グランドロン迎撃戦~未曾有の大作戦

作者:一条もえる

 エインヘリアルの第二王女・ハール。
 ダモクレスの進化を目論む科学者、ジュモー・エレクトリシアン。
 マスタービーストの継承者を自称する乱戦忍軍、ソフィステギア。
 寓話六塔の座を虎視眈々と狙う、第七の魔女・グレーテル。
 そして、女性の地位向上に取り組む、エインヘリアルの第四王女・レリ。
 リザレクト・ジェネシスの戦いで砕けた、5つのグランドロンの欠片を得た者たち。
 欠片の主たる彼らの間には、友情も信頼も存在しない。あるのはただ野心、他者を利用せんとする思惑のみである。
 しかし今、ハールの呼びかけによって、5つのグランドロンは、ユグドラシルの一部と化している大阪城に集結していた。
 彼らが仮初めの同盟を作り出した目的……それは、定命化の危機に瀕するドラゴンを懐柔して勢力に加える事。

 アイスエルフ救出作戦は成功に終わり、地球は彼らの協力を得られることになった。ところが、大阪城から脱出した彼らは、驚くべき情報をもたらす。
 第二王女・ハールの呼びかけにより、諸勢力がグランドロンとともに大阪城に集結しようとしているのだという。
 エインヘリアル、攻性植物、ダモクレス、螺旋忍軍、ドリームイーター……これだけの勢力が揃うだけでも、恐るべきことである。
 しかし、ヘリオライダーが予知から察した奴らの目的はそれ以上に恐ろしく、居並ぶケルベロスたちを戦慄させるものだった。
 奴らの目的は、限定的でこそあるが、『始まりの萌芽』を再現すること。大阪城の地下から伸ばしたユグドラシルの根を城ヶ島まで通し、そこをユグドラシル化させようというのだ。
 もしそれが成功すれば、ドラゴンたちは定命化を克服してしまうだろう。ハールはそれを手土産に、竜十字島のドラゴン勢力さえも味方に引き入れようとしているのだ!
 敵は全国5カ所にグランドロンを着陸させ、莫大なグラビティ・チェインを地中に注ぎ込もうとしている。そのエネルギーで、ユグドラシルの根を生長させようとしている。
 作業完了までにかかる時間は、約30分。
 それまでにグランドロンを撃破、あるいは撤退させ、作業を中断させなくてはならない。
 3カ所以上で敵を退けることができれば、敵のもくろみは潰えることだろう。
 ただし、着陸前に敵は護衛を降下させ、警護を行うことは間違いない。これを撃破していく必要がある。

「エインヘリアルと攻性植物に加え、ドラゴンまでが手を結ぶとなると……恐ろしい事態です」
 ヘリオライダーは顔をしかめ、身震いした。


参加者
繰空・千歳(すずあめ・e00639)
瀬戸・玲子(ヤンデレメイド・e02756)
アリシスフェイル・ヴェルフェイユ(彩壇メテオール・e03755)
ルース・ボルドウィン(クラスファイブ・e03829)
シフカ・ヴェルランド(血濡れの白鳥・e11532)
ハンナ・カレン(トランスポーター・e16754)
アトリ・セトリ(深碧の仄暗き棘・e21602)
朝比奈・昴(狂信のクワイア・e44320)

