●魔竜王の遺産、ドラゴンオーブ
熊本城ドラゴン決戦。
その戦いの終盤、次々に侵空竜エオスポロスが熊本城目掛けて突撃し、自爆していく。
それによって、崩れ行く熊本城の中から現われたのは、怪しく輝く球体だった。
「後継者の誕生を、竜十字島の玉座で迎える事ができなかったのは痛恨である」
それを目にした覇空竜アストライオスは、忌々しげに呟く。
覇空竜の周りには、喪亡竜エウロス、赫熱竜ノトス、貪食竜ボレアースの三竜がおり、いずれも苦々しい表情を浮かべている。
「ドラゴンオーブが万が一にも奪われてしまえば……。この戦いに、ドラゴン種族の存亡がかかっているのだ!」
同意する三竜と共に、覇空竜アストライオスは時空の歪みに入り、姿を消してしまう。
そして、その直後、球体……ドラゴンオーブを護るように、次々と強大なドラゴンが姿を現したのだった……。
ヘリポートに集まるケルベロス。
すでにそこでは、リーゼリット・クローナ(ほんわかヘリオライダー・en0039)が説明を始めていた。
「熊本城で行われたドラゴンとの決戦は、辛うじてだけれど勝利することができたよ」
過半数の侵空竜エオスポロスの撃破に成功し、廻天竜ゼピュロスの撃破にも成功した。
この為、覇空竜アストライオスは出現した『魔竜王の遺産、ドラゴンオーブ』を竜十字島に転移できなかったのだ。
しかし、情勢は予断を許さない。
「ドラゴンオーブは『時空の歪み』のような空間を生み出して、その内部を禍々しい力で満たそうとしているようだよ」
その力が充ちた時、ドラゴンオーブから魔竜王の後継者となるべき、強大なドラゴンが生み出されてしまう事が予知されている。
これを阻止する為には時空の歪みの中に突入し、ドラゴンオーブを奪取、或いは、破壊する必要がある。
すでに、時空の歪みの中には、未だ健在の、覇空竜アストライオス、喪亡竜エウロス、赫熱竜ノトス、貪食竜ボレアースの4竜が突入しており、すぐに後を追わねばならぬ状況だ。
「ただ、時空の歪みの周囲には、ドラゴンオーブの力で出現したと思われる『19体の強大なドラゴン』が侵入者を阻止すべく待ち構えているよ」
この19体のドラゴンを抑えて時空の歪みの内部に突入、アストライオスら強大なドラゴンと対決し、ドラゴンオーブを奪取、あるいは破壊する……。
危険かつ成功率の低い無謀な作戦となるが、現状、これ以上の作戦は存在しない。
「厳しい状況だけれど、皆の力を貸してほしいんだ」
この作戦の目的はドラゴンオーブを奪取、あるいは破壊する事。
しかし、その完遂は決して容易ではない。
「まず、突入する為には、ドラゴンオーブを守る19体のドラゴンに対して攻撃を仕掛けて、突入する隙を作る必要があるよ」
その後、突入したチームが帰還する退路を守り抜く必要もあるので、19体のドラゴンと戦うチームの支援は必須だ。
さらに、先に突入した、覇空竜アストライオス、喪亡竜エウロス、赫熱竜ノトス、貪食竜ボレアースへの対処も必要となる。
その全てに対応した上で、ドラゴンオーブの奪取、或いは破壊を目指したい。
「自分達が何をすべきかしっかりと相談して、作戦を成功に導いてほしい」
ここまで説明したリーゼリットは厳しい状況ばかりを語ってきたが、それだけに成功できれば得られるものは大きいと語る。
「死中に活あり。ドラゴン勢力に大打撃を与えるチャンスでもあるんだ」
これまでの作品によって、たくさんのケルベロスが決死の思いで戦い抜いて生まれた状況だ。
このチャンスは是非とも活かしたいところ。
「皆が笑顔で報告を持ち帰ってくれることを、ボクは願っているよ」
参加者 | |
---|---|
