアライダーのヘリオライダー・en0240)は、集まったケルベロス達へと、そう告げた。
 曰く、大阪城の攻性植物勢力が、大阪城の地下に巨大空洞を作り上げ、拠点を広げようとしていることが判明したのだ。
 この地下空洞は、大阪城周辺の地下鉄の状況を厳重に監視していた、君乃・眸(ブリキノ心臓・e22801)によって発見された。
「君乃の調査がなければ、発見が遅れ、手遅れになっていかもしれないな……」
 アーサーはそう言って、ヒゲを撫でる。
 さて、攻性植物たちは、地下を掘り進めることに特化した巨大攻性植物、『プラントワーム・ツーテール』を使い、地下拠点の拡張を行っているのだという。
「となれば、これは阻止しなければならない。この拠点は、大阪地下の、地下鉄の路線のすぐ下まで拡張されているんだ。だから、地下鉄の路線を爆破して、大穴を開けてやれば、この敵のルートに侵入できる……掘削を続けている敵に、奇襲を仕掛けることができるわけだな」
 ケルベロス達には、爆薬が支給される。この爆薬を持って、大阪城周辺の地下鉄路線に潜入。予定地点で爆破薬を爆発させ、敵が掘削を続ける地下通路へと潜入する。
「そうして、作業中のプラントワーム・ツーテールを見つけ出し、撃退してほしいんだ」
 プラントワーム・ツーテールは、全長20mという巨大なデウスエクスだが、拠点工事用のデウスエクスという事もあり、知能や戦闘能力は高くはない。あくまで巨大な重機、といった所だろう。
「だが、敵はプラントワーム・ツーテールだけではない。護衛である『植性竜牙兵』たちが、此方の作戦を阻んでくることが予知されている」
 植性竜牙兵は、攻性植物版竜牙兵、と言った所だろうか。合流したドラゴン勢力と、攻性植物たちの協力体制が整っていることの証拠と言えるかもしれない。
 植性竜牙兵の総数は10体。これらすべてを撃退できれば、プラントワーム・ツーテールは簡単に撃退できるだろう。
「敵の撃退後は、速やかに撤退してほしい。拠点の探索もしたい所だが、それは次の機会にしておいた方がいいだろうな」
 アーサーはそう言って、ヒゲを撫でた。
「やれやれ、地下にこんなものを作っていたとはな……やはり油断できない連中の様だ。プラントワーム・ツーテールを倒して、奴らの作戦を妨害してほしい。それでは、皆の無事と、作戦の成功を、祈っているよ」
 そう言って、アーサーはケルベロス達を送り出した。


参加者
フラッタリー・フラッタラー(絶対平常フラフラさん・e00172)
水無月・鬼人(重力の鬼・e00414)
シエナ・ジャルディニエ(攻性植物を愛する悩める人形娘・e00858)
ウィッカ・アルマンダイン(魔導の探究者・e02707)
イッパイアッテナ・ルドルフ(ドワーフの鎧装騎兵・e10770)
カーラ・バハル(ガジェッティア・e52477)
ディミック・イルヴァ(グランドロンのブラックウィザード・e85736)

■リプレイ

●大地の下へ
 すさまじいほどの爆音が鳴り響いた。
 大阪城近郊、その地下を走る、地下鉄の線路でのことだ。
 巻き起こる粉塵――その中から姿を現したのは、八名のケルベロス達。
「まぁー、すごい音でしたわねぇー」
 その中の一人――フラッタリー・フラッタラー(絶対平常フラフラさん・e00172)は、耳元を手で抑えつつ、にこにこと笑ってみせた。
 大阪地下にて、攻性植物たちによる地下拡張が行われている――調査の結果によってその事実を確認したケルベロス達は、その拡張された地下通路へと侵入するため、大阪城近郊に存在する地下鉄から地下へ潜入。爆薬を使い、地下への大穴をあけた――という所だ。
「あぁ、終わったらしっかり服や体を洗わないとな……土埃がすごい」
 水無月・鬼人(重力の鬼・e00414)は苦笑しつつ、そう言う。爆発の余波もそうであったが、人々が避難し、使われなくなった地下鉄線路は、どこか埃っぽい。それに、此処からさらに地下へと潜るのだ。そう言ったケアが頭をよぎるのも仕方あるまい。
「見てください、此処からでも分かります……かなり大きな穴みたいです」
 爆破後に開かれた、地下へと通じる巨大な穴を覗き込みながら言うのは、ウィッカ・アルマンダイン(魔導の探究者・e02707)だ。ふむふむ、と口元に手をやりつつ、地下へ向けて目を凝らす。
「行きましょう。これ以上、地下ルートを掘削させるわけにはいきません」
 ウィッカの言葉に、ケルベロス達は頷く。各々が最適な準備を取って、一気に地下へと飛び降りていった。
「よっ、と。……これは凄い。本当に、巨大な穴だ。これほどのルートを掘削していたなんて……」
 イッパイアッテナ・ルドルフ(ドワーフの鎧装騎兵・e10770)は華麗に地に降り立つ。そのすぐ横に、ミミック『相箱のザラキ』もまた降りてきて、カチン、と箱を鳴らした。
