月のない夜。
昼の喧噪と気配の一切が過ぎ去ったオフィス街は眠りについて久しく、さながらゴーストタウンのような雰囲気があった。
「遅くなってしまったわね……」
ビルとビルに挟まれた、暗い谷底じみた通りを歩くのは浦葉・響花(未完の歌姫・e03196)だ。人気は当然なく、音らしい音も彼女の息づかいと足音くらいで、それさえも音を吸う闇の中に溶けて消える。
ーーカツン。
不意に硬質な何かが路面を叩いたような音が響いた。
ーーカツン……カツン。
一定のリズムで刻まれるそれは、足音のようだった。女性用のヒールが立てる、特有の足音。まるで実体のない何かが突然現れ、ひたりと張り付くように後ろから徐々に、徐々に近づいてくる。常人なら不気味な状況と、何よりいま正に迫り来る異様な気配に泣き叫んでいただろう。しかし、
「まさか私のところに直接来るなんてね。いったいどういう風の吹き回し?」
響花はごく自然な動作で振り返るや、くすりと微笑みかけた。
「…………」
目の前の相手は何も言わず、ゆらりと右手を突き出した。すぐさま右手はモザイクに包まれ、厳めしい鉤ヅメに覆われる。
キシリと耳障りな金属音が響くと同時、響花は自ら得物に手を伸ばした。
「わ、わわわっ、皆さん、本日はようこそお越しくださいましたっす!」
まとまりのない書類を脇に抱えながら慌ただしく部屋を行き来していたダンテがこちらに気づき、駆け寄ってくる。
「今回は至急を要する案件なんで、さっそく本題に入らせてもらうっす。今からほどなくして、この先のオフィス街で浦葉・響花(未完の歌姫・e03196)が因縁の相手である恐花さんというドリームイーターに襲撃されるみたいなんっす。皆さんはこれから現場まで行って恐花さんを迎え撃って欲しいんです」
持っていた書類に目を通しながらダンテが皆へと説明を始めた。
「現場にいるのは響花さんと恐花さんの二人で、周囲に人は皆無のようです。ですので人払いの必要はなく、接敵後即交戦になるため、純粋に戦闘に集中できるはずっす。加えて、恐花さんの方もどういうわけか報告を受けている通りの行動はとらず、問答無用で襲いかかってくるみたいなんで戦闘以外の状況にはまずならないでしょう」
一端言葉を切り、一同が頷くのを確認してからダンテは話を再開する。
「次に戦闘についてっす。敵はドリームイーターである恐花さん一体。ステータス的には極端な敏捷特化で、高い回避率と命中率を誇るっす。更にポジションがキャスターなので対策をしなければ一方的に攻撃を食らうという羽目になるんで注意してくださいっす。行動の傾向としては後列を中心に狙ってくるようっす」
ダンテが書類をめくる。
「次に使用グラビティですが、恐花さんはホラー作品に出てくるガジェットやギミックを模して攻撃してくるみたいっす。今回は手を鉤ヅメに変えて心を抉る、黒い影のモザイクに感染させて催眠状態にする、モザイクをまとわせた髪を伸ばして武器を封じるの三つっす。また、HPが半分以下になると理力のステータスをブーストして猛攻を仕掛けてくるんで気をつけて下さいっす」
そう言うとダンテは書類を脇に抱え直し、
「最近デウスエクスが因縁の相手に襲撃をかけるっていう事件が増えてきてるっす。正直、不気味な感じがしますけど、皆さんならきっと難なくはねのけられるはずっす。それではお気をつけて!」
皆へ向かって敬礼した。
参加者 | |
---|---|
相良・鳴海(アンダードッグ・e00465) |
霖道・悠(黒猫狂詩曲・e03089) |
浦葉・響花(未完の歌姫・e03196) |
熊谷・まりる(地獄の墓守・e04843) |
ユーカリプタス・グランディス(神宮寺家毒舌戦闘侍女・e06876) |
ミカ・ミソギ(未祓・e24420) |
リィナ・アイリス(もふきゅばす・e28939) |
小野・雪乃(光と共に歩む者・e61713) |
●暗夜の邂逅
二つの人影ーー正確には一人のケルベロスの女性と一体のデウスエクスの女性が月無しの夜の底で対峙していた。
片や優しげな笑みを口元に浮かべ、猫科の肉食獣を思わせるしなやかな身体をごくリラックスさせた姿勢で立っている。
片や笑みともつかない得体の知れない薄い表情を顔に張り付け、幽霊のように茫洋とした輪郭を闇から浮かび上がらせている。
まるで地面に落ちた影が歪んだ映し身となって独りでに動き出したかのように、互いに似通っていて、決定的に違っていた。
