雪の降る街と死神

作者:沙羅衝

「寒いと思ったら、降ってきたようだね……」
 クリム・スフィアード(ランサーの従者・e01189)は、そう呟きながら、空を見上げた。街の人々がまばらになる深夜。空からは白い結晶がひらひらと舞い落ちてきていた。この降り方ならば、積もりはしないだろうが、少し寒さが身に堪えそうだ。そのせいか、人々の姿もいつもよりは少ないようだ。
 彼はその白い結晶を掌で受け、自らの体温で溶ける様子を眺めていた。
 今年ももう終わりを迎えようとしている。そんな事を考えながらこの一年や、ケルベロスとして過ごした日々を思い出し、再び歩きだした。
 彼の吐く息が白く拡散した姿を取り、ゆっくりと消えていく。
 そして一つの公園に差し掛かかる。そこまで大きな公園では無いが、ジャングルジムやブランコ、滑り台、その先には砂場が続いている。そんな幾つかの遊具たちは昼間、この寒さの中でも元気一杯に遊びまわる子供の姿が確認できるだろう。だが、今は誰一人としてその公園に人影は見当たらない。……ハズだった。
 クリムは少し目を疑った。なんと、その公園の奥に、人影があることに気が付いたのだった。
(「……こんな時間に?」)
 クリムは立ち止まって、その人影を良く見る。
 肩まで伸びた白い髪と、体には少し大きめに映る漆黒の衣服。そして背中には肩から足元にかけて体ごと覆うようなマントを羽織っている。
(「!?」)
 クリムはその青年の雰囲気に、少しの寒気を覚える。そして、更に注意深く観察すると歩いている様子も見えなかったのに、すっと此方に近づいてきている事が分かった。その移動方法は正直良く分からない。足を動かしている様子もなく、完全に物理法則を無視しているからだ。
「……まず、一人だ」
 そして、その表情が分かるくらいの位置にきた時、杖のようなものの先端に火が灯された。
 ボウ!!
 空気を一瞬にして焦がすような巨大な炎が、クリムに向かって突き進んでいったのだった。

「大変や! 今、クリム・スフィアードさんがデウスエクスに襲われるっちゅう事がわかった!」
 宮元・絹(レプリカントのヘリオライダー・en0084)がケルベロス達が集まっている所に駆け込んできた。彼女の後ろには、リコス・レマルゴス(ヴァルキュリアの降魔拳士・en0175)の姿もあった。
 急な話に、ケルベロス達は少しざわつく。
「あんな、こんな夜遅くに悪いんやけど、クリム・スフィアードさんが、死神に襲われるっちゅう事がわかってん。せやから、ちょっと急ぎで悪いねんけど、救援をお願いしたいんや!」
 そこまで言うと、絹は少し息を整える。
「私も話は聞いた。彼とは以前依頼を共にしたこともあるから、少し連絡を取ってみようとしたんだが、繋がらなかった」
 リコスはそう言って、画面がバキバキに割れているスマートフォンを取り出して見せる。
「成る程、敵は?」
 そう言って一人のケルベロスは問うと、絹は少し落ち着いた様子で答えた。
「敵は死神、イリアリデ。目的は分からんけど、どうやら一人。配下もおらん。予知では、何か彼を殺したがっている。そんな雰囲気は読み取れた。
 攻撃方法は杖から炎を放ってくる。あとは、此方の動きを制限してくる黒い霧と、紫の霧。直接的な打撃とか、そんなんは無いみたいや」
 敵の目的はわからないが、どうやら殺意だけは確かなようだ。ケルベロス達は頷き、立ち上がる。
「よし、皆行くぞ!」
 ケルベロス達はヘリポートへと駆けていったのだった。


参加者
シル・ウィンディア(蒼風の精霊術士・e00695)
クリム・スフィアード(水天の幻槍・e01189)
ラピス・ウィンディア(ビルシャナ絶対殺す権現・e02447)
黒住・舞彩(鶏竜拳士・e04871)
樒・レン(夜鳴鶯・e05621)
ジェミ・ニア(星喰・e23256)
櫟・千梨(踊る狛鼠・e23597)
ルイーゼ・トマス(迷い鬼・e58503)

