称えよ、勇ましき果断なる者を

作者:ねこあじ


 本日もショッピングモールは賑わい、いつもとかわらぬ平和な日――そのはずであった。
 突如としてガラスの天井、その一角が破壊され、異形の者が侵入してくる。
 ねとりと蠢く蛸足。異形はそれだけではない。威嚇するように、けたたましく咆哮する狼犬達。
 まるでそれぞれが違うのだという風に、繋ぐ鎖を引く女。腰下の獣は唸るモノ、咆哮するモノと分かたれた。
 然しながら、ソレは全て一体におさまっている。『暗礁の死神』ケートー。
 ケートーが進めば、蠢く蛸足の一つが鋭く振られ周囲の物を破壊する。
 ケートーの襲撃で、ショッピングモールは混乱へと陥り人々は避難しようとした。
 とはいえ、皆が俊敏に動けるわけではない。腰を抜かした女を噛み殺すべく、鎖音を立て獣をけしかけるケートーだが、別方向から何かを投げつけられ、その赤目を向けた。
「――」
「は、はやく、いまのうちに……!」
 物を投げつけた男が言えば、這うように逃げようとする女は、近くの者に支えられ離脱する。
「その勇気、気に入った。われら姉妹の計画の為、お前の勇気サルベージさせてもらう」
「……っ」
 じゃらりと重く鎖音を鳴らし、ケートーが言った刹那、伸びる蛸足と獣が男の胴に喰らいつき男の血肉を迸らせた。
 厚いショッピングモールの絨毯が赤へと染まっていく最中、死体となった男は異形へと変化していく。
 ケートーは命ずる。
「おまえと同じ勇気あるものを殺して、私達に捧げなさい」
 男は死体となり、そして屍隷兵となり果てた。ケートーの命令を実行するモノとして――。


「死神のサルベージ事件が発生しました」
 セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)は集まったケルベロス達への挨拶も手短に、早速事件の概要を話し出した。
 場所はとあるショッピングモール。
「この事件を起こす死神、『暗礁の死神』ケートーは、生きた人間の魂をサルベージして殺害したのち、死体を屍隷兵にして人々を襲わせます」
 襲撃を受けたショッピングモールでは多くの人が逃げ惑っており、生み出された3体の屍隷兵が各所別々に人々に襲いかかろうとしている。
「ショッピングモールから避難した人々の救護活動は、警察と消防が引き受けてくれていますが、ショッピングモール内部は屍隷兵が暴れ回っていて、皆さんでなければ手に負えない状況となっています。
 これ以上の被害が出ないよう、屍隷兵の撃破をお願いしたいのです」
 ケートーは既に撤退しており、ショッピングモール内には屍隷兵、そして取り残された人々。
 ショッピングモールは1階と2階と分かれており、1階に2体の屍隷兵、2階ほぼ真ん中に位置するフードコート付近に1体の屍隷兵。
 1階の屍隷兵は避難する人を追うように、東と西、それぞれの方向へと進んでいたようだ。
 絶えず徘徊しているため、咄嗟に身を隠した一般人は避難口まで動くに動けない状況となっていることだろう。
 2階、フードコート付近――催事場があり、秋の盆栽展が開催されていた。
 そこには主催側従業員、そして年配の者が多く逃げ遅れたようだ。2階の初動の避難はより素早く行う必要があったためだろう。今は催事場の扉を閉め、なるべく物音を立てないように彼らは潜んでいる。
 各階の移動は、ショッピングモールの東から西に設置された3つのエレベーター、同数のエスカレーター、建物の端に位置するあまり使われない階段。
 屋内への侵入はそれぞれの出入口は勿論、屋上駐車場からの経路もある。3つの、ガラスの張られたドームの1つは、ケートーが侵入に使ったものがあり一角が破壊されているのが確認できる。
「屍隷兵は、ケートーから『ウツシ』と呼ばれており、勇気のある者を探して殺そうとする性質があります」
 1体ずつ撃破の作戦、または性質を利用し、勇気ある行動を示し誘導したのちのまとめて撃破の作戦、取りようは色々とある。
 避難誘導をしながらか、倒してからの誘導か、3体は別々の場所にいるので班ごとに行動するか――然し撃破には最低でも4人のケルベロスが必要となるだろう。
「作戦自体は皆さんにお任せします。どうぞ、事件の解決をよろしくお願いします」
 そう、セリカは言うのだった。


