
鉛筆の、シャッシャッという音が室内に響く。
その部屋の中心部には台座があり、そこには全裸の女性が座り込んでいた。
女性を中心にして、放射状に多くの人間が椅子に座っており、全方向から彼女を見つつ……手元の画板に置いたスケッチブックの白いページにて、鉛筆を滑らせていた。
裸婦デッサンをしている彼または彼女たちの目つきは、例外なく真剣。ある者は肉感的に、ある者は写実的に、別の者は大雑把に、その裸婦の肉体を描いている。
その光景は、ごく普通の絵画教室の写生会。取り立てて、変な点は存在しない。ある二つの点を除いては。
一つは、ヌードモデルを写生している者たちも、全員が『全裸』だという点。彼らは全員、さほど醜くも無いが美しくもないその体を、羞恥も無く周囲に見せつけている。
『全裸! 実に良ィ!』
そして今一つは。汚らしいフクロウかミミズクのような頭部を持つ者が、部屋の隅で感嘆極まりなしといった口調で喚いていた。
『着衣ナド、古き滅びの芸術に沈殿せし者ドモが戯言なりィ! そうだな我が同志たちよォ!』
『『『異議なし!』』』
フクロウ頭の言葉に、写生している者たち、そして中央のヌードモデルが同意する。
『我らは全裸至上主義共同体! 略して全裸体! 我らが推奨するは『全裸』なりィ! 全ての生物は『服』など着なィ! 故に全裸こそが自然であり必然なりィ! それこそが自然! それこそが芸術!』
などという調子で、支離滅裂な言葉が羅列されていく。
『『『異議なし!』』』
その支離滅裂な言葉に合わせ、周囲の者たちも肯定する。
『だからこそ、新たな芸術モデルとして世に知らしめる必要があるのであるゥ! それをここから知らしめるべくゥ! 我らが実践するものであるゥ! これを我らは推奨しィ! より広域に広めていく所存であるゥ!』
『『『広めていくべき!』』』
全裸の者たちが、フクロウ頭に同意するかのように拳を振り上げた。
『そうともォ! この場にいる我らが同志どもォ! ここより出でて我らが思想を見せるがいィ! かかれィ!』
その言葉が終わるとともに、写生も終わった。その場にいる全員が画板を投げ出し、そして……立ち上がった。
「……こんな事件が起こるみたいなの」
と、ねむもげんなり顔。
「以前、クノーヴレット・メーベルナッハ(知の病・e01052)さんたちが、スポーツする女学生の服にこだわるひとたちやビルシャナと戦い、これをやっつけた事があったけど。今回はスポーツじゃあなく、美術に関するこだわりのビルシャナなの」
要は、全裸こそが芸術だからと、それを見たり実践したりするのを強制する、というビルシャナだ。
「芸術がどうこうってのはよくわからないの。それでも、その……まっぱだかで、こういうふうに、人に無理やり見せようとするのは……ちょっと、どうかと思うの」
言いつつ、ねむは真っ赤。
「だから、色々な意味で、このビルシャナはなんとかしないといけないと思うの。たぶん、芸術にくわしい人なら、言ってる事のおかしいとことか、わかると思うの」
美術教室は、若干広い教室。中心にヌードモデルが一人立ち、周囲に10数名ほどの生徒が椅子に座りスケッチしている状態。
それなりに広いものの、スペースがあるとは言えない程度の広さなので、ビルシャナと戦う際には気を付けなければならないだろう。教室は人気のない雑居ビルにあり、室内にある出入口は扉の他、奥にある窓とガラス戸。ガラス戸からはベランダに出られて、一階に下りられる非常階段へと向かう事ができる。
「その裸の人たちも、なんだかもとは芸術家志望に人たちみたいだったのね。服を着てるから人はおかしくなるんだ、とか、人間は服を脱ぎさえすれば、本音で語り合える、とか、難しい言葉でそんな事も言ってたの」
もっとも、その根拠めいたものは『自分がそう思ったから』程度の理由のようだが。
「ねむも、正直いってることがよく理解できないの。だから、説得する際には気を付けてほしいの。
そしてビルシャナは、浄罪の鐘、清めの光、ビルシャナ経文といった能力を使うらしい。
