語呂合わせポケベルダモクレス

作者:なちゅい

●49、4649(至急、よろしく)
 福岡県のとある企業街。
 企業で働くサラリーマンが日々の業務へと勤しむ上で、スマートフォンやタブレットは欠かせない機器だろう。
 そんな中、敢えてPHS、人によってはポケベルなどを使う人もいる。
 他の端末と周波数が異なるなど繋がりやすい利点もあり、ごく一部の企業のみが使用しているとのことだ。
 そんなポケベルがなぜか、とあるゴミ集積場へと投棄されていた。
 今なお現役で使っている人が壊れたからと捨てたのか、それとも、今の今まで持っているのを忘れていて不要と感じて処分したのか……。
 そんなうち捨てられたポケベルへ、てくてくと歩いていく、握りこぶし程の大きさのダモクレス。
 デウスエクスが力尽きて宝石化したコギトエルゴスムにも似た物体に、クモの脚のような物がついたような姿をしていた。
 脚を動かしてポケベルの中へと入り込んでいったダモクレスは内部から機械的なヒールを使い、その身体を修復した上で身体を造り変えていく。
 箱型のようになったポケベルに手足が生えたようなそれは、少し大きめのミミックを思わせるような姿をしていた。
「1056194」(いまからいくよ)
 画面にそんな数字の羅列を画面に表示し、ダモクレスは獲物を求めて周囲を歩き始めたのである。

 今や、通信のツールとして皆が使用しているのは、ほとんどがスマートフォン。
 通信の枠に留まらず、最近はゲーム、本、生活密接型のアプリなど、様々な機能を備えており、これ1つでなんでも出来てしまう優れものなのは知ってのとおり。
 そんな万能なスマホ全盛のこの時代に、なぜかポケベルという単語を聞くことになるとは、ケルベロスはもちろんのこと、リーゼリット・クローナ(シャドウエルフのヘリオライダー・en0039)もまた思いもしなかったらしい。
「捨てられたポケベルがダモクレス化して、語呂合わせ攻撃してくるとおもうのでござるよ!」
 金髪少女のカテリーナ・ニクソン(忍んでない暴風忍者・e37272)は笑いながら、話を持ちかける。
 それを元に、リーゼリットが予知を行うと……。
「うん、ダモクレスの出現を確認したよ」
 丁度、ケルベロスが集まったこともあり、リーゼリットは事件概要の説明を始める。
 福岡県のとある企業街のゴミ集積場に捨てられていた、ポケベル……ポケットベルがダモクレスするのだという。
 ――ポケベルって、あの、数字しか表示されないやつ?
「今どき珍しいからこそ、ダモクレスも目をつけたのかもしれないね」
 ケルベロスの疑問にリーゼリットは頷き、ダモクレスの撃破を願いたいと話す。
 ダモクレスとなったポケベルは2mほどにまで大型化しており、手足が生えている。
 一見すると、ミミックを思わせるような容姿にも思える見た目だ。
「画面に数字を表示して、その語呂合わせにちなんだグラビティを使用してくるようだね」
 キャスターとして立ち回る敵は、凶器での攻撃、眠気を誘うメロディを使い、氷結手榴弾を投げつけてくる。
 また、ケルベロスが現場に到着したタイミングはすでに警察隊が出動しており、避難が進んでいる。
 この為、避難誘導は警察などに任せ、ダモクレスの撃破に注力したい。
 状況説明を終えたリーゼリットは、こんな話を持ちかける。
「皆は普段、スマートフォンで家族や知人とどんな話をしているのかな?」
 メールや通話でたわいない話をする人もいるだろうが、現在はSNSを使って話す人も多いはず。
 そんな会話の中で、ポケベル風の語呂合わせを入れてみると、ちょっとした話のアクセントになるかもしれない。
「ふふ、その前にしっかりとダモクレスの討伐をよろしく頼むよ」
 笑いかけながら彼女は話を締め、ヘリオンの離陸準備へと向かって行ったのだった。


