孤独の中に咲く花

作者:鏡水面

●植え付け
 夜が深くなるにつれて飲み屋街の光は輝きを増し、空気は酒気で汚れていく。派手な電飾と濁った空気の中を、彼はよろよろと歩いていた。おぼつかない足元は、酒が体を巡っている証だ。
 つい先ほどまで職場の飲み会に参加していた彼は、同僚たちとの会話で精神をすり減らしていた。周りは恋人がいるか、結婚しているやつらばかり。顔を合わせれば恋人の話か嫁の話だ。彼女いない歴イコール生きてきた年数の彼は、話すネタも話に合わせる技量も持ち合わせてはいなかった。
 毎度、疎外感を味わう飲み会などうんざりだ。いい加減、彼女くらい欲しい。けれど、そうは思っても上手くいかないのが現実だ。
 沈む夜以上に深い溜息を付く。早く家に帰って寝よう。思考停止寸前の頭でもやもやと考えていると、背後から呼び止められた。
「あなた、一人?」
 振り向くと、そこには女がいた。パーティーの帰りだろうか、白いドレスに艶やかな黒髪が美しい女性だった。露出した腕には白い花が絡んでいるが、アクセサリーの一種だろうか。
「誰だ、あんたは……?」
「一人なら、私に付き合ってよ」
 ぐいと腕を引っ張られ、脇の小道へと連れ込まれる。女性からそんなアクションを起こされたのは生まれて初めてで、彼は振り解くことができなかった。
「こ、こんなところで何を……」
 彼がかろうじてそう発すると、女はその瞳をふわりと細める。艶やかに、それでいて可愛らしく微笑んで、彼の両頬を手で包み込んだ。
「ねえ、私と一つになってくれないかしら……?」
 美しさと色気に充てられた男の頭から、拒否するという選択肢が抜け落ちる。どうせ彼女なんていないのだし良いだろう。そんな軽い気持ちで頷いてしまった。
 女の唇が彼の唇に触れる。瞬間、口内に舌とは違う異物感を感じるがもう遅い。口を介し、男の体内に攻性植物が植え付けられたのであった。

●花の誘惑
「爆殖核爆砕戦の結果、大阪城周辺に抑え込まれていた攻性植物達が動き出したようです」
 セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)は、集まったケルベロスたちへと状況を説明する。
 攻性植物たちは、大阪市内への攻撃を重点的に行おうとしているようだ。おそらく、大阪市内で事件を多数発生させて一般人を避難させ、大阪市内を中心として、拠点を拡大させようという計画なのだろう。
「大規模な侵攻ではありませんが、このまま放置すればゲート破壊成功率も少しずつ下がってしまいます。それを防ぐ為にも、敵の侵攻を完全に防ぎ、さらには隙を見つけて反攻に転じる必要があります」
 今回現れるのは、女性型の攻性植物だ。深夜の大阪の繁華街に現れて、酔った男性を誘惑し、攻性植物化させようとしているようだ。
 被害者の男性は、女性に縁が無いタイプである為、あからさまに怪しい姿の攻性植物にも魅了されてしまうらしい。
 被害者を事前に避難させる作戦は、攻性植物の動向を予想できなくなり、被害を防ぐことが不可能になるためNGだ。ただし、直前に男に少しだけ接触し、攻性植物の誘惑を断るように仕向けることは可能だろう。
「男性が攻性植物から離れることで、男性の安全を確保できます。誘惑に乗ってしまう理由は女性と縁遠い事なので、そこを短時間でフォローできれば、有利に戦えるでしょう」
 なお、男の対処に失敗してしまった場合、男は攻性植物の配下となりケルベロスたちの敵となってしまうだろう。
 攻性植物の戦闘データを手渡しながら、セリカはどこか切なげに眉を寄せた。
「周りが持っているものを自分だけが持っていない疎外感を、完全に払拭することは難しいでしょう。それでも、たとえ一時的なものであっても、少しでも彼に希望を持たせることができれば、誘惑に乗らないように仕向けることができるかもしれません」


