兄に似たドラグナー

作者:紫村雪乃


 空は高く、青い。
 風は冷たくなってきたが、気持ちの良い晩秋の日であった。
「えっ」
 空を見上げていた少女がはじかれたように振り向いた。凄まじい殺気に背を灼かれたためだ。
 少女は十八歳。燃えるような赤髪と大きな双眸をもつ美少女であった。衣服を乳房が大きく持ち上げているところから見て、かなり豊満な肉体の持ち主のようである。
 振り向いた彼女の目が驚愕に見開かれた。そこに立っていたのは彼女の兄であったからだ。
「兄さん……いいえ」
 少女は首を横に振った。眼前の存在が兄でないと気づいたからだ。
 ぼさぼさの黒髪といい、端正といえなくもない顔といい、彼女の兄にそっくりだ。が、顔に浮かんでいるのは兄の優しげな笑みとは違い、邪悪で酷薄な嘲笑であった。
「鳴神・猛(バーニングブレイカー・e01245)だな」
 男はいった。
「鳴神・上人だ。おまえを殺しに来た」
 ニヤリとすると、男――上人は動いた。目にもとまらぬ速さで接近、 猛を押し倒した。
「な、何をするんだ」
 猛がはねのけようともがいた。が、上人はびくともしなかった。力は上人の方が上だ。
「おまえは殺す。が、その前に楽しませてもらう。始末するのは、その後だ」
 ハイエナのように上人は嗤うと、上人は猛の衣服を引きちぎった。


「鳴神・猛さんが、宿敵であるデウスエクスの襲撃を受けることが予知されました」
 セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)がいった。
「急いで連絡を取ろうとしたのですが、連絡をつけることは出来ませんでした。一刻の猶予もありません。彼女が無事なうちに救援に向かってください」
「宿敵はどんな相手なの?」
 豪奢な肉体を半ばまでさらした凄艶な女が問うた。和泉・香蓮(サキュバスの鹵獲術士・en0013)である。
「名前は鳴神・上人。ドラグナーです。武器は大鎌。簒奪者の鎌のグラビティを使用しますが、威力はケルベロスのそれより強力です」
「けれど誰かが助けにいかなくては」
 香蓮はケルベロスたちを見回した。
「鳴神・猛さんを救い、ドラグナーを撃破してちょうだい」


参加者
鳴神・猛(バーニングブレイカー・e01245)
暮葉・守人(迅雷の刃・e12145)
盟神探湯・ふわり(悪夢に彷徨う愛色の・e19466)
リティ・ニクソン(沈黙の魔女・e29710)
エリザベス・ナイツ(スーパーラッキーガール・e45135)
犬飼・志保(拳華嬢闘・e61383)
クロエ・ルフィール(けもみみ魔術士・e62957)
ジークリット・ヴォルフガング(人狼の傭兵騎士・e63164)

