灼熱のハイウェイ サキュレント・エンブリオ撃破依頼

作者:坂本ピエロギ

 8月。
 攻性植物『白の純潔』との決戦が始まろうとしている頃、大阪市内のとある場所で、殺戮の大花が開いた。
 名を、攻性植物サキュレント・エンブリオ。
 花開いた所は、深夜のハイウェイ――高速道路である。
 大阪の街に咲き誇り破壊を繰り返してきた大花は、今までと同じように空を漂いながら、鋼のごとき根を操り、市民を虐殺し始めた。
 衝突し、横転し、炎上する車。
 悲鳴と絶叫。助けを求める子供の泣き声。
 逃げ遅れた人々の辿る運命は、言わずとも明らかだ。
 死体の山を築き上げ、赤黒い火に照らされながら、エンブリオは宙を揺蕩う。
 花弁に抱きかかえた嬰児の群れを、そっとあやすように――。

「揃ったようだな。では、説明を始めよう」
 ヘリポートに集合したケルベロスを出迎えると、ザイフリート王子(エインヘリアルのヘリオライダー)は単刀直入に要件を告げた。
「大阪の街中にサキュレント・エンブリオが1体、出現する。これを撃破してほしい」
 攻性植物勢力の目的は、勢力の拠点拡大と、ゲート破壊成功率の引き下げと思われる。
 目的達成のためには大阪市内で事件を起こし、人々を大阪から追い払う必要があるため、帰省客で混雑するこの時期は彼らにとって千載一遇の好機なのだろう。
「敵が出現するのは深夜のハイウェイだ。7メートル近い巨体で宙を漂い、進路上の障害物を無差別に破壊しながら道路を北上する」
 現場のハイウェイは直線状で、車道を埋め尽くすほどの車輛が乗り捨てられている。運転することは出来ないが、大型トラックなどは攻撃の足場に利用できる。ケルベロスが着く頃には周辺の避難は完了しているので、人払い等は必要ない。
「車道には照明灯が設置され、視界は確保されている。かなりの高さがあるから、これらも足場に利用できるはずだ」
 こちらの攻撃は地上からでも命中するが、現場にあるオブジェクトを立体的に活用できれば有利に戦える可能性は高くなる。建造物はヒールで修復できるので、確実かつ迅速な撃破が求められる依頼だ。
「白の純潔との戦いも大詰めだ。どうか大阪をお前たちの手で守ってくれ。武運を祈る!」
 そう言って王子は、ヘリオンの発進準備にとりかかるのだった。


参加者
ゼレフ・スティガル(雲・e00179)
ワルゼロム・ワルゼー(枢機卿・e00300)
霖道・悠(黒猫狂詩曲・e03089)
四辻・樒(黒の背反・e03880)
峰谷・恵(暴力的発育淫魔少女・e04366)
月篠・灯音(緋ノ宵・e04557)
ヒマラヤン・サイアミーゼス(カオスウィザード・e16046)
荊・綺華(エウカリスティカ・e19440)