参加者
百鬼・澪(癒しの御手・e03871)
松永・桃李(紅孔雀・e04056)
機理原・真理(フォートレスガール・e08508)
七種・徹也(玉鋼・e09487)
三石・いさな(ちいさなくじら・e16839)
霧城・ちさ(夢見るお嬢様・e18388)
東雲・菜々乃(のんびり猫さん・e18447)
荊・綺華(エウカリスティカ・e19440)

■リプレイ

●接触
 深夜の飲み屋街は妖しく光りながら、空気を酒気で濁らせている。目的の男を発見したケルベロスたちは、すぐさま各々の配置に付いた。
 霧城・ちさ(夢見るお嬢様・e18388)は男に近付き、朗らかに話しかける。
「そこのおじさま、随分とお酒を飲まれたようですわね。こんな夜に酔ったまま歩くのは危ないですわっ」
「えっ……?」
 男は驚いたように振り向いた。松永・桃李(紅孔雀・e04056)が男の顔をジッと見つめ、心配げに瞳を細める。
「顔色も悪いし、足取りもフラフラしているから気になってしまって。大丈夫ですか?」
「お、女の子がたくさん俺に話しかけてくる……? 夢でも見てるのか?」
「夢ではありませんよ。見てください、この耳。本物なのですよ」
 東雲・菜々乃(のんびり猫さん・e18447)は首を横に振ったあと、獣の耳をぴくぴくと揺らした。
「け、けもみみだ……ゆ、夢じゃないのか」
 呆然とする男に、荊・綺華(エウカリスティカ・e19440)が控えめに口を開く。
「こんな時間にお一人で歩くのは……とても……危険ですから……心配……です……」
「き、きみたちこそ、い、いくら大人数でも、夜の街は、あぶないよ」
「最近、この辺りで一人の男性を狙うデウスエクスの噂があるのです。……お酒をかなり摂取したようですね。一人で帰れますか?」
 ふいに寄せられた機理原・真理(フォートレスガール・e08508)の顔に、男は驚いて後退る。拍子に抱えていた鞄が落ち、書類が散らばった。
「わっ!? あっ……はい、大丈夫!」
 難しそうな内容の書類を拾うのを手伝った後、真理は男にペットボトルの水を手渡す。
「なんだか大変そうなのですね。……私、貴方みたいに真面目に頑張ってる人、好きなのですよ」
「す、好き……!?」
 男は酒に赤らむ顔を、さらに真っ赤にする。桃李は上品に微笑んで、連絡先が表示された端末を差し出す。
「今日はもう時間がないけれど、後日またお会いできると嬉しいです。貴方も寄道せずに帰ってお休み下さいね」
「えっ? あ、ああ、どうも……」
 男はしどろもどろになりつつも、流されるように桃李と連絡先を交換した。綺華がぺこりと頭を下げて、ぽつぽつと言葉を紡ぐ。
「身体も心も弱っているときは……魔が入り込みやすいです……どうか今日は……寄り道せずにお帰りください……」
「最近いろいろな物騒な噂をお聞きしますし。私たちだったから良かったですわね。今夜は遅いですし、寄り道せずにお帰りいただければまたいつかお会いできますの」
 ふんわりと柔らかに微笑むちさに、男は目を丸くした。
「またいつか……!?」
 慌てふためく男へと、菜々乃はこくりと頷いた。
「はい。また会うのですから、今日から飲みすぎず、まっすぐ家に帰る人になりましょう。いいですね、変な人に声をかけられても付いて行っちゃだめですよ」
 見た目麗しい彼女たちから言葉を掛けられ、男は半ば放心状態で帰路を歩き出す。
「頭がパンクしそうだ……なんだこれ……」
 道を少し行った先で、攻性植物が路地から現れた。
「あなた、一人?」
「は!? いやそのなんていうか、おなかいっぱいなんで帰らせてもらう!」
 これ以上は勘弁してくれというように、男は一目散に走り去った。
「えっ、ちょ待っ……なにそれ……」
 呆然としている攻性植物を、ケルベロスたちはすぐに取り囲んだ。
「やあ、攻性植物のお嬢さん。さっきのサラリーマンの代わりに、俺たちと遊んでもらおうか」
 攻性植物を鋭い視線で見つめつつ、七種・徹也(玉鋼・e09487)が告げる。
「この私に誘惑されても逃げるだなんて……はっ、まさか、あなたが!?」
「いや、そこで俺を指差す理由がイマイチわからないが……まあ、俺の仲間が良い仕事してくれたってことだ」
 徹也の言葉に同意するように、百鬼・澪(癒しの御手・e03871)は頷いた。
「実に的確なチームプレイでした。あのような対応をされては、彼もあなたの誘いには乗らなくなるでしょう」
「よくも私の邪魔をしてくれたわね……」
 怒りを見せる攻性植物へと、三石・いさな(ちいさなくじら・e16839)は高らかに宣言する。
「街の人たちを守るのが私たちの仕事だからねっ。あなたの好きなようにはさせないよ!」
「いいわ……あの男の代わりに、あなたたちに寄生させてあげる」
 腕に絡み付いた植物が鞭のようにしなった。沸き立つ殺気に、澪は武器を構える。
「明確な敵意を感じます……相手も本気のようですね。皆さん、いさなさん、一緒に頑張りましょう」
 澪の言葉に力強く頷いて、いさなも戦闘態勢を取った。
「うん! 弱った男の人を誘惑するようなイケナイ攻性植物は、この場で成敗しちゃうよ!」