参加者
トエル・レッドシャトー(茨の器・e01524)
アウレリア・ノーチェ(夜の指先・e12921)
クララ・リンドヴァル(本の魔女・e18856)
薬師・怜奈(薬と魔法と呪符が融合・e23154)
レイヴン・クロークル(水月・e23527)
深幸・迅(罪咎遊戯・e39251)
陸堂・煉司(冥獄縛鎖・e44483)
薬袋・あすか(天井裏のパーカー娘・e56663)

■リプレイ


 ケルベロス達がショッピングモール屋外の敷地へ辿り着いた時、場は騒然としていた。
「……。
 さて、一仕事です。
 頑張りましょう」
 騒然のレベルを音で判断し、閉じていた目を開いたクララ・リンドヴァル(本の魔女・e18856)が告げた。
 モールスタッフによる避難誘導、逃げてくる一般人は、まばらにいる。
 力無き者は逃げるのが鉄則。
(「勇敢って、何をもってそう判断できるものなんでしょうね」)
 戦いの日々に身を置くケルベロス――トエル・レッドシャトー(茨の器・e01524)は思う。ヘリオンから降下したケルベロス達は、屋上駐車場、地上の出入り口と三班に手分けし突入する作戦をとった。
「勇気ある行動、なぁ……。なんつーか、結局は俺ら番犬の普段の行動まんまでいーんじゃね?
 尤も、何を正義つーかは人それぞれだろーけども」
 深幸・迅(罪咎遊戯・e39251)の言葉に薬師・怜奈(薬と魔法と呪符が融合・e23154)は頷いた。
 おっとりとした様子で前を見たのちに、言う。
「……トエルさま、深幸さま、クララさま、色々とお任せ致しますわね」
 ケルベロスとしての生に帰結するモノ――常と化した舞台、戦場へと彼らは踏みこむ。

 外の騒然さとは一転し、屋内はほぼ静まり返っていた。否、入ったすぐ側にはゲームセンターがあり、人を楽しませるはずの軽快な音楽は今や空虚さを増すもの。
 その時破壊する音。一階か、二階か、明確な判断は出来ないが、やる事は決まっていた。
 トエルは気流を纏い、まずは催事場の方へ向かいつつ索敵を開始する。脳裏に描くはモール内の地図だ。
 相手は気配を殺す事をしない『ウツシ』――容易くその存在を察知したトエルはやや先行する。
 複数の口からの吐き出される声と濡れた音を立てる敵を視認し、仲間へと合図を送った。
 同時に震えた息遣い。怜奈が周囲へと声を張った。
「我々、ケルベロスが参りましたわ。
 敵を一階行のエスカレーター側へ追いやりますので、進路上にいる方は離れた場所へ身を潜めて頂けますか?」
「敵から見える場所に居る奴は、バックヤードや物陰に身を潜めるように頼むぜ――後は、俺らが一階への誘導を終えるまで動くな」
 と、迅が言った刹那。
『ア……』
 ズルリと重々しくウツシが動いた。
 敵の意識が仲間へと向いたのを確認したクララは、静かに駆け寄った催事場の扉を開いた。
「……あ」
 反応する中のスタッフに彼女は告げる。
「しばらくはこのままで――」
 間近のスタッフの向こうは年配の者が多く、やはり避難には時間を取られるだろう。
「隠れていて下さい。戦いの音が響いてくるでしょう、ですが、どうぞ恐れずに」
 待機という行動に忍耐が擦り切れないよう、勇気を与えるクララの姿と言葉に頷きが返された。
 扉を閉め踵を返した彼女は禁断の断章を紐解くも、ページの構成は既に脳裏に在り、詠唱を始めていく。