■リプレイ


 夜。
 濁った星空の下、ケルベロス達はサキュレント・エンブリオの出現を待ち構えていた。
 敵の進路上に位置するエリアは警察の手で避難誘導が成され、人影は見当たらない。すし詰めになった車群の明滅するハザードランプが、無人のハイウェイを照らしている。
「エンブリオは後始末が厄介だよね。胞子の対抗手段、早く見つかれば良いんだけど」
「うむ。まったく面倒なところで面倒を起こす雑草よな」
 ため息をつく峰谷・恵(暴力的発育淫魔少女・e04366)に、ワルゼロム・ワルゼー(枢機卿・e00300)は同意を示すと、よく通る声で夜空に向かって告げる。
「いないとは思うが車の持ち主よ、車体を足蹴にしてしまうがまぁ悪く思うな」
 ワルゼロムの殺界形成が包むハイウェイに市民が紛れ込んでいる可能性はない。それは、いわば彼女なりの『けじめ』のようなものだった。
 と、その時。
「なんでこんなに車があるのですか! 歩き難いったらないのですよ……っと!」
 大型トラックのコンテナによじ登ったヒマラヤン・サイアミーゼス(カオスウィザード・e16046)の視線が、虚空の一点へと注がれた。睨み据える先、波紋のように波打つ夜空に、巨大な何かが転移して来たのだ。
「さっそく来たようですね。8時の方角です!」
「……ん? ウォ、でっけー」
 振り返った霖道・悠(黒猫狂詩曲・e03089)が、驚きの声をあげる。
 サキュレント・エンブリオ――鉄の根を持つ青い花は、いまや質量と輪郭を完全に実体化させ、悠とその仲間達を見下ろしていた。
「ちょいと。梃摺りそー、だケド。気合。入れてこ」
 妖精弓『言の葉』を構える悠。矢の狙う先、花弁の中から一斉にケルベロス達へと視線を注ぐ胎児の群れを、ゼレフ・スティガル(雲・e00179)と荊・綺華(エウカリスティカ・e19440)、ヒマラヤンが真っ向から睨み返した。
「飛べるとは羨ましいね……じゃなくて。いいね、面白そうだ」
「二度目のサキュレント・エンブリオ……今度も負けません……」
「あいつら……罪のない植物を攻性植物化させているのは、あいつらのせいなのですか! 許しては置けないのですよ!」
 怒りの炎を瞳に灯すヒマラヤンに、四辻・樒(黒の背反・e03880)が頷く。
「同感だ。そろそろ奴らともケリを付けたい事だな」
 大阪の街を荒らし回った攻性植物の顔が、樒の脳裏に浮かんでは消える。
 苺農園を荒らし回った甘菓子兎のフレジエは既に討たれた。
 誘惑した男を配下に加えようと暗躍した白の純潔も、決着がつくのは間もなくだろう。
「これ以上お前達に、大阪を荒らさせる訳にはいかない。だろう?」
「その通りなのだ、樒!」
 月篠・灯音(緋ノ宵・e04557)はそう言って、ふいに顔を赤くした。ヘリオン降下の時にギュッと抱きしめた樒の感触は、まだ手の中に残っている。
(「……い、いけないのだ。戦いに集中しないと!」)
 灯音は邪念を追い払うように、真っ赤な髪を振り乱して頭を振ると、銀のロッドの穂先をエンブリオへと向けた。
「平和を蝕むお前達は許さないのだ。大阪城は絶対返してもらうのだ!」
「ギキイイィィィィ!!」
 エンブリオの槍のごとき触手が、残らずケルベロスへと向けられる。
 戦闘は開始された。


