スリングショット水着こそ至高である！

■リプレイ

●教会前
「これって……夏だからなのかなー」
　大張・メイ（パラディオンのような何か・e63335）はゲンナリとした様子で、ビルシャナが拠点にしている教会の前に立っていた。
　ビルシャナはスリングショットの水着こそ至高であると訴え、信者達と一緒にイケナイ妄想を膨らませているようだ。
　そのせいか、教会の外観も何やら南国風。
　大都会の真ん中にポツンと立った海の家風である。
「もう、こんなビルシャナばっかり！　しょーがない子たちよねぇ」
　ペトラ・クライシュテルス（血染めのバーベナ・e00334）も、呆れた様子で溜息をもらす。
　ある意味、病気……。
　ビルシャナと言う名の病気である。
「ビルシャナってホントに欲望丸出しよね。煩悩＝欲望って感じなのかしら？」
　ローゼンシア・エストファーネ（吸血姫・e03662）が、不思議そうに首を傾げた。
　実際にそう思える点が多々あるため、おそらく……と言うよりも、間違いなくそうだろう。
「……と言うか、スリングショットって、あれでしょ！　えっちな水着！　そんなの流行るわけないでしょ！」
　チェリー・ブロッサム（桜花爛漫・e17323）が、キッパリと言い放つ。
　だが、ビルシャナは、そう思っていない。
　それどころか一家に一着スリングショット。
　場合によっては、人類、皆スリングショットな感じである。
「確かに、あの水着を自分が着るなんて考えたら鳥肌ものね。正直、こんな教義を布教されたらたまったものじゃないわっ」
　エリザベス・ナイツ（目指せ一番星・e45135）が、全身に鳥肌を立たせる。
　最悪の場合、ビルシャナ達も着ているため、色々な意味で……ポロリだろう。
「露出は兎も角、フィット感に関しては劣る気がするのはわしだけかのぅ？　フィット感ならビキニの方が上の気がするのじゃ」
　そんな中、ルストール・シブル（機動防壁という名の変態・e48021）が、自分なりの考えを述べた。
　しかし、ビルシャナのこだわりは、そこではない。
　どちらかと言えば、露出……。
　もっとハッキリ言ってしまえば、エロスに主を置いた考えである。
「それ以前に、男の人のスリングショット水着って、はみ出さないのかな？　それとも、逆に見せたいとか……？」
　ユーロ・シャルラッハロート（スカーレットデストラクション・e21365）が、気まずい様子で汗を流す。
　例え、どちらであっても、殲滅対象。
　面倒な事を考える前に、悪・即・斬である。
「実際すごい水着ですよね。至高かは置いといてオンリーワンな、えぐさ……じゃなくてセクシーさがあると言いますか、何と言いますか……」
　そう言って神桜木・光理（雷光剣理・e36081）が複雑な気持ちになりつつ、仲間達を連れて教会の中に入っていった。

