ロリ巨乳のスクール水着こそ至高ッ！

■リプレイ

●教会前
「……ビルシャナって本当にいろんなのがいるんだね。ロリで巨乳でスクール水着って、ピンポイント過ぎる気もするけど……。ウチの妹も胸が大きいし、見つかったらスクール水着を着せられて、生き神様にされるかも知れないから、その前に私が退治しないとね」
　カレン・シャルラッハロート（シュトゥルムフロイライン・e44350）は自分自身に言い聞かせながら、仲間達と共にビルシャナが拠点にしている教会の前にやって来た。
　ビルシャナはロリ巨乳のスクール水着こそ至高であると訴え、何処からか連れてきた少女を生き神様として崇めているようだ。
　少女が何処まで事情を知っているのか分からないが、どちらにしても犯罪ギリギリ。
　限りなきグレーであり、場合によっては、速攻で御縄モノである。
「まったく毎回毎回ビルシャナには変態しかおらぬのか……わしは変態対応係かっ！　だいたい、ロリで巨乳など現実にいるわけないじゃろ。まったく漫画の読みすぎじゃわい」
　緋・玉兎（天才たまちゃん・e22809）が、不機嫌な表情を浮かべた。
　このままだと何やらそれっぽい資格を取得しそうな勢いである。
　だからと言って、就職や転職に有利な訳でもないため、貰ったところで嬉しくはないのだが……。
「スクール水着も普通の水着も、そんなに変わらないと思うんだけどなー？　何か違うのかなー？」
　それとは対照的にルー・シエロ（小白竜・e36124）が、不思議そうに首を傾げた。
　よく分らないが、おそらく何かが違うのだろう。
「……と言うか、まとめて即座に屠殺したいです」
　その途端、若生・めぐみ（めぐみんカワイイ・e04506）が、黒いオーラを漂わせた。
　それに気づいたナノナノのらぶりんが慌てた様子で、めぐみを落ち着かせたものの、それでも黒いオーラがかすかに残っていた。
（「みんな一度あっちの世界に行ってもろた方が、世界も平和になる気がするなぁん……？」）
　リン・イストー（わかめの狂戦士・e63980）も何やら察した様子で、何処か遠くを見つめた。
　実際にその方が世の中的にはハッピーだが、そう言う訳に行かないのが現実であった。
　それに、信者達がビルシャナによって、洗脳されている可能性も捨てきれない。
　その可能性がわずかでもある以上、信者達を見捨てる訳には行かなかった。
「まあ……、最近割とガチで生死の境を彷徨いかねん強敵ばかりじゃったからなぁ。このおバカビルシャナのほのぼの感と言ったら……和む……」
　そんな中、呂・花琳（デウスエクス飯・e04546）がスク水姿で、ほんわかとした表情を浮かべる。
　もちろん、和んでばかりはいられない。
　こうしている間にも、少女の身に危険が迫っているのかも知れないのだから……。
「あの、これでいいでしょうか？」
　その間にルーシィド・マインドギア（眠り姫・e63107）がキープアウトテープを貼り、一般人達が教会に近づかないようにした。
　初めての依頼と言うだけあって、何やら緊張してはいるものの、先輩達の話を聞く限り、ビルシャナは……大丈夫らしい。
　一体、何が大丈夫なのか分からないが、まわりも何となくヤバイ事が分かっているという意味かも知れない。
「とにかく、ここから先は別世界。覚悟……しておいてくださいね」
　そう言ってドロッセル・パルフェ（黄泉比良坂の探偵少女・e44117）が探偵服姿で、仲間達と共に教会の中に入っていった。

