死神の迎えと食への渇望

作者:なちゅい


 ヘリポートに集まった多数のケルベロス。
 彼らを前に、リーゼリット・クローナ(ほんわかヘリオライダー・en0039)が笑みを浮かべて。
「先の戦争、ジグラット・ウォーの結果、ドリームイーターの本星、ジュエルジグラットを制圧することができたよ」
 活気に湧くヘリポート。また一つデウスエクスの勢力を壊滅させたことで、ケルベロス達の戦いは一歩前進したと言える。
 しかしながら、まだ油断はできないとリーゼリットは話す。
 どうやら、戦争で生き延びた『赤の王様』、『チェシャ猫』らは生き残りを率いて、戦場から逃げ出したらしい。
「この残党はポンペリポッサと同じく、デスバレスの死神勢力に合流しようとしているようだね」
 彼らを迎える為に、下級の死神の群れが出現する事も予知されている。
 今回はその合流地点に向かい、迎えに現れる下級死神……ザルバルクと残党のドリームイーターの撃破を願いたい。


 ドリームイーターが合流を目指しているのは、宮城県仙台市。
 今なお、直立した載霊機ドレッドノートが目に付く都市である。
「今回の討伐対象は街中の路地でザルバルク……下級の魚型の死神に迎えられ、デスバレスへと逃げ込もうとしているよ」
 昼間、ドリームイーターは死神の迎えが来るまで、狭い路地に隠れ潜んでいる。
 それもあって、なかなか発見しづらい状況にあるのだが、このデスバレスに移動しようとするときが一番の撃破チャンスであるようだ。
「討伐対象の名前は、『グルメなドリームイーター・盛山・牡丹』だね」
 之武良・しおん(太子流降魔拳士・e41147)と関係のある相手のようで、本人が参戦したならば、何か関係性を聞くことができるかもしれない。
 敵はジャマーとして立ち回り、キーブレードとモザイクを使ってグルメな食べ物の知識、味の記憶といったものを食らって来ようとしてくる。
「あと、この夢喰い……牡丹を連れ去ろうとしているザルバルク7体も、襲い掛かってくるよ」
 布陣は、クラッシャー、ディフェンダーが各2体、スナイパーが3体だ。
 狭い路地だというのに密集してくる状況の為、手早く倒してしまいたい。
「制限時間は6分しかないよ。夢喰いがデスバレスへと撤退してしまうからね」
 ザルバルク達はドリームイーターの撤退を支援すべく全力を尽くす為、ただ戦うだけでは半々くらいの状況で撤退に成功してしまう。
「ザルバルクを後回しにして夢喰いを集中して叩いたり、夢喰いの情報を元に挑発などして足止めしたりできれば……」
 効果的な策を講じることで、撤退を阻止する確率が大きく上昇すると見られる。

 一通り説明を終えたリーゼリットは、一息ついてからさらに続けて。
「ドリームイーターの残党の一部は、デスバレスの死神と合流しようとしているよ」
 死神勢力とドリームイーター残党の合流は出来るだけ阻止したいところだ。確実に1体ずつ、回収される前に撃破したい。
「それでは、よろしく頼んだよ」
 リーゼリットは改めて、この1件をケルベロス達へと託すのである。


参加者
セレスティン・ウィンディア(墓場のヘカテ・e00184)
カトレア・ベルローズ(紅薔薇の魔術師・e00568)
イリス・フルーリア(銀天の剣・e09423)
セット・サンダークラップ(青天に響く霹靂の竜・e14228)
エヴァリーナ・ノーチェ(泡にはならない人魚姫・e20455)
曽我・小町(大空魔少女・e35148)
之武良・しおん(太子流降魔拳士・e41147)
天月・悠姫(導きの月夜・e67360)