参加者
機理原・真理(フォートレスガール・e08508)
浜咲・アルメリア(捧花・e27886)
カテリーナ・ニクソン(忍んでない暴風忍者・e37272)
人首・ツグミ(絶対正義・e37943)
カレン・ミルニス(憑く家無き泣き女・e40074)
八久弦・紫々彦(雪映しの雅客・e40443)
クロエ・ルフィール(けもみみ魔術士・e62957)
リリベル・ホワイトレイン(怠惰と微睡・e66820)

■リプレイ

●10、194(今、行くよ)
 福岡県のとある企業街。
 すでに、現場周辺には警察などが駆けつけており、近辺で働くサラリーマン達の避難が行われている。
 そんな中、ダモクレスの出現地点へとケルベロスの一団が足早に移動していく。
「ポケベルとは、また随分と懐かしいな」
 今回唯一の男性参加者である、長身、銀髪の八久弦・紫々彦(雪映しの雅客・e40443)。
 彼は今回のチーム最年長とあって、実物が活躍していた時代を知っている様子。
 ただ、大半のメンバーにとっては過去の遺物のような扱いで。
「ポケベルって、話は聞いたことあるですけど実物は見た事ないのですよね」
 クール系のレプリカント少女、機理原・真理(フォートレスガール・e08508)は、それがどんなものかを知ってるくらいの認識である。
「はわわ、ポケベルって、どういうモノなんだぁ……!?」
 今チーム最年少のクロエ・ルフィール(けもみみ魔術士・e62957)に至っては存在すら知らない様子。未知の新種のスマホなのかと、想像を巡らせているらしい。
「ポケベルぅ? 私、今時の若者だから、全然見たことないなー」
 ネットやゲーム大好きな小柄な金髪女性、リリベル・ホワイトレイン(怠惰と微睡・e66820)も軽く手を振り、知らないとアピールする。
「でも、数字の組み合わせで意味を伝えるってのは面白いね」
「語呂合わせで連絡するのって、なんか暗号みたいなのです……」
 そんなリリベルの意見に、真理も同意する。
「ナンバーだけでコミュニケーションを取るとは、まるでスパイみたいでござるよ」
 今回の事件を予見してみせたブロンド少女、カテリーナ・ニクソン(忍んでない暴風忍者・e37272)が説明する。
 かつては歌謡曲に歌われるくらいにメジャーだった当時のトレンディーなツールで、当時の女子高生の三種の神器の一つだったのだとか。
「数字だけで伝えようという創意工夫は素晴らしいですけどーぉ……」
 そこで、軍服姿の人首・ツグミ(絶対正義・e37943)が間延びした口調でそんな当時の文化について一言。
「世代じゃないですし、ちょっと内容がわかんないですねーぇ……」
 己の主観でばっさりと切り捨ててしまったツグミに、皆苦笑してしまうのである。

