●苺と共に自然に還る……?
苺の旬というのは春だが、最も需要があるのは12月後半から2月なのだという。
というのは、クリスマスケーキやバレンタインといった催しで、使われることが多いからなのだとか。
苺農家もそれを見越して、ビニールハウスで少し早い時期から栽培を行っている。
福岡県のとある苺農家でも、この時期に出荷を間近に控えた苺がビニールハウス内でたくさん実っている。
秋にこの農家、岩槻家に嫁いできた芳理は始めての収穫シーズンを迎えた。
ビニールハウス内で実った大粒の苺の数々。それに、彼女は目を細めて。
「実っちょる苺って、やっぱよかばい」
そんな芳理の背後に、いつの間にか大きな4枚の葉を背にした長い髪を三つ編みにした少女が現われ、近場の苺に謎の花粉を振りかける。
キシャアアァァァッ……。
瞬く間に一株の苺が巨大、異形化し、芳理に襲い掛かった。
「な、なんね、これ……!」
伸びる蔓触手に絡まれる彼女は、苺の攻性植物にその身体を寄生されてしまう。
「立派な苺の攻性植物になりました♪ にへらー」
その少女、鬼胡桃の姫ちゃんはにこやかに微笑んだ後、ビニールハウス内から姿を消す。
一方で、この場に残された攻性植物は狂ったように暴れ始め、他の苺やビニールハウスの破壊を始め、外へと飛び出していくのだった。
新年から、活発に活動するケルベロス達。
それというのも、すでに人型攻性植物が動きを見せているからだ。
「苺攻性植物がまた現れる気がするであります!」
ヘリポートにて、ルソラ・フトゥーロ(下弦イデオロギー・e29361)が叫ぶ。
実際、その予知があったようで、リーゼリット・クローナ(ほんわかヘリオライダー・en0039)は真剣な表情で頷く。
「人型攻性植物が事件を起こすようだよ」
福岡県のとある苺農家のビニールハウス内に現われた苺の攻性植物。どうやら、そいつは人型攻性植物が謎の胞子を振り撒いたことで現われたようだ。
なんでも、『人は自然に還ろう計画』を実行する攻性植物が苺農家に嫁いだ女性を襲い、宿主としてしまうのだと言う。
「このままでは、被害が広がるばかりだよ。だから、皆にこの攻性植物の討伐を頼みたいんだ」
苺の攻性植物は1体のみで現われ、配下などはいない。
女性の体から巨大化した苺の植物が蔓や根を生やしたような姿をしており、蔓の所々には苺の果実を確認することができる。
戦闘となれば、蔓触手、埋葬、投擲という3つの形態を使い分け、ジャマーとして襲ってくるようだ。
「取り込まれた人は攻性植物と一体化していて、普通に攻性植物を倒すと一緒に死んでしまうよ」
助けるには、相手にヒールをかけながら粘り強く戦い、攻性植物を攻撃していく必要がある。そうすることで、戦いの後に取り込まれた女性を救出できる可能性が生まれるのだ。
現場は、福岡県の苺農家の敷地内にあるビニールハウス。ケルベロスの到着時にはすでに、近隣住人の避難は済んでいる状態である。
戦いに専念はできるが、ビニールハウス内での戦いとなることが想定される。農家のことを思えば、戦後のヒールを忘れないよう心がけたいところだ。
「残念ながら、人型攻性植物の姿は、現場にはもうないみたいだね」
こちらも気になるが、今は、攻性植物の撃破を優先したい。特に、寄生された女性の救出をかんがえるのであれば、皆で力を合わせて当たる必要があるからだ。
「もし、無事に解決できたなら、苺農家から苺を振舞ってもらえるよ」
その言葉に甘えて、苺狩りをした後で苺を食べるといいだろう。できるなら、何らかの調理をして味わうとより一層美味しく頂くことができるはずだ。
「では、行こうか。皆の活躍を、ボクは願っているよ」
最後に、リーゼリットはそうケルベロス達へと告げたのだった。
参加者 | |
---|---|
一恋・二葉(暴君カリギュラ・e00018) |
