地獄の触手サウナ!

作者:雷紋寺音弥

●蒸し風呂、触手祭り!?
 街の一角に設けられた、湯煙漂う健康ランド。天然の温泉を引き、各種のリラグゼーション施設も備わっている大型の施設だが、一番の売りはサウナだった。
「うぅ……あ、暑い……」
「我慢……我慢よ……。痩せるためには、まだまだ頑張らなくちゃ……」
 大浴場に隣接した大型サウナは、優に10名以上の人間を収容できる。今日も今日で、健康やダイエットのために汗を流す女性達の姿があったが、そんな彼女達の放つ汗の匂いに惹き寄せられたのだろうか。
「ブヒャッハァァァッ! 風呂場のド真ん中にワープできるとは、今日の俺達はついてるぜぇぇぇっ!!」
 突然、浴場の空間が歪んだかと思うと、その中から現れたのは醜悪な触手を携えた無数のオーク。
「きゃぁぁぁっ! 怪物よぉぉぉっ!!」
 たちまち悲鳴が風呂場に響き、出入り口付近にいた女性達が慌てて逃げ出した。が、そんな彼女達を追うことなく、オーク達はサウナに籠っている者達へと目を付けて。
「あいつらと違って、この箱の中にいる連中は、のぼせて動きも鈍いでブヒ!」
「ブッヒッヒ♪ 正に、据え膳ってやつでブヒ! いっぱい、悪戯してやるでブヒ!」
 サウナの扉を乱暴に開け放ち、そのまま部屋の中へと雪崩れ込む。中にいた女性達も慌てて逃げようとするが、やはりというか、熱気にやられて足元もふらつき。
「あ……だ、駄目……足が……」
「ちょっ……どこ触って……! んぅっ……ち、力が入らな……」
 そのままオーク達に難なく捕まってしまい、サウナの中は汚い熱気の溢れる乱交会場と化してしまった。

●暑苦しいやつら
「お集まりいただき、ありがとうございます。皇・露(記憶喪失・e62807)さんが懸念されていた通り、今度はサウナにオークが出現するという予知がなされました」
 より正確に伝えるのであれば、大型サウナを兼ね備えた浴場施設にオークの群れが現れる。そう言って、セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)はケルベロス達に、事の詳細について語り始めた。
「当日、オークは施設にある女湯の大浴場に出現します。幸い、入口付近の方々は上手く逃げられるようなのですが、問題なのはサウナに入っている方々です」
 現場に出現するオークの数は20体。個々の強さはそれほどでもないが、防御に特化しており、無駄に打たれ強いので面倒な相手だ。また、それ以外で問題になるのは、やはり逃げ遅れた女性達の存在だろう。
 サウナの中と大浴場。合わせて20名ほどの女性がおり、その内の半数がサウナに閉じ込められてしまう。このまま放っておけば、逃げ場を失った彼女達は、なんとも暑苦しい個室にて、好き放題に悪戯されてしまうに違いない。しかし、彼女達を先に避難させてしまうとオーク達は現れなくなるので、事前に避難をさせたり、予知の内容をバラしたりするのは厳禁だ。
「オークの目的から考えると、女性達が直ぐに殺されるということはないはずですが……それでも、可能な限り、早く避難させてあげてください」
 女性が無防備なところを狙い、抵抗できない者に破廉恥な行いをするとは許せない。下劣なオークに情けは無用。一匹も逃がすことなく、徹底的に退治して欲しい。
 最後に、それだけ言って、セリカは改めてケルベロス達に依頼した。


参加者
除・神月(猛拳・e16846)
獅子谷・銀子(眠れる銀獅子・e29902)
シシル・グランツ(爆裂疾走突貫娘・e38659)
ケイティ・ラスト(蠱惑の仔猫・e44146)
フィオドラ・グランツヴァルト(花を護りし者・e46626)
皇・露(記憶喪失・e62807)
ステラ・フォーサイス(嵐を呼ぶ風雲ガール・e63834)
竜胆坂・古詠(猛毒の幻影・e66554)

