天使の歌

作者:猫目みなも

 木造のチャペルに、澄み切った音色のコーラスが響く。とは言え、この教会はとうに主を失った廃教会。歌声を発しているのは聖歌隊の少年少女ではなく、その演奏CDを回し続けるCDラジカセに過ぎない。
 説教台に立ち、人々に語り掛けているのも神父ではなく、異形の鳥人――ビルシャナだ。
「よいですか、皆さん。無垢な少年少女の声によって織り上げられる合唱こそ、至高の音楽。穢れを知らぬ彼らの歌声が重なり合うとき、それは我らが高みへと至る真なるきざはしとなるのです」
「はい、ビルシャナ様」
 答える信者たちの声もまた、上手な合唱団のようにぴたりと揃っていた。彼らの瞳に、疑いの色はない。とは言え、彼らがどのような心持でビルシャナの言う『至高の音楽』に聴き入っているのかはそれぞれのようだが。
「私を信じる者はこの歌だけを聴きなさい。すなわち幼子のコーラスだけを。それ以外の音楽など、俗世の穢れにまみれた聞くに堪えない雑音に過ぎません。そのようなもの、悟りを目指すあなた方にはふさわしくない」
「はい、ビルシャナ様」
 再び、高い屋根の下に八つの声が揃った。

「少年少女合唱団の歌が最高! っていうビルシャナが現れました!」
 ケルベロスたちの前に姿を現すなり、笹島・ねむ(ウェアライダーのヘリオライダー・en0003)はそう言った。薬師・怜奈(薬と魔法と呪符が融合・e23154)の予想を元にした調査のおかげで、新たなビルシャナの信者集めを捕捉できたのだ、と。
「本当にそれで救済をもくろむ教祖がいたのですね……」
 呟き、怜奈も眉根を寄せる。
 言うまでもなく、これを放置すればビルシャナは次々に信者を増やし、その勢力を伸ばしてしまうだろう。そればかりか、信者の中から新たに悟りを開いてビルシャナ化する者が出てくる可能性すらある。
 ビルシャナに魅入られた人々を解放するためにも、また、新たにビルシャナ化が発生する可能性の芽を摘むためにも、このビルシャナはここで討たねばならない。
「ビルシャナは、不思議なお経……と言うか、歌? を響かせて、相手ひとりに催眠をかけるのが得意みたいです。他にも鐘を鳴らして同じ隊列にいるみんなのトラウマを引きずり出したりとか、氷の輪をいっぱい飛ばして複数人に攻撃したりとか、できるみたいです」
 回復能力こそ持たないようだが、戦闘になれば信者たちも戦列に加わり、ビルシャナを守ろうとする。無論ケルベロスの攻撃を受ければ、たとえそれがどんなに弱い一撃であろうとも、一般人である彼らはいとも容易く死んでしまうだろう。
「信者さんたちは八人、そのうち半分は『澄み切った綺麗な高い音』が好きみたいで、他には二人、『子供のころに楽しく合唱をやっていた』人がいて……」
 そこで何故か一瞬言いよどむようなそぶりを見せた後、ねむはそっと遠い目をして残る信者たちの特徴を口にした。
「あとの人は、えっとその……小さい子がとにかく大好き!! って感じの人たちで、だからビルシャナの教義に賛成しちゃったみたいです……」
「……なるほど」
 ちなみに彼らが大好きな『小さい子』の範囲は、だいたいねむと同年代までとのことだ。
「信者となってしまった皆さまを説得して、現場から離脱してもらうには……やはり、インパクトが重要かしら?」
「そうですね、理屈だけだとちょっと難しいかなーって思います。信者さんたちの好みとかを踏まえて、どーんと心を揺さぶるのがポイントじゃないでしょうか」
 怜奈の言葉に頷いたねむが、そう言い添えてケルベロスたちに向き直る。
「ビルシャナになってしまった人はもう元には戻れません。でも、これ以上被害が大きくならないように……みんな、このビルシャナの撃破、よろしくなのです!」


参加者
天壌院・カノン(ペンタグラム・e00009)
暁星・輝凛(獅子座の斬翔騎士・e00443)
イルヴァ・セリアン(あけいろの葬雪花・e04389)
ベラドンナ・ヤズトロモ(ガラクタ山のレルヒェ・e22544)
薬師・怜奈(薬と魔法と呪符が融合・e23154)
朝霞・結(紡ぎ結び続く縁・e25547)
カロン・レインズ(悪戯と嘘・e37629)
深幸・迅(罪咎遊戯・e39251)

