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何かが揺らめいている。
遠くには未だ攻性植物が根を張る大阪城が見える。雲で霞んだどこかで巻き起こっている騒乱を感じさせる鎮まった空の下。
その何かは川の上を遡上するように河川敷を暫く漂った後、ゆっくりと高度を落とし、河川敷の地面へと、そこに咲いていた花へと吸い込まれていった。
明るい黄色の花を緑の茎から無数に咲かせる野草。大地に根差していたそれは、不気味に蠢き、膨れ上がっていく。
昼下がりの河川敷。
周辺では、子ども連れの家族や老夫婦が散歩をする中にどこからか中年男性たちのはしゃぐ声が聞こえ、それぞれに長閑な時間を過ごしている。
その傍で膨れ上がった植物が5つ。まさに今、大きな猛禽の姿を形作り、そして飛び立った。
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「脅威の傍にありながら長閑な光景を見られるのは、ケルベロスの皆さんへの絶対的な信頼あってでしょうか」
ダンド・エリオン(オラトリオのヘリオライダー・en0145)は、それが根幹にあるとしても大阪の人々の胆力は凄まじい、と呆れにも似た尊敬を口にする。
「こうして目に映る彼らの日常が私達の活力になっていることは否めません。……先日、撃破したサキュレント・エンブリオから飛散した胞子が出現します」
確かめる様に呟いた後、ダンドはそう告げる。
場所は大阪城からは少し離れた河川敷。胞子が寄生するのはエニシダの群生。
「その侵攻を防ぎ、彼らの期待に万全に応えてください」
出現するのは六体。それらは群れで動き、人を襲う。だが、予知によって攻性植物が出現する前に現場に着くことができる。
「胞子を破壊、寄生を妨害する手段は不明。エニシダが攻性植物化した直後、人を襲う間隙を与えず会敵するのが効果的だと考えられます」
一斉に動き出すという攻性植物たち。
それらは同じ母体から放たれた胞子が同じ植物に寄生しているからか、互いに巧みな連携を取り、行動するようだ。そして、単体で見たとしても決して油断できる相手ではない。こちらも連携を取って、迎撃すべきだろう。
「周囲の人々への配慮は、出現場所が十分に離れた場所であるため必要ありません。異変に気付いてくれれば、きっと各自判断で退避してくれるものと思われます」
ダンドはそう言うと、信頼に応えるためと言う。
「攻性植物を撃滅してください」
参加者 | |
---|---|
狼森・朔夜(迷い狗・e06190) |
九十九折・かだん(スプリガン・e18614) |
アトリ・セトリ(エアリーレイダー・e21602) |
レヴィン・ペイルライダー(四次元のレボリューション・e25278) |
比良坂・冥(カタリ匣・e27529) |
雅楽方・しずく(夢見のウンディーネ・e37840) |
天羽・蛍(突撃戦闘機・e39796) |
黒姫・楼子(玲瓏・e44321) |
曇る空の下、深い緑の中で、黄色の花が蠢いて形を成す。
風のそよぎを身に受けて、翼を広げ緑の鳥たちは身を浮かばせた。それらは近くにいる人々へと、その嘴を向ける。
緑が羽ばたき風が揺れる。その瞬間に、紅蓮が舞い上がった。紅葉が注ぐように地獄の炎が千々に巻き、周囲を埋めていく。その中心で彼女は燃え盛る両足を踏みしめていた。
「だめ。ここから先は、人間の領域」
異形の植物を焼く炎の中で彼女の目だけが、朽ちぬ緑を宿しそれらを見つめている。脚を肩幅よりも広く置き腕を前に垂らした彼女は、大きな角の生えた頭をもたげた。
