蠢く根は獲物を探して

作者:なちゅい

●街に襲来する巨大攻性植物
 大阪城が攻性植物の手に渡ってから久しい。
 その勢力は緩衝地帯を経て、さらに拡大しようと折を見て攻勢の手を強めている。
「デウスエクスが出よったぞ!」
 大阪市の街中に、出現した巨大攻性植物サキュレント・エンブリオ。
 胎児と思われるモノを内包する花びらを無数に抱えた、全長7mもの化け物は僅かに浮遊し、先端が刃となった無数の刃を使って襲うべき獲物を探す。
「来るで、早よ逃げんと吸われてまうで!」
 叫び、逃げる大阪市民。
 しかしながら、サキュレント・エンブリオは広範囲に根を伸ばして人々を切り裂き、あるいは突き刺した者からグラビティ・チェインを吸い取っていく。
 赤く染まる街中をその巨大攻性植物は侵攻し、巨大な体躯と鋭い根で街を破壊しながら獲物を探すのである……。

●巨大攻性植物の討伐を
 大阪市内に現れる巨大攻性植物、サキュレント・エンブリオ。
 それがまたも魔空回廊を使い、現れてしまうらしい。
「爆殖核爆砕戦の後に動き出した種類だけれど、今なお出現し続けている状況だね」
 リーゼリット・クローナ(ほんわかヘリオライダー・en0039)が言うには、個々の事件の規模はさほど大きなものではないとのこと。
 ただ、事件を放置すれば、ゲート破壊成功率も『じわじわと下がって』しまうのが厄介だ。
「それを防ぐ為にも、敵の侵攻を完全に防いだ上で、隙を見て反攻に転じたいね」

 昼間に、大阪市内で出現するサキュレント・エンブリオは1体のみ。配下などは引き連れてはいない。
 ジャマーとなる敵は、先端が刃となった根による締め付け、薙ぎ払い、生命力吸収の他、電気ショックで相手を痺れさせることもある。
 出現地点は確認されている為、敵出現後の市民避難は警察、消防の協力で行える。
「とはいえ、それでも市街地の戦闘だからね。被害が出るのは避けられないよ」
 それを軽減させるなら、短期決戦による撃破が望ましい。
 サキュレント・エンブリオの出現地域の周辺には中高層の建物も多く、攻撃時の移動経路として使用できるはずだ。
 また、電柱、街灯などを利用し、戦場である市街地を立体的に使う事ができれば、有利に戦うことができるだろう。
「あと、事後のヒールグラビティによる修復も忘れずにね」
 ともあれ、素早く敵を撃破する戦法を立ててから戦いに臨みたい。

 リーゼリットの説明を聞いていたケルベロス達。
 その中には、雛形・リュエン(流しのオラトリオ・en0041)の姿もある。
「これ以上、攻性植物の勢力を拡大させてはならないよ」
 もちろん、市民の命も救出したい。
 一仕事終え、市街地にヒールを施せば、市民達が熱々のたこ焼きを差し入れてくれるので、それを食べるとよいだろう。
「どうか、よろしく頼んだよ」
 最後に、リーゼリットは笑顔を見せ、自身のヘリオンへとケルベロス達を案内するのだった。


参加者
フラッタリー・フラッタラー(絶対平常フラフラさん・e00172)
燈家・陽葉(光響射て・e02459)
ロベリア・アゲラータム(向日葵畑の騎士・e02995)
彼方・悠乃(永遠のひとかけら・e07456)
トリューム・ウンニル(碧き天災の運び手・e61351)
ジュスティシア・ファーレル(エルフの砲撃騎士・e63719)
アルベルト・ディートリヒ(昼行灯と呼ばれて・e65950)
アルセリナ・エミロル(ネクロシーカー・e67444)

