狂愛の死神

作者:秋津透

 長野県長野市郊外。
 この山奥の山林の一角、特に緑の濃いあたりに、シャイン・ルーヴェン(月虹の欠片・e07123) の最も新しい「領地」がある。ヨーロッパの大貴族当主であるシャインは、ある時、県有地の一角をわざわざ買い取り、そこに亡き両親の慰霊碑を設けた。両親の正式な墓は故郷の教会にあるが、彼女は長いことそこを訪れておらず、その代わりのように、自分が設けた慰霊碑を定期的に詣でている。
 そして彼女は、ここを訪れるたびに、二人の縁戚のどちらか、あるいは両方が姿を見せるのではないかと、漠然とした期待を抱いていた。一人は、生死不明な彼女の最愛の兄。そしてもう一人は……。
「私のシャイン……相変わらず美しい……いや、ますます美しさに磨きがかかったと言うべきだな」
 豊かで魅力的なバリトンの声で告げながら、非の打ちどころなく上品な身なりをした四十代半ばぐらいの紳士が姿を現わす。金髪で、耳が尖っているところを見ると、シャインと同族のシャドウエルフだろうか。
 しかし、穏やかな表情と物腰にもかかわらず、紳士の全身からはこの世のものとは思えぬ冷気、あるいは瘴気が漂う。更に、その左手には鞘に入った日本刀が携えられ、手の甲には刺青だろうか、呪紋のようなものが刻まれている。
「グレイラス叔父様……もっと、早くおいでになるかと思っておりましたわ」
 大貴族の令嬢、否、当主にふさわしい丁寧な口調で、シャインが応じる。しかし、その瞳に輝く激しい憎悪の光は、物腰が丁重な分、凄まじいとしか言いようがない。
「ああ、待たせてしまったか。悪かったね。私もやっと、自力で死者をサルベージできるようになってね。これで、誰はばかることなく、お前を殺して私のものにできるというわけだ」
 世間話のような口調で、紳士は穏やかに告げる。
「さあ、おいで。苦しませたくはない。一太刀で、お前を私のものとしよう」
「生憎ですが、叔父様。私は貴方の眷属(もの)になど、なりません。たとえ死すとも……いや、ここで死ぬのは、私ではなく貴方だ」
 中途から戦士の口調になり、シャインは隙なく身構える。紳士……死神『グレイラス・ルーヴェン』は、薄く嗤って日本刀を抜き放った。

「緊急事態です! シャイン・ルーヴェンさんが、ただならぬ因縁のある強力な死神に襲われるという予知が得られました! 急いで連絡を取ろうとしたのですが、連絡をつけることが出来ません!」
 ヘリオライダーの高御倉・康が緊張した口調で告げる。
「シャインさんは、長野県の山中にあるご両親の慰霊碑に詣でていますので、今すぐ全力急行します! 一刻の猶予もありません!」
 そう言って、康はプロジェクターに地図と画像を出す。
「現場はここです。死神『グレイラス・ルーヴェン』は、どうも元はシャインさんの叔父さんだったようですが、シャインさんに激しく執着し、殺してサルベージして自分の眷属にしようと襲ってきたようです。携えている日本刀のグラビティと、シャドウエルフの種族グラビティ、そして催眠呪術と精力吸収のタッチを使うという、恐るべき強敵です。ポジションは、おそらくキャスター。シャインさんは、命に代えても相手を倒すつもりでいるようですが、正直なところ、一対一では勝ち目は薄いでしょう」
 そして康は、一同を見回して続ける。
「幸いというか何というか、敵は単体で、増援は呼びません。また、シャインさんに激しく執着しているので、シャインさんを殺さない限り撤退もしません。相手を斃すか、シャインさんが殺されるか、どちらかになります。どうかシャインさんを助けて、死神を斃し、皆さんも無事に帰ってきてください」
 よろしくお願いします、と、康は深々と頭を下げた。


参加者
ユーリエル・レイマトゥス(知識求める無垢なるゼロ・e02403)
ミストリース・スターリット(ホワイトマーベル・e03180)
ジョニー・ファルコン(夜をぶっとばせ・e04101)
シャイン・ルーヴェン(月虹の欠片・e07123)
餓鬼堂・ラギッド(探求の奇食調理師・e15298)
ベルベット・フロー(白紙灰燼のパニッシャー・e29652)
村崎・優(未熟な妖刀使い・e61387)
犬曇・猫晴(銀の弾丸・e62561)

■リプレイ

●気取ってるんじゃねーよ、この変態死神が!