 ブン、という音とともに、エンブリオが仕掛けてきた。
 並ぶ車を撫で斬りにしながら飛んでくる鋼の根が、後衛の4人をまとめて薙ぎ払う。
「――ッ! 皆、いま治すからね!」
 根には麻痺効果があるのか、ワルゼロムと悠の体は早くも硬直を始めていた。一刻の猶予もないと判断した恵は魔術回路の一部を開放し『余剰魔術回路部分開放・浄化』の浄化の力で仲間を包み込んでいく。
「13・59・3713接続。再現、【聖なる風】……」
「あの根は厄介ですね……ばすてとさま、清浄の風をお願いです」
 麻痺から立ち直った仲間達の前方で、ウイングキャットに浄化の風を送らせながら、主人の綺華もまた『騎士ニ捧グ少女ノ祈リ』を捧げ始めた。合わせて振るわれる灯音の銀槍が、前衛の仲間達を守護と保護の三重奏で包み込む。
「天におられる……わたしたちの父よ……み名が聖と……されますように……」
「降り立て、白癒――うう、申し訳ないのだ……」
 灯音は気まずそうに、車上で跳躍の姿勢を取った樒に頭を下げる。
「ごめんなのだ、樒。ライトニングウォール、活性化するの忘れたのだ!」
「問題はない。守りが固いのは有難いからな。それと――」
 ほんの少し言葉を切って、樒は灯音に微笑みかける。
「パラライズで動けなくなったら……介抱を頼む」
「えっ? 介抱ってあの、その、か、かかか」
 赤面する灯音を背に樒は跳躍。根の迎撃をかい潜り、敵の間合いへと飛び込んだ。
「大きい分、攻撃は当たりやすそうだ。それでは派手に行くとしようか」
 再度の攻撃に移ろうとするエンブリオめがけ、樒はケルベロスチェインを展開。照明灯を支点に、猟犬縛鎖で胎児の眠る花弁を猟犬縛鎖で絡め取ってゆく。
「この鎖にはこういう使い方もある!」
「ギ……ギ……?」
 甲高い咆哮を轟かせ、エンブリオの動きが鈍くなった。そこを狙いすましたように、悠のサイコフォースと、ヒマラヤンの轟竜砲が弧を描いて花弁に着弾する。
 断末魔の悲鳴をあげ、絶命した胎児の一体が路上へと零れ落ちた。怒り狂ったように振り上げるエンブリオの巨大な根を、ウイングキャット『ヴィー・エフト』のキャットリングが切断する。
「ヴィーくん、お見事なのです!」
「ふうん。植物は苦痛を感じないというけれど、さて如何だろうね」
 射貫くような銀色の視線を敵に向け、ゼレフはトラックのコンテナを蹴って上空へ跳躍。花弁の胎児を見下ろして、炎の腕を振り下ろす。
「――つかまえた」
「ギキイイィィィ!!」
「詠唱不要! ワルゼッタァァァビーーーーーム!!」
 根を振り乱し、怒りの咆哮を轟かせるエンブリオ。ゼレフの青炎に包まれた体を、新たに赤い炎が包み込んだ。ワルゼロムの額から発射された『紅生姜破壊光線』だ。
「どうであるか、我のビームは! 避ける事など叶うまい!」
 車の上で胸を反らし、大きく交渉するワルゼロム。どこか見る者の食欲をそそる紅生姜色の破壊光は、身をよじって逃れようとするエンブリオを追尾し、容赦なく焼き切ってゆく。
 だが敵は腐ってもデウスエクス。この程度で怯みはしない。
 花弁から溢れ出る体液に身を染めながら、エンブリオが恵めがけて飛ばす注射器のように鋭い根が、割り込んだ綺華の肩へと突き刺さった。
「このくらい……平気です……」
 綺華の言葉は強がりではない。序盤に付与した防御力増加と、敵への武器封じが奏功し、ディフェンダーである彼女の負ったダメージは軽微なものに留まっていた。
 グラビティを吸い取る根を強引に引き抜いて、更なる祈りを天に捧げる綺華。闇の中へと降臨した英霊が、恵の施すマインドシールドと共に負傷者の傷を塞いでゆく。
「回復は引き受ける。どんどん攻撃して!」
 恵のサポートに背を押されるように、ケルベロスは一斉に攻撃へと移った。
 猟犬の群れは陣形を組み、照明灯を、防音壁を、トラックを、あらゆるものを足場に飛び掛かり、嵐のごとき猛攻をエンブリオへと叩き込む。
「行こうか、ノア」
 のたうつ根に狙いを定め、悠は車の屋根を伝ってエンブリオの足元へ潜り込んだ。
 燃え盛る炎をまとい、ボクスドラゴン『ノアール』がタックルで根をへし折るのと同時、ジグザグに避けた傷口目掛け、悠が『影猫の調べ』を発動する。
「にゃあ、お」
「うわっとととと! ヴィーくん、はぐれたらダメなのですよ!」
 悠の召喚した影猫の群れをかき分けながら、ヒマラヤンは防音壁の上へと跳躍。リボンを結んだファミリアロッドを、振り回す根で影猫を消滅させるエンブリオへと向ける。
「さっさと倒れるといいのです!」
 小動物の姿をとったファミリアが飛び掛かり、鉄の根にジグザグの傷をつけた。目立った状態異常の増加こそ見られないが、敵の焦りは明白に見て取れた。
 この機を逃す手はない。灯音は銀槍を天にかざし、標識の支柱に立つ樒をエレキブーストで強化する。
「樒、突撃なのだ!」
「ありがとう、灯。行ってくる」
 樒が支柱を蹴り、エンブリオへと跳躍。飛びついた真向かいでは、ゼレフがオウガメタル『銀鱗』で握り固めた戦術超鋼拳を、花弁目掛けて叩きつけている。
 次々と引きちぎられ、地面に叩きつきられて絶命してゆく胎児を、未だ花弁に残るそれは他人事のようにぼんやりと見下ろしていた。樒は惨殺ナイフ『闇夜』を振りかぶると、
「下ばかり見ていると危ないぞ」
 絶対に外しようのない至近距離から絶空斬を叩き込む。
「ピイイイィィィィ!!」
「タルタロン帝! ワイルドファイア発射である!」
 胎児を突き刺し、溢れ出る体液で周囲を汚す樒めがけて、根の先端を向けるエンブリオ。その瞬間を待っていたように、ワルゼロムの気咬弾とシャーマンズゴーストの炎が螺旋を描いて根の付け根に着弾。絶叫と共に、エンブリオの体がぐらりと傾ぐ。
「ギキエエエエエェェェェェェェ!!」
「おっと、と危ない」
 戦術超鋼拳を引き抜いたゼレフの体が衝撃で宙を舞った。ゼレフは間一髪、壁に剣を突き刺して落下を免れると、すぐさま隊列へと復帰してゆく。
 怒り狂うエンブリオの絶叫。爆発炎上する車。
 熱と狂気に彩られた夜のハイウェイを、月に輝く猟犬の牙が照らした。


