甘ったるく溶けてみたい

作者:成瀬

 女は疲れていた。疲れ切っていた。
 夜帰宅するのに乗った電車で、隣に座ったのはいちゃいちゃするカップル。思い出すと気分が落ちるところまでずんと落ちる。独り身の心を殺すクリスマスはとっくに過ぎたが、嫉妬と羨望で心はぐっちゃぐちゃ。
「甘々な口説き文句が聞きたいなー。好き好き大好き愛してる、もう付き合ってとか結婚してとか。とにかくドラマみたいに甘いやつ」
 寝室のベッドに寝転び枕に顔を埋めて呟くと、鮮やかな色をした孔雀――のような姿をしたビルシャナの幻影が現れ、微笑した。
「え? あ、そっかそっか。なるほどね。私以外の女を殺しまくれば女が減って、誰か素敵な男が振り向いてくれるかも。私のこと好きになってくれないんなら、男も殺そう。何だ簡単なことだったんだ」
 計画とも呼べない無茶苦茶なものだが、女の目は真剣だ。
「好き、って。言って。誰か、アタシが必要だって。一緒に、いたいって」
 切ない言葉を口に出すと同時、女の姿もビルシャナへ変わっていた。

「ビルシャナ菩薩『大願天女』ね」
 ミケ・レイフィールド(薔薇のヘリオライダー・en0165)は溜息を一つ、ケルベロスたちに依頼を持ちかけた。
 大願天女の影響でビルシャナ化してしまう一般人が現れるようだと話す。変わってしまった後は、個人的な願望を叶える為、ビルシャナの力を使って襲撃事件を起こしてしまうだろう。
「だからその前に、撃破して欲しいの。説得して計画を止めさせることができれば、彼女を救えるかもしれない。甘い言葉が聞きたいなんて願望、女の子なら持ってても全然不思議じゃないわ。目をつけられてビルシャナ化したのは運が悪かったのもある」
 ケルベロスが願いを叶えてあげたり、襲撃事件を起こしてもその願いは叶わないと説得したり、そんな願いは本当にくだらないとばっさり斬って願望ごと叩き潰すなど、計画をやめさせる為の言葉のかけ方はケルベロス次第だ。
 戦う場所はビルシャナ化する彼女の自宅。アパートの二階の角部屋である。本棚には恋愛系の漫画や小説がたくさんあり、戦うのにも広さ的には問題無い。鍵は不用心にも開いているから、容易に侵入できるだろう。そして逃走することは無い。回復能力の他に、広範囲に渡る催眠攻撃や、範囲は狭いけれど炎を伴った攻撃を仕掛けて来るようだとミケは情報を渡す。
「願いを持つ事は罪じゃない。でも、叶える為に誰かを殺すのだとしたらそれは罪だわ。……彼女も本当は、分かってるんじゃないかしら。今回のビルシャナ事件は幸い、説得次第で救うことができるの。もしできたら、助けてあげて。あなたの言葉がきっと、力になるから」


参加者
イェロ・カナン(赫・e00116)
ムジカ・レヴリス(花舞・e12997)
黒木・市邨(蔓に歯車・e13181)
伊庭・晶(ボーイズハート・e19079)
神居・雪(はぐれ狼・e22011)
ヴィクトリカ・ブランロワ(碧緑の竜姫・e32130)
空野・紀美(ソラノキミ・e35685)
雅楽方・しずく(夢見のウンディーネ・e37840)

