湖辺の決闘

作者:由川けい

 真夜中。かすみがうらのほとり。
 冷たい夜を挟んで、敵意に満ちた二つの人群れが、視線の火花を散らせていた。
「ついにこの日が来たぁ! 負けたら全員相手の傘下! 負けられない戦いがここにある! さあ双方代表、前へ出て名を名乗れ!」
 間に立ち、実況を務めるらしい男性が拡声器越しにそう言った。両陣営に熱気がわだかまる。
「むひひひひ! 僕ちんさいきょおのリーダー、下岡大地なのぉん。べろべろぶあぁあぁ!」
 片方の人群れから、一人の男が前に進み出た。毛穴から生えた色とりどりの菊に彩られ、サンバでも踊り出しそうな派手な風貌だ。
「……相変わらず馬鹿そうだなあ、この豚。負けたら顔向けできないや……。川村千冬、皆のために頑張るね……」
 応じるように、もう片方の人群れから進み出た女性。いたるところの皮膚が葉牡丹のように変化して、ドレスを纏っているようにも見える。
「さあ両者出揃ったぁ! 明日の友は今日の敵! 恨みっこ無しだぜ未来のマイフレンズ! ……それでは、ファイッ!」
 実況男が試合開始の合図を告げた。攻性植物同士の決闘が、始まった。

 セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)が、ケルベロス達を集め、説明を始めた。
「以前より、かすみがうら市で若者グループ同士の抗争が多発している事はご存知でしょうか。そこでは近頃、『勝者グループが敗者グループを取り込む』という取り決めのもと、グループ代表の攻性植物化した人間同士が決闘を行う事件が発生しています。攻性植物を利用した闘争……ベルンハルト・エーベルヴァイン(夜伽の贄・e00518)さんの懸念した通りでした」
 この状況を放置すれば、攻性植物が一つのグループに集まっていき、デウスエクスの強力な組織が出来上がってしまうかもしれない。
「今回集まっていただいた皆さんには、決闘の場へと乗り込んでいただき、攻性植物化した代表者、下岡大地さん、川村千冬さんを退治していただきたく存じます」
 代表者達はもう人間に戻ることはない。
「時間は深夜、場所は湖のほとりにある空き地です。草地が広がっており、さらにその周囲は畑です。民家等は少し離れた場所にあります」
 若者グループ以外の人が現れることはそう無いだろう。
「敵は2人の攻性植物です。その一体、下岡大地さんはツタを使った攻撃、食虫植物のように捕食する攻撃、土壌を変化させて埋葬する攻撃が得意です。もう一方、川村千冬さんの方は、捕食攻撃に加え、ヒールと光線攻撃を使用します」
 川村千冬のヒールは複数対象をいっぺんに回復する優秀な効果を持っている。
「心配なのは、2人の攻性植物が一時的に結託して、皆さんに対抗するようなケースです。そうなった場合、戦いは厳しいものになるでしょう」
 1体だけでも確実に攻性植物を撃破できるよう、立ち回りや作戦を工夫したほうが良いかもしれない。
「攻性植物以外の若者達は、自分たちでは敵わない事を知っているので、加勢してくることはないでしょう。攻性植物の2人が、仲間を狙う事もないでしょうし、特に避難を促す必要もなさそうです」
 彼らは勝手に逃げていくか、遠巻きに見ているだけだろう。
 以上でセリカは説明を終えた。
「早めに摘まなければ、危険な勢力になってしまいそうです。皆さん、お願いしますね」


参加者
御崎・勇護(蒼き虎哮の拳士・e00655)
サンドロ・ユルトラ(サリディ・e00794)
アルダント・カフィエロ(マウェッタ・e00802)
加賀・マキナ(龍になった少女・e00837)
舞浜・日菜乃(ふんわりお嬢様・e01616)
イスズ・イルルヤンカシュ(赤龍帝・e06873)
彼方・悠乃(永遠のひとかけら・e07456)
アルバート・ロス(蒼枯の森の呪術医・e14569)