■リプレイ

●熱気でピンチ!
 湯煙漂う大浴場。その一角に設けられたサウナ施設は、今日も今日で満員御礼。
「あ、暑いわ……」
「でも、もうちょっとだけ……。これも全ては、痩せるため……」
 サウナの中では、女性達がタオル一枚の姿で限界まで汗を流していた。そんな中、囮としてサウナに潜入していたステラ・フォーサイス(嵐を呼ぶ風雲ガール・e63834)もまた、完全に熱気にやられていた。
(「サウナはさっぱりするから好きなんだけど……もう1時間以上も入ってると流石にキツいよ……。何時になったらオークが出るんだよぉ……」)
 これも全ては作戦のため。そう、頭では解っていても、流石にやっていられない。
「はぁ……うかうかお風呂も楽しめないわね。オークなんていなくなればいいのに……」
 同じくサウナで汗を流しながら、フィオドラ・グランツヴァルト(花を護りし者・e46626)もまた溜息を一つ。
 女性の敵たる下劣な豚ども。魔空回廊により神出鬼没に現れる連中を叩くには、やはり元から断つしかない。が、その元凶がデウスエクスの中でも最強クラスのドラゴン勢力であることを考えると、当分は先のことになりそうなので頭が痛い。
「うぅ……も、もう……限界……」
 さすがに長時間居座り過ぎたのか、汗を流していた女性の内の一人が、サウナから出ようと立ち上がった。が、次の瞬間、ガラスの向こう側に広がる大浴場の空間が歪んだかと思うと、気色の悪い触手を生やした豚どもが、一斉に魔空回廊の中から湧いて出た。
「ブヒャッハァァァッ! 風呂場のド真ん中にワープできるとは、今日の俺達はついてるぜぇぇぇっ!!」
「きゃぁぁぁっ! 怪物よぉぉぉっ!!」
 途端に、風呂場中に響き渡る悲鳴。しかし、慌てて逃げ出す女性達には目もくれず、オークどもはサウナに取り残された獲物を見つけて、下品な笑みを浮かべている。
「あっ! 女が逃げるでブヒ!」
「慌てる必要はないでブヒよ。この箱の中には、逃げ遅れた女がたくさん閉じ込められているでブヒ!」
 触手を不気味にうねらせながら、オーク達はサウナの扉を抉じ開けると、一斉に中へと雪崩れ込んできた。
「ブッヒッヒ……。さあ、た~くさん悪戯してやるでブヒ!」
 どれだけ大きなサウナでも、基本的に出口は一つしかない。もはや、袋の鼠となった女性達へ、オークの下劣な触手が迫る!
「て、てめぇらこっち来んなヨ……!」
「お願いします、何でもしますから命だけは!」
 除・神月(猛拳・e16846)やケイティ・ラスト(蠱惑の仔猫・e44146)が、敢えて貧弱な一般人を装い、オーク達を誘き寄せる策に出た。その間に、ステラが残る女性達を避難させようと立ち上がったが、サウナの熱気にやられて思うように立ち上がれず。
「みんな……あたし達は、ケルベロス……だよ。早く、避難して……」
 足元はふらつき、焦点もまともに定まらない。そんな彼女をオークどもが見逃すはずもなく、おぞましい触手の群れが一斉にステラを狙って襲い掛かって来た。
「あ……やば。サウナに入りすぎたせいで、意識が……」
「ブッヒッヒ……。どうやら、このケルベロスは腑抜けでブヒ!」
 女性達を誘導する暇もなく、あっという間にステラが触手に捕まってしまった。こうなったら、もう後は力技でオーク達を足止めする以外にない。
「女性たちの憩いの場に何度も性懲りなく、あの豚たちは!」
「オーク……まさか本当にサウナに出てくるなんて……。この露が成敗しますわ!!」
 獅子谷・銀子(眠れる銀獅子・e29902)と皇・露(記憶喪失・e62807)の二人が、一般の女性客達を庇うようにして前に出る。その間に、フィオドラがサウナの壁を破壊して、開いた穴から彼女達を逃がし始めた。
「さあ、早くここから逃げて……」
「は、はい! ありがとうございます!」
 バスタオルで身体を隠しながら、我先にと穴へ殺到する女性達。だが、それが災いし、却って避難がもたついている。
 彼女達が完全に逃げ出せるまで、オークどもを食い止めねばならない。サウナの熱気で意識が朦朧としながらも、ケルベロス達は自らの身体を盾として、女性達へと迫る下劣なオークの前に立ちはだかった。

