ここはとある猫カフェ。古民家を全部カフェにして、猫さんたちが自由に遊び回れる、そんな猫カフェです。
「……」
そこで、のんびりと本を読んでいるのはチヒロ・スプリンフィールド(ヴァルキュリアのヘリオライダー・en0177)さん。読んでいるのは宇宙の本。この前、宇宙に行ってきたからでしょうか?
「みゃ〜」
そんなチヒロさんの側で、ちょこんと黒猫さん。
「どうぞ〜」
黒猫さんに答えるようにお膝を開けると、そこを軽くふみふみしてから、そっと横になる黒猫さん。
すぐに、その瞳はゆっくりと閉じて、黒猫さんは夢の中へ。
「……あったかい」
片手で本のページをめくりながら、片手で黒猫さんを優しくなでなで。ふんわりな毛がとっても優しくふわふわ。
「お茶のお代わり、どうぞ」
「ありがとうございます」
猫カフェの店主のおばあちゃんが入れてくれたほうじ茶を一口飲んで、またページをぺらり。黒猫さんをもふもふ。
「ふぅ……」
それから、どれくらい時間がたったのでしょうか? チヒロさんは本を置いて、ポーチを手に。中から出てくるのは毛糸とかぎ針。黒猫さんをお膝にのせたまま、ゆっくりと編み始めるチヒロさん。
「できたっと」
すぐに完成したのはお手製のねこじゃらし。長めに作ったねこじゃらしを軽くふると、白猫さんが興味津々。
「ふにゃ!」
ジャンプ……したけど、外れてしまいました。
「ふにゅ……」
それをごまかすように、壁の爪研ぎで爪をカリカリ。
「ふふっ」
もう一度、白猫さんの目の前にねこじゃらしを投げるチヒロさん。
「ふにゃ!」
今度はばっちり、パクリとくわえるとチヒロさんの元へ。
「ふにゃ〜」
「よしよし〜」
白猫さんの背中をなでなでもふもふ。
「ふにゃん」
チヒロさんになでなでされて、ご満悦な白猫さんなのでした。
「のんびりしましょう!」
そんな声が響きます。声はチヒロさん。最近、ケルベロスの皆さんは本当に色々と忙しいのです。チヒロさん自身もヘリオンで月に行くなど、大忙し。
「なので、のんびり出来る場所を用意しました〜」
地図を広げて説明するのは、とある猫カフェ。古民家をカフェにした老夫婦が経営してる猫カフェ。
暖かいコタツにたくさんの猫さんたち。派手ではなく、なんとなく落ち着くような素朴な料理に、後は鍋。
「少しでも、皆さんが休めて、そして明日から頑張れるように、よかったら遊びに来て下さいね」
そんな説明をするチヒロさんですが、その日はチヒロさんの誕生日。冷蔵庫にケーキの用意はある様子です。
そんな案内を話を聞いてくれた人に案内パンフレットを配るチヒロさん。
「それじゃあ、お待ちしてますね」
どうやらチヒロさんは先に行って、一日ゆっくりとしている様子ですね。
そんなのんびりな一日。貴方はどう過ごしますか?
「いらっしゃ~い」
そんなのんびりなチヒロ・スプリンフィールド(ヴァルキュリアのヘリオライダー・en0177)さんの声に応えて、来店の皆さん。
「ねこ……ねこ……」
「ルビィちゃん、先に挨拶しよ」
「おっと、いけないわ」
仲良くお店に入ってきたのは、『Wiz』の皆さん。
「まずは、お誕生日おめでとー!」
曽我・小町(大空魔少女・e35148)さんの元気な声が響きます。おめでとうの言葉と一緒に用意してくれていたのは、お魚型のプレーンクッキー。
『プレーン』なのは猫さんたちに気を使ってくれたのでしょうか?
