グランドロン迎撃戦~策謀乱戦

作者:雪見進

 ここは、攻性植物のゲートであり、ユグドラシルの一部と化した大阪城。
 この地に、リザレクト・ジェネシスの戦いで5つに砕かれたグランドロンが、エインヘリアルの第二王女・ハールの招聘に従って集結していた。
 ダモクレスの進化を目論む科学者、ジュモー・エレクトリシアン。
 マスタービーストの継承者を自称する乱戦忍軍、ソフィステギア。
 寓話六塔の座を虎視眈々と狙う、第七の魔女・グレーテル。
 そして、女性の地位向上に取り組む、エインヘリアルの第四王女・レリ。
 ハールも含め、グランドロンの欠片の主である彼女達の間に、信頼も友愛も存在しない。ただ、互いに利用し合う利害関係でもって、彼女たちは、攻性植物と第二王女ハールを主軸とする同盟を組むに至ったのだ。
 『敵の敵は味方』か『呉越同舟』か、この状況と例える言葉は、どれだろうか?
 彼女たちの次なる作戦は、定命化の危機に瀕するドラゴンを懐柔して勢力に加える事。
 多くのデウスエクス勢力を糾合した、大作戦が、今、動き出そうとしていた……。

「アイスエルフ救出戦は成功し、数百名のアイスエルフと、それよりも多数のアイスエルフのコギトエルゴスムを救出する事ができました」
 皆への感謝の言葉から説明を始めたのは。チヒロ・スプリンフィールド(ヴァルキュリアのヘリオライダー・en0177)。
 同時に、この作戦時に様々な情報が得られた。
 その情報の一つが、第二王女ハールを含む複数の勢力が、グランドロンと共に大阪城に集結しようとしている事だった。
 その結果、攻性植物、エインヘリアル、ダモクレス、螺旋忍軍、ドリームイーターの5勢力が大阪城に揃う事になり、これだけでも、非常に危険な状況であるのは間違い無い。
「しかし、これだけではありません……」
 言葉を選びながら、ゆっくりと説明を続けるチヒロ。
 攻性植物と第二王女ハールは、『限定的な始まりの萌芽』を引き起こし、ドラゴン勢力の拠点だる『城ヶ島』をユグドラシル化する事で、竜十字島のドラゴン勢力も、自勢力に引き込もうとしているのだ!
「もし、ドラゴンまでが一つの勢力に糾合されれば、大変な事態に陥るので、出撃してきたグランドロンを撃退して、阻止しなければなりません……」

 そこまで説明してから、地図を広げるチヒロ。その地図には『奈良』『伊勢』『浜松』『静岡』『熱海』にマークがある。
 マークのある各所にグランドロンが飛来する。グランドロンは着地後は無防備になる為、先に各戦力が護衛部隊させ、安全を確保してからの着陸となる。
「現地の市民は避難が終了しています」
 かなりの広範囲の避難を行ったらしい。そもそも、グランドロンの着地地点も、市街地である事は分かっているものの、詳細は不明なのだ。
 着陸すれば、壁等を破壊し内部へ突入も可能だが、この作戦に参加している部隊が多勢力の為、状況は複雑。
「各勢力の想定される動きについては、別紙を参照して下さい」
 話を聞いてくれたケルベロスたちに、地図と共に各部隊の戦力及び想定される動きを記載した別紙を皆に配る。

「皆さんのお力なら、この作戦を阻止出来ると信じています。後はよろしくお願いします」
 そう言って、後を託すチヒロだった……。


参加者
マキナ・アルカディア(蒼銀の鋼乙女・e00701)
ノーフィア・アステローペ(黒曜牙竜・e00720)
シルフィディア・サザンクロス(ピースフルキーパー・e01257)
愛柳・ミライ(宇宙救命係・e02784)
峰谷・恵(暴力的発育淫魔少女・e04366)
ミリム・ウィアテスト(リベレーショントルーパー・e07815)
折平・茜(モノクロームと葡萄の境界・e25654)
浜本・英世(ドクター風・e34862)