■リプレイ


 宮城県仙台市に出現するというドリームイーター討伐の為、ケルベロス達はそいつが死神と接触するタイミングを待つ。
「この前、ドリームイーターのゲートを壊したばかりなのに、死神も手が早いっすね……」
「生き残りは死神と合流する道を選びましたか」
 青い鱗の竜派ドラゴニアン、セット・サンダークラップ(青天に響く霹靂の竜・e14228)が舌を巻くと、桜咲く銀色の髪のオラトリオ、イリス・フルーリア(銀天の剣・e09423)も気品を感じさせつつ唸る。
「大阪城の勢力とは別、よね。わからないわ」
 喪服に身を包み、闇色の髪を靡かせたセレスティン・ウィンディア(墓場のヘカテ・e00184)は夢喰いの狙いこそはかりかねるものの。
「でも、撃破チャンス逃すわけにはいかないわ」
「今後のためにも、夢喰いは倒さなきゃいけない……」
 腹ペコサキュバス、エヴァリーナ・ノーチェ(泡にはならない人魚姫・e20455)はこれがお仕事であると認識して。
「だから、食べて見せる食材は経費で落とせる……!」
「至高の料理を求めて、ですか」
 緋色の髪と瞳を持ち、赤いドレスを纏うカトレア・ベルローズ(紅薔薇の魔術師・e00568)は、食への執着が強い身内メンバーを目にしつつ。
「ともあれ、此処できっちりと決着を付けたいですわね」
「ええ、死神さん方の所には行かせられないわね」
 赤茶色の髪に白と黒の薔薇を咲かせた曽我・小町(大空魔少女・e35148)は、グルメの欠落した夢喰いにささやかな同情を見せるが。
「それはそれ。まー出来る事やりましょ!」
 一通り、仲間達の言葉を聞いていた赤髪無表情の天月・悠姫(導きの月夜・e67360)は首を傾げて。
「グルメなドリームイーターか、色々な料理を食べまわって来たのかな?」
 着物着用の黒髪少女、之武良・しおん(太子流降魔拳士・e41147)も思うことがあってこの依頼に参加している。
 しおんに因縁は深くなく、以前、ビルシャナ洋食店を閉店に追いやった程度だが……。
「そのレシピノートをねらっているのでしょうか」
 モザイクが乗った皿を手にし、グルメに対する渇望を抱く夢喰い『盛山・牡丹』。
 その前に、彼女は死神と接触しようとしている。
「どんなものを食べて来たのか興味あるけど、お話ししている時間は無さそうね」
 悠姫が言うように、接触できる時間は僅か6分のみだ。

 敵は裏路地を使って身を顰めており、ヘリオライダーでもその位置をつかむのは難しい。
 だが、死神との接触地点だけは把握されており、ケルベロス達は死神と纏めて討伐を目論む。
「っと、気づかれてたようだね」
 モザイクにまみれたグルメを抱えた盛山・牡丹は、複数の怪魚型死神ザルバルクに囲まれていた。
「盛山・牡丹の撤退阻止! 時間内に討伐、って事でいいのよね?」
「6分以内、ね」
「……最悪、死神は全部倒しますわよ」
 小町の言葉を悠姫が補足し、カトレアが頷く。
「ともあれ、敵戦力の増加はきっちり止めるっす!」
 セットが竜鎚を手にすると、イリスが威嚇してくるザルバルクの奥、牡丹に刀を向けて。
「銀天剣、イリス・フルーリア――参ります!」
 対する牡丹もキーブレードを抜き、しおんへと突きつけた。
「撤退する前にそのレシピ、もらっとこうかな」
「大食いではないけれど、お腹が空いてしまうわ」
 漆黒の宝珠を冠する王笏を手にしたセレスティンは、戦いが厳しいものになると感じていた。


