狐耳の少女、荒野を行く

作者:ユキ双葉


 竜十字島、人気のない戦場跡。大小のクレーターと、瓦礫や岩が景色のほとんどを占める寂しい場所で、何かを探す集団がいた。
 たっぷりとした尻尾を揺らしながら、瓦礫の影を覗き込んでいるのは狐の少女だ。名を三郷・千代子という。
「フゴオオオォォッ」
 三郷・千代子の狐火に急かされて瓦礫を持ち上げるのは、緑色のオーク……もとい、不気味なオークプラントたち。
 瓦礫はドオンッと音を立ててひっくり返る。三郷・千代子は、鼻息荒く瓦礫を撤去したオークプラントたちの間を縫って、凹んだ地面へ鼻を近づけた。
「フンフン……うーん? ここにもないのかぁ。次!」
 目当てのものは見つからない。立ち上がった三郷・千代子は、さっさと踵を返した。突っ立ったままだったオークプラントたちもそれに従う。
 ぞろぞろ、ぞろぞろ。
 大移動をしながら三郷・千代子は探し物について考える。
「本当にあるのかなぁ? でも、鼻はムズムズするし、何だか気になる気配もあるし」
「フゴッフゴッ」
 次の岩場を見つけたオークプラントが興奮気味に鼻を鳴らした。三郷・千代子の瞳孔も丸くなる。
「ま、いっか。今は探索が優先! よーし、それじゃ次はアレをひっくり返してきて!」
 オークプラントたちが一斉に触手を伸ばす。触手を岩へ巻き付けたオークプラントたちは、岩を引き摺るようにして移動させた。
 ゴゴッ……ゴゴッ、と移動した岩に三郷・千代子は歓声を上げる。それから岩のあった場所へ近付いて、期待に満ちた表情で窪みを覗き込んだ。


 モニター画面に竜十字島が映し出される。
 戦火の跡を残すその場所を今一度眺めたカリーノ・ヴォルペ(銀狐のヘリオライダー・en0287)は、ケルベロス達へ向き直った。
「皆さん、お疲れ様です。ドラゴン・ウォーの戦場となった竜十字島で、螺旋忍軍が何やら怪しい動きをしていることが判明しました」
 曰く、岩や瓦礫をひっくり返し何かを探しているようだ。ただし、何を探しているのかまでは判明していない。
 また、かなりの数の螺旋忍軍が同様の行動を取っているらしく、彼らの探し物は非常に重要な物であると推測される。
「螺旋忍軍はオーク型の攻性植物、オークプラントを配下として連れているようです。この事から、大阪城の攻性植物やドラゴンの残党との関連も疑われます。そのため、皆さんには探索を行っている螺旋忍軍の撃破をお願いします」
 今回予知されたのは、道士のような臙脂の衣装を纏う狐耳の少女。
 その風貌から推測されるように、狐火を飛ばす攻撃や、にわか雨を降らせ攻撃してくる。無論、回復手段も持ち合わせているようだ。
 また、配下のオークプラントは十体。触手を伸ばす攻撃や、花粉を撒き散らす攻撃、その体を生かした体当たり攻撃をしてくる。
「戦闘力に関してですが、狐耳の少女、オークプラント、どちらもそれほど高くはありません。ですが、敵は隙あらばオークプラントに足止めを任せ、戦場を離脱しようとするようです」
 探し物が優先ということらしい。もし少女を撃破するのであれば、相手が逃走しないように注意を引きつけたり、逃走する隙を与えないよう迅速に撃破する必要がある。
「彼女たちが何を探しているのか、その情報を得られるといいのですが……。いえ、彼女たちの行動を阻止することが先ですね。皆さん、どうぞよろしくお願いします」


参加者
セレスティン・ウィンディア(墓場のヘカテ・e00184)
シル・ウィンディア(蒼風の精霊術士・e00695)
白羽・佐楡葉(紅棘シャーデンフロイデ・e00912)
チェザ・ラムローグ(もこもこ羊・e04190)
ティユ・キューブ(虹星・e21021)
フレック・ヴィクター(武器を鳴らす者・e24378)
リビィ・アークウィンド(緑光の空翼騎士・e27563)
 