■リプレイ

●その唇に音楽を
 今は管理するものもいない、町はずれの教会。その礼拝堂の扉越しに聞こえてくる讃美歌に耳を澄ましながら、天壌院・カノン(ペンタグラム・e00009)は小さく肩をすくめた。
「聖歌を好むというのは良き事ですが、色々と方向性を間違えておりますね」
 聞けば、あまり褒められた動機でなくそうしている者たちもいるという。彼らのことも改心させてやらねばと思いを新たにする彼女にひとつ頷いて、薬師・怜奈(薬と魔法と呪符が融合・e23154)もまたぽつりと呟く。
「……よくこんな音源探し出しましたわね」
 願わくば、どこかの児童合唱団が出しているCDを普通に入手してきたものだと思いたい。
 どことなく覚悟を決めるようにしてケルベロスたちが押し開けた扉の向こうでは、ビルシャナとその信者たちがそれは幸せそうな表情で説教台の上のCDラジカセを見つめていた。言うまでもなく、ラジカセからは童声合唱の音源が流れ続けている。
 人の性癖に外からあれこれと物申すのは得意ではないが、それでも深幸・迅(罪咎遊戯・e39251)の口からも零れ落ちる言葉があった。
「極端過ぎんだろが……ったく……」
 その声が、彼らの耳に入っていたのかどうかは分からない。突然の訪問者たちのほうをちらと見た後、またすぐにCD音源に聴き入り始めたビルシャナと信者たちの姿を見て、暁星・輝凛(獅子座の斬翔騎士・e00443)は指先を口元にやる。
「どんな音が好きかなんてそれぞれだけど、音楽は音を楽しむって書く……一種類だけで終わりってのは、ちょっと勿体ないよね?」
 にこりと頷いたカロン・レインズ(悪戯と嘘・e37629)が、流れていた曲が終わったタイミングを見計らって信者たちに歩み寄る。綺麗な歌でしたね、と挨拶代わりに話しかければ、信者たちはおろかビルシャナまでもがそうだろうそうだろうと楽しげに彼の手を取ろうとする。差し出された手を愛想よく握り返したあと、カロンはその手でタブレットを取り出して。
「でも、それは子供だけに出せる歌ではないのです」
 そうして彼が画面に表示してみせるのは、歴史上に名を残した偉大なソプラノたちのリスト。勿論、彼女たちが活躍したのは子供時代だけではなく、大人の女性になってからもだ。
 彼女ら、さらにはもっと別のパートの歌手たちも含めれば、もっともっと多くの大人が素晴らしい歌声を残しているのだと告げて、カロンは何気ない所作で説教台上のCDラジカセに手を伸ばした。
「実際に聴いてみては如何でしょうか」
 自然な調子でCDをオペラ歌手のものに入れ替え、再生ボタンを押せば、力強くも澄み渡った歌声が聖堂に響き渡った。それを耳にした信者の反応は――既に大人のソプラノに魅了され、ほぼ正気に返った様子の者、アリアよりは合唱のほうが好みと言わんばかりの者たち、いいから子供の声だという顔をしているコンビと様々だ。
 勿論、オペラ以外にも素晴らしい音楽はある。アリアの演奏が終わるのを待って、カロンは仲間たちのほうを振り返る。目が合ったイルヴァ・セリアン(あけいろの葬雪花・e04389)が、任されたというように頷いた。
 幼い頃から、常に歌はイルヴァと共にあった。だからこそ、彼女は今でも音楽が好きで、音に触れるといつも温かいものを感じていて。そんな思いを、たとえ成長しても変わらないものがあるということを、伝えたいとイルヴァは願っていた。
「……どうぞご清聴くださいませ」
 彼女の傍らに立ったカノンが深々と頭を下げ、輝凛もかつて歌った記憶をなぞるように目を閉じる。
「耳を澄ませて、聴いていて」
 ――そして、三つの声が重なった。二つの女声とカウンターテナー。薄く澄み渡りながら共鳴する音色は、どこかクリスマスの朝を思わせる。彼らが奏でるその歌は、童声合唱でもお馴染みの賛美歌だ。
 いと高きところにおいて、主に栄光あれ。さながら天から降り注ぐ光を思わせる音形の中に、祈りを――或いは歌そのものへの想いを込めて、三人は歌う。既に童声合唱に参加する年齢とは言えない彼らの演奏を聴きながら、微かに唇を動かしている信者がいるのを見て、ベラドンナ・ヤズトロモ(ガラクタ山のレルヒェ・e22544)はにやりと笑う。
「ハモリが懐かしいそれを、合唱禁断症状という」
 悪戯っぽく、けれど演奏の邪魔をしないよう小声で囁かれた言葉に、合唱経験者と思しきふたりは顔を見合わせる。
 折しもイルヴァたちの三重唱はクライマックス。最後の大きな高鳴りがやがて静かに収束していくのを待って、ベラドンナは他の信者たちにびしりと指を向けた。
「しかし、CDとハモったって未来はないです。そんなあなたたちがすることは、ビルシャナに従って児童合唱を聴くことじゃない。そこの高音サイコー! っていってる人たちを巻き込んで、歌いだすことだ。誰かの音楽を崇拝するのではなく、自分の歌を取り戻すことだよ!」
 一息に早口で言い切れば、目の前の男女は丸くした目を何度か瞬いた。歌いたい、とどちらからともなく言葉が零れたのは、気のせいではあるまい。その証拠に――彼らは、既にビルシャナに背を向けている。
 それに、とベラドンナは心中で付け加える。
(「児童合唱曲の多くは。声帯が未成熟な子供に負担をかけないように音域は低くもなく高くもなく作られてるんだよね」)
 もしもそれを知らずに、ただ声が高いという理由で児童合唱を崇拝しているのなら――このビルシャナの見識も、知れたものだ。

