朔風と冬硝子

作者:犬塚ひなこ

●冬色の少年
 朔風が吹き抜ける昏い森の奥、硝子の瞳を持つ少年は膝を付いた。
「お前、僕に何を埋め込んだ……?」
 苦しげに顔をあげた少年――否、唯の機械体であるダモクレスは眼前の黒衣に身を包んだ影に問いかける。少年の肌は冬に降る雪のように白く、硝子の眼は氷のようだ。
 死神の女はそんな彼を一瞥しただけで何も答えず、代わりに命令を下す。
「お行きなさい。グラビティ・チェインを蓄えてケルベロスに殺されるのが貴方の役目」
 そうして死神が示したのは森の外にある街。
 人目に付かぬ場所で待機を命じられていた機械少年はゆっくりと立ち上がった。
「違……う、僕に下された命令は……そんな、ことじゃ――」
 否応なしに身体が動き、死神の命令を実行しようとしてしまう。機械の身体は今や『とにかく力を取り込まなければならない』という強迫観念めいたものに支配されている。その理由は女が彼に埋め込んだ死神の因子にあった。
 死神は何も語らず踵を返して去り、少年はふらふらと街の方に歩き出す。
「力を……力を得ないと……」
 譫言のように呟くダモクレスの少年の瞳には光は映っていない。因子を宿された彼は今や、ただグラビティ・チェインを求めるだけの物と化していた。

●朔風に消ゆ
 コードネーム、冬雪。
 それが今回、死神に因子を埋め込まれて操られたアンドロイドの名だ。
「雪のように白い肌と髪、透き通った冬の氷めいた硝子の瞳が印象的なダモクレスさんでした。本当なら事件を起こさず待機している機体だったようですが……」
 雨森・リルリカ(花雫のヘリオライダー・en0030)は彼が黒衣の死神に因子を植え付けられてしまったと話し、このままでは近くの街が危ないとケルベロス達に説明した。
 しかし、今からすぐに向かえばダモクレスが森から出る前に補足できる。
 逃がさぬよう取り囲んで戦いを挑めば向こうも応戦せざるを得ない。そのまま撃破して欲しいと願い、リルリカは敵の詳細を語った。
「敵は一体だけで配下などを呼ぶことはありません。強さもほどほどなのですが、死神の因子が宿っているので注意して戦って欲しいのです」
 この敵は倒すと死体から彼岸花のような花が咲き、どこかへ消えてしまうという。
 だが、デウスエクスの残り体力に対して過剰なダメージを与えて死亡させた場合は体内の死神の因子が一緒に破壊されるため花は咲かず、死体は死神に回収されない。そのことに気を付けて戦って欲しいと伝えたリルリカは其処で説明を終える。
 すると話を聞いていた遊星・ダイチ(戰医・en0062)がぽつりと呟いた。
「因子が齎す衝動に抗えない、か。デウスエクスであっても何だかやりきれないな。同情の気持ちがないわけじゃないが……」
 ダイチは過った思いに首を振り、情けをかけてはいけないと自分を律する。
「そうですね。でもでも、まずは被害を食い止めないといけないです!」
 リルリカは番犬達を見つめ、どうかお願いします、と頭を下げた。
 たとえ利用されて望まぬ破壊を命じられた者だとしても敵は敵。必ず倒して欲しいと告げた少女は仲間達の背を見送った。


参加者
未野・メリノ(めぇめぇめぇ・e07445)
砂星・イノリ(ヤマイヌ・e16912)
ラズリア・クレイン(黒蒼のメモリア・e19050)
羽鳥・紺(まだ見ぬ世界にあこがれて・e19339)
ルト・ファルーク(千一夜の紡ぎ手・e28924)
凍夜・月音(月香の歌姫・e33718)
ニコ・モートン(イルミネイト・e46175)

