月夜の大捜索

作者:baron

 螺旋のモノが島に現われる。
 二人・三人と、それぞれに緑色の配下を伴って現われる。
 竜十字と呼ばれた島へ、幾忍もの螺旋忍軍が現われた。
『必ずや探し出し出せ。散!』
『『承知』』
 そいつらは了承する言葉だけを告げて、音も無く四方に散っていく。
 ただし、ひきつれた連中はそうもいかない。
 ヨタヨタと不格好に走り出して行く。
 例えば森の中、ひたすらに森の中をさまよい歩く。
 例えば水の中、ザプンと飛び込んで変わった形状の岩やら貝殻やらを拾い上げ始めた。
『……月か。捜索の助けにも、敵対者への利にもなろうが』
 狐剣と呼ばれた漢は、苦い顔で天を見上げる。
 少しだけ逡巡した後、考え直す事にした。
『今は何より見付けだす事が肝要。天祐と見よう』
 そういって緑の連中……オークプラントを伴うと、捜索範囲を広げるのであった。


「ドラゴン・ウォーの戦場となった、竜十字島で、螺旋忍軍が何かを捜索している事が判明した」
 ザイフリート王子が厳めしい顔で説明を始めた。
 それも仕方あるまい、竜十字島はようやく一息ついたばかりなのだ。
「何を探しているかは判らないが、かなりの数の螺旋忍軍が探索を行っているらしいな。かなり重要な物を探して居るのだろう。そして連れている連中が幾つかの懸念を推測させる」
 そういってオーク型の攻性植物、オークプラントを配下として連れている事から、大阪城の攻性植物、ドラゴンの残党との関連も疑われると付け加えた。
「この地域の敵は、狐剣の螺旋忍軍だ。相手を翻弄しつつ戦う事を得意とする暗殺剣の使い手だろう。配下のオークプラントは10体前後居るが、愚鈍であまり強くは無い。どちらかといえば足止めされて逃げられる方が問題ではある」
 数は多いがオークに準じるのであれば、それほど戦闘力は無いのかもしれない。
 連携も存在しないか稚拙な物と思われ脅威ではなさそうに見える。
 逆に螺旋忍軍は島に居たドラゴンなどに比べて強い訳ではないが、やはり忍務重視で逃走も辞さぬという面で注意が必要だろう。
「螺旋忍軍を撃破して探索を邪魔するだけでなく、敵が何を探しているかの情報も得たい所だ」
 そういって王子は厳めしい顔を緩めた。
 場合によっては敵を倒す事よりも、重要なポイントかもしれない。
 無論デウスエクスであり、撹乱する事にたけた螺旋忍軍だ。ここで倒してしまう方が良いにっ決まってはいるが……。
「連中が何を探して居るかは判らん。だが探している物を予測する事が出来れば、敵の探しているものを我々が獲得する事も可能かもしれん」
 かなりの数を割いての探索である、彼らにとってはそれほど重要な物と思われた。
 どう利用できるかはともかく、探索を邪魔し、可能であればこちらで回収するのもじゅうようかもしれない。


参加者
セレスティン・ウィンディア(墓場のヘカテ・e00184)
平・和(平和を愛する脳筋哲学徒・e00547)
相馬・泰地(マッスル拳士・e00550)
伏見・万(万獣の檻・e02075)
柴田・鬼太郎(オウガの猪武者・e50471)
グラニテ・ジョグラール(多彩鮮やかに・e79264)

■リプレイ


 緑の絨毯が夜の竜十字島を埋めて行く。
 伸び続ける触手の波が島を埋めて行く。
「総当たりたあ、随分と力業じゃねえか」
 伏見・万(万獣の檻・e02075)はそんな事を言いながら扉に手を掛けた。
「ドラゴンと螺旋忍軍……」
「んー、敵の目標ってなんだろう……? ドラゴンオーブの欠片とか?」
 セレスティン・ウィンディア(墓場のヘカテ・e00184)の呟きを拾って、平・和(平和を愛する脳筋哲学徒・e00547)は可愛らしく小首を傾げる。
「遺物でも探しているのかしら」
「何にせよ連中のやることは見過ごせねえだろ。……ぬかるんじゃねえぞ」
 セレスティンの言葉に、万は気だるげに肩をすくめて扉を開く。
 そして月夜に身を躍らせると、四肢を大地に這わせ獣のように降り立った。