祟・イミナ(祟祟祟祟祟祟祟祟祟祟祟祟祟祟・e10083) |
ナクラ・ベリスペレンニス(オラトリオのミュージックファイター・e21714) |
美坂・真也(黒鎖の魔術師・e22111) |
イズナ・シュペルリング(黄金の林檎の管理人・e25083) |
シャンツェリッゼ・イニクロニク(速さの無駄遣い・e30061) |
アンセルム・ビドー(蔦に鎖す・e34762) |
煉獄寺・カナ(地球人の巫術士・e40151) |
●捕らわれた苺農家の新妻
攻性植物出現の知らせを受け、ケルベロス達は福岡県のとある農家宅へ急行する。
「丹精込めて作ったものから酷い目に遭わされるなんて、ちょっと酷い話だよね」
その最中、蔦が絡んだ少女人形を抱えるアンセルム・ビドー(蔦に鎖す・e34762)が仲間達へと本音を吐露した。
「人間を自然に還す、か……笑わせる」
リゼこと、シャンツェリッゼ・イニクロニク(速さの無駄遣い・e30061)は大自然を汚されたような気がして。
「罪も無い人間の命が奪われる循環など、矛盾しているというのに。あまつさえ苺を利用しているんだ。私たちが黙っているはずはない」
「植物を大切にしている人なのに、こんな酷いことを……。絶対に許せません! 必ず助けないと……!」
凛とした態度の煉獄寺・カナ(地球人の巫術士・e40151)も、まだ見ぬ敵に敵意を見せる。
「攻性植物にちゃんと言い聞かせて、反省してもらうからね!」
色々な攻性植物と仲良しと自負するイズナ・シュペルリング(黄金の林檎の管理人・e25083)。鬼胡桃の姫ちゃんの言いなりになって、苺農家の女性を襲った攻性植物を反省させると主張していた。
「農家の人が丹精込めて育てたんだ。記念すべき収穫を台無しになんてさせないよ」
ちゃらんぽらんな態度を崩さない美坂・真也(黒鎖の魔術師・e22111)だったが、女性を救出したいという気持ちを抱く彼は仲間と共に敷地内へと入っていくのである。
ビニールハウスの内部からはすでに、攻性植物の蔓触手が飛び出していた。その所々には苺の果実が見受けられる。
「……呪いの苺とは、中々斬新だ。……甘酸っぱく祟りたい乙女心というものがワタシの中で沸々と……」
無表情の祟・イミナ(祟祟祟祟祟祟祟祟祟祟祟祟祟祟・e10083)がそれを見つめ、告げる。
「……自然に還る方法が乱暴だ。鎮めてやろう」
メンバー達がそのまま中へと突入していくと、通路には女性から蔓触手や根を生やした苺の攻性植物の姿があった。
意識を失って顔面蒼白な彼女、岩槻・芳理にケルベロス達の視線は集まって。
「嫁いで間も無く、慣れない環境で苦労もあったでしょうね」
それなのに、自然に還ろう計画などというよく分からないものに巻き込まれた女性に、真也は同情を見せつつ構えをとる。
「その苦労が報われようって言う時に、水を差すような真似はよせっての」
手前では、一恋・二葉(暴君カリギュラ・e00018)は右目を地獄で燃え上がらせ、敵と対した。
「新婚3か月と言えば、環境に戸惑いつつラブラブパワーで立ち向かうわ! って時期だな」
同じく、肩まで伸ばした赤い髪を揺らすナクラ・ベリスペレンニス(オラトリオのミュージックファイター・e21714)も、滄海のような青い瞳で相手を見つめて。
「新婚夫婦の嫁さん狙いたぁ、やる事が陰湿じゃねーですか」
その言葉に、イズナが頷く。
「もー、苺育ててくれるのに悪戯しちゃだめだよ!」
それを挑発と見たのか、攻性植物はケルベロス達へと躍りかかって来る。
相手が動き出したことで、シャンツェリッゼは加速しながら、ビニールハウス内を動き始めた。
「必ず助けます! 頑張ってください!」
「すぱっと助けて、がっつりお礼のイチゴをもらってやるから覚悟しやがれ、です!」
捕らわれの女性を励ます為に呼びかけるカナに続き、二葉は攻性植物の前へと立ち塞がるのだった。
●救出する為に……!