九十九折・かだん(スプリガン・e18614)は、周囲を旋回する植物たちを目で追いながら、それらの後方から迫る影を捉えていた。
速度を上げる植物達の一つが、かだんへと迫る。身を捩り一矢となった植物の硬質化した尖端を見つめ、かだんは動くことは無い。僅かに口角が緩む。
「エンゲージッ!」
植物の槍を声と共に追い抜いた地獄の軌跡が線を引く。地獄の翼を揺らめかせ、低空飛行でかだんの前へと回り込んだ彼女がルーンアックスを振るい軌道を逸らせば、その肩口を抉り抜いた攻性植物は再び猛禽の姿へと転じ、飛び去ろうとする。
だが、それを天羽・蛍(突撃戦闘機・e39796)は許容しない。
翼が眩く光れば、光条が弾けた。飛散した数条の白い光は分散と屈折を繰り返しながら、小刻みな軌道を取り避ける蔦の猛禽達を追い詰めていく。
「そら、余所見厳禁」
さらに、狼の咆哮が空気を揺らし轟いた。
「――!!」
高らかな哮りは蔦の猛禽の体を駆け巡り、賦活するように生命力を漲らせる。爆発するようなそれは、猛禽達に意図せぬ成長を促していた。移動の要であった翼は肥大化し、分裂し、更には弾けて軌道を乱した。
そこへ、追い縋っていた光が殺到する。その刹那、制御の外れた体を操作し数匹の猛禽が、他の猛禽の体を覆った。更に、牽制するように一体が長い棘の刃となってケルベロス達に一瞬の間隙を生みだしていた。
「へえ」
と咆哮を放った狼森・朔夜(迷い狗・e06190)は揺らす黒髪の奥で金の瞳を光らせる。仲間を護ろうとする意志の見える挙動に微かな昂りを感じていた。
更に植物達は黄花を輝かせ、味方を回復させている。重なり三つの毬となった植物は、ケルベロスの追撃が来る前に分裂し、再び猛禽へと変ずる。
「かだんっ!」
「――!」
距離を取るかと思われた猛禽は、一斉に速攻体勢へと移っていた。燕が返すように四体の槍がかだんに殺到する。
叫んだ朔夜もそちらを気にしてばかりはいられない。一体が彼女へと蔦の群れとなり襲い掛かってきた。蔦の咢は呑んだ朔夜の体の節々に動きを阻害するような蔓を残し、飛び去る。
「大丈夫ですか!?」という言葉と共に彼女を桃色の霧が包み込んだ。
「ああ、ありが、っ」
地面に鎖で防御の加護陣を描きながら駆け寄ってきた青い髪の女性に朔夜は礼を述べようとし、言葉を切った。
槍嘴が疾駆する。
駆け寄った彼女、雅楽方・しずく(夢見のウンディーネ・e37840)を確かに捉える軌道で迫っていた。致命傷には至らずとも、重い一撃となるだろうその軌道に潜り込むように、沈むような藍の人影が躍った。
緑の髪を揺らし彼女は銃身にオウガメタルを纏わせた刃で槍を横腹から掻き斬ると、過ぎる蔦の群れに前腕が削られながらも、更にフェアリーブーツでの蹴撃を加え軌道を強引に逸らし切った。
アトリ・セトリ(エアリーレイダー・e21602)の放った蹴りと同時に、紫黒の花弁が舞い散って、周囲のケルベロスを癒していく。そこに彼女のウイングキャット、滑らかな黒毛を持つキヌサヤが羽を舞わせて加護と治癒を重ねる。
「比良坂さん」
「了解」とアトリに応えたのは、風に舞う木の葉を纏う比良坂・冥(カタリ匣・e27529)だ。アトリに籠を与えられた彼が狙うのは、意識がかだんに向けられていない攻性植物だ。今、しずくに攻撃した個体はアトリに弾かれ冥の眼前へと躍り出ようとしていた。
「んじゃこの子は俺が貰いましょか」
彼は口に咥えた煙草から紫煙を揺らしながら、弄んでいた斬霊刀の柄と鞘を掴む。加速する猛禽に対し、冥が刃を抜く暇などない。とはいえ。
