テープに眠りし音楽よ、今こそ鳴り響け!

作者:天木一

 椅子に箪笥にテーブルと、引っ越しでもあったのか粗大ゴミの山が積まれている。
 そんな場所にいつの間にか小さな機械で出来た蜘蛛が現れた。蜘蛛は積まれた粗大ゴミに跳び乗り、興味なさげに椅子やテーブルを素通りし、機械類へと足を向ける。そして足を止めたのは、古いカセットデッキの前だった。
 カセットテープを使う機械は、もう既に時代遅れとなって久しい。そんなデッキの中へと蜘蛛が入り込むと、デッキがドンドンカンカンと音を響かせて膨らみ大きくなっていく。やがて6mを超えると、カセットデッキは膨張を止めてガチャッと音を立てて入りっぱなしだったテープが回り出す。
『本日の最初の曲はこちら!』
 録音されたくぐもった音楽がスピーカーから鳴り響く。それは古い有名な歌謡曲だった。
『素敵な音楽! 録音した曲をみんなでたのしもー♪』
 カセットデッキは大音量で音楽を流しながら、ガシャンガシャンと椅子の脚をくっ付けて巨大化させ、四つ足で歩き始める。
『たのしーたのしー♪』
 ご機嫌な声と共に、四つ足のロボットは街の中心に向けて進撃を開始した。

(ダモクレスによる、新しい事件が、発生してしまいます)
 そう書いた紙を神宮時・あお(囚われの心・e04014)がケルベロス達に見せる。
「捨てられた家電製品がダモクレスと同化し、暴れて人々を襲う事件が起きてしまいます。被害が出るのを皆さんの力で防いでもらいたいのです」
 引継ぎセリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)が事件の説明を始める。
「ダモクレスはカセットデッキの姿をしていて、その姿どおり、音楽による攻撃をしてきます。聴いた者の心にさまざまに影響する効果をもっているようです」
 曲によって色々な効果を発揮する。直接的な攻撃ではない分、厄介な攻撃となるだろう。
「現れるのは横浜の街です。避難は既に始まっていて、到着時にはほとんどの人が逃げています。少し時間を稼げば完全に避難が終わるでしょう」
 敵は観客が居ればイイ気分で曲を流し続けるようだ。そういう態度を取ることで注意を引けるだろう。
「カセットテープはずいぶんと昔に廃れてしまいましたね。まだ音楽を流したいという気持ちも分かりますが、被害が出るのならそうはさせられません。敵の流す殺人音楽を停止させてください」
 よろしくお願いしますとセリカが頭を下げ、ヘリオンの出発準備に向かった。
(「……昔の、音楽も、きっと、素敵なものに、違いない、です……。けど、人を、害すなら、倒さなくては、ならない、です……」)
 ぐっと小さな拳に力を入れ、あおは人を傷つけるものは許せないと意気込む。その様子にケルベロス達も同じように心昂らせ足早に準備に向かった。


参加者
トリスタン・ブラッグ(ラスティウェッジ・e01246)
アレクセイ・ディルクルム(狂愛エゴイスト・e01772)
神宮時・あお(囚われの心・e04014)
天城・千歳(天城型巡洋戦艦・e20326)
英桃・亮(竜却・e26826)
葛之葉・咲耶(野に咲く藤の花のように・e32485)
アンナマリア・ナイトウィンド(月花の楽師・e41774)
終夜・帷(忍天狗・e46162)