●触手で蒸し風呂
 サウナの壁に穴が開き、その中から逃げ出してくる女性達。そんな彼女達の姿を横目にしつつ、シシル・グランツ(爆裂疾走突貫娘・e38659)と竜胆坂・古詠(猛毒の幻影・e66554)は、入れ替わるようにしてサウナへと向かった。
「仕事でなければのんびりしていきたいところですが、汚豚の出現となれば、そうも言っていられません」
「確かにね。体力が削られる環境だし、さっさと片付けようか」
 そう言ってサウナの扉を開け、背後からオーク達へと奇襲を試みる。が、次の瞬間、目の前に飛び込んできた光景に、しばし言葉を失ってしまった。
「や、やめろ! そのキモイ触手、こっちに近づけんなッテ!」
「ブヒヒ……。こういう強そうな女が震えるのを見るのは堪らんでブヒ! なぁに……今からお前にも、女の喜びってやつを教えてやるでブヒ!」
 怯えた様子の神月に向かい、オーク達がじりじりと距離を詰めて行く。その反対側では、ケイティやステラが完全に捕縛され、好き放題にされていた。
「オラオラァッ! もっといい声で鳴くんでブヒ!」
「ふぁい、ごめんなさい! 気持ちよくなっちゃってごめんなさぁい!」
 全身を触手で拘束されたまま、ケイティは前後左右、様々な場所からオークの相手をさせられている。ステラに至っては、もはや抵抗する術さえ奪われて、胸や尻をいいように弄ばれていた。
「うぅ……の、のぼせてなければ……こんなことには……」
「おやおや、どうやらこのお嬢さんは、喉が渇いているようでブヒ!」
 熱い吐息を漏らして悶えるステラに、オークの内の一匹が、下品な笑みを浮かべて言った。
 そういうことなら、お前にはスペシャルドリンクを飲ませてやろう。ただし、味の程は保証などしないが。そんなことを呟きながら、オークは背中の触手を無理やりにステラの口の中にねじ込んだ。
「んぅっ!? ふぐぅぅぅっ!!」
 途端に、口内に広がる生臭い匂いと、喉を焼かれるような痛みが彼女を襲う。だが、水分を求める彼女の身体は本能のままに毒液を受け入れてしまい、ますます意識が飛びそうに。
「くっ……このままじゃ……」
 仲間達が襲われる様を見せつけられ、歯噛みする銀子。部屋の中に残っている、一般人の女性は二人程。彼女達を逃すまでは、自分も触手の攻撃に耐えねばならない。
「はぁ、んっ……! 大丈夫だから、逃げて……」
 正直、ある程度の覚悟はしていたが、それでもこんな姿を見られるのは恥ずかしい。そんな銀子の気持ちを知ってか知らずか、オーク達は彼女が杖代わりに握っている如意棒に目を付けて。
「ほぅ……こっちのお姉さんは、どうやら棒がお好きなようでブヒ♪」
 にやりと笑った瞬間、尻に炸裂する激しい痛み。辛うじて耐えたものの、そのまま殺到する無数の触手には、流石に抵抗できなかった。
「ブッヒッヒ! そ~んな棒よりも、もっとイイものを、お前の尻にプレゼントしてやるでブヒよ!」
「ひゃんん、ああっ!!」
 弱点の尻を責められて、とうとう銀子も崩れ落ちた。迫り来る触手を片手で払い退け、もう片方の手で引き抜こうとするが、しかし直ぐに他の触手が殺到し、休む暇も与えてくれない。
「あ……あぁ……あっ!!」
 このままでは、本当に色々な意味で危険な状態。しかし、最後の1人が穴から逃げる姿が涙に霞んだ銀子の瞳に映ったところで、勝機は見えた。
「さあ、フィニッシュでブヒ! このまま貴様の中に、俺様の毒液を……ヒュデブ!?」
 そう叫んだ瞬間、オークの頭に炸裂する一撃。見れば、いつの間にか背後に回っていた古詠が、オークを情け容赦なく張り倒していた。
「背後がガラ空き。こうも作戦通りだと逆に不安にな……いや囮役が予想以上に凄いことになっていた……」
 正直なところ、これは一般人を助けるために、仲間を生贄に差し出しただけではなかろうか。ふと、そんな考えが古詠の頭を過ったが、こういう場合は気にしたら負けだ。
「や、やめ……も、もう……これ以上は飲めな……」
「オラオラァッ! 勝手に休んでんじゃね……ブギャァァァッ!!」
 同じく、大ピンチに陥っていたステラを救うべく、壁の穴から突撃してきたライドキャリバーのシルバーブリットが、豪快にオークの触手を轢き潰した。
「た、助かった……。さぁ、反撃だよ!」
 気を取り直して武器を構え、ステラはオーク達を睨みつける。そんな彼女の姿に鼓舞されたのか、他の者達も次々と立ち上がり。
「か弱い女性ばかり狙う外道の汚豚さん! 貴方達の攻撃なんて、私たちには通じませんよ!」
 シシルが挑発しつつも防御用ドローンを展開したところで、改めて下劣な豚どもに反撃開始だ!
「オークは倒す……フェオを守る……」
 こんな汚豚を野放しにばできないと、フィオドラが爪先に炎を纏い。
「オーク! 全員潰してあげますわ! かかってきなさい!」
 掌から高出力のエネルギーを発生させて、露もまたオークの群れへと飛び込んでいった。