●散る花
 澪は花飾りが鮮やかな紅を手に取り、弧を描くようにその先を動かす。
「皆さんに、大切な誰かを守るための力を……。受け取ってください」
 華やかな紅色の電流が夜空に浮かび上がり、花火のように炸裂した。バチバチと爆ぜるそれは仲間たちへと注がれ、彼らに力を与えていく。
 桃李が紅色の光を纏ったナイフを構え、攻性植物へと迫る。
「それで私を殺せるとでも?」
 攻性植物の蔓が桃李へと襲い掛かろうとする。
 しかし、真理が放った蔓がその動きを封じた。カモミールの花を咲かせた可憐な植物は、攻性植物の蔓を、獲物を捕えるように絡め取る。
 攻撃手段を封じられた攻性植物へと、桃李はナイフを閃かせる。
「男心を弄び、命ごと絡め取るようなあなたが、逆に絡め取られるなんてね」
 ナイフの斬撃から放たれた黒い影が、攻性植物を鋭く切り裂いた。
「ちっ……」
 裂かれながら攻性植物が飛び退る。プライド・ワンがヘッドライトを黄色に点滅させながら、攻性植物へと駆けた。
「逃がさないのですよ。……七種さん、よろしくお願いします」
 真理の言葉に、徹也が力強く頷いてみせた。
「おう、任せとけ。ばっちりタイミングを合わせる」
 プライド・ワンとは逆方向から、たたら吹きが攻性植物を取り囲むように疾走する。プライド・ワンとたたら吹きは両方向から攻性植物を挟み込み、体当たりを繰り出した。
「ぐうっ……面倒、ね……!」
 苦しげな攻性植物へと、徹也が急接近する。体内のエネルギーをすべて破壊力へと変換する。腕に纏った鋼から、純白のオーラが湧き上がった。
「見た目だけはお綺麗なようだが、容赦はしない」
 繰り出された衝撃が、攻性植物の体を揺らす。攻性植物は吹き飛ばされながらも、再び蔓を急速に成長させた。
「いい加減……調子に乗るな!」
 放たれる蔓の軌道をしっかりと見定め、澪が声を上げた。
「いさなさん、上です!」
「オッケー! 受け止めるよ!」
 攻性植物の攻撃を、いさなはガントレットを装着した腕で受け止める。
「その小さな体で耐えられるかしら?」
 攻性植物の言葉に、いさなはニッと口元を上げてみせた。魔を宿した装具から電流のような細い線が走る。
「人を見た目で判断しちゃ駄目だよっ。……よいしょ、っと!」
 刹那、いさなの装具から放たれた衝撃が攻性植物の蔓を弾き飛ばした。
「な……っ!」
 反撃に目を見開く攻性植物へと、ちさが接近する。
「あまり私たちを甘く見ない方がいいですの」
「この、っ……!」
 攻性植物が再び蔓を振るおうとするも、エクレアに阻まれた。
「ニャッ!」
 尻尾をぶんと振り、銀の輪を攻性植物へと打ち込んだ。動きを鈍らせた攻性植物へと、ちさは足を振り上げた。
「顔だけは避けてあげますわ。さあ、お受けなさいですの!」
 星のような煌めきと共に、鋭い蹴りが攻性植物へと叩き込まれた。
「やるじゃないの……でも、まだよ!」
 攻性植物は足を地面と融合させ、そこを中心に周辺を大量の蔓で呑み込んでいく。浸食された地面から放たれる蔓が、ケルベロスたちを激しく攻撃する。
 攻撃に耐えながら、菜々乃が口を開いた。