■リプレイ

●侵攻を続ける巨大植物
 大阪城が攻性植物の支配領域となって久しい。
「サキュレント・エンブリオって、まだ活動してたんだね」
 真っ白な髪の燈家・陽葉(光響射て・e02459)はビルの谷間から見えるその巨体を、陽光の瞳で確認した。
「長いお付き合いになりましてー、そろそろ一年くらいですわねぇー」
 柔和な笑みを浮かべるフラッタリー・フラッタラー(絶対平常フラフラさん・e00172)の言葉に、元軍人のジュスティシア・ファーレル(エルフの砲撃騎士・e63719)が初依頼を思い返す。
「サキュレントは覚醒し立ての頃に、お手伝いと言うより見学させてもらったことがあります」
 ジュスティシアは初めて、サポーターとして依頼に入ったのがこのサキュレント・エンブリオ討伐依頼だった。
 あれから、まだ状況は一切好転していないことをジュスティシアは憂いて。
「大阪の人々はどれ程辛いのか……」
「いえー、大阪の皆様も逞しそうですよー」
 フラッタリーは、大阪の人も慣れた頃合いじゃないかと口にしていた。
 もっとも、慣れたからと言って、大阪の民がこの状況を是としているはずもないが……。
「大阪城をどうにかするまで、延々と湧き続けるのかしら。めんどくさ……」
 息の長い巨大植物の侵攻に、アンニュイな態度をとるアルセリナ・エミロル(ネクロシーカー・e67444)は辟易としていたようだ。
「それでも、仕事は仕事。とっとと締め上げて帰るわよ」
「これを一矢にしましょう!」
 アルセリナの言葉に応じ、ジュスティシアは仲間達へと気合を入れるべく掛け声を上げると、皆、建物に上り始めるなどしてサキュレント・エンブリオへと接敵していくのである。

 すでに、現場近くは警察、消防が動いており、周囲には一般人の姿はない。
「戦闘に集中していいのは、楽だよね」
 陽葉が街の静けさを感じて構えを取ると、他メンバーもまた目視で敵の姿を確認する。
「………………」
 静かな街を荒らし、ビル街を複数の触手で傷つけてくるサキュレント・エンブリオ。
「こいつの相手は初めてだが、馬鹿デカくて気色悪いな」
 着流しを着用するドイツ人、アルベルト・ディートリヒ(昼行灯と呼ばれて・e65950)はそんなファーストインプレッションを抱く。
「まあ飛行できる種族の様には行かないが、何とかやってみよう」
 レプリカントであるアルベルトは空中2段ジャンプし、フック付きロープを駆使して高所へと飛び上がっていく。
 同じく、フック付きロープを使うジュスティシアは、壁歩きを合わせて使って移動する。
「雛形さんはメディックで、キュアがてらエンチャントをお願いします」
「了解した。武運を祈る」
 雛形・リュエン(流しのオラトリオ・en0041)はオラトリオの翼で飛び立ち、メンバーのサポートに当たるようだ。
「お手伝いします。迅速に撃破しましょう」
 メンバーの中にも翼を持つメンバーはおり、長い黒髪に銀のバラを咲かせた彼方・悠乃(永遠のひとかけら・e07456)は白い翼を羽ばたかせ、相手の抑えに当たる。
 同じく、鳩の翼をその背に持つロベリア・アゲラータム(向日葵畑の騎士・e02995)は騎士らしく振舞おうとこの戦いへと馳せ参じている。
「大阪の人々の為にもこれ以上、侵攻させるわけには……」
 マイペースながらも、ロベリアは敵に察しされぬようにと建物の屋上に身を隠しつつ移動していた。
「あのデカい体を支えてる部分? ……とか、弱点っぽくない?」
 光の翼で敵の高所を捉える、青いポニーテールの少女トリューム・ウンニル(碧き天災の運び手・e61351)。
 仲間達に呼びかけつつも、彼女は敵上部の花びら内で蠢く胎児のようなものを確認する。
「巨体も討伐した際の胞子も厄介なんだよね」
「後に残さぬようー、頑張りますのよー」
 陽葉の一言に、フラッタリーが頷き、ダブルジャンプで高く駆け上がる。
 彼女は額のサークレットが展開させて金色瞳を開眼し、狂気の笑みを浮かべて敵へと襲撃を始めたのだった。

