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激しい爆発があった……。その爆発によって、瓦礫と化してしまった熊本城。その爆発は、侵空竜エオスポロスの自爆によって引き起こされたもの。
「なんだ……あれ……」
誰ともなく声が聞こえた。その熊本城の跡から、『怪しく輝くドラゴンオーブ』が姿を表した……。
「魔竜王の遺産、ドラゴンオーブが目覚める!」
そのオーブを見て、覇空竜アストライオスが声を上げた!
しかし、それは覇空竜アストライオスが目的とした結果ではない。本来であれば、廻天竜ゼピュロスの儀式により、ドラゴンオーブを竜十字島に転移させる作戦だったのだ。
そのため、覇空竜アストライオスが、喪亡竜エウロス、赫熱竜ノトス、貪食竜ボレアースと共にドラゴンオーブの元に向かう。
その直後、姿を消す。ドラゴンオーブの周囲は時空が歪んでいる為、姿が見えなくなった模様だ。
その後、ドラゴンオーブを守るかのように、次々と強大なドラゴンたちが姿を現す……。
ドラゴンオーブをめぐる争いは、まだ終わらない……。
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「熊本城で行われたドラゴンとの決戦は、皆さんのおかげで、なんとか勝利する事が出来ました」
そう説明するのはチヒロ・スプリンフィールド(ヴァルキュリアのヘリオライダー・en0177)。その声は冷静そうに聞こえるが、内心ではかなりの恐怖を感じている様子だった。
「多くの侵空竜エオスポロスの撃破に成功して、廻天竜ゼピュロスの撃破にも成功したので、覇空竜アストライオスは『ドラゴンオーブ』を竜十字島に転移させる事が出来ませんでした」
もし、転移が成功していれば、もうどうしようもなかっただろう。
「しかし、情勢は予断を許しません」
少し声を大きく出すのは、内心の恐怖と戦う為か……。ともかく、説明を続けるチヒロ。
ドラゴンオーブは『時空の歪み』のような空間を生み出し、その内部を禍々しい力で満たそうとしている。その力が充ちた時、ドラゴンオーブから魔竜王の後継者となるべき、強大なドラゴンが生み出されてしまう事が予知されている。
「それを阻止する為には、時空の歪みの中に突入し、ドラゴンオーブを奪取、或いは、破壊する必要があります」
既に時空の歪みの中には、覇空竜アストライオス、喪亡竜エウロス、赫熱竜ノトス、貪食竜ボレアースの4竜が突入しており、すぐに後を追わねばならない。
しかし、時空の歪みの周囲には、ドラゴンオーブの力で出現したと思われる『19体のドラゴン』が侵入者を阻止すべく待ち受けている。
この19体のドラゴンを抑え、時空の歪みの内部に突入、アストライオスら強大なドラゴンと対決しドラゴンオーブを奪取或いは破壊する必要がある。
そこまで説明して、一度深呼吸するチヒロ。
「危険かつ成功率の低い無謀な作戦となりますが、現状、これ以上の作戦は存在しません。皆さんの力を、どうかお貸しください」
そう言って、一度頭を下げるチヒロだった。
「この作戦の目的は、ドラゴンオーブを奪取或いは破壊する事です」
しかし、それは容易ではない。まず、突入する為には、ドラゴンオーブを守る19体のドラゴンに対して攻撃を仕掛けて、突入する隙を作る必要がある。さらに突入したチームが帰還する退路を守り抜く必要もあるので、19体のドラゴンと戦うチームの支援も必須である。
もちろん、先に突入した、覇空竜アストライオス、喪亡竜エウロス、赫熱竜ノトス、貪食竜ボレアースへの対処も必要。
「その全てに対応した上で、ドラゴンオーブの奪取、或いは破壊を目指してください」
かなり危険な事をお願いしている事を理解しているのだろう。その言葉はとても緊張しているようで、少し震えているようでもあった。