■リプレイ

●冷たい殺意
「……まず、一人だ」
 青年の振りかざした杖のような武器から、炎が生み出され、クリム・スフィアード(水天の幻槍・e01189)へと一直線に向かってきた。周囲の雪はその炎の巨大さに恐れをなしたのか、慌てたように散り散りになる。
 ボゥ!!
「何だ……?」
 クリムはその巨大な炎を見た瞬間、頭の隅に映った映像に、違和感を覚えた。知らないはずの記憶。確か家のような建物が燃えている映像だった。だが、眼前の炎が自らに及ぼす影響を察知し、咄嗟に右の方向へと身を翻す。だが、クリムの判断と身体の動きよりも先に、炎がクリムの左脚を飲み込んだ。
 炎がクリムの脚を覆うようにして、立ち昇り、燃え上がる。
「……!!」
 余りの熱さにクリムは顔をゆがめるが、先程の映像の事と、自分が何故襲われるのかを思い起こしながら、どうすべきかを考えた。
(「状況は……自分ひとり。前には強敵一体。私の失われた記憶の手がかりであるかもしれない。……けれど、抵抗もせずに殺されるのは御免だ」)
 クリムはそう判断し、ライトニングロッドを構えた。
「一人でみっともなく足掻いて見せるさ、私にも生きる目的があるのだから!」
 クリムの叫びがライトニングロッドに伝わり、雷を生み出して放つ。
 だが、その雷は敵の跳躍によって難なく避けられる。
「悪あがき、だな。まあ良いだろう。お前は死ぬだけなのだからな」
 雪が少し強くなって来たからなのか、敵の放つ殺意のせいなのか、凍りつくような空気が覆っていく。
「ぬ……!?」
 クリムから視線を離した敵が、ふわりと後ろに飛び退った時、青く小柄な人影が敵に向かって、空中から重力をのせた蹴りを打ち込まれた。その蹴りは地面を穿つが、敵には避けられたようだ。
「クリムさーん、大丈夫っ!?」
 シル・ウィンディア(蒼風の精霊術士・e00695)が、蹴りを打ち込んだ地面から後ろにバックステップで、クリムの傍に来る。
「シル!」
 ドドドドド!!
 すると、後方からラピス・ウィンディア(ビルシャナ絶対殺す権現・e02447)が影の弾丸を撃ち込み、黒住・舞彩(鶏竜拳士・e04871)が相手を捕まえようと鎖を飛ばす。
 そして、自らの左脚に付着した炎をかき消すように、上からグラビティの絵が描かれる。
「ルーンのせんぱい。大丈夫のようだな。うむ」
「……ありがとう、ルイーゼ」
 小さくなった炎を見て、クリムは小さなオウガ、ルイーゼ・トマス(迷い鬼・e58503)に礼を言う。
「真夜中に緊急招集とは穏やかでないな。深夜手当の請求はクリム宛で良いか?」
「……えっ千梨さん、時間外手当出るんですか?」
 そう言ってクリムを庇うように並んで前に出るのは、櫟・千梨(踊る狛鼠・e23597)とジェミ・ニア(星喰・e23256)。
「それとも、其方の死神殿にお支払い願えるのかな?」
 千梨は自らの周囲を護るようにケルベロスチェインを張り巡らせ、ジェミはクリムの左脚へと気力を注入した。すると、漸くその炎は消し止める事が出来たようだった。
「クリム殿、助太刀致しマス。……俺の友人に、手出しはさせまセン。お引き取り願いますネ」
「うむ、どうやら間に合ったようだな」
 前衛にオウガ粒子を拡散させるリコス・レマルゴス(ヴァルキュリアの降魔拳士・en0175)が、共に現れたエトヴァ・ヒンメルブラウエに応えると、エトヴァは三人の横に並び、相手を威嚇する。
「クリムを狙うはサルベージの為か……。それとも復讐の為か」
 樒・レン(夜鳴鶯・e05621)が紙兵を切りながら、呟く。
「誰か、何かを喪い悲しみ怒り覚えているのなら、それは死神にも心があるということ。
 なれば解り合うことも出来ようが……。聞く耳は、もつまいな」
 レンは切った紙兵を空に投げると、後衛へと木の葉の竜巻を伴い、護るように旋回し始めた。
「詮無し。貴様を涅槃へ送り届ける。覚悟!」

