私は女王様

作者:雷紋寺音弥

●憧れへの誘惑
 自分の他には、誰もいない部屋の中。ベッドの上に寝転がったまま、西条・菫(さいじょう・すみれ)は大きな溜息を吐いて天井を眺めていた。
「ふぅ……。お父様も、お母様も、明後日まで旅行でいないのよね。こんな時ぐらいだったら、自分の好きな格好しても……」
 そこまで言って、しかしと首を横に振り言葉を切る。あの、マナーに厳しい両親のこと。自分の考えていることが親にバレたら、それだけで勘当されてしまう。現に、今の自分が喋っている口調でさえ、人前で使おうものなら大目玉だ。
「それでも、普段できない格好でハジケるのって楽しそうよね。ボンテージの女王様とか、最高にカッコイイと思うし……」
 そう、彼女が呟いた矢先、彼女の眼前に孔雀のような姿をした天女の幻が現れた。
 いったい、これは何なのか。それを菫が知るよりも先に、孔雀の天女が優しく微笑みかけた瞬間、眩い光が菫の身体を包み込んだ。
「……そうだわ。なんで今まで、気付かなかったんだろう。あんな邪魔臭い両親、さっさと殺しちゃえばいいのよ。それに、街の人間達も調教して奴隷にすれば、その時こそ私は女王様になれるじゃない!」
 徐にベッドから起き上がった彼女の姿は、既に人の形を捨て、羽毛に包まれたビルシャナと化していた。

●女王、降臨!
「召集に応じてくれ、感謝する。セデル・ヴァルフリート(秩序の護り手・e24407)の懸念していた通り、ボンテージ姿に憧れを持つ少女がビルシャナと化す事件が予知された」
 今回のビルシャナは、『大願天女』によってビルシャナ化されてしまった人間である。そう言って、クロート・エステス(ドワーフのヘリオライダー・en0211)は集まったケルベロス達に、事の詳細を語り始めた。
「ビルシャナと化してしまうのは、神奈川県の私立高校に通う少女だ。名前は西条・菫。筋金入りの御嬢様で、人前では常に淑やかに振る舞うよう躾けられていたようだが……」
 そんな彼女も、中身は一般的な女子高生と大差ない。常に敬語で話し、品格漂う振る舞いを強要され続けた反動から、内心では人目を気にせずハジケたいと思っていた。その結果、何をどう間違えたのか、彼女はボンテージ姿のドSな女王様に憧れを抱いてしまったようで。
「もう、ここから先は言わなくとも解るだろう? 彼女の願いは、親の目など気にせずにボンテージ姿で女王様を気取ることだ。大願天女の影響で、彼女は願いを叶えるために、両親を殺して街の人間も力づくで奴隷にしようと計画しているぞ」
 遅れた反抗期にしては、やり過ぎ極まりない方法である。しかし、ビルシャナ化した菫を説得して計画を諦めさせれば、彼女を救うことも可能である。
「1つ目の方法は、殺人などといった極端な方法を用いなくとも、先にお前達の力で願いを叶えてしまうことだ。だが、単に衣装を着せた程度じゃ、菫は納得なんかしてくれないぜ」
 菫は単にボンテージを着るだけでなく、女王様願望まで持っている。衣装さえどうにかすれば良いというものではなく、彼女の秘めたるドSの気質を満足させなければ意味はない。
「2つ目の方法は、これから行おうとしている暴力的な手段では、願いを叶えられないことを証明することだ。今の菫は自分の計画に陶酔しているからな。説得の際は、なるべくシンプルな言葉や手段で彼女の計画の欠点を突く必要があるぞ」
 そして、最後に3つ目。それは願望の内容が下らない事を納得させ、彼女の願望諸共に叩き潰してしまうこと。『女王様になんてなりたくない!』と思わせれば成功なのだが、なにしろ相手はドSな気質。その内に秘めたる気質さえ覆す、何かを用意することが必要とされる。
「今から家に向かえば、菫がビルシャナ化した直後に接触することが可能だ。戦闘になると、菫はムチや蝋燭の炎、ハイヒールによる強烈な蹴りで攻撃してくるぞ。ケルベロスチェインやガトリングガン、エアシューズのグラビティに相当するようだ」
 こんな少女ではあるが、彼女もまたビルシャナの被害者の一人に過ぎない。無理やりに流される涙など、誰のものであっても見たくはない。
 そう言って、クロートは改めて、ケルベロス達に依頼した。