「こっちも、気を付けてほしいの。とにかく、皆さん……」
ビルシャナを倒して、平穏を取り戻してほしい。そう言ってねむは君たちに依頼した。
参加者 | |
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![]() クヌギ・フォンティーヌ(比翼律動・e00438) |
![]() カルディア・スタウロス(炎鎖の天蠍・e01084) |
![]() マリオン・フレンツェン(背徳の聖女・e01697) |
![]() 大地・キャロライン(サメ殴りエージェント・e05436) |
![]() 除・神月(猛拳・e16846) |
![]() 盟神探湯・ふわり(悪夢に彷徨う愛色の・e19466) |
![]() 弓月・永凛(サキュバスのウィッチドクター・e26019) |
![]() アデルハイト・マイレン(お前のようなアリスが居るか・e39700) |
●裸・忌む(ライム)
『かかれィ!』
と、フクロウ頭が叫んだ時。
「ちょっと待て。そもそもお前たち、『服』という概念がなんのために生まれたか、忘れているだろう」
オラトリオの少女が、言葉を投げかけた。
『何者だァ? 名を名乗れィ!』
「名乗ろう、私はアリスこと、アデルハイト・マイレン(お前のようなアリスが居るか・e39700)。さて……お前たち、『裸』を尊ぶのは構わないが、肝心な点を忘れているようだな」
凛々しい口調で、アデルハイトは問題点を指摘する。
「そうですね、彼女の言う通り……一番大事な点を忘れてますね」
アデルハイトに続き、部屋に入って来たのは、やはりオラトリオの美女。ポニーテールの彼女の名は、カルディア・スタウロス(炎鎖の天蠍・e01084)。
『肝心な点ン? なんだァ、言ってみろォ!』
ビルシャナが問い、アデルハイトが進み出た。
「護る事、だ。夏には、肌を焦がす『日差し』。冬には、身を裂く『冷気』。服には、それらから肌身を護るための『防具』の役割がある」
「その通りです」と、カルディアも進み出る。
「アデルハイトさんのおっしゃる通り、服はその身を護る『鎧』でもあるんです。四六時中裸でいたら、生傷が絶えず、外出もできません。それに、温度・汚れ・雑菌・紫外線……これらは肌に対し害になり、常にそこらへんに転がっています」
それに何より……と、言葉を続けるカルディア。
「大切なのは、『急所を守る』事です。急所を狙われると……すごく、痛い事になりますよ」
「そういう事だ」と、アデルハイト。
「まあつまり、健全な裸身を護るには、健全な服飾が必須、という事。服なくして、素肌の美しさなし。『ところ構わず肌を晒す』という事は、つまり『裸身の価値』を貶すこと。ここから……『堂々と裸身を晒して、その素晴らしさを触れ回る』ことが、……それがどれだけ矛盾に満ちた行動か、お分かりいただけたろうか?」
信者の何名かは『なるほどなあ』と納得した様子を見せたが、
『ならなんで、アンタはそんな姿なんだ?』と、一人がアデルハイトへと質問した。
「……これは、別に裸、というわけではないだろう。一応、最低限のものはまとっているんだからな?」
アデルハイトは反論するが、彼女が着ているのはまるで水着のように、胸と腰に包帯のように細長い布を巻き付けているだけの代物。裸ではないが……服を着ているとは、少々言い難い。
『ふン、矛盾とか言いながら、貴様も矛盾してるではないかァ。おいお前、仲間のそんな姿で、急所が守れると思うかァ? 生傷が付かないと思うかァ? 我々は思えんなァ』
「そ、それは……」
話を振られ、カルディアも言葉につまる。
『なら、裸でも構わんじゃあないかァ。はい論破ァ』
勝ち誇ったかのように、ビルシャナがけらけらと笑った。
「ふうん。つまりは、裸でいた方が良い、と」
勝ち誇るビルシャナへと、声をかけるは。金髪青眼の美女。はちきれんばかりの両胸をたわわに揺らし、彼女……マリオン・フレンツェン(背徳の聖女・e01697)が姿を現した。
