夕陽の突撃魚

作者:寅杜柳

●それは競い合うように
 兵庫県西宮市、夕日に染まった人工島の海浜公園。
 茹だるような夏も過ぎ去り、賑わいに満ちていた海岸も早くなった日の入りにすっかり落ち着いた様子となっている。
 波と砂の間に赤い翼の死神が立っていた。その傍らには全長5mほどの巨大な魚が二匹。
「お行きなさい、ブルチャーレ・パラミータ、メラン・テュンノス。ディープディープブルーファングの戦闘能力を自らの力としてみせるのです」
 死神の女が告げると、二匹は同時に陸地、丘の方へと泳ぎだす。その先には明かりの灯り始めた夜の街。獲物が数多くいるその場所を目指し、魚達は我先にと飛ぶように向かって行った。

「兵庫県の西宮市に2体の魚型の死神が現れて人々を襲撃する事件が予知されたんだ」
 雨河・知香(白熊ヘリオライダー・en0259)は集まったケルベロス達にそう切り出す。
「事件を起こすのは、ディープディープブルーファングを使役していた死神だ。あのダモクレスを量産していた海底基地が破壊された事で作戦を変更したんだろう。……まあ死神はカツオ型とマグロ型で形は似ているな。大きさは5m程で泳ぐようにして市街地に向かい住民を虐殺しようとしている」
 出現した場所が少し市街地から離れていたのは不幸中の幸いかな、と彼女は言った。
「魚型の死神は下級死神ではあるがかなり強化されているようだ。ディープディープブルーファング事件と今回の事件の関係は分からないが、ケルベロスとして2体の魚型死神を撃破し、人々を守ってきてほしいんだ」
 そこまで説明した知香は資料を広げ、説明を始める。
「出現したのは人工島で、死神達はこの橋に沿うように直進して向かってくる。陸地側、その橋近くの砂浜で迎撃すれば問題なく戦える。夕方という時間帯もあって周囲に人気はないから人払いは気にしなくても大丈夫だろう」
 続いて白熊の口から説明されるのは魚達の攻撃方法。
「攻撃方法はどちらも大きさを活かした突進、それと爆発して毒で周囲を侵す黒い弾丸が基本だ。その上でブルチャーレ・パラミータ……カツオ型の方は卵のようなものを発射して広範囲を足止めしてくる。そしてメラン・テュンノス、マグロ型の死神は内臓を捻りだすようにして触手を出して相手を縛り生命力を奪ってくる。どちらも攻撃特化でとにかくガンガン攻めて来るから何か対策はしておいた方がいいだろうな」
 そこまで説明すると、知香は資料を閉じる。
「海底基地の破壊に成功した事で、死神の作戦にも打撃を与える事ができたはず。……虐殺の他にも目的がありそうだけど、まずは目の前の被害を阻止しないとね。どうか、頼んだよ!」
 そう締め括り、知香はケルベロス達を送り出したのだった。


参加者
シルク・アディエスト(巡る命・e00636)
藤守・千鶴夜(ラズワルド・e01173)
ミリム・ウィアテスト(リベレーショントルーパー・e07815)
月詠・宝(サキュバスのウィッチドクター・e16953)
本田・えみか(スーパー電車道娘・e35557)
五栖・紅(店長代理・e61607)
霊ヶ峰・ソーニャ(コンセントレイト・e61788)
パシャ・ドラゴネット(ドラゴニアンの心霊治療士・e66054)