●558、100371(ここは、とおさない)
 さて、ケルベロス達は街中を進み、交差点を曲がったところでそれを発見する。
 全長3mほどある直方体のような物体に、手足が生えたような姿。
 巨大化したミミックかと思わせるような姿だが、厚みはミミックよりもなく、胴体が口を開くこともない。
 そして、正面上部には、白黒の液晶画面があった。
「こんな時代にお目にかかるとはね」
「これが、ポケベル……」
 それがポケベルだと実感する紫々彦の横で、淡紅の髪に自身と同じ名前の花を咲かせた浜咲・アルメリア(捧花・e27886)もまじまじとその姿形を観察して。
「父が仕事で使っていたことがあるとは聞いたけれど、実在したのね……」
 相手の液晶画面にアルメリアが目を向けると、そこには数字の羅列が表示されていた。
『106・936、106・936』
 しかしながら、それが何を示すか、メンバー達はすぐには読み取れない。
 ともあれ、真理は周囲に一般人がいないかと気にかけながら、ライドキャリバーのプライド・ワンに突撃、牽制をさせる。
 喪服のようなパンツスーツを纏う、カレン・ミルニス(憑く家無き泣き女・e40074)は殺界を展開し、周囲に騒音被害が及ばぬようにと考慮していたようだ。
「な、なんだ、あのダモクレスさんはッツ!」
 好奇の視線を相手に向けるクロエの傍で、戦闘態勢を整えるリリベルが程なくそれを解読する。
「106・936……じゅうろく、重力……936……鎖?」
 重力の鎖。つまり、グラビティ・チェインを求めているということだろうか。
「語呂合わせ!? 何それ面白そう!」
 クロエは目を輝かせてダモクレスを見つめるが、相手は街を破壊してグラビティ・チェインを集めるつもりだ。
「我らは速やかに、ダモクレスを排除する04510(おしごと)でござるな」
 近辺の人的避難が進んでいることを確認したカテリーナがそう告げると、ダモクレスの画面が『1056194』(いまからいくよ)と変化する。
「ん? 194はいくよってわかるけどぉ、この1056って何なのだぁ? どう訳すのだぁ……?」
 それが読めず、クロエは首を傾げてしまう。
「本当に、こんなもので連絡が取れたのかしら……。ともあれ……皆は必ず守るわ」
「骨董品レベルの物を壊してしまうのは忍びないが……、大人しくなってもらわなければ」
 今回、チームの盾役を担うアルメリアは前へと進み出て身構える。
 もはや物珍しい感もある相手だが、それが暴れるのを紫々彦は是とせず、両腕に纏わせるオウガメタルを展開していく。
「機械の供養は担当外ですが……、役目を終えたものは供養せねばなりませんね」
 後方では、カレンもまたバイオレンスギターを携え、前線で戦う仲間の支援に当たるようだ。
「んー、悩んでもわかんないですし、サクッと戦闘で処理しちゃいましょーぅ!」
 ツグミは数字の並びにさほど頓着する様子もなく、全身にオーラを纏う。
 相手がダモクレスとなったのであれば遠慮など要らぬと、カテリーナもまたバトルオーラで全身を包んで。
「さあ、37564(皆殺し)と参ろう!」
 臨戦態勢に入った彼女は、目の前のポケベルダモクレスへと仕掛けていくのである。