一条・雄太(一条ノックダウン・e02180) |
空鳴・無月(宵星の蒼・e04245) |
アップル・ウィナー(キューティーバニー・e04569) |
因幡・白兎(因幡のゲス兎・e05145) |
ミレイ・シュバルツ(風姫・e09359) |
志穂崎・藍(蒼穹の巫女・e11953) |
アーニャ・シュネールイーツ(時の理を壊す者・e16895) |
雑賀・真也(不滅の英雄守護者・e36613) |
●戦場に上がる信号弾
熊本城で始まる次なる戦い。
崩れた城郭から現われたドラゴンオーブは時空の歪みを生み出し、強力な4体の竜がその内部へと突入している。
それらを守るべく現われた、19体もの竜達。
多くのケルベロス達がチームを編成してその相手をする中、こちらのチームは状況の推移を見守ることとなる。
目の前で繰り広げられる竜と数人のケルベロスとの交戦。
刻一刻と過ぎ行く時間の中、アップル・ウィナー(キューティーバニー・e04569)がセットしたアラームが5分毎に鳴り響く。
じっと状況を見守る雑賀・真也(不滅の英雄守護者・e36613)。その表情は芳しくない。
「ドラゴンめ……」
「苦しい展開ですね」
アーニャ・シュネールイーツ(時の理を壊す者・e16895)もいつ出撃できるようにも重火器を構える。
事実、どのチームもお世辞にも善戦しているとは言えない。
むしろ時間が経てば経つほど、劣勢に追いやられているのは明白だ。
ただ、自分達の支援作戦は、19体のドラゴンと戦うそれぞれのチームが壊滅状況になってからが本番と言える。
15分経過、3度目のアラームからしばらく。
徐々に壊滅に追いやられるチームが出始め、信号弾が上がり始める。
支援班10班は戦場を大きく東西に分け、5班ずつが分かれて分担し、全域の戦闘をカバーしていく。
ミレイ・シュバルツ(風姫・e09359)は旗色の悪いこの戦いを見つめ各戦況を監視していた。
当チームの担当は西側区域の戦い、支援に飛び出すチームが出始める。
4チーム目の赤色の信号弾。それが自分達の担当だ。
「ん……次、わたし達の番。行こう」
素っ気無く告げた空鳴・無月(宵星の蒼・e04245)が飛び出すと、チームメンバーが次々にそちらへと向かう。
「いよいよ、ドラゴンとの戦い胸が高鳴るにゃ」
――支援だけど、別に倒してしまってもかまわないだろう?
胸を張って、志穂崎・藍(蒼穹の巫女・e11953)は仲間と飛び出す。
「ドラゴンとの戦いが終わったら、大運動会が待ってるんだ。リーゼリット、水着期待してるよ」
頭上を向いた、因幡・白兎(因幡のゲス兎・e05145)がこの場に連れてきたヘリオライダーに向けると、彼もまたチームメンバーの後を追っていく。
ただ、支援すべきチームは……。
すでに前中衛が倒れ、壊滅的な状態。
信号弾を上げたポニーテールの女性が叫んだ直後、ドラゴンの攻撃を受けて崩れ落ちていた。
●チーム交替
熊本城跡で繰り広げられる戦いは、熾烈を極めていた。
ケルベロスは大勢が何とかもたせているといった状態だったが、それでも徐々に壊滅に追いやられるチームが増えてきている。
魔竜ラセン・トガノオロチと対するケルベロスはすでに、2人が立っているのみ。
しかも、真横に大きく振るわれた敵の尻尾による殴打を受け、黒いリボンの女性と長い黒髪の少女は血を飛び散らせて。
「……ギリギリだよね。まったくもう、死ぬかと思ったんだから」
彼女達もまたその身を地面に横たえ、チーム全員が倒れてしまう。
その直後、アップルのアラームが4度目の合図を報せるのと同時に、藍が飛び込む。
「ボクはドラゴンに挑む者。竜に憧れ竜を滅する者にゃ!」