「これは気合を入れて回復しないとですね。栄養剤でみなさんの眠気を取るのですよ」
「ミャア~」
 おもむろに栄養ドリンクを取り出す菜々乃にプリンが鳴き声を上げる。菜々乃の特製栄養ドリンクが、仲間たちへとばら撒かれた。プリンも合わせるように翼から光を放ち、仲間の傷を癒していく。
「わたしも……回復を厚くして……守りを……固める……です……」
「はい、お任せするのですよ」
 綺華の言葉に菜々乃は頷いた。綺華は白い翼を広げ、柔らかな光を解き放つ。
「させないわ!」
 攻性植物が綺華に近付くも、間に割り込んだばすてとさまに妨害される。
「シャーッ!」
 ばすてとさまは攻性植物の顔をガリガリと引っ掻いた。
「ギャッこの猫、邪魔するなっ!」
「ばすてとさま……ありがとう……です……」
 綺華の生み出した柔らかな光はオーロラのように揺らめきながら、仲間たちへと癒しを降り注がせていく。
「いい加減しぶといわね……」
「その言葉、そっくりそのまま返させてもらおう」
 悪態を付く攻性植物へと徹也は言い放ち、炎で形作られた左腕を振るう。黒い炎が舞い上がり、鳥のように空を飛んだ。
「っ……」
「そう構えなくてもそっちには行かねェから安心しろ。……燃やすだけが炎じゃねェ! 猛れ、癒しの炎!」
 徹也の声と同時、黒炎の鳥は仲間たちへと舞い降りて、受けた傷を癒す。植物が周囲の建物を破壊する様子を見ていた菜々乃が、ふいに屈みこんで地面に手を添えた。
「植物だらけなのです。あとで直せますけど、あんまりたくさん壊すのも止めましょう」
 告げた直後、手の触れた地面から亀裂が走る。亀裂はまっすぐに攻性植物へと向かい、地面と融合した足下から溶岩を噴出させた。
「こいつ、根元を狙って……!」
 攻性植物の攻撃が止まる。
「原稿の製作作業は何より効率が大切です。これは戦闘も同じなのです」
 作家としての誓いから生み出された溶岩が、攻性植物にダメージを与える。溶岩から逃れるように退いた先、放たれた桃李の炎龍が、攻性植物へと食らい付いた。
「植物の貴方には、少々熱すぎるかしら?」
「ぐっ……離しなさい!」
「危険な夜の華――否、野暮で卑劣な植物は、摘み取ってみせましょう。……その目論見の結実は許さない。花と散りなさい」
 桃李の言葉と同時、龍は激しく燃え上がった。その身を焼かれ叫ぶ攻性植物を観察しながら、真理は腕に纏った植物を捕食形態へと変形させる。
「だいぶ弱ってきているようですね。追い込みを掛けるです」
「そうですわね。そろそろ仕上げに入りますの」
 真理の言葉に、ちさはこくりと頷いて足下にエネルギーを集中させた。
「まだ……まだよ!」
 攻性植物が地面を蹴り、真理へと迫る。
「あなたはここで終わりです。被害者を出させるわけにはいかないのです」
 真理の腕に絡み付いた植物が攻性植物へと牙を剥いた。生き物のように攻性植物へと噛み付き、鋭い痛みと共に毒を流し込む。
 動きを鈍らせる攻性植物の背後に回り込み、ちさはふわりと宙を舞った。上空で体勢を整えながらブーツに籠められたオーラを解放する。星を模ったオーラが、虹色の色彩を強く輝かせた。