■リプレイ

●境界線
 冬のいろを纏った風が周囲の樹々を揺らす。
 肌を刺すような冷たい感覚をおぼえ、ルト・ファルーク(千一夜の紡ぎ手・e28924)は森の奥を見据えた。視線の先に捉えたのは苦しげな表情を湛える少年。
 その動きは緩慢だ。何かに抗うようによろめき、近くの幹に寄り掛かった少年はケルベロス達の存在に気付いて顔をあげる。
「誰……?」
「お前を止めに来たケルベロスだ」
 ルトは彼からの問い掛けに答え、傍らの遊星・ダイチ(戰医・en0062)と共に静かに身構える。ニコ・モートン(イルミネイト・e46175)は此方に向けられる硝子の瞳を見つめ返し、首を横に振った。
「正直なんとかしたいという気持ちが芽生えてきますね……」
 人形めいてはいるが相手は人型。しかも内に宿らされた破壊衝動に何とか逆らおうとしている。凍夜・月音(月香の歌姫・e33718)はニコの声に首を縦に振り、白磁のような肌と硝子の双眸を確かめた。
「雪に、硝子。どれも、とても儚いわね」
 月音が思いを零すと、ラズリア・クレイン(黒蒼のメモリア・e19050)も僅かに瞳を伏せて望まぬ戦いを強いられている相手を思う。
「いくら敵とは言えども、このような形で相対するのは心苦しいものがございますね」
「苦しみながら戦うなんて、あまりにも痛々しいお話です」
 羽鳥・紺(まだ見ぬ世界にあこがれて・e19339)も頷き、よろよろと体勢を立て直す少年に同情めいた思いを抱く。砂星・イノリ(ヤマイヌ・e16912)は掌を握り締め、仲間達と同様に彼をそっと見つめた。
 だが、相手はダモクレス。
 イノリは勿論、ラズリアも紺も彼が倒すべき相手だと認識している。
 未野・メリノ(めぇめぇめぇ・e07445)は敵から発せられる静かな殺気を感じながらミミックのバイくんに注意するよう願った。
「あなたには、恨みも憎しみもありません」
「じゃあ其処を通してくれ。僕は力を得ないといけないんだ……」
「でも、死神の謀を見過ごすわけにはいきません、から」
 少年の言葉にメリノは身構える。クラウディオ・レイヴンクロフト(羽蟲・e63325)は先程まで読んでいた本を閉じ、この先には通さぬ意思を見せた。彼の痛々しさに同情しないわけではない。しかし、クラウディオは思いを裡に仕舞い込む。
「こうなってしまっては、終わらせるしかないでしょう」
「ああ、ここは通さない」
「なんとかする方法は倒すことだけですね」
 クラウディオの呼び掛けにルトとニコが頷きを返し、仲間達は相手の出方を窺う。すると少年ダモクレスは機械腕を変形させて明らかな戦意を見せた。
「仕方ない。君たちの誰かを殺してから、僕が死ぬしかないか……」
 一瞬後、戦いの幕があがる。
 誰もそう感じて布陣するなかでイノリは思いを静かな言葉に乗せる。
「ずっと森の奥にいられたら、よかったのにね」
 囁かれた言葉は消えていき、そして――吹き抜けた朔風が戦いの始まりを報せた。