刃を包む鞘が攻性植物の体にめり込んだ。軌道は地面へと切り替わる。
彼が行ったのは刀を棍としての殴打。はじめから抜く気など無かった。地面への衝突を即座に回避した猛禽に鞘を突き出し、更に回し蹴りを加える。
連撃に髪に絡む彼岸花が揺れる。
「さ、死水取ってあげよう」
言葉と共に、彼は紫煙を攻性植物へと吐き出した。
●
かだんが一歩引けば、蔦の槍が地面へと突き刺さり砂塵が爆ぜる。彼女を囲むように二、三と地面を砕いて、四が土煙を破り彼女へと突き刺さる。
「――ッ!」
頭部を護った腕は半ばを失い、食い破られた大腿の地獄が散った。だが、すぐさま辺りを包んだ輝く粒子がその傷を埋めていく。
「大丈夫か!?」
「ああ」
レヴィン・ペイルライダー(四次元のレボリューション・e25278)の声にかだんは短く答える。
「なら、まだいけるな!」と粒子を放ったオウガメタルを腕から纏わせると、レヴィンは大地を蹴り上げる。
日頃頭上に上げているゴーグルの奥の目は、一体の攻性植物を狙い定めている。最も不詳の激しい個体へと銀の鬼と化したレヴィンが突貫した。
猛禽が迎え撃とうとその姿を変えようとするが、レヴィンはそれよりも早く踏み込んだ足を深く地面へと繋ぎ止める。全身を覆うオウガメタルが力を増幅させ、彼の力へと変換していく。
撃ちだされた拳は、攻性植物の体に強かに撃ち込まれた。
「っ、なに!?」
だが、その一撃は全身を弛ませた攻性植物を滅ぼすには至らなかった。触れ合う程の至近距離。その距離で攻性植物が二枚の剣と化した。
長大化し無数の棘で二振りの剣となった翼がレヴィンの首筋を断たんとした瞬間に、蒼炎が大地を舐めた。
「ぅわっち!」
突如として眼前の敵を青い炎が包み込んだ事にレヴィンが驚き声をあげて、視線を後方へと向けながら身を屈める。
「頼んだ!」
「確と」
猛然と放たれた火炎の主は同じ色を立ち上らせる薙刀を携えて、攻性植物へと肉薄していく。炎に揺れた翼を辛うじて回避したレヴィンと入れ替わった柘榴を咲かす布を纏う彼女、黒姫・楼子(玲瓏・e44321)は、踏み出した。
攻性植物は、距離を置くように彼女から離れようとするが、体がうまく纏まらず僅かに動きを乱す。その隙を見逃すことは無い。
「此れにて、仕舞い」
黒曜の輝きが線を描いた。楼子の黒い竜爪が鋭く宙を奔り、焦げを表皮に残す攻性植物を引き裂く。蔦の群れに食い込んだ指先は、猛禽の体を内側から引き千切るように破り抜いていた。
攻撃を庇い続けていた一体が、動くことのない蔦の残骸に変わって燻りながら草むらの上に散らばっていった。
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恐らく、今散らばるのは攻性植物の元になった植物そのもの。
「何も悪くない、けど」
とレヴィンはその残骸を一瞥して一瞬目を瞑った。鼻の奥に広がる痛みを抑え込んで、彼は目を見開く。その先には一般人に向けられれば容易く命を奪うような攻撃を繰り出す蔦の猛禽、そして、それと対峙する仲間の姿。
「オレ達はケルベロスだ、敵は倒す……!」
レヴィンは、オウガメタルを操り動きを補助する粒子を周囲へと展開させていく。
その輝く粒子を浴びながら蛍は、威嚇と回避、誘導とモビングを繰り返す猛禽を追って低空を駆ける。
「……っ!」
彼女の背を追う攻性植物が槍と変じて急加速した。振り切れない、と宙返りをしてやり過ごそうとした彼女の視界にもう一体、死角に潜んでいた猛禽が過った。予感に目を動かすと、すでに槍形態を解いた攻性植物の姿がある。