●教会内
「いいか、お前等！　スリングショット水着こそ至高ッ！　そして、俺達はそれを証明するため、これを着ているんだ！　むしろ、誇れ！　胸を張れ！　馬鹿にされるような事があったら、おいなりさんでもくれてやれ！」
　教会の中にはビルシャナ達がおり、スリングショット水着姿で、血迷った事を叫んでいた。
　例えるなら、台所の片隅で行われるゴキブリ会議。
　それに等しいほどおぞましく、早く駆除したい衝動に襲われるモノだった。
「……と言うか、実際にあなた達が着ているのね。物凄く下品だけど……」
　それを目の当たりにしたエリザベスが、ドン引きした様子で視線を逸らす。
　何やら見てはイケナイもの……いや、見るべきではないモノを見てしまったような心境……。
　しかも、見る気が無くても、嫌でも視界に入ってしまう程の玉乱舞。
　一体何が悪いのか。
　タイミングか、アングルか、この世の中か。
　そんな問いを自分自身に投げかけてしまう程のアレだった。
「下品で何が悪いッ！　お前はそう思っているようだが、俺達には尊い……尊いモノなんだ！」
　ビルシャナがムッとした様子で、ポージング。
　一体、どの辺りが尊いのか分からないが、とにかく自信満々であった。
「その水着……確かにセクシーさはあるかもしれませんけれど、正直に言って可愛くないんですっ。そういう肌沢山みえる水着は人を選びますし、やっぱりバランスが大事だと思います！」
　光理も視線のやり場に困りながら、自分なりの考えを述べる。
「人を選ぶ？　それは違うな。俺達は選ばれたんだ。この水着に！　だから、お前達も遠慮なく着ていいんだぞ！」
　ビルシャナが当然とばかりに、スリングショット水着を配っていく。
　この時点で、否応なしに着る事が確定しているような流れになっていた。
「それに、たよーせーって大事だと思うんだ。こういう需要も……あるはずだよ！」
　メイがシスター服を脱ぎ捨て、スクール水着になって、上目遣いで信者達に語り掛けていく。
「いや、需要はない！　まったく、な！」
　ビルシャナがキリリとした表情を浮かべ、躊躇う事なく答えを返す。
　そのせいか、信者達が驚いた様子で二度見したものの、ビルシャナはスルー。
　華麗にスルー！
「本当に、そう……？　そんなアブナイ水着より、こーゆう大人しい露出度低めの水着もいいと思うけど……？」
　ユーロもスクール水着姿でポーズを決め、ラブフェロモンを使う。
「……おお！」
　そのため、信者達が反射的に声をもらし、それに驚いたのか、慌てて自分の口を塞ぎ始めた。
「ま、まあ、確かに、胸元がはち切れんばかりで美味し……いやいや、駄目だ！」
　ビルシャナがユーロの胸をガン見しつつ、唸るようにして駄目出しをした。
　本音を言えば、その場でサムズアップしそうなほどグッティな感じではあるものの、教義に反する訳にもいかないため、あえて自分の気持ちを偽ったようだ。
「だからと言って、スリングショットはV字で股と胸を結ぶラインだけが隠れる物……。アタシとしては出し過ぎだって思うのよねぇ。そこでオススメしたいのが、ツイストスリングショット！　胸は斜め横から隠すから、普通のスリングショットよりも開いたV字ラインがセクシーでしょ？　ただのスリングショットでは味わえない魅力をお届けするわぁ」
　そんな中、ペトラがバサッと服を脱ぎ捨て、ツイストスリングショットになった。
「うぐ……」
　これには、ビルシャナ達も、敏感に反応……。
　ダイナミック……ポロリである。
「……と言うか、あなた達の場合……露出が多ければ、本当は何でもいいんじゃないの？　素直に認めればここにある紐のビキニを着てあげてもいいわよ？」
　ローゼンシアが目のやり場に困りつつ、信者達に紐ビキニを見せつけ、ラブフェロモンを使う。
「もう限界だあああああああああああああああ！」
　次の瞬間、信者達の中で何かが弾け、問答無用の勢いで、ケルベロス達に襲い掛かってきた。
「まさか、それをわしに着せるつもりなのか！　じゃ、じゃが、普通のモノとは……んくっ……はぁ……！」
　その巻き添えを食らってルストールも襲われ、紐水着を脱がされた上で、怪しげな器具のついたスリングショット水着を見せられ、まんざらではない様子で声を上げた。
　しかも、その器具はナカで固定されており、微妙に振動しているようだった。
「見たか、このフィット感！」
　それに満足したのか、ビルシャナ達がモザイク混じりで、ポージング。
　何やら色々とマズイ事になっているのか、まるでモザイクのパンツを穿いているような状態になっていた。
「な～にがフィット感だよ！　本当は自分達じゃなく、可愛い女の子に着て欲しいから、こんな事をしているんしょ？　例えば、ボクみたいな……って、やめっ、脱がせるなっ、あっああ、ギャ――！」
　チェリーもビルシャナ達に襲われ、あっと言う間に服を脱がされ、スリングショット水着を着せられた。
　幸い、怪しげな器具はついていなかったものの、サイズが小さいせいか、身体のあちこちが食い込み、動きづらくなっていた。
「さて、本番はコレからだ……！」
　それと同時にビルシャナ達がゲスな笑みを浮かべ、ジリジリとメイに迫っていく。
「……って、どうしてボク！？　あっ、そこ駄目だよぅ…うわっぷ…！？」
　その途端、メイの敏感な部分にスリングショット水着が食い込み、全身に浴びるようにして白濁液をぶっ掛けられるのであった。