●街中を飛び回りながら
「………………」
 巨大植物サキュレント・エンブリオは存在感を示しながらも、近づいてきたケルベロス達からグラビティ・チェインを吸収しようと触手を伸ばしてくる。
 対するジュスティシアは相手に狙いを定まらせぬよう素早く壁を歩きつつ、ロープを伸ばして街を飛び回っていた。
 仲間達の為にとジュスティシアは『ゾディアックソード<乙女座>』を手に取り、それぞれの足元に守護の光を発する。
 そうして、彼女は仲間達を敵の及ぼす状態異常から守ろうとしていた。
 守護の光に包まれる前線メンバー達。
「まぁ、厄介だろうと何だろうと、倒すだけなんだけどね」
 ビルの屋上にいる陽葉はチームの盾役として仲間に攻撃が飛ばないようにと身を張り、触手の締め付けを受け止める。
 その上で、彼女はすぐさま反撃として、『ファミリアロッド【舞葉】』を手に取り、にわとりの女の子「まいは」へと戻す。
 陽葉は魔力を込めて「まいは」を飛ばし、花びら数枚を撃ち抜いていった。
 続けざまに、額の弾痕から地獄の炎を迸らせ、金色の瞳を怪しく輝かせるフラッタリーが狂ったように微笑んで。
「汝ノ爪牙ハ滅bIノ先触レゾ。顎門ヲ空ケ、野干吼ヨ」
 口調すらも歪ませる彼女は、白い繊手の中に地獄の炎の火種を握りしめてさらに力を注ぎ込む。
「掲ゲ摩セウ、煌々ト。種子ヨリ紡ギ出シtAル絢爛ニテ、全テgA解カレ綻ビマスヨウ」
 十分に滾らせた地獄の炎を、フラッタリーは手にする鉄塊剣『野干吼』へと注ぎ込み、獣じみた動きで敵の巨体へと振り下ろしていく。
「紗ァ、貴方ヘ業火ノ花束ヲ!!」
 刃が花びら1つを切り裂くと同時に、その近くが燃え上がる。
 僅かに怯む敵へ、メンバー達は次々にグラビティを繰り出す。
「いきますよ」
 宙を飛ぶ悠乃がタイミングを見計らい、仲間のいる方向に向けて流星の蹴りを食らわせていく。
 体格差はかなりのものだが、それでも重力の一撃は巨大植物にもしっかりと効いてはいる。
 それというのも、最大限に威力が出るようにと悠乃がグラビティを調節してきたからだ。
「皆さん、お願いします」
 悠乃の合図を聞き、ロベリアがビルの屋上から敵目掛けて奇襲を行う。
 敵の頭上から、『アームドフォート(太陽の騎士団改修型)』を展開したロベリアは真下に向けて主砲を一斉発射させ、火力を叩き込んでいく。
 ロベリアが連発させた砲撃は、わずかにサキュレント・エンブリオの挙動を止めてしまう。その隙に、彼女は素早く離脱してビルの屋上へと身を隠す。
 さらに、トリュームが戦闘前に見定めていた敵の体の中央を狙い、腕に巻き付けていた攻性植物を放出していく。
 ツルクサを思わせる形態となったその攻性植物。
 トリュームは触手を伸ばそうとする敵へと食らいつかせて、その動きを止めようとしていた。
「………………」
 相手は次なる攻撃に備え、グラビティを高めている。
 それを察し、トリュームは自身のサーヴァント、ボクスドラゴンのギョルソーに仲間の守りを託していた。
 サキュレント・エンブリオは大きく触手を伸ばし、高めたグラビティを放電してくる。
 フック付きロープでビル街を飛び回るアルベルトは、仲間の代わりになってそれを浴びながらも、高所へと移動していく。
「落下の勢いを生かせば……」
 そして、クラブスピアを手にし、アルベルトは重力を加えて稲妻突きを繰り出す。
 高速の突きが上部の花びらを突き刺し、相手の神経回路をも痺れさせてしまう。
 とはいえ、相手の放電もかなりの威力。
 前線に出るメンバー達も、大きく体力をすり減らしていたようだ。
「はいはい動かないで。ヒール当たらないから」
 飛び回る仲間達へと声を掛けつつ、アルセリナは周囲にカラフルな爆発を起こして仲間の士気を高める。
 さらに、攻性植物の触手の先、鋭い刃による薙ぎ払いを受けたメンバー達の為にと、アルセリナは大地に塗り込められた惨劇の記憶から魔力を抽出し、仲間達の傷を塞いでいく。
 さらに、攻撃を仕掛けるメンバーに対し、リュエンはバイオレンスギターをかき鳴らす。
「走れ! 振り返らずに 脇目も振らず逃げ続けろ……♪」
 ビル街に響く彼の歌を耳にし、奮起するケルベロス達は街を飛び回り、巨大植物の討伐の手を強めるのである。