●冬の色
 葉擦れの音が途切れた刹那、稲妻を思わせる一閃が敵を貫く。
「貴方を……死神の呪縛から解き放ちましょう」
 それは敵に動く隙を与えぬラズリアの一撃だ。得物を引き、素早く後退して相手との距離を取ったラズリアに続いて紺が竜槌を構えた。
「う……」
「苦しんでいるみたいです。だからといってかわいそうに感じて手を緩めては、それこそ苦痛を長引かせるだけで酷というものですね」
 機械少年が呻く声を聞きながらも紺は轟竜の砲撃を撃ち放つ。
 メリノはバイくんが紺に合わせて攻撃と守護の姿勢を見せる様を確認し、自らも胸に溢れる思いを紡いでいく。大気を揺らして歌う音色は光を引き寄せ、仲間達に力を与えた。
「バイくん、皆さんを守りましょう、ね」
 相棒に呼び掛けたメリノの瞳は真っ直ぐに敵を見つめている。
 クラウディオも古代語を詠唱して敵に狙いを定め、その動きを阻もうと試みた。
「……必ず根は断ちます」
 少年の胸元に埋まった因子の痕に気付いたクラウディオは思いを言葉に変える。だが、敵は石化の魔法を振り払って反撃に入った。
 破壊の光線がニコに向けて放たれる。避けられない、とニコが感じた次の瞬間に駆けたルトが敵からの一撃を代わりに受け止めた。
 ニコは視線で仲間に礼を告げ、前衛へと戦い続ける者達の歌を奏でる。
「ここで止めなければ大変な事になるのは分かってます。だから、」
 絶対に、なんとしてでも止めると心に決めたニコが紡ぐ力は仲間を癒し、守護となって巡っていった。ダイチも回復を担い、月音も合わせて鋼の鬼の力を広げてゆく。
 紺とラズリアは敵の死角を突いて立ち回り、クラウディオも確りと戦況を把握する。
 冬に雪。少年の名も見た目も、どうしてか消えてしまいそうな印象が強かった。
「だから、こんな終わりが用意されたのかしら」
 月音はちいさく呟き、ふと思う。信じてはいなけれど、もし居るのなら神は随分と皮肉だ。軽く肩を竦めた月音は敵の動きを見つめて次の動作に備えた。
 そして、イノリは獣化させた腕を振るって少年を一気に穿つ。
「何も傷つけずただ、穏やかに過ごせるのなら――」
 それは、とても幸せなことだったのに。
 唇を噛み締めたイノリの一撃を受けた敵は身を翻し、更なる攻撃に出ようとする。しかし、踏み込んだルトが截拳撃で以て相手の動きを僅かに封じた。
「邪魔を、するな……!」
 少年は声を絞り出して叫ぶ。元は感情のない機械人形だというのに彼の声や表情からは苦悶が見て取れた。其処に同情する気持ちがない訳ではない。どうしようもないと分かっているのなら、すぐにでも楽にしてやりたいとルトは感じていた。
「死神の思い通りにさせるつもりはないぜ」
「はい、死神の彼岸花は絶対に、咲かせません」
 ルトの言葉にメリノが答え、隙を見て攻撃を放っていく。
 相容れない敵であるから嫌うのではない。メリノにとって嫌うべきは命を弄ぶ存在。
 ニコを中心にして解放されたミサイル弾の動きに気付き、バイくんとメリノは仲間を守りに駆けた。其処に続いたイノリは樹を蹴って跳躍する。即座にクラウディオの傍に陣取ったイノリはしかと守護役を担う。
 ラズリアはその間に更なる攻勢に入り、月光を思わせる斬撃で敵を斬り裂いた。
「苦しまないで。私たちが終わらせて差し上げます」
 静かな言葉とは裏腹にラズリアの攻撃は鮮やかかつ苛烈に放たれる。紺もまた、敵の力を削り取るべくまつろう怪談を顕現させる。
「このような形でしかお会いできなくて、本当に無念でなりません。本当に下された命令も、どんなものか知りたかったです」
 全力で戦い、少しでも早く苦しみから解き放たれるようにしてやりたい。そう願いながらも恐怖の力で足止めする紺の言葉に対し、少年が口をひらく。
「そう、だ……僕の本当の目的は来たるべき破壊の時まで、待機すること……」
 譫言のように呟かれた言葉に紺が目を見開いた。
 月音は気付く。今や死神の手先にされてしまった少年だが、もし死神の手から逃れたとしてもいつかは破壊行動の命令を下されていたに違いない。
「壊してしまえば、それも関係ないわね」
 少々気の毒ではあるけれど、と口にした月音は影の一閃で少年を穿った。ならば、せめて死神に利用されないよう命を摘み取ってあげるだけ。
 割り切った月音の言葉にニコは少しだけ俯く。
 尊い命が消えるということに関して過った思いはニコの気持ちを揺らがせた。しかし、癒しと援護に回り続けるニコの手が止まることはない。
 目を閉じ、指揮棒のように杖を振れば音のない五線譜が光となって仲間を包み込む。ニコの癒しを受けたイノリは体勢を立て直し、金属生命体を呼んだ。
「クルーン、どうか力を貸して」
 大切な友達に力を託したイノリが指先を少年に向ける。すると獣の如く姿を変えたクルーンが敵を抑え込むようにして襲い掛かった。
 其処に生まれた隙を突き、ルトは腰に携えたジャンビーアを抜き放つ。ルトが見据えるのは少年の胸元に刻まれた因子痕。
「違う、僕はこんなことをしたいわけじゃ……」
「どうにか、あの因子だけでも……!」
 頭ではどうにもならないと理解していても、そして相手がいつかは破壊を齎す者だと知っても尚、ルトは少年を因子から救う方法を探してしまっていた。
 ひらかれた異界の扉から現れた幻獣はルトを乗せて飛翔する。下降と同時に短剣の切先と、そして鋭いグリフォンの爪が少年の胸元に向けて振り下ろされた。
 だが、埋め込まれた因子だけがどうにかなることはない。紺はルトの行いに悲しげに首を振り、クラウディオもそれが叶わぬ思いだと感じていた。
 クラウディオとて過去に従属させられていた身。自由に行動を選べない冬雪には同情を禁じ得ないが、敵として対峙した以上は戦うのみ。
「最早、彼は死神の手先。救い出す未来はないに等しいのです」
 数多の魔導書を創り、或いは廃棄し続けた魔法の断裁機がダモクレスの頭上に召喚され、対象の身を規定通りに断裁していった。
 よろめいた少年の力もあと僅か。月音とメリノは頷きを交わし、仲間達も近付く最後に向けて気を引き締めた。
 そして、戦いは佳境に入っていく。