蔓触手を伸ばす苺の攻性植物。
手始めに、そいつは前線にいたイミナの体を締め上げようとしてくる。
「……一つ、また一つ、苺に集約するは呪い。……祟る祟る祟る祟祟祟祟……」
相手に呪いを。祟りを。
そう願うイミナの手前にビハインドが現われ、主の身代わりとなってくれた。
「……蝕影鬼、いい感じだ。……更に祟り往こう」
蝕影鬼と呼ばれたビハインドが心霊現象を起こして攻性植物の体を縛りつけると、イミナは呪力の込められた杭を握りしめて。
「……弔うように祟る。祟る。祟る祟る祟る祟る祟る祟祟祟祟祟祟……」
その杭を、攻性植物が伸ばす根に打ち込んでいく。
「……余計なものは間引きせねばならない。潰れてしまうといい」
その痛みに、攻性植物は悶えるが、イミナは手を止めることなく何度も打ち込み続ける。
「二葉も我慢するから、お前もも~ちょい我慢しろ、です! 絶対助けてやるから、ですっ!」
女性に呼びかける二葉は自らのテレビウムにカバーと回復を任せ、自身は腕に装着したパイルバンカーの杭をドリルのように回転させ、敵の蔓触手をちぎっていく。
小さな暴君として立ち振る舞う彼女の攻撃に、攻性植物はややその身を煽られていたが、すぐに態勢を整えていたようだ。
「そう、今が頑張り時だ。俺達が助け出すまで、負けるなよー」
ナクラが捕らわれの女性に声をかけつつ、自身を含む後衛メンバーを守る為にと紙兵を撒いていく。その隣にいたナノナノ、ニーカは可愛らしくハート光線を飛ばして、相手を牽制していた。
そのナクラと連携を取りつつ、回復役として立ち回るカナもまず、鎧に変形させた御業を使った回復から動く。
アンセルムはできるだけ、ビニールハウスや周囲の苺に被害が及ばぬよう配慮しながら、攻性植物を見つめる。
蔦に覆われた少女の人形を握ったまま戦う彼が気になるのはやはり、苗床とされた女性のこと。
(「この人は無事に助け、植物から解放しないと」)
そんな使命感を抱き、アンセルムは緊急手術を行うことで女性の体を治療しようとする。
ただ、それによって、攻性植物までも活性化してしまうのが厄介極まりない。
「さあ、行くぞ……。もっと速く」
大自然の風と共に自らの速度を活性化させ、シャンツェリッゼはハウス内を駆け回る。
その速さゆえに『素早いさん』の異名を持ち、周囲の人々をも魅了するという彼女は高く飛びあがり、重力を宿す蹴りで攻性植物の動きを鈍らせようとする。
「反省するなら、わたしの果樹園でちゃんと育ててあげるよ」
黄金の林檎園を守護するイズナが相手に呼びかけるが、攻性植物にはそれに応じる素振りは見られない。
その為、イズナはやむなく、掌を差し伸べて。
「――緋の花開く。光の蝶」
そこから放たれた緋色の蝶が舞い上がる。幻想的なその光の蝶に、攻性植物はしばし見とれてしまっていたようだ。
「悪いコにはお仕置きして、無事に芳理さんを助け出して、美味しい苺を摘ませてあげましょ」
戦いにおいても軽い口調のままの真也がすかさず、この場は回復より攻撃と判断してバスターライフルよりエネルギー光線を発射する。
真也の一撃にグラビティを中和されながらも、攻性植物は荒ぶっていく。今度はその身に実らせた赤い果実を投げ飛ばし、ケルベロスへと叩きつけてきた。
