百合なスイーツ店に襲い来る者たち

作者:塩田多弾砲

「……あ、あの……えっと」
 大川美奈は、
「た、頼むなら早くしなさいよね……」
 花崎つぼみと、向かい合って座っていた。
 場所は、『Lily’s Cats』という名のスイーツ店。
 周囲には、彼女らと同じく……二人組の女性客がほぼ全てを占めている。
 壁には『カップル割引やってます。異性同性どちらもOK!』の張り紙が。
「……こ、これなんか、どうかしら……」
 メニューを手にしたつぼみが、美奈へ差し出したが、
「あっ……」
 手が触れた。
「…………」
「…………」
 互いに、真っ赤になる二人。
「……つ、つぼみちゃんのと、同じのでいいよ……」
「……美奈が決めてよ……私は、美奈を食べたい……」
「ええっ?」
「……じゃなくって! 美奈が決めたのを食べたい……」
 真っ赤になって縮こまったつぼみだったが、その次の瞬間。
「「!!」」
 オークの触手が、そこかしこに伸び、
「いやあああっ! 何これっ!」
「や、やだ……! 美奈、助けて! 美奈ぁ!」
 二人を拘束し、二人から奪い取った。様々なものを。
「ちょっと前に、シフカ・ヴェルランド(血濡れの白鳥・e11532)さんが記憶を消去するオークと戦ったことがありましたよね。皆さんのご活躍でそのオークは倒されましたが」
 事件の経緯を説明するは、セリカ。
「当初、シフカさんは近くの古い喫茶店に赴く予定でした。その途中でオークに襲われたわけですが」
 その古い喫茶店から暖簾分けされたスイーツ店。今回オークは、その店に出現したという。
「スイーツ店『Lily’s Cats』。ここはケーキが有名ですが、同時に『カップル割』をしてますね。二人組の恋人同士……異性のみならず、同性でもOKで、店頭でキスする事でカップルと認められ、格安でケーキバイキング食べ放題になるとかで」
 そして、そのせいか。妙にこの店には女性同士のカップルも多く見られた。オークにとっては、襲うにもってこいの場所だろう。
 店は大きく、純喫茶風の内装。大きなビルの二階にあり、階段、またはエレベーターに乗って入り口に。
 入り口から入ると、レジの奥から店内。席が並び、広い店内の中心部には、バイキング用のケーキが置かれた大きなテーブルが。
 そして、奥には厨房と事務所。そして店員用の出入り口。
 美奈とつぼみの二人が座っているのは、店の最奥にある席で、客用・店用、両方の出口からもっとも離れた場所でもある。
「窓からも遠く、オークが出て来た時に助け出して避難させるには、少し大変だと思われます。なので、オークが来る前にこのお二人に接触して、別の席に移動させた方が良いかもしれないですね」
 それに、彼女達以外にも、カップル・非カップル問わず、かなり多くの女性客が入っている。例によって避難させる者と、オークを惹きつける者とに分かれ、対処する必要があるだろうと、セリカは述べた。
「オークの数は、確認できた限りでは10匹。もっとも、触手だけ見えたものもあったので、まず間違いなく他にもいますね。溶解液と触手刺し、触手叩きを用いるようなので、皆さん気を付けて下さい」
 店内は結構広いので、戦闘状態になってもスペースが十分にあるので、その点は心配ないとの事。
「それから、ですね。この『Lily’s Cats』。男性客が入っても問題ないですし、男性客のみ、または男女カップルでも当然OKですが……この日はどういうわけか、女性カップルと女性客のみで席が埋まっていました」
 なので、男性が今回の任務に参加するのは構わないが、店に入るとかなり目立ち、浮いた感は否めないという。なので参加は、女性を『推奨』。
 もし男性が参加する場合は、目立って周囲のお客に注目されないよう、工夫した方が良いかもしれません……と、セリカは付け加えた。

「というわけで、みなさん。ケーキやスイーツを楽しみに来ている女の子たちを護る為、どうかよろしくお願いします」
 それに異論を述べる者などいない。君たちはセリカの言葉が終わらぬうちに、立ち上がった。