■リプレイ

●カセットデッキ
 人々が警察に誘導され避難する中、ケルベロス達が流れに逆らい道に立ち塞がっていた。
「ダモクレス化したカセットデッキですか。それは急いで片付けないといけませんね。……ところでカセットデッキって何ですか?」
 気合を入れる天城・千歳(天城型巡洋戦艦・e20326)が、聞いた事のない名前に首を傾げた。
(「……音楽機器、と言っても、時代に、よって、いろいろな、物が、ある、の、です、ね……」)
 黙したまま神宮時・あお(囚われの心・e04014)がよく知らぬカセットテープの調べた事を反芻していた。
(「……それでも、音楽は、変わらず、残って、いる、のです、ね……。……それは、それで、すごい、です、ね」)
 例え媒体が変わろうとも音楽は不変である事に感心する。
「リバイバルしてるのにダメなのね……うーん」
 アンナマリア・ナイトウィンド(月花の楽師・e41774)は現在少しテープが見直されているが、やはり一般的ではないのだろうと唸る。
 そこへ道の先から賑やかな音楽が流れてきた。音に遅れてゆっくり姿を現したのは椅子を脚代わりにした、巨大なカセットデッキだった。中のカセットテープが回り録音した音楽が流れ続ける。
『さあさあ、素敵な音楽をみんなでたのしもー♪』
 懐かしい昭和の名曲が流れる。その音に近くのビルの窓が割れた。
「これはまた懐かしいものが暴れているものですね。ですが、これ以上はやらせません」
 騒がしい敵に向かってトリスタン・ブラッグ(ラスティウェッジ・e01246)が歩を進める。それに続き仲間達も近づいて敵意を見せずに音楽に聴き入るふりをする。
「昔はこんな曲があったのですね、素敵です」
 音楽を聴いたアレクセイ・ディルクルム(狂愛エゴイスト・e01772)が微笑み、この歌を彼女に歌って欲しいと思うと自然と楽しい気分となり、楽しむ姿を敵に見せて気を引く。
「懐かしい曲だな。これは昔流行った……」
 曲名を思い出しながら、英桃・亮(竜却・e26826)は懐かしんで聴き入るように音楽を聴く。
『やあ! みんなも音楽が好きかい? ならたのしーたのしー演奏会のはーじまりー♪』
 ご機嫌にスピーカーから音色が流れ、ケルベロス達の心を揺さ振る。
「この曲聞いたことあるっ!」
 キヒヒと笑った葛之葉・咲耶(野に咲く藤の花のように・e32485)が楽しそうに音楽にリアクションをする。
(「カセットデッキのダモクレス……恐らく、音楽を奏でることが好きだったのだろうと思う。好きなもので人を傷付けるのは、いけない」)
 そのような悲劇は止めてみせると、終夜・帷(忍天狗・e46162)は強気意思を持って人を惑わす音楽の前に身を晒し、観客として手拍子をして曲を盛り上げていく。