■リプレイ


 敵が掘り返した巨大な岩山の上。ケルベロス達はやや遠目に敵の動向を確認していた。 敵はこちらに気付かず、せっせと岩をひっくり返している。
「何を探しているのかはわかりませんが……ドラゴンの島での探し物、ロクな物ではなさそうですね」
「厄介物なのは確実だけれど、あれだけ必死なら尚更だね」
 身を乗り出すリビィ・アークウィンド(緑光の空翼騎士・e27563)と、敵の周囲へ目を光らせているティユ・キューブ(虹星・e21021)。
 今回の敵は戦闘中に逃亡する可能性がある。戦闘前に周辺地理や敵が逃走しそうな経路をチェックしておくに越したことはない。
「瓦礫を避けたりしているから、もしかするとそれほど大きい物ではないのかも。それなら人海戦術も頷けるね」
 同じく地形の確認をしていたフレック・ヴィクター(武器を鳴らす者・e24378)が答える。
 オークプラントたちは命令されるがまま、次の岩場へ移動していた。
 背中で不気味に蠢く触手と根の張った緑色の不気味な体。白羽・佐楡葉(紅棘シャーデンフロイデ・e00912)は身震いする。
「オークプラント……普通のオークとは違うようですが、気持ち悪いのは変わりませんね」
 オークプラントとチェザ・ラムローグ(もこもこ羊・e04190)を行き来する不穏な視線。今度はチェザが体を震わせた。頭の上にいたシシィも疑問符を浮かべている。
「なぁん? なぜ寒気がするし……」
(「触手で狙われそうになったら、らっむを盾に……ハッ!?」)
 ティユがじっとりとこちらを見ていた。
「白羽……何かよからぬことを考えているんじゃ」
「まさか! それよりほら、私より敵を睨んでください。ね、ね?」
 必死の祈りが通じたのか、ティユの頬を突っつく指先があった。振り向く顔を迎えたのはフレックの淑やかな笑顔。
「ご活躍はかねがね。このたびも宜しくお願いね」
 軽く会釈したフレックは、シル・ウィンディア(蒼風の精霊術士・e00695)へ向き直る。
「シルも、宜しくね」
「えっ、えー? 改まって言われると恥ずかしいなぁ」
「うふふ……よかったわね、シル」
 照れるシルの隣ではセレスティン・ウィンディア(墓場のヘカテ・e00184)が、妹の様子を誇らしく見守っていた。
「ブオオオオッ!」
 野太い雄叫びが響き渡り、巨大な岩がまた一つひっくり返される。
「どれ、そろそろお邪魔虫してきましょうか。探し物が何であれ、デウスエクスに拾わせるのは癪ですしね」
「そうだね。何を探しているのかわからないけど……。でも、渡しちゃいけないもののような気がするし、行きますかっ!」
 佐楡葉とシルが飛び出し、チェザとセレスティンが二人の後ろを付いていった。
「ティユの可愛い反応も見れたし、戦いに挑むとしましょうか!」
 翼をはためかせたフレックとリビィが上空へ舞う。ティユも踵をブレーキ代わりに崖を滑り下りた。
(「何かはぐらかされた気はするけど……まぁ、どのみちチェザには敵の指一本触れさせないよ」)
 意気込みは決意に。ケルベロス達は荒野を軽やかに駆ける。