●1010、820(戦闘、始まる)
 早速、ポケベルダモクレスも動き出す。
 画面に『04510』と表示し、敵は体内から取り出した凶器を両手に持つ。キャスターなだけあって、そいつは思った以上に身軽な動きで攻撃を仕掛けてきた。
「1010、194(せんとう、いくよ)です!」
 突き出された鋭い刃を、真理がその身で防いで叫ぶ。
 後方から、彼女のライドキャリバーのプライド・ワンがヘッドライトを赤く染め、大きく燃え上がってダモクレスへと突撃する。
 合わせて、真理が瞬時に加速して相手へと肉薄して。
「192(一気に)攻めるですよ……!」
 勢いのままに、彼女は拳に速度を乗せた一撃を打ち込んでいく。
「おしごとって、斬りつける事かーーいっ! 物騒すぎやしませんか!? ダモクレスさん!!」
 けもみみをぴこぴこと動かし、叫ぶクロエ。
 対して、相手は『4671』(しらない)とすっとぼけた態度すらとっていた。
「まず、確実に攻めていきますねーぇ」
 ツグミはオーラ『凝厭気トルウァトゥス』の一部を弾丸とし、ホーミングさせつつダモクレスへと命中させる。
 さらに、『凝傲棍スクラグス』を如意棒のように扱い、ツグミは次なる攻撃を仕掛けていく。
 カテリーナもまた攻撃の要となるべく食らいつくオーラの弾丸を放ち、ダモクレスの体力を減らしていたようだ。
 アルメリアはウイングキャットのすあまと一緒に、チームと盾として相手に対する。
 あざとく可愛いすあまは仲良しなアルメリアの頼みもあり、翼を羽ばたかせてチームメンバーの支援に当たってくれる。
 主のアルメリアも素っ気無い態度をとってはいるが、しっかりと仲間にオウガ粒子を振り撒いていた。
 紫々彦もまた戦況を見ながら、本格的な攻撃を始める前に地固めをしておこうと考えていた。
 その身に纏わせたオウガメタルを、紫々彦は光り輝く粒子として仲間へと向けていく。
 粒子にはケルベロスの感覚を鋭くし、ダモクレスへと確実に攻撃を命中させることができるようになる効果があるのだ。
 後方のリリベルは逆に、相手の足止めから立ち回り始めていた。
 一度砲撃形態としたドラゴニックハンマーから彼女は轟竜砲を撃ち込み、怯んだ相手目掛けて躍りこむ。
「ふふん、いくよー」
 敵の急所となりそうな正面中央の装甲が弱そうな部分目掛け、素早く蹴りかかるリリベルは自らの撃ちこんだ砲弾による疵を広げていく。
 その間も抵抗するダモクレスは『3614』と表示してからグラビティで氷結手榴弾を作り出し、こちらへと投げつけてくる。
「皆癒しちゃう! 回復させちゃう!」
 仲間が凍りつく様子を見たクロエは元気に叫ぶ。
 炸裂する手榴弾による攻撃が激しいこともあり、彼女はガジェッティアとして魔導金属片を含んだ蒸気を噴き出す。
「機械の神よ。願わくば、あの者に盾のご加護を 」
 その蒸気はクロエの呼びかけによって、ディフェンダーとなる仲間1人1人の盾として展開していた。
 自らのビハインドにジャマーとして足止めを任せるカレンも同じく、後方からギターを響かせていく。
 葬儀屋という職業柄な所もあるのだろうが、その曲調は鎮魂歌のメドレー。戦いの中にあって安らぎを感じさせてくれる。
(「敵に狙われると、危険でござるからな」)
 そのカレンは今回が初仕事とあって、竜鎚を手にして攻撃するカテリーナが気がけていて。
 歌う彼女へとダモクレスが視線を向けたタイミング。カテリーナは側面から相手の胴体を全力で殴りつけ、注意を反らす。
「余所見してると、スクラップにするでござるよ」
『280467』
 じゃまするなとばかりに反応したダモクレスは全身からメロディを響かせてきた。
『0833』
 表示を切り替えた敵は、心地よい音楽でケルベロス達を眠りへと誘ってくる。
 眠気に耐えつつアルメリアは高く跳び上がり、流星の蹴りでダモクレスの動きを止めにかかる。
 翼猫すあまも尻尾のリングを飛ばし、敵の腕に絡めて攻撃の手を止めようとしてくれていた。
「おやすみ~……って、なんだその攻撃はー!? 眠くなっちゃだめよーっ!!」
 クロエはそのメロディで眠気を覚える仲間の為にと、蒸気を吹きつけていく。近場では、リリベルの翼猫シロハも翼を羽ばたかせて回復に当たってくれていた。
 暴れ回る敵を止めつつ、交戦を続けるケルベロス。
 ある程度、敵の機体外部が切り裂かれ、中の基盤が見え始めたところで紫々彦は相手目掛けて飛び込む。
 感情的にはならず淡々と立ち回る彼だが、戦うことは好きなのか笑みすら浮かべて。
 紫々彦の発した霰交じりの寒風は白い渦となり、荒れ狂う獣へと変化する。
「白魔よ、吹き荒れろ」
 一声吠えた獣は冷気と氷の粒を纏い、ダモクレスへと突撃していく。
 鋭い刃に切り裂かれたような斬撃痕を残して白魔が消えた直後、リリベルが竜鎚を振るって超重の一撃を叩き込む。
 多少表面部を凍りつかしてもダモクレスは動きを止めず、またも『04510』と両手の凶器を振るってくる。
 敵の画面表示を見ていた真理がプライド・ワンと共に、仲間の庇いに回る。彼女は反転し、指輪から出現させた光の刃で反撃も叩き込んでいく。
 傷つく仲間は、カレンが鎮魂歌メドレーで癒す。彼女はただ、回復支援だけに回っていた様子だ。
 そして、カレンのビハインドは近場の瓦礫を飛ばし、ダモクレスの動きを止めようとしてくれる。
 初めての戦いにもかかわらず戦う彼女を背に、カテリーナはとっておきの術を繰り出す。
「おおっと、動くなでござる。動いたら……」
 彼女がチラつかせたのは、おそらく語呂合わせの一覧。もしかしたら、ポケベルも己の意志を示すのに苦慮しているのかもしれない。
「自分は貴方を救いません。願いもしないし祈らない。ええ、ええ。神の手など払いのけましょう」
 若干動きを硬直させた敵に、ツグミは悪の種子を見出して飛び込む。その手には魂の残滓を練り上げて形成した大鎌が握られていて。
「それが貴方の結末ですよーぅ」
 刃を振り下ろすツグミがその種子を真っ二つに割ってしまうと、ダモクレスの中に入り込んだ小さな物体が爆ぜ飛ぶ。
 みるみるうちに小さくなるダモクレスの体。クロエがその様子を見つめて。
「なんか役目終わってしーんってなるっていうのは、ちょっと寂しく感じるかもぬ……」
 その跡には、手のひらサイズのポケベルの残骸だけが地面に転がっていたのだった。

