浴衣からのチラリズムこそ大正義!

作者:あかつき


「らっしゃーい、そこの浴衣の可愛いおねえさん! ヨーヨー釣りやってかない?」
 公園での納涼祭で、ヨーヨー釣りの店の青年が通りがかりの若い女性に声をかける。
「え~……じゃあ、一回だけね」
 そういって、女性は料金を手渡し、ヨーヨーの浮いたビニールプールの前にしゃがみこむ。
「はいどうぞ」
 青年が渡したこよりを受け取り、女性はビニールプールを覗き込む。その瞬間、浴衣の合わせの隙間からちらりと胸元の素肌が覗いた。
「…………大正義だ」
 聞こえた小さな声に、女性は首を傾げながら顔を上げる。そこでは。
「浴衣から見えるチラリズム! 合わせとか、裾とかから覗く素肌! それこそが大正義っ!!」
 ビルシャナと化したらヨーヨー屋の青年が立ち上がり、夜空に向けて、はた迷惑な主張を叫んでいた。


「神門・柧魅(孤高のかどみうむ缶・e00898)の依頼で調査をしていたら、浴衣からのチラリズムを目撃した一般人が、その場で、ビルシャナ化してしまう事件が発生するらしい事がわかった。このまま放置すると、その大正義の心でもって、一般人を信者化し、同じ大正義の心を持つビルシャナを次々生み出していく為、その前に、撃破する必要がある」
 心底呆れた、というように、雪村・葵は今回の事件の概要をケルベロス達に説明する。
「大正義ビルシャナは、出現したばかりで配下はいない。しかし、周囲に一般人がいるので、大正義に感銘を受けて信者になったり、場合によっては一般人がビルシャナ化してしまう危険性がある。大正義ビルシャナは、ケルベロスが戦闘行動を取らない限り、自分の大正義に対して賛成する意見であろうと反論する意見であろうと、反応してしまうらしい。その習性を利用して、議論を挑みつつ、周囲の一般人の避難を行うようにしてくれ」
 葵は深い溜め息を吐き、肩を竦める。
「なお、賛成意見にしろ反対意見にしろ、本気の意見を叩きつけなければ、ケルベロスでは無く他の一般人に向かって大正義を主張し信者としてしまうので、議論を挑む場合は、本気の本気で挑む必要があるだろう」
 避難誘導時に『パニックテレパス』や『剣気解放』など、能力を使用した場合は、大正義ビルシャナが『戦闘行為と判断してしまう』危険性があるので、できるだけ能力を使用せずに、避難誘導するのが望ましい。また、ビルシャナは氷や閃光で攻撃をしてくる。攻撃範囲が広いので、取り敢えず一般人に被害が出ないよう、注意してほしい。葵はそう説明してから、一度言葉を区切り一つ息を吐く。
「この大正義のビルシャナは完全にビルシャナになってしまっているので説得で元に戻すことは出来ない。しかし、被害をこれ以上広げないようにする事は可能だ。みんな、よろしく頼む」
 そう言って、葵はケルベロス達を送り出したのだった。


参加者
喜屋武・波琉那(蜂淫魔の歌姫・e00313)
村雨・ベル(エルフの錬金術師・e00811)
チーディ・ロックビル(天上天下唯我独走・e01385)
アイリス・ゴールド(愛と正義の小悪魔・e04481)
イスズ・イルルヤンカシュ(赤龍帝・e06873)
伊予野・仇兵衛(這い寄る契約獣・e15447)
尽影・ユズリハ(ロストブレイズ・e22895)
霊ヶ峰・ソーニャ(コンセントレイト・e61788)