「ともかく、皆さんで良く相談して、作戦を成功に導いて下さい」
そう言って、説明を終え、後を託すチヒロだった。
参加者 | |
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メリルディ・ファーレン(陽だまりのふわふわ綿菓子・e00015) |
ノーフィア・アステローペ(黒曜牙竜・e00720) |
大義・秋櫻(スーパージャスティ・e00752) |
毒島・漆(医猟咒師・e01815) |
愛柳・ミライ(宇宙救済係・e02784) |
レベッカ・ハイドン(鎧装竜騎兵・e03392) |
フローネ・グラネット(紫水晶の盾・e09983) |
病院坂・伽藍(敗残兵・e43345) |
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ここは熊本城。城内に出現したドラゴンオーブを巡る決戦が開始されようとしていた。集まったケルベロスの数は300人を超えている。
「行くぞ!」
誰かの声が響く中、お互いに声を掛け合いながら進撃を開始するケルベロスたち。
対してドラゴン軍、ドラゴンオーブを守るように展開を見せる19体の魔竜。
ケルベロスたちは互いの役割を果たす為に、チームを作り攻撃にと支援にと連携を見せる。
そして、我らがケルベロスチームは、その激しくなる戦いの合間を抜い、ドラゴンオーブが展開している次元の歪みへ突入する。
かつてないほどの厳しいさが予想される戦いに、ケルベロスたちの胸中に様々な想いが駆け巡る。
(「……怖い」)
凄まじい勢いを見せるドラゴンの軍勢に、一瞬強い感情が芽生えたのは愛柳・ミライ(宇宙救済係・e02784)。
その強い感情はドラゴンたちの強さではなく、心意気に……。
ドラゴン達にとっても、地球に住む全ての生物たちにも譲れない想いがある。だからこそ、その歩みは止めない。
「行きましょう!」
そんなミライの一瞬の感情が伝わったのか、親友のフローネ・グラネット(紫水晶の盾・e09983)が一瞬だけミライを見つめ、短い言葉を送る。
「はい!」
そのフローネの言葉に力強く答えるミライ。
そんな強い想いを感じたのは二人だけじゃない。
「漆……」
「リル……」
メリルディ・ファーレン(陽だまりのふわふわ綿菓子・e00015)と毒島・漆(医猟咒師・e01815)も一瞬だけ視線を重ねる。その視線には、二人だけに伝わる強い想い。
「この仲間と一緒なら誰にも負けないっす」
「そうですね。これだけのケルベロスが集まったのですから」
病院坂・伽藍(敗残兵・e43345)とレベッカ・ハイドン(鎧装竜騎兵・e03392)は言葉と同時に周囲を見渡す、そこには目標を共にするケルベロスたちの姿があるのだ。
「できれば、手足の一本くらいはいただきたいね」
「どんな敵であろうとも正義は負けません」
ノーフィア・アステローペ(黒曜牙竜・e00720)と大義・秋櫻(スーパージャスティ・e00752)は、他の人よりも強い覚悟を口にする。実際、いつかは倒さなければならない相手である。ドラゴン勢力の戦力を削げるに越したことはない。
仲間たちの魔竜との激しい戦いの間隙を抜い、次元の歪みに突入していくケルベロスたち。その数も100人を超える。
「突入しましょう!」
気合を入れて、次元の歪みへ突入していくケルベロスたちであった。
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次元の歪みへ突入と同時に身体に受けた感覚は各々様々。感じた感覚は武者震いか、それとも別次の歪みへの恐怖か、高揚感か。
その感覚を振り切るように、目の前に広がる光景に意識を向ける。
「ここは……」
次元の歪みに突入したケルベロスたちの眼前には、荒れ果てた荒野が広がっていた。太陽の光も射さず植物も動物も一切いない不気味な世界。その世界を紫の怪しい光が薄く靄のようにかかっている。