誘われた、と蛍が悟った瞬間に槍が彼女へと襲い掛かる。無数の棘槍と咄嗟に命令を送った自律砲台が耳障りな音を掻き鳴らして衝突した。一瞬の均衡は容易く崩れ、砲台を弾いた槍が蛍の腕に無数の傷を刻み込む。
「っ、今だよ!」
空中で身を削られながらも蛍は仲間へと好機を告げた。彼女の翼が輝いて、断罪の光が眩く周囲を呑みこめば、長大な翼剣となっていた攻性植物が乱れる。
「ええ、外さないよ」
アトリは、青く錆の入った銀のリボルバーを手に収める。弾は一発装填している。慣れた手つきで撃鉄を起こすと銃口を攻性植物へと向けた。弾道がぶれれば蛍に着弾しそうな局面で、アトリは迷いなく引鉄を引き絞った。
影から織りなした黒い弾丸は、銀の銃身の中を奔り大気を飛翔して蔦の群れの中へと過たず着弾した。
と同時に、影の弾丸は融解し膨れて攻性植物を侵食し、その活動を完全に停止させた。
槍が脳天を貫く軌道で駆ける。
だが、かだんはそれを身を屈めて躱し、後方から迫るもう一本に鉄塊剣をぶつけると穂先を乱させる。彼女は滾る飢餓を両足に滾らせると、その攻性植物へと蹴りを放つ。蹴り出した脚は、その強烈な勢いのままに魂を喰らう炎弾を撃ち出す。だが、その一撃は他の個体に阻まれ、狙っていた個体はそのまま猛禽へと。
「逃がさねえ!」
姿を変えた直後に、鎖が周囲を踊る。朔夜が手繰るケルベロスチェインが蔦の猛禽を縫い留めるも、変形自在の攻性植物は数秒もかからずにその楔から抜け出し、回り込んでいた朔夜の振るう鎌の刃へと飛び込んだ。
「言ったろ」と、簒奪者の鎌が草を裁つ感触を掌で感じながら朔夜は攻性植物の塊を横一文字に両断する。
ひゅう、と小さく彼女が鳴らした口笛は、一瞬後に降る追撃に向けた賞賛だ。音が風に消え、虹の光彩の飛沫を上げて、冥がまだ動きを見せていた攻性植物を地面へと蹴り落した。
彼は視線を合わせるだけという、不愛想な合図を送ってきた朔夜に肩を竦めて煙草を吸う。浮かぶ僅かな笑みは、彼なりの賞賛なのかもしれない。
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「本当に鳥のような連携をするんですね」
と体を透明な液体へと変え、楼子の傷を癒していたしずくが戻っていく体を揺らがせながら言う。どこかズレた感想に楼子は神妙に頷くと、同意を示した。
鳥の狩りを見た事はあまりないのですが、と前置きをして「あの様に、連携を密とするのですね」と返し、蒼炎纏う長刀を振りまわすと、身を構える。
見開いた瞼の奥に爬虫類めいた縦長の瞳孔が輝き、散った血液は蛇が締め付けるように首から顔までに文様を描き出す。
「ならわたし達もコンビネーションしていきましょう!」
しずくが言う。回復に重きを置く彼女だが、それでも余裕が生じるならば攻撃へと転じる心算だった。
「ええ、では――」と言い残し、楼子は駆けた。
大地を強く踏む彼女の目前を、一体の攻性植物が過るが狙う個体はそれではない。冥に飛び込んだ攻性植物をアトリが自らの体が悲鳴を上げるのを感じながら進路を逸らした。
「そこだぁ!」
レヴィンの放った星形のオーラが逸れた攻性植物に着弾し、動きを乱す。
そこへと、楼子が接近する。仲間を回復させ、攻撃を肩代わりする個体。戦闘の中でその消耗は激しい。槍の攻撃を薙刀で弾くと、拳を猛禽へと変じる攻性植物へと叩きこんだ。
円となった刃が、楼子の背後から弧を描き飛翔し、攻性植物の蔦を切り裂いた。しずくの擲った簒奪者の鎌が攻性植物の魂を切り裂いてしずくの手元へと帰っていく。