■リプレイ


「もしかしたら……鳴神さんにとっては実のお兄さんなのかもしれないわ」
 蒼空を翔ぶ輸送ヘリの中。痛ましそうに金髪碧眼の少女がいった。
 ヘリが揺れる度、同じように揺れる乳房。美麗な顔に滲んでいるのは自信の色である。代々デウスエクスと戦ってきたケルベロスの一族の末裔である彼女の名はエリザベス・ナイツ(スーパーラッキーガール・e45135)といった。
「実の兄……」
 クロエ・ルフィール(けもみみ魔術士・e62957)は 陰鬱に呟いた。もし敵が本当に実の兄であったなら、猛はどれほどの哀しみを魂に刻まれることになるのか。
「猛さんを頑張って支えていこうと思います!」
「お兄ちゃんと会えるの、羨ましいの! ふわりもお兄ちゃん欲しいのー」
 可愛らしくはしゃぐ声。
 声の主は、その声らしく可愛らしい少女であった。が、その可憐さの奥に何があるのか良くわからないところがある。盟神探湯・ふわり(悪夢に彷徨う愛色の・e19466)であった。
「まだ兄と決まったわけではないわ」
 冷然とした顔をリティ・ニクソン(沈黙の魔女・e29710)はふわりにむけた。
「けれど、鳴神に縁がある強敵であることは確かみたい。幸いに人払い等の必要はなさそう――つまり、思う存分ぶん殴っていいということね」
 リティの仮面めいた美麗な顔に表情が微かにうかんだ。不敵な笑みである。ひたすら静謐なままに敵を殲滅する沈黙の魔女たる彼女にしては珍しいことであった。
「ふん」
 忌々しげに女が鼻を鳴らした。
 浅黒い肌。鍛え抜かれた躍動的な肢体の持ち主だ。整った顔立ちだが、目つきは鋭い。
「猛の兄、となると大方攫われて洗脳改造を受けたケース、となるのだな。…外道め」
 女――ジークリット・ヴォルフガング(人狼の傭兵騎士・e63164)は吐き捨てた。
「しかし、このタイミングでドラグナーか…」
 暮葉・守人(迅雷の刃・e12145)は仲間たちから視線をはずし、窓外に目を転じた。シャドウエルフらしい美青年であるのだが、その秀麗な顔には暗鬱な翳が滲んでいる。
「竜種も暗躍してんのかな? またややこしくなりそうだ…」
 面倒そうに守人はごちた。


「きゃあ」
 鳴神・猛(バーニングブレイカー・e01245)の口から小さな悲鳴がもれた。一瞬にして衣服は引き裂かれ、下着に包まれた瑞々しく豊満な肉体が露わとなる。
「いったはずだ。殺す前に楽しませてもらうってな」
 上人のハイエナのような笑みがさらに深くなった。
「そんなにボクが欲しいの?」
 猛は上人を睨みつけた。すでにその顔からは動揺の色は消えている。
 猛と実の兄はすでに只の兄妹としての関係ではなかった。友人や幼馴染だけでなく、彼女の兄は姉や妹や妹の彼女までも愛人にして肉体関係を持っていたのである。
 そんな兄は、しかし猛の前から姿を消した。絶望して暴走し、封印開放の起爆剤にさせられた挙句、復活したドラゴン共の贄にされたのだ。
 問題はその後であった。その後、兄がどうなったか猛は知らない。
「なら、ボクのこと、好きにしていいよ」
「ほう」
 ニンマリと笑うと、上人は猛のブラジャーをずらせた。ぷるんと大きな乳房がこぼれ出る。上人の指がすでに勃っている乳首を摘んだ。
 他方の手はパンティーの中に。恥毛をかきわけ、秘肉に指を潜り込ませる。
「ああん」
 食いしばった猛の歯の間から喘ぎ声がもれた。たまらず猛は身体をずらせた。上人のモノに顔を近づける。愛おしそうに両手をそえ、キスした。
「好きだったよね、妹にご奉仕させるの」
 猛は肉棒に舌を這わせた。くびれをくすぐり、尖端をレロレロと舐めまわす。肉棒のいやらしい味が猛の口中に広がった。兄と同じ舐め心地、味である。懐かしいものであった。
「……ねえ、聞きたいことがあるんだけど。何でその容姿で、その名前を名乗ってるの?」
「ふふん。それはな」
 いいかけ、はじかれたように上人は跳んだ。その肉体を刃のような脚が薙ぐ。かすめただけでも火脹れのできそうな激烈な蹴撃だ。
 地に降り立った上人の太ももがぱっくり割れていた。滴る鮮血を指で拭い取り、上人は蹴りの主を睨みつけた。
 それは二十歳ほどの女であった。華奢な肢体に鮮やかな青い瞳。深窓の令嬢を思わせる美しい娘であった。
「何だ、おまえは?」
「犬飼・志保(拳華嬢闘・e61383)。ケルベロスよ。大丈夫、猛さん?」
 志保は猛に目をむけた。惨憺たる有様である。ぎらりと光る目を志保は上人に転じた。
「よくも妹に……いや、違う。もう手は出させないよ、あんた」
「ふうん」
 上人が志保の全身をいやらしい目で眺めた。
「おまえも良い女だな。楽しんでから殺しやるよ」
「そうはいかないんだ」
 守人がいった。そして猛の肩に黒のパーカーをかけた。
「いらねぇお世話だったかな?」
「そんなことは……ありがとう」
 頬を染め、パーカーを身につけた猛が立ち上がった。
 その時だ。幾つもの小型偵察無人機が空を舞った。
「ドローン各機、支援対指定完了……データリンク開始」
 機械的な声が流れた。リティである。
「最近のお兄ちゃんは、久しぶりに会った妹をひん剥くのか……妹の成長を確かめるために脱がすとは、とんだHENTAIお兄ちゃんだね」
「いってくれるぜ」
 上人が口をゆがめた。と、その目がある女の前でとまった。ふわりだ。
 猛と上人の痴態に劣情をもよおしたのだろう。ぞくりとするほど艶やかな顔で股間を弄っている。
「くくく。面白いなあ」
 舌なめずりすると、いつの間に手にしていたのか、上人は不気味な形の大鎌を放った。