■リプレイ


 疲れた。
 何も考えずにそう呟きがもれる頃には、人はある種の限界を迎えているのだろう。身体と心は繋がっている。体力が失われれば、心まで余裕がなくなるのはごく自然なこと。
「情熱的な恋に憧れる気持ち、わかります」
 胸の前で静かに手を組み、雅楽方・しずく(夢見のウンディーネ・e37840)は深い同情を示す。恋に恋をする少女は、分かるからこそ絶対に助けたいのだと思いと決意を込めて目の前にある建物へと視線を向ける。
「うんうん。ドラマみたいな運命的な出会いに憧れるの分かるなぁ」
「レアだぜ、運命の出会いなんて。コンビニで売ってりゃ良かったのになー」
「売ってたらひとつくらいは買ってみたいようなみたくないような……ドラマでも、ちゃあんと自分だけを見てハッピーエンドになって欲しいよね」
 空野・紀美(ソラノキミ・e35685)と伊庭・晶(ボーイズハート・e19079)もそんな話をしながらアパートの階段をのぼり始める。目的地は二階、角部屋だ。
 既に辺りは暗くなっている。
 春になれば虫の音も聞こえそうなものだが、生憎とまだ肌寒い。暖かくなるのはまだ先になりそうだ。振り返って紀美がヴィクトリカ・ブランロワ(碧緑の竜姫・e32130)にも話を振る。
「ねえねえ、ヴィクトリカちゃんはどう? 甘いのとか、彼氏とか」
「我も独り身ゆえ、恋人達を見かけると羨ましくも思う気持ちは確かにある。らぶらぶいちゃいちゃしている者たちを見るとちょっと嫉妬するからの」
「いいなーって思うよね」
「まぁ、悪くはないんじゃねーか。そういうのも」
 でも、とヴィクトリカはぽつりと零す。
「独り善がりの恋はダメじゃと思うのじゃ」
 密かに恋慕う愛もまた良い。しかし人は貪り貪られるような愛を好むのだろうか。それは世界で繰り返される日常でもあり、恐ろしき深淵でもある。失った記憶の中にもその答えはあるのかどうか。幼いヴィクトリカにはまだわからない。
「何にせよ、何とかしてやらねぇと。このままじゃ明日の目覚めは最悪だ」
 空に浮かぶ丸みを帯びた月を見上げた侭、神居・雪(はぐれ狼・e22011)が言う。夜気は冷たいが、それが良い。冬はこうでなくては。
 ボクスドラゴンの白縹を連れたイェロ・カナン(赫・e00116)も仲間たちの後に続く。僅かばかり、けれど微妙な距離があるのは心の距離を表してのことか。白縹の様子は酷く落ち着いていて、喜怒哀楽のどの色も濃く浮かんでいるようには見えなかった。やるべきことをやるという風。一方のイェロは硝子の小竜の方とは逆、前方に顔を向けポケットに両の手を突っ込み軽い足取りで進んでいく。
「……ムゥ。寒い?」
 黒木・市邨(蔓に歯車・e13181)が心配そうにムジカ・レヴリス(花舞・e12997)に声をかけ、袖をくいと控えめに引っ張る。耳に良く馴染んだその声をムジカが聞き逃すはずもなく、小さく笑って首を横に振る。揃いの指輪は今日は外していた。もちろん、ゴメンナサイと謝ってある。
(「俺は『彼女』に囁く甘い言葉は持たないけれど。それでも、倖せな縁があればいい」)
 そう、市邨は願うのだ。甘い言葉はたった一人に紡げばいい。
「では、皆さん。宜しいですか」
「うん、いこう。しずくさん。ちょっとした夢みたいなのに、それを歪めちゃうのは許さないんだからっ」
 しずくがノブに手をかけ、一行を見遣る。
 開かれた扉の、その先には。