 イッパイアッテナは、その巨大な空洞を見て舌を巻いた。先ほどまで自分たちがいた地下鉄の線路、それに勝るとも劣らない、巨大な道。奥は大阪城へ向けて。そしていままだ掘削を続けるであろう、市街地へ向けて。
「surprise……これが、あの子の仕事ですのね……」
 どこか興味深げにそう呟く、シエナ・ジャルディニエ(攻性植物を愛する悩める人形娘・e00858)。あの子、とは、プラントワーム・ツーテールの事だろう。
「私が気兼ねなく動けるほど大きいのはありがたい所だけれど、同時に敵の脅威も感じてしまうね」
 ディミック・イルヴァ(グランドロンのブラックウィザード・e85736)は光源代わりのケミカルライトを手に、そう言った。長身のディミックが窮屈さを感じることのない洞穴の大きさは、それを掘り進めることのできる怪物――プラントワーム・ツーテールの巨大さを示していることでもある。
「さぁ、行こう。のんびりしていては、また洞窟を広げられてしまうからね」
 リューディガー・ヴァルトラウテ(猛き銀狼・e18197)の言葉に、仲間達は頷いた。
「おうっ! さっさと片付けて、地上へ戻ろうぜ!」
 気合充分に告げるカーラ・バハル(ガジェッティア・e52477)の言葉を合図に、一行は洞穴の先――プラントワーム・ツーテールが掘削を続けている方へと歩を進めていった。
 果たして、遭遇までにはさほど時間はかからなかった。一行が進むにつれて、地鳴りのような音が響き始め、それは少しずつ、確実に大きくなっていく。光源を確保しつつそれでも先に進めば、やがてその地鳴りのような音が、巨大な何かが地を這い、土を喰らう音であることに気づいたはずだ。
「trouver……! 見つけましたの……!」
 シエナが声をあげるのへ、仲間達は身構えた。見れば、前方には蠢く巨大なミミズともとれる生命体、その尻が見える。その足元――足はなかったのだが――には、骸骨に植物を這わせたような、奇妙な骨の兵士がカタカタとあたりを警戒しているのが見える。
「Inquiet……あの子達が植性竜牙兵ですわね。あの子達は何の攻性植物なのかな?」
 ぱっと見は、バラ科の何かのように見える。骸骨の頭部、目にあたる部分に咲いた一輪の赤い花が、そこが目であると主張するように、辺りを睥睨している。
「技術交流の結果か、実験動物か……なんにしても、連中の企み、見逃すわけにはいかないな」
 リューディガーは、内心の攻性植物への怒りを秘めながら、そう告げる。
「こういった仕事は私のようなロートルの物だったが、さてさて」
 うごめくプラントワーム・ツーテールを見やりつつ、ディミック。その言葉に、鬼人が続いた。
「アレが植物削岩機か。何企んでんだか……!」
 地下の拡張――そこに潜む狙いは何か。いずれにせよ、此処で止めなければ、デウスエクスたちの策は成ってしまう。
「何が狙いにせよ、私達が阻止しましょう。今日、此処で!」
 ウィッカの言葉に、仲間達は頷く。
「地底での戦いならドワーフの真骨頂。その力を御覧に入れましょう。さぁ、行きましょう、皆さん」
 イッパイアッテナの言葉と同時に、ケルベロス達は一気に戦場へと駆けだした。
「おしっ! 今日は俺が支援係だ。絶対に、誰も倒れさせやしねぇ!」
 気合の言葉と共に、力を込めるカーラへ、
「うふふー、頼りにしていますわよぉー……うふ、うふふfuフフ!」
 言葉を送りつつも、フラッタリーが戦闘状態へと入る。浮かべる狂笑、迸る獄の炎。
 獣とも思える様子で、フラッタリー己が刃、『野干吼』へと地獄の炎を注ぎ込んだ。焔を噴く野干吼、その地獄の炎が球体となって竜牙兵たちへと襲い掛かる。
 突然の攻撃に、竜牙兵たちは浮足立った。その身を焦がす、地獄の炎。冷たい空気すら漂っていた洞穴を、一瞬にして灼熱の空気が吹き荒れる。そしてそれを合図に、ケルベロス達の攻撃が始まった。

●地下の戦い
「てめぇらが何を企んでいるのかは知らねぇが……」
 鬼人は手にした『無名刀』を、竜牙兵へと向けて一気に切り払った。刃が竜牙兵の骨を斬り飛ばし、その傷口を的確に抉る。
「それもここまでだ! これ以上、大阪の地下を好き放題出来ると思うなよ!」
 ケルベロス達の攻撃に慌てた様子で、竜牙兵たちがカタカタとあごを鳴らす。すぐさまに陣形を組み、ケルベロス達へ対応を試みる。
「おそらく、前に出ているのがディフェンダー……盾係でしょう。ならば前に出ているものから倒させていただきましょう」
 イッパイアッテナが前へと突撃するのへ、相箱のザラキの援護攻撃が飛ぶ。その箱を大きく開いて、竜牙兵へとかぶり着く――イッパイアッテナの『何の変哲もない杖』による打撃が、強かに、竜牙兵を打ちのめす。
 竜牙兵たちももちろん、やられてばかりいるわけではない。その目に咲いた赤い花が強烈な光を放つと、光線となって放たれたのだ。それらはケルベロス達へと向けて、一斉に撃ち放たれる!
