病魔根絶計画~少年の夢

作者:あかつき


「雄介、今回は残念だったな……俺たちの方も試合に負けて、全国大会出れなくなっちゃったけど、だけど、きっと大丈夫だ。来年は、絶対に一緒に出ような」
 冬の日の陽光の中、ベッドに横たわる高校一年生、椎名・雄介は動かない身体をもどかしく、そして不安に思いながら、中学からの付き合いである友人、高村・幸也を見つめる。彼とは中学の頃からサッカー部で一緒に頑張ってきて、三年生の頃は雄介が部長、幸也が副部長だった。幸也は石のように硬くなった雄介の手を取り、マッサージをする。そうすることで気分が和らいで、そして症状の進行を遅らせる事が出来るとは知っていたが、それで完治する訳ではない。だけど、雄介はそれでも、一生懸命マッサージをしてくれる幸也が来てくれて良かったと思った。だって一人だと、辛くて、苦しくて、今にも死んでしまうんじゃないかと不安になるから。
「ありがとう……幸也……」
「いいんだよ。俺達、約束したもんな。中学の時、一緒に全国、出るって。お前がフォワードで、俺がサイドでさ、俺のクロスは全部、お前が決めてくれるって言ってくれただろ? だから、さ……俺、待ってるから。お前が、帰ってきてくれるの。そんで、また一緒にサッカーやろうぜ、な。大丈夫、きっと治るよ」
 そう励ます幸也の目にも、そして雄介の目にも、同じように涙が滲んでいた。


「今回は、皆に病魔を倒してもらいたい」
 ヘリポートに集まったケルベロス達に、雪村・葵(ウェアライダーのヘリオライダー・en0249)がそう言った。そして、地図で示されたのはとある病院。
「病院の医師やウィッチドクターの努力で、『メデューサ病』という病気を根絶する準備が整った。現在、この病気の患者達が大病院に集められ、病魔との戦闘準備が進められている。皆には、この中で特に強い、『重病患者の病魔』を倒して貰いたい。今、重病患者の病魔を一体残らず倒す事ができれば、この病気は根絶され、もう、新たな患者が現れる事も無くなるそうだ。勿論、敗北すれば病気は根絶されず、今後も新たな患者が現れてしまう。デウスエクスとの戦いに比べれば、決して緊急の依頼という訳ではない。だがこの病気に苦しむ人を無くすため、ぜひ、作戦を成功させて欲しい」
 頷くケルベロス達の様子を確認した後、葵は頷いてから続ける。
「このメデューサ病の病魔……メデューサは、石化の視線や頭部の蛇などで攻撃をしてくる。また、今回は、この病魔への『個別耐性』を得られると、戦闘を有利に運ぶことができる。個別耐性は、この病気の患者の看病をしたり、話し相手になってあげたり、慰問などで元気づける事で、一時的に得られるようだ。個別耐性を得ると『この病魔から受けるダメージが減少する』ので、戦闘を有利に進める事が出来るだろう。他にも、ケルベロスとしての頼もしさを見せてあげて安心させるのも有効だ。上手く立ち回ってくれ」
 そこで葵は一度言葉を区切り、ケルベロス達へと目を向ける。
「この病気で苦しんでいる人を助けてあげて欲しい。そしてこの作戦は、今後この病気が無くなるか無くならないかの戦いでもある。今と、それから未来のために……確実に撃破してくれ。よろしく頼む」


参加者
八王子・東西南北(ヒキコモゴミニート・e00658)
奏真・一十(寒雷堂堂・e03433)
リューデ・ロストワード(鷽憑き・e06168)
ジェミ・ニア(星喰・e23256)
グレッグ・ロックハート(泡沫夢幻・e23784)
エメラルド・アルカディア(雷鳴の戦士・e24441)
御春野・こみち(シャドウエルフの刀剣士・e37204)
ブルーノ・フロストハイド(凍てる械弓・e40208)