●演奏会
『いいねいいね♪ もっともっとたのしもー♪』
 調子に乗ったラジカセの音が更に激しくなる。ひび割れた音が放たれ遠くの窓まで砕け散った。
「これは危ないかなぁ? なら鑑賞のフリはここまでだよぉ、あんまり大きな音だと周りに迷惑なんだよぉ」
 付近の人は居ないのを確認し、音楽鑑賞はここまでと、咲耶は紙兵を撒いて邪魔するように敵の前に配置する。
 流れ弾ならぬ流れ音が当たらぬようにと、曲に浸り懐かしい気分になっていた帷は一変して戦闘へと心を切り替え、身軽に跳躍して手裏剣を投げた。敵の影に刺さるとまるで縫い付けたかのように動きが止まった。
「カーテン・コールの時間だわ。黄昏の中でラスト・ダンスを踊りなさい」
 アンナマリアの目の前に光の鍵盤が展開され、それを弾くと美しい音色と共に背後に御業が現れる。そして魔曲によって一匹のウサギが現れ衝撃波と纏って突進する。駆け抜けるだけでその周囲が切り裂かれ、敵の装甲が幾重にも削られる。
『みんなノリノリだね! いっしょに踊ろうよ!』
 アップテンポの音がケルベロス達を襲い、ふわふわとした気分になり踊り出したくなる。
「美しい曲に花を添えようか」
 亮は白き花の咲く蔓を這わせ、そこに実る果実から黄金の光を発して仲間に浴びさせ音に操られぬように進化させた。
「どうやら外部記録端末の一種の様ですが、未知の機械とはとても興味深いですね」
 兵装を展開した千歳はスピーカーを狙って砲撃を開始する。3連装砲塔4基が火を噴き派手な爆発を起こしてスピーカーのカバーを破った。
「ところでこれ、人型に変形したりしませんか? 前にそんな番組を観た事が有るのですが」
 興味深そうに観察しながら千歳は以前に見たテレビを思い出していた。
「お前の相手はこちらです。よそ見はしないでいただこう」
 接近したトリスタンは勢いを乗せて回し蹴りを叩き込み、前足を歪ませ前進を止める。だがスピーカーから強烈な音が放たれ衝撃で体が後ろに吹っ飛んだ。
「貴方の奏でる音楽と私の求める音楽は方向性が違いますね」
 アレクセイが微笑んだまま敵を迎えるように歩み寄る。
「そろそろ耳が痛くなって参りました。名曲を汚すのはその辺にしていただきましょう」
 そして刀を抜き打ち、星が流れるような煌きを残して足を斬り飛ばした。
(「……音楽は、いいもの、です。……だけど、それを、暴力に、使う、のは、駄目、です」)
 人々に被害は出させないと続けてあおも砲撃を行い、敵の足元を爆発させてよろけさせた。
「音の攻撃というのもなかなか厄介ですね」
 起き上がったトリスタンはハンマーを砲に変えて小脇に抱え砲弾を放つ。飛翔した弾は敵の前足に着弾して爆発し膝から下を吹き飛ばした。両前足を失った敵は前のめりに地面に突っ込む。
『もっと聴いて♪ 音楽をたのしもー』
 その体勢のまま音が響き、アスファルトが割れ勇ましい曲に体が引き寄せられる。
「音楽を聴かせたい、ですか。その思いたるや立派ですが、音楽で人を害するなどと言うのは冒涜に他ならない」
 音を切り裂くようにアレクセイが刀を振るう。
「歌を愛する我が姫も哀しみましょう。彼女の頬が涙で濡れる前に、その雑音、止めて差し上げます」
 愛しき姫の事を想い、その音楽を止めようと跳躍して刀を振るってスピーカーをズダズダに斬り裂いた。
(「……こっち、です。被害を、出さないよう、誘導する、の、です」)
 敵の注意を自分に向けようとあおは魔法光線を放ち、石化の魔法を掛けて敵の足元から石へと変えていく。するとずりずりと体を引き摺りながらあおに向かって音が放たれた。
「人を魅了する音楽も過ぎれば毒となる。なら傷つける前に止めよう」
 仲間を庇うように亮は立ち塞がり、黄金の光で周囲を包んで音に耐えきる。
 見えぬ攻撃は厄介だと、素早く敵の正面から跳び退いた帷は、側面に回って刀を抜き斬りつけた。そして一時もその場に留まらず距離を取る。
「音波攻撃ですか、物理的な効果よりも精神ダメージを狙うとはユニークな武器ですね」
 対抗するように大型ライフルを構えた千歳は、光弾を発射し敵の放つ音を中和して弱めた。
「キーンッてするくらいうるさいんだよぉ」
 片手で耳を塞いだ咲耶はオーラを飛ばして亮に当て、その身を活性化させて音楽の影響を退けた。
「音楽は自己満足で奏でてはダメよ。こうやって聴いている人が満足するように弾くものよ」
 アンナマリアが激しく鍵盤を叩くと、昂るように御業が炎を放って敵を燃やす。そうして敵の攻撃を引き付けている間に、一般人の避難が終わったと警察から連絡が入った。
 ならば巻き込む心配もなく加減無用と、死角から接近した帷は弧を描くように刀を振るい、敵の後ろ足の関節部に斬りつけて伸ばせなくさせて機能を奪った。
『るんららー♪ いっしょに音楽ー♪』
 それを気にも止めずに楽しそうにラジカセはまだまだボリュームを上げ、しっとりした聴き入る曲を流す。その曲を聴いた者は共に歌いたい気持ちになって戦いどころではなくなる。
「まだまだ、行けます」
 前に出たトリスタンは攻撃を受け止め、音楽に惑わされそうになる心を抑えじっと耐える。
「彼女の歌が私の脳内で流れているので、このような雑音に惑わされる事はありえません」
 アレクセイは音楽に激しく心揺さぶられながらも、心の平静を保ち拳を叩き込んで敵の生命を奪い取る。
「好きにはさせないわ!」
 アンナマリアが優しく音色を奏でると、そのメロディに力づけられ仲間達の心を強く保たせる。
(「……音楽は、武器、では、ありま、せん、人々を、笑顔に、するもの、です……」)
 そこへあおは生み出した弾丸を発射し、敵を氷像のように凍らせる。
『みんなでたのしもーよー』
 音を撒き散らしながら敵はずりずりと道を進み始める。
「ここより先は俺達を倒さねば進めない」
 空に舞うように跳んだ亮は蹴りを放ち、敵のバランスを崩して壁に突っ込ませた。
「大きな的は当てやすいですが、頑丈な装甲を持っているようですね。ならば……」
 千歳は砲塔を向けて砲弾を連続して撃ち出し敵の全身を爆撃して装甲を凹ませていく。そして砲塔を下げ足元を狙って撃ち込んだ。衝撃に敵が傾き全ての脚を失って地面に落ちた。
「戦いは苦手なんだよねぇ、でもがんばるよぉ」
 音に怯みながらも近づいた咲耶は、縛霊手で殴りつけ霊糸を巻き付けて敵の体を拘束して音楽を止めた。