 一階西――自動ドアをくぐるレイヴン・クロークル(水月・e23527)と陸堂・煉司(冥獄縛鎖・e44483)。
 全体的にモール内は弧を描くような建物で、最西端は円状にテナントが入っている造りとなっている。
 家具、アウトドア用品それに伴う雑貨屋と続く通路を駆けた時、ガラスの割れる音が響き渡ると同時にくぐもった悲鳴。
 即座に駆けつける二人とテレビウムのミュゲ。
『……ア……ア』
 バキンと鉄枠とガラスの破壊音はウツシの歩む音。先のテナント内には逃げ遅れた者が二人。
 やや身を屈めるようにし加速するレイヴン。
「悪いが、此方と少し遊んでもらおうか」
 敵真横を穿つように体当たったレイヴンが割り込み様に告げた。虚ろで濁ったウツシの瞳がレイヴンを映した刹那、竜のような敵の口が大きく開かれ咄嗟に腕を掲げるレイヴン。
『グ、ウウ、ウ……!!』
 敵が地獄化された彼の腕への噛み付き――その袖が歪む。
「……そんなに殺りたきゃ、俺らから殺りゃどうだ。
 逃げも隠れもしねぇ。全部受けてやんぜ」
 言い放つ煉司が竜砲弾を撃てば、ウツシが衝撃に後退するのに合わせレイヴンが腕を押す。
「此方へ、ミュゲ」
 まずは民間人から遠ざけるのを第一に――今、ウツシの意識はレイヴンに向かっている――誘導するように前へと出る彼とミュゲ、敵を間に挟むように煉司は位置取り後を追う。
「……」
 が、そう進まない内に気配を感じ振り向く。視界に入るのはふらつきながら追って来る様子の中高生の少女。
 怯えた顔と、助けを求める目。
「……、ル、ベロ、さん……。
 っの、子、と、ともだ、ち、な……」
 震え過ぎた声だったが、聴き取れる言霊。圧し掛かるそれを胸に受けながら、煉司は頷き――自身の口が増々重くなったのを自覚しながら、避難を促した。

 やや中央入り口から入り、一階東側へと向かうのはアウレリア・ノーチェ(夜の指先・e12921)と薬袋・あすか(天井裏のパーカー娘・e56663)だ。
 見るからに敵の粘液と分かる汚れが付着する通路の部分を見つけ、追うようにして駆ける。
 しばらく進むと子供のしゃくりあげる声が聞こえ、アウレリアがそちらへと目を向ければ、女性スタッフが物陰から出てくる。
「しばらくは、まだ隠れていて――この通路は敵の誘導ルートとなるのだけど、奥に隠れる事が出来そうな場所はあるかしら?」
「あ、あります」
 必死に頷く女性スタッフに、「大丈夫、落ち着いて」と声を掛けるあすか。
「もう少しの辛抱だから、気をしっかり持ってね!」
 中央から東へ進むうち、隠れている一般人は見かけなくなっていく――しかし気配はある――敵が近くにいるのだろう、懸命な判断だ。
 そして二人は最東に位置するスーパーの手前で目的の敵、ウツシを発見する。
『ウ、ウ、ア、ア』
 紡ぐかのような、調べ。
 Thanatosを手にしたアウレリアの判断は一弾指。既に弾丸は放たれ敵を撃つ。
「私達、ケルベロスが相手をするわ。
 ――屍隷兵は、此方で引き受けるわ。終わるまで出てこないで」
 前半、後半と対象を変えて呼びかけるアウレリアの声と攻撃に、ウツシは振り向く。ビハインドのアルベルトはもしもの場合に、直ぐに一般人の庇いに入れるよう動いた。
「こっちよ」
 アウレリアの存在に誘導され動くウツシ。後を追う様に駆けるはあすかだ。
 来た道を戻る……それの何と遠く感じることか。
 ハウリングする咆哮にあすかが紙兵を散布すれば、守護に動く紙兵が陣を張るように周囲を巡る。
 ある場所に差し掛かった時、場を破くような母を呼ぶ子供の泣き声が響き渡る――されど、アウレリアに意識を向けるウツシはぶれることなく、誘導されゆく。
(「まさか」)
 と二人は思う。だが、先程のように足を止める訳にはいかないのだ。