■リプレイ

●グランドロン、強襲
 未曾有の大同盟軍に対し、全国に散ったケルベロスたち。
 ここ浜松にも、迎撃のため50名ほどのケルベロスが展開していた。彼らは各所に散らばり、その時を待っている。ここからは、ほかの様子は知る由もない。
 瀬戸・玲子(ヤンデレメイド・e02756)が頭を振る。
「はぁ……。まったく、ハールもとんでもない作戦を考えるね」
「……よく、他の種族も同意したものです」
「烏合の衆でも呉越同舟でも、たいしたものだものね。それとも、私たちのことをそこまで脅威だと思ってもらえたのかな?」
「さぁどうでしょうか……」
 空を見上げて答えた朝比奈・昴(狂信のクワイア・e44320)は、
「わたくしたちの相手は、ドリームイーターと相成りましたか」
 と、かすかにため息をついた。
「どうしたの? なにか思い入れでもあるのかしら?」
 アリシスフェイル・ヴェルフェイユ(彩壇メテオール・e03755)が怪訝そうに、顔をのぞき込む。
「……いいえ。大したことでは。
 この8人、浜松に集まった皆様、そして全国で戦う皆様に、聖王女の加護があらんことを。……そう、祈っているだけです」
 昴はそう言って両手を組み、目を伏せる。
「あら、そう。
 でも、そうね。ユグドラシル化なんて絶対に見過ごせない。なんとしても、止めなきゃ」
 と、アリシスフェイルも空を見上げた。
「さぁ、お出ましのようだぜ」
 豆粒ほどに見えたグランドロンがあっという間に近づき、高度を下げてくる。ハンナ・カレン(トランスポーター・e16754)が不敵に笑う。
「雑魚どもを、バラバラとまき散らしながらな」
「ハンッ。チマチマと、うざったいことだ」
「でもね。敵を蹴散らせば蹴散らすほど、潜入する人たちから目を背けさせることができるんだから。
 精一杯、蹴散らしましょう」
 顔をしかめたルース・ボルドウィン(クラスファイブ・e03829)の横で、繰空・千歳(すずあめ・e00639)が空を見上げ、微笑んだ。
「頼もしいねぇ」
「……羊の皮をかぶったなんとやら、だな」
 ハンナは笑い、ルースが肩をすくめる。
 時計を見つめたアトリ・セトリ(深碧の仄暗き棘・e21602)が、
「敵の作業完了までは、約30分」
 と、仲間たちを見渡す。
「それまでに撤退させることができなければ、作戦は失敗。もっとも、自分たちの役割は……」
「えぇ。承知しています。まったく、ハールもつくづく厄介なことをしてくれます」
 シフカ・ヴェルランド(血濡れの白鳥・e11532)が、己の両腕に鎖を巻き付ける。
「戦闘準備完了……では、行きましょうか」
 敵は寓話六塔戦争の残党どもである。屍隷兵と、援軍とおぼしき攻性植物が待ち受けている。
 8人のケルベロスは、その雲霞のごとき敵群が衛るグランドロン目がけて進撃を開始した。