 落下地点は敵の進路の先ではない。
 そこから相手の進路を妨害するのではなく、斜めに、先を急ぐように別の場所を目指す。
「上手くいくと思うか?」
 柴田・鬼太郎(オウガの猪武者・e50471)はボリボリと頭をかいて何かをひっくり返す。
 彼が腰を屈めて何かを探す傍ら、翼猫の虎は欠伸をしながら一休み。
「最悪、連中が此処で引き返せば良いんだよ。できれば情報が欲しいとこだが」
 同じ様に残骸を放り投げつつ相馬・泰地(マッスル拳士・e00550)も答えた。
 ケルベロス達は螺旋忍軍を倒しに来たのではないか?
 これではまるで回収すべきナニカがあるようではないか。
「面倒じゃあるがな。ま、あそこの連中みたいに愉しんどけよ」
 泰地が顎でしゃくると、そこではキャッキャウフフと和たちが遊んでいた。
「これー。どーかなー」
「ぞうさんみたいだー……」
 和が小石を掲げて月明かりに照らすと、足元に影絵が出来る。
 その石そのものよりは、影絵を見てグラニテ・ジョグラール(多彩鮮やかに・e79264)は連想ゲームを始めた。
「それで連中が正面からかかって来てくれて、逃げずに戦ってくれりゃあ楽だが、逃走も手段に持っている相手は注意が必要だねえ」
 鬼太郎は顎ひげをしごいた後、視線を滑らせた。


 緑の触手が波の様にうねり、誰かがその先端まで疾走する。
 不安定な触手の上で腕を組んだまま軽快に走る存在、螺旋忍軍以外に在るまい。
『貴様ら。ここで何をしている』
「さてな」
 そいつは狐のウェアライダーで、刀を一本構えていた。
 その質問に鬼太郎はしらばっくれると、こちらも刀を担いで牽制に回る。
『何を隠している。事と次第によってはためにならんぞ』
(「わわっ! 見つかっちゃった! かくしてーかくしてー」)
 そいつが刀の柄に指を這わせながら問い質すと、和はワチャワチャと慌てながら小声で仲間達に声をかける。
 それを隠すように大人たちが姿を覆い隠して居るのだ。
「……あー、そっか、わたしたちと目的おんなじかー。じゃあ仕方無いなー」
「って、わー! ちちち、ちがうんですー!? あーぁーアー!!」
 その言葉を聞くと、グラニテがなるほどと頷き戦闘態勢を整え始めた。
 和は途中で腕をブンブン降って声を大きくして、声を遮ろうとする。
「目的おんなじなら隠しても多分バレてるぞー。でも、こっちのがちょっとだけ先取りできたみたい……だなー?」
「ふう……。できるだけ黙っていようと言ってたでしょうに」
 グラニテの意味深な視線を受けても、セレスティンは頷くのではなくトボケることにした。
「冥土の土産とはいうけど敵に正直に話す必要は無いわよね。……貴方の目的、私知っているの。多分、あの方の命令なんでしょ?」
 セレスティンはゆっくりと仲間に視線を向けた後、敵を睨む様に観察する。
 その間に探索して居た仲間達は陣形を整え戦闘配置。
 だが六人の目は戦いを予想した動きで敵を見つめつつ、その実、敵の様子を探って居た。
『言葉巧みに時間稼ぎか? 言えば見逃そう。出なければ、此処で死ね』
「せっかちねえ。ほらこんな形をした……」
 セレスティンは翻弄するかのように、掌を顔の横でヒラヒラと動かした。
 それは耳を澄ませるようであり、何かを掴む仕草を示すかのようでもある。