 死神と合流を目指す盛山・牡丹は早速、キーブレードを振りかざし、抵抗してくる。
「出来ることはやっとかないとね」
 しおんを狙う牡丹だが、まずはと邪魔な前線の排除をと、カトレア目がけて切りかかってきた。
 カトレアは目の前にトラウマを過ぎらせつつも、それを「艶刀 紅薔薇」で捌く。
「その身に刻め、葬送の薔薇! バーテクルローズ!」
 克己と共に薔薇の模様を描くカトレアは素早く刃を一閃させ、薔薇の花弁を散らす爆発を巻き起こす……が、手前に来たザルバルクが身体を滑り込ませて盾となってくる。
 続き、ハンマーを手にしつつ、魔法陣を展開したセレスティン。
「今日はこの話でお願いね?」
 召喚された枯骨が語るは、死神ですら底冷えを感じさせる壮絶な死にざまのリアルストーリーだ。
 死神がトラウマを覚えるのと同時に、セレスティンは冷たい青の瞳で淡々と夢喰いへと語り掛ける。
「地球の食べ物、美味しいわよ?」
 ふわふわのプリンにカリカリのプリン。しっとりのチョコレートケーキ。
「そうそう、正月に食べたチーズハッドクを友達と分け合ったの」
 美味しそうな屋台の食べ物に牡丹も思わず唾を飲み込もうとするが、その暇にイリスが冽刀「風冴一閃」で大きな弧を描いて切りかかった。
「デスバレスに行った所で、ザルバルクのお刺身が関の山ですよ!」
 前線では、ザルバルク達が空中を泳ぎ、爆炎をばら撒いている。
 後方のエヴァリーナは足元に魔法炎を描き、無数の小妖精を思わせる光で仲間達を包み込み、癒しをもたらすと同時に紗幕としていた。
 それだけではなく、彼女は持っていた白菜と豚モモの土鍋蒸に口をつけて。
「旬の白菜の甘みが豚さんの旨味を吸ってて、サイコー」
 黒い翼で低空飛行する小町も、前線に翼猫グリを飛ばして翼を羽ばたかせて後方メンバーを守りにつかせつつ、話題のパン屋で買ったというカツサンドを美味しそうに一口。
「バンズもしっかりしてるし、カツも程よく馴染んでて、美味しいわよー」
 牡丹の気を引きつつ、小町は一度食いかけのカツサンドを紙袋へとしまって歌う。
「Let's Party!」
 強き絶望、立ち向かう信念。
 小町は後の攻撃の為に自らの力を高める。
 直後、前線に出たセットが竜鎚より轟竜砲を発し、牡丹へと叩き込む。
「わたしの狙撃からは、逃れられないわよ!」
 さらに、悠姫がガジェットを形態変化させ、弾丸を発射していく。
 相手をマヒさせる特殊性の弾丸によって、身を竦ませた牡丹目がけ、天を舞っていたしおんが飛びかかって。
「オンアニチマリシエイソワカ」
 太陽光に紛れるしおんは刻々と過ぎる時間を気にしながらも、摩利支天の加護を願って、牡丹へと日輪を背負った一撃を叩き込むのである。


 たった6分の攻防。
 ケルベロスは全力で目の前の死神ザルバルクを蹴散らし、奥の夢喰い盛山・牡丹を狙う。
「ここで全部食べられないのが残念だよ」
 キーブレードを振るう牡丹が飛ばす皿のモザイクを受け止めながら、前線メンバーは反撃を繰り出す。
「その料理を、この炎で温めてあげましょうか?」
 カトレアが薔薇の飾りが着いたブーツを燃え上がらせて蹴りかかる。
 続き、セレスティンが轟砲を放つが、そちらの砲弾のカバーに入ったザルバルクが吹き飛んだ。
「んー、バターの風味、チョコチップの食感、堪りません♪」
 イリスは戦いの合間だというのに、バッグから保存容器に入ったクッキーを取り出してかじる。
 わざわざこの為に自分で焼いてきていた健啖家のイリスは、グルメな挑発に力を入れる。
「お出汁のきいたごはんに脂の乗った鯛が合わさっておいしー」
 仲間達の話にうんうん頷きながらも、エヴァリーナは鯛めしおむすびをもきゅもきゅと美味しそうに頬張る。
 もちろん、癒しも忘れず、戦場に薬液の雨を降らせていく。
「ぐっ……」
 戦場を立ち回りながらも、敵はあちらこちらから匂う食べ物に惑わされる。
「お店知りたい? じゃー、あたしが食べ終わったら、ここだけの限定サービスってことで!」
 小町などはカツサンドを咥えたまま、広げた翼から聖なる光を撃ち出していく。
 セットは飛んでくるモザイクの及ぼす空腹、渇望に耐えながらも、仲間達の為に雷の壁を張っていた。
 後は翼を羽ばたかせ、セットは流星の蹴りで牡丹を攻め立てる。
 ここでもう1体の盾役のザルバルクが飛び込み、その場から消し飛んでしまった。
「3分……」
 しおんは仲間達へと伝えながらも、牡丹目がけて電光石火の蹴りで相手を牽制していく。
「取り調べの時にカツ丼くらいだしますよ。もちろん、磐田市の風雷堂洋食店のビルシャナが残した究極のレシピのカツ丼です」
「ああ、お腹がすいて仕方ないよ」
 空腹を訴えながらも、牡丹はケルベロスへとモザイクを飛ばし続ける。