そんな荒野をアストライオス達四竜が移動している。
「目標を発見!」
アストライオス達四竜に攻撃を仕掛ける班と、ドラゴンオーブへ突撃する班に即座に分かれるケルベロスたち。
その四竜の中の貧食竜ボレアースに攻撃を仕掛けるメリルディ達ケルベロス8名と、シルフィディア・サザンクロス(ピースフルキーパー・e01257)、一式・要(狂咬突破・e01362)、ウィッカ・アルマンダイン(魔導の探究者・e02707)、レッドレーク・レッドレッド(赤熊手・e04650)、鷹野・慶(蝙蝠・e08354)、鮫洲・蓮華(ぽかちゃん先生の助手・e09420)、リサ・ギャラッハ(銀月・e18759)、エスト・ポーン(元歩兵・e19429)達8名。計16名が連携してボレアースの足止めを行う。
その目標の貧食竜ボレアースだが、荒野の如き歪みの内部を覆う紫色の靄が、醜悪な貧食竜の姿を一層不気味に浮かび上がらせる。
不気味であろうが、何であろうが戦う相手に違いは無い。
貧食竜ボレアースも近づいてくるケルベロスに気付いたのか、捕食しようとしているのか巨大な口を開け唸り声を響かせる。
「ブオオオオオオ」
単純な戦力としては、四竜の中でも最上位といわれる貧食竜ボレアース。相対するのは総勢16名の勇気あるケルベロスたち。
「あたし達はこのまま正面から攻め込むわ。それでは、お互いに健闘を――」
要が仕掛けるタイミングを計りながら、フローネやノーフィアたちに目配せし、合図を送る。
「黒曜牙竜のノーフィアより貪食竜のボレアースへ。剣と月の祝福を」
要の言葉を受けるようにしてノーフィアが、貪食竜に対して宣戦布告の名乗りを上げる。
要とノーフィアの声が響く。目的はボレアースの足止めだが、それ以上の功を狙っている様子のノーフィア。戦いの始まりだ!
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貪食竜ボレアースの赤く鈍い光を放つ多数の目玉が不気味に動き、一瞬鈍く光る。どうやら、ケルベロスたちを視認した様子。
一瞬、巨大な口の口角が揺れたかと思うと、唾液を滴らせ、舌なめずりをする。
(「足止めと気づかれないように……」)
そんな様子を見ても怯まず作戦を再確認するレベッカ。足止めに気づかれ、ドラゴンオーブに向かわれたら作戦は失敗だ。
「ブオオ〜」
ボレアースが口を開いたかと思うと、次元の歪みの中で風がふきはじめる。それは、ケルベロスたちの耳を撫でる凍てつく空気。
眼前には、洞窟のように不気味さを感じさせるボレアースの口。その巨大な口から、生命を凍結させるような風が吹き始める。
「ブオオオォォ!」
その風はボレアースが不気味な唸り声を響かながら、息を吸い込むことによって発生していた。
「吸い込まれるっす!?」
伽藍の声が思わず漏れるほどの吸い込み。しかし、それは攻撃ではない。
「ブオオオオオオオ!」
吸い込んだ息を氷結させ、竜の息吹でケルベロスたちに吹きかける。その息吹は、氷の刃となりケルベロスたちに襲いかかる。
「凄い攻撃ですね!」」
無論、厳しいダメージを負っているものの、そんな素振りを見せず耐えるレベッカ。そこへすぐに動いたのはメリルディ。
「これくらいでは怯みませんよ」
メリルディがmain gauche・ゾディアックソードで地面を指し示すと同時に、守護星座が描かれ光り輝く。
「ええ、万全でのケルベロスの『盾』の力、ここに示してみましょう!」
フローネも氷のブレスを浴び、身体の様々な場所に凍傷を負うも怯む様子は全く見せない。
メリルディによって描かれた守護星座の星の位置をポイントに防御の陣形を組み、フローネが気迫の声を上げ、全方位からの防御姿勢を取る。
「スーパージャスティス参上!」