 ビルとビルの谷間を進む、巨大植物サキュレント・エンブリオ。
 全長7mもある敵を相手に、ケルベロス達はほとんど地上には降りることなく、周囲の建物を生かして立体的に攻撃を行う。
 その動きを止めることに注力するメンバー達だが、相手はジャマー。一度捕まれば、逆にこちらが拘束されてしまいかねない。
 実際、箱竜のギョルソーが捕えられていたし、アルベルトも短期決戦を目指して攻撃を行うロベリアを庇い、薙ぎ払いを受けて動きを鈍らせてしまう。
 この為、陽葉は触手に絡まれ、あるいは薙ぎ払いを受ける仲間の為にと歌声を響かせる。
「もし願うのなら 願うのなら 引き金を引いてみせてよ……」
 『ブラッドスター』は、生きる事の罪を肯定するメッセージ。
 その力は、仲間達の体を苛む異常を振り払ってくれるのだ。
 そして、アルセリナは仲間の傷を塞ぐべく、手にしたガネーシャパズルから光の蝶を発していく。
 その蝶は傷を塞ぐだけでなく、仲間達の感覚を研ぎ澄ます。
 リュエンもライトニングロッドを振るい、前線のメンバーの為にと周囲に雷の壁をいくつも張り巡らせていく。
 それらに守られながらもアルベルトはフック付きロープで宙へと飛び、さらにダブルジャンプで位置調整して。
「そこを動くなよ」
 先ほどトリュームが見定めていた場所を狙いすましたアルベルトはクラブスピアを携え、その繋ぎ目となる部分を鋭く貫いていく。
「…………!」
 多角的なケルベロスの攻撃に、サキュレント・エンブリオの動きが徐々に鈍り始める。
 だが、敵も触手の先端の刃でケルベロスを斬りつけ、その傷口から生命力を奪いに当たっていく。
「追い込んでいる証拠ですね」
 ジュスティシアは壁歩きで建物の中層階へと潜り込み、開いた窓からバスターライフル『J&W2000 対物狙撃銃』の照準を合わせて。
「その程度の痛みなど、あなたが人間に与えて来た仕打ちに比べれば可愛いものです」
 その砲塔からジュスティシアはグラビティを配合したホローポイント弾を撃ち込み、体内から仲間達のつけた傷口を広げていく。
「もう一息です。叩きかけましょう」
 そこに飛来してきた悠乃は、『マグロ包丁』で緩やかな孤を描く。
「…………!!」
 傷口を抉られた巨大生物は広げた根でジタバタと暴れ、両サイドのビルを破壊しようとする。
 光の翼で飛来していたトリュームがその巻き添えを食い、大きく煽られてしまう。
 だが、エアライドを使って一度地面へと着地した彼女は、さらに自身が見定めた中央の部位目掛けて特攻する。
 全身を光の粒子へと変えたトリュームの一撃で、その体のあちこちが枯れてきているのにメンバー達は気づく。
 再び、陽葉がファミリア、にわとりの「まいは」を飛ばして敵の巨体を撃ち抜くと、サキュレント・エンブリオは十分なグラビティ・チェインが共有できなくなって。
「次hA、逃シハsHiナヰ」
 金の瞳を怪しく光らせ、フラッタリーは再度野干の爪牙は燃え上がり、巨大生物を大きくその根の数本を切り裂き、痕には消えぬ煉獄が迸る。
 敵の体のあちらこちらで地獄の炎が燃え上がる中、高く飛び上がったロベリアは『太陽の剣【獅子王】』を構える。
 普段は槍を使った一撃だが、貫通力はこれでも十分。
「貫け!」
 勢いを付けて急降下するロベリアは、突撃し、敵の体を花びら部分から根の部分まで貫通していく。
「………………」
 ついに、浮遊すらできなくなった巨大植物。
 地面に落ちてその体を枯らしながらも、花びらを弾けさせて胞子が大気中へと舞い飛び始める。
 陽葉は新たな攻性植物を生むと思われるその胞子を、目視で確認して。
「本当、厄介だね……」
「胞子が飛びましてもー、また焼くだけですわねぇー」
 サークレットが閉じ、普段の表情に戻ったフラッタリーは糸目のままで空を見上げてふらふらと歩き出すのだった。