●その掌に喜びを
「いやいや、確かに今のは綺麗な歌だった。でも、やっぱり大人の声質より子供の声質のほうが私は好きかな。やっぱり、大人の声にはない独特の美しい高音ってあるじゃない」
 腕組みしてそう言った信者の前にずずいと進み出たのは、ベラドンナの隣に控えていた朝霞・結(紡ぎ結び続く縁・e25547)。
「ねえ、じゃあこんなのはどう!? これも素敵なの、聴いてみて!」
 そうして彼女がCDラジカセにセットしたのは、ハンドベルの演奏CD。
 再生ボタンを押せば、たちまちひとの声とはまた違う煌きを持った音の群れが転がり出てきた。その音色に、先の信者はおお、と感嘆の声を上げて。
「……いいね、これ」
 そう、澄んだ高音は何もひとの声だけではない。こうした楽器もまた、時にはひとの声以上に澄んだ美しい高音を奏でることができるのだ。あくまで高い音の美しさが好きという理由でビルシャナに従っていた信者たちはしばらくその音に聴き入っていたが、やがてはっとしたようにビルシャナの顔を見て、そのままこの場を駆け去った。
 その背中を見送った後、なおも残っている三人の信者に向けて、迅がゆっくりと口を開く。
「綺麗で特別ーってな否定しねぇけどもよ。それって、何かと比較して、得られるモンじゃねぇのか?」
 特別なものが生まれるためには、比較対象がなければならない。ならば児童合唱以外の歌の存在を認めないのは、非合理的な話ではないのか。
 そんな問いを投げかけられて揺らぎ始めた様子の信者と、まるで気にかけていない様子のビルシャナを見比べて、怜奈はふと浮かんだ疑いを口にしてみる。
「まさか、この教祖さま……歌声が好きではなく少年少女が好きなただの変態さんなのではないでしょうか?」
「えっ」
 これまで様々な『澄んだ美しい高音』を聴かせてきたにもかかわらず、ビルシャナ本人がそちらになびく様子はない。未だに児童合唱団のCDケースを大事そうに抱え込み、それだけが至高の音楽と信じきっている様子のビルシャナをじっと見つめたまま、怜奈はトドメの一撃を放つ。
「って言うことは信者の方も同様に見られる可能性が……それでもいいかしら?」
「いいわけないです!!!」
 叫んだ青年が、走り去り様に『僕はただ、子供の歌声だけが好きなんだ……!』と叫ぶのが聞こえた。気がした。それはそれでどうかという気がしないでもないが、ともあれこれで残る信者はふたりだ。気を取り直して、迅は残る彼らに向き直る。
「後! チビっこいの好きな奴ら!」
 性癖どうこう言う気はない。むしろ、言えた義理ではない。そんな前置きと、それからひとつ深呼吸を挟んで、彼は続ける。
「直立不動で没個性なのはチビっこいのの世代の魅力殺してっだろーが。チビ共なんてな、元気なのが一番だぜ?」
「そもそも今聞こえてるの、歌声だけだよね。キミ達って、歌声だけ聴ければ幸せな人?」
 輝凛もそう話を広げつつ、すいと視線を滑らせる。頷いたイルヴァが、自慢げにスマホの写真フォルダを開いてみせた。
「お、おぉ……!」
 差し出されたそれを覗き込んだ男たちが、思わずといった調子で声を上げる。そこに収められていたのは、花見、海遊び、食事の風景に雪遊びの思い出……彼女の幼い友人たちの、あらゆる姿を写した写真だった。
「あなた方の場合は偏向気味ですが、人を愛する気持ちは尊いものです。それを忘れず全てを愛せる人になってくださいね」
 そう微笑みかけるカノンに、ふたりの男は全力で首を縦に振った。
「はい、勿論です! これからは歌声のみならず、彼ら彼女らの全てを等しく愛してみせます!!!」
「……あれでよかったのかしら」
 元気よく走り去る『子供好き』たちの未来を思いつつ、怜奈は気を取り直すようにビルシャナへと武器を向ける。
「あの……早速で申し訳ありませんが、鳥臭いので早々に退場願えないかしら」
 勿論、答えなどは聞いていない。