●裸・意図(ライト)
マリオンの後には、短い青の髪と青い瞳の、ロング丈のメイド服を身に着けた女性。
「服の必要はない、という事でしょうか。僭越ながら、それには異議を唱えたく思います」と述べるは、大地・キャロライン(サメ殴りエージェント・e05436)。
『メイドォ!? 何が言いたいィ?』
「文化的な側面から、こうして服を着る、または着飾る事は必要だと思います」
淡々と答えつつ、スカートを翻したキャロラインは、その裾の長さから……脚が、太ももが、それ以上の箇所が……覗くか、覗かないかという状態を見せつけていた。
男性信者の一人が、ふらふら……と、彼女に注目し近づいたところに。キャロラインはそのまま足を引っかけて転ばせ、仰向けにさせた。
「うわあっ、な、何を……って、はいて、ない?」
男性信者が、そのスカート内を見て……それを見た。そのまま、身体の一部が生理的現象とともに反応し、如実に周囲へと見せつける。
「あらあら、それじゃ……大事なところ、丸見えね」と、マリオンが呟く。
キャロライン自身は、見られているにかかわらず、そのまま……男性信者の顔面へと腰を下ろした。
「また、こうして覆い隠す事で、『想像力』を働かせるのも、芸術を発展させるのに必要でしょう」
言いつつ、腰を振る。そのたびに、顔面に跨られた信者の身体の一部が、更に屹立する。
「……こうしていると……『奉仕をしているメイド』と言ったシチュエーションも……んっ……想起、できるかと……んっ」
少しだけ艶めかしい彼女の声が、更なる屹立を呼んだ。
「あら、反応……してる……」
マリオンもまた、艶めかしく微笑む。そして、そそり立つそれを見て、女性信者たちもまた反応していた。顔を赤らめ、じっと見ている者が数人。
「え……きゃっ」
「な、なにを……」
さしあたり、裸の二人の女性へと歩み寄ったマリオンは、彼女らを後ろから抱きかかえ……両手で二人の胸を揉み始めた。
「そんな格好でいれば、どうなるか。教えてあげるわ……」
二人とも、マリオンの手の動きに反応し、揉まれるたびに嬌声が上がる。
「あ、ちょ、ちょっと……」
「や、やだぁ……」
「ほら、こことか……弱いんじゃないの?」
マリオンの両手が下方へと動き、腰の、へその下の、大事な場所に辿り着いた。
「ああっ! や、やだあ……」
二人の喘ぎに、
「それに、この奥、とか……ね?」
マリオンは、その場所の……泉の奥へと指を差し入れ……。
「やぁ! ……あっ、あっ」
指でかき回され、粘ついた水音が鳴り響き。
「「あああっ!」」
立ったまま上り詰めた二人は、くたり……と、崩れ落ちた。
それと同時に、キャロラインが顔面騎乗してる男性も、彼女に屹立しているそれを握られ、上下にこすられ……ほとばしらせ、果てていた。
「奉仕中にこういう行為になってしまうのも……体を張ったメイドとして普通の事、です」
上気した頬で、彼女は立ち上がる。
ビルシャナと、その信者たちは、彼女らの行為をじっくりと見入っていた。男性信者たちのほとんどは、股間を押さえ前かがみにすらなっている。
『だ、だがァ! 服を着ていない事を理由にィ、そのように襲うとはァ……』
ビルシャナの口調も、どこかしどろもどろ。
「それじゃ……こちらも全裸になったうえで襲えば、構わないって事かしら?」
ややおかしな理屈の反論をする者が、室内に入って来た。
●裸・EVE(ライブ)
そこに立っていたのは、ほぼ裸の美女。豊満な身体つきに、白い肌、青い瞳に、流れるような美しい銀髪。清楚なのに、同時に淫猥な裸体。羽織っているのは、丈が短く薄い布地の白衣のみ。
「……私は、弓月・永凛(サキュバスのウィッチドクター・e26019)。そして……」
「クヌギ・フォンティーヌ(比翼律動・e00438)ですわ。こんにちは」
永凛が指し示した先には、更に巨大な両胸と、縦ロールの金髪美女が。永凛以上に漂う色気は、まるで霧か香煙のように目に見えそうなくらいに濃かった。
