病魔根絶計画~心残りがあり過ぎて

作者:質種剰


 病室。
「結依……」
 ベッドに横たわる男が、恋人の名を呼んだ。
「なに、二朗さん」
 結依は二朗から見て真向かいに座り、ベッドへ両手を差し入れている。
 彼の硬くなった足先を摩っているのだ。
「少しは休憩して良いよ。疲れたでしょ」
 微かに頭を持ち上げて言う二朗。
 『メデューサ病』に侵された彼の体表の何割かは石のように硬化して、殆ど体を動かせないのだ。
 更なる硬化を防ごうとして、結依は懸命に二朗の身体をマッサージし続けた。
「……このまま石像みたいになって死ぬのかな」
 ぽつりと二朗が呟く。
「そんな弱気にならないで、病は気からって言うじゃないの」
 励ます結依の声にも明るさはない。
「結依、毎日飯食ってるか?」
「当たり前でしょ」
「俺がこんなじゃなければ、お前の好きな炒飯でもパンケーキでも毎日作ってやれるのに」
「また作れるようになるわ」
 涙声になる結依。
「毎日スウェットばかり着ないで、もっと可愛い服を着なさい」
「悪かったわね」
「俺が歩けたらなぁ……お前を服屋へ引き摺っていって、似合う服買ってあげるのに」
 二朗は病気への不安を押し殺すように、自分のしたい事を語り続けた。


「此度も皆さんにお願いしたいのは、病魔の討伐であります」
 小檻・かけら(清霜ヘリオライダー・en0031)が説明を始める。
「病院の医師やウィッチドクターの方々の御尽力で、病魔『メデューサ病』を根絶する準備が整ったのでありますよ」
 現在、メデューサ病の患者達が大病院へ集められ、病魔との戦闘準備を進めている。
「皆さんには、その中でも特に強い、『重病患者の病魔』を倒して頂きたいであります」
 今、重病患者の病魔を一体残らず倒す事ができれば、メデューサ病は根絶され、もう新たな患者が現れる事も無くなるという。勿論、敗北すれば病気は根絶されず、今後も新たな患者が現れてしまう。
「デウスエクスとの戦いに比べれば、決して緊急の依頼という訳ではありません。ですが、この病気に苦しむ人をなくすため、必ずや作戦を成功させてくださいましね」
 かけらはぺこりと頭を下げた。
「さて、皆さんに討伐して頂く『メデューサ病』についてでありますが……」
 かけらの説明によると、メデューサ病とは狂気に駆られた女の頭部が浮いている外見で、うねうねと蠢く髪の1本1本全てが蛇になっているという。
 メデューサ病は、『石化の視線』を向ける事で、敵1人が何処にいようとも頑健性に満ちた魔法で体力を削り、更に石化させてくる。
 また、蛇そのものの髪の群れを嗾けて敵複数人を足止めする事ができる。敏捷に優れた『喰らいつく蛇群』は、遠くへは届かないものの破壊力が高い。
「もし、戦闘前にメデューサ病への『個別耐性』を得られたなら、戦闘を有利に運べるでありますよ」
 個別耐性とは、今回ならばメデューサ病患者の看病をしたり、話し相手になってあげるなどの慰問によって元気づける事で、一時的に得られるようだ。
 中でも、硬化した身体をマッサージなどでほぐしてあげたり、『動けないせいでしたい事が出来ないストレス』を何とかして発散させてあげるのがオススメである。
「個別耐性を得ると『この病魔から受けるダメージが減少する』ので、どうぞ積極的に狙っていってくださいね」
 かけらはそう補足して説明を締め括り、ケルベロス達を激励した。
「どうか、メデューサ病で苦しんでいる患者さんを助けて差し上げてくださいましね。病魔を根絶するチャンスでもありますから……」


参加者
バーヴェン・ルース(復讐者・e00819)
槙島・紫織(紫電の魔装機人・e02436)
ラズ・ルビス(祈り夢見た・e02565)
ゼルガディス・グレイヴォード(白馬師団平団員・e02880)
アンドロメダ・オリュンポス(オリュンポス元大幹部の戦闘員・e05110)