 部屋には、鳥の柔らかで軽そうな羽毛が散っていた。本棚には恋愛を題材にした本がたくさん置かれ、室内も女性らしい柔らかな雰囲気に整えられている。そうして中央には、顔を押さえたビルシャナが一体。
(「願いを歪め果たさせる……酷い輩じゃ」)
 こんな光景を見るのは初めてではなかったが、ヴィクトリカは苦い思いを抱えながら心の中で呟く。
 まだ変化して間もない。今なら、今ならまだ『彼女』を救えるかもしれない。
「わたしもね、ドラマとか少女漫画みたいな出会いってあこがれなんだー」
 いつ何時でも持ち前の明るさを発揮できるのは紀美の強みだ。踏み込んで真っ先に声をかる。声が言葉に、言葉が心へ届くように。
「でもね、だからこそ。自分で頑張らなきゃ。それを見ててくれる人なら、きっと仲良くなれるんじゃないかな」
 説得して、納得してもらわなくては。どんなものであっても願いの為に人の命を殺し奪うなど、許されない事。
「消去法みたいなので、選ばれるの寂しいなって。ね、もうちょっと。我慢して頑張ってみるのはどう?……だめかなぁ」
 何処までも前向きで真っ直ぐな紀美の言葉に、僅かに臆したようにビルシャナがその身を震わせる。己の恋愛経験が零に近いことを自覚しているがゆえ、ヴィクトリカは不安もあった。だが敢えて今は言わねばならない。
「ライバルや意に沿わぬ者を消す。恐怖政治敵な手法では、心から寄り添ってくれる者など決して現れぬじゃろう」
「好きって言ってくれる奴がいても、それは本心なんかじゃない。アンタが怖いから、言ってるだけだ」
 ゆるりと首を振り、雪が飾り気の無い言葉をぶつける。
 決して傷つけたいわけではない、その逆。救出を目指し、雪なりの方法で彼女を此方側へ引き戻そうと力を尽くしているだけ。
「断れば殺されるとは、恐怖でしかありません。それは『恋愛』ではなくて『支配』です」
 本当に『愛してる』と言って欲しいのなら、己の力で掴み取るべきだとしずくは彼女に訴える。力にものを言わせ欲を満たそうとするのは間違っていると、それは恋愛ではないのだと。愛してる。そう唇に乗せる時は、ほんの少しの憧れと気恥ずかしさが胸を掠めた。いつかしずくの耳に誰かが囁く日がやってきたなら、それが果たされるべき契約の日となろう。
「何億人もの人の中から見付けて貰えるだなんて、とってもロマンチックでしょう?」
(「今なら少し、わかる気がする」)
 元々こころを持たなかった市邨にも。好きだと、必要だと、一緒にいたいと、言葉を求める気持ちが。誰かを見付けて、誰かに見付けられて、そういう存在を得た今なら。
「他を殺して自分に無理矢理眼を向かせても、きっと何処か不安になる」
 軽く手を握り締めた市邨の紡ぎ言葉は、共感というには余りある。
 雪がそれに、鋭く続けた。
「……口先だけの『好き』が、本当にアンタは欲しいのか」
 誇り高く生きる狼のように、雪は虚飾を好まない。白い雪が視界を覆うような吹雪でも、生を諦めない獣の如く、その瞳には強さが宿っている。