■リプレイ

●月下の決戦場
 月影とライトで照らさられた決闘場へ、川村と下岡が進み出た。それを見守る人混みと夜陰に、すでに8人のケルベロス達は紛れていた。
 思案気に周囲を見澄していたのは、彼方・悠乃(永遠のひとかけら・e07456)と舞浜・日菜乃(ふんわりお嬢様・e01616)だ。
「何の目的で、こうして強大なグループを作ろうとしているのでしょうか?」
「そうですね。みんなのため、と言える人が何故……」
 周囲の若者は、戦隊ヒーローに釘付けな子供みたいに、邪心なく興奮の眼差しを決闘場に注いでいた。
「気になります」
「気になりますね」
 二人はぱちくりとまばたいた。
 アルダント・カフィエロ(マウェッタ・e00802)は鷹揚に決闘場を眺めていた。
「サンバさんの髪型凄いですね。格好良い……。あんな髪型にすれば私も人前で自信が持てるようになるでしょうか……」
 アルダントの呟きに、少しぎょっとしつつサンドロ・ユルトラ(サリディ・e00794)が言った。
「はは。そりゃ面白ぇな。けど派手すぎて怖がられるんじゃねェ? 子供とか」
「それは……嫌ですね」
 と言いつつ、アルダントはサンバヘアにサングラスで目元を隠した自分を想起する。誰の脳裏にも一目で焼き付くアウトロー感。宗教家らしい非凡なカリスマ性が感じられなくもない。
 アルダントは底の深そうな笑みを浮かべた。
「実況も、格好いいですね。横に座って解説役とか、やってみたいです」
 実況者に目を向けては、そんなことも呟いて口元をニヤリとゆるめた。面白い男だ、とサンドロは思った。
 対照的に苦い表情を浮かべていたのは、イスズ・イルルヤンカシュ(赤龍帝・e06873)だった。
「(穏便に済んでくれれば、いいのだがな……)」
 元人間を相手にする現実が、心をちくりと刺していた。しかし厳しい鍛錬を積んだその身は、緩みなく臨戦態勢を整えた。
 ほどなく、決闘場では川村と下岡が名乗りを上げた。不敵な闘気が二つ、聳えた。
 固唾を呑んで見守る者、血を沸かせ大呼する者……観客はいずれも前のめりに見入った。
 しかしそこで、若者たちにとって思い掛けない一石が投じられる。
「貴方たちはどのような目的をもって戦っていらっしゃるのでしょうか?」
 川村に対し、日菜乃が尋ねたのだ。部外者らしき者がいる、とにわかに警戒の気配を帯びる場。
「……他の豚のことなんて知らない……。でも、やらなきゃやられるだけ……友達が傘下に下るなんて、嫌」
「さいきょおだからえらいからなのぉん!」
 しかし以外にも返答はあった。下岡からの返答すらあった。
 法ではなく力を元とした統制。それが、かすみがうらの一部若者が共有する独自の社会なのだろう。そして誰かの叫びではどうにもならないほど巨大に成長してしまっているのだ。
「双方、武では無く話し合いで解決はできないのか」
 続いて、イスズが進言した。
「無理」
 と川村は短く答えた。
「はっはー! 我らがリーダー下岡大地クンは、愛すべき馬鹿でありぃ、話し合いを大の苦手としているのだぁ! だが案ずるなぁ! 男の言語は背中と拳ぃ! 下っちの熱い胸の奥、みんなに伝わってるかーい!」
 実況者が代弁して、観衆を盛り上げた。とても和平の雰囲気ではない。
「さあさあ、お客さんもいるようで、いよいよ盛り上がって来たぜお前ら! ちなみにお客さんは、このこと他言無用でよろしくぅ! じゃなきゃケッコー怖い目にあっちゃうかもよ~!」
 実況者が暗に、下がって黙ってつーか帰れ、と脅迫していた。
 川村は返答するものの、聞く耳はないようだ。イスズも日菜乃も、一旦下がる。
 再び場は盛り上がる。いよいよゴングはすぐに鳴るだろう。
 しかしその時、アルバート・ロス(蒼枯の森の呪術医・e14569)が観衆の視線を集めて決闘場の中心に向けてずけずけと歩いて行った。その手には花束。
 観衆は一様にクエスチョンマークを頭に浮かべた。
「川村姐さん! 俺、姐さんのファンなんだ! これ、俺の応援の気持ちだ!」
 アルバートは川村の御前にて、うやうやしく片膝をつき、花束を差し出した。川村は呆れ気味に片眉を釣り上げた。
「誰君……。空気読みなよ……。花なら勝ってから――」
 花束が空を舞う。
 アルバートの手元から伸びたストラグルヴァインが、川村を締めあげた。
 見開かれた川村の目。8人の例外を除き、全ての自我が束の間の混乱に落ちていく。
「アンタには先に、俺達と戦ってもらうぞ!」
 御崎・勇護(蒼き虎哮の拳士・e00655)の一声が響いた。決闘場に立つのは、全部で10人になっていた。