クヌギは服を着ていたが、穴が開いた扇情的な下着姿で、むしろ裸体の淫靡さをよりいっそう強調させていた。
「良かったですわね? 皆様の裸体、動画配信する事で、色んな方に見られてますわよ」
クヌギの後ろには、カメラとスマートフォン、ノートPCなどを手にして撮影・録画している者たちが。
「見られてるの」
「見られてるナ」
それは、デジタルビデオのカメラで撮影している盟神探湯・ふわり(悪夢に彷徨う愛色の・e19466)と、除・神月(猛拳・e16846)の二人。
さすがに羞恥を覚え、信者たちの何人かは身体を隠そうとする。
「あら、何を遠慮なさってるの? 私たちは、裸でいることを肯定してますよ? 皆さんも肯定されてるなら、それを全世界の方々に見てもらっても構わないのでは?」
永凛はそのまま、先刻にマリオンに捕まったとは別の女性信者二人へ近づき……、
「私たち、サキュバスの前に裸でいる、という事は……こうされても文句はない、っていう事よね?」
抱き寄せ、唇を奪った。
「んっ!? んむぅ……はぁ……」
既にラブフェロモンが全開になっている。キスして力が抜けた二人を、床に横たえた永凛は……その体の上から、愛撫し始めた。
「……少し整えれば、よりきれいになるわ。こんなふうに、ね……」
愛撫の手つきは、まるで楽器を優雅に奏でる音楽家のよう。そこから奏でられる女性の嬌声は、妙なる響きの音楽のよう。
「あっ……こんなの……はじめて……ふあああっ」
「だ、だめぇ……わたし、こんな……」
快楽に悶え、蠢くその様に、
「あらあら、私もなんだか、欲しくなってしまいましたわ」
クヌギは欲情し、別の女性信者を抱きしめ、唇を奪う。
「んうっ!……ぷはぁ……だ、だめ……あんっ」
その女性の胸を揉み、お尻を揉み、感じやすい女体の部位を優しく撫でまわしたクヌギは、
「……あらあら、裸が高尚な芸術と言うなら、ここを元気にさせてるのはおかしいですわねぇ?」
女性からいったん離れ、前かがみになっている中年男性の元へ近づいた。
「……うくっ、わ、わしは……ああっ」
前かがみにさせているそのものを、その手に握る。
「ふふっ、おじ様。かわいい声出しますのね。……もっと、聞かせて下さいませ」
手で柔らかく包み込み、それを口に含み……丁寧に舌を蠢かせ、喉奥へと誘う。
更に自らブラジャーを取り、蕩けるように柔らかく、それでいて弾力のある、その胸の双丘の谷間に……含んでいた『それ』を挟んだ。
「熱いし、固いです」
挟み込み、包み込み、快感を与え……。
「うっ!」
「きゃっ!……ふふっ、少し早いですよ」
白い迸りが、彼女の顔と胸元とに放たれた。
「はあ、とってもえっちなの」
「ああ、これはちょっと恥ずかしいナ」
そしてその様子は、ふわりと神月により撮影され、配信されていた。
●裸婦・ランス(ラフランス)
「あら、あの二人に負けてられませんね。私も……」
一度絶頂させた、女性信者二人へと、マリオンは更なる愛撫を。
「や、だめぇ……」
「だめ? そうね、私だけ服を着ていたらフェアじゃないわ。たっぷり、私が満足するまで……イクわよ?」
マリオンもまた、服を脱ぎ捨て全裸に。その両胸はクヌギに劣らず大きく、そして情欲を喚起させるもの。
男性信者たちは、永凛、クヌギ、マリオンといったサキュバスたちの艶姿を目の当たりにして……前かがみどころか、中には自分で握りしめている者も。
「……ご奉仕、致しましょうか?」
そんな男性たちの前に進み出たキャロラインは、そのまま跪いて、それを口に。
更には、両手でそれぞれ別の男性たちのそれを握り、こすり上げる。
そして、
「……な、なぜこうなったんでしょう?」
もはや、乱交現場の様相となったこの現場。仲間のケルベロス達の説得方法に、カルディアは顔を赤らめ、周囲を直視しないように目を背け続けていた。
「ね、ねえ。マイレンさん、私達はどうすべき……」
アデルハイトに意見を求めたカルディアだったが、
「覚悟はできている、と解釈しておこうか」
彼女は、襲ってきた男性信者に対し、胸に巻いていたリボンで緊縛し返していた。