「わぁ、すごく可愛い!」
そんな曽我小町さんの服装は、ゴスロリ風なスタイルに、黒猫耳としっぽをつけた、猫さんと遊ぶスタイル。そんな可愛らしい曽我小町さんにチヒロさんも嬉しそう。
「お誕生日おめでとう〜♪ プレゼントだよ〜」
続けてご挨拶するのはセイシィス・リィーア(橙にして琥珀・e15451)さん。プレゼントは、猫型のプチケーキ。
「可愛いですね! 食べるのがもったいないですね」
セイシィスさんのプチケーキは猫さんたちが笑顔で並んでて、食べるのがもったいない可愛らしいケーキです。
「お誕生日、おめでとう」
猫さんたちが気になってしょうがないのはルベウス・アルマンド(紅い宝石の魔術師・e27820)さん。
「みゃ?」
そんなきょろきょろなルベウスさんの足元に、早速三毛猫さんが『なんだろ〜』って雰囲気でつんつんしています。
「こんなに猫さんがいっぱいだと、少し目移りしてしまうわ……」
『少し』なのでしょうか? もうすでにルベウスさんの手は、足元の三毛猫さんと一緒に、あっちふふらふらと。
「チヒロさんは、お誕生日おめでとうございます。今日はこないな楽しい場所を設けてくださってありがとうございます」
そんなふらふらしそうなルベウスさんの手を握りながら丁寧なご挨拶な田津原・マリア(ドクターよ真摯を抱け・e40514)さん。プレゼントは手袋。
「寒くなってきた今日この頃、必需品ですからね」
「ですね〜 ありがとうございます」
寒い時に手袋は大切ですよね。嬉しそうに受け取るチヒロさんなのでした。
そんなチヒロさん。改めて見ると首にはマフラーに包まれ、さらに可愛いピンクのシュシュ。そして柔らかいソファーなど、どこかで見た物にくるまってゆっくりしているのでした。
「チヒロさん、素敵なお誘いありがとうございます」
次に訪れたのは、少しお疲れな様子のミリム・ウィアテスト(リベレーショントルーパー・e07815)さん。
「ふふ、ありがとうございます」
「忙しなく彼方此方動き回っている疲れが、溜まってますので嬉しいです」
そんなチヒロさんの笑顔ですが、普段とちょっと遅う……いたずらな笑顔。それは、後で分かるでしょう。そんなミリムさんですが、可愛らしいちゃんちゃんこを羽織って、温かいコタツへ。
足はゆっくりと、中の猫さんを蹴ったりしないようにと、優しい気づかいです。
「はふー……あったかーい……」
外は寒かったですからね。よけいにコタツの温かさを感じると共に、そんなミリムさんの足に柔らかい感触が。
「にゅ?」
どうやら、先客の猫さんがミリムさんの足につんつんしているようです。
「お茶でもどうぞ~」
そんなコタツでのんびりするミリムさんにお茶を入れるチヒロさん。ですが、何かタイミングを伺っている様子ですね。
ミリムさんはそれに気づく様子もなく、猫舌の様子でゆっくりとお茶を飲んで、寛ぐ猫さんたちを眺めてまったりするのでした。
「厨房、使って大丈夫かしら?」
「大丈夫ですよ」
厨房では、カーム・コンフィデンス(静かなる自信と共に・e00126)さんが何か簡単なおやつを作っている様子です。
用意しているのは、マグロの切り身や野菜など。それも全部事前に猫さんが食べても大丈夫な食材を予習してきた丁寧なカームさん。それにオイルを塗って加熱。それから、粗熱をとってから丁寧にほぐしてしますね。
「これでどうかしら?」
出来上がったのは、マグロのフレークをケーキみたいに盛り付けた可愛らしい猫さんご飯。一緒に一口クッキーも作って炬燵でのんびりです。
「にゃ~ん」
そんなカームさんの手作り猫さんケーキに引かれて黒猫さんが近づいてきます。
「どうぞ~」
そんな黒猫さんに差し出す猫さんケーキ。最初はくんくんと鼻を近寄せ様子見でしたが、すぐにパクっと食べるとすぐに美味しい顔。夢中でカームさんの猫さんケーキをぱくぱくです。
「みゅあ~」
そんな美味しそうに食べる黒猫さんに誘われてか、白猫さんが一緒にぱくぱく。喧嘩する事なく、黒猫さんと白猫さんが仲良しにぱくぱく。それを嬉しそうに見つめながらクッキーを口に運びます。そんなのんびりな時間を堪能するカームさんなのでした。
「鍋奉行の腕が鳴りますね」
「豆乳鍋って、話には聞いていてたけど、食べるのは初めて」