●広がる音楽
『動けないよー? ならここから世界に音楽を発信だー!』
 ガチャッとテープが一度止まると逆に回り始め新たな音楽が流れる。加減なくどんどん音が大きくなり、スピーカーが膨らむほど振動して音が衝撃波のように付近の建物を破壊した。
 そこへトリスタンが割り込み己が身で盾となる。その視線がちらりとあおに向き、娘の事を思い出して一層気合が入る。
「盾くらいはお任せを」
 音に晒されながらもトリスタンは意思を何とか保って踏み込み、飛び蹴りをスピーカーに叩き込んだ。
「さあ、一緒に踊ってもらうわよ」
 鍵盤を軽やかに弾くアンナマリアの曲に乗せ、御業は敵に組み付き押さえつけ音を僅かに減少させる。
「騒がしいですね。音が大きければ良いというものではありません」
 音を避けるように回り込んだアレクセイは、背後から刀を走らせて大きく装甲を斬り裂いた。
(「……これ以上、惑わされない、ように、音楽を、止め、ます……」)
 あおは砲撃を行って爆発で敵の巨体を揺らし、音楽を飛び飛びにさせて邪魔をする。
「懐かしい曲もいいものだな、害がなければだが」
 敵のスピーカーに視線を向けた亮は、グラビティを集めて爆発を起こし片方のスピーカーを破壊して音を止めた。
「機動力を奪ってしまえば、後は的当てです」
 千歳はライフルを構えて冷凍光線を撃ち出し、動けぬ敵の体を地面ごと氷漬けにする。そこへ帷は駆け抜けながら刀で斬りつけ、敵の背後から側面と刀傷と刻んで、凍った部分が砕け中の機械が露出する。
『世界は音楽に包まれてるー』
 残った片方のスピーカーから音が砲撃のように放たれる。
「人を操る音楽なんて危ないよぉ」
 咲耶は御業を呼び出し敵に組み付かせて方向を逸らし、そちらにあった車が舞い上がった。
「最終ラウンドです。ここで倒す」
 トリスタンは沼の巨人から奪い取った力を腕に宿し全力で殴りつけた。邪悪な巨人の如く振るわれる拳は飛んで来た車を弾き、そのまま突っ込んで狙い違わず敵を打ち抜いた。
 厚い装甲に隙が出来たと、そこへ帷が手裏剣を投げ入れると、テープの影が縫い付けられ敵の音楽が一瞬止まる。
「師を穿つ死の矢にて、安らかなる眠りを」
 アレクセイが魔力を込めた言の葉を紡ぐと、空より星が煌き、一瞬にして閃光が駆け抜け敵の体を貫いた。
「観測用ドローン展開、観測データの受信開始、照準補正……完了。射撃開始!」
 続けて千歳観は複数の測用ドローンを上空に展開し、観測データをもとに精密な射撃を始める。放たれる砲弾やレーザーが正確に敵のダメージを受けている部分を撃ち砕いていく。
「家電だったらぁ、電気に弱いよねぇ」
 咲耶は御札に封じられた呪を解き放ち、球状の雷を召喚して放つ。それが敵に触れた瞬間、吸い込まれるように電撃が内部を駆け抜けショートさせ煙が上がった。
『ダメダメ、音楽は流し続けないとー』
 ぼろぼろになってもテープを回して心に響く音楽が流れ出す。
「彼女の愛するものを穢すものは、なんであれ許せません。音楽に抱かれお眠り」
 爆発が起こりパーツが幾つも地面に転がる。だがそれでもラジカセはひびの入った音を流す。
「おいでませ! 超音速のシリアルキラー! 鋼を断ち切る白い閃光! ザンテツうさぎ!」
 アンナマリアがポップでキュートな聴いている物を笑顔にするような魔曲を奏で、リズムに乗ったウサギが元気に駆け回って敵の全身をざっくりと斬り裂いた。
「嘆くことは無い、時代は変わっても音楽は愛されている」
 心臓の地獄の炎を燃やした亮は、地に掌を当て力を流し、闇色の竜を生み出して敵を一息に呑み込んだ。竜が姿を消すとそこには捻じ曲がるように全身を圧迫されたラジカセが残っている。
(「……歌は、人々を、穏やかに、する、もの、です。だから……」)
 あおが祈るように目を閉じて心の中で歌うと魔力が広がり、敵の知覚や感覚を奪ってそのままばらけるように分解され、巨大なスクラップと化した。