■リプレイ

●わたつみより
 夏の盛りに比べ日も短くなり、既に海面に近い位置に夕日はあった。
「当然ではありますが、敵もあれやこれやと画策するものですね」
 その太陽に輝くシルエットは妖精のよう。黒髪に一輪の赤薔薇を飾ったシルク・アディエスト(巡る命・e00636)は呟く。
「カツオにマグロか……」
 怪魚型の死神にも色々な形がいるんだなと、月詠・宝(サキュバスのウィッチドクター・e16953)は死神達の訪れる方角、橋の向こうを見ながらぼやく。色黒長身に精悍な肉体の青年の横には主とは真逆の印象を与えるナノナノ『白いの』がふわふわと浮かんでいる。
「カツオ型とマグロ型、今夜の夕飯は刺身にしようかな……?」
「見目が珍妙とはいえ、油断は禁物です。……サバ科は肉食と聞きますから」
 ここに現れる敵の姿にボンヤリと考え、けど呑気な事を考えている場合ではないと首を振るウェアライダーはミリム・ウィアテスト(リベレーショントルーパー・e07815)。彼女に言葉を返したのは白のコートと雪色のマフラーの藤守・千鶴夜(ラズワルド・e01173)。もっとも、油断しないよう言った彼女自身も内心は気が抜ける、というか首謀者の死神のセンスを疑っている面もあるからの言葉なのだが。
(「油断してぱくりと食べられてはそれこそ恥曝しも良いところです」)
 彼女のシャーマンズゴースト、夜空のローブを纏うポラリスも主の考えを察したようにこくんと頷く。
 恐らくはダモクレスの鮫をばら撒いていたのと同じ奴のやり方なのだろう、と無表情のまま霊ヶ峰・ソーニャ(コンセントレイト・e61788)は思案する。その目的がケルベロスを試す為のものか、或いは単に能無し――いいや、死神に限ってそれはないか、と切り捨て。
「死神? だか知らないっすが、えみかの相撲の敵じゃあないっす!」
 ドラゴニアンの少女、本田・えみか(スーパー電車道娘・e35557)は不安などどこ吹く風とばかりに気合十分。腰にしっかり巻きつけた黒い竜の尾はまわしのよう、彼女の戦闘スタイル通りだ。
 一方で、同年代の紫竜の少年パシャ・ドラゴネット(ドラゴニアンの心霊治療士・e66054)はケルベロスとして重ねた日々も経験も少なく、まだ怖さを感じてしまう。
 けれど、
「ドラゴネットも一緒とは心強いな」
 そんな竜の少年に気安い声色で語りかけるのは五栖・紅(店長代理・e61607)。旅団の仲間である彼がいるのは心強く、また彼が抱いている緊張も様子から察した。
 ならば自身は普段通り。サキュバスの青年はその名と同じ彩の双眸を橋の向こうへと向ける。
 そこに、影が在った。水面近くの空中を泳ぐよう移動する死神二匹。
(「死神の目的が何か未だにわかりませんけれども、この先の人々を虐殺させるわけにはいきません!」)
 苦しめられる人々を見ないようにする為、重厚なヘビープレートを纏ったミリムは目的を確認するよう思い返し、しっかり影を見据える。
「――せめてもの情けに華麗に料理してさしあげましょう」
 腿の辺りに隠していた白銀の銃を抜いた千鶴夜の表情は鋭く、死神達が到着する頃には敵に相対する為の貌。
「実際、に、目の、当たり、する、と、でかい、な。5m……大型、乗用車、くらいの、大きさ、か。こんなの、に、体、当たり、されたら、ひとたまり、も、ない、な」
 ソーニャが淡々と述べる。そこに恐れはない。なぜなら、
(「どんな敵でも、確実に潰すだけだが」)
 ざくっと、砂を踏みしめる音。えみかが四股を踏み、仕切りの体勢に入る。死神達の大きさに体が震えていたパシャも大きく一息し、
「……ドラゴンはもっと巨大でした。小さな敵に負けるわけにはいきません」
 その言葉と同時に日本刀を鞘から抜き放つ。表情には弱気は消え失せ、代わりには覚悟。
 陰謀も画策も、全てを粉砕するのみ。シルクが砲を向け、
「氷の花よ、咲き誇れ。その者の命を糧として」
 詠唱と共にシルクのアームドフォートから氷の弾丸が放たれ、戦闘が開始された。