 ゆらゆらと浮かぶザルバルクが大きく口を開き、鋭い牙をケルベロス達へと突き立ててくる。
 メンバーは率先して、これ見よがしに食べ物を見せつけながら牡丹へとグラビティを叩き込む。
 一方で、盛山・牡丹はそれらの食べ物を注視しながらも、死神の用意する魔空回廊が出現するタイミングを見計らっていた。
「残り2分」
「わかりましたわ」
 ガジェットガンを発砲する悠姫の言葉にカトレアが頷き、再び燃え上がるブーツを夢喰いに叩き込んでいく。
「……こりゃ、食べるどころではないかな……?」
 モザイクを浴びる前線メンバーに、エヴァリーナは桃色の霧を展開させながらもチョコスムージーを飲み干して。
「今だとチョコで市場が天国なのになぁ」
 バレンタインのこの時季だ。どこの店に行っても、書き入れ時となるチョコレート製の商品を置いていないはずはない。
「限定スイーツ食べ逃すなんて、私なら考えられなーい」
 そう言いつつ、エヴァリーナは次にザッハトルテに手を付けていた。
 本心から美味しそうに食べる彼女に、牡丹もまたお腹を鳴らしていたようである。
 明らかに羨ましそうな態度の相手に、しおんは後光を発しながら呼びかけた。
「そんなに地球の食べ物が好きで、食い道楽に命を懸けるくらいなら、いっそ定命化を受け入れてこちら側に付きなさい」
「…………地球のグルメは魅力的だけれど」
 光に打たれていた牡丹は数秒の沈黙の後、口を開いて。
「生憎、グルメは地球だけではないんだよね」
「あと1分です」
 タイムキーパーを務めていたしおんの声と同時に、ザルバルク達が邪魔をする。
 空中に開いていく魔空回廊。
 死神どもは夢喰いを逃がすべく、その身を投げ出すようにして攻撃を続ける。
 だが、メンバーが狙うは牡丹のみ。
 カトレアは空の霊力を纏わせた「艶刀 紅薔薇」を煌めかせ、牡丹の体を傷つけていく。
「さすがに、頑丈ですわね」
 フードファイターを名乗る夢喰い、盛山・牡丹は体を大きく切られてなお、持ち前のハングリー精神で踏み留まる。
 ザルバルクどももここにケルベロスに牙を煌めかせ、爆炎を撒き散らしてくるが、メンバー達はものともせずに攻撃を繰り返す。
 今のケルベロス達に、ザルバルクなど眼中にない。
「で、デスバレスにはどれほどの料理があるかしら……。せいぜい食べれてお刺身? 生臭そう……」
「仮にあったとして、それを語り合う仲間は?」
 水晶の炎を交えて攻撃していたセレスティンは、再び竜鎚より砲弾を撃ち込みながら牡丹を煽り、しおんが質問を重ねる。
「束縛せよ、魔呪の邪光!」
 さらに、自作のクッキーをかじっていたイリスが詠唱によって、石化光線を発射し、牡丹の動きを止める。
「ふふ、こちらに居た方が貴女にも好都合ではありませんか?」
「また来るよ、そのうちにね」
 それでもなお倒れぬ牡丹の姿を確認し、回復役のエヴァリーナがアニミズムアンクに肉食獣の霊気を宿す。
「柔らかくて甘い新タマネギ。とろけるカンパチ身のしまった初カツオ。ふっくら肥えたハマグリ……」
 それらの言葉を聞き、思わずよだれを垂らしそうになっている牡丹へとエヴァリーナがアニミズムアンクで殴り掛かっていく。
「これからはこんな美味しいモノの季節なのにね」
「ううっ……」
 翼猫のグリが引っかき、サンド口に咥えたままの小町が唸るチェーンソー剣でその腹を掻っ切る。
「オレたちは世界中から集まって、世界中でいろんなものを食べてるっす」
 死神に導かれ、魔空回廊に飛び込むべきと考えながらも、身体を駆け巡る痺れに身を竦める牡丹。
「超会議で行ったケニアとかアメリカの料理に、友達の成人祝いに食べたピンチョス、クリスマスパーティーのごちそう……」
 そいつへ、重力の蹴りを喰らわせるセットもまた様々な料理名を挙げていく。
「あー。こんな美味しい記憶から出るドリームエナジーを吸えないなんて、かわいそうだなー!」
「そうね。これが終わったら、食べに行こうかしら」
 セレスティンが美味しそうな話を誇張すれば、しおんが問いかけを続けて。
「仲間を救出して迎え入れるのに下級の死神しか寄越さないという事がどういう意味か分かっていますか?」
 そこで、悠姫がエクトプラズムを圧縮して。
「霊弾よ、敵の動きを封じてしまいなさい!」
 発した霊弾が牡丹の動きを止めると、セットが夢喰いの止めをしおんに譲るべく、死神の抑えに回る。
 低能な知識しかないザルバルクはしおんの声に反応すらせず、宙を泳いで強引に牡丹を押し込もうとする。
「あなたにその程度の価値しか見出していないということですよ」
 しかし、牡丹は首を横に振り、魔空回廊へと飛び込もうとする。
 しおんはそれを察し、突き出したガネーシャパズルから竜を象った稲妻を解き放ち、牡丹の体を灼く。
「まだまだ食い足りないが……」
 黒焦げになった夢喰いの身体から何かが落ちる。
「それでもうまいもんをいっぱい食った。良い人生だったよ」
 モザイクにまみれ、消えていく盛山・牡丹の身体。
 そいつが落としたものを拾い上げるしおん。
 それは、グルメなドリームイーターが調査、あるいは実際に食べて作ったと思われるグルメなガイドブックだった。