 合流の流れを取る事となった二階班。
「二階より敵が居なくなった時点で二階にいる方は、非常口、バックヤードから避難をお願い致します」
 避難誘導の声を投げる怜奈へ被せるように、ウツシから狂いの咆哮が吐き出された。
「“不変”のリンドヴァル、参ります……」
 ィンッ! と胴を跳ね上げるように巡るハウリングに身の内を削られながらも、クララが告げる。
 最中に迅の放った鎖音はケルベロス達にとっては馴染みあるもので、展開された魔法陣が前衛を癒していった。
 敵から牽制の一撃を受け、浮遊感に包まれた怜奈は受け身の姿勢を咄嗟にとる――落下はやや長い――レイヴン達の真後ろへと着地した彼女は、言う。
「っ、直ぐに敵が落ちてきますわ。……用意はいいかしら?」
 常に無味を色を宿すトエルの瞳は、この「時」ばかりは強いものを内包する。
 彼女が背の翼を広げたウツシを光の剣で斬り上げた直後、
「汝に木の壁を与え給う」
 クララの召喚した荷台が現れ、豪速の風が吹いた。
 蹂躙の駄馬Ⅱ――読めない軌道は敵真横に向かって突進し、ウツシを弾き飛ばす。
「二階と西、合流完了、っと」
 充分な遠心が加わった迅の蹴りが敵の軌道を固定し、階下へと落とすのだった。
 もう一班が合流するまで、あと少し。


「まぁ……死神も手を変え品を変え忙しい事ですね。おかげで此方は水際で食い止めるのが精一杯ですよ」
 禁呪発動条件が容易く為せる場において、緻密な虚無魔法を編み上げるクララ。不可視の虚無球体を放つ。
「献身の精神を逆に利用するとは、悪辣極まりないです」
 ウツシの一部の体が音も無く消滅した。
 三体の敵、主体の攻撃とは別に牽制に動くは庇い手達。そして仲間の行動が良く通るように、絡め手に位置する迅だ。
(「特定の感情を持つ魂を狙う……夢喰い紛いの事をするんだな、どちらも外道には変わらないが」)
 二丁のリボルバー銃を敵へと向けるレイヴン。込めるは放出される左眼の焔。
「逃れてみせろ、出来るものなら」
 獄焔の驟雨の如く間断なく放たれる弾がウツシを撃ち抜く。
 【地獄ノ射手】蘭からレイヴンは振り向き様に射撃を行い、戦場内のウツシ達の動きを牽制した。
「戒めを解き、疾く、時を超えて飛べ」
 自らの羽根を媒介に、時流加速の力を持つ茨を召喚するトエル。
 焔の残滓のなか、茨は猛禽の姿を模し飛翔する――ウツシへ高速突撃した真白き茨の飛翔は敵胴を貫き、上昇した猛禽はその姿を解く。
『ウゥ……ア……』
 歪な声、歪な肉体、歪となってしまった命。その巨躯が崩れ落ちた。