参加者
クヌギ・フォンティーヌ(比翼律動・e00438)
癒伽・ゆゆこ(湯治杜の人形巫女・e00730)
秋芳・結乃(栗色ハナミズキ・e01357)
白雪・まゆ(月のように太陽のように・e01987)
呂・花琳(デウスエクス飯・e04546)
巻島・菫(サキュバスの螺旋忍者・e35873)
トート・アメン(神王・e44510)
ケル・カブラ(グレガリボ・e68623)

■リプレイ

●始まりはシュクレ(砂糖まぶし)のように
『Lily’s Cats』店内の最奥。美奈とつぼみの席に、
「ちょっと、よろしいかしら?」
 何者かが声を。
「え? あ、はいっ」
「……だ、誰?」
 その女性へ、返答した美奈と、
 彼女の怪しさと『妖しさ』に、警戒するつぼみ。
「私、クヌギ・フォンティーヌ(比翼律動・e00438)と申しますの。今日はカップル割する予定でこのお店に来たのですが、あいにく相方が来られなくなってしまいまして……、お二人に協力していただけないかと思いまして」
「そ、そうなんですか。それで、協力って?」
 美奈の言葉に、
「……カップル割の証明として、『キス』していただけないかなと」
「「!?」」
 さすがに、言葉を失う二人だが、クヌギは、
「うふふ、大丈夫ですわ♪」と微笑みかけた。
「キスするだけですから、お二人の浮気にはなりませんわ。わたくしにも愛する人がいますし……」
『妊娠もしている』と続けようとしたクヌギの言葉を遮り、
「わ、わかったわ! じゃあ、私が!」
 なにやら怒ったような口調で、つぼみが進み出た。
「つぼみちゃん?」
「……美奈とは、私以外とキスしてほしくない、し……」
 小さなつぼみのつぶやきは、美奈は気付かずともクヌギには聞こえていた。
「うふふ♪ それじゃあ……」
「……んむぅっ!」
 躊躇していたつぼみの唇を、半ば強引に奪うクヌギ。
 舌を絡ませ、口腔内を蹂躙する。戸惑っているつぼみに対し、クヌギは……こっそりと尻尾を、相手の下着の中に差し入れた。
「んっ? んんんーっ!」
 つぼみが声を上げるが、クヌギはしっかり抱きしめ、放さない。尻尾から彼女のそこが反応し始め、びくびくするのが伝わってくる。
 思わず夢中になったクヌギは……、
「やめてっ! もういいでしょう!?」
 美奈の声に、我に返った。
「……あら、御免なさいね。あなたの恋人、あまりにかわいかったもので……」
 そう言うクヌギを睨みつつ、つぼみから引き離した美奈は、
「……行こう、つぼみちゃん」
「う、うん……」
 逃げるように、その場を後にした。
「わたくしが座っていた、入り口の方の席が空いていますわよ?」と声をかけるも、二人からは返答は無い。
「あらあら、嫌われちゃったかしら?」
「そうじゃのう、ちとやり過ぎた感はあるな」と、店側のキスの見届け人が言った。
 彼女は呂・花琳(デウスエクス飯・e04546)。店の臨時バイトとして先行し、潜入していたのだ。
「二人は案内しておく。ほれ、カップル認定証じゃ」と、カードを手渡した彼女は、美奈と蕾の方へ向かっていった。
「お願いしますわね。さて……」
 二人が座っていた席に、クヌギは一人で座り……、
「あっ、あのっ」
 そこに、新たなカップル二人の姿が。

●ナパージュ(つや出し)していく女性たち
「クヌギさん。あ、相席、いいですかっ?」
 癒伽・ゆゆこ(湯治杜の人形巫女・e00730)。
 もう一人は、
「よろしければ、ですけど……」
 白雪・まゆ(月のように太陽のように・e01987)。二人が着ているのは、お揃いのシンプルなフリルのワンピース。
「構いませんわ、どうぞ♪」
 が、席に座るその前に。
「お客様。お二人もカップル割をご利用との事ですが……」
 別の店員が声を。二人はまだ、カップル認定を受けていなかった。
「あ、はい。キス、ですね……」
「えっと……どうぞ……」
 促されるままに、ゆゆことまゆは……互いの唇を重ねあった。
「んっ……んっ……」
「んっ……んうっ……」
 最初は軽めのそれだったのが、次第に深く、濃く、舌と舌を絡ませあい……、
「は、はい。もう結構です」
 認定証を手渡した店員は、顔を赤らめ、そそくさとその場を後に。
「はあっ……ま、まゆさん……すごい、ですっ……」
 とろん……と、とろけて惚けたようなまなざしのゆゆこに、
「ゆ、ゆゆこちゃんも……」
 同じく、頬を赤くし上気させつつ、そう答えた。
「あらあら……」
 その様子を見て、クヌギはぺろり……と、唇を舐め、
「うふふ。それじゃあ一緒に、食べましょうか♪」
 含みを込めつつ、そんな事を言ってみた。