■リプレイ


「浴衣から見えるチラリズム! それこそが大正義っ!!」
 ビルシャナがそう主張する公園へ駆け付けたケルベロス達。
「なんだか変態さんみたいに叫んでるね……」
 そう呟く喜屋武・波琉那(蜂淫魔の歌姫・e00313)の浴衣の袖を引き、ミニ浴衣姿の霊ヶ峰・ソーニャ(コンセントレイト・e61788)は首を横に振る。ん? と首を傾げる波琉那に、ソーニャはビルシャナを指差し。
「ただの、変態、という、やつ、なのでは」
 ああ、なるほど。それもそう……かもしれない。波琉那を始めとするケルベロス達は、妙に感心してしまったのだが、ここで足を止める訳にはいかない。
「変態だろうと変態じゃなかろうと、そんなことで成ってしまうとは……。兎に角被害を広げさせる訳にはいかない。行こう」
 避難誘導を行う為駆け出した尽影・ユズリハ(ロストブレイズ・e22895)を追いかけるように、ケルベロス達はそれぞれ事前に決めた役割通り、行動を開始する。

「なーーーにがチラリズムだ!! 結局チラッと覗いたその先を期待してるんだるぉ!? つまり裸だろ!!」
 全力疾走の末、真っ先にビルシャナの元にたどり着いたのはチーディ・ロックビル(天上天下唯我独走・e01385)だった。叫びながら走るチーディに、ビルシャナはむっとした顔を向ける。
「何言ってやがる。裸とチラリズムの間には深く大きな溝があるんだぜ。見えそうで見えないあのロマン……あの情緒……あんたにはわからねぇのか?!」
 はんっ、と鼻を鳴らすビルシャナに、チーディは肩を竦める。
「てめぇこそ、何言ってるかわからねぇな!! 情緒? ロマン? 最初っから脱いでる方がスピーディにことが運ぶだろうが!! 『違いのわかるボク』ぶってんじゃねーぞ!! 露出度・イズ・ジャスティスだ!!」
 ビシィ! とビルシャナに向け、器用に人差し指を向けたチーディ。そんなチーディを、ビルシャナは呆れたように笑った。
「露出だけがロマンじゃねぇんだぜ。あんたはまだまだその辺りがわからねぇんだな。残念だ」
 未熟者め、出直してきな。そう言うビルシャナに、チーディの頭に血が上る。
「て、てめっ……!!」
 そんなチーディを波琉那が手で制する。
「確かに浴衣って女の子らしくて可愛いおしゃれだけど、ジロジロ見ているだけだと、女性本人の魅力を見ていないから凄く失礼なんだよ! 君、可愛くおしゃれしてる女の子の気持ち……わかる?!」
 ビルシャナに、波琉那はそう問いかける。助からないとわかってはいるけれど、少しでもこの声が届けば。仁王立ちで、きっとビルシャナを見据える。そんな波琉那をビルシャナはじぃ~っと見つめるが、ややあって。
「あっ、お姉さん……あと少しこう、屈んでもらえると」
「え? 屈む……こう、かな?」
 唐突な要求に、思わず波琉那は言われたままに少し腰を折る。すると、ビルシャナは拳を握りしめ、叫んだ。
「そう、これだよ、この角度っ!! さいっこーだな、ありがとうお姉さん!! ナイスチラリズム!!」
 ぐっ! ビルシャナは器用に親指を立て、グッジョブとウインクをする。
「話聞いてなかったでしょ?!」
 波琉那は地団駄を踏んだ。

