ミッション破壊作戦~竜の使徒に引導を

作者:柊透胡

「先日のドラゴン・ウォーでのドラゴンのゲートの破壊、皆さんの奮戦の賜物です。本当におめでとうございます」
 ヘリポートに集まったケルベロス達に祝辞を述べた都築・創(青謐のヘリオライダー・en0054)は、すぐに表情を引き締める。
「ドラゴンのゲート破壊の結果、ドラゴン勢力のミッション地域の強襲型魔空回廊の消滅が確認されました」
 それは、ドラゴン、ドラグナー、竜牙兵、オークのミッション地域の完全開放が可能となったことを示している。
「ですが、強襲型魔空回廊が消失したからといって、敵戦力が消えてなくなる訳ではありません」
 ゲートの消失で戦力が補充されなくなった為、制圧自体は時間の問題だろう。しかし、ミッション地域に取り残された兵力が、最後のひと暴れとばかりに周辺地域を襲撃する事態となれば、被害は免れない。
「そこで皆さんには、ヘリオンよりの降下作戦で、強襲型魔空回廊を失い混乱している敵を強襲、敵の首魁の撃破をお願い致します」
 強襲型魔空回廊の消滅に加えて首魁をも失えば、混乱した敵戦力はケルベロスの敵では無い。周辺地域へ進撃される前に殲滅を果たせるだろう。
「私からは17回目のアナウンスとなりますが……イレギュラーなミッション破壊作戦と言えますね。敵も死に物狂いです。危険な降下強襲作戦となりますが、皆さんならば遂行可能と考えます」
 今回の作戦に於いて、創が担当するのは『ドラグナー』のミッション地域となる。
「現状、6地域残っています。先行チームの動向、敵の特色を鑑みた上で攻撃するミッション地域を選定して下さい」
 尚、今回は「強襲型魔空回廊の攻撃」は不要の為、グラディウスは使用されない事になる。
「ドラゴンのゲート破壊に成功した今、ドラゴン勢力の拠点を叩き潰す絶好のチャンスです」
 デウスエクスはミッション地域を増やし続けているが、ドラゴン勢力の拠点を全て破壊出来れば、状況は大きく有利に動くだろう。
「皆さんの健闘を祈ります。どうぞご武運を」


参加者
ウィッカ・アルマンダイン(魔導の探究者・e02707)
神崎・晟(熱烈峻厳・e02896)
進藤・隆治(獄翼持つ黒機竜・e04573)
端境・括(鎮守の二挺拳銃・e07288)
千歳緑・豊(喜懼・e09097)
比良坂・陸也(化け狸・e28489)
長谷川・わかな(笑顔花まる・e31807)
ゼー・フラクトゥール(篝火・e32448)

■リプレイ

●ミッション32-3「ノッカーズバトルグラウンド」
 熊本県宇土市――中世から交通の要衝として栄え、近代以降は熊本県の商工業拠点の1つ。そんな街が、ドラグナーの戦場と化したのは去年の10月下旬。クロム・レック決戦の頃だ。
 それが、遂にはドラゴンのゲートを破壊出来た。後は残るドラゴンの勢力を、1ヶ所ずつ確実に。
「強襲型魔空回廊も消失した今、引き続き、ドラゴン勢力の残党をこの星から駆逐しましょう」
 冷静沈着に、ウィッカ・アルマンダイン(魔導の探究者・e02707)は赤い双眸を眇める。悠然と掌中の魔石を弄ぶ様子は、年齢に違う余裕を窺わせる。
「ノッカーズ……お前を狩る日が来る事を、待っていた」
 ケルベロスの中でも、一際厳しい表情は進藤・隆治(獄翼持つ黒機竜・e04573)だ。ミッション発令当時、逸早く宇土市に駆け付けたのも彼だが、思い入れの強さは、それだけが理由ではなさそうか。
 その横顔を一瞥した神崎・晟(熱烈峻厳・e02896)だが、宿縁に口を挟む心算はない。彼がしたいようにすればいいと思う。少なくとも、迷う必要はなさそうで何よりだ。