「繰空さん!」
 アトリの弓が鳴る。妖精の祝福と癒しを宿した矢が放たれる。
「……妖精8種族を味方にしようって作戦には、うってつけの武器かもしれないね」
「かもね。
 さぁ、甘い一粒、辛い一献。どちらにつきあってくれる?」
「脅威と思われたなら、ある意味光栄ね。そう思うだけのことはあるって、見せてあげる」
 千歳の鎖が地を這って魔法陣を描き、玲子の纏うオウガメタルが輝きを放つ。
 敵群を睥睨して、フン、とアリシスフェイルが鼻を鳴らした。
「光に気を取られて余所見していると、痛い目にあうわよ!」
「お前らの相手は、あたしたちがしてやるからな!」
 白煙を巻き上げながら、ハンナのミサイルが襲いかかった。次々と屍隷兵に着弾し、敵の先陣を吹き飛ばす。
「痛い目見させるのが私だけなんて、言ったかしら?」
 と、悪びれぬ顔のアリシスフェイル。
「もっとも、私の攻撃だってもちろん痛いわよ!」
 構えた刀の切っ先を天高く掲げると、空でキラリと輝いたのは、陽光を浴びた無数の刀剣。それは敵陣へと降り注ぎ、屍隷兵どもを刺し貫いた。
「オオオオオッ!」
「……チッ!」
 しかし、敵の数はあまりに多い。捉えきれなかった、あるいは深手を負わせられなかった敵が殺到し、その鋭い鍵爪がハンナを切り裂き、強力な顎でルースに喰らいつく。
 さらには、攻性植物が地に根を伸ばして大地を浸食し、シフカたちがそれに捕らえられた。
「鈴!」
 千歳が叫ぶと、ミミック『鈴』がぴょんと跳ねた。主とともに、嵩に掛かって迫ってくる敵群の前に立ちはだかり、傷つきながらも仲間たちを庇う。
「助かる。……さすがに、数が多すぎるか」
 呟いたルースは勇躍し、
「群れるのが得意なようだが、群れたときの力は俺たち人間の方が上だと、思い知れ」
 槍を振り上げて敵陣に突入する。薙ぎ払われた敵陣に、一時的に穴があいた。
「なぁ、アンタらも同感だろう?」
「えぇ。ここを落として、全員で帰りましょう」
「聖王女は、必ずわたくしたちに加護を与えてくださいます」
 シフカと昴とが、後方から一気に間合いを詰めた。
 シフカの紫電の突きが屍隷兵の首筋を貫き、
「……偉大なる我らが聖譚の王女よ。その恵みをもって我を救い給え! 彼の者を救い給え、 全てを救い給えッ!」
 ワイルドスペースに包まれた自らの体を昴は引きちぎり、敵中に放った。それは屍隷兵の肉体を浸食して、屠る。
「あああああああッ!」
 自らの肉体を欠損する痛みに、絶叫しながらよろめく昴。
 好機と見たか、そこを狙って敵が襲いかかった。
 いったん蹴散らされたかに見えた敵だが、さらに数を増してケルベロスたちを飲み込んでいこうと迫ってくる。
 ケルベロスたちの足は止まり、グランドロンに迫るどころか徐々に押し戻されてしまっているかのようであった。
 しかし。

