ケルベロス大運動会~動物達のジャングルを取り戻せ!

作者:白鳥美鳥

●ケルベロス大運動会~動物達のジャングルを取り戻せ!
「みんな、お疲れ様!」
 デュアル・サーペント(陽だまり猫のヘリオライダー・en0190)が笑顔で皆に話しかけた。
「『全世界決戦体制(ケルベロス・ウォー)』が何度も起きたよね。みんなが頑張って乗り越えてきた訳なんだけど……世界の経済は大ダメージを受けちゃったんだ。それで、この経済状況を何とかする為に、面白いイベントで収益をあげよう! って事になって……『ケルベロス大運動会』が開催されます!」
 そう言ってパチパチパチと拍手をしてから、デュアルは話を続ける。
「で、ケルベロスのみんなには普通のダメージって効かないよね? それで、世界中のプロモーター達が危険すぎる故に使用できなかった『ハイパーエクストリームスポーツ・アトラクション』の数々を持ち寄って、開催国である『ブラジル』のアマゾン流域でスポーツの祭典を行う事になったんだ。みんなで広大なアマゾン川と鬱蒼たるジャングルで色々な種目に挑戦しようよ!」
 と言ってから、デュアルは一息ついた。
「というアマゾンでの大運動会なんだけど、俺からの話はスポーツとは関係ないからよく注意してね?」
 そう前置きをする。
「俺からは、お願いの話をするよ。みんな、色々な所をヒールした経験があるとは思うんだけど、今回はアマゾンのジャングルをヒールして欲しいんだ。ケルベロス大運動会の会場を提供してくれたブラジル政府からの要請で、アマゾン流域のヒールを行う事になったんだよ。実は……ゴルフ場を含めた一大リゾートを作る計画があって、ジャングルを伐採してから頓挫するという酷い事が起こってね……そのせいでジャングルが荒地になってしまってるんだ。この乱開発のせいで、住んでいる所を追われてしまった動物達も沢山いる。でも、みんなならヒールを使う事でジャングルの木々や草、色々な物を癒し戻す事が出来るよね? だから、この荒地化してしまったジャングルに森を……緑を取り戻して貰いたいんだ! みんながジャングルを再生してくれたら、豊かな自然が取り戻せるし、動物達も戻って来る事が出来る。自然豊かな森も戻って動物達が幸せになれる……そんな事が出来るのはみんなしかいないんだ。無事にジャングルを取り戻せたら、動物たちが元気で嬉しそうな姿を見せてくれるかもしれないよ? みんな、力を貸してくれないかな?」