 今はボクスドラゴンのラグナルと並び、ヘリオンの窓から宇土市を見下ろす晟。
(「一応、先制攻撃や他の雑魚の警戒だけはしておこうか」)
 ドラグナー『ノッカーズ』の戦場は、主に宇土駅周辺の市街地だった。だが、今回のヘリオンの降下ポイントは、些か外れている。
 正確には、宇土古城の上空――西岡台と称され、今は曲輪跡に遺構が残るのみの丘陵に、『ノッカーズ』の首魁はいるという。ドラゴンのゲートが破壊されるまで、ドラグナーのミッション破壊作戦は長らく実行されなかった。ケルベロス達がノッカーズバトルグラウンドに挑むのも初めてならば、中枢の状況など知る由もないが……恐らく、そこに強襲型魔空回廊が開いていたのだろう。
(「まあ、杞憂であれば何の問題もない」)
 冷静に見える晟と対照的に、意気盛んに拳を握り締めているのは端境・括(鎮守の二挺拳銃・e07288)だ。力の限り、隆治の決着を手伝う覚悟でいる。
(「此度はよく見知った顔が揃っておる。まこと心強いことじゃ」)
 だからと言って、油断は禁物。敵はゲート破壊の混乱の只中だろうが、首魁は強敵だろう。背水の陣同然ならば、死に物狂いも予想に難くない。
(「仕損じる訳にはいかぬ。皆を……あの子らを無事に帰さねば」)
 括の視線の先には、比良坂・陸也(化け狸・e28489)と長谷川・わかな(笑顔花まる・e31807)が和気藹々と。
「おーおー、暴れる前に残敵掃討か。気合い入れていこうじゃねーか」
「いよいよ地球の大掃除、始めさせてもらうよ!」
「ああ、今日はガンガン攻めてくぜ。支援は任せた!」
「任された!」
 お喋りの内容は相当に好戦的であったけれど、戦いの前は血気盛んな方が良い。
(「嗚呼、こんな楽しい事……暴走で台無しにしたくはないんだがなぁ」)
 内心で、不敵に独りごちる千歳緑・豊(喜懼・e09097)。いざという時は、何としても仲間を護る覚悟でいるが、来る死線には心も躍る。グラディウスが不要ならば、通常の強敵と戦う依頼と変わりない訳で。戦闘に専念出来るのが上機嫌の理由のようだ。
「こうして、ドラゴンとの戦いが変わるとは思わなかったのぅ……実に、良き世となったものじゃ」
 竜の角は捻くれて太く、老獪なるムフロンにも似て。薄墨の鱗の竜派ドラゴニアンは、如何にも古き良き時代の武将といった風情。傍らで小首を傾げるボクスドラゴンの頭を撫でながら、ゼー・フラクトゥール(篝火・e32448)はしみじみと呟く。
「なれば、老骨に鞭打ち、ちと頑張るかのぅ」
 ――程なく、ヘリオンは降下ポイントに到着。ハッチが開けば、冷涼な風が吹き込んでくる。降り注ぐ九州の陽射しは眩く、既に夏の色。
「それでは。一仕事するとしようかの……ミッション地域の完全開放を」
 ゼーの言葉に、頷き合うケルベロス達。次々と、初夏の空に身を躍らせた。

●ノッカーズ――或いは、宿敵
「……むぅ」
 丘陵の麓に降り立った括は不満げに眉を顰めていた。
 降下しながら、眼力で命中率の差異から首魁を見極めんとしていたが、高空から敵を仔細に識別出来るかと言えば、流石に無理がある。
 幸い、辛うじて1人、丘陵の戴き、城跡に佇む人影が認められた。市街地の方向は随分と騒がしかったが、周囲に更なるデウスエクスの影が無いのも幸運だった。
 ちなみに、防具特徴の隠密気流の効果範囲は、自身と魂を分け合ったサーヴァントに及ぶ程度。ケルベロスは基本、集団行動だ。単身が隠形したとして意義は薄い。身を潜めての行動を優先するならば、防具特徴を揃えるべきであっただろう。装備を選ぶのにも、要は優先順位と取捨選択だ。
「まあ、射撃で出迎えとかなくて何よりだ……急ごう」