●断つ運命
 無理やり目覚めさせられ、捻じ曲げられてしまった命のあり方。
 メリノは呻き、足掻く少年を見つめ続ける。少女は決して救うなどという烏滸がましいことは口せず戦い続けていた。
「もう一息です、一緒に守りましょう、ね」
 バイくんに呼び掛けたメリノが願うのは、それでも少しでも安らかにあって欲しいということ。仲間の守護を固めながら、死神の駒となって蘇ることなく葬送できるようにと願ったメリノはラズリアに力の加護を与える。
 月音は少年がミサイルを発射することに気付き、皆に注意を呼び掛けた。
「今、雪が降っていないのは少し残念ね。とても絵になったでしょうに」
 警戒すると同時に周囲を見渡した月音はそっと呟く。少年は苦しむばかりで何も答えようとしなかった。月音は僅かに目を細め、ダモクレスの胸元に注視する。
「季節の外れの彼岸花は、咲かさせないわ」
 そして、月音は鋼鬼の力を前衛へと施していった。
 更にクラウディオが無数の黒鎖が放出して僅かなダメージを相手に与えた。イノリも最後の攻撃を担うラズリアへと力を集めるべく満月の光球を戦場に顕現させる。少年は最早、身動きが出来ぬほどに弱っていた。
 彼が足掻くなら、受け止める。それだけがボクに出来ることだから、と口にしたイノリは決して視線を少年から外さなかった。
「キミの居た森にお帰り」
「あなたの最期は、この目にしっかりと焼き付けます」
 紺はぎりぎりまで敵の体力を減らそうと狙い、地面を蹴りあげる。浮き上がった礫は銃弾のように宙を舞い、少年の躰に小さな傷をつくっていく。
 それに対して敵は力を振り絞り、機械腕をメリノに向けて振り下ろした。
「一人だけでも、倒して……う、ぅ……違う……!!」
 葛藤しながらも容赦のない一閃がメリノを襲う。だが、バイくんが主を守る形で割り入り、重い衝撃を受け止めた。
 大丈夫か、と声を掛けたルトはミミックの損傷を気に掛ける。されどニコが素早くバイくんを癒すことで事なきを得たらしい。
 ルトの裡に宿っている思いは未だ消えていない。それでも、と顔をあげたルトは翼から聖なる光を放ち、敵の罪へと攻撃を行った。
「きっと少年……冬雪だって、最後に死神が笑う結末は望んでいないはずだ」
 そう思わないと、やりきれない。
 付け加えるようにルトがちいさく呟いた声には複雑な感情が宿っていた。ニコもまた、言葉に出来ない思いを胸に秘めている。
 しかし、それを言葉にすることはなかった。せめてもの弔いの気持ちを持って行動したいと考えていることが己のエゴである事も知りながら、ニコは癒しで仲間を支え続けた。
 クラウディオは掌を高く掲げ、仲間に賦活の力を与える。
「その苦しみと葛藤に思うところはあれ――しかしだからこそ、貴方を行かせてやるわけにはいかないのです」
 胸元を抑え、よろめく少年に言葉を向けたクラウディオ。これまでに受け取った仲間からの力が漲っているのを感じたラズリアは魔力を紡ぎ、亡霊王の弓矢を召喚した。
 彼女が最期を齎す様をメリノとイノリ、そしてニコやルト、紺達が見守っている。
 少年は哀れには思えども、同情はしない。
 ラズリアに出来ることは最大限の力を振るって戦うこと。それが敬意を表すことだと己を律し、ラズリアは敵を見つめた。
「これが、私の全身全霊……! 絶対にはずしません!」
 呼び出された星光の弓から放たれた矢は、迷うことなく敵を刺し貫く。
 そして、その力は眩い煌めきとなって戦いの終わりを彩った。