●音は日常と共に
「少し……寂しくなった」
 音楽が鳴り止むと帷は急に訪れた静寂に寂しさを感じて呟いた。
「ふぅ、音楽というのは心に直接影響を与えてくる……不思議なものですね」
 アレクセイは彼女の歌声を思い出し、やわらかな笑みを浮かべて浸る。
「大音量もいいが、やはり落ち着いて聴く方が好みだな」
 音楽はゆっくりと聴く方がいいと亮は耳に残る残響を振り払った。
「……終わりましたね。それじゃあ片付けを始めましょう」
 ぼろぼろになった周囲を見渡した千歳は後片付けを始める。
「建物は壊れちゃったけどぉ、人に被害が出なくてよかったねぇ」
 キヒヒと咲耶がまた怪しげに笑い、周辺にヒールを掛けた。
「さて、久しぶりに音楽が聴きたくなりましたね」
 やはり音楽はロックに限ると、トリスタンは好きなメロディを思い浮かべ帰ったら聴こうかと口元に笑みを浮かべた。
「お休みなさい」
 片付けが終わると残骸に向けて千歳は優しく言葉をかける。
「ハイレゾ対応のカセットも出たらしいから……次の世代に期待かしらね」
 アンナマリアは新しいカセットに生まれ変われば、また人々に使われるかもしれないと言葉を紡いだ。
(「……道具が、無くなっても、音楽は、ずっと、残り、続ける、の、です、ね……」)
 あおはどこからともなく流れて来たメロディに耳を澄ませた。それは人々が元の生活に戻り始めた証拠。ケルベロス達は賑やかな音に包まれながら帰途についた。

作者:天木一 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年5月17日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 3/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 3
 あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。