「ここで死ぬのは、私ではなく貴方だ、か。ふふ、小さな可愛いシャインが、ずいぶんと勇ましいことを言うようになったものだ」
 長野県長野市、郊外の山中。
 シャイン・ルーヴェン(月虹の欠片・e07123)と対峙する、彼女を狂愛する実の叔父にして、両親の仇でもある宿敵の死神『グレイラス・ルーヴェン』は、あくまで穏やかに、余裕ありげに言い放つ。
「しかし私は、定命を捨て不死となった者。お前がいかに頑張って研鑽を積んだとしても、残念ながら、殺せはしないのだよ」
「……本気で言ってるんですか? この脳クサレゾンビ叔父様は」
 遠慮のカケラもない口調で容赦ない毒舌を返したのは、シャインではない。ヘリオンから降下してきて二人の間に立った、餓鬼堂・ラギッド(探求の奇食調理師・e15298)である。
「……何だ、貴様は!」
「何だと問われれば、デウスエクス殺しのケルベロス。貴方のようなクサレ変態低能死にぞこないデウスエクスが好き勝手に跳梁跋扈し、諸人を害したりしないよう、討ち滅ぼすのが仕事です」
 すらすらと言ってのけたラギッドは、更に挑発の言葉を続ける。
「しかしまあ、殺して自分の物にとかおぞましい性癖ですねぇ。ああ脳の腐った阿呆ゾンビ叔父様にも分かりやすくいうと、ただひたすらに『キモイ』ということです。そんなわけで、助けに参りましたよシャイン様!」
「……ありがとう」
 油断なく身構え、宿敵を睨み据えたまま、シャインは短く礼を言う。外からは絶対に覚られないよう抑えきっていたが、実は彼女は、恐るべき宿敵を前にして、恐怖の震えを耐えていた。
(「私は逃げてきた……10歳のあの時から……今度こそ逃げない……私は一人じゃない……」)
 そして、予想外の助っ人の出現に、死神は不快げに顔を歪ませる。
「ケルベロスだと? ふざけた真似を。私の邪魔をするというなら、即刻、葬り去るまでのことだ」
「いやいや、さっさと葬られるべきなのは、とっくに死んでるゾンビの貴方ですから」
 応じると同時に、ラギッドは鉄塊剣を豪快にぶん回し、死神に向け力任せに叩き付ける。
「ぐっ!」
「悪あがきしてないで、とっとと潰れなさい、見苦しい」
 昂然と言い放つラギッドに向け、死神はよろめきながらも短い呪文を放つ。
「うっ?」
「はははは。少しはできるようだが、魔法の力にはかなうまい」
 催眠呪文の味はどうだ、と、死神は嘲笑する。
「敵味方の区別もできないまま、自滅するがいい」
「いや、そうはさせない」
 死神を睨み据えたまま、シャインはラギッドに分身術を施し、次に彼が行動を起こす時に催眠が解けるように計らう。
 その行動に、死神が眉を寄せる。
「シャイン……その技は、螺旋忍者の技か? いったい……」
「……あの日から、私が積んできた研鑽が本当に無駄なものかどうか……その身で確かめてもらおうか」
 自分もケルベロスだとは明言せず、シャインは宿敵に向け言い放つ。
 そして、そこへベルベット・フロー(白紙灰燼のパニッシャー・e29652)が降下し、死神の前で仁王立ちになる。
「フローリア孤児院院長ベルベット・フロー、シャインさんのピンチに颯爽登場! 孤児院を救ってくれた大恩人を、アンタなんかにやらせはしない!」
「はっ、シャインを誑し込んで施しを受けている貧乏人か。お前たちなどに何が……」
 と、死神が言い終わらないうちに、ベルベットは早々にオリジナルグラビティ『ベルちゃんダイナマイト!』を炸裂させる。
「火力! 最大! ベルちゃーんダイナマイッ! とあああああっ!」
「うわっ!」