 彼女達から離れた、別の席では。
「はー、何かしら。この……『居たたまれなさ』は」
 単独でケーキバイキングを頼んだ秋芳・結乃(栗色ハナミズキ・e01357)は、周囲のカップルの毒気に当てられていた。
 入り口付近の席には、一人座る巻島・菫(サキュバスの螺旋忍者・e35873)。彼女もどこか居辛そう。
「あ、あの二人が美奈さんとつぼみさんね……? って、あっちは……」
 入り口付近の席に座った二人を確認しつつ、視線を転じた先には、
 かつらとコートで、ささやかに女装したトート・アメン(神王・e44510)が、
「……うむ、やはり厨房や事務所からの避難は難しそうだな」
 事務所に続く扉から出て来た。
 そして、同じく菫の近くに、一人客……として座るは、ケル・カブラ(グレガリボ・e68623)。白いワンピースと、前髪を下ろして女装した彼は、そのまま待機中。
「……今のトコロ、異常なしデスネ」
 と、目前のケーキをフォークでつつく。
 そう、今のところは異常なし。店内は何事もなく、女性たちの喧騒に包まれていた。

●ドレサージュ(盛り付け)を穢す、オークの群れ
「はいっ、ゆゆちゃん。あーん」
「な、なんだか恥ずかしい、ですね……あーん」
 ゆゆこは、まゆからのラズベリーケーキを口に含んだ。
「えへへっ、おいしいですっ。じゃあ、まゆさんも、あーん」
 お返しにと、ゆゆこもケーキを。
「あーん……これもおいしいですねっ」
 ゆゆこからの抹茶モンブランに、まゆは微笑んだ。
「あらあら、見てて妬けちゃいますわね♪ わたくしのも……」
 と、横からお邪魔で二人への『あーん』にクヌギも参戦。
「わふっ……」
「これは……大人っぽいのです」
 ラム酒の風味が効いたそのケーキは、甘いだけでない、どこか年上の女性を思わせる味。
 しかし、こんな普通の時間は……、
 現れたオークの存在により、灰燼に帰した。

「さあ、早く! 出口から逃げて!」
 結乃が、出入口付近にて。パニックに陥る客たちを落ち着かせつつ、外へと誘導していた。
「さあ、口より足を動かしてくだサーイ!」
 ケルもまた、避難誘導を。悲鳴を上げながら入り口に殺到する女性たちは、概ねが指示に従ってくれていた。
「ホラホラ! オークの触手はよく伸びるんデスカラ!」
 腰が抜けた女性たちにも、必死に促すケル。
 既に目前では、トートが己の女装をかなぐり捨て、オークどもへと向かっていた。
 スターゲイザーで、襲い掛からんとしたオークどもの足を止め……、
「……流石に寛容なる余とて……汚らわしき豚どもに触れる趣味はないのでな。故に……確実に葬ってやろう」
 トラウマボールを放ち、オークに悪夢と死とを与えていく。
 菫もまた、一般人の避難を進めていた。進めつつ……、
「奥の方、ほとんどのオークが引きつけられてるようですが……」
 クヌギ、ゆゆこ、まゆ。三人の囮役が気になっていた。