堂々と敵の前に立つ藍が叫び、猫と化した拳で殴りかかっていった。
全身を預けた重量感のある一撃で、彼女は相手にプレッシャーを与えていく。
「風姫、ミレイ・シュバルツ。戦闘を開始します」
ミレイも倒れたメンバーを巻き込まぬよう前に出て相手の気を引きつつ、風の斬撃を放つ靴「鎌鼬」で重力を宿す一蹴を叩き込む。
「ダメージはこっちで、引き受ける」
前線に出た無月が全身で防御を固めて、先行して戦っていたメンバー達へと撤退を促そうとするが、依然全員が倒れたままだ。
できるなら、戦況の引継ぎを直接と考えていた一条・雄太(一条ノックダウン・e02180)だったが、壊滅に追いやられたチームに攻撃が及ばぬよう立ち回るのが優先と考え、前に出て行く。
「お前の相手はこの俺だ!」
雄太は軍隊でも使われるコンバットハイカーで立ち回りつつ、魔竜を挑発する。
相手の首のいくつかが自身に向けられたことを確認し、雄太は敵の首の1つ目掛けて渾身の蹴りを浴びせていった。
「絶対的な神の盾よ。我が力を糧とし、全てを弾き返せ。絶対的神盾(アブソルート・エイジス)!!」
真也は前に突き出した右腕に青色のオーラを纏い、12枚の光の盾を展開していく。
その上で、真也は夫婦双剣【莫耶】、【干将】をそれぞれ両手に持ち、攻撃を開始した。
「後方も警戒したいところですが」
如何せん相手がドラゴンでは、アップルもそこまでの余裕はない。
まずは紙兵を前方へと撒いていき、彼女は手堅く守備固めから始める。
アーニャもまたヒールドローンを展開しており、目の前の魔竜に対する態勢づくりから動き出していたようだ。
そんな仲間達の中央にて、白兎は妄執の螺旋鏡を頭に乗せる。
その眼鏡は、竜性破滅願望者中村・裕美の遺品であり、形見だ。
「ドラゴンのデータを打ち込み続けただけあって、相手の攻撃されたくない部分がわかる気がするよ」
理力が高まる感覚を抱きつつも、古代語の詠唱を始めた白兎は前方へと魔法光線を発射していく。
それによって、相手の口の付け根の一部を石と化すが、如何せん相手は無数の首を持つドラゴン。
すぐにそいつは大きく息を吸い込み、ケルベロス達へとブレスを吐きかけてきたのだった。
●魔竜ラセン・トガノオロチ
いくら相手がドラゴンとはいえ、すでに1チームが痛めつけている相手ではある。
いくつのも首から吐き掛けられる魔竜の吐息にも、無月は毅然と対して。
「そう簡単に、やられはしない」
「そうだな。足止めと言わず、倒せるなら……って、2度目はいいかな」
やや相手を挑発するように笑い、雄太は神経を集中させて敵の身体の中心、岩にも見える部分を爆破する。
そこに、無月が星天鎗アザヤを手に飛び込む。
「人々の、当たり前の生活を、守る為にも。ドラゴン達の好きには、させない」
穂の部分に冷気を集中させた彼女は、淡々とした態度で凍えそうな槍を突き出す。
「……凍てつけ」
無月が敵の鱗を貫いた瞬間、敵の体が硬直したようにも見えたが、相手もグラビティで対抗して傷口周囲を凍結させるに留めた。
「守り抜いてみせマショウ、キュートにネ!」
竜の猛攻に晒される仲間を癒すべく、アップルは紙兵を撒き続ける。
その際も、アップルは可愛らしい仕草で立ち振る舞い、仲間達を支えようとしていた。
ともあれ、少しでも相手の動きを止めたいところ。
「まずは動きを封じます」
ミレイは敵の周囲へとアルミニウムメタル製の鋼糸を展開していく。
鋼の糸は徐々に、檻の形を象って。
「……裂け、彼岸花」
螺旋力と降魔力を纏わせたミレイの糸は、相手の魂と肉体を切り刻んでしまう。
そう簡単には魔竜も身動きが取れないはずと、ミレイは敵の動きを注視する。