■リプレイ


「じゃあこれ」
 幸也は、寄せ書きをしたサッカーボールを、ブルーノ・フロストハイド(凍てる械弓・e40208)。急に頼んだにも関わらず、結構な量の寄せ書きがされているサッカーボールを、ブルーノは両手で受けとる。
「みんな心配してて、でもあんまり時間なくて、全員には貰えなかったんですけど……」
 なんて言ったら良いかと考え込む幸也に、ブルーノは頷く。
「ありがとう。気持ちは、絶対に届けるから」
 サッカーボールを片手に、背を向けて病室へと向かうブルーノ。それを見つめる幸也に、奏真・一十(寒雷堂堂・e03433)は笑いかける。
「大丈夫、いつでもサッカー出来るようになる。信じて待っていてくれ」
「宜しくお願いします」
 頭を下げて、その場を離れる幸也。それを見守った一十は、他の仲間達と共に、看護師が外で待機する病室の前へと移動する。
「必ず、治してみせる」
 リューデ・ロストワード(鷽憑き・e06168)が無意識に小さく呟いたのとほぼ同時に、扉が開かれる。
 正面に見えるキャスター付きのベッドに、仰向けで寝ている雄介が微かに声を発する。
「誰?」
「我々はケルベロスだ。いま、世界的に病魔の根絶計画が進んでいるのは知っているだろうか」
 寝たまま動く事の出来ない彼に、エメラルド・アルカディア(雷鳴の戦士・e24441)は尋ねる。
「俺のこれも、病魔のせい、なんだろ」
 頷き、エメラルドは続ける。
「その通りだ。だから、我々が来た。遅くなってすまなかった。その病魔、かならずや根絶して見せよう」
 確かな覚悟を胸に語るエメラルドに、雄介は微かに目を細める。
「俺……治るの、かな」
 歩み寄る重武装モードのグレッグ・ロックハート(泡沫夢幻・e23784)が視界に入った瞬間、雄介は目を瞬いた。呆気に取られてぽかんとする彼に、グレッグは一度小さく息を吸い込んでから、語りかける。
「俺達が病魔を倒して、恐怖や苦しみを全て晴らす事を約束する。だからどんな時でも傍にいて力になってくれる友人との約束を……夢を追い続ける事を大切にしていって欲しいと願う」
 上手く伝わったかどうかは解らないが、精一杯の気持ちは込めた。
「夢……」
 不安そうに呟く雄介に、一十が頷く。
「幼い頃は僕も似たような病気をしていたから君の恐怖に、多少は寄り添えるつもりさ。それでも夢を手放さなかった雄介くんはとても強いな」
 そう語り掛ける一十に、雄介は小さく首を横に降った。
「違うんです、俺、強くなんてない。俺、幸也が来てくれるから、頑張ろうって、思えてるだけなんだ」
 遠くを見つめるように目を細める雄介。そんな雄介に、八王子・東西南北(ヒキコモゴミニート・e00658)が静かに口を開く。
「キミの事を思ってくれる友達……素敵じゃないですか。彼との思い出、教えて欲しいです。何かありますか?」
「……去年の夏、かな。大きな大会があって……あの日、最後にゴールを決められたんだ。試合には負けたけど、幸也のパス、悔しいくらい最高だったな」
 そう呟く雄介に、東西南北は僅かに表情を和らげる。
「幸也君とは、友人で、仲間で、ライバル同士だったんですね。励まし合って部活を頑張ってきた。なら……諦めちゃダメです」
 きっぱりと言った東西南北に、雄介は驚いたように目を見開く。
「サッカーが好きなんでしょう? 諦めたらそこで試合終了だってボクの尊敬するコーチが言ってました」
 そう言った東西南北に、雄介は僅かに表情を緩める。
「それ、バスケじゃないですか?」
「あれ、知ってましたか」
 先を越されて思わず溢す東西南北に、雄介は目を細め、小さく頷く。
「だって、有名ですよ」
 少し元気が出てきたらしい雄介に安堵を覚えつつ、東西南北は続ける。
「ボクは中一の頃、酷いいじめにあってずっと引きこもりでした。だから互いをおもいやり支え合う雄介くんと幸也くんの関係性に眩しいほどの憧れを感じます。キミ達は既にボクにないものを手に入れてる。幸也君とまたサッカーするために、諦めちゃダメです」
「幸也……」
 呟く雄介に、リューデは申し出る。
「触れても、良いだろうか」
 頷く雄介へ、初めて立ち向かう病魔への不安を圧し殺しつつ、リューデはその手を伸ばす。触れた皮膚は固く、石のようだった。優しく、その石を解すようにマッサージをする。
「今までよく頑張った」
 ここに至るまでにあったであろう苦労や苦しみを想い呟くと、一瞬見開かれた雄介の瞳から、涙が溢れ落ちる。
「あ、あれ? すいません、あの……」
 自分でも涙の溢れた事実に困惑しているらしい雄介に、リューデは静かに首を横に降る。