■リプレイ


 日本各所で、グランドロンによる襲撃が始まっていた。
 ここは熱海。第四王女レリ及び、ドラゴン勢力の混合軍がグランドロンを降下させようとしていた。
「不死性の担保……。それはデウスエクスが結び付くには、十分な理由足りえるわね」
 マキナ・アルカディア(蒼銀の鋼乙女・e00701)は双眼鏡でグランドロンの動向を監視しながら呟く。作戦開始は、グランドロン着地と同時。
「ドラゴンは定命化が進まないと、こっちからはどうしようもないからね……」
 マキナに同意するように答えるのは峰谷・恵(暴力的発育淫魔少女・e04366)。作戦は、着地と同時に陽動班が正面から戦力を引きつけ、こちらの班はその隙にグランドロンへと突入、コアの撃破が目標である。
「何としても、ここで食い止めてみせると共に、グランドロンの欠片を撃破出来るチャンス、逃す訳にはいかないわね」
 マキナはやる気をみなぎらせ、作戦の開始まで身をひそめる。
「ドラゴンを引き入れさせてなるものですか」
 マキナの言葉に答えるミリム・ウィアテスト(リベレーショントルーパー・e07815)。
「み、みなさんご無事でしょうか……?」
 そんな中で、陽動班の心配をするのはシルフィディア・サザンクロス(ピースフルキーパー・e01257)。想定では、かなりの戦力を引き受ける形になる。対して、相手がドラゴンである事も彼女の心配を助長し弱気にさせているのかもしれない。
「大丈夫です。皆さんを信じましょう」
 そんな心配そうなシルフィディアに、ぽつりぽつりと声をかける折平・茜(モノクロームと葡萄の境界・e25654)。自分の中にも不安な気持ちはあるだろが、だからこそ、強くありたいと言葉を出す。
(「ここまで拗れてしまったら、もう元には戻らないのです。責任をとって、決着をつけましょう」)
 そんな中、静かに上空のグランドロンを見つめる愛柳・ミライ(宇宙救命係・e02784)。その視線はグランドロンにいるレリ女王を想ってだろうか。ミライは静かに胸を痛める。
(「……さて、皆思惑はあるようだが」)
 ケルベロスは、様々な想いの集まり。状況に応じて、手を取り合う。そんな仲間たちの想いを感じながら、浜本・英世(ドクター風・e34862)は静かに気合を入れる。
「ならば、私も頑張って、そのために道を切り開いてみようか」
 そろそろ、グランドロンが着陸する。着陸と同時に、グランドロンはグラビティチェインを注入する為に無防備になる。
「強大なドラゴンの今後を左右する重大な任務、絶対に阻止してやりましょう」
 グランドロンの着地と同時にミリムが拳をぐっとしながら声を上げる。
 グランドロン迎撃作戦の開始だ!


「予想以上に、戦力が出ていませんね」
 英世が状況を分析し、冷静に呟く。陽動班へグランドロンから出撃した戦力が想定よりも少ない。出撃してきたのは、ドラゴン軍。オーク及び竜牙兵を率いたドラゴンが少数見えるだけだ。
「いえ……まだ、出てきます」
 そんな別班を心配している余裕は無かった。陽動に乗らなかった戦力が、潜入班へと迎撃に出撃してきた。
「さあ、あたしの相手は誰だい?」
 現れたのは、第四王女軍の三連斬のヘルヴォール。率いる連斬部隊。
 ヘルヴォールは顔の半分を仮面で隠し、波打つ剣を巧みに操るエインヘリアル。
 加え、彼女が指揮する連斬部隊は、同様に顔の一部を仮面で隠したシャイターンの尖兵。
「黒曜牙竜のノーフィアより第四王女軍・三連斬のヘルヴォールへ。剣と月の祝福を!」
 芳しくない戦術状況を振り払うように、名乗りを上げたのはノーフィア・アステローペ(黒曜牙竜・e00720)。
「ほう、堂々としてるねー。そういうの嫌いじゃないよー」
 楽しそうな笑みを浮かべるヘルヴォール。彼女は、第四王女レリと親しそうに話していたという噂がある側近。
「じゃあ、改めて。あたしは第四王女軍・三連斬のヘルヴォール。さあ、あたしに血を見せてくれ!」
 反面、好戦的で血と殺し合いが大好物だと豪語しているとか。
「グランドロンだかなんだか知りませんが、勝手に大きなゴミを不法投棄されては困るんですよねぇ!」
 そんな好戦的なヘルヴォールに対し、急に態度を変えたのはシルフィディア。デウスエクスへの怒りと憎しみで冷酷で残酷になった様子。
「お、いいねいいね。さぁ、やろうぜ!」
 そんなシルフィディアに殺意の笑みを浮かべるヘルヴォール。戦いの開始だ!