「走らないで落ち着いて……あっちの方から避難してくれ」
 鎧姿でチラリズムはそこそこな格好のイスズ・イルルヤンカシュ(赤龍帝・e06873)は、ビルシャナとケルベロス達を遠巻きに眺めている一般人達に、避難誘導の声かけをしていく。イスズの指差す先は、村雨・ベル(エルフの錬金術師・e00811)とベルのサーヴァントであるイージーエイトさんが持つプラカード。
「矢印の通りに逃げてくださいねー」
 プラカードの矢印の向こう側には、ベルとイージーエイトさんが手際よく貼っていった貼り紙。そこにも同じように矢印が書いてあり、順番に辿っていくと安全な出口に辿り着く。
 殆どの一般人は首を傾げたり、恐怖で顔を蒼白にしつつも、矢印の通りに避難していく。しかし、中には好奇心でその場に留まり、写メを撮ろうと頑張っている人も居る。そんな命知らずの中の一人、高校生らしき男性に駆け寄って、浴衣姿の伊予野・仇兵衛(這い寄る契約獣・e15447)がその肩を叩いた。
「え、何?」
 振り返った彼に、仇兵衛は出入り口を指差して、言う。
「ケルベロスだよ! 非常事態につき離れて!」
「ケルベロス?! じゃあヤバいんだ……」
 彼は慌ててスマホを仕舞うと、頷き、逃げていく。
 子ども向けの出店の前では、しゃがみこんで泣いている男の子に尽影・ユズリハ(ロストブレイズ・e22895)が手を差しのべていた。
「私達がついている、慌てずに……さあ、こっちだ」
「うん……」
 男の子は涙を拭いながら、その手を取った。そして、二人は心持ち早足で、矢印の方へと向かっていく。

「こういう、のが、いいん、だろう?」
 浴衣の裾を捲し上げ、ソーニャが問う。
「っ……い、いや……そういうのは、違……良いけど違うっ!!」
 何処と無く矛盾した答えを発しつつ、ビルシャナはかぶりを振る。
「見えそうで、見えない、絶対、領域。その、領域、こそ、が、大正義、だろう。違う、のか?」
 問いかけるソーニャに、ビルシャナは我が意を得たりと大きく頷く。
「その通り! 見えそうで見えない絶対領域……そこにこそチラリズムの真髄がある……しかし!! わざと裾を捲し上げる……それはチラリズムと言えるのか?! 俺はそれを問いたい!!」
 なんだか、すごくめんどくさい事を言い出したビルシャナに、ソーニャが首を傾げるその後ろで、インラインスケートのアクロバットな技を次々と決めていくアイリス・ゴールド(愛と正義の小悪魔・e04481)。ミニスカ浴衣ならではのギリギリ感と動きやすさを生かした技の数々に、拘りのチラリズムがキラリと光る。
「あっーーーーーーーっと!!!! 後ろの貴女!! すごく、すごくいい……ナイスチラリズム!!」
 キラッと目を光らせるビルシャナに、アイリスはふふんと得意そうに笑う。
「そうだろう? チラリズムはいい、チラリズムは人類が生んだ文化の極みだよ。そうは思わないか、きゅーべー?」
 突然話を振られた仇兵衛は、避難していく一般人の背中をちらりと見やる。まだ、あと少し、時間が欲しいところ。そう判断した仇兵衛は、大きく頷きながらアイリスの方へと足を向ける。
「うん、そう……確かに素晴らしいものだよ、アイリスちゃん。直接的な表現よりも想像を掻き立て、よからぬ思いを冗長させることすらある」
 打ち合わせしていないというのに、仇兵衛の返答はまるで用意していたかのようだった。それもこれも、きっとアイリスのチラリズムへの拘りを理解しているが故なのだろう。そんな仇兵衛の返答に満足したアイリスは、くるりとその場で回って見せる。
「おおっ……素晴らしいっ!!」
 ビルシャナの歓声に混ざり、何やらシャッター音が聞こえたような気がする。
「…………なんだ?」
 首を傾げたビルシャナが、左右に目を向け見つけたものは。
「避難誘導、終わりましたよ!」
 浴衣の裾を巻き込むようにして片膝を突き、望遠レンズをつけたカメラを構え、ウインクするベル。ベルは膝から砂を払って、立ち上がる。
「皆さん、ナイスチラリズムでした!」
 ぐっ、と親指を立てるベルに、ビルシャナは呆気に取られたように目を瞬く。
「なっ……なんだって……。俺の知らない、チラリズムが……?」
 愕然とした様子のビルシャナに、ベルはにやりと笑う。
「浴衣からのチラリズム 確かに素敵だと言えましょう。ですがビルシャナ あなたは間違えました」
 ベルは犯人に引導を渡す名探偵のように、びしっ、とビルシャナへ人差し指を向ける。
「な……なんだと……」
 僅かに怒りを滲ませるビルシャナに、ベルは続ける。その横では、イージーエイトさんがベルを応援するように左右に揺れていた。
「そんなに目立ってしまっては、もはやチラリズムを味わうにはもう手遅れです。相手に気づかせないそしてこっそり愛でる……そうしないと相手のガードが固くなるではないですか!」
 ベルの言葉に、ビルシャナは目を丸くする。
「はっ…………そ、そうだ……俺は……何をっ!!」
 頭を抱えたビルシャナに、ベルはカメラを仕舞って告げる。
「全くあなたのせいで激写しにくくなったじゃないですか! 責任とってくださいね」
「ああ…………ってお前ぇ!! さっき撮ってたじゃねぇかぁっ!!」
 ビルシャナ渾身のツッコミに、ベルが肩を竦める。
「え? そうでしたか?」
「そうでしたかじゃねえ」
 怒りを露に、拳を握りしめたビルシャナ。そんなビルシャナの横っ面に、超硬化したイスズの拳がクリーンヒットした。