陣形の中心に凛とした振る舞いで立ち、そこからケルベロスチェインを周囲に展開させ防御の魔法陣を描く秋櫻。
その背後でレベッカが魔導金属片を含んだ蒸気を噴出させ、防御力を増強させる。
さらに、伽藍がオウガメタルからオウガ粒子を放出させ、ノーフィアと漆の感覚を覚醒させる。
そんなケルベロスたちの防御及び支援が秋櫻の背後で展開される様子は、何処かのヒーローのように秋櫻・スーパージャスティスの姿を映し出す。
「ポンちゃんも一緒にみんなを守ってね」
ミライの言葉に、首を『くいっ』と回して答えるボクスドラゴンのポンちゃん。
そんな仕草に笑顔を見せながらミライは、両手を大きく広げる。その広げた手から、まぶしい光が空に広がり、薄紫の靄と共に光を集め、仲間たちの上にオーロラとなって降り注ぐ。
そのオーロラを背に動くのは漆。砲剣・主呑(ドラゴニックハンマー)を砲撃モードへ変形させる。
「大丈夫、今日は一緒だよ」
続けてノーフィアも動く。ボクスドラゴン・ペレの背中を一回だけ撫でてから、同様にドラゴニックハンマーを砲撃モードへ展開させる。
漆とノーフィアが防衛陣形に守られ砲撃モードを展開する様子は、さながら攻城戦の様。
「さあ、前回の続きと行こう!」
漆とノーフィアの砲撃により、反撃に転ずるケルベロスたち。
「ブオオオオー!」
砲撃を受け吠えるボレアース。しかし、怯む様子は無い。その巨体故に揺るがないのか、その巨大な口を開け、ブレスの反撃を繰り出してくる。
ボレアースの攻撃に対し、防御の構えを見せるフローネ率いるディフェンダー達。戦いは激しさを増していくのだった……。
●
激しい戦いは続いていた。誰もがダメージを負い疲労していた……。
「先のボレアース戦の『盾』仲間の辛酸を背負い、ここにいるのです!」
激しい攻撃に晒されながらも、耐え続ける仲間達を鼓舞すように声を上げるフローネ。
「そうです。大切な人のために、命をかけられる。……どんなに辛くても笑顔は何時も傍にゼロを一に変える魔法♪」
フローネの言葉に答えるように、途中から歌声に変え、鼓舞の言葉を応援歌に変えるミライ。その歌声に合わせたように、謎の光が蓮華を包むように集まる。
「みんな! 注目注目♪」
ミライの歌に蓮華がポーズを重ねると、次の瞬間には九つの尻尾を持つ狐娘のような姿になる。その姿が慣れない戦場と凶暴な貧食竜ボレアースとの激しい戦いで疲弊した心を癒す。
そんなケルベロスたちに苛立つように頭部を動かし、赤黒い魔眼で秋櫻を睨みつける。
ボレアースの魔眼の力に襲われながらも、耐えながら背筋を伸ばし両腕を広げる秋櫻。
「フェイズ起動確認3、2、1、演算装置フル稼働可能。各部躯体損傷確認。修復。敵性体攻撃及び状況、解析します」
自らの超演算回路を限界まで稼働させ、自身の躯体状況を確認、同時にボレアースの戦闘記録を整理し、対抗手段を打ち出す。
「……現状継続により、作戦成功までの足止めは……可能」
その判断は演算回路から算出されたというよりは、心強い仲間と共に戦っているという想いからだろう。
「そうです。もう少しです」
ボレアースの側面に回り込み、アームドフォートを展開させるレベッカ。
「ビィィイイム!」
さらに伽藍がレベッカの動きに合わせて、別側面に回り込み、手からビームを放つ。
そのビームに合わせて砲門をボレアースの頭部に照準を定め、フォートレスキャノンの一斉掃射させる。
「みんなを癒しますよ」
メリルディがオラトリオの翼から朝焼けの光が広がり、それがオーロラとなって仲間たちへ降り注ぐ。
「ありがとう、リル」
メリルディの支援を受け、漆が圧縮した霊弾を放つ。
さらに、距離を詰めるのはノーフィア。如意棒をヌンチャク状に変形させ、鋭い動きで顎へ連続した打撃を打ち込み、魔眼を反らせる。
仲間を信じて連携を崩さずに攻撃を繰り出し続けるケルベロスたち。
それが報われる瞬間が訪れるのだった!