●温かな感情
「ち……!」
 死神『イリアリデ』は、新しく駆けつけたケルベロス達を見て、舌打ちをする。それでも、退散するようなそぶりは見えない。細い杖のようなものを左から右へと水平に振るうと、そこから紫の霧が発生する。
 狙いは、クリムのいる前衛だ。
 暗闇にまぎれながらも、確かな存在感を残しながら、ケルベロスへを覆っていく。
「そうはさせません!」
「しょうがない。ジェミはクリムのほう。俺はシルのほう、だな」
 ジェミと千梨は直ぐに動いた。敵の情報から、この攻撃を全員が食らえば形勢が悪くなる事を知っているからだ。真直ぐに突っ込むと、放射線状に広がろうとする霧を、自分達以上の範囲以上に広がらないところで受けきった。
「う……が……」
「流石に二人分は、キツイな……」
 その攻撃を受け、手足の痺れを感じる二人。チェインの盾で、ダメージは少し抑えられたが、たまらずに膝を付いた。
「ジェミ! 千梨!!」
 駆け寄ろうとするクリム。
「らいじょうぶらって……。ほら、皆いるから、くりむは攻撃、な」
 千梨は少し痺れた舌を気にする様子を見せず、掌をひらひらと振り、敵を指し示した。
「そうだな。こっちは任せていいぞ……」
 そう言ったレンは、その痺れの力を拭い去る紙兵を今度は前衛へと撒く。
「いつでも交替できマス。クリム殿ハ、ご安心ヲ」
 するとエトヴァが、此方の回復中に攻撃が来る事を考慮し、自ら前に出る。
「リコスせんぱいはジェミせんぱいを。わたしは所長どのを」
「分かった。それ!」
 すると、ルイーゼとリコスが、庇った二人を癒し、痺れを緩和させる。そして、舞彩がブラックスライム『屍竜絶血』を呼び出す。
「動きを縛るわ。決めるのは、よろしく!」
 そう言って舞彩がイリアリデの足元を、屍竜絶血をその足元へ撒きつけるように喰いつかせた。
「そうだ、一つだけ聞いておこうと……」
 ラピスがリボルバー銃を抜きながらクリムに尋ねた。
「アレと知り合い?」
 そんな仲間達とのやり取りに、心なしか温かさを覚えた。雪がこんこんと降り始めた事も、その時に理解できるほどに。クリムはゆっくりと首を縦に振り、ラピスへの答えとした。
「そう、なら遠慮はいらないわね。
 デウスエクスの恨み言なんてどうでもいいわ。たとえ正当性があろうと、デウスエクスである時点で罪ありきよ」
 そしてラピスは引き金を遠慮なく引く。
「わたし達の家族を襲うなんて、覚悟、できてるんだろうね?
 覚悟できてなくても……容赦は、しないからねっ!!」
 続いてシルがラピスの弾丸と共に駆け、『精霊石の指輪』から伸びる剣先が、追撃をかけていった。
 こうして、形勢はケルベロス達へと傾いていったのだった。