●魚達は踊る
 シルクの氷の弾丸はブルチャーレ・パラミータ、鰹型に着弾、その傷から氷の蔦が拡がるが鰹に意に介した様子はみられない。さらに連携したえみかが飛び込み、聖と闇を宿した両手で強烈な張り手をぶち当てようとしたが、高速で移動する鰹の動きを上手く捉えられない。
「カツオはお腹に縞々あります。そちらからいただきましょう!」
 パシャが銀の粒子を展開して前衛の感覚を活性化、続いて紅のばら撒いた紙兵が前衛のケルベロス達に加護を与える。その間に千鶴夜が魔法の木の葉を自身の周囲に展開。
 紙兵とオウガ粒子の撒かれた空間にメラン・テュンノス、鮪型が怨霊弾を放つ。着弾し派手に爆発が引き起こされるが、攻め手はパシャらが庇い負傷はない。
「鬱陶、しい、から、少し、黙って、ろ」
 爆発をも吹き飛ばすようにソーニャが縛霊手を眼前に構え、掌から光弾を放つ。鮪を捉えたが鰹はそれを回避、そのまま攻撃を行った彼女にその巨体で突撃を喰らわせようとするが、宝が割り込みそれを防ぐ。そして即座に猟犬の鎖で地面に陣を描いて周囲の仲間の守りを固めると、主に合わせ白いのが右の耳のリングを揺らし、ハートの光線を鰹に放つ。精度に優れたそれは勢いのまま距離をとった鰹に過たず命中、動きを鈍らせる。
「これより先は行き止まり、此処で食い止めてみせます!」
 望まれぬ海よりの来訪者が人々の下へ往かぬよう、青白い炎を纏う剣と宵闇の星座剣を構えたミリムが宣言。星座剣の剣先で淀みなく砂浜に描いた守護星座が輝き、宝達前衛のケルベロス達を護るように覆う。
(「一般人のいない時間だったのが幸いだな」)
 猟犬の鎖で陣を形作り、前衛に守りの加護を与えつつ、突撃魚達の攻撃による破壊に目をやり紅は思う。突撃魚達がケルベロス達に狙いを定めている状況だから問題ないだろうが、周囲に一般人がいた場合巻き込んでしまう意図せず巻き込む可能性もある位には強烈な攻撃だ。
 シルクの瞳によく似た色合いの妖精の翅――適者生存が変形、主砲が一斉に火を噴く。鰹を狙った弾幕は速度を捉えられず。さらにソーニャが氷河期の精霊を召喚、突撃魚達を氷に閉ざそうとするが、その寸前に足止めの薄い鮪は領域外へと加速し回避。
「……流石、に、カツオ、と、マグロ、か。動き、早い、な」
 ここ地上なのだが、と言いかけた彼女に急旋回したマグロが腹部から触手の群を伸ばすが、翅を模したバーニアで加速したシルクが水しぶきを上げながら割り込み、その負傷もすかさずミリムが生成した満月の光球を投げつけ癒やす。
「ジャックポット」
 千鶴夜の凛とした声と同時、彦星の名を持つ白銀の銃が火を噴きカツオの尾を撃ち抜く。まずは基本、機動力から潰すことからだ。