 晟の苦笑交じりの呟きに、ケルベロス達は急ぎ坂道を駆け上る。
 果たして――城跡に独り、重装甲の射手の姿。返り血に染まる擦り切れたマントを羽織り、傷んだ竜の膜翼を広げた様は、正に常在戦場の言葉通り。荒んだ空気を漂わせ、ケルベロスらを睥睨したその眼は、右が金色であった。
 互いに発する言葉もなく、戦闘態勢はほぼ同時――奇襲は叶わずとも、一方的な先制攻撃も免れた。けして悪くない会敵と言えよう。
「ラグナル」
 肩を並べるボクスドラゴンに一声掛けながら、晟は白手袋から展開した起爆操作パネルを弾く。前衛を派手な爆風が彩る。エンチャント自体は……列ヒールでありサーヴァント伴う身なれば、2人に掛れば重畳という確率。だが、2mに迫る偉丈夫だ。壁役を全うすべく身構える。
 だが、今しも地を蹴らんとしたウィッカより早く、敵のライフルが火を噴いた。
「……っ!」
 弾丸はウィッカを掠め、薄墨のドラゴニアンを撃ち抜く。デウスエクスとて眼力を具える。瞬時に標的を定めた反応速度の速さは、縦長の瞳孔が不気味な金眼の賜物か。
(「ここはスナイパーとして、確実に足止めを」)
 出足が遅れたのは些か業腹であったものの、すぐ冷静な表情で跳躍するウィッカ。
(「……ん?」)
 ふと感じた違和感の正体を確かめる暇があればこそ。
 ――――!!
 よもや、ライフルの速射がエアシューズを掠めようとは。僅かな軌道のずれは敵に至る頃には、すれ違う程の誤差を生む。一射で相殺してのけたドラグナーは、そのまま後退して間合いを取った。
「やれやれ、だんまりでおっぱじめるとは、愛想の無い事で」
 呆れたような豊の傍らに、現れたのは地獄の炎が象る獣。けしかければ5つの目を光らせドラグナーに飛び掛かる。だが、牙剥く大口にライフルが突っ込まれるや、力任せに地面に叩き付けられた。もんどりうった炎塊は忽ち消え失せる。
「ははあ……ミッションでも苦労した思い出があるよ。流石に強いね!」
 ――――!!
 豊が呟く間に、陸也は既に金剛杵を構えていた。入れ違いに具現化した光の刃で斬り掛かる。元より術に長けていたのを幸いに、重装甲を抉らんと。
 更には、括は己が眼に瞬間的に御業を宿らせる。
 岐塞括・禍事封じの斎つ磐群――敵を巡る気の流れを道に見立て、塞き止めるように要石たる銃弾を撃ち込む。その狙いは、敵の行動を封じる事。
「な……」
 最初から出し惜しみせず、鎮守の二挺拳銃渾身の業だった。命中すれば、ジャマーの厄は重い。発動難きパラライズとて、目があろう……命中さえすれば。
「此奴……キャスターか!」
 括は叫ぶ。得意技をかわされる苛立ち、一方で眼力の報せの奇異はその実、ウィッカも感じた違和感だ――極端に低下する命中率の要因となるポジションは、1つしかない。
「俺はノッカーズ。死は等しく扉を叩く」
 初めて、ドラグナーは言葉を発する。発声に応じて、右眼が勝手にギョロリと動いたように見えたのは、果たして気の所為か。
「ノッカーズ……」
 隆治の万感込めた呟きを、惨殺ナイフの風切り音が掻き消す。辛うじて、届いた刃が装甲の継ぎ目を抉った。
「大丈夫?」
「早速、かたじけない」
 初手の攻防の最中、わかなはゼーにウィッチオペレーションを施す。敵は射手だ。その弾丸は何処にいようと届く。殊、ボクスドラゴンと共にあるゼーに攻撃が集中すれば、早々に落ちかねない。危機を察してか、ラグナルも属性インストールすべく駆けて来た。
「さて、敵はキャスターか……この老いた身でも、スナイパーなら助けとなるかのぅ」
 お返しに、リィーンリィーンがわかなに属性を注入する間に、ゼーが担いだドラゴニックハンマーが砲台に変わる。
 ――――!!