●炎の記憶
 雪の勢いは断続していた。足元の土が少しぬかるんできているだろうか。
「このぉ!!」
 そんな景色の中、イリアリデは自分の劣勢に奥歯を噛み締め、憎悪をケルベロス達に遠慮なく向ける。
 ボウッ!!!
 その感情と共に、杖の先に生み出した炎が巨大な形を形成した。
 クリムの眼前に巨大な炎が迫ってくる。しかし、そうはさせないとまた、ジェミと千梨がクリムの前に立ちふさがる。
『餮べてしまいます、よ?』
 ジェミが漆黒の矢をその炎に向けて飛ばす。
 ドドドドドド!!
 鈍い音を出し、その炎に突き刺さっていく。そして、最後に刃のようなもので切り裂かれた炎は、その位置で爆散した。「ああ……美味しくないな」
 最後の刃は千梨が放ったようで、苦い顔でその爆散した炎を見ていた。
「よし、押し切ろうか。この忍務、必ず成し遂げる」
 レンが螺旋手裏剣で作りだした氷の花が、涼やかな音色を伴ってイリアリデの肩に咲き乱れる。
「邪魔を……するなあ!!」
 すると、激昂した死神は、狂ったように叫びだした。
「……あぁ、復讐、なのかしら? 殺し合う関係だもの、あるわよね」
 しかし舞彩は、同意しつつも「竜殺しの大剣」を召喚し、地獄と雷をその二刀に籠める。
『竜殺しの大剣。地獄の炎を、闘気の雷を纏い二刀で放つ!』
 舞彩が切りつけると、レンのつけた氷花が倍増していく。
 その時、クリムの様子がおかしいことに、ラピスが気が付いた。
「クリム。何か分かったのね?」
 仲間達は彼が記憶をなくしているという事を知っている。
「はかせ……」
 その呆然とした表情と言葉が、導き出す答えが何なのかは容易く想像できた。
「そうか、君はあのザルバルグの……」
 クリムの脳裏には、先程のフラッシュバックした記憶が、炎と共に完全に再生されたのだ。燃え盛る家。子供を抱えた誰かが、自分に微笑みかけながらも、その炎に飲まれていく様子。そして、泣き叫ぶ自分の姿だ。
 自ずと涙が頬を伝う。
「……クリムさん、記憶なくなってる理由って、もしかしてあいつのせい?」
「ルーンのせんぱい。大丈夫だぞ。わたし達がついている」
 シルとルイーゼはその涙を見て、少し遠慮しながらも尋ねる。
「……全てではないけど、思いだした。私が日本に来た本来の目的を」
 仲間達はその言葉を聞き、本当に良かったという表情を向ける。嘘偽り無い、心から喜んでくれている顔に、クリムは胸を打たれた。そしてクリムは、仲間達には話さなければならないと思い、口を開いた。
「私はね、生命学の異端児、スフィアード博士。私はあの人を、私を造った父を探しに来たんだ」