●敵と味方
 ストラグルヴァインの絡んだ川村に即時到達したのは、アルダントが放った、信仰力を充溢させた熾烈な炎弾。顔面部に着弾したその業火は、全身へと巡る。
「御崎流・震央拳! せいやっ!」
 間髪入れず、勇護が密着状態で腹部へと音速拳を叩き込む。威力を殺しきれずに吹き飛ぶ川村。
「やもえないな……イスズ・イルルヤンカシュ参る!!」
 疾駆し、それを聖なる左手で掴み止めたのはイスズだ。闇の右手で再び腹部を穿つ。川村は黒い飛沫と共に葉牡丹を舞わせ、闇に追われて宙を滑る。
 それは川村が状況を整理しきれない束の間に行われた連撃だった。
 その間にも、悠乃がバレットタイムで感覚を研ぎ澄ませる。
「いやー、大地アニキの頼み通り、不意打ち成功したぜ」
「のおぉぉ!? おめー誰!? なにしてるのぉぉ!?」
 宙を舞う最中、川村が耳にしたのは、アルバートと下岡のそんな会話だった。
「えーっと? 渦巻く闘気に当てられたのか! 乱入者が現れたぁ! 威勢がいいねぇ! だがしかーしルールは守ろう! 今は抑えようお前ら!」
 必死で止める実況者の声は無力にこだまする。
 直後、光を帯びたサンドラの全身から、オーラの獅子が牙をむく。
 宙を滑りながらも両手で地面を押して、宙返りするように両足を地につけた川村が、下岡の陰に隠れた。
「ノオォォン!?」
 オーラが下岡に喰らいつく。下岡盾の陰で、川村は頭を整理した。
 襲撃者はただの人間ではない。下岡の仲間にしては、見たこともない顔ぶれだし、下岡は困惑しているように見える。
「(そもそもこの豚に、不意打ち策なんて講じる脳がある? ない)」
 川村は下岡の馬鹿具合に関しては、絶大な信頼を寄せていた。この襲撃者たちは第三者と考え、思い当たる存在。
「ケルベロス……」
 思考が、攻性植物化した若者が幾人も粛清されたという噂と連係し、川村は呟いた。そして下岡がグルでない可能性に賭け、言う。
「下岡。戦うから協力して。この人ら、私達共通の敵だよ……。さっきの? 最強なんだから平気でしょ?」
「むひ。よくわかんねーけどわかったのん! さいきょおとちょっとさいきょおがコラボしてぇ! さいきょおなのおぉん!」
 下岡は雄叫びをあげた。まかせろとばかりにケルベロス達睨みつけようとすると、種がぱらぱらと降り注いだ。
「だめだ。キミの相手は、ボク」
 下岡の目の前で、加賀・マキナ(龍になった少女・e00837)が種のついた手のひらをはたく。地面に撒かれた種達が、早速下岡の生命力を奪っていく。下岡の口端が歪んだ。
「仔猫さん、私の歌に応えて…!」
 そんな最中、日菜乃の呼び声で現れたのは、夜を切り取ったような黒猫達。黒猫たちは川村に体当りして爆発していく。川村は蔦で防御しながら熱線を放ち、本格的な応戦を始めた。