「気にするな。元気になった姿を真っ先に見せたい相手は……幸也、という友人か?」
 リューデが尋ねれば、雄介は涙を溢したまま小さく頷く。
「幸也、殆んど毎日来てくれるから。部活で疲れてる筈なのに。だから、俺……」
 そこで言葉を区切り、流れ続ける涙を堪えようとぎゅっと唇を噛み締める雄介に、リューデは静かに言う。
「病に打ち勝てば、再び彼の隣に立てる」
 マッサージを続けていた手で、雄介の手を握りしめる。毎日幸也がマッサージしてくれていたのだろう、その手は少しだけ、柔らかい気がした。
「俺にも相棒がいる。少々個性的だが、良いやつだ」
 自分の相棒を思い浮かべながら目を細めるリューデに、雄介が小さく笑みを浮かべる。その頃には、もう涙は止まっていた。
「ちょっと、似てますね」
「ああ……そうだな」
 頷くリューデの横に来た御春野・こみち(シャドウエルフの刀剣士・e37204)が、ポケットの中をごそごそと漁り始める。
「あの、わたしもちょっと前まで病気がちで、あんまり学校に通えてなかったんです。元気になったのも、偶然ケルベロスになれたから。わたしは運が良かったんだなって思います……だから、わたしは、雄介さん、あなたを助けたい」
 一人では生きられなかった自分だけれど、今は誰かを助けることのできる力を持っている。いや、一人ではまだ無理だけど、誰かとなら。
 だから、あなたを助けたい。そんな思いの籠ったミサンガは、赤と白。
「あの、もしよかったらもらっていただけませんか?」
「ミサンガ? 俺に?」
 尋ねる雄介に、こみちは大きく頷いた。
「赤と白のミサンガ、意味も調べました。健康と勇気なんだそうです。あの、巻いても良いですか?」
「うん……ありがとう」
 頷く雄介に、こみちは微笑みかける。そして、リューデがマッサージをしているのと逆側の手首に、ミサンガを巻いた。
「絶対に治療します。雄介さんがまた、幸也さんとサッカーが出来るように」
「本当に、サッカー出来るかな」
 呟く雄介に、バイザーグラスを外しながらジェミ・ニア(星喰・e23256)がゆっくりと腰を屈める。そして、安心させるようにミサンガを巻いた手を取って、頷く。
「大丈夫。僕たちが絶対に君を治すから。さぁ、君はこれから起こる素敵な事をいっぱい考えないと。次は来年の全国大会に向けて……皆待ってるよ」
「本当に……待っててくれてるかな」
 励ますジェミに、雄介は呟く。そんな雄介に歩み寄り、ブルーノはさっき幸也から受け取ったサッカーボールを見せる。
「これさ、幸也君に頼んだら、そんなに時間無かったけどこんなに書いてくれたんだ。皆君を待ってるし、心配してる。それは、間違いないな」
 そう言って一つずつ見えるように回していけば、最初は大きく見開いていた雄介の目が少しずつ細められていき、止まっていた涙が溢れ出す。
「君と俺らとで一丸となって戦えば……世界中の同じ病で苦しむ人々を助けられる。凄いこと、だよな。言わば、代表選手、ってな。えらく大きいもの背負っちまったけど、皆、応援してくれてるし、君が帰ってくるのを待っててくれてるんだ」
 ず、と鼻をすすりながら、雄介は頷く。そんな雄介の枕元に、落ちないようサッカーボールを置いて、ブルーノはその瞳を真っ直ぐ見つめる。
「絶対勝てるって、信じていてくれ。それが俺らの力になるから」
 頷く雄介に、ジェミは微笑む。
「その調子! 治ったら、サッカーの練習をして、家族やお友達と美味しいものいっぱい食べて、BBQや鍋でわいわいやるのも良いです。心配してくれた皆に、元気な顔を見せてあげよう」
「うん、また、幸也や皆とサッカーとか、いろんな事やりたい……!」
 そう頷く雄介に、一十が頷く。
「君が頑張るのは部活で、戦うのはグラウンドの中であるべきだ。病との闘いは我々にパスをくれ。しかと受け止め、勝利してみせるとも」
「サッカーが一人でやるスポーツじゃないように、キミには頼れる友達やボクたちケルベロスがついてます」
 一十に続ける東西南北に、雄介は殆んど動かない手を握りしめる。リューデは覚悟を決めたらしい雄介の拳を優しく包み込み、頷いた。
「共に戦おう」
「俺、頑張ります。だから、宜しくお願いします」
 雄介の覚悟に、ケルベロス達は大きく頷く。
「じゃあ……これから僕らが君の未来への扉を開く」
 雄介の覚悟を込めた瞳に、ジェミが誓う。そのジェミの言葉に、雄介も大きく頷いた。
「病魔の召喚は、俺に任せてくれ」
 ケルベロス達へ、リューデが言う。初めての召喚、不安がない訳では無いが、それでも握った拳の覚悟に答えるために。
 仲間達が準備をするのを確認してから、リューデは立ち上がり、手を翳す。