●降り積もる雪と、白い息。そして、新たな記憶
「じゃあ、クリムさんの思い出した事も聞ける範囲で聞きたいし、その為には目の前の敵が邪魔ですね!」
 そう言ったジェミは、茨のバトルオーラ『茨姫よ永久に眠れ』を拳に集め、そして神速の突きを繰り出す。
「では共に、立ち向かいましょウ」
 エトヴァが勇気の力をクリムに施し、ラピスが微笑む。そして、ラピスはその表情を残したまま、敵の懐へと飛び込んだ。
「コイツ!!」
 すると、イリアリデはその杖を振り回して応戦しようとする。だが、それは隙を作るための動きだった。拳でその杖を弾き、魔法陣を描くように拳と蹴りで九字を切る。
『遊んであげるわ。全部受けきってから倒れなさい。臨・兵・闘・者・皆・陣・列・前・行ぉぉぉっ!』
 ラピスの最後の回し蹴りがイリアリデの胸に打ち込まれると、その部分に氷が発生していく。
『水が舞い、波が踊る。 螺旋 氷縛掌!』
 掌に螺旋を籠めたレンが、ラピスの攻撃した位置に、触れる。するとその部分、つまり胸の内部から樹氷六花が花開いていった。
 そして、舞彩が『竜殺しの大剣』で切り刻む。
「先に手を出していたのはそちらと思っているから、そちらの自業自得かしら? 違う?」
 そう言って、また距離を取る。
「六芒精霊収束砲……。わたしの切り札、簡単に防げると思わないでねっ!」
 シルが掌に精霊の力を収束させ、一気に放つ。その砲撃は、イリアリデを吹き飛ばし、膝をつかせた。
 体中から氷を突き出したイリアリデ。もう、最後である事は明らかだった。
『主の愛は我らを満たし、悪しきを清める加護とならん』
 ルイーゼが、口伝の聖句より始める受難曲を謳う。
「さあ、行って来なよ」
 千梨が万が一の時の為に、直ぐに庇えるような位置を取る。彼の華やかな香りを纏わせた護りが、クリムを温かな気持ちにさせる。
「有難う」
 クリムは素直に頭を下げ、グラビティを集中させ始めた。
「くく……その誠実さ。見習いはしないが、嫌いでは無い」
 彼の真面目さに千梨は少し笑いながら、そう返した。
「……君の憎悪も執念も、私が抱えていこう」
 一歩一歩進みながら、巨大な魔力の槍を右手に形成する。左脚を前に出し、半身の体勢のままゆっくりと持った槍を後方に運ぶ。
 掌の上で魔槍が浮かびあがる。その掌が余りの魔力が故に、苦痛を伴っているが、それも覚悟の上だ。
『貫くは己の信念、穿つは悪しき妄念…。我が敵を突き抜けろ、ルーン・オブ・ケルトハル!』
 右腕を前へと振り下ろすと、イリアリデに向かい、一直線に飛び、貫いた。
「く、糞がああああああ!!!」
 その言葉が死神『イリアリデ』の最期となった。イリアリデは、クリムの魔力と共に、四散して果てたのだった。

 ケルベロス達は、寒い寒いと言いながら、レンを中心に戦闘によって乱れた公園をヒールして回って行った。
「ねえリコス。聞こうと思ってたんだけど、どうしてスマフォの画面が割れているの?」
「ん? ああ。何故か直ぐに割れるんだ。ほら、こうやって指で突くとな……軟弱な……」
 舞彩に聞かれたリコスが、画面を人差し指でトトトッと突く仕草をする。
「なんで突くのよ……」
 舞彩とリコスはそう言いながらスマフォの操作方法について話をした後、帰路についていった。

「雪、止まないね!」
 シルはそう言いながら、公園の鉄棒の上に1、2センチほど積もった雪を触る。
「確か、寒波が訪れているという情報があったから、暫く振るんじゃないかな。でも、冬の夜って寒い!」
 ジェミは千梨の持参した中華まんを頬張りながら、ホットコーヒーを配る。
「冷たくなってしまったな、中華まん。……さっきの炎で暖めてもらえばよかったな」
「所長どの。それは、跡形もなくなってしまうのである。うむ」
 千梨とルイーゼが、降る雪を眺めてそんな話をする。ラピスは、無言でその中華まんを頬張っていた。
 しんしんと振り続ける雪は、地面にうっすらと白い色を残すようになっていた。今晩はそのまま積もるかもしれない。
「さあ、寒くなって風邪ひいちゃうよ! 帰ろ!」
 シルが最後にそう呼びかけると、全員がそうだな、帰ろう。と、同意して公園から出ようと歩き始めた。
 最後に残ったクリムが夜空を見上げると、街灯に照らされた少し大きめの雪が自分達に向けてゆっくりと落ちてきている様子が映った。
 クリムは今日という日、今と言う景色を心の中に記憶する。
 自分自身の存在と、生の証。それに、駆けつけてくれた大切な仲間は、今の自分が築き上げた関係なのだから。
 目を瞑り、切り裂かれるような冷たい空気を肌でしっかりと感じ取る。
 『今』だけは、二度と忘れないように。

作者:沙羅衝 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年12月30日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 7
 あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。