 エンブリオの根が、前列を薙ぎ払った。
 武器を封じられ、ジグザグの攻撃を浴びた事で威力は大幅に落ちていたが、パラライズの付与は侮れない。
「待ってて、回復するから!」
「樒! しっかりするのだ!」
 恵は浄化の力で樒と綺華が受けたパラライズの除去を試みるも、成功したのは綺華のみ。灯音がメディカルレインで更なる回復を促すも、麻痺の戒めは解けてくれない。
「大丈夫だ……灯。中々いやらしい攻撃だが、やられる訳にはいかない!」
 樒が発動した渾身のシャウトで、今度こそパラライズは吹き飛んだ。
 いっぽうエンブリオは執拗に抵抗を続けていたが、バッドステータスを徹底的に付与された状態では、それも無駄なあがきに近かった。
「……結構疲れるね、これ」
 敵の触手をロープ代わりに闇夜を舞うゼレフ。寄る年波だねぇ、と苦笑する彼の稲妻突きが毒蛇のように牙を剥き、エンブリオを重篤な麻痺で絡め取った。
 どれほど強大なデウスエクスといえど、バッドステータス漬けにされては成す術はない。もはや空飛ぶ的と化したエンブリオ目掛け、更なるケルベロスの攻撃が殺到する。
「さァ、て。悪戯好きの黒猫が、本日御相手役に選ぶは――誰でしょう?」
「冷式誘導機全機準備完了。さあ、突撃するのですよ!」
 悠が爆破スイッチ『Innocent』を起爆。立ち上る爆炎を突き破り、ヒマラヤンの生成したミサイル群がエンブリオに次々着弾した。破裂したミサイルのオーラで凍るエンブリオを、ワルゼロムのビームと綺華のバトルオーラが容赦なく食い破る。
「ふはははは! 我のビームで焼き尽くされるがよい!」
「えっと……ごめんなさい、逃がしません……」
「ギ……ギギギギギ!!」
 体液と共に失われてゆく生命力を取り戻そうと、注射針の如き根の先端を灯音へと向けるエンブリオ。決死の一撃を放とうと、残された力を振り絞り――だが、そこまでだった。
「ギ……ギギ……?」
 積み重なったパラライズによって鋼の根が路上に垂れ下がるのを見て、ケルベロスは勝機を確信する。銀鱗で拳を覆い隠しトラックのコンテナから跳躍したゼレフが、振り下ろした戦術超鋼拳でエンブリオの守りを完全に剥ぎ取った。
「早いとこ決めさせて貰おうよ、いこう」
 それを合図に、ケルベロスの砲火が一斉に集中した。
「矢も言の葉も一緒。一度放てば、戻らない。突き刺さって、絶対に抜けないンだ」
「我と相対したのが不運であったな! 心置きなく逝くがよい!」
 悠のホーミングアローが、ワルゼロムの気咬弾が、花弁の左半分を食い千切った。
「さて、と。そろそろボクも攻撃させてもらうよ!」
「攻性植物の被害を、これ以上広げるわけにはいかないのです!」
 恵のファミリアが花弁を切り裂き、ヒマラヤンのブラックスライム『黒い塊』がその傷口をじくじくと毒で汚染していく。
「とどめを……お願いします……」
 バトルオーラをまとう綺華にハウリングフィストを叩き込まれ、防音壁に叩きつけられるエンブリオ。灯音は樒に二度目のエレキブーストを施して、
「樒、あとを頼んだ」
「わかった」
 その一言を残して駆け出す相棒を見送った。
 ふらつく体で宙へ浮かび上がるサキュレント・エンブリオ。支柱を足場に跳躍した樒は、その正中線へと狙いを定め、流れるような動作でナイフを振り下ろす。
「ただ、全てを切り裂くのみ」
 攻撃を完了し、闇夜を鞘へと納める樒。
 優雅に着地した彼女の背後で、エンブリオは凍りついたように動きを止めていた。
 そして、そのまま二度と動くことはなかった。