「ぐおぉぉぉ!!!」
 雄介の身体から分離されたメデューサ病の病魔は、髪の蛇を蠢かせながら唸る。
「彼の事は任せろ!」
 病魔が分離した瞬間、キャスター付きのベッドを推して病室から避難させるのはエメラルドとブルーノの役目だった。扉を開け、待機していた看護師へと雄介を受け渡そうとする。
 一方病魔は宿主が部屋から逃げ出そうとしていることに気が付いた瞬間、素早くその後ろを追いかけた。
「二度と彼に触れさせはしない」
 扉を背にするように翼を広げ立ち塞がろうとするリューデだが、如何せん病魔を召喚した後での移動になり、少し時間がかかる。その間に、メデューサの瞳が石化の視線を放った。
「絶対に……守って見せる!」
 そこへ間一髪走り込んだジェミは、その身を扉との間に割り込ませ、石化の視線を阻む。
「くそぉっ、逃がすものかぁぁ!!」
 視線を遮られた病魔は怒りの声を上げながら、尚も扉へと突進する。しかし、その横合いからグレッグの電光石火の蹴りが決まり、病室の隅まで病魔は吹き飛んでいった。
「ぐおっ!」
「今後一切人の命や未来への願いを脅かす事が無いよう、きっちり叩き潰してやる」
 着地し、冷静に病魔を見据えるグレッグは静かに言い放つ。
「俺が癒す」
 その間にリューデは、ダメージを受けたジェミを回復するため、そして仲間達を援護するために、光輝くオウガ粒子を放出した。
「みなさんに元気になってもらうために!!」
 こみちは部屋の隅まで吹き飛んだ病魔へと、変形させたドラゴニックハンマーの銃口を向ける。
「絶対にメデューサ病を根絶してみせます!」
 そして放った轟龍砲は、起き上がろうとしていた病魔の顔面を撃ち抜く。
「サキミ、僕たちも行こう」
 雄介の避難が無事終わった二人がポジションについた事を確認し、一十が半ばダメ元でサーヴァントのサキミに声を掛けるが。
「……まぁいいさ」
 ちゃんと働いてくれるなら。ぷい、と顔を背けて、事前の指示通り前衛に属性インストールを施してくれるサキミに小さく肩を落とすと、一十はルナティックヒールを使い、仲間の援護に回る。
「小金井、援護をお願いします」
 東西南北がサーヴァントの小金井に声を掛ける。小金井は頷き、駆けていく。
「さて、ボクは」
 視線を向けた先の病魔は、衝撃から立ち直り、体勢を立て直していた。
「病魔なんか、不死鳥の炎で焼き尽くしてみせます!」
 東西南北は二重螺旋の如く絡み合い天へと伸びるケルベロスチェインを発生させると、その中心に火柱が生じた。その巨大な火柱と鎖は不死鳥の幻影を成し、病魔へと襲いかかる。
「世界の中心東西南北ここに在り!」
 不死鳥の炎に焼かれる病魔へと、矢を番えるのはブルーノ。
「目に見える形になると、より恐ろしく感じるもんだ……これが身体の中に居て苛むなんてな」
 呟くブルーノが記憶回路を持つ機械弓から矢を放つ。
「悪いけど、目印付けさせてもらうよ」
 放物線を描く間もなく病魔へと突き刺さった矢は、欠乏の印を持つ魔方陣を青白く浮かび上がらせる。
「一刻も早く、ご退場して貰いましょうかね」
「ぐぅおぉぉ!!」
 苦しみ、暴れる病魔へと、グレッグが駆ける。
「援護する!」
 それを見たエメラルドは、拳を構えるグレッグへとエレキブーストを施して、戦闘能力を向上させる。
「この一撃で決める」
 頑張ると決めてくれた、雄介のために。この病気で苦しむ、全ての患者のために。想いを込めた一撃に、彼の胸元でクリスマスローズのネックレスがきらりと輝く。
「止めだ」
 地獄化した左腕を補う紅蓮は熱く猛る龍の如く。グレッグは病魔の中心を、鋭く穿つ。
「ぐああ、ぁ……」
 蛇を纏った石化の病魔は、紅蓮に焼かれて消滅した。