●囮
「それは、私たちの狙い通りですよ」
 額の汗を拭い、千歳が微笑む。
「『あの程度の戦力じゃ、グランドロン攻略なんて不可能。作戦は順調』……グレーテルがそんなふうに考えてくれると、いいんだけどね」
 玲子は彼方を遠望した。そこにはグランドロンが鎮座し、グラビティ・チェインを地中にそそぎ込んでいる。
 そう。
 ケルベロスたちの狙いは敵を撤退させるだけでなく、敵中にあるタイタニアのコギトエルゴスムでもあった。
 ここにいる、そしてグランドロンの周囲で戦っているケルベロスたちは作戦の本命ではなく、囮。「本命」は、彼らがここで敵の目を引きつけている間に、潜入を試みているはずだ。
「お宝とは言っても、金にはならないらしいが。いい女が入っていたりすると聞くからな」
 ルースがニヤリと笑う。ハンナが呆れたように。
「タイタニアには男もいるぜ?」
「いい男か? そいつには興味がないな」
 などと嘯く。
「あら!」
 と、千歳が大げさに憤るふりをした。
 苦戦は演技……と言えなくもないが、しかし、まったく楽な戦いをしているわけでもない。
「1体1体はさほどでもありませんが、なにしろ数が多いですからね……」
 シフカの手にした刀は、すでに血でべっとりと濡れている。そして服は、返り血だけでなくシフカ自身の血でも。
 押し寄せる敵を前に、あえて敵の攻撃を防ぎつつ守勢にまわっているのである。そのぶん、傷は増える。
「あ……!」
 アリシスフェイルの腕に、腰に、攻性植物の蔓が絡みついた。骨よ砕けよとばかりに締め上げてくる。
 アリシスフェイルの顔が苦痛に歪む。
「……に至り、その道行きを、しかと裏切れ。這い寄りて夜の茨……」
 しかしその唇からは絶え間なく、詠唱がこぼれ出ている。敵はその口さえ塞ごうと、茨を持った蔓を伸ばしてきたが、それよりも前に詠唱が完成した。
「……踏み荒らすその足を地に串刺せ……茨の檻」
 踏み出した足元に黒と白の魔法陣が浮かび上がる。黒い茨は白の光を絡みつかせて、津波のように押し寄せて攻性植物どもの根元に襲いかかっていった。
「私に、茨で襲いかかろうだなんて!」
 力を失った蔓を払いのけ、アリシスフェイルは吐き捨てた。
「突入の人たちが戻ってくるまでは、ここに踏みとどまらないと駄目だものね」
「えぇ。ここで私が倒れるわけにはいかないのよ。
 さぁ、あなたにこれを破れるかしら!」
 千歳が声を張り上げると、飴色の華が集まって盾を成した。甘い甘い、飴の盾。
「優しい甘さが、私の力。たまには自分のことも、うんと甘やかしてあげなくっちゃあね」
 苦痛にあえぐ昴のもとには、玲子が駆け寄った。
「大丈夫?」
「えぇ。この程度の痛みでは、わたくしの信仰は微塵も揺らぐことはありません」
 苦しみ喘いでいるのは、敵を引きつけるための演技とは言うが。
 どこか焦点の定まらぬ笑顔にいささか気圧されながらも玲子は、
「まぁ、それならいいよ」
 開いた魔導書から禁断の断章を紐解き、脳髄に常軌を逸した強化を施した。
「助かります。玲子さんにも、聖王女の加護がありますよう!」
 昴の蹴りが、屍隷兵の頭蓋を打ち砕いた。
「いくよ、ハンナさん、ルースさん!」
 こちらではアトリが、ブーツの踵を激しく鳴らして舞い踊る。
「任せな!」
「あぁ」
 花びらのオーラが辺りに散って、ハンナとルースとはそれに後押しされるように前に出た。
「いま、15分……!」
 アトリの声が背後から聞こえる。
「了解」
 頷いたハンナの横に、千歳も並ぶ。残り時間が少なくなってきた以上は、仲間たちの回復は、アトリや玲子に任せるべきと判断した。
「任せて。キヌサヤ!」
 アトリの声に応じて、ウイングキャット『キヌサヤ』が羽ばたく。
 押し寄せてきた屍隷兵。振り下ろされた爪を、千歳が受け止める。
 その牙に、ハンナが指で弾いた飛礫が命中した。
 のけぞる屍隷兵、そしてそれをかき分けて押し寄せようとする敵群に、ルースが指を突きつける。
「今から響く裁きの音は、お前の最後の記憶となる。
 さぁ、存分に叫ぶがよい。案ぜずとも、主人をなくしたその声は、なにより先に忘れてもらえるそうだ」
 屍隷兵どもに下される、致死宣告。
「哀れな者たちにどうか、良い結末を」
 一方、アリシスフェイルが、なにやら周囲を伺っていたシフカを見咎めた。
「なに見てるのよ?」
 見咎められたシフカは苦笑して、頭を振る。
「いえ。三連斬のヘルヴォールと連斬部隊が、近ごろ姿を見せていないと思っただけです」
「あぁ、そういえばそうだけど。エインヘリアルがらみのところかしら?」
 小首を傾げて、少し考えるアリシスフェイル。
「かもね。でも、今はそれどころじゃなさそうよ」
 玲子が、顎で敵群を示した。敵はまだ、こちらを退けようと襲いかかってくるのだ。
「それも、そうね。
 今すぐここで死に絶えろ……! 殺技肆式、『鎖拘・Ge劉ぎャ』!」
 ここにいる連中など、単なる邪魔者。
 屍隷兵の首に、鎖が絡みつく。シフカはどこにそれほどの力が、と思うほどの怪力で、敵がピクリとも動かなくなるまで、地面に、ビルの外壁に、あるいは街路樹に叩きつけた。