「ぎゃひっ!!」
 ずざざざざ、とビルシャナは派手に地面を滑っていく。
「む? 攻撃してよかったのか……?」
 殴ってから言うのもなんだけど。首を傾げるイスズに、アイリスは頷き。
「避難は終わっているし、問題は無いな。さて、これからは実地で……極めしチラリズムの神髄を魅せてやろう」
 キリッと瞳を光らせて、アイリスは地面を蹴って飛び上がる。絶妙な角度での跳躍に、浴衣の中は見えそうで見えない。
「っ……くそっ、なんて素晴らしいチラリズムっっ!!」
 地面に這いつくばったまま顔だけ上げて、ビルシャナは呻く。
「キミの性癖狙い撃ち☆ ってわけで、合わせろ、きゅーべー」
「アレをやるの!? わ、わかった、行くよ!」
 頷く仇兵衛はミサイルポッドを展開し、照準を合わせていく。
「チラリズムは確かにいい! でもね! ちょっと気が緩んだ時のはだけた浴衣の色気! これはチラリズムとはまた異なるジャンルに定義される! そして暑さで火照った顔! これが組み合わされば! もう駄目だね! 我慢できないね!」
 早口で捲し立てる仇兵衛に思わず視線を向けたビルシャナは、ミサイルポッドを展開したことで色々と見えそうで見えない状態の仇兵衛に目を瞬き。
「おとこのこでも……チラリズムは最高だっ!!」
 叫んだ瞬間、ビルシャナの側頭部にアイリスの流星の煌めきと重力を宿した蹴りが命中する。
「ぐほあっ」
 べしゃりと潰れたビルシャナに、仇兵衛が発射したミサイルが殺到した。
「ぎにゃあっ!!」
 どっごーん! とギャグ漫画よろしく爆発するビルシャナを背に、すたっと着地するアイリス。ふわりと広がるミニスカ、ちらりと見える脇、うなじ。
 満足げに笑みを浮かべながらアイリスが振り返ると、まだビルシャナは地面に倒れていて。
「ん、なんだか呆気ないな? チラリズムはまだまだこれから」
「ふっふっふ……ふふふ、ふふふふふふ」
 アイリスが眉間に皺を寄せ、肩を竦めたその時、ビルシャナは不気味な笑い声を上げながら、ゆらりゆらりと立ち上がる。
「見えた……見えたぞ……。チラリズムの、その奥がっ……!!」
 カッ、とビルシャナが目を見開いた瞬間、その身体から閃光が迸る。地面を抉り、全てを破壊せんとする光。
「チラリズム……見たいというのは、理解しないでもないが……あんまり不躾なのは、困る……」
 変態らしさの滲み出る閃光に渋い顔をしつつ、ユズリハとサーヴァントのシオンは仲間達を守るべく閃光と仲間達の間に身を捩じ込む。
「っ……!!」
 圧力を伴った閃光に、ユズリハは僅かに乱れた胸元の襟を引き、直す。
「チラリズム万歳っ!!!!」
 それを瞳に映したビルシャナは、満面の笑みで諸手を上げる。ユズリハは真っ赤になった顔を誤魔化すように、ふらつきながらも立ち上がる。
「くっ……」
 ヤバい奴の前ではだけてしまった、と僅かに後悔しているユズリハに、ベルはケルベロスチェインを伸ばし。
「ビルシャナの不躾な技など全部祓ってさしあげまーす」
 地面に描いた魔方陣がユズリハの傷を癒していく。それと同時に、イージーエイトさんも右に左に駆け回り、広範囲に渡ったビルシャナの閃光による仲間達へのダメージを祈りを捧げることにより癒していく。
「くそっ……直されたっ! いやしかし、チラリズムはその秒に満たない瞬間にこそ意義がある……それこそがチラリズム……!!」
 でも悔しいっ! と、唇を噛み締めて地面を蹴っ飛ばすビルシャナの背後に、突然現れたチーディ。
「……何だっ?!」
 目を丸くするビルシャナに、チーディはにやりと笑う。
「見えねぇだろ? てめぇは俺の歩みにすら追いつけねぇってこった!!」
「何を言って……ぐがっ」
 歩みを始めた部分に見える地獄の炎にビルシャナが気付いたその時、穿たれた胸に気が付く。ビルシャナは、がくりと膝を折った。
「はぁっ!」
 そこへ、波琉那がファミリアシュートを放ち、ビルシャナの傷を広げていく。
「ぐっ……」
 しかし、最後の力を振り絞り、再度立ち上がろうとするビルシャナ。そんなビルシャナに、ソーニャが掌を向けながら、言う。
「こんな、言葉、聞いたこと、あるか。見えて、しまえば、下品な、下着、たちも、見えなければ、芸術。己、妄想の、中に、あるから、こそ、いいもの、なんじゃ、ないのか。見えそうで、見えない、絶対、領域。その、領域、こそ、が、大正義、だろう」
「…………妄想の……中………」
 呆然と呟いたビルシャナを見据え、すぅっと息を吸い。
「炎よ、集え。風よ、集え。土よ、集え。沈黙させよ、殺戮せよ、討伐せよ。今この時、我の意思の元、その力を示せ」
 ビルシャナに集約していく力は限界を超え、そして。
「ぐ、ぐああああああああ!!」
 大爆発を引き起こし、溶岩と化してビルシャナを飲み込んでいったのだった。