黒鋼・義次(雷装機龍サンダーボルト・e17077)
マヒナ・マオリ(カミサマガタリ・e26402)
神無月・佐祐理(機械鎧の半身・e35450)

■リプレイ


 隔離病棟。
「―ム。メディーサ病か……。聞けば聞くほど危険な病気だな。ここで根絶は是だな」
 まずは、バーヴェン・ルース(復讐者・e00819)が結依へ事情を説明、作戦への協力を頼んでいる。
 自分ではつまらないドラゴニアンと思っているようだが、実際のところ割とノリが良く、決してそんな事はない——いわば真面目が行き過ぎてギャグになるタイプの青年だ。
「二朗さんが治るなら何でもします、宜しくお願い致します!」
 彼の説明を聞くや、一も二もなく頭を下げる結依。
「―ム、もし痛いところなどあれば言ってくれ」
 バーヴェンは、二朗の硬くなった手足を入念に揉み解して、彼を労ろうと一生懸命である。
「有難うございます……感覚が戻ってきたような気分です」
 力無い声で答える二朗だが、その表情はどことなく嬉しそうだ。
「不安に感じることもあるだろうが、安心してくれ。二人の安全は俺たちが絶対に守り抜く」
 黒鋼・義次(雷装機龍サンダーボルト・e17077)も、二朗の足を丁寧にマッサージしながら、彼らしい真っ直ぐな言葉で2人を励ましていた。
 勇者の家系に生まれ、死んだ鎧装騎兵の能力を受け継いだ事で、ケルベロスとしての人生を歩み始めたドラゴニアンの男性。
 本人曰く、憎きデウスエクスへの怒りが頂点に達する時、雷鳴の戦士・サンダーボルトへと変身する——のだとか。
 ともあれ、隔離病棟に入ってからの義次は、他の病室にいるメデューサ病重篤患者と避難経路がかち合わないよう把握したり、病院つきのウィッチドクターから病魔召喚のタイミングを確かめたりと、2人がスムーズに避難できるよう調整に余念が無かった。
 続いて。
「結依さんも同じ苦しみや悲しみを感じるという意味では、いわば『第2の患者さん』。二朗さんのストレスを軽減させる意味でも……」
 神無月・佐祐理(機械鎧の半身・e35450)は思慮深く言い止して、持っていたバスケットの蓋を開ける。
 漆黒の長い髪と黒々とした大きな瞳を持ち、緑のドレスがよく似合っている女性だ。
「先ずは、美味しく食べましょう。と、言っても二朗さんのそれには敵う気もしませんが……」
 にっこり笑って佐祐理が掲げたバスケットの中には、美味しそうに焼き色のついたパンケーキが。
「私達が必ずや治しますので、それまではこれで勘弁を」
 せっせと紙皿へパンケーキを積み上げて、2人へ振る舞う佐祐理。
「結依さん……二朗さんが『病魔』に憑かれたせいで、多分ここまでしっかりしなくちゃ! と頑張りすぎたり、強い言葉でアドバイス——という名の押しつけ——してしまったりありませんか? 反対に、心持ち清くあれ、と無言のプレッシャー受けたりとか……」
「あ……あります」
「でもそれは、結依さんも二朗さんもお互いに病気が言わせている事だと思って、気にし過ぎないようにね。病気が治れば、またいつものお2人に戻れますから」
 パンケーキを食べている最中は、2人の抱えるストレスを少しでも軽減しようと、親身にアドバイスしていた。
(「私も入院中やらかしたことは…あまりの非道さに申し訳が立ちませんし……」)
 どうやら、佐祐理自身の抱える自責の念——同じ過ちを繰り返して欲しくないとの気持ちからか、2人へ言わずに居られなかったようだ。
「うむ、着せ替え人形……もとい色々な服をコーディネートするのは、女性陣に任せるとして、我は料理を作ってきた。病院食にも飽きているだろうしな」
 温かな湯気が立ち上るお膳を運びながら、病室へ入ってきたのはゼルガディス・グレイヴォード(白馬師団平団員・e02880)。