「あ……身体、動く……?」
 ケルベロス達が廊下へ出ると、看護師に付き添われた雄介が、ベッドの上で身体を起こしていた。
「雄介くん……良かったな」
 一十は微笑み頷く。ケルベロス達は看護師に出来れば幸也を呼んでくれるよう声を掛ける。
「雄介くん、ボク……運動はからきしの運動音痴ですけど、キミの試合の応援にいきます。幸也くんとのコンビネーション、見せてください」
 動くようになった雄介の手を握りしめ、東西南北は雄介に言う。
「うん、俺……絶対、試合に出る。頑張るから!」
 そう返す雄介に、東西南北は笑顔を浮かべる。
「幸也君とのコンビネーションプレイ期待してます!」
 続けるジェミを見上げ、雄介が大きく頷いたその時、バタバタと忙しない足音が廊下に響く。
「雄介!」
 心配で病院内で待っていたらしい幸也が廊下を駆けてくる。その表情は、喜びを通り越して今にも泣きそうなくらいに歪んでいた。
「幸也! ありがとな……!」
 幸也は転びそうになりながら駆けてきて、そのまま雄介に飛び付き、泣き出した。
「あぁ、友達っていいな……」
 泣き止まない幸也につられて泣き出した雄介を宥めながら、東西南北は目を細め、呟いた。
 その様子を見て、リューデはほっと胸を撫で下ろし、小さく漏らす。
「……よかったな」
 自然と浮かんだのは、小さな笑み。こうして、サッカー少年を蝕むメデューサ病の病魔はケルベロス達によって倒され、彼と彼の友人は、明るい明日へ一歩足を踏み出した。きっと、彼らなら、努力の末に願う未来を掴み取る事が出来るだろう。

作者:あかつき 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年1月5日
難度:やや易
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 6
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