参加者
八代・社(ヴァンガード・e00037)
眞月・戒李(ストレイダンス・e00383)
ドローテア・ゴールドスミス(黄金郷の魔女・e01306)
難駄芭・ナナコ(爛熟バナナマイスター・e02032)
ラプチャー・デナイザ(真実の愛を求道する者・e04713)
神居・雪(はぐれ狼・e22011)
セデル・ヴァルフリート(秩序の護り手・e24407)
エメラルド・アルカディア(雷鳴の戦士・e24441)

■リプレイ

●絶対女王
 装飾の施された門をくぐり玄関の扉を開けると、なにやら異様な雰囲気が屋敷の中に充満していた。
 全体的に、うっすらと仄暗いオレンジ色の灯り。それに合わせて、なにやら蝋が燃えた時に発せられる、独特の香りが溢れており。
「オーッホッホッホ! 奴隷の方から現れるなんて、手間が省けたわ!」
 片手には鞭を、片手には蝋燭を持ったビルシャナが、屋敷の奥から現れた。
「本当に、SMの女王様そのものだな……」
「反動ってやつか。……大分行き過ぎている気もするけど」
 予想以上に際どい女王様スタイルで現れた菫に、神居・雪(はぐれ狼・e22011)やエメラルド・アルカディア(雷鳴の戦士・e24441)は、早くもドン引きしそうになっていた。
 抑圧された精神を解放したい。その気持ちは解る……解るが、しかし何故に女王様!?
 というか、その鞭やら蝋燭やらは、いったいどこから持って来た!?
「はい御機嫌よう。ケルベロスよ。まァ、まずお話をしましょう?」
 とりあえず、その物騒な鞭やら蝋燭やらを置いて話をしないか。そう、ドローテア・ゴールドスミス(黄金郷の魔女・e01306)が持ちかけるも、完全に女王様モードになった菫は聞く耳なんぞ持っていない。
「お座りなさい。……お座りなさい? 人の話は聞くものよ」
「うるっさいわね! 私に命令していいのは私のみ! 聞き訳のない雌豚は、この私が直々に調教してあげるわ!!」
 案の定、鞭で床を叩いて威嚇しながら、早くもこちらに襲い掛からんばかりの勢いで迫って来た。これは拙い。ここで戦いに雪崩れ込んでしまっては、菫をビルシャナとして殺さなければならなくなる。
 兎にも角にも、ここは菫を落ち着かせた上で、冷静に現実を教えてやらねば。果たして、街中の人間を奴隷にすることで、本当に満たされるのか否か。もう一度、よく考えてみろと眞月・戒李(ストレイダンス・e00383)が問う。
「街中の人を奴隷にできたとしても、奴隷っていうのは別に君の言う事を大人しく聞く存在じゃ無いんだよ。君を女王様と崇めて、その責めを欲しがる人間が百人以上も押し寄せる。それを君が全て一人で相手するんだ。身が持たないと思わない?」
 時には暴走し、女王様でさえドン引きするような変態行為を望んで来るかもしれない。拒否しようにも、逃げようにも、それさえもプレイの一環だと思って纏わりつく。そんな連中の全員が全員を、本当に相手にする覚悟があるのかと問い正し。
「SってのはMのことがようく解ってなきゃ出来ねえ。ドSのSはサービスのSだぞ、知ってるか? 相手が求めていることを、求めているタイミングでやらなきゃならねえ。ボンテージ着て鞭振ってりゃ終わるなんて思ってたんじゃねえだろうな?」
 この街の全てのドMに、等しく愛のある折檻ができるか答えてみろ。そう言って、八代・社(ヴァンガード・e00037)が続けたが、ビルシャナと化した菫は口元に翼の先を当てて高笑いするだけだ。
「オーッホッホッホ! 今の私は、Sのパワーに満ち溢れているの! 街中の人間だけで、終わると思ったら大間違い! 今に、この日本中……いえ、世界中の豚どもを、私の奴隷にしてあげるわ!」
 なんというか、無駄に自身だけは満々だった。
 これもまた、大願天女の力によって、願いを歪められてしまった結果なのだろうか。ここまで歪んでしまったのであれば、もはや彼女を満足させられるのは、そのブッ飛んだ性癖を満たしてやること以外にないのかもしれない。
「さあ、憧れのボンテージです女王様。そして、こ、このいやらしい奴隷志望に、あなた様のお慈悲を!」
 ビハインドのサイレント共々跪き、セデル・ヴァルフリート(秩序の護り手・e24407)が菫にボンテージを渡す。いったい、どこから借りて来たのかは……まあ、突っ込まないのがお約束。
「さぁ! お願いしますなんだぜ! 女王様ァ!」
 ビルシャナと化した菫が着替え終わったところで、難駄芭・ナナコ(爛熟バナナマイスター・e02032)を始めとした面々が、改めて彼女へ奴隷志願。
 叩けるものなら、叩いてみろ。こちとら、グラビティ以外では傷付かないケルベロス。怪我の心配もないから思い切りやっても構わない。何やら盛大なフラグを立てているような気もするが、細かいことは気にしたら負けだ。
「えーっと……みんな、ファイトでござる?」
 ラプチャー・デナイザ(真実の愛を求道する者・e04713)が見守る中、菫は鞭を片手に準備万端。もう、待ち切れないとばかりに興奮した瞳で、目の前に立っている者達の身体へと、躊躇うことなく鞭を振り上げ叩き付けた。
「オーッホッホッホ! 女王様とお呼び!!」