■リプレイ

●ケルベロス大運動会~動物達のジャングルを取り戻せ!
「みんな、ジャングルのヒールに来てくれてありがとう!」
 デュアル・サーペント(陽だまり猫のヘリオライダー・en0190)は感謝の言葉を伝える。皆の力があれば、乱開発をされた荒地も緑豊かなジャングルに戻ってくれるだろう。
「風よ、新たな命の息吹となれ……」
 シル・ウィンディア(蒼風の精霊術士・e00695)は、癒しの風を起こしていく。アリッサム・ウォーレス(花獄の巫竜・e36664)は植物の力による癒しの力を、七星・さくら(日溜まりのキルシェ・e04235)は翼を広げて飛行しながら癒しの雨を降らせ、チョコ・ランタン(ウェアライダーの妖剣士・e62539)はヒールドローンを展開し、君影・流華(ウタカタノウタウタイ・e32040)はボクスドラゴンのセラフと共に唄い踊りながら癒していく。癒しながらベラドンナ・ヤズトロモ(はらぺこミニョン・e22544)は、これで自然や豊かさを取り戻してくれると良いと思う。
 レスター・ヴェルナッザ(凪の狂閃・e11206)はヒールが大の苦手だが、彼とは反対にヒールが得意なティアン・バ(映・e00040)はフィーリングでコツを伝えつつ二人で森を取り戻すために頑張った。蓮月・莉音(いつも笑顔をこころに誓う・e00382)は、次の季節に素敵なお花が咲きますようにと、その光景を想像しながら楽しく癒していき、クロセル・エルムネフト(雲烟過眼・e26287)も、そんな彼女の傍で癒していく。
(「植物さんや動物さん達の事も、考えてあげて欲しかったねぇ……」)
 そう思う天見・氷翠(哀歌・e04081)は、ノーザンライト・ゴーストセイン(ヤンデレ魔女・e05320)と共に作業着を着てヒールをしていく。更に魔女帽を被ったノーザンライトはシャベルも使って植樹も頑張り……気が付けば目が回って氷翠に癒されていた。
「ココまで来てヒールか。デウスでなくニンゲンの尻拭いらしいし」
「ヒトクイ植物の森みたいになったりしねえ? 大丈夫?」
 眉間にしわを寄せているサイガ・クロガネ(唯我裁断・e04394)に、キソラ・ライゼ(空の破片・e02771)は心配そうに声をかける。本当にヒトクイ植物が生れる一歩手前みたいに見えるのだが、それはないとサイガは返す。ヒールで開けていた空が緑で覆われ始め、森が再生していく様は中々見られないとキソラは興味深く見上げた。
(「熱帯雨林は栄養少なくて一度荒野になると……再生、難しいらしい元気に丈夫に、早く緑が戻りますように」)
 アマゾンの森に目をきらきら輝かせつつ、揺稀・ほこり(カササギ・e46760)は丁寧にヒールしていった。次の夏にはしっかり緑が戻っているようにと、影森・梢(黒陽炎・e61741)もヒールを頑張り、ミルフィーユ・タルト(甘いもの好き・e46588) も手伝っていく。
 グレッグ・ロックハート(浅き夢見じ・e23784)はオラトリオヴェールで癒していき、ノル・キサラギ(銀花・e01639)は、その光に合わせて『スカイクリーパー』を歌って森を癒していった。
 ウルズラ・オーベルラント(揺籃のアルクダ・e23781)は、他の人との間隔を見ながら空を飛びつつ広範囲にヒールを施していく。
 グレイン・シュリーフェン(森狼・e02868)は、広範囲と傷ついたものに対して別々にヒールを行っている。特に傷つき弱っているものや、森の支えとなる樹等に対しては、元気になれよという気持ちを込めて森の自然を守護する力を与えていった。出来る限り『幻想化』ないように気を付けつつ本来の姿になる様に思いを馳せて。
「あ゛つ゛う゛い゛……」
 へろへろとしているのはフォレス・カルスト(緑色の鹵獲術士・e38072)。彼の使うヒールは森の姿の幻を召還するもので、それを事前にジャングルを見て近づけた幻を召還してヒール活動を行っているのだが、精神的に疲れてくるので休み休みやっている。相棒のウイングキャット、デュオも背中の翼を使って一緒に癒し中だ。
「お疲れ様」
 そんなフォレスに冷たい飲み物を渡すデュアル。クーラーボックスとごみ袋をいくつか抱えて、参加してくれたケルベロス達に飲み物を配っているらしい。
「……デュアルさん、キャットタワーってここにも足場があったほうがいいです?」
「え? キャットタワー?」
 ミリア・シェルテッド(ドリアッドのウィッチドクター・e00892)に声をかけられたデュアルは目の前に現れたものに硬直する。苗木を核にして植生には合わせたらしいが形がどう見てもキャットタワーになっている樹がいくつも出現していた。
「ミ、ミリアさん? ええと……猫型の動物だけに役に立つものではないと思うけど……これがいくつもというのは……」
「後、鳥用の巣箱も作りましょうかね?」
「……鳥! うん、アマゾンは鳥が多いんだ。鮮やかな色彩だから巣箱は無い方向で、鳥が住みやすい樹とか良いと思う!」
「それじゃあ、この苗とかどうでしょうか」
 ミリアの鳥の巣箱という提案にデュアルは乗っかって、ジャングルに多い鳥類が住みやすい樹の提案をして、そちらの方向に誘導する。デュアルの隣りを歩きながらヒールしているのは小野・雪乃(光と共に歩む者・e61713)。地面に積もる循環外の化学物質も取り除けるように、ゆっくりと。
「----♪」
 響き渡る雪乃の『スカイクリーパー』の歌声。それは空に響き辺りを癒していった。
 木々を渡りながら、トモダチである攻性植物の黄金の実の力と自身の魔法の木の葉を使って次々と回復していくのはルーフ・ケルノア(森に棲む・e22922)。そのルーフを追いかけて来たのが筐・恭志郎(白鞘・e19690)。
(「……流石は野生児……もとい、森育ち。慣れてますね」)
 物凄い勢いで枝を飛び渡るルーフを見上げて追いつく事は諦めた恭志郎は、道々ヒールしていく事にする。再び花咲く未来を想いながら。