 変なところで心配性、また時々おかんっぽくなったりする竜派ドラゴニアンの青年だ。
「まあ、普段食べ慣れた味とは少々違うかもしれんが、気晴らしになれば幸いだ」
 そう謙遜するゼルガディスの手料理は、彼の得意とする中華であった。
 結依の好物である炒飯に加えて、蒸し立ての肉まんや小籠包等の点心が、白い湯気と香りで食欲を刺激してくる。
「頂きます……うわ、炒飯めっちゃ美味しい!」
 二朗へ食べさせる合間に自分も炒飯をぱくついて、結依は思わず感動した。
 米のパラパラ具合、濃過ぎない味つけ、卵のとろとろしたバランスなど、プロをも凌ぐゼルガディスのテクニックが、余す所なく発揮されていたからだ。
「肉まんも熱々で肉汁たっぷりで旨いです。丁度、コンビニの肉まん食べたいと思ってて」
 二朗も饒舌に喜んでいる。小籠包も中の挽き肉、スープ共に絶品であった。
「しかもコンビニのより遥かに旨くて、嬉しいです、ご馳走様です……!」
 結依も二朗も、互いに競うようにして炒飯点心セットを完食、満足そうに息をついた。
「こちらですねっ! 恋人さんにお洒落をさせたいと思っている男性がいるのはっ!」
 アンドロメダ・オリュンポス(オリュンポス元大幹部の戦闘員・e05110)は、ばーんと豪快に扉を開けて登場した。
「おっと、申し遅れました。私、世界征服を企む悪の秘密結社オリュンポスの元大幹部にして、現在は戦闘員のアンドロメダです」
 かつては悪の秘密結社オリュンポスの大幹部として権威を振るう一方、首魁に取って変わるべく、ひっきりなしに暗殺計画を立てていた彼女。
「そんな私の経歴を活かして、結依さんには素敵なレディになっていただきましょう!」
 だが、暗殺計画の露見によって大幹部から平の幹部、更に戦闘員へと度重なる降格処分を受け、今は転落人生真っ只中。
「さあ、結依さん。色々と着替えをお持ちしましたので、こちらで着替えをどうぞっ」
「はーい」
「あ、男性陣は覗いちゃダメですからねっ!」
 アンドロメダは、二朗のベッドの周りのカーテンを引き簡易更衣室がわりにして、結依を入らせた。
「では、早速、結依さんの衣装をお披露目ですっ! まずは、秘密結社オリュンポスの戦闘員スーツ!」
 サッとカーテンを引いた奥からは、結依が意外な程の笑顔で出てくる。
「黒の全身タイツが結依さんの巨乳を強調してますね!」
 そう、まさに全身黒タイツ以外の何物でも無いのだが、
「二朗さん、こういうボディーライン出る服着て欲しいって言ってたわよね?」
「うんうん!」
 結依だけでなく二朗も興奮して喜んでいたのだから、結果オーライであろう。
「そして、悪の女幹部用のメイド服!」
 お次は、いつもアンドロメダが着ているクラシカルなメイド服だ。
「ロリ巨乳メイド……その破壊力は抜群のはず!」
 悪の女幹部らしさは皆無なものの、普通に可愛らしいデザインな為、
「可愛いっ! 俺、一度で良いから結依にメイド服着て欲しかったんだー♪」
「有難うございます、彼のこんな笑顔見たの久しぶりです!」
 二朗にも結依にも大好評であった。
「そして最後、我らが首魁の仮面!」
 ラストは、アンドロメダとしては真打ち、切り札、とっておきのお披露目なつもりだったのだろうが、
「う〜ん」
「えっ? これ、ダメですかっ?!」
「カッコいいけど、顔見えないのはちょっとね」
 最後こそ二朗は苦笑いしていたが、アンドロメダのワードローブは思いのほか彼を面白がらせた。
 一方。
「二朗様、結依様、初めまして看護師でケルベロスの、ラズ・ルビスと言います」
 2人へ向かって丁寧にお辞儀するのはラズ・ルビス(祈り夢見た・e02565)。
 ナースキャップを模したヘッドギアや、ピンクのクラシカルなエプロンドレスがよく似合う、レプリカントの少女だ。
「こちらはミミックの、エイドです」