「ここにもなーい!」
 ケルベロス達が接敵したとき、三郷・千代子は頬を膨らませていた。目当てのものはなかったらしい。セレスティンは敵の後方へ回り、これみよがしに声を掛けた。
「あら、まだ探しているの? 大変ねぇ~」
「!?」
 ふさふさの狐耳がピンと揃い立つ。警戒態勢。岩の上へ着地したフレックも敵を見遣る。
「初めまして。探し物かしら? 奇遇ね。あたしたちもなのよ」
 敵の注意を引きつけつつも、フレックは念のため周囲の気配をサーチした。
 一方、敵の目は丸みを帯びる。敵意の表れだ。
「ケルベロスがここに何しに来たわけ? 帰ってくれない!?」
 千代子が叫ぶや否や、十体のオークプラント達が一斉に花粉を飛ばしてきた。その花粉ごと焼き払う炎。
「一体ずつ、確実に、落とーす!」
 紅蓮の炎を纏わせたシルの蒼穹棍が、風よりも早く次々と緑色の丸い体をゴム鞠のように弾いていく。
「さぁ、皆を勝利へ導こうか、ペルル」
 シルがオープラント達へ猛攻を加えている間、ティユはペルルと共にグラビティを高めた。後衛の仲間には星図の補助が、ティユ自身には異常耐性が付加される。
「ちょっと! しっかりしなさいよ!」
 三郷・千代子の体から分身が現れ、オークプラントたちの士気を上げる。
 その様子を岩場の上から見ていたセレスティンは呟いた。
「駄目ねぇ、背面が隙だらけよ」
 敵同士の距離を把握したセレスティンは、次に狙う箇所を背中と定め岩場を駆け下りた。その背後にカラフルな煙が爆ぜる。
「それにしても」
 後衛の士気を上げる佐楡葉の目はどこかうっとりしていた。
「ご覧なさいよ、狐ですよ狐っ子。うちのプラネタリウム、羊の毛皮やラム肉だけではなく狐の毛皮も物品で取り扱おうと思うんですが、スカウトされませんか?」
「は!? 何わけ分かんないこと言ってるの?」
 三郷・千代子の反応は当然として、小さく悲鳴を上げたのはチェザである。
「ふぇぇ……さっゆがまたお金儲けしようとしてゆ……。そもそもプラネタリウムで羊毛とかラム肉販売してるのおかしない? ボクの腹肉はわたさないなん……!」
 佐楡葉から少し距離を取ったチェザは腹を隠していた。
「うちにはもう狐いるでしょ! いや、取り扱い目的じゃないけれど」
 ティユもやや呆れた口調になる。
「フゴッ! フゴッ!」
 血気に逸るオークプラント達の頭上で光が揺らめく。
「依頼に出るのも結構久しいわね。常在戦場。常に闘いの舞台に居る気概でいないといけないわよね?」
 戦いの勘を取り戻して一気にボルテージを上げたフレックは、全身を光の粒子へ変えて一体のオークプラントへ突撃した。衝撃波が全方位へ広がり他のオークプラント達を圧倒する。
「皆さん、実力者ばかりですね……わたしも、お役に立てればいいのですが」
 気持ちを奮い立たせたリビィは、腰部アーマーに擬態していた銀の固定砲台を取り出し三郷・千代子へ砲口を向けた。
「始めますよ!」
「!」
 主砲が一斉に発射される。三郷・千代子をのみを狙う集中砲火。だが邪魔な影が間に入った。
「ピギィィィ!」
「くっ、やはり庇いますか……!」
 悶絶するオークプラントを見据え、リビィは素早く砲台を引き上げた。
「皆がんばれ♪ がんばれ♪ シシィもがんばれ♪」
 奮戦する仲間達を応援するようにチェザは羊を召喚する。ふわふわのもこもこは前衛の仲間へ駆け寄り、不思議な力で集中力を授けた。シシィもブレスで敵を懲らしめる。
 一体ずつの力は然程でもないが数は多い。ケルベロス達は三郷・千代子の動向に注意しながら戦局を進めていった。