●需要と供給
 ビルシャナと化した菫の歪んだ願望。それを満たすべく身体を張ったケルベロス達だったが、その壮絶さは想像していた以上だった。
「ほら! もっといい声で鳴き叫ぶのよ! この雌豚!」
「やべぇ! マジ痛ぇ! 痛ぇってばよォ!」
 何の遠慮もなしに繰り出される菫の猛攻に、早くもナナコは限界寸前!
 正直、これは演技とは思えない程に酷い。肉体的なダメージはなくとも、見た目のダメージは隠せない。
「ふん、情けないわね。あなたの持っている、そのバナナ……カチカチに凍らせて、全身の穴という穴に突っ込んであげようと思っていたのに……」
 ナナコの手元から落ちたバナナを踏み潰し、菫がサラッと恐ろしいことを言ってのけた。
 冗談じゃない。口以外の穴からバナナを、それも釘を打てる程にまで凍らされたものを食べさせられるなんて、死んでもお断りである。
「さあ、次はあなたよ! そこの雌犬! 跪いて、この私の靴を舐めなさい!」
 尻を押さえて震えているナナコを余所に、菫は続けて雪へと狙いを変えた。そのままハイヒールで頭を踏み潰すと、背中を容赦なく鞭で打つ。
「……っん、ひっ、ぁはぁっ……!  な、舐める、舐めるから……」
 殆ど、演技なのか本気なのか判らない状態で、雪が菫のハイヒールを舐める。だが、それでも菫は止まらない。これだけ散々に打ち据えているのに、どこか物足りないといった様子であり。
「ほら、良く相手を見るのでござる。どうして欲しいか、読み取って見るのでござるよ」
「……くっ!」
 ラプチャーの横槍に顔を顰めながらも、再び鞭を振り上げる。しかし、その鞭が炸裂するよりも早く、見兼ねたエメラルドが待ったをかけた。
「……楽しかったか、菫殿。だがその楽しみを生み出す為には、私達のような受け手の者が、攻め手の気持ちを理解していなければいけない」
 その上で、目の前で倒れているナナコや雪を見てみろと。彼女達だったから耐えられたものの、これが何の力も持たない一般人ならどうなるか。
「逆もまた然り。如何に女王とて下僕の悦ぶ事が何かを理解出来なければ、良き女王足り得ない……。誰かを殺したり、恐怖で従えようとするなど本質を理解していない証拠。そしてそこに生まれる主従関係に、楽しい事など一つもないのだ」
 そこまで言って、改めて足下を見るように告げる。言われるままに、菫が視線を落として見れば、そこには何かを求めて這い寄るセデルの姿が。
「ああ、女王様……。この雌豚めに、もっと……もっと、厳しいお仕置きを……」
 どことなく、目が本気のような気もするが、それはそれ。演技と本気の区別もつかず、ひたすら感情に任せて相手を叩いていたところで、それでは互いに不毛なだけだ。
「それじゃ、改めてお説教の時間ね。SとMは、サービスと満足……これは、先程も言われたことよ」
 女王様は打たれる側を悦ばせるサービスをする側だ。そんなことも解らずして、女王を気取るとは片腹痛いとドローテアが告げ。
「M側が何を望んでいるのかを読み取る能力、実行出来る力、全てを兼ね備えてこその『女王様』なのでござるよ。そういう事がなく、ただやりたいからやるなどと、豚のやる事。『S』側を目指す人の振る舞いではないでござる!」
 自分の欲望の求めるまま何かを欲するのは豚の所業。それ、即ちSの面を被ったMであると、ここぞとばかりにラプチャーが突っ込んだ。
「そ、そんな! 私がM……いいえ、違うわ! 私はS……強い女になりたかったの! 周りに合わせてお淑やかに振る舞うなんて、嫌なのよ!」
 それなのに、蓋を開けてみれば自分はどこまでもM。では、どうすれば自分は強くなれるのか。そんな想いが、菫の中に迷いを生ませたのだろうか。
「……ッ!? あぁぁぁぁっ!!」
 突然、凄まじい輝きが菫の身体を包み込み、彼女の瞳から光が消えた。
「…………」
 言葉も感情も失って、鞭と蝋燭を携えた菫がケルベロス達に迫る。菫に迷いが生じたことで計画を台無しにされた大願天女の、最後の悪足掻きといったところか。
「頼むぜ、相棒」
「ああ、任されたよ」
 社の言葉に戒李が頷き、屋敷の中が戦場に変わる。
 轟く銃声。唸る剣戟。戦闘マシンと化した菫を救うべく、ケルベロス達による『お仕置き』の時間が始まった。