 最初に動いたのはミリム。
「華奢な手ですけれども、腕力は十分!」
 バスタードソードを『ブオンブオン』と振り回しながら、全身に力を込め、筋力を乗せて高速の斬撃をヘルヴォールに放つ。
「あはは、これだ……血だ、殺戮だ!」
 ミリムの斬撃を真正面から受け、傷を負うも、殺意溢れる笑みを浮かべながら、放つ斬撃はその名の通り三連。
「させないわ!」
 一撃目を受けたのはマキナ。射出した氷結輪で氷の煌めきを残しながら、相殺させる。
「何の!」
 二撃目を受けたのはノーフィア。オウガメタルを身に纏わせた翼で攻撃を受ける。
「……こんな傷は気にしない!」
 気持ちを言葉に出し、気合いを入れ耐えるミリム。前衛に大きなダメージを与えたヘルヴォールの攻撃。やはり、第四王女の幹部はそう簡単に倒せる相手ではない。しかし、ここで引く訳にはいかない。
「そこだよ!」
 ヘルヴォールの威圧感を押し返すように、恵が理力を込めた星型のオーラを込め、ヘルヴォールへと蹴り込む。
「あははは、面白しれぇな!」
 恵の蹴りを受けても微動だにしないヘルヴォール。
 そんな、ケルベロスたちがヘルヴォールへ攻撃を集中させるのを防ごうと、連斬部隊が動く。
「我々もいるのだぞ!」
 連携の取れた動きでケルベロスたちへと攻撃を繰り出し、ダメージを蓄積させていく。
「大切な人がいる。命をかけて戦う理由は、それで十分だけれど♪」
「困難ではあろうが、諦めるつもりはないのでね」
 ミライの『失われた愛しい想い』が込められた歌声に重ねるようにオウガ粒子を放ち、ミリムたちのダメージを癒すと共に、感覚を強化する英世。
「輝かしき物を置き去りにして、この世界にお別れを……心地よいまどろみに身を任せて……共に、滅んでしまいましょう……」
 茜は自身の羊毛と武器を思念で変化させ、純白の鋼糸の糸をシャイターンたちへと降り注がせる。
「グガァァ!」
 茜の純白鋼糸に貫かれたシャイターンたちが苦しみもがく。
「邪魔するなら、容赦はしませんよ……!」
 そこへ攻撃を重ねるシルフィディア。杖より火の玉を放つ。それが、苦しみもがくシャイターンたちの中央で爆発し、炎を撒き散らす。
「動きを制限させて貰うわ」
 さらにマキナがマルチプルミサイルを打ち込み、追撃する。