●或る冬の夜に
 膝を付いた少年はそのままゆっくりと地面に倒れ込んだ。
 その口許が僅かにひらいて何かを紡ぎかける。しかし言葉は発せられることはなく、彼は力なく地に伏した。
 紺は彼が死を迎えた――否、機能を停止したのだと悟って武器を収める。
 その躰から死神の因子の証である彼岸花が咲くことはなかった。そして、ダモクレスの身体は因子の完全消滅と共に消えていく。
 月音は自分達の任務が成功したのだと感じ取り、そっと息を吐いた。
 夜の空気にとけてゆく吐息は白く、まるで雪を思わせる静かな色だ。その彩を見たラズリアはこれから巡る季節に思いを馳せる。
「もう、雪が降る季節になったのですね」
 ――冬の名を持つ彼が、どうか安らかに眠れますように。
 ラズリアが願う思いと言の葉を聞いたイノリは目を閉じ、クラウディオやメリノは荒れた周囲を見渡して辺りを修復していく。紺と月音も仲間達に倣って周辺を直す手伝いを行い、ルトは樹の根元に即席の墓標を立てた。
「……」
 無言のまま、目を伏せたルトの裡には自分自身への苛立ちがあるようだ。
 どれほど力をつけても全てを救うことができない。そんな彼の思いを感じ取ったのか、ダイチもまた無言でちいさな墓標を見下ろしていた。
 ニコは少年が倒れていた場所へと赴く。本当にこれで良かったのか。自問する思いに答えは見つからなかったが、ニコは胸に手を当てて祈りを捧げる。
「今はどうか安らかに」
 そしてまたいつか違った形で会える事を願って。ニコの思いは静寂の夜の最中に交じっていった。メリノもバイくんと頷きを交わしあい、自分達なりの葬送の意を紡ぐ。
 寒い、寒い冬の夜に奏でられたのは癒しのうた。
 その音色は花をかたどるもの。弄ばれ、失われた命に葬送のためにせめてもの手向けとして、光の花となって降り注ぐ。
 その想いが、迷うことなく、惑うことなく、届きますように、と――。

作者:犬塚ひなこ 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年12月13日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 1/素敵だった 4/キャラが大事にされていた 3
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