●教会内
「いいか、お前等！　ロリ巨乳のスクール水着こそ至高！　それこそ世界の心理！　何も疑う事はないッ！　ただ前を見るだけでいい！　そこにロリ巨乳がいれば、世界は安泰！　ハッピーエンドだ！」
　教会の中にはビルシャナがおり、信者達を前にして、自らの教義を語っていた。
「その考えは間違っておるぞ。そもそも、ロリでかつ巨乳なんて女性が現実には存在をしない。医学的にありえ……って、おるううううううう！！！？？？」
　その途端、玉兎が驚いた様子で、目を丸くさせた。
　実際には、あり得ない……。
　あり得ないはずだが、目の前に立っていた。
「ど、どうも……」
　玉兎と目が合った少女も、恥ずかしそうに頭を下げる。
　おそらく、ビルシャナに説得されて、生き神様として祀り上げられてしまったのだろう。
　何やらソワソワしているのは、スクール水着を着ているせいかも知れない。
「こらぁー！！　そんな中途半端な崇拝方法と誰が教えたか！！！　……良いか、スクール水着のロリ巨乳とはな……閉じ込めて鑑賞するものじゃないんじゃ！　夏の塩素の匂い漂うプールで、海辺で、太陽を浴びて元気にはしゃぎながらも、歳不相応に発育した自らの肉体に微かな恥じらいを見せるその様をこそ至高と言え！！　そんな事も解らぬ内から御神体が欲しいなど……貴様らには100年早いわ！」
　だが、花琳は納得しておらず、ビルシャナ達に対して、懇々と説教をし始めた。
「お前は何も分かっていない。彼女は……自らの意志で！　此処に留まってくれているのだ。いわば、座敷童のようなモノ。だから下手に追い出す訳にも行かんのだ！」
　ビルシャナが色々な意味で危機感を前面に押し出し、拳をギュッと握り締めた。
「……えっ？」
　しかし、当の少女は初耳だったらしく、『自らの意志……座敷童……』と呟きながら、頭の上にハテナマークを浮かべていた。
「本当に自分の意志で、ここに来たんですか？　本人の顔を見る限り、それは違うように見えますけど……。どうせ言いくるめて連れてきたんでしょう？　それって、立派な犯罪ですよ」
　めぐみが生き神様の少女に視線を送りつつ、黒いオーラを漂わせた。
「そりゃあ、もちろん……あ、当たり前だ！」
　ビルシャナが激しく動揺した様子で、何度もコクコクと頷いた。
　少女も何となく空気を読んで、コクコクと頷いているものの、察するところ自分の意志では無さそうだ。
「とりあえず、こちらで保護されて貰うよ？」
　その間にルーが翼飛行を使い、ビルシャナ達から少女を救い出す。
　少女はキョトンとしていたものの、これと言って抵抗する様子もない。
「よくも生き神様を！」
　それに気づいたビルシャナが、殺気立った様子で叫ぶ。
「そもそも、あなた達の主張では、その子が神様なんですよね？　だったら、ビルシャナの言う事なんて聞く必要がありませんよね？」
　それでも怯む事なく、ドロッセルが信者達をジロリと睨む。
「た、確かに……」
　信者達が目をギョッとさせ、恐る恐る頷いた。
「お前等、まさか……裏切る気か！」
　ビルシャナがイラッとした様子で、信者達の肩をガシィッと掴む。
「あ、いや、これは……その……」
　眼鏡を掛けた男性信者が、しどろもどろになりながら、必死になって言い訳をし始めた。
　何とかしてビルシャナを納得させようとしたものの、何も言葉が浮かばない。
「信者の皆さん、何も躊躇う事はありません。色々な考えがあっていいのですから……。それとも、ビルシャナとまったく同じ考えを持ったスペアのような存在になりたいんですか？　さすがに、それは違いますよね？」
　ルーシィドも何やら察した様子で、信者達にフォローを入れた。
「それにしても、理解できん……できんのよ。なんでせっかくの大きいものを、わざわざ押し込めるなぁん！　せっかくならばもっと大胆に、大きく、自由に、開放すべきものやなぁん！　閉じ込めておくなんて世界の損失やなぁん！」
　リンも信じられない様子で、少女のたわわな胸に視線を送る。
　そのせいか、リンには聞こえた。
　スク水に閉じ込められた、おっぱい達の悲鳴が……！
　『私達はもっと自由に！　フリーダムになりたい！』と言う声が！
「ううう、何だか目が怖いですぅぅぅぅぅぅぅぅ！」
　その視線に気づいた少女が、ガダブル状態。
　まるで小動物のような目で、身体を小刻みに震わせた。
　リンも、それで我に返ったものの、少女は怯えたままである。
「確かに、ロリ巨乳はレアだけど、お前たちは巨乳が好きなだけなんじゃないの？　違うというなら、私がスクール水着を着てても反応しないわよね？」
　すぐさま、カレンが服を脱ぎ捨て、スクール水着姿になると、ラブフェロモンを使って、はち切れんばかりの胸元を強調した。
「言っている意味が分からんな。お前だって、立派なロリ巨乳じゃないか！」
　ビルシャナが、キッパリ。
　躊躇う事なく、キッパリ言った。
　まわりにいた信者達も、これには納得。
　『マジ女神！』とばかりに、拝み始めている者もいる。
「ならば、そこにひれ伏すがいい！　神の力、見せてあげます……です！」
　そう言ってドロッセルも探偵服を脱ぎ捨て、信者達を足蹴にするのであった。