 戦闘中盤、順調にオークプラントの数を減らしている中、それは起こった。
「なああぁん!」
 触手を蠢かせたオークプラントが自分へ向かってくるのを確認した佐楡葉が、チェザを盾にしようとしたのである。
「らっむ、私のために尊い犠牲となりなさい」
「びぇぇ!」
 チェザのだだっ子パンチがちたちたと佐楡葉を打つ。あわや大惨事かと思われたが。
「悪いけど、お前はお呼びじゃない」
 オークプラントの前面へ飛び出したティユは敵をハンマーで叩き潰した。間髪いれずにペルルがタックルで止めを刺す。
「てっゆ~! 羊毛危機一髪だったんだよー。もふもふ羊毛に触手とか許されざるなぁん」
 安堵の声を上げるチェザ。バツの悪い顔でちらっと舌を出す佐楡葉。二人を守るように立ちながら、ティユは残りのオークプラントを確認した。
 今のでちょうど五体目だったらしい。と、同時に三郷・千代子の気配が変わる。
「うーっ! よくもやったなっ!」
 体中の毛を逆立てた三郷・千代子は螺旋の力を雨雲に変え、ティユの頭上へ針のように鋭い雨を降らせた。
「どう!? ねぇ、どう!?」
「っ……!」
 敵は攻撃することに夢中で背後に迫る危機に気付いていない。掘り返した岩、瓦礫。それらによって軌道を変えた弾丸が、敵の死角から迫りつつあった。
「あら?」
 セレスティンは小首を傾げた。三郷・千代子の代わりに、弾丸がめり込んだ腹を押さえゴボゴボと体液を吐いているのは一体のオークプラント。状況を把握したセレスティンは凄絶に笑む。
「あらあら。庇うの、逃げ足くらい早いのね。狩り人精神がぞくぞくするじゃないの」
 どさりとオークプラントが倒れこむ。
「うそ……」
 半数となったオークプラントを見た三郷・千代子はじりじりと後退を始めた。ケルベロス達に緊張が走る。
「皆さん、千代子の動きに注意してください!」
 リビィの声を合図にすぐさまティユがハッタリをかます。
「三郷・千代子といったかな? もし去りたいというなら構わないよ。例のモノはありがたくこちらが頂かせて貰う。もちろん、居るなら倒させて貰うけれど」
「そうそう。ここで退くなら、お目当てのものは諦めたということでいいんですね? しかし貴女、アレをどうする気だったんです?」
 絶対零度の手榴弾で残りのオークを攻撃しながら、佐楡葉もカマを掛けた。三郷・千代子は慌てた様子で口を開く。
「か、関係ないでしょ! ていうか、あんた達だってアレの場所は知らないんじゃないの!?」
 仲間たちが敵を牽制している間に、フレックは冥府の冷気を手に纏わせた。
(「ふふ、頼りになる仲間が居るというのは心強い。だからせめて足を引っ張らないように力を尽くしましょう」)
 振りかざした手刀から放たれた冷気は、オークプラント達の体をぶちぶちと切り裂く。
「千代子、逃がしませんっ!」
 戸惑う千代子を目掛け空中から一直線に近付いたリビィは、妖精弓を幾度も引き鳴らし相手にプレッシャーを掛けた。
「なぅなぅ。探し物はこっちが確保するから、逃げても悔しくないもんー! お仲間に泣きついて再戦してもいいお! こっちだってアレの守りは万全で待ち構えてるから覚悟するといいんだよー!」
 満月に似た光球でティユを回復したチェザも、三郷・千代子を煽りに入る。子供っぽさを滲ませる内容だが相手には通用したらしい。
 探し物の行方を案じた敵の逃げ足はピタリと止まった。一瞬の間。シシィのブレスが敵を見舞い、ブレスの中からシルが飛び出してくる。
「ね、逃がさないからね! わたし達と、一杯あそぼっ!」
「!!!」
 三郷・千代子の鼻先を電光石火の蹴りが掠める。後ろへすっ転んだ敵はすぐに起き上がったものの、あからさまな焦りを顔に滲ませていた。