●ビルシャナ
「ぐふふ、これだから、スリングショット水着はヤメられねえ！」
　ビルシャナが満足した様子で、締まりのない笑みを浮かべる。
　信者達も何やらスッキリ、賢者モード。
「随分と楽しんでいるようだけど……、もう終わりよ」
　ローゼンシアが嫌悪感をあらわにしながら、マントをバサッと翻した。
「終わりだとぉ？　始まりじゃねぇのか？」
　ビルシャナがイラっとした様子でケルベロス達の前に立つ。
「ンモ――！　こうなったらテッテーテキにビルシャナぼこぼこにしないと気がすまない！　ボクの恨みが籠もった剣を受けて見ろ！」
　その言葉でチェリーがムッとした表情を浮かべ、ビルシャナに呪怨斬月を放つ。
「グギャアアアアアアアアアアアア！　お前等、何をやっている！　早くコイツらをやれぇ！」
　その一撃を食らったビルシャナが悲鳴を上げて、まわりにいた信者達を嗾けた。
「えっ？　はあ……」
　だが、信者達は未だに賢者状態。
　息をするのも面倒くせぇと言わんばかりに、グッタリである。
「これで激しく動いたらポロリしそうだけど……やるしかないか」
　ユーロがサクッと気持ちを切り替え、ビルシャナの羽毛を毟っていく。
「わしも何やら下の方がムズムズとするが、まあ……これはこれで……」
　それに合わせて、ルストールも怪しげな器具の振動を楽しみながら、ビルシャナに攻撃を仕掛けていった。
「うぐぐ……、このままではヤバイ……」
　ビルシャナが色々な意味で危機感を覚え、何とか反撃を仕掛けようとした。
　だが、信者達は今だに賢者。
　それどころか、残り香で再びソロ活動を始めていた。
「確かにヤバイ事は間違いないわね。その……狙ってくださいと言わんばかりの的とか……！」
　エリザベスがスナイパーの名の恥じる事なき正確さで、ビルシャナの股間を狙い撃つ。
　先程から何やら視界の片隅でブラブラしていたため、元から断つ的な発想で攻撃を仕掛けたようである。
「んが……ごご……」
　そのため、ビルシャナは何も言えない。
　口から洩れるのは、悲鳴……。
　瞳から溢れるのは、涙であった。
「……随分と大人しくなりましたね」
　光理が色々と察した様子で、なむなむと両手を合わす。
　おそらく、ビルシャナのジュニアは逝った。
　ダティ的なビルシャナを置いて、一足先に……。
「お前等、許さん！　絶対に許さん！　お前等、纏めてスリングショット水着を着せてやる！」
　ビルシャナが殺気立った様子で、ケルベロス達を睨む。
　……もう何も失うモノはない。
　ならば、これ以上どんな犠牲を払う事になったとしても、何ひとつ怖くない。
　そんな気持ちに支配されているせいか、ビルシャナが玉砕覚悟で突っ込んできた。
「そんなモノ、着たいひとが着ればいいだけ、そんなあたりまえのこと、どうして守れないのかしらねぇ」
　それを迎え撃つようにして、ペトラがディスインテグレートを仕掛け、ビルシャナをぶっ飛ばした。
「ぐは……！」
　その一撃を食らったビルシャナが床に突っ伏し、それっきり……動かなくなった。
「もう、ハッスルしすぎー」
　そんな中、メイが再び感情を昂らせた信者達から、大量の白濁液を浴びるのであった。

作者：ゆうきつかさ	重傷：なし 死亡：なし 暴走：なし
種類： 公開：2018年7月12日 難度：普通 参加：8人 結果：成功！
得票：格好よかった 0／感動した 0／素敵だった 0／キャラが大事にされていた 2
あなたが購入した「複数ピンナップ（複数バトルピンナップ）」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。