●組んず、乱れつ
 全ての女性を避難させ、あとはオークを叩くのみ。だが、守りに特化したオーク達は、思いの他にしぶとかった。
「ふふーん。怖くて震えているのですか?」
 迫り来るオークどもを纏めて薙ぎ払いつつ、シシルは余裕の表情で槍を構える。しかし、相手が雑魚とはいえ、油断は禁物。数だけで見れば、敵の方がこちらよりも圧倒的に多いわけで。
「あ、武器が……っ!?」
 案の定、油断したところを触手で襲われ、そのまま動きを封じられてしまった。
「ひ、卑怯者ッ!」
「ブッヒッヒ! 卑怯? 俺様は卑怯よりも、ラッキョウの方が好物だがなぁ♪」
 シシルの胸の先に触手の狙いを定め、下品な笑みを浮かべるオークども。敢えてシシルの強がる様を引き出した上で、一気に屈服させようというつもりらしい。
「汚らしい豚になんて、屈するものですか!」
「そ~んな強がりが言えるのも、今の内でブヒ! さあ、どこまで耐えられるでブヒか?」
 粘液まみれの触手が、シシルの顔や胸に迫る! 見れば、同じく古詠も捕まって、タオルを剥ぎ取られてしまっていた。
「く……そこは……」
 不快な触手が胸に張り付き、気色悪いことこの上ない。そんな古詠の表情に興奮したのか、オーク達はますます調子に乗って、胸の先端や彼女の下半身にまで触手を伸ばさんと迫って来た。
「そ、それ以上は……!」
 流石に、このままでは貞操が危ない。思わず古詠が目を逸らした瞬間……凄まじい勢いで突撃した来た露の尻が、そのままオークを押し潰した。
「はあああああーーー!!」
「ぎゅぶぇっ! ぢゅ、ぢゅぶれりゅ……」
 どうせ死ぬなら、女の尻に敷かれて死ねた方が本望だろう。ドヤ顔を決めながら露が横を見ると、残るオークは後僅か。
「ん、ォッ♪ ハッ、あ、良いゼェ……♪ 女を愉しむんなラ、一か所だけじゃねーだロ……♪」
「ブヒィ……ブヒィ……も、もう、何も出ないでブヒィ……」
 精力尽き果てたオークの上に馬乗りになって、神月が意味深な笑みを浮かべている。
「ほらほらぁ、もうおしまい? もっと、もっと、楽しませるにゃ!」
「ブヒョォォ……か、勘弁してくれでブヒィ……」
 ケイティに至っては、オークをスライムと植物で拘束した上で、あんなことや、こんなこと。
 敵戦力が足止めを食らっていたのは、主にあの二人が原因だろう。オークが相手であろうと容赦なし。命枯れるまで精力を絞り取らんとする彼女達を前にしては、流石のオークも形無しだ。
「みんな、大丈夫? さあ、一気に倒すわよ」
 粘液まみれの者達へフィオドラが混沌の水を浴びせたことで、身体を蝕む猛毒が除去された。これでもう、戦いの憂いになるものは存在しない。後は全身全霊で、あの下劣な豚どもを滅するのみ。
「これは先程の返礼さ。遠慮なく、受け取るがいい」
 まずは一撃。桜の花びらが舞い散る斬撃で古詠が仕掛ければ、幻覚に惑わされたオーク達が、たちまち触手で同士討ち。