●ヒールされたアマゾンにて
 多くのケルベロス達の協力のお陰で、荒野となってしまっていたジャングルも、緑が息づいてきた。次の季節には、もっと木々が延びて、葉が茂って、花も咲き、果実が実って、動物達も見られるものに変わっているだろう。
 そんな未来を夢見つつ、ケルベロス達はヒール後の休憩をそれぞれ取っていた。

 活気を取り戻してきたアマゾンの中で、恭志郎は飛びまわっていたルーフを探していた。
「う、うぅ……もうなんもできないんだ、ぞ……」
 よく聴いた声の方向を見上げると、高い木の枝に腹ばいでばてているルーフを無事、発見。傍まで上がって水筒の水を差しだしてあげた。
「お疲れ様でした。大活躍でしたね」
「お? きょしろも森をたすけに来たのか?」
 水を受け取りながら、ルーフは嬉しそうに笑う。それに恭志郎は笑顔で返した。
「……緑も動物達も戻ってきましたよ。……ほら、何となく嬉しそうな気配がしますね」
「へへ、元気いっぱいになって良かったんだぞ!」
 木漏れ日が落ちてくるようになった森に、少しずつ賑やかな声が戻って来ていた。

「ヒールお疲れ様でした! こんなに広いと流石に大変でしたね……」
 アイカ・フロール(気の向くままに・e34327)は、一緒にヒール活動をした仲間達に声を掛ける。
「こちらもヒール終わりました。お疲れさまです」
 アイカの言葉に不来方・いちる(篝火の魔女・e28804)も言葉を返す。
「あ、いちるさん……髪に……」
「……髪ですか? あ……」
 アイカに指摘されて、いちるは髪の上に綺麗な青い羽根の蝶が止まっている事に気が付いた。
「早速戻ってきてくれたんですね……」
 こうして戻って来てくれた事を体感するのは、とても心地がよかった。
 一方、ユージン・イークル(煌めく流星・e00277)は、動物変身を使ってネズミの姿になり、ウイングキャットのヤードさんと一緒に、発見したジャガーに向かっていく。動物の友もあるので、ジャガーの方も警戒心を解いてくれている様だ。そんなユージン達の様子に皆も気が付く。
「実は拙者、あまり動物に詳しくは……おっ、あれなら分かりまする! ジャガーでござるな。ユージン殿は噛まれない様に気を付けろー」
「おーあれがジャガーっすか。すらりと伸びた尻尾にさらさらの毛並みは見習いたいっす」
 福富・ユタカ(慕ぶ花人・e00109)、そして白虎のウェアライダーである霧隠・佐助(ウェアライダーの零式忍者・e44485)は声をかける。
「ユージンさんの動物変身姿は珍しいですね。ヤードさんにジャガーさんも並んでると大変和みます」
 いちるも、見ていると和んでくる。ちょっとジャガーを撫でたい気持ちだ。
「おお、あれがジャガーですか! えだまめほどではないですが確かに可愛いですね。それに良い感じで美味しそうです」
「可愛い、鑑賞用に花ひらりにも欲しいレベル。そして確かに美味しそ…ん!? 夕雨殿!?」
 京極・夕雨(時雨れ狼・e00440)の言葉に頷いていたユタカだが、最後の言葉に驚く。なお、えだまめは夕雨のオルトロスだ。
「夕雨ちゃん通常運転っすね……動物たちを戻すためにヒールしたんだから食べちゃダメっすよー」
 夕雨に佐助からのツッコミが入る。
 そんな一同はその後、川に向かう。観たいものがあるのだ。それはアマゾン川流域に住むカワイルカ。
「わーこれが噂のカワイルカなんですね! いやー……可愛い……」
「カワイルカも愛らしいですね」
「おー、これが有名なカワイルカか。圧倒的可愛いさ、そして和んでいるアイカ殿も可愛いー」
 カワイルカを見ながら和んだ笑顔のアイカと緩み顔のいちる、そしてユタカ。
 ユージンもネズミ姿なら乗れないかと画策している。
「カワイルカって本当にいたんすね。確かにこれは和む。女の子とイルカ、イイ絵っすね」
 凄く良い笑顔をしている佐助に夕雨が声をかける。
「イイ絵でしょう、佐助さん。写真を撮るなら今ですよ」
「佐助殿、写真を撮るならいちる殿もコソッと頼む、コソッと!」
「おっ写真係っすね。任された! パシャパシャ撮ってくっすよ!」
 夕雨とユタカに頼まれて、早速写真係になり、普段は余り見る事の無いいちるの緩み顔もしっかりと撮ったりして、楽しく過ごす。だが。
「……あっ、すまん。ちょっとワニと目が合ったから離れた方が良い。退避! 総員退避!」
 ユタカとワニと目が合う。それを合図に逃げ出す一行なのだった。