●彼方の空
 そのときが、ついにやってきた。
 地面から伝わってきた振動。ハッと顔を上げると、グランドロンが地面を離れて浮上し始めているではないか!
「まだ、20分!」
 アトリが声を張り上げた。敵の作戦は、まだ完了していないはずだ。
「ハハッ! さてはやりやがったな、潜入した連中!」
「えぇ。これも聖王女のお導きでしょう!」
 ハンナが思わず手を拍ち、昴は微笑んだ。
「となれば、これ以上三味線を弾く必要もないわけだ」
「そういうことね。もう、遠慮はしないわよ」
 ルースと千歳も、さきのふたりに続く。
 敵の大軍に囲まれて先に進めないと見せかけるよう、敵の頭数を減らさぬように戦っていたのだ。
 だが、それも終わり。これまでの鬱憤を晴らすべく、ケルベロスたちは突進する。
 グランドロンの動きは、敵群も察していた。グランドロンは撤退しようとしている。屍隷兵どもをここに残したまま。
「置いてけぼりを食らったか。じゃあな!」
「哀れ、とは言いませんよ」
 ハンナの脚が弧を描き、昴は再び、ワイルドスペースに浸食された自らの肉体を投擲した。
 蹴りの速さが生んだ衝撃波が屍隷兵を真っ二つに斬り裂き、ワイルド化した腕が敵の胸を貫いて犯していく。
 千歳の刃が生い茂る攻性植物の蔓をズタズタに斬り落とした。敵は残された枝で千歳を打ったが、
「その程度で怯んだりは、しませんよ」
 と、あえて力強く微笑む。
「さすがだな」
 ルースの拳が攻性植物の茎に命中すると、止めてあったトラックに叩きつけられた敵はぐったりと萎れたように動かなくなった。
「ガアアアアアッ!」
 攻勢をかけていると思いきや、一転して進退窮まった屍隷兵ども。混乱しつつも、ケルベロスたちを倒す以外に道はない。
 しかし、その鉤爪はシフカのビハインド『ヘイドレク』に受け止められてしまう。
「ありがとう」
 シフカの刀が弧を描く。膝を砕かれた敵がたたらを踏む。
「一気にしとめるよ」
「うん。さあて、自分の動き、見切れるかな?」
 ここに至り、仲間たちを援けてきた玲子とアトリも攻勢に出た。
 そこに大きく跳んだアトリが、壁を蹴って向きを変える。オウガメタルが煌めき、拳で屍隷兵の横っ面を張り飛ばした。
 玲子もリボルバー銃を抜き放ち、
「全術式解放、圧縮開始、銃弾形成。神から奪いし叡智、混沌と化して、神を撃て!」
 魔導書に記された魔術のすべてを解き放つと、それは1発の銃弾となった。シリンダーに収められた銃弾。玲子は敵を見据え、引き金を引いた。
「あなたたち相手なら、暴走なんてするまでもないね」
「さぁ、残るはあなた1匹よ?」
 アリシスフェイルが、狼狽える敵に迫る。敵は大きく口を開いて牙をむき出しにしたが、しょせんは捨て鉢のような悪あがき。刀身で弾いて易々と避け、神速の突きで、その脳天を貫いた。
「……思い悩んでいるより、こうやって体を動かしている方が、気が紛れるわ」

「グランドロンは撤退……ということはやはり、潜入作戦は上手くいったのでしょうか?」
 敵の飛び去った彼方を見上げ、昴は呟いた。
 うん、とアトリが頷いた。
「自分たちが戦っている間、撤退しないといけないような戦況にはなっていなかったと思うよ。
 だからきっと……」
「なんらかの結果は、出してくれたんだろうぜ」
 瓦礫の上にどっかりと腰を下ろしながら、ルースが息を吐いた。
 苦戦に見せかけていたのは演技でも、疲労困憊なのは確かなのだ。
「一服だ。火を貸してくれ」
「はぁ? あんたの懐に山と入ってるライターは、空っぽのゴミなのかい?」
 揶揄するように言いながらも、ハンナは笑って、火を差し出した。
 潜入した者たちは、あるいは他の戦場はどうなっただろうか?
 気にはなるが、それはやがてわかることだ。
 今はただ、ケルベロスたちは自分たちがやり遂げた達成感と疲労に身を任せ、空を見上げ続けた。

作者:一条もえる 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2019年5月2日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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