「ブヘへ……。姉ちゃん、いい尻してんじゃねぇか♪」
「や、やめるでブヒ! 俺にそういう趣味はな……ブゲェェェッ!!」
 もっとも、薄汚い豚と豚が触手で絡み合う光景は、それはそれでキモ過ぎる。オーク×オークなんぞ、BLマニアのお姉さまでも、両手で顔を覆って逃げ出したくなるレベルだ。
 こうなったら、もう後腐れのないように、全て焼き払い無に帰してしまおう。
「術式解放! 全てを焼き尽くす、星の光を此処に!」
「シルバーブリット、行くよ……ターゲット・ロック! グラビトン・ランチャー、発射!!」
 シシルの放った星の光が、ステラがシルバーブリットの力を借りて放った超重力の『銀の弾丸』が、それぞれに敵を焼き、押し潰して行く。ここが室内だなんて関係ない。あんなゲテモノ、見ているだけで目が腐るから仕方がない。
「ブ……ブヒィ……。も、もう、勘弁して欲しいでブヒ……」
 気が付けば、最後の一匹になったオークが、ドサクサに紛れて逃げようとしていた。
「んだヨ? もう終わりカ?」
「にゃは! 残念だけど、お前は枯れるまで搾り取られる運命にゃ!」
 逃げ出そうとしたオークの肩を、神月とケイティがそれぞれ掴んだ。慌てて振りほどき、走り出したオークだったが、運悪くその先に待っていたのは、拳を握りしめた銀子だった。
「獅子の力をこの身に宿し……以下略。さあ、ぶっ飛べっ!!」
 全身に紋を刻むことで、爆発的に上昇させた身体能力。それを以て、ひたすらに目の前の敵を殴る、殴る、また殴る!
「ブギョッ! ヒュデブ! アババババッ!!」
 哀れ、四方八方から滅多打ちにされて、最後のオークは見るも無残な、なにやらよく解らない形の肉塊となり消滅した。

●死闘後の一風呂
 戦いの後の修復を終え、再び平穏を取り戻した浴場とサウナ。身体の疲れや心の傷を癒すべく、ケルベロス達もまた熱い湯船に浸かっていた。
「もうサウナは懲り懲りだし、何事も程々にね……」
 大きな溜息を吐きながら、ステラが額の汗を腕で拭う。サウナでダイエットも良いが、ゆっくりと半身浴することも、ダイエットには効果があるのだ。
「汗かいたから喉も乾きましたの……。皆さんもどうですか?」
 自販機で購入した飲み物を、露が仲間達のところへ運んで来た。
 一風呂浴びたら、冷たい牛乳やスポーツドリンクで喉を潤すのが定番だ。オークどもにされた仕打ちを考えると、今日はしばらく、この施設でゆっくりさせてもらっても、罰は当たらないだろう。

作者:雷紋寺音弥 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年12月23日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 5
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