『何を拾ったのかは知らんが、死にたくなければ渡してもらおう』
(「……あの方とかはスルー。聞き耳の仕草もスルー。見てるのは手の動きだけか」)
 泰地が見る限り、敵がこちら動きに注目したのは、物を掴む様な仕草に対してだった。
 言葉には出さずに相手の視線だけを追い掛け、それほど大きくないナニカを探して居る事だけを判別する。
「こっちは良いぞ。しかし……だるそうだが大丈夫か?」
「二日酔いみてェなもんだ、問題ねェ」
 泰地が戦闘配置に着きつつ顔色を確認すると、万は胸元からぶっきらぼうにスキットルを取り出した。
 そして迎え酒だと言いつつ景気つけに一口含む。
「どっちみちブツは渡さねえ。こいつは此処で殺せば万事解決だ」
「ようやく出番か。時間稼ぎは性に合わねえんで助かったぜ」
 万が戦いの口火を切ると、鬼太郎は待ちかねたと言わんばかりに担いでいた刀を引き抜く。
 翼猫の虎も張りきり出した。
 同じ様に敵の方でも動き出し、こちらの壁役と激闘が始まったのである。


 先を急ぐような攻防だが、不思議な事に狐剣の男は動か無かった。
 静かに何かを見据える様な仕草は、ケルベロスの何かを確認しているかのよう。
「……何処を見てやがる。そんな余裕はねえぜ! グラディウスあたりだったらやっても良いが、ここにねえから無駄だぞ?」
『余計な御世話だ!』
 いや不思議でもなんでもあるまい。
 誰が目的のブツを持って居るのか探して居るのだろうと、泰地は見当を付けた。
 そしてソレを邪魔すべく、戦場をひっかきまわす。
「ヒョウー!」
 泰地の拳が宙を殴りつけると、グラビティが空に振動を呼び起こす。
 視界を遮断する為に、オークプラント達をかき回すほどの振動波を放ったのだ。
「目晦ましか? なら俺も乗らせてもらうとすっか!」
 鬼太郎は刀を大地に突き立て、そこを中心に籠手を形成するオウガメタルを展開した。
 ドロリと融けて流体金属に身を変えたソレは、大地に空にと散布されて敵の視線を遮り味方のガイド役を務めて行く。
「よーし、いくぞー。ブルブルブル~」
 グラニテの掲げる戦輪が、回転しながら吹雪を放ち始めた。
 それは緑色をしたオークプラントを白く染め、徐々に雪化粧を造り出し始める。
「負けてられないよねー。目からビーム! ……かーらーのー」
 続いて和の目周辺から光が放たれた。
 光線がつんざく様に撃ち込まれ、敵前衛に着弾。
「スラーッシュ!」
 そこから光は二列に別れ、右と左をそれぞれ薙ぎ払った。
 とはいえ和の視線が左右を向いたわけではない。
 そもそも彼がレプリカントではなく、御業さんにビームっぽい何かを放ってもらって居るだけなのである。
「まずは囲みたいところだけど、流石に十体は多いわねえ」
 セレスティンはオークプラントの一体を飛び蹴りで蹴り付けた。
 そいつはグラリとあっけなく揺らぎ、なんとか態勢を立て直す。
「数ばかりで雑魚どもだ。そのうち減るだろうよ」
「それもそうね。精々、奪われない様に気を付けて戦いましょうか」
 万が縛鎖の結界を広げながら相槌を打つと、セレスティンも頷いて全体の様子を改めて確認する。
 オークプラントは触手を伸ばして攻撃して来たが全てが当たった訳でもない。
 基本的に奴らは雑魚であり、螺旋忍軍の手足として行動して居るだけなのだ。