「それで、究極の恐怖とかは見つけ……早っ!!」
「…………」
ケルベロスの女性ーー浦葉・響花(未完の歌姫・e03196)が気さくに話しかけたのも束の間、デウスエクスの女性ーー恐花さんは全く取り合うことなく鉤ヅメを一閃させる。
「貴女せっかち過ぎない? これ気を抜いたらやられるわ。そらっ!」
すんでのところで鉤ヅメをかわした響花が胸をなで下ろしつつ、もう片方の手で懐中電灯を取り出し明かりを点ける。それを前には向けず、思いっきり空高く放り投げた。
宙に投げ出されたライトが不規則に回転し、暗い闇を縦横に切り裂く。
その直後、恐花さんの足下から光が放たれ、爆発した。しかし、恐花さんはまるで体重がないようにふわりと浮き上がり、爆風に巻き上げられるように上へ。そこへすかさず上空から唸りを上げて何かが迫ってくる。
脳天へと直下に振り下ろされる一撃。本来ならかわしようのない、それどころか直撃を避けるのさえ難しいタイミングだったが、
「…………」
ふっと闇に溶けるように恐花さんの姿がかき消える。
「……やれやれ、今回の敵はどうもややこしい事してくるみてぇだな」
振り下ろした大斧を担ぎ直しながら飄然とした様子で相良・鳴海(アンダードッグ・e00465)がぼやく。
「まったくだ。こっちはスナイパーで来てンだぜ」
独特のイントネーションの間延びした声で鳴海に同意したのは霖道・悠(黒猫狂詩曲・e03089)だ。
二人は注意深く周囲を見回し、恐花さんを探す。しかし目に入るのは闇ばかりで、不気味なほどシンと静まり返っていた。その背後の空間が音もなく波打つ。
ぬらりと黒い髪が伸びた。ずるずると、ずるずると際限なく伸び、鎌首をもたげる。
「そこだっ!」
攻撃の予兆に気づき、ミカ・ミソギ(未祓・e24420)が翼を黒い髪が伸びた空間に向けて発光させ、疾走する。
「援護するのー……」
「私も続きます! ーーーー♪」
ミカの叫びに応じたリィナ・アイリス(もふきゅばす・e28939)と小野・雪乃(光と共に歩む者・e61713)が互いに目配せをすると同時、それぞれのグラビティを発動させた。
目映い光輝と情感に満ちた愛の歌が夜の闇と静寂を押しのけ、祝福となり降り注ぐ。
「行くぞ!」
「了解いたしました」
加護の力を得たミカが呪詛に満ちた武器を黒い髪の塊へと振り抜き、ユーカリプタス・グランディス(神宮寺家毒舌戦闘侍女・e06876)が手から光弾を放つ。しかし、
「……」
空間が更に大きく波立ち、人体の構造ではあり得ない向きで飛び出て来た鉤ヅメがそれらを押しとどめた。その隙をついて黒髪が二人へと這い寄る。
「余所見はダメだよー」
どことなく暢気さを感じさせる女性の声が上空から割って入ってきた。その声の主ーー熊谷・まりる(地獄の墓守・e04843)が虹の光跡を描きながら黒い髪へとめがけて落下する。が、
「……」
さっきまでそこにあった黒髪と鉤ヅメはまたもや消え失せ、何の手応えも残さなかった。
そして、
「……」
消えた時と同じように、何の前触れもなく現れる。その姿を見て響花以外の者たちが息を呑んだ。
「2人目の浦葉さん……?」
皆の心の声を代弁するように雪乃が言葉をこぼす。その台詞に響花が苦笑を浮かべた。
「どういうわけかは解らないのよね。確かに自分そっくりなモノが襲いかかってくるってのはホラーではよくあるけど。まあ、とにかく安心してブン殴っちゃっていいわよ」
彼女の言葉に一同は再び気を引き締め、武器を構え直す。
恐花さんはただうっすらと笑うばかりだった。
●忍び寄るモノ
「……」
忽然とその姿を現し、忽然と消えた。幻のようにしか見えないが、確たる害意をもって容赦なくこちらを傷つける。一方的に襲いかかられる感覚は正にホラー作品に入り込んでしまったかのような錯覚を一同に抱かせていた。
「……お化け屋敷とか、ホラー系、ニガテにゃんだよねー……。にゃんか、怖いしー……」
ふわふわとゆるい口調で話しながら眉根を寄せるリィナ。そんな彼女に応じたのは鳴海だ。
「同感だな。どうにもこっちは手が出せねぇってのもいただけねぇ。……まぁ、デウスエクスなら殴れば死ぬんだ、問題ねぇさ」
強がり半分苦々しさ半分でぼやきながら鳴海が肩を竦める。もちろんこの間も二人は戦況を読み、注意深く相手の動きを見つめる。だがそうして注視していてもいつのまにか消え、別の場所へと現れるのだ。