「随分と大忙しのようですけれど、そろそろおやすみになられてくださいですの!」
 全力を込めたちさの蹴りが、攻性植物を激しく揺らす。
「ぎゃあっ! い、いたい、このおっ!」
 攻性植物は狂ったように蔓を鞭のようにしならせ、ケルベロスたちへと繰り出した。
「その痛みと共に……どうか……罪を償って……ください……です……」
 繰り出される蔓を、綺華はステップを踏みながら避ける。素早く弾を装填し、攻性植物へと銃口を向けた。
「のろわれた者ども……わたしから離れて……悪魔と……その使いたちのために……用意された永遠の火に……入れ……です……」
 綺華の正確な射撃が攻性植物の急所を撃ち抜く。攻性植物の攻撃の勢いが、明らかに衰える。いさなはその身にオーラを纏いながら、澪へと目をやった。
「あと一息だねっ! バッチリ決めるよ!」
「はい。私が敵の動きを封じます。そのあとはお任せしますね」
 いさなの言葉に澪は頷いて、凛と弓を構えた。
「……必ず、役目を果たすの……それまで、死ねない!」
「こちらにもこちらの役目があります。あなたを見逃すわけにはいきません」
 殺気立つ攻性植物へと、澪は落ち着いた口調で返す。澪の隣に控えていた花嵐が前に歩み出し、咆哮を上げた。刹那、柔らかな花弁と共に吹き付ける暴風が攻性植物を切り裂く。
「ぐう……っ」
 花弁の間を縫って放たれた澪の弓矢が、電流と共に攻性植物の胸部を撃ち抜く。よろめいた攻性植物へと、いさなは一気に距離を詰めた。いさなが持つ知と力を混ぜ合わせたオーラが、彼女の体を厚く包み込む。オーラは水流へと形を変え、激しく渦を巻いた。
「一番大きいの……ぶつけるよ! あなたの役目ごと、押し潰すっ!」
 激しい飛沫と大地の揺れる轟音、そして衝撃が攻性植物へと叩き込まれる。すべてが押し潰され水流が引いた頃には、攻性植物の姿は跡形もなく消えていた。

●夜の街
 攻性植物が消えた飲み屋街は、いつもの空気を取り戻す。
「命の為とはいえ、御免なさいね。でも生きていれば、きっと何処かに希望はある筈。どうか焦らず、ヤケにならず――良い人と巡り会えるよう、願っているわ」
 電話を切った桃李へと、真理が問い掛けた。
「先ほどの男性に電話したです?」
「謝罪と、ちょっとした応援ね」
 頷く桃李に、真理はふと思い出したように顔を赤らめた。
「ちょ、ちょっとやりすぎたですかね? 助ける為ですから、大丈夫ですよね……?」
「向こうも怒っている風ではなかったし、大丈夫よ」
 桃李の言葉に真理は安心したように息を付いた。
 こうして、ケルベロスたちは無事に任務を終え、帰路に就くのであった。

作者:鏡水面 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年6月7日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 3/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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