 ゆえに気を付ける事はただ二つ。
 狐剣のシラヌイという漢、そして彼に逃げられることである。
『そうさせると思うか? 所持して居るのであれば、是が非でも渡してもらう!』
「あれれ。ひーふーみー。八人? 謝っちゃおうか」
 迫るは分身、影やっつ。
 あまりにも高速の斬撃は、和の目に八人分の姿を見せた。
 思わず頭を抱えて逃げたくなるが……。
「そうも行かねえだろうさ。見えてるぞ!」
 鬼太郎が本体らしき姿を捉え、刀を合わせて防ぎに掛る。
 だがその瞬間に敵は脇をすり抜けた。
『甘い』
「ぬ、うおおお!?」
 腹に深々と刺さる刃。
 最初に止めたのは残像でしかない、軽いステップで横入りして二太刀目を受けてしまったのだ。
 筋肉を締めて半減はさせたが、口元にまで血が登って来る。
『ふむ。持って居るとしたら、後ろかな』
(「ヤバイな。こいつ強い。……いや、それ以上に抜け目がない。俺ら前衛に躊躇いがないことを先に確認しやがった」)
 泰地は庇われたことで無事であったが、翼猫の虎も喰らってしまっている。
 耐えているのは盾役であることと、範囲攻撃だから火力が低いからだ。
 それ以上に問題なのは、相手は初手を捨ててでもこちらを観察し続けたことである。
「くっ、人数の差がありすぎる! まずは押し返す事に専念するっきゃねえ!」
 泰地はそう口にしつつ、長丁場になるのを覚悟して闘気と拳圧を練り始めた。


 時が進み戦況その物は、ケルベロス優位にあった。
 次々に倒れるオークプラント達だが……。
『おー!!』
 問題なのは所詮は捨て駒が減っただけ、そして螺旋忍軍は健在なことだ。
 高跳びで宙返りを決め、重力の縄から脱し戦況を仕切り直す。
「っち! 抜けやがった!」
「追え、逃がすんじゃねーぞ!」
 鬼太郎が空を睨み、万が怒号を挙げる。
 ようやく敵前衛を半減させて本丸を攻めていたのに、負荷の幾らかを置き去りにされたのだ。
「こうなりゃ破れかぶれだ。俺らが壁をこじ開ける、お前らは奴を倒せ!」
 ここで泰地は初めて仲間達の方を振り返り、視線だけで合図を出した。
 言葉も態度も偽装であり、実のところ、この状況は狙って居たのだ!
 刃に匹敵するほどの拳圧を無数に放ち、範囲攻撃に晒され続けたオークプラントが二体ほどまとめて崩れ落ちた。
「おう。……邪魔だ! 纏めて吹き飛んじまえ!」
 鬼太郎は愛刀に闘気を込めて、触手や木の葉をまとめて千切り取った。
 その一撃で泰地を蝕む力をふっ飛ばし、ようやく全力が出せる。

 この状況を無理なく造り出す為に、ケルベロス達は演技を重ね、時に必要以上の焦りを浮かべていたのである。
「いくぞーシュートだー……」
 グラニテはダイナミックな(と本人は主張して居る)足の上げ方をして、一気に何も無い所を蹴り飛ばした。
 闘気とグラビティが渦を巻き、それを流体金属が覆ってサッカーボールを作りあげる。
 途中でオウガメタルが刃に変形し、伸び縮みしながら追い掛けて行く。
「せっかく捕まえてたのにー。もーおこった。プンプンなんだからー」
 和の放った闘気はシラヌイに直撃し、刀を持つ手に喰らい付いて行く。
『ぬかったっ!』
「あら、ここで逃げれるなんて本気で思っていたの?」
 狙撃を受けた敵が一瞬だけ手元に視線を伸ばした隙に、セレスティンは一足飛びで追いついて来た。
「私が逃がすわけないじゃない」
『おのれい!』
 セレスティンの膝蹴りが腹に決まり、吹っ飛んだ所へヒールで追い討ち。
 手で払いのけようとしたが、それも目論見通り。
 ライフル構えてズドンと放つ!
「ようやく追いついたぜぇ。囲め囲め!」
 万は躊躇なく数で質をすり潰す事にした。
 囲み始める仲間の援護を兼ねて流体金属を散布し、周囲から全員で叩く予定だ。