「させませんよ!」
「その攻撃は……!」
「私たちが防ごう!」
 イッパイアッテナとリューディガー、そしてディミックは、その攻撃に合わせるように前へと躍り出た。焼き払う灼熱の光線を三人はその武器や身体を利用し、仲間達へ向かわせることなく受け止めた!
「思わず飛び出るところだったけど、今日の俺の役目はそっちじゃねぇよな!」
 舞い散る花のオーラを振りまいて、カーラは叫ぶ。普段は前衛を務めることが多いカーラだったが、今は仲間達の生命線。そしてその役目を、カーラはしっかりと果していた。
「灼熱には氷で……お返しします」
 ウィッカが描く五芒星の魔法陣より放たれた、氷河期の精霊が竜牙兵たちを飲み込んだ。その身体のあちこちに、鋭い氷を走らせ、骨のきしむ苦痛に、竜牙兵たちがうごめく。
「貴様らの企み! 許す訳にはいかん!」
 怒りの叫びとともに放たれた、リューディガーのアームドフォートの射撃が、竜牙兵の頭部を粉砕する。竜牙兵はまるで糸が切れたようにバラバラに分解すると、寄生していた植物も急速に枯れていった。
「écouter……教えて? あなた達にとって、攻性植物とは、なんですの?」
 その両手足に纏うは、攻性植物『ヴィオロンテ』。仲間達への援護のグラビティを放ちながら、シエナは静かに、竜牙兵たちへと問う。
 そのような知能は存在しないのか、あるいは発声器官がないのか。それとも、答えるつもりがないのか。それは不明ではあるが、答えは返ってこない。シエナはふむ、と声をあげると、小首をかしげて見せた。
 一方、プラントワームが周囲の状況をようやく把握したのか、ゆっくりと動き始める。その身をよじり、ぐにゅぐにゅと触手を振るい、ケルベロス達へと向けて、振るう。
 それを受け止めたのは、仲間達へと光の城塞を展開したばかりのディミックだった。ディミックは展開した城塞を用いて、触手の一撃を受け止めて見せる。
「ふ、む……なるほど、身体は大きいが、確かに戦闘能力は低いと見える……!」
 とはいえ、プラントワームばかりを狙うのも、竜牙兵たちをフリーにしてしまって危険だ。やはりある程度は数を減らさなければなるまい。そしてそれを、ケルベロス達は充分に理解していたから、今はまだ、プラントワームに手を出さずにいた。
 ――戦いは続いていく。数の上ではデウスエクスたちの有利ではあったが、それをひっくり返せるほどの戦闘能力を、ケルベロス達は持ち合わせているのだ。竜牙兵たちは少しずつ姿を消していく、数の有利は対等に、やがてはデウスエクスたちの不利に――。
「さぁ、行きますよ!」
 イッパイアッテナのあげた声に、相箱のザラキがガブガブと応じる――途端、相箱のザラキは次々とエクトプラズムで武器を作り上げ、イッパイアッテナへ向けて吐き出した!
「SynergyAttack……受けてもらいます!」
 乱れ飛ぶように、イッパイアッテナと相箱のザラキが武器を受け渡し、同時に振り払う! 無数の武器による斬撃、打撃、銃撃が、竜牙兵の身体を滅多打ちにした! 主従による連続攻撃――それを受けて、まともに立っていられるものなどは存在しない。果たして竜牙兵が強かに打ち据えられ、その亡骸を粉みじんへ粉砕される。
「ウフフフフフアハハハハァハハハハハ!!!」
 続いたのはフラッタリーの狂笑だった。
「此レ為Ruハ珠玉ヲ飾リシ矛ノ逆事。アS∀マノ猛リヲ顕現ス。火ト硫黄ヲ以テ、アメツチヲ地獄ニ還サン」
 祝詞と共に、フラッタリーは刃を地へと突き刺す――途端に吹きだす、地獄の炎! すべて一切を焼き尽くす炎が、竜牙兵たちを次々飲み込み、その内に捉え、溶かしつくした!