 砂を巻き上げ低く飛んだ鎌がリティを庇ったジークリットの膝を裂き、ししぶいた血がコンクリートの地に散った。
「くっ」
 激痛に顔をしかめながら、しかしジークリットはゾディアックソードで地守護星座を描いた。明滅する星の図が仲間に耐性を与える。その時には、すでに守人は拳をふりあげていた。
「二人の関係も知らねぇし、ホンモノ、ニセモノの是非の前に…妹に手を出してんじゃねぇよ! 鉄拳制裁だ! 人として道を正してやる!」
 守人が迫った。が、不敵に嗤う上人は大鎌を振り上げている。
「やってみろ!」
 守人ですら視認不可能な速度で大鎌が唸りをあげて疾った。
 刹那である。上人の身が突如爆裂した。
「何っ」
 さすがに上人は呻いた。異様な力を感じ取ったからだ。それはエリザベスから放たれていた。
「お前か。何をした?」
「ふふん」
 エリザベスがニッと笑った。
 驚くべし。彼女は精神を極限まで集中させることにより、対象を爆破することができるのだった。
 次の瞬間、紫電をまとわせた守人が上人の懐に踏み入った。繰り出したパンチはまさに稲妻。神速で疾った拳は上人の防護衣を破り、彼の身を貫いた。
「格好良いお兄さんなのー♪ ね、ふわりとも遊ぶの!」
 いまにも見えそうな秘肉を隠そうともせず、ふわりは無邪気に笑った。すると半透明の巨大な腕が彼女の背後からのびた。御業の顕現である。巨大な手が上人をがっしと掴んだ。
「今なのー」
「わかったわ」
 うなずくと、志保は瞬く間に間合いを詰めた。揃えた四指で貫手を放つ。
 本当であれば、志保の指天殺の精度では上人に躱されたかもしれない。が、動きを封じられた上人には別だ。
「言っとくけど、あたしの蹴りや貫手はひと味違うよ!」
 志保の四指が上人の体内を巡る気脈を断った。機械でいうならば電流が絶たれた状態である。一瞬、上人の動きがとまった。
 するとウイングキャット――ソラマルが爪をのばした。上人の顔を鋭く引っ掻く。
「猫なんぞにやられるかぁ」
 身体の自由をとりもどした上人が叫んだ。そして両手が掴んだ二振りの大鎌を猛禽の翼のごとくかまえた。
「ふんっ」
 上人が二振りの大鎌を振った。解放された怨念が亡霊と変じ、群れなしてケルベロスたちに襲いかかる。
「月の加護よ!我が魔力に応えよ!」
 クロエが叫んだ。その手に輝くエネルギーが凝縮、そして一気に膨れ上がった。
「ルナティックヒール!」
 満月に似たエネルギー光球をクロエは放った。