 地獄の炎を全身に纏い、火力を最大まで高めた体当たりを受け、死神は慌てて身を躱す。躱しきったか、と見えた瞬間、ベルベットが全身を回転させてぶち当たる。
「ぐっ!」
 体当たりの瞬間に起きた爆発をまともに受け、死神は地面に叩き付けられる。
「おのれ、貴様もケルベロスか……すると、まさか、シャイン、お前も……」
「貴方がデウスエクス……人外の魔に堕したことはわかっていた。そして私は、貴方を倒すために研鑽を積んだ……その意味は、おわかりでしょう」
 これでわからないというなら、ラギッドの言葉ではないが、貴方の脳は腐っている、と、シャインは言葉には出さずに続ける。
 そして、次に降下してきたミストリース・スターリット(ホワイトマーベル・e03180)が、まだ催眠が解けずダメージの残るラギッドに、光の盾を送って治癒と防御力上昇を行う。また、ミストリースはメディックポジションなので、キュア効果が発動、行動を待たずに催眠が解ける。
「ふう……」
 油断ならない催眠呪文の威力ですが、そんなことは意地でも認めてやりませんとも、と呟き、ラギッドは挑発の毒舌を再開する。
「何が『待たせてしまったか。悪かったね』ですか。いい年したオッサンがワクワクした声で気色の悪い。上品な身なりも魅力的な声も姪っ子へのド変態行動で台無しですね」
「……貴様らなどに、何がわかる」
 苦々しげに唸って起き上がりながら、死神は血混じりの唾を吐く。ベルベットの爆発技を受けたために服装がかなり乱れており、表情にも声にも、当初の余裕はない。
 そこへ降下してきたジョニー・ファルコン(夜をぶっとばせ・e04101)が、オリジナルグラビティ『キラー・ビー』を放つ。
「シュッ……足元がお留守だよ!」
「ぐぬっ!」
 バトルガントレット『ビューティービースト』を装備した拳で足元を的確に強打され、死神は再びよろめき地に膝をつく。
 続いて降下してきたユーリエル・レイマトゥス(知識求める無垢なるゼロ・e02403)は、腕の中に格納されたケルベロスチェイン『チェーンアーム』を繰り出すため手首を外す。
「目標確認:これより援護・並びに敵の殲滅を開始します」
 可愛らしい少女の姿はしているものの、元ダモクレスの対デウスエクス試作戦闘マシンで、心を得てレプリカントとなったユーリエルは、電子音じみた声で告げながら死神への攻撃を開始。高速射出した鎖を絡みつかせる。
 そして、次に降下してきた村崎・優(未熟な妖刀使い・e61387)は、両手に構えた喰霊刀……我零刀『織心』と喰霊刀『暗牙』を軽く擦り合わせながら唸る。
「本当に、気持ち悪いおじさんだね。この前も色々変なデウスエクスとやり合ったが、こんなにも虫唾の走る奴は初めてだ。デウスエクスだから嫌いというわけじゃない、その歪んだ想いこそが何よりも吐き気を催すものだ!」
「小僧……!」
 顔を歪める死神に襲い掛かった優は、躊躇なくオリジナルグラビティ『牙零天伐・電煌之太刀(ガレイテンバツデンコウノタチ)』を放つ。
「貴様の陰念、僕たちが断ち切る! っ゛ら゛ぁん゛うぅけ゛えええええええっ!!!」
「うぐわあっ!」
 神速の一突きはまさに暗雲を裂く電煌(イナビカリ)、赦されぬ罪を犯したものを誅伐する。喰霊刀で肩口を貫かれ、獣のような声をあげる死神に、優は右目からオーラの炎を噴きながら、魂まで痺れさせる強い呪詛をぶち込む。
「お、おのれ……おのれ……」
 刀を引き抜いて跳び下がった優を、死神は血走った目で睨み据える。そこへ、最後に降下してきた犬曇・猫晴(銀の弾丸・e62561)が、殊更に軽い口調で言い放つ。