 そして数度怨霊弾が爆発し、砂浜に突撃の痕が重ねられていく。
 高速で飛びまわる二匹の両方に常に注意を向け続けるのは難しく、また自身を狙い、意識を惹きつけさせるような攻撃も無かった為か、死神達は好き勝手に攻撃を重ねている。
 けれど護り手と癒し手、時折紅も回復に回り、役割を果たし連携する事でケルベロス達は負傷を抑え徐々に死神達、特に鰹型の体力を削っていく。序盤にかけた耐性や守護も戦況を優位にしている一因だ。
「我が元に集い響かせたまえ」
 細い指先で風上を向く蒼鳥の魔法陣をパシャが描けば、召喚された青の炎の髪と羽毛の妖精三姉妹が鰹の周りをからかうように飛び回り、美しくも狂気を孕んだ騒々しい嘲りでその狙いを惑わせると、呼吸を合わせた千鶴夜が砂浜から優雅に跳ね漆黒の靴から星形のオーラを蹴り込み守りを削ぐ。妨害能力を高めた千鶴夜の攻撃は狙撃手としての精度もあり、着実にカツオに呪縛を重ねていく。加えてソーニャが流星の飛び蹴りを鰹に見舞い、その体を弾き飛ばした。
 一撃が重いからこそ狙うは即効撃破。その為に着実に弱らせ外しにくくさせる事が役割と、彼女達は堅実に攻撃を重ねる。
「続いていくっすよー!」
 そこにえみかの旋刃脚――真横に潜り込み鋭く、大きく右足を上げ、鰹の胴体に足の裏を当ててそのまま砂浜に叩きつける蹴りがクリーンヒット。さらにシルクが召喚した竜の幻影より放たれた火炎が鰹を焼く。
 連続攻撃に苛立ったか、カツオ型から溢れるように押し寄せる卵、さらにマグロ型がそれに合わせるかのように怨霊弾を放つ。足をとる卵の群と爆発は同時に前衛を襲い、その連続攻撃は、守り手にすら深い傷を負わせる。
 しかし、ミリムが即座に惨劇の記憶から魔力を抽出、その傷と呪縛を癒す。千鶴夜も冷静さを崩さず、
「ポラリス、お願い」
 その主の言葉に、ポラリスが玄冬のように落ち着いた所作で星のランプを翳し、祈りを捧げる。
 さらに仕切りの体勢に入ったえみかの弾丸のような突進、けれども土俵に乗るつもりはないとばかりに鰹がその身を空へと躍らせ舞い上がるが、序盤に比べれば随分と余裕のない回避になっている。
「しっかり見てろよ……」
 宝の詠唱、竜の相撲少女に気を取られていた鰹が声の方向に向き直ったが宝の姿を正確に認識できない。胴体に強烈な一撃を喰らったと同時に認識が戻るが既に宝の姿はまた遠く、意識を外した間隙を突いて白いのがふよふよと近づき尻尾をカツオに突き立てる。痛みを感じたか鰹が泳ぎ、距離をとろうとする。
「面倒な敵にはさっさとご退場願おうか」
 しかし紅の展開したオウガ粒子が前衛を覆い、同時に呼吸を合わせたパシャの刀が振るわれる。刀を飾る結紐が夕陽に輝き、鰹を切り裂いた斬撃の軌跡を彩った。
 味方の体力はまだ十分、なればとミリムが攻撃に転じ、
「裂き咲き散れ!」
 彼女のバスタードソードに纏われた青白い炎が緋色に変化、素早く刃を振るうと緋牡丹の痕が鰹に刻み込まれる。
 連続で負わされた傷とかけられた足止めに苛立ったか、鰹型の死神は闇雲に突撃を敢行する。明らかに躱し切れぬ速度で突撃してくる死神に、シルクは適者生存をバーニアとし加速し真っ向から迎え撃つ。激しい衝突に装甲の一部が砕けるが、重圧に照準が鈍ったか急所を避けた彼女の瞳は光を失っていない。
「死中に活という程でもありませんが……捉えましたよ。御覚悟を」
 無事な砲から氷の弾丸。極至近のその攻撃は鰹に氷の蔦を拡げ、その身を覆い尽くし砂浜へと墜落させた。