●愛ある鞭!
 先程までの激しい気性が一転。無言のままケルベロス達へと仕掛けて来るビルシャナの姿は、先の菫の想いとも相俟って、どこか哀れで滑稽なものだった。
 想いを利用され、願いを歪められ、果ては大願天女の操り人形。強さを求めてSに憧れてみたものの、散々に利用されるだけ利用される様は、まるで完全なるM、菫の言っていた下僕や奴隷そのものだ。
「……くっ! 目を覚ませ、菫殿……。うぁぁ……っ!?」
 細く、鋭く伸びた鞭が複雑に絡み合い、エメラルドの身体のラインを強調するようにして締め上げて来た。お遊びのSMプレイではない本物の攻撃に、思わず苦悶の声が漏れて身体が悲鳴を上げた。
 このままでは、こちらが先に昇天させられてしまう。仕方なく、自らの身体を電撃で活性化させることで、エメラルドは拘束から強引に脱出し。
「いつまでも、責められてばっかと思うなよ!」
「足止めは、全ての基本でござる」
 踏み付けには踏み付けで返礼せんとばかりに、ラプチャーと雪が左右からビルシャナに飛び蹴りをお見舞いした。続けて、ライドキャリバーのイペタムが突撃を食らわせたとことで、吹っ飛んだビルシャナへナナコが追い縋り。
「普段出来ねぇ事を、思い切ってハジけてブッ放したい気持ち分かるぜぇ……。だったら、その気持ちと気合でビルシャナの呪縛なんて振り切ってみせやがれ!」
 それでも覚悟が決められないなら、一発闘魂を注入してやろう。お前だって、やればできる。そんな想いを込めた一撃がビルシャナを打つ!
「はぁ……熱い……。女王様……あなたにも、この悦びをお返し致します……」
 そんな中、セデルは未だにMモードから立ち直っていないのか、身体を炎で焼かれながらも何やらヤバい台詞を呟いていたが……今は、気にしないことにしておこう。
 繰り出させる蔦状の攻性植物。そして、サイレントの念力がビルシャナの動きを封じたところで、残る面々が一気に仕掛けた。
「チェイン接続開始。術式回路オールリンク。封印魔術式、二番から十五番まで解放……いくワよ。《蠍の星剣/Scor-Spear》!」
 幾重にも織り込まれた魔の力を発動させ、それを宿した剣の一撃を繰り出すドローテア。その赤く染まった剣先は、蠍の尾の如き軌跡を描き、そのままビルシャナの胸板へ吸い込まれるように突き刺さり。
 もう、そろそろ終わりにしよう。そんな戒李の想いを汲んで、先に動いたのは社だった。
「M.I.C、総展開! 終式開放ッ!!」
 己に作用する全てのベクトル。それを拳に集約させて、光の弾として発射する。打ちだされた光弾が流星の如くビルシャナの頭を穿ったところで、最後は戒李が、菫自身の記憶を引き出して。
「No.xxx【夢の末路】展開 ――誘われよ、明けぬ空の月亡き夜へ!!」
 終焉の心象魔術。それが見せるは、対象の奥底に眠りし記憶の欠片。永遠の漆黒の中、全てを喰らう暴虐により齎される、終わることのない畳句の連鎖。
「SもMも表裏一体。痛みを与えるなら、痛みを知らなくちゃ。――これに懲りたら、早く戻っておいで」
 まだ、人の心を失っていないのであれば、闇は禍鳥だけを飲み込み消えて行くはず。果たして、そんな彼女の言葉通りに、後には人の姿へと戻った菫だけが残されていた。