●望まぬアロマティゼ(香り付け)をされる者たち
「ひゃあっ!」
 数匹のオークどもの触手が、ゆゆこの服の中に入り込み……そのまま彼女の身体をもぞもぞと撫でまわしながら……、
「あっ……あっ……ひゃああっ!」
 下着ごと、ワンピースを引き裂いた。
「ゆゆちゃん! ……ああっ、だめなのですっ!」
 目前に、同じく服を引き裂かれたまゆの姿が。
 ゆゆこはまゆとともに、両腕を触手にからめとられ、両足を大きく広げられ……、
 裸の身体を密着させられた。そのまま触手は、二人の肌と肌とをこすりあげていく。
「んゅぅ……ま、まゆしゃんは、まも、ゅ……んぁ……っ!」
 快感に抗おうとしたゆゆこだが、
「ひゃああっ! あ、あふうっ……!」
 それは儚く終わった。激しい快感が襲ってきたのだ。
 互いの両胸、その先端の敏感で小さな蕾もまたこすり合わせられ、そのたびに二人に、びくびくっと快感の電流が走る。
「ま、まゆさんの……コリコリしてますっ……ああんっ!」
「ゆ、ゆゆちゃんのも……コロコロしてて……あひいっ!」
 そのまま、お尻へと……太い触手の先端がめり込み、入っていく。中で動かされると、
「ぐ、ぐりぐりしちゃやぁ!」
「お、お尻……おひり……めくれひゃうっ!」
 思わず二人は、先刻のようにキスを交わす。
「ああ……あんなに……んむっ……んっ、んっ、んっ……」
 その様子は、クヌギも見ていた。彼女はオークの上に乗って、そそり立つそれを受け入れ咥え込み。腰を動かしつつ、左右のオークのそそり立ったモノを手にして、口で奉仕を。
(「今回の、オークたち……一際大きくて……顎が、疲れますわ」)
 そして、昇りつめ快感の迸りを受けると……その白濁したものを浴びるのもまたいつも以上。
 いつも以上に難儀し、痛みすら感じるが……快楽もまた、いつも以上。
「は、入って……ああああっ!」
 再び太いものが、クヌギの中に入り込む。
 まゆとゆゆこも、お尻だけでなく前の、大事な『そこ』に触手を埋め込まれ、そして花弁の感じやすい花芽も刺激され。
「ふゃぁぁ……!ま、まゆ、ひゃ、ぁ、ああぁぁぁっ!」
「ゆ、ゆゆひゃ……あ、あ、ああぁぁぁっ!」
 触手と逸物による、凶悪で強烈な愛撫と辱め。それらがまゆとゆゆこ、両方に襲い掛かり……、
「「「ああああああああっ!」」」
 二人は、クヌギとともに背を反り返らせ、絶頂させられた。

 事務所にて。
「や、やめ……おふぅっ!」
 そこでもまた、花琳が、そして、
「や、あ、足を……んむうぅ!」
 囮としてオークを導いてきた結乃が……オークに身体を弄ばれていた。
 花琳は壁に手を付かされ、後ろから突かれつつ、両胸を揉まれる。お尻に入れられたそれが花琳の体内をかき回した。
 そのまま花琳は、片足を触手によって大きく掲げ上げられ……露になった花びらに、別の触手を突き入れられた。
「あひいいっっ! あっ、あっ、あっ……ああああっ!」
 快感とともに、両胸を揉まれ、絞られ……、
 噴出した母乳を、カップで受けたオークは、花琳の目前でそれを口にした。
「んむっ、んっ、んっ、んっ……」
 その様子を見せつけられ、結乃は……大きく開脚させられつつ、触手を口に突っ込まれ、喉奥を犯されていた。
 小さな自分の両胸の先端を、触手でチロチロ……と弄ばれながら、花弁の奥へと太いものが……強引に突き入れられる。
「んんんんーっ!」
 弱点全てを、同時に愛撫され……結乃は絶頂。
 びくんびくんしているその体を、胸を、事務所の窓に押し付けられ、後ろからまた突き入れられる。
(「あ、外……見てる? こっち、見られてる……!?」)
 外からの視線が、結乃に更なる恥辱を与える。
「や、やめてっ! 見ないで! あっ! あっあっあっ……」
 オークからの凶悪な愛撫と、外からの視線の羞恥。それらが結乃を貫き、
「あああああああっ!」
 彼女を再び、絶頂させた。