「白菜に豚肉たっぷり、味噌で深みを増した豆乳鍋、美味しそうだね」
お隣では、アイヴォリー・ロム(ミケ・e07918)さん、藍染・夜(蒼風聲・e20064)さん、九条・小町(糸繰り人形・e02022)さんが、鍋を囲んで、あったかな香りが漂っています。
(「いい香りだし、きっと美味しいんだろうなぁ」)
鍋奉行はアイヴォリーさん。そんな手際を眺める九条小町さん。アイヴォリーさんは、蕩けるける湯場を掬って、具の煮え具合を見極めて、一番美味しいタイミングで皆さんによそってあげます。
「早速いただきましょ……」
そんなお鍋に手をつけようとした九条小町さんですが、その手が止まってしまいました。
「にゃ?」
豆乳鍋のまろやかな香りに誘われて、ハチワレちゃんが『な〜に?』って雰囲気で夜さんのお膝の側に。
「火傷するよ、危ないよ」
優しく撫でながら、ハチワレちゃんが怪我しないように優しい夜さん。そんな夜さんの手に頭をすりすり、嬉しそう。
「ひぁぁぁ……!」
そんな可愛らしいハチワレちゃんの様子に、一瞬でめろめろになりそうな九条小町さん。
「まあ、ふふ、愛らしい仔猫さん」
九条小町さんの様子に笑顔のアイヴォリーさん。ふわふわ毛並みと円らな瞳も、とっても可愛らしい。
「にゃっ?」
さっきまで夜さんに優しく撫でられ、嬉しそうだったハチワレちゃんは、するっと夜さんの手を抜け出して、くるっとはしってころん。
「気紛れな仕草さえも、幼く愛おしいです」
そんな余裕の笑顔なアイヴォリーさんとは違い、すでにハチワレちゃんの様子に愛おしさが溢れそうな九条小町さん。
「無理無理、可愛いぃぃ!」
夜さんの手の中でくるくるするハチワレ仔猫ちゃんの様子に色々メロメロ。でも、今日はお友達と鍋でのんびりの予定。
(「……や、落ち着くのよ私」)
一生懸命、落ち着こうとしている九条小町さん。
「うん、後で遊ぼうね」
ハチワレちゃんを撫でながら笑顔の夜さん。でも、そんな周りの事など気にしないのが猫さんたちの可愛いところ。このハチワレ仔猫ちゃんはもっと遊びたいのです。
「にゃ!」
くるっと、夜さんの手から抜けると背中をとてとてって登って、頭の上に。
(「イケメンの頭に仔猫がのってるぅぅ!」)
(「私の恋人が最終兵器に!!!」
それを目撃した九条小町さんとアイヴォリーさんが二人一緒に箸を落として硬直。
(「乙女らの謎の熱気が……」)
天使が通ったかのような沈黙ですけど、二人の頭の中では、色々と拍手喝采のお祭り状態な気がします。
(「可愛いの権化と美しいひとの組み合わせに、もはや召されそう」)
(「あざとい、あざと可愛い!」)
(「全ての闇が浄化されてゆく……SUKI……」)
ここが猫カフェだから、静かに繰り広げられるお祭り騒ぎ……主にアイヴォリーさんと九条小町さんの頭の中ですけどね。
「こら、豆腐鍋になってしまうぞ」
そんな二人を現実(?)に引き戻したのは夜さんの声。頭のハチワレちゃんと一緒に背中に登ろうとする白仔猫ちゃんを抱っこして、今度はアイヴォリーさんの頭の上に。
「う、うん」
お祭り騒ぎはちょっと中断して、鍋をかき混ぜるアイヴォリーさん。
「ふふ、お揃いだね」
そんなアイヴォリーさんに優しく微笑む夜さん。そんな優しい笑顔に、ふるふると悶えています。
これからは落ち着いて鍋を……って思ったのですが、九条小町さんは色々限界の様子。
「ちょ、撮影可ですか? フラッシュは焚きませんから!」
夜の頭のハチワレちゃんとアイヴォリーの頭の白猫ちゃんに心の尊さが溢れて、スマホ片手に激写激写の九条小町さん。
(「美しい……推し達が尊い……拝ませて……これはもう、現人神と言っても過言ではない……」)
それでも、猫さんが嫌がるフラッシュを止めてくれるのは、九条小町さんの優しさ。
「鍋はしっかり完食しよう。だって、後にはやっぱり猫が鍋に丸まるメインイベント……猫鍋が待っているじゃない?」
「ああ、まさかこれでまだ前菜だったなんて」
「この後、猫鍋を見たら私、どうなっちゃうのかな……」
そんな楽しそうな三人なのでした。
「ガロンドー、ポン酢とってー」
「あと五分で白滝がいい具合になる」