●強いお姉さんは好きですか?
 戦いの終わった屋敷の中。破損した部分の簡単な修復を終えて、ケルベロス達は改めて、意識を取り戻した菫に提案していた。
「羽を伸ばすのは悪くはねぇが……今度はもうちょいお手柔らかにな」
 別に、SMの女王様だけが、強い女の定義ではないのだ。そう言って、雪は近視眼的な菫の考えに釘を刺し。
「ちょっと考え方が極端だったのよ。若いうちは誰だってあるワ。アタシも……まあ、いいワ、それは。まず、コスプレイベントから始めてはどう?」
 そういう場であれば、いつもとは違った自分を解放しても、誰にも文句は言われないとドローテアが告げる。
 それでも、もしも鬱屈してしまい我慢できないのであれば、その時は存分に付き合ってやる。そう言って、セデルがケルベロスカードに連絡先を書いたものを手渡したところで、菫もようやく顔を上げた。
「そうね……。強い人に憧れていたけど、やっぱり、まだまだ私は弱かったんだわ」
 今回のことで、自分の弱さが身に染みた。しかし、同時に開放感も味わえたのは事実。だからこそ、これからは大願天女の甘事などに惑わされず、自分の思うように生きてみせると。
「オーッホッホッホ! 私に従う奴隷に相応しい愛を与えられるよう、私も精進するわ!」
 口元に手を添え、菫がボンテージ姿のまま高笑い。真のSへと覚醒した今の彼女であれば、もはや大願天女に惑わされることもないだろう。

作者:雷紋寺音弥 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年2月27日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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