●奉納はせず
 片割れが倒れても鮪型は戦意を失わない。孤を描くよう突撃してきたマグロに合わせ刃をパシャが振るったが、その速度を捉えきれず空を切る。鰹に攻撃を集中させていた為、動きを縛る呪縛は此方には殆どかからず、消耗もそれほどではなかった。
 だが千鶴夜の瑠璃の瞳がマグロの挙動を正確に見切って白銀の銃の引金を引き、さらに紅の早撃ちも同時に死神に弾痕を刻む。序盤から重ねていた感覚の活性化で幾分かはやり易くはなってはいる。
 うっとおしいとばかりに鮪が急旋回、腹を水平に向けるとそこから飛び出した触手染みた内臓の群がえみかを狙ったが、宝が庇いに入る。鰹が倒れ攻撃の苛烈さは弱まっているものの、序盤から積み重なってきた癒し切れない負傷はこのまま続けば護り手の限界を超えてしまうだろう。
 けれど、それはまだだ。
 ミリムの満月の光球とシルクの魔法の木の葉がその傷を癒やし、そこに竜の少年の光の盾が重ねられたなら、まだ戦える。
 反撃にソーニャの御霊殲滅砲。単体を狙うには効果が薄くなるが、不活性だったグラビティ以外で見切らせないようにするにはこれしかない。その光弾と同時、えみかが低い姿勢から弾丸のように飛び出し、ぶちかましを狙うが尾に弾かれ相殺されてしまう。
 弾いた直後、急に向きを変えての突撃。紅を狙ったそれを紫竜の少年が割り込み受け止める。受け止め切った分衝撃は重いが、まだ自分なら耐えられる。戦闘前に抱いていた恐れはもうやってこない。決断したなら、一度始めたのなら最後まで一生懸命戦いきるのみなのだから。
 パシャの体をハート形のバリアが包み、さらに宝の緊急手術が重ねられる。宝自身も消耗しているが、先程癒し手達が回復を行ったタイミングであることと、それでもなお残る仲間の負傷を勘定しての行動。
「今を生きる人々の元へは行かせはしません!」
 そうシルクが吼え、砲門から氷雪花の氷弾を放つ。鮪の胴体に刻まれた弾痕から纏わりつくように氷の蔦が伸び冷たい花を咲かせ始め、
「そこを動くな!!」
 さらに紅の言葉により妨げる氷壁が発動。鮪の動きを鈍らせるが、その勢いはまだまだ衰えない。腹を向け臓物の群で生命力を奪おうとする。
 しかし、鮪の挙動が急に乱れ停止。序盤から巻き込まれる形で重ねられていたパラライズの効果か、少なくともここが好機と千鶴夜は判断。凪の優雅な所作から急転、突風のようにすれ違い視認不能の斬撃を鮪に残すと、ポラリスの原始の炎が重ね放たれる。
 回復は十全、後方の二人を信頼し、竜の少年は再度惑わしの妖精たちを召喚。
 待ってましたとばかりに、全身に力を込めたミリムが体重や筋力を乗せ、超高速で星座の力を宿す剣を叩きつけ斬り裂く。
「魚、なら、魚、らしく、捌かれ、るべき。大人、しく、潰され、ろ」
 さらにソーニャが冷たく言い捨てジグザグに変形させたナイフで胴体を掻っ捌いた。彼女が飛びのくと、宝がライトニングロッドから迸る雷撃を鮪に叩きつける。しかし、煙を上げながらそれでも鮪型はケルベロス達に向けて執念深く突撃を試みる。
「同じ土俵に立った以上、えみかの相撲に付き合ってもらうっすよー!」
 けれども、それはえみかの土俵の上。
「はっけよーい……のこったー!」
 突撃してくるマグロに、小柄な竜の少女は仕切りの体勢から真っ向にぶちかます。両者の激突で一瞬停止する。しかし、弱ったマグロではそれが限界。えみかの気合と共に海へと押し出され、急にがくんと水中に墜落して水飛沫を上げる。
 横倒しでぷかぷか浮かびあがった死神は、もう動き出しはしなかった。

●平穏は守られ
「以前、の、魚、じゃ、足りな、かった、か。ケルベロス、と、戦わ、せる、こと、そのもの、狙い、可能性、ある、か?」
 この魚達を操る死神の意図をソーニャが推測するが、それが真実かは分からない。
 死神達を撃破した後、シルクやミリム、千鶴夜、宝達はヒールを手分けして行っていた。砂浜には爆発による穴や突撃に抉れた跡がいくつも生じていたが、ヒールの効果もあり潮が満ちれば元通りになるだろう。死神達の魂を喰らい終えたえみかもそれに加わっている。
 紅とパシャも仲間達の傷を癒やした後、砂浜のヒールに合流した。誰も倒れず勝利できた、仲間を癒やす竜の少年には安堵の表情があった。

 そして陽は沈み夜が来る。街は普段と変わらず光を灯し始める。
 その日常を守り抜いたケルベロス達は、ゆっくりと砂浜を後にした。

作者:寅杜柳 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年10月17日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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