 轟音轟き、竜砲弾が奔る。敵を破砕せんと。その俊敏を損なわんと。

●竜の使徒に引導を
 短期決戦はケルベロスの総意だったが、最初から総攻撃、とは流石にいかなかった。
 単身で多を相手取りながら、ノッカーズは重装甲で常に動きながら射撃を敢行する。
 ――――!!
 竜眼の賜物か、如何な位置に在ろうと標的は常にゼーだ。幾度目かの射線を巨躯で遮り、晟はお返しとばかりに力強く破鎧衝を放つ。
 ガツゥッ!
「ふむ……もう少しか」
 足止めの技はそれなりに用意されていたが、確実の命中と付与を期せるウィッカはスターゲイザーのみ。見切りを鑑みたゼーは連撃を可能としているが、魂分け合う身で厄付けは些か不得手だ。
「ごめんね……」
 シュンと謝るわかな。命中率に係るヒールと言えば、メタリックバーストだが……用意していないものは仕方ない。尤も、準備していたとして、現状はゼーの回復に掛りきりだ。
(「絶対に、誰も倒れさせないよ!」)
 その意気や良し。だが、わかなは自らの生存を度外視しているきらいがあり、標的が回復役に向けられていないのは幸いであっただろう。
「もうちょっとですね」
 フロストレーザーで射貫きながら、逸る気を抑制するように淡々と呟くウィッカ。氷結の恩恵も仲間の総攻撃が叶ってこそだ。それでも、ジリジリとながら足止めを重ねつつあるし、スナイパーでなくとも攻撃の命中率は零ではないのだ。
(「焦りは禁物、じゃな」)
 短期決戦を狙うという事は、一手として疎かに出来ぬ。故に、グラビティの選択条件もそれぞれ明確にしている。
「ええと、次は……」
 敵の厄はどれくらい重ねられたか……刹那、逡巡する括。特に、エンチャントのコントロールはジャマーの真骨頂だ。隆治の決着を援けるべく、用意した技を目一杯活用せんと、敵の様子に目を凝らしている。
(「おら、こっち見ろや!」)
 一方、内心で気炎を上げる陸也。序盤の三手で、敵の耐性の程を見極められれば重畳だったが……キャスター相手で、3回連続命中というのも厳しかった。それでも、攻撃を重ねれば、見えてくる。
「破壊には強そう、か……」
 ならばと獣撃拳に切り替えた。今回はクラッシャーの陸也。構わず前に出られるのは仲間の――特にわかなと括あってこそと信じている。絶えず追い縋り、近接戦を仕掛ければ、敵もこちらを見ざるを得ない筈。
 陸也の意図は半ば叶っているが、標的が後衛のゼーというのがある意味容赦ない。ゼーが膝突けばその次は……だから、そこから先は予測を止めて、力一杯に攻撃を続けている。
「フォロー」
 豊の猟犬の喚び声も何度目か。棘伸びる尾をしなやかに揺らし、その炎の獣がノッカーズの行方に回り込んで激しく吠え立てた時。思わず安堵の息を吐く豊。
 ――漸く、時が来た。
 チェーンソーで斬り付けながら、隆治も小さく肯く。
 不得手の技も命中の目が出てきた、いよいよ、一気呵成の時だ!