しかし、活路がないわけではなかった。
「そこだよー」
「……!」
空間が波打つと同時、疾駆したまりるが飛び出した髪の毛を腕で受け止める。
「ありがとうございます。まりるさん。私も、いきます ーーーー♪♪」
自身の背後に出現した恐花さんに向き直りながら、雪乃が澄んだ声で奇跡を請い願う歌を紡ぐ。
「…………!」
恐花さんの姿がまたもやかき消える。けれど手応えはあった。
戦闘開始からそれなりの時間が経過しつつあるいま、一同は恐花さんの行動パターンを掴みつつあった。
姿を現すときは誰かの背後であること、出現した直後は攻撃が通ること、どういうわけか建物の内部にははいれないこと。それらを念頭に入れ、相手の攻撃が当たる機会を減らし、こちらの攻撃を確実に入れる。焦れったくなるほど地道な攻防を幾度となく繰り返し、一同の狙いはようやく実りつつあった。
「…………」
何度目になるか判らない転移のあと恐花さんが出現する。無防備な背中を鉤ヅメで貫くべく最短距離で腕を突き出す。
「今よ!」
鋭く響花が叫ぶ。同時に恐花さんの前に小さな黒い影が現れる。
「キュー!」
悠の使い魔であるノアールだ。その前には精神で形作られた盾が張られ、主の背中を鉤ヅメの一撃から防いでいた。
「サンキュー、響花チャン、ノア。さて、まんまと釣られたデウスエクスサンにいいモノを見せて差し上げるぜ」
仲間と己の使い魔に謝意を示しつつ、悠が腰に下げた提灯を揺らす。それを合図に提灯の明かりによって形作られた影が一斉に蠢いた。
ちりん、とどこからともなく鈴の音が響く。瞬間、
「にゃあ、おーー」
蠢く影が猫の形にかたどられ、鳴き声が一斉に唱和した。
「!!」
影の猫がめいめいに動き出し、恐花さんの足下へと集い、絡みつく。
「隙だらけですね。度し難いほどに」
「……!!」
横っ面から繰り出されたユーカリプタスの蹴りが巻き起こした烈風が恐花さんの身体をとらえた。そこへ冷徹な声が投げかけられる。
「生憎だけど、攻撃が有効な時点でホラーとしては三流さ。遠慮なく冥府の底まで送り届けてあげよう」
光翼を大きく広げ、空高く舞い上がるミカ。その翼は光の粒子をまとい、今や研ぎ澄まされた刃となり、莫大な力を内に宿していた。
「ーー幾度でも巡り廻る」
光翼が空を一打ち。凄まじい速度でミカの身体が急降下する。
「……!!」
光の粉をまき散らし、風も音も置き去りにして刃の翼がスクリューのごとく恐花さんの身体を恐ろしく鋭利に切り刻んだ。ほぼ直上からチャージを受け、恐花さんは地面に激しく叩きつけられる。
直撃。誰もがそう確信せざるを得なかった。あとにはただ粉塵が舞い上がるばかりだ。
しかし、
「ふ、ふふふふふふ」
笑い声とともに、ぬらりと影が立ち上がる。
「ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」
そこには、満身創痍でありながら世にも楽しそうな恐花さんの姿があった。
●恐怖、恐怖、笑み
黒い髪は際限なく伸び、影のようなシミは無限に沸き続け、鉤ヅメは極限まで軋んだ音を立てていた。
なんとか包囲はしているものの、予断を許さない状況である。
たがの外れた悪夢の暴風を最前で迎え撃っていたのはまりるとノアール、トラッシュボックスの一人と二体だ。
「ノア、トラッシュボックス、もう少し下がるンだ! まりるチャンも無理すンな!」
悠が適宜指示を出しながら陣形を調整する。前に出過ぎるのもまずいが、かと言って下がりすぎるのも危険だった。それほど目の前の相手は難物なのだ。
「ふふ、ふふふふふ」
壊れた笑みを浮かべながら、次々と恐花さんはデタラメにグラビティをまき散らした。
「うわっと!? 出来る限りの備えはして来たつもりだが……参ったねこりゃ」
冷や汗を浮かべながら、それでもいつもの調子を崩さず鳴海が頭をかく。そんな彼に響花が同意を示しつつ、
「確かに反則くさいわ……! いいわよ、やってやるわよ!」
炎が滾る声で叫びながら地面に鎖を張り巡らせ、守護の法陣を展開する。それが僅かに猛攻を押し返し、すかさず攻撃が放たれる。
「ふふふ、ふふふ」
あろうことか恐花さんはぐにゃりと身体を折り紙のように畳み、その攻撃をかわした。関節どころか骨格さえ存在しないかのような有り得ない動きだった。だが、今更そんなことに驚いている暇はない。
「ここだ……!」