 敵の吐き出した粘液の残滴下が床に灼き跡をつける。
「薬袋さま、一度私が浄化を行ないますわ」
 一度手を入れた方が良いと判断した怜奈があすかへ声をかけたのち、前衛に薬液の雨を降らせた。
「ありがとう、助かるよ」
 展開したケルベロスチェインはそのままに、あすかは減りつつある紙兵を追加すべく縛霊手から放っていく。
 結構な頻度で紙兵が消滅していく――ということは、ケルベロス達を動きを煩わせるものがない、ということでもある。
(「周りが少しでも長く戦えるように、しっかり援護しないと」)
 と、あすか。
 体力の消耗速度は僅かな懸念が残るところではあったが、そこは日々研鑚するケルベロスが的確な時に、そしてミュゲが応援動画で補っていく。
 煉司が肉薄するウツシは西側にいたもの。
 命張ったかと思われるこの彼或いは彼女は、あの友を救った故の末路だろうか。
(「せめて、ここで止まってもらうしかねぇ。……恨んでくれて構わねぇ」)
 手の武器を依代に。
(「あの世で幾らでも受けてやっからよ」)
「瘴霧一閃。―――呪縛、解放」
 抑制していた呪詛を一斉解放した煉司が具現化した大剣を薙ぐように斬り払うと共に、その斬撃に瘴気が纏う。
「……誰かがやらなきゃ大勢死ぬ。だったら幾らでもやってやんぜ」
 敵身を蝕む呪詛、それはウツシにとって一種の救済であったかもしれない。
 また一体と屠り、残るは一体。
 一気に攻めるケルベロス達。
「エルバイトシュトゥルム」
 秘薬を用いて能力を解放した怜奈の電気石は、周囲に、触れれば弾けるような帯電状態を構築した。
 極限増幅されたそれ、穿紅嵐が突風に乗り一気に放たれる。
 その風向きに合わせた迅がグラビティ光線を発射した。
 敵の熱を奪い、凍結させていくそれは敵の蒼身を増々褪めさせる。
『ア、ア、ア』
 敵の唄うような音を耳にしながら、あすかは唇を噛んだ。
(「誰かを守ろうと勇気を振り絞って立つのはとても尊い事なんだよ」)
 誰でも出来るわけじゃない、と彼女は思う。
(「その勇気を利用するなんて……!」)
 アルベルトが放った金縛りを受けるウツシ、その死角から深まる夜のように音も気配もなく近付くアウレリア。
 ケルベロスの力も予知も、万能ではないと分かっていても「間に合わなかった」実情を目の当たりに突きつけられる、今。
(「せめて誰かを守ろうとした人が、その手を血で汚す事のないように、力を尽くしましょう」)
「夜の指先がそっと触れるように、速やかな滅びをあげる……」
 冷たい指先は、触れた熱を奪うように自身の生命力へ変換させていく。
『ゥ、ゥ、ァ……ァ……』
 その終焉は静かに。
 褪めた蒼は崩れ、消失していくのだった。


「……」
 クララは長手袋を脱ぎ、終わりを迎えた戦場にふわりと落とす。
 緩やかに落下を見つめるトエルの表情は、いつものようにどこか空虚さを思わせるもの。
 あの時、泣いていた子供が気になったあすかは店に戻ってみるのだが、既に救助されたのか、そこには空の店舗。
 ウツシから受けた傷に触れるアウレリア。
「きちんと隠れていられたのね。偉いね」
 と、逃げ遅れた子供を誘導するのは怜奈だ。後片付けをしようとしたところに、出会った子。一緒にいた母親は腰が抜けてしまっていたようで、救助隊に支えられている。
「はいよ、りょーかい。じゃー、ヒールしてくんぜ」
 集まった被害店舗スタッフにヒールの有無を確認した迅は、手にしたモール内の地図をひらりと振り、後始末へと向かっていく。
 ミュゲはレイヴンを連れて、外の子供達を楽しませる動画を見せていた。
 緩やかに追うように外に出てきた煉司は誰かを探すように、周囲を一度見回した。

 この日、起きた出来事。
 騒然とした様は、来た時とは変わらないように見え――されどその色味は確実に変化していた。

作者:ねこあじ 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年11月12日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 1/素敵だった 3/キャラが大事にされていた 1
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