そこに藍が躍りこみ、相手の首の付け根が集まる岩の部分へと素早く蹴りを食らわせた。
「いつかドラゴンをも倒すのを目標にしてきたから、これは絶好のチャンスだにゃ」
どこまでできるか、力試し。藍は猛然と肉弾戦で勝負に臨む。
すぐ後の白兎はチェーンソー剣を振るい、相手へと切りかかっていく。
少しでも傷を切り広げられれば、仲間のグラビティを含めて相手を強く足止めができるはず。
白兎はにやりと微笑みつつ、更なる攻撃の為にと懐から秘薬を取り出していた。
砲撃支援に当たるアーニャはヒールドローンを各メンバー達の手前に展開させてから、自身の砲撃武装を相手へと突きつける。
(「皆さんが生還できるように……」)
今回はあくまで、回復・時間稼ぎ重視。
切り札は用意しているが、アーニャは好戦的な戦いぶりを控え、自分達の守りを固めていく。
すでに自らへと盾を張っていた真也は双剣を手に相手へと直接刃を、あるいは衝撃波を放って竜へと応戦する。
真也に続いて、雄太が仕掛けていく。
「伝説になった虎の一撃、見せてやる!」
喧嘩殺法と見よう見まねのプロレス技が彼の戦闘スタイル。
繰り出すは、虎のマスクを被った男の得意技。
飛んで旋回する雄太の後ろ蹴りは魔竜に痛打を与え、僅かに怯ませたようだ。
激しい攻防の中でも、メンバー達はこれなら耐えられるという希望的な観測も出始める。
だが、アップルのアラームが5度目の知らせを伝えた後、戦況はケルベロス達にとって大きく劣勢へと傾くのだった。
●巨大化する竜
5度目のアラームの直後、次元の歪みから押し出されるように飛び出したケルベロスの突入班。
それを追うのは、膨大な力を持って巨大化してくる魔竜アストライオス、エウロスだった。
そちらには、こちらのチームの後に控えていた支援班、東西2チームが飛び込んでいき、ドラゴンの援軍を押さえに回る。
それもあって、ミレイは援軍が来ずに済んで安堵したものの……。
周囲で交戦していた竜達もまた、膨大な力によって巨大化を始めていく。
それは、こちらで交戦する魔竜ラセン・トガノオロチとて、例外ではない。
「大蛇、草薙」
炎と風を纏った蹴りによって、ミレイは斬撃を飛ばしていくが、目の前の魔竜は体長が倍近くにまで巨大化していく。
体長が倍なら、質量は2の3乗……8倍にも膨れ上がる敵。
力が高まっているのかと考えた雄太は、コンバットハイカーにグラビティ・チェインを込め、相手の体を蹴り付けていくが、ビクともしない。
巨大化した魔竜は一際大きな叫びと共に、尻尾を近場のメンバー達へと叩きつけてくる。
「面白いじゃないか」
叩きつけられた強烈な一撃にも雄太は小さく口元を吊り上げて微笑むが、さらに力をつけた相手に不利を直感で悟っていた。
前線を支える無月も一撃の威力が高まったことに危機感を抱きつつも、全身防御態勢で身構えて。
「……問題ない。まだ、守れる」
仲間の為に、無月はなおもカバーに回ろうと敵の前に立つ。
アップルも敵の勢いが勝っていると判断して。
「回復しマスネ」
個別に声をかけつつ、アップルはアタッシェケース型のガジェット「ブルーローズ」より金属片を含む蒸気を噴き出し、仲間達の傷を癒しつつ防御を固めようと動く。
続いて、白兎が手にする秘薬は彼の先祖代々から伝わり、改良され続けたものだ。
「この薬は傷にとっても効くんだ。とってもね」
傷口に塗られれば、相手は激痛に身悶えてしまう薬。
ただ、いくつもの首を持つ魔竜では、その反応を見るのもかなり難しい。
縛霊手での殴打。そして、戦篭手での指突。
仲間に回復を任せて前のめりに戦いを挑む藍は、確実に命中させるようにと攻撃を繰り出し続ける。