「があっ」
 空高く舞い上がったジークリットが吼えた。ルナティックヒールにより獣性を増した彼女はかつてないほどの強靭さを備えている。
 七色の光をまとわせ急降下。降下速度を加えた強烈な蹴りを上人にぶち込む。
「あぁっ、くそが!」
 常人なら命潰えただろう痛手にも、平然として上人が唸る。
 その隙をつくように癒しを担うリティが動いた。雷の壁を構築し、魂を傷つけられた仲間を癒す。
 同じくクロエもまた。殺気渦巻く戦場に響いたのは軽やかな靴音だ。舞うクロエから散る花びらにも似たオーラが仲間の肉体の再生を促した。
「っち、余計な真似をしてくれるぜ!」
 負わせた傷が消えた事に上人が苛立たし気に舌をうつ。
 その時だ。ソラマルが優美な動きで尻尾の輪を飛ばした。無造作に上人が腕ではじく。
 続いて猛が殴りつけた。が、上人の大鎌の刃が受け止めた。
「お前の相手は後だ」
 上人が猛に蹴りを放った。
「なんてことしやがる」
 叫ぶ守人の声は上人の背後からした。迅雷の速さで上人の背後に回り込んだ守人が上人の背を打つ。
「ぐふっ」
 衝撃に上人がよろめく。その眼前でふわりがニィと笑った。
「貫くのが好きなの知ってるのー」
 ふわりの身から漆黒の粘塊が噴出、それは空で槍と変じて上人を貫いた。
「うぜえな、まったく」
 苦々しげに吐き捨てると、上人は再び二振りの大鎌を手にし、亡霊を放った。
 が、エリザベスは怯まない。傷ついた魂を胸に、二振りの星剣――サンズブランドと月光を操り、天地揺るがすほどの重い十字斬りを叩き込んだ。
「まだよ」
 志保が魂を喰らう降魔の一撃を放った。が、上人はするりと躱してのけた。
「何がまだ、だ?」
 ニタリと上人が嗤った。翻る漆黒の旋風。鮮血と衣服を散らし、志保が倒れた。