弾ける苺に、メンバー達は僅かに足を止めてしまう。
だが、彼らは女性救出をと奮起し、なおもグラビティを攻性植物へと発していくのである。
ケルベロス達は互いに連携をとりながら、自分達の回復、そして、攻性植物への攻撃と回復をうまく調整して戦いを繰り広げていく。
攻性植物のグラビティの中では、地面を侵食し、その上に立つケルベロスをも飲み込もうとする埋葬形態が危険だ。
しかも、ジャマーとして立ち振る舞う相手。だからこそ、ナクラはすぐに黒い鎖で魔法陣を描いて仲間達の浄化に回る。
「手を貸すよ」
味方の状況がよろしくなければ、フェアリーブーツで軽やかにステップを踏む真也が周囲へと花びらのオーラを舞わせて仲間の浄化に当たっていたようだ。
カナもまた、しっかりと戦況を見定めていて。
「我が身に宿りしは青龍……不浄を清めたまえ!」
その手前に具現化されたのは、水の聖獣。龍が咆哮を上げれば、たちまち仲間の傷を癒し、不浄を取り払う。
できる限り万全の状態で皆が立ち回れるようにと、カナも奮闘していたようだ。
前線では、二葉、アンセルムがサーヴァントと共に矢面に立って直接攻性植物を押さえつける。
二葉が重力を宿す蹴りを攻性植物に食らわしたところで、アンセルムが女性の危険を察して。
「いけない。攻撃が過剰になりすぎているよ」
間髪入れずに、真也が快楽エネルギーを桃色の弾丸状に濃縮させる。
「痛いの痛いの飛んでけ~、ってね♪」
指先からそれを発射し、真也は女性の体力を癒す。
女性の回復が間に合っている状況ならば、イズナも攻性植物を弱らせる為にと掌に螺旋の力を込めていく。
「助けてあげるから、もうちょっとだけがんばってね!」
呼びかけながら、イズナは螺旋を込めた掌で攻性植物に触れ、そいつの体を破壊しようとする。
僅かに身を竦ませた相手だが、狂ったように暴れるそいつは身体に生る苺の実を乱射してきた。
「……急がず焦らず、呪いを浸透させるべく。……そろそろヒールか」
幾度も繰り返される回復と攻撃。そろそろ回復のタイミングと見たイミナは、攻性植物へと光の盾を展開していく。
しかし、相手にあまり活性化が見られない。どうやら、女性の体から攻性植物が剥がれかけてきていたようだ。
好転の兆しが見えてきたことで、アンセルムはもふもふの子狐のファミリアを飛ばし、相手に与えた傷を斬り広げていく。
もはや、攻性植物は蔓触手や根を黄土色に変色させている。
女性の命をここで潰えさせはしないと、シャンツェリッゼが飛び込む。
「光の速さで……救い出してみせる」
光結晶やグラビティチェインと共に、シャンツェリッゼは圧縮した右腕を後ろに引く。
振動させた魔力によって彼女はなおも加速し、相手に拳を叩きこんだ。
一条の光が敵の体を貫き、ゆったりとした所作でシャンツェリッゼは着地する。
もはや、暴れる体力も残っておらず、苺の攻性植物は見る見るうちに枯れ果ててしまった。
その様子に、攻性植物のことも気にしていたイズナは少しだけしんみりしていたが、助け出された女性の無事な姿にメンバー達は安堵の息を漏らすのだった。
●甘酸っぱい苺はいかが?