●激戦
「オーノー! もうだめだ! みんな離れろ離れろぉ! ってもう離れてるねぇ!」
 任務に熱心だった実況者もいよいよ逃げていく程、戦闘は激しく行われた。
 入り乱れたように見える戦いは、その実二つに大別されていた。
 マキナと下岡の一騎打ちと、その他全員の織りなす混戦だ。
 そしてその中に、特に負傷が目立つ者が、2人いた。
 一人はマキナだ。
 下岡へと飛び込んでいった細い体は、蔦に締められ、葉には体ごと白刃取りされ地面にたたき捨てられた。降魔真拳による生命力の吸収と重ねても、傷は癒えきらない。
「おい、もう危ない。無茶するな」
 アルバートが駆けつけ、心配するのも無理はなかった。
「大丈夫」
 マキナはそれだけ言って、ふらりと立ち上がる。
「……ああもう」
 アルバートは首を振った。
「……あと少しだ。あと少しの時間、耐えてくれ」
 アルバートのウィッチオペレーションは、懸命にマキナを治療した。
「マキナさんへ!」
 日菜乃の一声で、白猫が駆けまわる。見た目にも愛らしいその術が、マキナを癒す。
 ヒールの手は厚かった。
「大丈夫」
 言い聞かせるようにマキナはもう一度言って、下岡に立ち向かっていく。どこか遠くへ行ってしまいそうな背中が、躊躇なき足取りの上に揺れていた。
 負傷が目立つ、もう一人は川村だ。
 主として悠乃の仕掛けによって、腕は痺れ、脚はもつれていた。
 しかし川村は、癒やしの力を持つ黄金果実を実らせ、自己再生を行う。この回復能力が、川村の命を繋いでいた。
 川村とマキナ、どちらかの体力を先に枯渇させた陣営が形勢有利となるだろう。川村を一刻も早く撃破すべく、ケルベロス達は力を集めた。
「最強のリーダーの癖に俺らのこと倒せねェんだなー、折角強ェヤツと戦えるかと思ったのにただの豚だったわ」
 サンドロは川村へ猛攻を仕掛けつつも、挑発で下岡の気を削ぐ。
 日菜乃共々、常に川村と下岡の間に立ち、素早くマキナを庇うこともあった。
 激戦故に短時間で状況は変わっていく。
 黄金果実の自己再生でも、川村の生命力の他は癒えずにいた。悠乃のバレットタイムに秘められた力が、与えた痺れと重みの漏出を許さなかった。
 悠乃のスターゲイザーが、再び川村を捉えればまた一つ。痺れと重みは蓄積する一方であり、ケルベロス陣営の猛攻は加速した。
 防ぐことも躱すこともできない川村へ、アルダントのナイフに映りこむ鏡像が、人生最悪の喪失の記憶を蘇らせる。
「流旋脚!」
 顔面への回し蹴りは綺麗に決まり、勇護のかかとが川村の頬骨を砕く。
 よろめく川村。
「うっ……うああ!」
 体が悲鳴を上げているのだが、痺れのせいでうまく黄金果実を作れない。
 好機を見出し、イスズの左手が再び光を帯び、右手が闇を宿す。
「やめるのおぉぉ!」
 その時、イスズに向かって伸びたのは、下岡の蔦だった。
「……っ」
 素早く察知したサンドロが、蔦を引き受けた。
 下岡の奥には、倒れたマキナの姿があった。
 イスズは目端でそれに気づく。十分に時間を稼いでくれたマキナへの感謝と賞賛に胸を熱くしながら、渾身の力を込めた。
「これで終わりだ!!」
 闇が、川村を砕いた。宇宙を思わせる深い漆黒の底で、葉牡丹が瞬時に茶色く枯れた。川村の体は、そのままキラキラと金粉の様に砕けて消えた。