 オークが残り一体になった時、敵は本格的な逃走を図った。
「ね、千代子さんだけ狙うって、いつ言ったっけ?」
 にっこりと微笑んだシルの手は、左手薬指の指輪へ触れていた。約束の指輪――意識を集中したシルは魔力と闘気を練り上げ、一点に収束させた。
「ワイルドグラビティと違う絆の力、見せてあげるからっ!」
 言い放つと同時に、腰の横へ留めていた左腕を一気に前方へ突き出して、黄龍の力を解放する。
「ポォォォ……ク……!」
 最後の一体が沈んだ瞬間、敵は脱兎の如く駆け出した。素早い転進。リビィは咄嗟に空中から追いかけた。
「早いっ……! でも逃がすものですかっ!」
 リビィの翼が光り標を残す。その輝きを追ってセレスティンが走り出す。
「セレスティンが追ってくれるようだね。それなら足止めを手伝おうか」
 ティユの周囲に星の輝きが浮かび上がり、ミサイルが一斉に射出された。ミサイルは星雲のような煙を残し敵の前方で着弾した。爆発の中で影が蠢く。
「回復は任せるよ、ペルル」
 ペルルの口から生まれた虹色のシャボン玉が、風に乗ってセレスティンへ運ばれる。
 そして、セレスティンは――。
「あら、ここで逃げれるなんて本気で思っていたの?」
「ひっ!?」
 爆煙を割いて回りこんできたセレスティンに、敵は悲鳴を上げた。セレスティンは妖しく微笑んでみせる。冥土へ手向ける花のように。
「私が逃すわけないじゃない。あなたの最後、看取ってあげるから心配しなくていいわよ」
「ギャン!」
 言うが早いか敵の鳩尾に膝を蹴り込み、蹲った敵をピンヒールでぐりっと踏みつける。
「死と月の女神の名のもとに――賛美の口づけをしてあげる」
 爆煙の向こう、仲間たちの気配を感じたセレスティンは、敵をしなやかに蹴り飛ばしてリボルバーの銃口を向けた。ガァンと重い衝撃が響く。
「追いつきましたよ」
 煙が晴れて真っ先に佐楡葉が飛び込んでくる。両の指先を猫の手に見立て素早く一閃。鋭く深い一撃は、胴着に隠れた敵の腱を削り地面へ縫いつけた。
 敵は目を白黒させて怯えた様子を見せる。佐楡葉はにっと笑った。
「気付きませんか? もう刻んでます。それに、ほら」
 示した先ではフレックが愛刀とグラビティを共鳴させていた。三郷・千代子はわぁっと叫んで口を割った。
「ねぇ、見逃してよ! アレを見つけたら教えてあげるから! アレは特別だからあんた達も探してたんでしょ!?」
 しかし、無常にも刀は振り下ろされる。
「ソラナキ……今こそ、その力を解放し我が敵に示せ……時さえ刻むその刃を…!」
「!」
 極彩色の太刀筋が空間ごと三郷・千代子の体を切り裂く。痛みも、血飛沫すら彼方へ持ち去られた敵は、最後まで自分の状況を把握できないまま絶命した。
「……倒したみたいね」
 その瞳で敵の末期を見届けたセレスティンは、ほぅっと息を吐いた。彼女の言葉を合図に他の仲間たちも戦闘体勢を解く。
 それにしても気になるのは最後の言葉だ。佐楡葉は敵が言ったことを反芻した。
「アレは特別だから……って、どういう意味でしょうね?」
「特別だから探しに来たと思われていたのよね、私たち」
 セレスティンの言葉を聞いたフレックは、ふと閃いた。
「特別でないものはあたしたちも見たことがある、ということかしら?」
 探し物とは何だったのだろうか。ケルベロス達は空を見上げた。
「……ヘリオンが来るまでは、まだ時間がありますね」
 リビィの言葉にティユが提案する。
「うん。探しものとやらが本当に見つからないとも限らない。少し周辺を探索しようか」
 少しでも手がかりになるものを見つけることが出来れば。そう考えたケルベロス達は迎えが来るまでの僅かな時間、荒野の探索を始めた。

作者:ユキ双葉 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2019年8月4日
難度:普通
参加:7人
結果:成功!
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