 救急箱にそっくりな姿のエイドも、ラズの看護師っぽい格好とぴったり馴染んでいた。
「直、治療の準備が整います。私たちが必ず病魔を根絶いたしますから……どうか気を楽にして、もう少しだけお待ちくださいね」
 ラズは優しく語りかけながら、ごそごそとエイドの中を探ってアクセサリーを取り出す。
「私も何か、お薦めできたら良かったのですが……」
 ついつい言い澱むのは、服のセンスにいささか自信が無いかららしい。
 お洒落より仕事優先で生きてきたラズ自身は、ショートパンツ等で全体をコンパクトに纏めたコーデが好み。
 しかし、最終的にはやはりナース服へ行き着いてしまうのだとか。
「色々と用意だけはしてきましたので、よろしければ二朗様も結依様のコーディネートなど……いかがでしょうか?」
 エイドの中から広げたアクセサリー類に加えて、アイテムポケットから取り出した洋服類をも並べて、にっこり微笑むラズ。
「わ~、どれも可愛いですね……結依、そこのピンクのヒラヒラした奴と黒いレギンス合わせてみたら?」
 すると、二朗は生気を取り戻した目を衣類等へ走らせてから、張りのある声で結依へ着替えるよう迫った。
「二朗さん……よく服の組み合わせとか判るわね。わたしは何が何やらさっぱりで……」
 言いながらいそいそと結依が着替える。
「俺に任しとけって。アクセは……その貝みたいな白い奴と銀のハートの指輪! どう?」
「あっ可愛い、こんなん雑誌で見た事ある!」
 チュニックやシェル、クラダリングなど名前は知らなくても、コーディネートのセンスを遺憾なく発揮している二朗は楽しそうだった。
 他方。
「こんにちわ~。今回の病魔退治を担当させていただきます、槙島です~」
 槙島・紫織(紫電の魔装機人・e02436)は、大層愛想良く2人へ挨拶している。
 銀のロングヘアと澄んだ青い瞳が清楚かつゆるふわな雰囲気のウィッチドクター。黒いナース服がスタイルの良さを際立たせている。
「彼女さんも折角ですし、コレ着てみましょ~? きっと、彼も嬉しいと思いますよぉ」
 和やかな語り口で紫織が手渡したのは、薄桃色のナース服だ。
「……あの、ごめんなさい、ちょっと胸がキツくて、生地が破れないか心配」
 ナース服の胸を両手で支え、恥ずかしそうに顔を出す結依。
「お気になさらず〜、こちらがうっかり小さなサイズのを持ってきただけですし〜」
 わざと胸がパツパツになりそうなナース服を選んだ事はさらっと誤魔化して、紫織は二朗に視線を送る。
(「如何ですかこのパッツンパツンのぷりんぷりんな感じ!」)
(「最高です! 胸も太ももも超グッジョブです!!」
 不思議そうな結依をよそに、理解し合う紫織と二朗だ。
「うふふ、病は気からとも言いましてぇ。これ、あながち嘘でも無いんです~」
 ともあれ、紫織は『折角のナースコスプレで二朗のマッサージをすれば更に喜ばれるに違いない』と結依へ提案。
「弱った心だと、身体の方も弱ってくるんですよぉ。ですから、患者さんを喜ばせてあげるのも大事なんですねぇ」
 自分も、結依の反対側から二朗の顔を覗き込むようにして、表面上は石のようになってしまった腕のマッサージに加わった。
「は~い、リラックスリラックス……大丈夫ですからねぇ。私、こう見えてもドラゴン退治も参加したことありますから~。病魔なんて簡単にやっつけちゃいますよぉ」
「そうなんですか……! 有難うございます、心強いです!!」
 紫織が優しく勇気づけるのへ、結依が素直に感動する傍ら。
「有難うございます……良い眺めです……」
「……二朗さん??」
 二朗は、目の前で揺れる薄桃と黒、2組の巨乳へ脇目も振らずに見入っていた。
「ジロウサン、ユイサン、マッサージなら、ひとつお薦めしたいものがあるんだよ」
 と、透明感のある眼を向けて微笑みかけるのは、マヒナ・マオリ(カミサマガタリ・e26402)。