●5963(ご苦労さん)
 無事、ダモクレスを討伐して……。
「みんなー、おつかれさまー!」
 クロエが仲間達へと告げると、皆互いの傷を気遣いつつ周辺の修復作業を始める。
「もし願うのなら 願うのなら 引き金を引いてみせてよ……」
 ギターを持つカレンはグラビティとして用意していた曲をメドレーとして歌い、周囲を幻想に包んで戦闘の爪跡を埋め、さらにポケベルの墓を作っていた。
 他者向けのヒールグラビティを持たぬリリベル、ツグミなどは、サポートする形で対応していたようだ。
 一通り作業を終えたタイミングで、カテリーナは今回の依頼を受けて当時の女子高生をインスパイアしてルーズソックスにプリクラがたくさん貼られた手帳を用意していた。
「これから、プリクラ撮りにいかぬでござるか?」
 それに、アルメリアが便乗し、数人のメンバーが参加するようだったが。
「……あー、そういえば今日、ネトゲのレイドやるんだった。0906っと、連絡いれとこ」
 そうして、リリベルはスマホを取り出して連絡を入れる。『0906』……遅れるということらしい。
 それを機に、メンバー達はふと誰かに連絡を取ろうとし始めて。
 カテリーナは自身の姉にアイズフォンで『3614』と送る。
「きっと、『バグったか。7676』とか送り返してくるでござろうなあ」
 それでも、彼女は返信を楽しみにしていた様子。
(「別に、深い意味はないけどね」)
 アルメリアもまたなんとなく、少しだけ気になる大学の同級生に、『724106』と送ってみる。
 次に会うときにどんな反応をされるだろうか。怪訝な顔をされるかもしれないが、話すきっかけになればとアルメリアは考えていた。
「……そうですねーぇ。自分も創意工夫、少し試してみましょうかーぁ」
 そんな仲間達を見ていたツグミもまた、適当な知り合いへとメールしてみる。
「10724106 58010840」(今何してる? ご飯食べよう)
 しかしながら、周りが胸焼けするくらい食べる大飯食らいのツグミのこと。返信メールは、『18』(嫌)、『一人で食ってろ』と否定のコメントがほとんどだったようだ。
「49495151」(至急至急来い来い)
 クロエもまた知人にそんな文面のメールを送るが、どうやらいたずらメールと思われたらしく。
「うにょぉぉぉ!!」
 その返信メールを見て、彼女は思いっきり叫んでしまっていた。
 真理もアイズフォンで、今から帰宅する旨を恋人へと送ろうとしていたのだが。
「1002、810(とわに、はーと)……伝わるですかね、これ」
 そんな文面と睨めっこし、真理はしばらく悩んでいたようだった。

作者:なちゅい 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年11月14日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 2/キャラが大事にされていた 3
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