●ビルシャナ
「ま、まあ、確かに……。ロリ巨乳には逆らえない。だが……！」
　ビルシャナが悔しそうに拳を震わせた。
　このままでは、負ける。
　間違いなく、血祭りである。
　それが分かっていても、信者達はアテにならない。
　彼らにとって、ロリ巨乳は女神。
　聖なる羽衣的なスクール水着を纏って降臨した時点で、その言葉は絶対。
　例え、それが命に関わるような事であっても、実行しなければならない程のモノだった。
「巨乳のスクール水着が生き神様なら、神様の私の言う事聞いて、そんな鶏の信者やめてね」
　カレンが胸を窮屈そうにしながら、まわりの信者達にオネガイ。
「そうしないと、御仕置きです！　おらっおらっです！」
　ドロッセルが警告混じりに呟きながら、信者達の背中を踏んでいく。
　だが、信者達にとっては、それすら御褒美。
　みんなヘヴンスマイルを浮かべ、生まれてきた事に悦びすら感じていた。
「ひゃああ……何だか見てはいけない気が……」
　それを目の当たりにしたルーシィドが、気まずい様子で視線を逸らす。
　おそらく、これは見てはイケナイモノである。
「うぐぐ……なんて羨ましい……いや、俺は負けん！　負けんぞおおおお！」
　ビルシャナが悔しそうにしながら、全身の筋肉を隆起させた。
「キミがぺしゃんこになれば、みんなおっきくみえるかもなぁん？」
　すぐさま、リンもイイ笑顔を浮かべながら、ハンマーをブンブンと振り回す。
「とりあえず、適当にボコるっすかね」
　それに合わせて、花琳もビルシャナの逃げ道を塞ぐようにして……動く！
「ちょっとした事故、ちょっとした事故なら……」
　そんな中、リンが殺意の籠った目で、花琳の胸をジロリと睨む。
　うっかりならば、抉り取っても許される……はず。
　そんな黒い考えが脳裏をほんのり過ったものの、何処かでおっぱいの女神さまが見ているかも知れない。
　それこそ、そんな事をすれば、今だけでなく、死ぬまで一生ぺったんこ。
　それはそれで需要がある……むしろ大好物な男達が多いという噂も聞くが、そう言う問題では無いというのが本音であった。
（「おっ！　これはチャンス！」）
　その途端、ビルシャナが悪い笑みを浮かべた。
　このままリンを煽って同士討ちをさせれば、一発逆転のチャンスがある……と思ったのかも知れない。
「とりあえず、縛ってあげます。シロちゃん、お願い」
　次の瞬間、めぐみが異世界から呼び出した菌糸の銃弾で攻撃し、ビルシャナの動きを封じ込めた。
「お仕置きの一撃っ！　白竜の光翼っ！」
　それと同時にルーが秘めた竜の力を解き放ち、光翼でビルシャナの身体を切り裂いた。
「……ぐはっ！」
　その一撃を食らったビルシャナが血反吐を吐き、血溜まりの中に沈んでいった。
　だが、信者達は未だにドロッセル達を拝み中。
　元々、そう言う趣味があったのか、あまり変化がないようだ。
「もしかしたら、わしも今から頑張れば、巨乳になれるんじゃろうか？」
　そう言って玉兎が巨乳になった自分を想像しながら、乙女の夢を膨らませるのであった。

作者：ゆうきつかさ	重傷：なし 死亡：なし 暴走：なし
種類： 公開：2018年7月20日 難度：普通 参加：8人 結果：成功！
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