●
その瞬間は大規模な爆発によって皆に知らされた。
「この圧倒的な力の放出は……まさか、ドラゴンオーブが破壊されたというのか!」
アストライオスが叫ぶが、ボレアースと戦うケルベロスたちには聞こえない。ただ、ボレアースが転身しドラゴンオーブに向かおうとする。
「このままボレアースを向かわせる訳にはいきません。もう一撃の時を稼ぎましょう」
皆の様子を確認しながら、レベッカが声を出す。ボレアースを含め、四竜は全て健在。このまま集結させては、ケルベロスたちの撤退もままならない。
「クッキーちゃん、お願い!」
最後の全力の為にミライがオウガ粒子を放出させ、仲間を支援する。
ミライの支援を受け、レベッカがレインボーバスターライフルよりエネルギー光弾を放ち、メリルディがオーラの弾丸を放つ。
「我、流るるものの簒奪者にして不滅なるものの捕食者なり。然れば我は求め訴えたり、奪え、ただその闇が欲する儘に」
漆黒の魔法陣を形成して、超重力場によりボレアースの脚部を圧壊させる。
「スーパージャスティス砲撃モード」
秋櫻がアームドフォートを展開させ、一斉掃射を叩き込み、伽藍ばビームを放つ。
「この紫水晶の輝き、貴方に無視出来ますか?」
アメジストシールドとアメジストドローンを展開させ、そこから強烈な光を放ち、ボレアースの注意を引くフローネ。
「ブオオオオオ!」
ケルベロスたちの攻撃に苛立つ様子にも見えるボレアース。
ここまで注意を引けば十分。後は撤退するだけ……だが、そこが難しい。
後一手、撤退する機会を探すケルベロスたちから、一歩踏み出したのは、漆とウィッカ。
視線を重ねた後、先に動いたのは漆。
「重刃争術……」
一瞬、メリルディに視線を送った後、漆はボレアースの無数の目を俯瞰で見つめ集中する。
「ブオオオォォ!」
そんな漆に反応したのか、大きな口を開き猛進するボレアース。
「……贖刀【腐砕】」
しかし、その口が閉じられる前に、漆の振るう狂刃により貧食の牙が黒く腐食し、黒い霧となって消滅する。
漆の攻撃に、一瞬怯む様子を見せるボレアース。しかし、次の瞬間には腐食した口を再生成して顎を開く。
「ーー汝、動くこと能わず」
それは一瞬の隙。それを逃さずウィッカは魔法結界を展開させる。
「不動陣!」
漆との連携で完成させた蒼く輝く五芒星の魔法結界を起動させる。
「ブオオオオオォォォ!」
ウィッカの魔法結界により放たれた光がボレアースの四肢を貫き、縫い止める。
「今っす! 撤退するっす!」
伽藍の声が響き、一糸乱れぬ動きで撤退を開始する。
同様のタイミングで赫熱竜ノトスの足止めをしていたケルベロスたちも撤退を開始する。
「肢の一つでもいただきたかったよね……」
少し悔しそうなノーフィア。実際、目視の範囲ではあるものの、アストライオスを含む四竜は全て健在。
ドラゴンオーブの破壊には成功した様子で、作戦は成功したもののドラゴン勢力の脅威は終わっていない。
「気持ちは分かるけど、今は撤退しよう」
伽藍の言葉通りだろう。ここで深追いして一矢報いてもその代償は間違いなく命だろう。
次元の歪みから撤退するケルベロスたちの背後では、他のケルベロスたちが支援に駆けつけ、連携しながら撤退してく。
「……なに、あれ……」
そんな奮戦するケルベロスたちの目に信じられない光景が飛び込んで来た。
「巨大化?!」
なんと、追撃してくるアストライオスとエウロスが巨大化しているのだ。それがドラゴンオーブ破壊の影響なのか、次元の歪みの影響なのか、分からない。ただ、現実として魔竜が巨大化してケルベロスたちに襲いかかってくるのだ。
「ともかく、撤退を!」
ただ、今は走るケルベロスたち。熊本城をドラゴンオーブを中心とした戦いはクライマックスを迎えようとしていた……!
作者:雪見進 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2018年7月20日
難度:難しい
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 7/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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