●修復しては熱々のたこ焼き!
 サキュレント・エンブリオを倒したことで、大阪の街に再び人々が戻ってくる。
 避難した分まで仕事の進捗を取り返そうとする彼らが元の生活に戻るのを目にしつつ、ケルベロス達は戦場となった街の修復に当たる。
 メディックとなった悠乃は飛行して、高所のヒーリングに当たっていた。
「大丈夫。この傷はきっと治る。だから今治します」
 時の流れに干渉し、悠乃は敵の触手に傷つけられたビルの裂け目にグラビティを与えていき、幻想で埋めていく。
 同じく、アルセリナも地面から抽出した魔力を使う。
「なんだか、アタシほぼヒールしてばっかりね……」
 むしろ、自身の腰をヒールしたいとアルセリナはぼやきながら紫の翼で飛び回り、街を元の形へと近づけていた。
「ガラクタの海にある十字架は 罪を持たず消えた命らしい……♪」
 地上でも、陽葉が歌声を響かせて街に力を与えていく。
 普段のおっとりした姿に戻ったフラッタリーも内なる狂気を一部解き放ち、ヒールを行うのだが。
「元々より曲がったようなー?」
 ヒールが不得意な彼女は、その出来に少しだけ違和感を持ってしまい、首を傾げてしまっていた。
「おー、ケルベロス、おつかれさんやで」
 そこに、地元民がケルベロス達を労い、差し入れを持ってくる。
「これ食べや。いつもすまへんね」
 それは、パックに詰められた熱々のたこ焼きだった。
 気力を発してヒールに当たっていたジュスティシア、アルベルトがそれらをありがたく受け取る。
 一区切りしたところで、陽葉もそれを一口。
 ほくほくで熱さを感じるものの、外はカリっと焼けており、中はとろりとした食感。
 それでいて、中のタコはしっかりと主張し、歯ごたえは十分。
「さすが、本場のたこ焼きだね。おいしい!」
「ああ、実に香ばしく焼きあがっている」
 リュエンも美味しそうに、一つ一つの味を噛みしめていた。
 彼らが食べている隙にそっと1パック頂いたアルセリナは目立たぬよう口にしていたようだ。
「はふはふ、これは美味しいですね」
 その美味しさに舌鼓を打つロベリアは、旅団『太陽の騎士団』の皆へのお土産にしようと思い立つ。
「少し持って帰りましょう。そうしましょう」
 そうして、大きめのタッパーを取り出したロベリアはそそくさとパックのたこ焼きを移していくのだった。

作者:なちゅい 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2019年4月18日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 4/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 1
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