 ナマケモノを観察しているのは花道・リリ(合成の誤謬・e00200)とルース・ボルドウィン(クラスファイブ・e03829)。目線程の高さの枝にいる物体を視界の隅で発見したルースが驚いた事に始まり、現在のナマケモノ観察に至る。なかなか動かないナマケモノをじーっと見ているスローな世界に入るリリ。それを見つつ、蝶なども見て楽しむルース。
 しかし、あまりに動かないので心配になったリリはナマケモノの顔を覗き込んでみる。
 ――くりくりおめめのスマイルフェイスと目が合った。
「……ちょっとボルド、コイツの顔を見てやりなさいよ」
「顔が何だって? こう動かぬと顔がどこかも分から……ぬ……」
 覗き込んだルースもナマケモノの円らな瞳に、表情が崩れてしまった。
「やっぱり似ているわよね。私の花子に……」
「……似ている。あ? ああ、花子に」
 花子はリリのとても可愛い豚のぬいぐるみの事だ。ただ、リリの方は可愛い事に心打たれているのだが、相槌を打っているルースの方は、リリも花子もナマケモノも大差ないと思ったりしているのだが、それは内緒だ。
「コイツ持って帰って……いえ、やっぱり私には花子だけだもの」
「……ぬいぐるみ買ってやるからな」
 そんなリリに、無愛想ながらもそう声をかけるルースだった。

 同じくナマケモノと遭遇したのが莉音とクロセル。莉音は出会う事をとても楽しみにしていたので、わくわくしっぱなしだ。
 莉音は動物の友を使って警戒心が解けているナマケモノに話しかけてみたり、クロセルを誘ってみたり、色々と交流を図り楽しい時間を過ごした。

 ベラドンナが見つけたアサイーで賑やかなのはシル達だ。
「へぇ、アサイーってジャングルになるんだ」
「アサイーはヤシ科と聞いておりましたが、実際に生っているところを見るのは初めてです」
「アサイーって、聞いたこと、あるけど、実は食べたことは、まだないんだよ、ね。どんな味、なんだろう?」
 シルやアリッサム、流華達は珍しそうにアサイーを眺めている。
「あ、シルちゃん、チョコくん! あそこの陰に何かいるわよ!」
「へ、あの陰っ!?」
「え? どこでしょう!?」
 さくらの言葉に、シルとチョコは、わくわくと忍び寄っていく。
 植物を楽しみながら分からないものを写真に撮ったり、流華のヒールした所に現れた鳥を皆で見たり……新しい動物達との出会いを楽しんだのだった。