 ケルベロスの思惑が上手く行った。
 演技を重ねて前衛を先に叩き、既に相手の壁役は落ちて護る者はもう居ない。
 だが知るか良い、自分が可能なことは相手にも可能なのだ!
『ククク。私がお前達の演技に気が付いて居ないとでも思ったのか?』
「なん……だと」
 シラヌイの言葉には、追い込まれてなお絶対の自信があった。
 その瞬間、ケルベロス達の背に冷たい汗が流れ落ちる。
 これまでの準備が無駄に終わったのであろうか?
『受けよ、我が秘剣! オーン!』
「しまった! 避けろ!」
 ケーンと咆えて狐が飛ぶ。
 ただし再び宙を舞うのではなく、低い低い弾道で足元を潜り抜ける。
 四肢で地を這うロングショット、そうこの一撃は格闘でありながら、まるで砲弾の様であった。
「ぐおおお……。俺かよ」
『そうだ。常に仲間の後方に隠れ、前に出ぬ者。持って居るとしたら貴様だろう』
 カバーは必ずしも成功する訳ではない。
 恐るべき秘剣が、万を直撃し胸元を抉る。


 戦いの要である治療師が、一気に追い込まれたのだ。
 背筋が凍る瞬間とは、このことだろう。
 だが攻勢に出たことで、敵は逃げるタイミングを逸してしまった。
「てめえ。端から狙ってやがったな」
『その通り。我が最後の使い道は、少しでも可能性を探るのみよ』
 万とシラヌイ。
 いずれも血を吐きながら、月下に嗤う。
 すれ違った狙いが、それぞれに果たされたのだ。笑うしかあるまい。
「しかし、てめえほどの相手がそこまで執着するなんて、コギトエルゴスムか?」
 泰地は息を吐きながら、気合いを入れ直して闘気を両手に集めた。
 こちらは確実に倒す為に演技し続けたが、相手はこちらが持っているかを確認する為に演技し続けた。
 狙いが別々だったから勝てるが、場合によってはケルベロス全体としても所持して居ないことまで見抜かれたかもしれない。
『それを口にすると思うかね? やるならやれ。死ぬには佳い夜だ』
「……悪いがこれも作戦だ。ここで討たせてもらうぜ。マッスルキャノン!」
 忍務に忠実で勇敢な相手は、熱血漢の泰地としては嫌いでは無い。
 ならば苦しまずに葬るだけだと、両手から闘気の弾丸を放ったのである。

「さっきの反応、肯定にも否定にも見えなかったわね」
 残ったオークプラントを片付けた後でセレスティンは溜息交じりに呟いた。
 表情から読み取れたのはそれだけだ。
「あん? ああ、コギト珠って話な。とはいえ相手も忍者だしなあ」
 敵を殴り倒して居た鬼太郎が、頬をポリポリとかきながら治療を始めた。
「あれだけみんなで列記すればバレもするか。武器じゃなく、懐に仕舞える物みたいだな」
「わっかんないよねー。演技かもしれないし、そもそも珠ッポイ何かなのかも」
 泰地もヒールを始めながら考えるが、敵が所持を疑い続けたことでサイズのみを断定する。
 とはいえ例えば和の言った、オーブの欠片当たりも該当してしまうので難しいところだ。
「ちょっとずつ絞って行くとか、宝探しみたいだなー!」
 グラニテは傷だらけの虎をひっくり返して、腹を撫でながら御満悦。
 今度は肉球をつつきながらヒールし、お宝はっけんーと嬉しそうだ。
「おー痛て。病みあがりに厳かったかもな」
 万はバタリと倒れそうな中、スキットルに残った酒を口にして気付け薬に変える。
 勝利の酒は上手い物だ。どこかで倒れるにせよ、これさえあれば、また立ち上がれるだろう。

作者:baron 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2019年8月4日
難度:普通
参加:6人
結果:成功!
得票:格好よかった 3/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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