「共に行くぞ!」
 晟の月光斬の軌跡を精確になぞり、ラグナルのボクスブレスがドラグナーを襲う。
「……く!?」
「よし!」
 不自然に身を強張らせた敵の様子に、思わず快哉の声を上げる括。厄を積み上げてきた成果に、ケルベロス達の攻撃が殺到する。
 ――黒の禁呪を宿せし刃。呪いを刻まれし者の運命はただ滅びのみ……。
 魔石か魔剣か……今回は刃を選ぶウィッカ。魔術文字を刻んだ魔剣が閃き、致死の呪いを撃ち込む。黒の禁呪を以て、その身を滅ぼさんと。
「本陣を壊滅させた後に前線基地を強襲するのも申し訳なく思うがね」
 豊の言葉は嘘か真か。不敵を言いながら、ブレイズクラッシュを叩き付ける。
「民草ばかりを狙いながら『死は等しく』など笑止!」
 やっと、言えた――フォーチュンスターを蹴り、括は降下の時から叫びたかった啖呵を切る。
「重い一撃なら、無視できないだろ?」
 やはり挑発を言い放ち、陸也はその一撃に渾身を込めた。
「攻撃の1つ1つに思考リソースを吐きな!!」
「……」
 そうして、隆治はジグザグスラッシュで斬り付ける。そう言えば、盾として隆治が庇った時も、敵は竜眼が蠢いたのみ。隆治とノッカーズに、如何様な因縁があったかは戦いを共にするケルベロス達も知らない。或いは、ドラグナーが彼ではなくゼーを狙い続けたのは、単なる効率だけではないのかもしれない。
 ――――!!
 初めてわかながトラウマボールを投げつけ、ゼーのフロストレーザーが重装甲を凍結するに至り、ノッカーズの竜眼が初めて輝く。
「全ての闇を打ち砕く希望の光を、あなたに!」
 響き渡るのはわかなの讃美歌。闇を打ち砕く光の力で、ウィッカに破邪の加護を与える。
「駄目ですよ、今更」
 ほぼ同時、ウィッカのハウリングフィストが、竜眼の加護を消し飛ばした。
 舌打ちしたノッカーズの足元に炎獣が纏わりつけば、反対から回り込んだ晟の竜翼が風をはらんで羽ばたく。
「砕き刻むは我が雷刃。雷鳴と共にその肉叢を穿たん!」
 蒼竜の武装が雷気を纏う。バチリと爆ぜ、穿った。その一突きは、巨竜の甲殻すら刻む。ドラグナーの甲冑なら尚の事。
「ヒールって事は、投降する気は無いのだろう? なら、最期まで戦おうじゃないか」
 楽しげな豊だが、この一撃で終わらせる勢いで銃のトリガーを引く。木の幹に跳ね返った弾丸は、敵を死角から貫いた。
「聞こえるか、おぬしの扉を叩く音が……眉間に響くじゃろう、ズドンとな」
 礫は素早く投擲、括はノックする仕草だ。
 ――ヴァジュラ・マハル・サムスカーラーーラジャス。
 それは儀式魔法「極覇光・阿修羅」。陸也の金剛杵を媒介に、瞬間的に莫大な雷光と暴風が荒れ狂い、敵を蹂躙する。
「わしすらも削り切れぬ程度でだったという事か……」
 眼光鋭く言い放ち、ゼーのゼログラビトンが、駄目押しとばかりにライフルの武威を削ぐ。
 ――どれほどの絶望の中でも、どんな深い闇の中でも、必ず掴める光がある。
 グラビティで呼び出した小さな光は、隆治にとって希望の光。光から変じた、ともすれば何処にでもありそうな長剣を、一気に振り抜いた。
「死は等しく扉を叩くのだろう? 貴様の扉も叩かれただけだ」
 応えは、ない。最期に唇を歪ませ、ノッカーズの首魁は徐に倒れた。

作者:柊透胡 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2019年6月17日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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