 人外の攻防。
 上人は幾度めかの亡霊を解き放った。怨嗟の鉤爪がケルベロスたちの魂を引き裂く。
 絶望から希望へ。すぐに意識を切り替えた志保は、するりと地を滑るようにして敵の間合いへ踏み込む。
「それッ! まだ終わってないわよッ!」
 志保の手が上人を引っ掴んだ。振り払おうとする上人だが、志保のは化物じみた膂力がそれを許さない。力任せに志保は上人をビルの壁面に叩きつけた。ぐらりとビルが揺れる。
「お兄ちゃん、もっと遊んでなのー」
 股間から愛液を滴らせながら、ふわりは兄に抱かれようとする妹のようにビルの壁面にめり込んだままの上人の胸に飛びついた。その腕を巨大な刀に変形させて。微笑みながら、天使のような少女は朱に染まって上人をぶった切った。
「遊んでやるぜ」
 血をしぶかせ、上人は虚数空間を通じた刃を閃かせた。ふわりの肉体の一部が文字通り消滅する。
「かなり弱ってきている。いけるわよ!」
 リティが叫んだ。
 機械のように冷静であれ。癒しに徹し、敵を見定めていた彼女にはその事実は明白であった。
 ならばこそ転じる。攻勢に。それがリティがはじき出した演算の回答であった。
 リティのかまえた重力鎖集束火線砲から光が噴出した。眩く冷たい光は上人を傷つけるだけでなく、その力をも弱める。
「く、くそがっ!」
 上人は怒鳴った。そしては気づいた。クロエが摩術の発動に余念がないことに。彼女の発動させようとしている大規模摩術には複雑な魔法陣の形成が必須なのであった。
「はっはは。その首、落としてやるぜ」
 上人が跳んだ。死神と化し、命を刈り取る禍々しき大鎌をクロエの首めがけて振り下ろした。
 ザンッ。
 刃は肉体の半ばまで切り裂いた。クロエの――いや、ジークリットの。
「き、貴様――」
 上人は呻いた。胸部装甲が破壊され、そのために瑞々しく豊かな乳房とやや黒ずんだ乳首をさらすことになりながら、ジークリットが血笑を顔にうかべたからだ。
「ふふん。時間稼ぎ、はさせて貰った」
 ジークリットが告げた。するとジークリットの仇とばかりにソラマルが怒りの爪で鋭く引っ掻いた。
 刹那だ。クロエの声が響いた。
「ジークちゃん、ありがとう…! でも、あたしも守って貰うばかりじゃない…! いくよ!」
 踊る、踊るよ、雪の精霊!
 雪よ! 雪よ降れ! 降り注げ魔力の雪!
「天候大魔術! フロストシュネーヴァイス―!」
 呪文の詠唱終了。その瞬間、世界が銀色に染まった。吹雪く雪が降り積もったのである。
 天候を操る。それは神の御技ではあるまいか。デウスエクスですら凍りついた。
「降り注げ、厄災の星たちよ!」
 実の兄かもしれない。その人が、何故妹を辱め、命を奪おうとするのか。その哀しく無残な理由を問い質したいという気持ちはエリザベスにはあった。が、今は猛をフォローすることが先決である。
 疑似的に作り出した隕石群を上人に降らせながら、エリザベスは叫んだ。
「いまよ、鳴神さん!」
「わかったよ」
 猛が躍りかかった。が、待ち構えていたのは最後の力を振り絞った上人の魔的な嗤いであった。疾る大鎌が猛の首を薙ぐ。
「地獄に連れて行ってやるぜ」
「そうはいかないんだ」
 大鎌の刃が猛の首寸前でピタリととまった。横からのびた手が上人の腕をひっ掴んだからだ。
「地獄へはお前一人でいってもらうぞ。今だやったれ!」
 上人の腕をひねり上げながら守人が叫んだ。堪えるように猛が肉薄する。
「兄さん!」
「猛!」
 からみあう視線。ぶつかり、しぶきを散らす想い。
 問いたいことは山ほどあった。が、今は言葉では問うまい。問うは鳴神不動流、必殺奥義――。
「バーニングブレイカー! もっとだ!もっと寄越せソーラディウス! ここで確実に焼き尽くす!」
 自身の裡のモノに呼びかけ、猛は放った。体細胞の極限活性と生体電流の一点収束が生み出す攻撃を。
 小太陽にも似た爆発。紅蓮の炎が上人を飲み込み、灼き尽くした。


「……終わったの、か?」
 辺りを見回し、ふっと守人は息を吐いた。上人の姿はなく、その邪悪な殺気の残滓もない。
「辛い戦いだったね……」
 クロエが猛に声をかけた。
「私もお兄ちゃんと戦った事あるから…辛い気持ち、わかるよ…」
 クロエはいった。なんの助けにもならないかもしれない。けれど知っていて欲しいのだ。同じ哀しみを抱いた者がそばにいることを。
「……悲しまないでください」
 志保はそっと手をあわせた。敵にも仲間にも救いを求めて。それは鎮魂の祈りである。祈ることしかできないことが少し悔しいけれど。
「あなたの思い出の中に、お兄さんは今も生きてますから」
「……そうだね」
 伏せていた目を猛は上げた。
 空は蒼く高く。その彼方には兄の笑顔が映っていた。昔見た、兄の軽薄そうだけれど、無限の優しさの滲む笑顔が。
「じゃあね兄さん……たまには思い出してあげるよ………」
 そっと猛は囁いた。

作者:紫村雪乃 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年12月15日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 2/感動した 1/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 1
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