「こっちはこれで良いな。きゅーべー、そっちはどうだ?」
 ヒールで地面の凹みを直したアイリスは、別の場所を補修していた仇兵衛に問う。
「こっちも大丈夫だよ、アイリスちゃん」
 仇兵衛は答えつつ、にっこりと笑った。
「大体、こんなところでしょうか」
 ぱんぱん、と服についた砂をはたき、ユズリハとシオンは、自身が直した部分を確認した。その横で、ソーニャも満足そうに頷く。
「ヒールはこのくらいでいいでしょうか。では……コレクションを……」
 イージーエイトさんと並んで立つベルは、持参したカメラのメモリを呼び出して、撮影したものの確認作業に取りかかる。
「さて……一段落したな。では、このまま、遊んでも大丈夫なのだろうか?」
 鎧姿のままのイスズが、誰にともなくそう問えば。
「私も自分へのご褒美としてエンジョイして帰ろうと思ってたんだ! じゃあ、一緒に行こっか!」
 頷き、波琉那は浴衣の裾を直し、にっこりと笑う。
 こうして、ケルベロス達の奮闘により、チラリズム大正義のビルシャナは撃破された。そして、すっかり暗くなった公園からは、また、賑やかな祭り囃子が聞こえ始めたのだった。

作者:あかつき 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年8月7日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 3
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