しかし、前線メンバーの疲弊状況は思いのほか深刻だ。
ドローンによる仲間の支援をある程度済ませたアーニャは、アームドフォートとバスターライフルから交互に砲撃を行い、敵の動きを封じつつグラビティの中和をはかっていた。
だが、巨大化した魔竜の攻撃に前衛陣が苦しみ出すと、アーニャもまた攻撃の手を止め、緊急手術で仲間の治療へと当たり出す。
「ドラゴンも大したことはないのですね……」
そうして、少しでも自身に敵意を向けさせ、前線の被害を減らそうとアーニャは試みるのだが、何せ相手は首を多数持つ相手。なかなか中衛にいる自身の声を聞いてはくれない。
「私の様な女性一人満足に倒せず手こずっている様ではないなんて、情けないと思わないのですかね」
気付いたところで魔竜にはさほど相手にされず、アーニャも歯痒さを感じていたようだ。
そんな中、真也が相手の尻尾攻撃の直後、膝を突いてしまう。
「くそっ……意識が……」
朦朧とする意識の中、無敗の英雄の幻影を彼は見て。
(「ここまでか、真也?」)
「ここまでじゃ……ない! ここで……倒れてたまるか!」
幻影を振り払い、真也は両手の刃で相手へと衝撃波を放っていく。
確かに、それは敵の首の1本に切れ目を入れてはいたが。
爛々と目を輝かせる魔竜を仕留めるにはあまりに遠すぎると、メンバー達は実感するのである。
●劣勢の中聞こえた『破壊』の声
暴れる魔竜ラセン・トガノオロチの勢いは止まらない。
全身防御で身を固めていた無月ではあったが……。
「そんな、はずは……」
そいつが一点集中で浴びせかけてきた竜のブレス。
無月はそれを浴び、宙へと大きく投げ出される形となる。
地面を転がる無月をアップルが気遣うが。下手に回復の手を止めれば、今立っているメンバーも危うい。
「負けないのニャ!」
せめて一矢報いたい。藍は縛霊手を装着した腕で殴りかかろうとする。
決して、その一撃は相手にダメージがなかったわけではない。
だが、その直後、真上から振るわれた竜の爪が彼女の体を引き裂いてしまう。
「まだまだボクは修行が足らないニャ……」
鮮血を飛び散らせながら、藍は地面へと崩れ落ちていく。
もはや、勝ち目が見えない状況。
しかしながら、断片的に聞こえてくる声の中に、『ドラゴンオーブの破壊に成功した』という情報があった。
それによって、ミレイは最低限の作戦が成功したことを察する。
周囲で交戦していたチームも撤退に動いており、この場で倒れていたメンバー達も気付き始めていた。
「ここまで……ですね」
ミレイはこの場のケルベロス達に、後退を促す。
「無理はすべきじゃないかな」
撤退できぬ状況でもないと踏んで白兎がこの場から退くと、雄太も彼に倣って倒れたままのメンバーを抱えてから続く。
「時よ凍って……! テロス・クロノス!」
ここぞと切り札を使うアーニャ。
大量のグラビティを使い、時を僅かに停止させた彼女が弾幕を張りつつ下がる後ろで、アップルは倒れる無月の容態を気遣い、介抱しつつ離脱する。
「ここまでか……」
倒れずには済んだものの、目の前の竜達とはまた刃を交わす機会があるはずだ。
この場は仲間との約束を守る為、真也もまた小さく息をする藍の体を抱えて熊本城近辺から離れていくのだった。
作者:なちゅい |
重傷:空鳴・無月(宵星の蒼・e04245) 志穂崎・藍(蒼穹の巫女・e11953) 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2018年7月20日
難度:難しい
参加:8人
結果:成功!
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