静かになったビニールハウス内で、メンバー達は修復を始める。
ともあれ、穴が開いてしまうと、ビニールハウスの機能を果たさなくなる為、シャンツェリッゼは光の盾を展開して頭上の穴を塞いで行く。
真也はできるだけ幻想化を抑えるようにと配慮し、不自然にならないようにと侵食された地面に桃色の弾丸を飛ばしていたようだ。
また、仲間の傷を気がけていたイズナが倒れていた女性にも気力を発し、介抱する。
その甲斐もあり、目覚めた女性、岩槻・芳理の顔を二葉が見つめて。
「よく頑張ったな。もー大丈夫だぞ、です」
「おい、大丈夫か?」
一旦、ニーカにヒールを任せたナクラが彼女の容態を気にして、声をかける。
ややぼんやりしていた芳理へ、二葉が右目から見る世界を蒼い炎で満たして彼女の細かい傷を治す。
「あなたは何も悪くありません。悪いのは、こんな素敵な苺を悪いことに利用したデウスエクスです」
ビニールハウスの補修に当たっていたカナもこちらに戻ってきて、事情を説明する。
「あなたは、これからも美味しい苺をたくさん作って、皆を笑顔にしてください」
カナの言葉に、芳理は少し戸惑いを見せていたが。
「ハウスの片付けはこっちでやってしまうから、良ければお勧めの苺メニューを食べさせてくれねーか」
そんなナクラの要望に芳理が頷くと、アンセルムは気合を入れて修復作業を進めていたようとする。彼の言葉に忙しなく動くニーカに、芳理は興味を抱いて。
「可愛い? だろー♪ 良かったな、ニーカ」
気を良くしたナクラのナノナノは、「ナノ!」と返事して見せていた。
旦那に話をつけた芳理の気配りもあり、ビニールハウスの修復を完了させた一行は取れたての苺を頂くことにしていた。
一粒口に入れれば、甘酸っぱい果実が口の中で弾け、爽やかな味が広がる。
「えへへっ! 苺美味しいね!」
満面の笑みで、そのまま苺を口にするイズナ。シャンツェリッゼや真也も生のままで頂く。
「私、苺大好き!」
それまで、大人っぽく振舞っていたカナだったが、苺を口にする彼女は子供のように無邪気な様子を見せていた。
そんな中、ナクラやアンセルムがこんな頼みを芳理へと持ちかける。
「頼む。苺農家の知恵を授けてくれ」
「うん、農家さんならではの美味しい食べ方を教えてもらいたいな」
そこで、定番のショートケーキやムースにプリンといったデザートを芳理はいくつか例に挙げたが、少し苦笑して。
「ただ、そういうのが欲しいんじゃなかとよね。うちん家では……」
こちらの家では、保存のきくジャムにすることなどが多いそうだ。
また、1週間ほど苺を漬け込んだ蜂蜜なども作っており、これをパンにつけて食べるのが美味しいのだとか。
「こいなんか、どがんね?」
さらに、芳理はお手製の苺ドレッシングを見せる。
裏ごしした苺とマヨネーズを混ぜ合わせたものがお手軽だが、こちらは油、お酢、塩などを加えた本格的な一品だ。
サラダに苺を入れるという発想はあれど、サラダに苺をかけるという発想にはナクラも驚いていた。
「へぇ……、意外だな。でも美味いよ、これ」
出されたのはごく普通の野菜サラダだったが、苺ドレッシングの掛かったその一皿にアンセルムも一味違った風味を感じていた。
「こいも食べんね」
また、芳理の義母が岩槻家で振舞う苺のリゾットを差し出す。
これまた、絶賛するアンセルム。他のメンバー達もリゾットを口にして。
「……うむ、祟りたいほど美味だ」
イミナはもぐもぐしながらも甘酸っぱい味を堪能し、カナは満面の笑みで頬張りながら、そういえばと尋ねる。
「幾つかお土産にできますか」
もちろんと、岩槻家の人々は希望するメンバーに苺の詰め合わせを差し出す。
そこで、あまり苺には手をつけていなかった二葉が、他メンバーよりも多く苺を抱えていて。
「い、いやあ、二葉より苺好きなやつがいるんで、その……、食べさせてやろうかと?」
「よかよ、いっぱい持っていくとよかばい」
芳理の話によると1月15日は、いちごの日なのだそうだ。
だからこそ、お腹一杯食べさせてあげて欲しいと、彼女は二葉にたくさんの苺をお土産に持たせていたのだった。
作者:なちゅい |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2018年1月14日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 6
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