●恋人たちのドレセ(美しい盛り付け)
「イケないのに……固いの何度もズボズボしちゃうっ!」
 血まみれの菫は、オークに刀を抜き差しし、完全にとどめを。
 避難が完了した後、オークの殺戮祭り開始とばかりに、彼女の持つ日本刀が踊り、その返り血で店内が赤く変色していた。
 店内でクヌギらを襲っていたオーク、事務所で結乃と花琳を襲っていたオークも、それぞれ始末した彼女は……、
「はあ……あなたの熱い迸り、いっぱい浴びちゃいました☆」
(訳:返り血を多く浴びた)
 興奮した様子で、悠々と出て来た。
「ほう、これはまた……中々凄い状況よな」
 その様子を見たトートは、
「……そして、命に満ちた血を浴びる姿も、中々の艶姿よ」
 菫へと近づいた。
「……あら、何か?」
「くくく……血に濡れたそなたも、中々にそそるものがあるよなぁ?」
 と、血まみれの菫を後ろから抱き寄せ、その胸を揉みつつ……、
 彼女の首筋に付いた、鮮血を舐めとった。
「こういう事をされたら、普通なら殴り飛ばすところですが……」
「ならば、するがいい。……くっくっく、良き趣向よ」
 菫に動じず、トートは更に舌を這わせる。
「『闘争』と『殺戮』と『肉欲』は、時に等価と成りえる。……その愉悦のまま、血濡れのまま、余はその身を貪る事を望む。何時もと違う愉悦と興奮をこの王は楽しむのだ」
「……要は、血まみれの私に興奮したから、このままえっちしたいって事ですか?」
 後腐れが無いなら、どうぞ……。そう言いつつ、菫は、
 トートとともに外に出て、近くのホテルへと向かっていった。

 ヒールで元に戻った店内では。
「あ、あのっ……らぶらぶデート、続行……いいですか?」
「は、はいっ」
 まゆとゆゆこのデートが再開。今度は、二人並んで座り、先刻の『あーん』の続きをしていた。
「……んー」
 今度の『あーん』は、口移し。
 ケーキを一口、口に含み……まゆは口移しでゆゆこに食べさせる。
「はむっ……まゆさん、おいしいですっ」
 食べさせてくれたイチゴショートを、いつもより甘く感じたゆゆこ。
「じゃ、お返しです」
 カシスケーキを口に含んだゆゆこも、同じように……まゆへと口移しで食べさせた。
「あむっ……ゆゆちゃんの、おいしい……」
 えへへ……と、互いに微笑む二人。
 互いに抱き合い、互いの体温を感じ合う。
 二人だけの空間が、そこに生じていた。

「ウン、どっちもイケるヨ」
 そして、ケルは独り身でケーキバイキングの続きを堪能。
「これも、こっちも、どっちもイケル。だから余計に興奮スル、スゴクコマル」
 などと言いつつ、嬉しそうにケーキを堪能するケル。女装がバレずに良かった……と、心底思う彼だった。

 事務所の隣の部屋にて。
「ううっ、またオークに……」
 結乃は火照る身体を落ち着かせ、
「あのティーカップのミルク、クヌギ殿は飲んでいたが……」
 花琳もまた、自分の服を整えていた。
「クヌギのことだから、おそらく知ってて口にしたんじゃろうな」
「……って、そのクヌギさんの姿、見えないけど?」
「ああ結乃、彼女は今……」

 クヌギは、美奈とつぼみとともに、高級ホテルの一室にいた。
「ああっ! つぼみちゃん! ……あっ、あっ」
「美奈、美奈! ……ひゃああっ!」
『先刻のお詫びに、高級ホテルのスイーツをごちそうする』というクヌギの誘いに乗った二人は、そのホテルの一室にて、ベッドの上で抱き合っていた。
「先ほどの意地悪をお詫びしますわ。ケーキと一緒に、お二人にもごちそうします。……オトナの世界を♪」
 クヌギは二人とともに裸になり、二人に教えていた。互いへの愛撫、いかに快楽を与えるか、いかに愛し合うか、それらの技巧を。
「お二人とも、最後に……気持ち良くして、差し上げますわ……」
 互いに何度も絶頂した二人。最後の仕上げとばかりに、クヌギは……二人へとのしかかった。

作者:塩田多弾砲 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2019年2月12日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 4/キャラが大事にされていた 0
 あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。