「――ッ!!」
 鬼人の鋭い刃の一撃――無拍子にて放たれる、ただただ、ただただ鋭い、回避不能の刃の一撃が、地の獄の焔に焼かれる竜牙兵を斬り飛ばした。
「流れはこっちにある……一気に押し切るぞ!」
 鬼人の叫びに、仲間達は応、頷く。竜牙兵たちは苦し紛れの攻撃を振るうが、ケルベロス達の命を取るには、届かない。
「よっしゃぁ! 一気に突っ込め、皆!」
 カーラの叫びと共に、ケルベロス達の背後に援護の爆発が舞った。その勢いを利用し、ケルベロス達は走る!
「打ち据えます!」
 ウィッカの振るう九尾扇が鞭のようにしなって、竜牙兵たちを激しく打ち据えた。その打撃に竜牙兵たちの骨が砕け、落下していく。
「貴様らは此処までだ! 無駄な抵抗はやめろ!」
 激しい雷鳴の如き警告の言葉と共に、撃ち放たれるリューディガーの威嚇射撃が、竜牙兵たちの足元に着弾、たまらず竜牙兵たちが足を止めるのへ、
「aider……ヴィオロンテ、おねがい……!」
 ヴィオロンテの力を借りて、シエナが竜牙兵へと接近する。振るわれる『エートゥル・クロォゥジャル』の一撃が、竜牙兵の肉体に噛み傷の如き傷跡を残し、生命活動を停止させた。
「さぁて、刹那の夢、受けてもらおうか」
 ディミックの言葉――紅き熱狂の鉱石の見せる幻。掻き立てられる欲望が、竜牙兵たちの内部を犯し、怖し、蝕んでいく――やがてその熱狂が去った後に、立っているものはおらず。内側から、己が欲望に焼き尽くされた者は、己の熱によりて己の命を焼く。
「海鳴る辰砂(ヴァーミリオンサンズ)――」
 ディミックの言葉と共に、竜牙兵が崩れ去っていく――同時に、プラントワームはその巨体を震わせ、ケルベロス達を踏みつぶすべく圧し掛かりを敢行する。
「後は、こいつだけだ!」
 リューディガーが叫んだ。敵の攻撃を回避すべく、ケルベロス達は一斉に飛びずさる。行動は充分広かったため、ケルベロス達のとっさの行動を阻害するようなことは無い。
「では、トドメは私達が貰いますよ」
 イッパイアッテナは再度、相箱のザラキと共に、有り余るほどの武器を利用しての連続攻撃を行った! 次々と打ち据えられる攻撃に、プラントワームが苦痛の声をあげるように、身をよじらせる。
 イッパイアッテナの一撃一撃が、プラントワームの身体に衝撃となって響き、その生命の炎を削り取っていく――やがてイッパイアッテナと相箱のザラキが飛びずさると、プラントワームはきぃ、と小さな悲鳴を上げて、大地にその身体を横たえた。
 そのわずかな間をおいて、プラントワームの身体がぐじゅぐじゅと溶け、地にしみていく――ケルベロス達は、それを見届けると、ようやく一息をついた。
「うふふぅー。これで、おしまいですわねぇー」
 フラッタリーが、いつもの調子で笑顔を向ける。それは、戦いが終わったことの証拠でもあった。

●地下に思う
「fin……作戦完了ですのね」
 シエナが頷き、ふぅ、と小さく息を吐いた。
「何とか終わったが……結局、こいつらの目的は分らずじまいか」
 『希望のロザリオ』へと手を当て、婚約者へ無事終わった事を想いながら、鬼人は呟いた。
「それは、これからの調査で判明するのかもしれないな」
 リューディガーが口元へ手をやりながら、答える。大阪城勢力には、未だ謎が多い。その解明も、ケルベロス達の頑張り次第なのかもしれない。
「大阪城に関しては、未だ敵への対処のみ……歯がゆい所ですね」
 ウィッカが言うのへ、仲間達は頷いた。いずれ、事態は大きく動くのだろうか。
「なんにしても、一つ作戦を潰せました。それを喜びましょう」
 イッパイアッテナの言葉に、仲間達は頷く。
「ではではー、戻りましょうかぁー。お着物も泥だらけになってしまいましたわぁー」
 フラッタリーがにこにこと微笑む。流石の土の中で大暴れしたこともあり、ケルベロス達の服はどれも土埃だらけだ。
「そうだな。流石に太陽が恋しいぜ」
 カーラが笑いながら、そう告げる。
「では、帰ろうか。懐かしい太陽の下へ」
 ディミックの言葉に頷いて、仲間達は帰路を急ぐのであった。

作者:洗井落雲 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2020年3月27日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 4/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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