 残る死神の掃討は実に鮮やかだった。
「演算速度最大、同調生体制御開始!」
 セットは戦線の立て直しの為にドローンを飛ばすと、エヴァリーナが仲間の回復に当たり、悠姫もエクトプラズムを使って自身や仲間達の傷を塞ぐ。
 セレスティンが前線の死神を竜鎚で粉砕すると、妖刀「紅雪散華」に持ち替えたイリスが切り捨てたザルバルクの魂を啜ってしまう。
 小町が撃ち出す時空凍結弾で死神を撃ち抜く。
「逃がしませんわ」
 残るスナイパーのザルバルク2体には「艶刀 紅薔薇」を構えたカトレアが超加速突撃で纏めて貫き、一気に仕留めてしまったのだった。

 裏路地の戦いはその後、あっさりと決着する。
 手早くヒール作業を済ませた小町は最後のカツサンドを食べきって。
「ちょっと足りない……。お食事、付き合わせて貰うわ!」
「そうだね、みんなで美味しいモノ食べて帰ろう」
「焼肉を食べたい!」
 小町の誘いにエヴァリーナが同意し、セレスティンが食べたいものを告げる。
 折角仙台にいるのだ。牛タンを食べようという話となり、メンバー達は焼き肉店に向かう。
「仙台の新名物に、ドレッドノートまんじゅうがあるって聞きました」
 そんな仲間達に一声かけ、しおんは仲間達を追いかけていくのだった。

作者:なちゅい 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2020年2月12日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 4/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 3
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