「……炬燵に入って、鍋を食べる……之は和む奴だ……」
別の炬燵では、ガロンド・エクシャメル(災禍喚ぶ呪いの黄金・e09925)さん、一式・要(狂咬突破・e01362)さん、上野・零(焼却・e05125)さんがのんびりと鍋を囲んでとってもの〜んびりな雰囲気で談笑していました。
「この鍋は熱いから今はダメ」
「にゃ?」
そんな皆さんとご一緒したいのか、ガロンドさんのお膝の上から黒猫さんが興味津々に覗いています。
「うわー、のるなー」
お隣では要さんが背中から乗ってくる茶猫さんが、落ちないように背中をもぞもぞさせて楽しそう。
「……暖かい」
そして零さんのお膝の上には、白猫さんと黒猫さんが一緒に丸くなってお休み中。
「ダメだってば」
ガロンドさんと黒猫さんとの攻防戦はのんびり白熱。翼で猫さんを防ごうとするガロンドさんですが、それをのりこえ、興味はガロンドさんの鱗へ。
「みゃ?」
ちょっと逆鱗に触っちゃう子には、口を大きく開いて、威嚇……。
「にゃ?!」
だけど、本気じゃないガロンドさんの威嚇はわかっちゃうのでしょうか? 全然驚いてなくて、むしろ口に興味ありそう。
「ふふっ、楽しそうですね。お邪魔しますね」
そんな三人の炬燵にお邪魔するチヒロさん。
「……改めて、チヒロさんお誕生日おめでとうございます」
「ありがとうございます」
チヒロさんにおめでとうの言葉と一緒に零さんが差し出すのは、毛糸の詰め合わせ。
「わぁ、ありがとうございます♪」
毛糸はいくらあってもいいものです。本当に嬉しそうなチヒロさん。
「僕からは、アドウィクス風ぬいぐるみだ」
ガロンドさんのは、ミミックのアドウィクスさんに似ているぬいぐるみ。
「猫じゃないけど、ほら見てごらん?」
ガロンドさんがぬいぐるみをパカパカすると興味深々な黒猫さんがすっぽりと口(?)の中へ。
「きっと外敵から守ってくれるんじゃないかな」
アドウィクスさんにぱくっとされた感じの黒猫さんですが、気に入ったのかそのまま丸くなって、ぬくぬくしています。
「あたしは、ちょこんと猫のついたマグカップ的な物を……」
さらに猫さん密度が高まる要さんのプレゼント。
「にゅ?」
そんなマグカップに背中の茶猫さんが鼻でつんつんしています。
「ふふ、素敵ですね」
猫成分たっぷりなこの炬燵に、嬉しそうな笑顔のチヒロさん。ここの猫さんが人懐っこいのは、以前も皆さんが楽しく過ごしてくれたからなのです……。
さて『Wiz』の皆さんですが、テーブルの上に持ち寄ったお菓子を並べて、楽しくお茶会。
「お茶をいてれくるわね。すみませんキッチン使います!」
「はい、どうぞ〜」
曽我小町さんのは、お魚型プレーンクッキー。テーブルの上に並べて、お茶の準備にキッチンへ。
「うちからは、お団子や」
マリアさんが持ってきたのは、お団子。そのままでも美味しいですが、あんこと砂糖醤油タレを用意して、美味しく食べられるひと工夫。
「猫に癒されながらのティータイムって素敵だね〜♪」
セイシィスさんも猫型プチケーキをテーブルに並べます。
「セイシィス、マリア、それに小町、みんな離れてはだめいよ……ここは危険だわ……」
ちょっと猫さんたちのかわいさにメロメロになってしまっているルベウスさん。よろよろと座ります。
「まあ、ちょっとお茶でも飲みましょうね」
お茶を用意してきた曽我小町さん。テーブルに並べます。そして、よく見るとテーブルの上がなんだか賑やか。猫さんプチケーキがお魚型クッキーを追いかけて、お団子の障害物をジャンプしている雰囲気。
「リィーアさんのケーキも美味しそう!」
笑顔な曽我小町さん。一緒にしっぽがぱたぱた揺れて、それに猫さんたちが嬉しそうにぴょんぴょんしています。
「そう、ね……お茶をいただいて、落ち着かないと……」
そんな猫さんたちにめろめろですけど、落ち着こうと、お茶を一口飲むルベウスさん。そんな足元で三毛猫さんが足をふみふみ。
「ああ、だめ……可愛すぎる……」
三毛猫さんのふみふみに、のっくだうんなるべうすさん。そのまま三毛猫さんはルベウスさんのお膝の上に。そのままくるっと丸くなるのでした。
「にゃ〜」
「みゃ!」
そんな楽しそうなお茶会に追加のお客さんです。黒猫さんと白猫さんが、おねだりな雰囲気でテーブルをのぞいています。