「我黒曜の牙を継ぎし者なり!」
 ケルベロスたちの攻撃で動きの乱れた連斬部隊の合間を抜い、ヘルヴォールへと接近するノーフィア。
「おもしれぇ!」
 それを真正面から迎え撃つヘルヴォール。
「然すれば我は求め命じたり。顕現せよ、汝鋼の鱗持ちし竜」
 詠唱と共に、自身の右腕に古の鋼竜の魂を降ろし具現化する。
「我が一肢と成りて立塞がる愚者へと鉄鎚を打ち下ろせ!」
 具現化した巨大な竜の腕と爪をそのまま質量兵器として、ヘルヴォールへと叩き付ける。
「あははは!!」
 巨大な竜の腕の一撃をヘルヴォールは超高速の三連斬を放ち、威力を減衰させる。
「合わせるよ、ペレ!」
 そこへ追撃したのは、ボクスドラゴンのペレ。タックルを具現化した鋼竜へと繰り出し、威力を増す。
「おおお!」
 ペレとの連携攻撃に、押しつぶされる形で叩き込まれた一撃はヘルヴォールを捉える。
「あははは!」
 しかし、その下から殺意の笑みを浮かべながら、何もなかったかのように現れる。無論、ダメージが無い訳ではないが、それを見せない様子に、ケルベロスたちの背中に寒い何かが流れるのだった……。


「残された時間は多くない。早く倒して、先へと急ぎ走りましょう!」
 ミリムの焦る声が響く。本来ならとっくにグランドロンへと突入しているはずの時間。しかし、目の前には殺意の笑みを浮かべるヘルヴォールと連斬部隊のシャイターン。だが、少しだけ時間は残されている。
「倒して、グランドロンのコアを破壊するよ!」
 気合いを入れるようにミリムの言葉に答えるように、ノーフィアが大きな声を上げ、声と共に周囲へと花を萌え咲かせる。
「誰が為の真理? 誰が決めた真理? 誰も信じない真理でもね、我思う故に我あり。それでいいじゃない真理♪」
 ノーフィアの咲き乱れる花に歌声を乗せるミライ。その歌を背に、咲き乱れる花を背に戦場を舞い踊り、仲間たちの傷を癒す。
「裂き咲き……!」
 ミライとノーフィアの支援に応えるように、剣に緋色の闘気を纏わせ、剣を振るミリム。
 その斬撃が緋色を描き、残る軌跡は牡丹を描く。
「ギア・スラッシャー……!」
 ミリムが描く牡丹を飾る葉のように三枚の歯車状の刃を投射する英世。
「散れ!」
「切り裂け!」
 次の瞬間、ミリムと英世が放ったギアと斬撃が連斬部隊を切り裂いていく。
 さらに、それを追うかけるように茜の電光石火の蹴りがシャイターンたちを貫く。
「まだだ!」
 それでも、ヘルヴォールを守ろうと……いや、自身の破壊衝動のままに戦うシャイターンたち。
 そんなシャイターンたちへ、シルフィディアが冷酷で残酷な怒りに身を任せ言い放つ。
「有象無象の雑魚共が……消し炭にしてやりますよ……!」
 行く手を塞ぐ連斬部隊を雑魚と呼び、露出させた片腕を地獄の炎で包む。
「我々を雑魚と愚弄するか!」
 傷つく連斬部隊の一人が叫ぶが、雑魚に貸す耳は無いと、無視するシルフィディア。そのまま、腕の地獄の炎を大型の杭打ち機へと変形させる。
「爆ぜて……」
 そのまま、地獄の血液を圧縮して作られた灼熱の鉄杭を至近距離で発射し、シャイターンを貫く。
「消え去れゴミめ……!」
 胴体を貫く地獄の鉄杭が内部で爆発し、その身体は灰すら残らずに消滅する。