「ふうん、自力で定命者からデウスエクスになったって事? そりゃ凄い。猫晴くん努力賞をあげちゃおうか。まぁ、不死を手に入れたところで、ここで尽きる運命なんだけどさ」
「何を戯言を……!」
 言い返そうとする死神に、猫晴はエアシューズ『白虎の具足(びゃっこのぐそく)』を駆使し、スライディング気味の重力蹴りを叩き込む。足元を払われ、死神は無様に尻餅をついた。

●狂念、尽きる時 
(「しかし……しぶといですね」)
 いい加減、挑発のタネも尽きてきました、と、ラギッドは竜撃拳で死神の妨アップ効果をブレイクしながら、声には出さずに呟く。
 死神『グレイラス・ルーヴェン』は、余裕ありげな気取った態度こそ示さなくなったものの、強力な催眠攻撃と自己治癒を交互に使い、ケルベロスたちの隙をしぶとく窺っている。今のところ、怒り付与の効果で、死神の攻撃対象がディフェンダーのシャインとラギットに限られているから巧く対処できているが、あまり戦闘が長引くと、アクシデントが起きないとも限らない。
(「そろそろ、こちらが付与したアレコレが効いてきても、よさそうな頃合いなのですが……」)
 ラギッドが呟いた時、死神がシャインへと突進する。ラギッドはすかさず飛び込んで盾になったが、ドレインをまともに喰らってしまい体力を奪われる。
(「つつつ……しかし、これは?」)
 ドレイン攻撃は確かに厄介だが、催眠呪文ほどではない。それなのに、敢えて催眠ではなくドレインを仕掛けてきたのは、いよいよ体力が底を尽きてきたのではなかろうか。
(「チャンスです!」)
 ラギッドはベルベットに目配せをし、彼女は事前に立てた作戦通り、一回行動をパスしてクラッシャーからディフェンダーへとポジションを変える。
 ディフェンダーのミストリースはダメージを負ったラギッドを癒すが、他の者たちはベルベットの穴を埋めるべく猛攻を仕掛ける。
「はっ!」
 ラギッドを盾にした態勢のまま、シャインは死神に螺旋掌を叩き付ける。その動きに合わせ、ジョニーが刃のような鋭い回し蹴りを見舞う。いずれも多少無理のある攻撃で、戦闘開始当初なら躱されていたかもしれないが、死神の動きは明らかに鈍くなっており、まともに攻撃を喰らう。
 そしてユーリエルは、オリジナルグラビティ『L(ライトニング)・スタンピード』を発動させる。
「『ヴァンガードレイン回路』起動……。猛獣の雷電の角……貴方に回避出来ますか? 『L・スタンピード』……発動します」
 一房の髪色をライトイエローへと変えたユーリエルの電子音じみた宣言に続き、高電圧の電子トナカイが召還されて死神に突進する。トナカイが猛獣かどうかはさて置いて、体当たりと電撃のダメージを受け、死神の全身が痙攣する。
「おのれ……おのれ、下種どもめ! 私とシャインの間に立つなあっ!」
 咆哮しながら、死神は魔法の木の葉を舞わせて自己治癒を行うが、全身の痙攣はおさまらない。
 更に優が影のように忍びやかな斬撃で、麻痺を増強する。そして猫晴は、オリジナルグラビティ『魔叩(マバタキ)』を駆使する。
「やだなぁ、こっちも見てくれなきゃやーよ」
 殊更に軽い口調で言いながら、猫晴は動きの鈍い死神の懐へ飛び込み、存分に打撃を打ち込む。
「ちゃんと相手を見ないから、こんな目に合うんだよ」
「へいへーい。叔父さんこちら♪ 手のなる方へ♪」
 猫晴の嘲弄するような挙動に乗り、ラギッドがふざけた口調で手を叩く。
 そして、死神が怒りに満ちた視線を向けた瞬間、別人のようにドスの効いた口調で宣告する。