 戦いは終わった。
 だがそれはケルベロスにとって、苦い勝利でもあった。
「侵略者、か……何を考えてるのか解ればいいのにね」
「ええ……打つ手がないのは、歯痒いものですよ」
 エンブリオの亡骸から飛散していく胞子を、ゼレフとヒマラヤンは黙って見守っていた。
 あの胞子を止める手立ては、今の自分達には、ない。それは過去の記録からも変えようのない事実だった。
「終わった事は仕方ないのです。何とかして対策を考えないといけないのですよ」
「何とかして止められないのかな。何とかして……」
 現場のヒールを終えて戻ってきた恵が、やるせなさそうに呟く。
(「あれが全部、攻性植物の胞子……新しい災いの火種……」)
 アメーバのように形を変えて流れてゆく白い塊を見て、恵はしばし言葉を失う。
 話には聞いていたが、やはり実際に光景を目にすると心穏やかではいられなかった。
(「本部に帰ったら、これまでのデータを洗ってみようかな」)
 これまでの出現地点を検証すれば、新しい事実が分かるかもしれない。ヘリオライダーに報告できる情報が見つかるかもしれない。惨劇を防ぐためなら努力は惜しまない――。
「さてっと、お疲れさまなのだ。いつまでも落ち込んでても仕方ないのだ」
 恵らと共に修復を終えた灯音が、ぱんぱんと手を打ち鳴らす。既に始まっている次の戦いに備え、今は休息を取る。それが彼女の出した答えだった。
「樒、散歩して帰らないか? その後、珈琲でも一緒に飲もうか」
「ん、悪くはないな。では遠回りして帰ろうか」
 差し出された手を取る灯音。
 二人に続くように、ケルベロスは戦いの終わったハイウェイを去ってゆく。
 星のない空を、薄暮のようなエンブリオの胞子がふわふわと漂っていた。

作者:坂本ピエロギ 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年8月19日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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