 鳥を撮る! と意気込んでいるのはキソラだ。アマゾンの鳥達は変わった風体や色鮮やかさが美しく魅力的なのだ。
「オレ撮るから鳥集めてヨ」
「トリぃ?」
 カメラの準備をするキソラにサイガが手渡されたのはバードコール。教えられたとおりに回していると、似たような鳴き声や羽音がして、あっという間にサイガは様々な鳥に囲まれる。それを撮って回るキソラ。取り囲まれたサイガは最初こそ機嫌が悪かったものの、カラフルな鳥達に気を良くして来たのだけれど、見方が良く無かったのか逃げられてしまう。逃げてしまったとはいえ、木々に止まってこちらを見ている綺麗な鳥達は二人に感謝してくれているかの様だった。

 昼寝をするのに丁度良い木に育ったらよい、今は無理でもそんな力強い木になりますように。そう願いながらヒールしていったアラドファル・セタラ(微睡む影・e00884)と咲宮・春乃(星芒・e22063)。
「――あ、アルさん、あそこ」
 春乃が指差した場所には色鮮やかなコンゴウインコがいた。恋人同士なのか、ペアで仲良くしている。アラドファルもこの目で見るのは初めての美しさに目を奪われる。自分達もそうなれたら良い、そう心の中で願いながらアラドファルは繋いでいた春乃の手に少し力を籠める。それに春乃も応える様に強く握り返した。
「ほら、まだまだ動物さん、探してみよ?」
「うむ、探しに行こう」
 二人、仲良く手を繋いだままコンゴウインコ達に見送られてジャングルの探索に出かけていった。

 水辺でゆっくり過ごすのはノルとグレッグ。動物の友の力で水辺の動物達が近寄って来てくれる。カピバラやカワイルカ達を微笑みながら愛で遊ぶ。
 交わす会話は去年の運動会のサバンナで見た大きくて綺麗な夕陽の事。お互いに、まるで昨日の事の様に覚えていて。出会い、戦い以外のものを知り……お互い支え合い感謝し合える関係になった。それがとても嬉しくて幸せだ。
「来年はもっと綺麗な景色になるかな。一緒に見に来れたらいいな」
「すぐに直しきれなかった所も来年かその先に、新しく芽吹く命をいつか一緒に見に来よう」
 またここに来て、生まれ変わった景色を見る事を約束し合った。

 氷翠とノーザンライトも水辺に来ていた。カピバラを目当てに、のんびりと過ごしていたのだけれど……。
「ひーちゃん助けて……食べられるー」
 助けを求められて氷翠が見て見れば、ノーザンライトがワニに怒られそうになっていて、慌てて引き離す事になった。
「のーちゃん……ワニさんに、ごめんなさいしようね」
 ワニに謝ってから、二人でまた改めて水辺を楽しむことにしたのだった。

 ティアンはレスターとアマゾンの空を飛んでいた。ティアンはレスターの背中にしがみついて初めて飛ぶ空にはしゃいでしまう。上機嫌になって自然と耳が上下して、その事をレスターにからかわれたが、そのレスターの表情も綻んでいる。大樹に到着して、アマゾンの流域のジャングルを上から見渡す。それから二人で動物を探してみたり……あそこに鳥が、あれは何だと二人で楽しく過ごす。この景色が……彼等の故郷がもう失われない様に、そう願いながら。

 ミルフィーユ達は植物を見て回る。珍しい植物があったら写真に撮って。ほこりは大きな樹を見つけ、ミルフィーユと梢を一人ずつつれて、樹の上からのアマゾンの自然を楽しむ。
「絶景ー」
「わぁ、此処からの景色はすごく綺麗だね。こうしてみると、アマゾンの森の広さが改めて良くわかるよ」
 三人で自然を楽しみ、鳥に会いたいほこりに、梢が動物の友を使って交流を図って鳥達とも楽しんだ。

 ウルズラ、グレイン、フォレス、雪乃、ミリア、デュアル達もそれぞれのんびりと過ごす。動植物を眺めたり、調べたり、写真を撮ったり。アマゾンの自然を全身で感じて、この自然がもっと豊かになって……もう失われたりしない様に。

 荒野となっていたアマゾンは、今、新しい時を刻み始めたのだった。

作者:白鳥美鳥 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年8月11日
難度:易しい
参加:36人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 4/キャラが大事にされていた 3
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