●結
「うそん……」
 川村の死は、下岡の目に衝撃的に映った。
「無駄口は叩かせん! 次はお前だ!」
 下岡の足元で、オーラの弾丸が弾けた。弾道を辿れば、バトルオーラを纏った勇護の姿。
 川村亡き今、すでに天秤は傾いていた。怒涛のような勢いを殺さずに、矛先は下岡へ集中する。
 悠乃の杖先から迸る雷撃が、下岡の頭部へ喰らいつく。
「悔い改めよ」
 ほぼ同時、響いた声はアルダントの説教であり、詠唱でもあった。上空に召喚された神々しく光を放つ鉄槌が、神罰の像となって振り下ろされる。
「んのあぁああ! 千冬たあああん!」
 下岡は電撃と衝撃に脳を震わせながらも、馬鹿力で押し返し、毒牙光るワニの口のような双葉をイスズへ向かって開く。川村を殺された事に、動揺と怒りを覚えたようだ。
 しかしその双葉の喉元へ飛び込んだのは、サンドロ。双葉は反射的に閉じ、サンドロを毒牙にかける。
「なめるなーーー!」
 守られたイスズが双葉を迂回するように鋭角に跳躍し、双葉の根本を竜爪で切り裂く。
 双葉がサンドロを吐いた。
「全くみんな無茶するぜ」
 アルバートのメディカルレインが降り注ぐ。サンドロとその周辺が、解毒の薬効に快気した。
「仔猫さん、またよろしくです」
 そこへ現れたのは、雨と戯れるように縦横無尽に駆けまわる、何匹もの光る黒猫。日菜乃の再召喚したその子猫たちは、下岡にたいあたりをして爆発する。
 黒猫に混じって、サンドロが反撃の光斧を大きく振るう。遠心力と重力、腕力と呪力を孕んだ鮮烈な斬撃は、下岡と地面に対し大車輪の軌道をもって裂傷を刻んだ。
 ダウンした下岡に、勇護の腕が伸びる。
 左腕でヘッドロックし、右手で腰をつかみ、逆吊りになるように持ち上げた。
「うおお! オォルテマァ! バスタァァァ!!」
 大砲のような声をあげ、地面に向かって下岡の脳天を落とした。一般にブレーンバスターと呼ばれるその大技は、その名の通り脳を破壊せんばかりの凄絶さを誇った。下岡大地と大地がぶつかり合ったその衝撃は地面をえぐり、振動した陸が湖の水面に波紋を描いた。
 耐え切ることはできなかった。
 下岡は静かに金粉状に砕け、消えていった。
 頭領を失った二つの若者グループは、あ然としていた。
「二人は……死んだのか……?」
 どこからか、そんな呟きが漏れた。次第に怒りと悲しみが波及した。
 ケルベロス達は、辛辣な視線を受け止めた。たとえこの場で恨まれようと、やるべきことを完遂したのだ。
「弔ってもいいだろうか……」
 死体が消えていった箇所へ、イスズは膝をつき、祈りを捧げた。草がただ静かに揺れていた。
「さて……お前等解散だ、コノヤロウ!」
 イスズが祈り終えるのを見届け、勇護の一声が湖に響き渡った。
 立ち止まっている暇などない。ケルベロス達はただ風のように去りゆく。
 やがてアルバートの背中に揺られ、マキナは目覚めた。そこから見える背中は、7つ。足取りは決して重くなく、自分を含めて8人いる。
「マキナさんっ」
 勝利を悟って微かに微笑んだ、その頑張り屋な少女を、日菜乃はぎゅっと抱きしめた。

作者:由川けい 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2015年12月6日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 5/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 1
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