残るは三体。
蛍は次の標的を瞬時に切り替える。
「畳みかける」
「らじゃっ」
とどこか朧げな目に獰猛な光を滾らせ、かだんが蛍と同じ個体に突貫する。他の個体を庇う役割を担っていた猛禽はその一体のみ、攻撃が妨げられる憂慮はない。
独立し機動する蛍のアームドフォートが攻性植物を囲むように動く蛍に合わせて時空凍結弾を撃ち出し、傷を更に植え付けていく。
そこへ駆けこんだかだんが、地面を踏み抜くように体を支え、地獄を纏う重い横蹴りをぶちこんだ。全体への攻撃が嵩み、回復も間に合っていなかった攻性植物は皆疲弊している。その中でも集中して攻撃を受けていた個体はその一撃を耐えられる訳もなく、蔦の群れを脚撃に打ち抜かれ飛散した。
その瞬間の回復をキヌサヤに任せ、アトリは影の弾丸を装填する。
しずくが召喚した竜の幻影から小刻みな飛行で逃げ惑う猛禽に、冥が虹を散らしながら飛び蹴りを放った。
竜の咢から逃れた猛禽に突きつけられた蹴撃に、翼を犠牲にした猛禽はすぐさま翼を補充すると、冥から離れ、追撃を仕掛けようとしていたレヴィンへと翼の剣を振り回した。
肉を削ぎ切る翼に突っ込む形になったレヴィンの目前を猛然とした勢いで蛍が横切った。
「……っ!」
防御しながらも翼の一撃を体で弾き飛ばした蛍の血が舞うが、レヴィンは彼女の開けた道に集中する。纏うオウガメタルが力強く輝く。弾かれた勢いに二枚の翼をプロペラのように回す攻性植物の中心へと、粒子が加速させる拳がめり込み、散り飛ばす。
最後の個体へと楼子が爪を振りかざした。だが、振るう詰めの悉くを攻性植物は巧みに躱しきる。ケルベロス達の攻撃にその回避は精彩を欠いたものではあったが、まだ楼子の攻撃は幸運に左右されてしまう状態だった。
だが、楼子はそれを呑み込んだ上で背後に控える仲間へと言葉を投げた。
「お願いします」
「ハッ!」
と、ともすれば嘲笑と聞こえるような笑いを朔夜が飛ばす。だが、そこに僅かに見えるのは確かな信頼に応えるという意思。
蛍の放った光線を掻い潜り、飛翔する攻性植物にかだんが鉄塊剣を振るい薙ぎ吹き飛ばす。
「そら、お戻り」
鉄塊剣を振り抜いた彼女が告げる。朔夜が狼の腕をもって吹き飛ばされた攻性植物を迎え撃ち切り裂くが、最後の抵抗とばかりに猛禽は槍へと姿を変じて冥へとその身を投じた。
だが、その穂先が彼に届くことは無い。軌道上に姿を現したアトリが弾丸を込めた銃を持ち、
「終わりだよ」と。
アトリの言葉が届くよりも先に、傍を過ぎる攻性植物の槍に影の弾丸が撃ち込まれた。
槍は冥に届く前に、その拘束を解き、無数の蔦の残骸となって空中分解していった。
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曇る空のした、蒸す暑さの中でケルベロス達は周囲にヒールを行っている。
対峙した攻性植物に想いを寄せ、覆う暗雲に想いを寄せ、また平穏を取り戻せるようにと、願いをかける。
作者:雨屋鳥 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2018年7月26日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 6/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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