「……簡単に、音を上げるなよ?」
若いその男性信者を、逆に襲い返すアデルハイト。
「あ、あの……そういう破廉恥なのは……いけないと思い……」
が、カルディアの言葉は徐々に弱々しくなり、尻切れトンボ気味に。周囲のどこを見回しても、ケルベロスらも含め、互いに交わり、淫らに絡み、快楽の嬌声を上げている。
「はぁ、はぁ……あ、あなたもぉ……」
一人佇む姿のカルディアに、元からいたヌードモデルの女性が後ろから抱き着いた。
「きゃっ!」
そのまま、上着を脱がされてしまう。両胸が露出し、手で隠す……いわゆる手ブラ状態になった彼女は……、
「おお、なんて美しい!」
自分の胸に向かい、まるで槍を構えた騎士団のごとく、男性信者たちが迫りくるのを見た。
「…………」
その情景に、彼女の中で何かを繋ぎとめていた『線』が……『切れた』。
「よし、死ね」
近くに落ちていた消しゴムの塊を拾い、全力で投擲し、狙い過たず急所にブチ当てる。
悶絶する男性信者どもを尻目に、カルディアはビルシャナへと視線を向けた。
そのビルシャナは逃げようとしていたが、裸になったマリオンが立ちはだかっている。彼女の足下には、既に何度も絶頂を味あわされ、動けなくなった信者たち男女数名の姿が。
「まだ満足、いかないわね。教祖サマ、でしょ? 貴方なら……満足させてくれるわよね? 激しいのがお好みかしら?」
『こ、こんなコトを、推奨しているわけでわァ……』
「あらあら、裸を推奨してたのは、貴方でしょう? 教祖サマも、それを実践しない事には……この疼き、止められないわぁ」
じりじりと迫るマリオンから、ビルシャナは逃げようとするが、
「何が全裸だ、何が推奨だ! テメェは羽毛でもっさもさじゃあねぇか!」
ブチ切れ、怒り心頭の怒髪天と化したカルディアの姿が。
「お望みどおりに羽毛を剥いで、加工済みチキンにしてやる!」と、ゾディアックソードを両手に二刀流で握り、突撃した。
『ひいいいいィ!』
「『ル・クール・デュ・スコルピヨン』!!」
両手のゾディアックソード、クルシファイ・レサトからの、怒涛の連撃。
そして、ポニーテールの髪の毛が、あたかも蠍の尾の毒針のように放たれる。仕込まれたアーマーリングの蠍針が、止めの一刺しを突き刺し、ビルシャナの存在を終わらせた。
●太陽と裸(サントラ)
事後。
マリオンは、服を着ずに全裸で帰路についてしまったが。
「うふふ、射精だけでなく、写生もしたいなんて、いいですわよぉ」
「私の姿、たくさん描いて下さい」
「ふふっ、いいですよ。そういえば、芸術家志望でしたね」
「綺麗に描いてくれ、頼むぞ?」
クヌギ、キャロライン、永凛、そしてアデルハイトは、ヌードモデルとなって、中央にポーズを決めつつ立っていた。
その周囲に、元信者たちは囲う様に座り、写生している。もっとも、四人とも芸術というより、淫乱で情欲をそそるようなポージングをしていたが。
特にクヌギは、どろりとした液体にまみれつつ、艶めかしくキャロラインと絡みつつ、股間を指で左右に押し広げ見せつけるようなポーズを。
「こんなに出した責任を取って、奥の奥まで描いて下さいね? 一番上手に描けた人のは……今回の動画の表紙にしますから」
その言葉に奮起し、射精ならぬ写生の手を勧める元信者たち。
誰が一番上手に描けたかは定かでないが、元信者たちはこの写生会後で、天国を見たとかなんとか。
作者:塩田多弾砲 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
![]() 公開:2018年1月18日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 1/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 5
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