 ビルシャナは答えない。答えるべき言葉を今は持っていないのかもしれなかった。
 恋人たちの日常は穏やかなものではりではないかも知れない。時には甘く、また時にはちょっとした行き違いから喧嘩するシーンだって、あるだろう。
「破局もあるかも知れぬが、それもまた、ほろ苦い恋物語の一つじゃろう」
 つい、と。ヴィクトリカが本棚へと視線を向ける。
「そちも蔵書に持っておったのではないかの?」
 ざわざわと羽毛がざわめくように動く。
「本の世界とは不思議よな。万色に輝く現の世界、恋物語もそれには負けぬ。血で汚すことはないじゃろう」
「独りで考えこんじゃうと、どこまでも深く迷ってしまうのよネ。ね、聞いて。本だっていいし、映画だって良いの。甘いものと一緒だったらもっと素敵。気持ち軽くしたら、素敵な縁だって寄ってくるかも」
 ぺたりと床に座り込む彼女の背中に片手を当てて、ムジカは顔を覗き込む。ビルシャナ化してしまって表情はわからない。それでも、一人でも独りでもないのだと、どうにか伝えたかった。
「夜遅くまでお疲れ様。頑張ってる時に、そんなカップルがいたら疲れも増すししょんぼりもするわ。……でもね。雪ちゃんやヴィクトリカちゃんも、しずくちゃんだって言ってる。相手を力づくで従わせても幸せは来ないから」
 にっこり笑ってムジカは本棚の方を指し示す。
「だって憧れの少女漫画も貴女も無理強いはイヤでしょう?」
「――人殺しを好きになってくれる人間なんていねーだろ」
 不意に、晶の声が室内に響いた。
「そんな理由で人を殺すような異常者、いつ自分が殺されるかと思うと愛するどころか近寄るのも無理だわな」
 異常者、と。それを聞いたビルシャナが小さく震え出す。かたかたと、小刻みに肩を揺らし頭を抱えているのに全員の視線が集まった。
 人を殺していまえば疎まれ避けられ、愛されないからまた殺し、行き着く先は愛してくれる人が誰もいない世界。
「あんた、自分からゴールと正反対の方に突っ走ろうとしてるぜ?」
 異形と化した彼女の目から、大粒の涙が零れて落ちた。
「仕事、大変だったんだよな。あぁ、ほら。羽もちょっと傷んでる」
 落ち着いた声の主は、イェロだった。ビルシャナの頭をよしよしとそっと撫でて、目線を合わせるよう膝をつく。
「頑張り屋な子は好きだけど人を殺すなんてことして、その手を汚して欲しくないな」
 イェロは指先で涙を受け止めた。
「……なんて、突然現れた俺じゃあ。きみを振り向かせるには足りない?」
 白縹の冷ややかな視線も何のその、見事甘い台詞を言い切ってみせる。
「ま、気付いてないだけで、疲れ果てるほどの頑張りを見てくれてるイイ人が会社にいるかもしれないけどな?」
 ウィンクひとつ、そうしてイェロは腰を上げる。
「大丈夫、屹度何時か大切な誰かに出逢える」
 優しさと温もりに満ちたこころを今は抱いて、市邨は重みをもって告げる。
「願望に呑まれ身勝手に命を奪う君よりも、今懸命に頑張る君の方が、ずっと良い」
 そうして市邨は、ふわりと微笑むのだ。