 彼女の背中に隠れてふるふる震えているのは、人見知りするアロアロだ。
「どんなマッサージでしょう、ぜひ教えて下さい」
「その、まずはお祈りから始めるんだけど、ね」
 マヒナが結依へ簡単にやり方を教えるのは、ハワイの伝統療法、ロミロミ。
 2人で一緒に二朗の硬くなった腰を揉みほぐしながら、マヒナはぽつりぽつりと語り始めた。
「勇者ペルセウスのお話は知ってる?」
「いいえ……名前しか」
「メデューサは姿を見たものを石に変えてしまうけど、ペルセウスは鏡のように磨いた盾へメデューサを映して退治するの」
 懸命にマッサージする結依や仲間達と、横たわる二朗を交互に見やって、真摯に励ますマヒナ。
「ペルセウスが勇気と知恵でメデューサを退治したようにワタシ達も、そしてアナタもきっと病魔に勝てるよ」
 と。
「そうそう……ここ、メインは紳士服だけど頼めば他のものも作ってくれるよ。知り合いも何人か作ってもらってるし。腕は保証するよ」
 更には、結依へ自分のケルベロスカードと一緒に、恋人が営む仕立て屋さんの名前と手書きの地図を渡して、二朗を元気づけた。
「ジロウサンの病気が治ったら、記念に二人一緒に何か作ってもらったら?」
「有難うございます。オーダーメイド、良いですね……もし治ったら、自分への快気祝いに結依の服を何枚か……」
 二朗が生気に満ちた声を出す。
「あと、元気になったらワタシにもパンケーキ作って欲しいな……」
 かくて、8人は無事メデューサ病の個別耐性を得られたのだった。


 病魔召喚は紫織とマヒナが協力して行った。
 ぬめっとした蛇の髪と、赤い眼球を持つメデューサ病が、遂に姿を現す。
 二朗の乗ったストレッチャーとそれを引く結依は、素早く義次が外へ送り届けた。
 メデューサ病は、まるで威嚇するかのように歯を剥き出しにして、こちらを睨みつけてくる。
「させません!」
 すかさず佐祐理が紫織を庇って、石化する視線を喰らった。
「ここは、他の病室の皆さん共々、元気にここを脱出出来るようキッチリと勝利しなくては!!」
 反撃とばかりに見舞うのは、レーザーガン並みの高出力で放った距離計測用レーザーだ。
「人の幸せを蝕む病魔は、俺が絶対に許さん!」
 バリーン!
 義次は、何故か病室の窓をぶち破ってダイナミック入室。
 その勢いのまま壁を蹴って急降下、メデューサ病目掛けて稲妻の如き勢いの三角蹴りをぶちかました。
「我らオリュンポスが世界征服する暁にメドゥーサ病などがあると迷惑です! この機会に蛇一匹残らず毛根から根絶してしまいましょう!」
 威勢良くバスタービームを撃つのはアンドロメダ。
「自分の身体が自分のいう事を聞かないというのは、とてももどかしいと思う。やりたい事を自由にやれるよう、病魔退治、尽力しよう」
 ゼルガディスは癒しの力と集中力を高める香を風に乗せて、前衛陣の神経を研ぎ澄ませる。
「レーザーメス、戦闘モード。出力500%……撃ちます!」
 指先内蔵の手術用——戦闘に役立つ威力へ改造済み——レーザーメスを、指鉄砲の要領で射撃するのは紫織だ。
 マヒナは縛霊撃、ラズも杖から雷を迸らせて攻撃している。
「せめて祈ろう。汝の魂に……救いアレ!!」
 最後は、バーヴェンがグラビティの集束した斬霊刀を高速で振るい、メデューサ病を唐竹割りに一刀両断。
 危なげなくメデューサ病を死に至らしめたのだった。

作者:質種剰 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年1月5日
難度:やや易
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 3/キャラが大事にされていた 4
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