 ケルベロスたちの連携により空いた穴を縫うように、動いたのはマキナと恵。
「不死性が担保されれる様な事になれば、さらに地球や人々が苦しむ。そうはさせないわ!」
 強い想いを口にすると同時に、システムを起動する。
「Code A・I・M……start、up」
 マキナの声……というよりは、システムから発せられた音声のような音が周囲に響くと同時に、青の粒子状が光となり恵の足元から発生させ、傷を癒すと共に恵を支援するプログラムを起動させる。
「リバースナンバー5から6000まで展開」
 マキナの射撃支援プログラムを受け、対大型デウスエクス用試作砲撃魔法を展開させる恵。
「砲撃魔法構築……」
「砲撃支援プログラム起動……」
 恵の魔術を支援するマキナ。試作機故に生じる魔力回路の最適化を補助。従来であれば魔力回路を詰め込みすぎて肥大化し不安定な翼が、マキナの支援により、普段よりも安定し展開される。
「加速魔陣三重設置……」
「魔法陣安定の為のディバイス展開……」
 砲身となる魔力で収束させ、三つの魔法陣を通過させる事により加速させる恵のオリジナルグラビティ。それが、マキナの支援プログラムと恵の魔術が融合し、鮮血色の圧縮魔力が光となりヘルヴォールへと走る。
「させぬ!」
 そこへ割り込む連斬部隊。三体が連携し、黒い影を伸ばし、恵の魔力弾塊を打ち消そうとする……が、鮮血色の光は影を貫き、ヘルヴォールを貫く。
「あはははぁぁ!」
 鮮血色のビームに貫かれるも、揺らぐ様子を全く見せないヘルヴォール。
「……っちぃ」
 そんなヘルヴォールが一瞬、グランドロンの様子を見た直後、急に苛立つ様子を見せる。
「……何が?」
「あれ!」
 ケルベロスたちが周囲へと目をやると、グランドロンから遠目でも分かる白鎧の集団、白百合騎士団の部隊が援軍として、ケルベロスたち陽動班が戦っている方向へと向かっていくのが見えた。
「レリの軍をドラゴンと共闘させた狙いはこれか。レリの軍ならばドラゴンの信頼を得られると……」
 先程見えた白百合騎士団は、ドラゴンへの援軍らしい。しかし、そんな様子に苛立ちを見せるヘルヴォール。
「……彼らの中でも助け合いの関係はある?」
 ミライは、少ない情報からヘルヴォールの言葉の真意を探る。
 現時点では予測に過ぎないが、ドラゴン部隊をケルベロスたちが追い詰めた所へ、レリ王女が白百合騎士団の援軍を出した可能性がある事だけだ。
 ただ、それが何故、ヘルヴォールを苛立たせているのかは分からない。
 あえて推測するなら、レリ王女がハールに利用されているのは感じているが、それはハールに、騙されているわけでは無いし、レリ王女がそれを理解しても行動は変わらないから、だろうか……。
「ここが潮時だね。撤退するよ!」
 判断を下したのは英世。これ以上、ヘルヴォールと戦闘を続けても、勝利は難しい事。また、増援がこちらに来れば、敗北はもちろん、撤退すら難しい状況になる事が想定される。
 さらに、たとえ勝利しても、その後グランドロンへの突入する余力は無い。
 さらに、ヘルヴォールの苛立ちが現状での唯一の隙であり、被害無く撤退出来る可能性が高い事。
 それらを総合的に判断し、仲間たちの撤退を促す。
「は、はい!」
「……」
(「……何が足らなかったのだろう?」)
 そんな英世の判断に従い、様々な想いを胸に、撤退を開始するケルベロスたち。
「ここまで来て、簡単に帰れると思うな!」
 それに対し追撃しようとする連斬部隊。
「……追うな」
 そんな部下に、苛立ちを隠さず一言だけ命令を出すヘルヴォール。
 それは連斬部隊の隊員であっても背筋が凍るような声。
「はっ……」
 即座に追撃を停止し、ケルベロスたちを見送る連斬部隊。
「他はどうなったのでしょうか?」
「……」
 茜の言葉に、誰も答えられない。撤退するケルベロスたちの背後では、グランドロンがグラビティチェインを注ぎ込む作業が終了している頃だろう。
 ただ、大規模な作戦としては他のグランドロンが迎撃出来ていれば、作戦成功となる。他のグランドロン迎撃成功を信じて、ケルベロスたちは撤退するのだった……。

作者:雪見進 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2019年5月2日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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