「わたし、は……」
 涙に濡れたような声が、ビルシャナの唇から零れた。
「自分の願いは。自分で、叶えるわ。……こんな力なんて、借りたりしない」
 大願天女の力に抵抗しようとするが、輝かしい『天罰の光』が彼女を襲う。雷に打たれたようにびくんと身を強張らせ倒れ込むも、ゆらりと再び立ち上がる。その目に人間らしい意思の光は無い。まるで、人形のよう。ただその身体は天罰の光によって大きなダメージを受けたようで、ところどころ痛々しい傷が残っている。
「よくやったな。……任せろ。あとは、俺たちの仕事だ」
 雪たちはそれぞれの武器を取り出し戦闘準備を整えた。
 ビルシャナの片手がゆっくりとヴィクトリカへと向けられ、赤き孔雀の炎が襲い掛かる。
「他人を殺せばなんでも解決とか、笑えないにもほどがあるな」
 ヴィクトリカへ炎が届く前に晶が動いた。熱風を受けて黒い髪が乱されながらも、腕で顔を守る。
「やってくれるじゃねーか」
 その後も、晶は攻撃を仲間に任せ回復寄りに立ち回り、仲間を支援する。
 陽に良く焼けた小麦色の足が、ビルシャナの腹部を捉えた。感覚が研ぎ澄まされ、狙うべき部位が定まって見える。
「If you can dream it you can do it」
 春の美しき優雅なるもの。綻んだ花。羽ばたく鳥。飛び去った後に運ばれて残るのは、平和をもたらす種。美しい線を描いてムジカの一蹴が、華奢な体躯へ吸い込まれる。
「大願天女なんてものに彼女を連れてかせたりしない。彼女は普通にしあわせになれるのよ」
 イェロの持つ縛霊手が、室内の照明にきらりと光る。
「……痛い思いさせてごめんな」
 殴りつけると同時、半透明の網がビルシャナの体躯を包み込み動きを妨害する。主と同じく守り手として参加していた白縹も、タイミングを合わせ溜めたブレスを一気に吐きかけた。ただその視線は、ちらともイェロには向けられない。
 白の勿忘草と、黄色のイペーが市邨の意思に応じて蔓触手形態へとかたちを変え、次の瞬間にはビルシャナの足に絡み付く。肢体に張り付いた網が邪魔で、ビルシャナは避けるに避けられない。
「悪いが、来たからには放置はできねぇんだ。……イペタム」
 力を込めた拳を叩き込むとほぼ同時、ライドキャリバーのイペタムが炎を纏い攻撃を重ねた。守りとなる羽毛が散り、ビルシャナの息遣いが荒くなっているのに雪は気付く。
「風の竜セルピヌスよ、降臨し給え。我は求める、貴方の祝福を……!」
 それはブランロワ家の者しか使えぬカードの一枚、古の契約に基づき竜形の天使に一時的な降臨を求め助力を得るのだ。ヴィクトリカによる祝福の力が、晶の負った傷を癒していく。
「絶対逃がさないんだからっ」
 片手を指鉄砲のカタチにすると、紀美はその銃口たる指先をビルシャナへ向ける。
「つぎはわたしの番っ! ばきゅーんっ!」
 魔力を乗せた矢がくるりととビルシャナのまわりを一周し、その足を貫いた。
 天罰の光によって大幅に体力を削られたビルシャナと、八人のケルベロス。戦いはそう長くは続かなかった。
 不気味な響きで唱えられるビルシャナ経文、その波動をとんっと軽いステップで避けるとしずくが反撃に転じる。
「今のわたしが、なにに見えますか?」
 使うのはフヴェルゲルミルの幻影。桃色の霧がしずくを包み込み、その刹那その向こうに浮かび上がる恐ろしき異形の影。既に受けた氷のダメージで、ビルシャナの腕から更に熱が奪われた。冷え冷えとした氷の冷気、それは最後に残ったビルシャナの体力をも削り取る。
 ふっと意識を失って倒れそうになる『彼女』の身体をイェロと雪の腕がしっかりと支えた。
「っと……間に合ったな。頭でもぶつけちゃ大変だ。ナイス、雪」
「いや、倒れそうになったのが見えたからな。予想できる範囲だ」
「大丈夫ですか。あの、彼女は」
「ちゃんと息してるぜ、しずく。俺たちは、助けられたんだ。……殺さなかった」
 規則的な呼吸が続いている。どうやら気を失っているだけのようだ。二人は部屋のヒールをして、傷付いた室内を直すことにした。
「なあ、人に好きになってもらいたきゃ、まず自分が誰かを好きになるのが近道なんじゃねーの?」
 戦いを終え晶が最後に、そう声を投げかける。
「さみしいの飛んでけーっ! ねね、おねえさん、素敵な恋があったら教えてねっ」
 嬉しそうに紀美が彼女に抱き着いた。心なしか、彼女の表情が泣き顔から穏やかになったようにも見える。
「……焦ることはない。お互いの心が惹かれ重なり合ってこそ真の愛となるのではないか」
 気遣う言葉をかけ、我で良ければいつでも話を聞くとヴィクトリカが告げる。
(「きっと大丈夫よ。全部失くして諦めてたアタシにも素敵な王子様が現れたから」)
「ムゥ、ムゥ。――大好きだよ」
 声をかけると、緑の目が愛しげに細められた。
「どうしたの、市邨ちゃん」
「何となく、言いたくなっただけ。ムゥ、一緒にお家、帰ろう」
 もちろん、ムジカが断る筈も無い。
 再び彼女は目覚め、昨日と同じような日々が続いていくだろう。けれど世界は、その色を鮮やかに変えるはず。

作者:成瀬 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年2月5日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 2/キャラが大事にされていた 4
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