「地獄の酸で篤と朽ちろ」
 同時に発動したのが、ラギッドのオリジナルグラビティ『亡飲獰食・【朽】(ボウインドウショク・キュウ)』。地獄化した霧状の胃袋が体から滲み出て、無数に備えた乱杭歯の隙間から腐蝕性の胃液を対象へ吹き掛けるという、グロいと言うか何と言うか、ちょっと正視したくない現象が起こる。
 ……ちなみに、胃液噴射の瞬間、サルヴァドール・ナイトフード(e00934)ヴォイド・フェイス(e05857)雪村・達也(e15316)らの幻影が乱れ飛んだような気もするが、たぶん気のせいだろう、たぶん。
 そして、このド派手なオリジナルグラビティ発動の間に、シャインがディフェンダーからクラッシャーへポジションチェンジする。
「今がチャンス! シャイン、この狂った因縁を蹴り破っちゃえ!」
 ベルベットが声をかけたが、ポジションチェンジ直後のシャインは即座には動けず、死神が表情を引き攣らせて再度魔法の木の葉を舞わせる。
 いや、魔法の木の葉を舞わせようとしたが、木の葉は力なく落ち、魔法は発動されず、治癒は行われない。
「な、なぜだ……」
「貴方の身体には、仲間たちがかけてくれた行動束縛や麻痺、治癒妨害の状態異常が、何重にもかかっている。もはや貴方に……いや、貴様に、抵抗する手段はない」
 言い放って、シャインは自分の身体に力がみなぎるのを待つ。実際にはほんの数秒だが、その間に、シャインの脳裏に、デウスエクスと化した邪悪で卑劣な叔父に惨殺された両親、離れ離れになってしまった兄の面影がありありと浮かぶ。
「貴様との因果をすべて断つ!」
 行動可能になると同時に、シャインは咆哮し、オリジナルグラビティ『舞踏乱舞(ブトウランブ)』を発動させる。
「うう……シャイン……」
「あの頃の…無力な私ではない! これは、喉を貫かれた父上の分! 優しかった母様の痛み、思い知れ!」
 叫びながらシャインは、もはや身動きもままならぬ死神を、宿敵を、実の叔父を、蹴る! 蹴る! 蹴る! 比喩でも誇張でもなく、粉々に砕け散るまで蹴る!
「シャ……イ……ン……」
「ラストダンスだ……私と共に……踊れ!」
 砕かれ潰れた喉で呻く死神を、シャインは更に執拗に、ひたすらに蹴りまくる。やがて、遺骸どころか肉も骨も原型をとどめない血泥と化した死神が、しゅうしゅうと煙をあげて蒸発するに至り、やっと彼女は蹴撃を止めた。
「ごきげんよう、グレイラス叔父様……」
 蒸発してゆく血泥に向かって優雅そのものの所作で一礼し、シャインは仲間たちを見やる。彼らに向かっても優雅に一礼しようとしたが、その瞳からどっと涙があふれる。
「有難う……皆……」
 涙声で告げるシャインを、ユーリエルとベルベットが代わるがわる優しく抱きしめ、ミストリースがそっと手を取る。ラギッドは軽口を叩きかかったが、ジョニーがその口をひょいと塞ぐ。
 そして、少し離れて見守っていた優だけが気が付いたが、猫晴の姿は既にこの場になかった。

作者:秋津透 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年7月8日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 5/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
 あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。