「一応猫用に作ったケーキもあるけど、あげても大丈夫かな〜」
「はい、大丈夫ですよ」
ちょっと材料を確認してから、チヒロさんのOKが出ます。
「実家の猫さんはお年ですから、元気いっぱいの猫さんが沢山おられるのは新鮮ですね」
セイシィスさんのケーキに集まってくる猫さんを見ながら笑顔のマリアさん。皆さんで集まってくる猫さんたちと一緒にもふもふ。美味しいケーキのおかげでしょうか? 猫さんたちもとっても幸せそうなのでした。
「……宇宙に行った件も含め、ヘリオライダーのお仕事もお疲れ様です」
「いえいえ、あれも楽しい事でした」
そんなちょっとした零さんの言葉に何か反応したチヒロさん。
「それよりも、ボーナスワードです♪」
あまり見たことがない『いたずら』っぽい表情のチヒロさん。
「今日はお疲れの人には、『お癒し』ボーナスです」
『お癒し』とはちょっと変な言葉だけど、とにかく楽しそうなチヒロさん。ちなみにボーナスワードは『疲』。今回は零さんがチヒロさんのお疲れを労った言葉だったのですが、今のチヒロさんには関係無い様子。
「えいっ!」
「あ、どこかで見た光景」
要さんが笑っています。そう、零さん膝枕再びです。
「今日は、こんなのもあるんですよ」
すごい満面な笑みのチヒロさんが用意していたのは耳かきセット。
「……っ♪」
あまりに嬉しそうなチヒロさんに、どうしていいか分からず、なすがままな零さんなのでした。
「……っは!」
別の場所では、猫さんをお膝に乗せたまま、うとうとしていたミリムさん。ですが、なんだか頭が温かい。
「お目覚めですか?」
気が付くと、ミリムさんの頭はチヒロさんの膝の上。いわゆる膝枕。ミリムさんはボーナスワードの二人目です。
「お疲れなミリムさんにヒーリングです」
すっごい楽しそうでいたずらっぽい笑顔のチヒロさん。そのままミリムさんの手を取ると、その手を両手でマッサージ。ふにふに柔らかく、ときどきぎゅーっとするチヒロさんのマッサージは手の疲れがとれるだけでなく、なんだか心の疲れも取れそうなマッサージなのでした。
「持って帰りたい……」
さきほどまでお膝の上で眠っていた三毛猫さん。そっと、膝から下ろすと『んっ?』って雰囲気で周囲をきょろきょろ。それからルベウスさんのお膝を見て『ここがいいの〜』って雰囲気で、お膝の上に戻って、くるっと丸くなります。
「……可愛すぎる」
お膝がお気に入りになってしまった三毛猫さんに、メロメロなルベウスさん。
「あ、ここの子はみんな里親さんを募集しているので、そのまま家族になる事も出来るのですよ」
そんなルベウスさんにチヒロさんが背中を押します。実際に、過去にはここで仲良くなって、家族になった子もいるのです。
ちらっと、チヒロさんはこの場にいるケルベロスの誰かに視線を向けますが、一瞬だったので誰だかは分かりません。家族になった人なら気づくでしょうか?
「そ、そうなのね」
お膝の上の三毛猫さんの背中を優しく撫でると、そこから伝わる優しい温もり。そして膝の上から伝わる温もりは、とても小さいけど優しい温もり。
そんな優しいなでなでも、ルベウスさんの強靭な意志で優しさに変わったなでなでなのです。
それが伝わるから、三毛猫さんもお膝の上でのんびりしているのでしょう。
「今日もいい日でした……」
そんな猫さんたちと幸せそうにする人たちを見ながら、一番幸せそうなのはチヒロさん。
猫鍋を見ながら幸せそうな夜さん、九条小町さん、アイヴォリーさんたちも猫さんの可愛さにめろめろ。
曽我小町さんやマリアさんたちは猫さんをマッサージしてリラックスな雰囲気。
そんな皆さんの笑顔がチヒロさんには一番のプレゼントなのかもしれませんね。
作者:雪見進 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2020年2月9日
難度:易しい
参加:12人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 2/キャラが大事にされていた 3
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