微少ながら詰めた距離を利用し、ミカが懐に飛び込み確実に攻撃を当てる。包囲が狭まる。しかし、それは暴風の中心に近づくことと同義だった。
「ふみゅー……正念場、にゃのー……」
戦況を見つめながらリィナが呟く。相変わらず夢でも見ているかのような口調だったが、その目は冷静に場の推移を見守っていた。そんな彼女の横顔を驚いたように雪乃が目をぱちくりとさせる。
「んにゃ……どうしたのー?」
「いえ、その……やっぱりリィナさんもケルベロスなんだなって思いまして」
「そうだよ……リィナはケルベロスだよー……私は、私の、出来ることを、するのー。雪乃ちゃんも、いくよー……」
「えっ、あ、は、はい。わかりました!」
二人は互いに頷き合うと、それぞれ意識を集中させた。
「……動いてても、大丈夫……気にしないで…。……絶対に、外さないから……」
リィナの周囲にピンクのオーラが浮かび、足下に赤いラインが走り、魔法陣を描く。彼女が胸に手を当てるとピンクのオーラは手裏剣の形となり、混戦状況の中、狙い過たず皆の元へと向かっていった。
「ちょっ、ステータスブーストってこんなエゲツないのー!?」
前線で相手の攻撃を防いでいたまりるがたまらず悲鳴を上げていた。それでも絡みつく黒髪を振り払い、突き出される鉤ヅメを往なし、染み出してくる影のシミはもはや虫でも追い払うように無茶苦茶に踏んづけてどうにか凌ぎ、それでも撃ち漏らした攻撃にはひたすらガードし、耐えていた。
「私も、いきます。今、回復をお出ししますね!」
そう言うと雪乃は自らの右の人差し指の側面に犬歯を押し当てーー噛みちぎる。痛みに耐え、血が滴り始めた頃、ダーツを投げるようにまりるへと振り抜いた。
「お? おおー! 雪乃さん、ありがとー。これでまだ耐えられる。耐えて、勝つー!」
血の力を受け、回復したまりるが更に前へと踏み出す。そのまま空高く跳躍。
「あなたには言いたいことがあるんですーー嗜好の無理矢理な押し付けで、感動は発生しないんですよー! 他人に押し付けないでくださーい!」
「ふ、ーー」
台詞とともに放たれた虹の光跡を描く蹴りが恐花さんを捉える。再びもうもうと粉塵が巻き起こる。
「ふ、ふ、ふ!」
バネ仕掛けのように粉塵の中から恐花さんが飛び出した。対するまりるも望むところだと構えを取る。一同はその隙を逃さなかった。
「畳みかけるぜ! 行くゾ!」
「参ります」
悠が叫び、ユーカリプタスが同意する。それが狼煙だった。
死力を尽くした一斉攻撃。恐花さんは身体無茶苦茶に折り曲げ、被弾を最小限に抑え、なおもグラビティを放ち続けた。
「ホントに色んな演出で来やがる。けど悪ぃが、俺はチープなゾンビパニックのほうが好みでね」
そう告げたのは先程までとは別種の笑みを浮かべた鳴海だ。彼の足下には鈍く輝く鎖が打ち込まれ、地の底から何かを引っ張り出すようにずるずると巻き上げられていた。
「ーー地獄へようこそ、クソ野郎ども」
「オオオーー」
鳴海の言葉とともに、鎖に繋がれた亡者が引き上げられる。亡者はすがりつくように恐花さんに躍り掛かるや、浅ましいほど貪欲に血をすすり始めた。
「ふふ、ふふ、ふふふふ……」
亡者に噛みつかれてなお壊れた笑みを崩さない恐花さん。しかし、その身体はすでに崩壊しかかっており、亡者が消えた頃にはもはや粗いモザイクの集合体に成り果てていた。誰もが終わりを確信した、その瞬間。
「え?」
モザイクが再び恐花さんの姿をとり、響花へ向かってにっと満足げに笑った。直後、モザイクが解け、跡形もなく消え去っていた。一同は不可解そうに首を傾げたが、ずっとそうしているわけにもいかず、それぞれ事後処理に取りかかる。
「もしかしたら……」
響花がじっと恐花さんが消えた場所をじっと見つめる。しかしそれも一瞬、
「今となってはわからないものね」
苦笑を浮かべ、皆の方へと歩き出した。
作者:長針 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2018年7月18日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 3/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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