●その咆哮に勝利を
 そして、廃教会を再び音が満たした。それは祈りの歌であるとともに、戦いの歌。高く低く、流麗に勇壮に、ケルベロスたちの歌声が戦場に折り重なる。ケルベロスの刃とビルシャナの爪がかち合う音すら、この戦場にあっては音楽の一部のようだ。
「穢れ祓う翅、風となって、そこに」
 ビルシャナの経文を乗せた歌に耳を塞いでいたカロンに向けて、結がふわりと手を伸べる。そこから溢れ出すように吹き上がった翡翠色の風が、優しく柔らかく傷と異常を包み込み、力強く押し流して。
 緑の風に合わせるように、ボクスドラゴンのハコもまた、氷雪の息吹をビルシャナに吹き付ける。よし、とクリアになった頭を一振りして、カロンは全力で床を蹴る。
 ばきり、と痛んだ床が割れる音。それほどの勢いで敵の懐に飛び込む彼の目に灯る色は、先ほど信者たちと話していたときのそれとは確かに違う。目だけを動かしてビルシャナを見上げ、カロンは呟く。
「残念だけど、君はもう動けない」
 打ち付けた兎の手が、羽毛に埋もれる。瞬間、がくんとビルシャナの全身が震えた。ぎッ、と嘴の隙間から呻き声を漏らす敵に、すかさずベラドンナが指先を向ける。
 信者に語りかける前に、『あとで泣かす』と誓った敵だ、容赦などいらない。静かに唇を開いて、彼女は銀鎚に刻まれし詠唱をうたい上げる。
「滅びの王国より、記憶を呼び起こす。火刑台の主。狂気の松明よ」
 呼び起こされるは、災厄の記憶。召喚された竜の尾がビルシャナを強かに打ち据えるのに合わせて、キラニラックスも力いっぱいタックルを決めてみせた。
 既にビルシャナとの戦闘に入ってから数分。あと少しで押し切れる、と確信をもって、ケルベロス達は果敢に攻め立てる。たとえ鐘の音が精神を苛み、経文の声が目をくらませようとも、その時動ける者が柔軟にその状態異常を吹き飛ばす。
「要らねぇモン、喰らってきな」
 迅の足元から猛禽の形に広がった黒い影が、ふらつきかけた結の身体を大きな翼で包み込む。自らを蝕むものを綺麗さっぱり取り払われた黒い尻尾が、翼の間からひょこりと飛び出して嬉しげに揺れた。
 なおも執念深く目を光らせ、ビルシャナが舞い躍らせた氷輪を、イルヴァが身を挺して受け止めた。柔肌に走る痛みも意に介さず、彼女は友人へと笑みを向けてみせる。その意味を正しく理解して、輝凛が飛び出した。金色の流星のように敵の懐へ飛び込み――そのまま、無数の蹴りと拳で打ち上げる!
 宙に浮き、僅か一瞬完全に無防備な体勢となった敵に、カノンの夢想剣が迫る。深く刺されば、確実にその首を獲れるだろう一撃――だが、それはビルシャナ自身のグラビティとかち合い、ギリギリのところで逸らされる。
「とは言え、あちらの消耗は確実ですわ」
 次の一撃を打たれる前に、決める。手の中の電気石に秘薬を垂らし、怜奈が穿紅嵐を解き放つ。激しい風に運ばれ、爆ぜるような音と共に、荒れ狂う電気の牙が異形の鳥人へと喰らいついて。
「絶対に好き勝手させないんだから!」
 再び結の吹かせた風が、カロンの背中を押す。傍らのミミック、フォーマルハウトを一度ちらと見れば、ミミックは答えるようにエクトプラズムを煌かせた。
「――はぁッ!」
 気迫一閃。振るい抜いた鎌がビルシャナの腹部に一文字の紅を走らせるとほぼ同時に、ミミックがその腰に食いついてがっちりと捕まえる。文字通りの的と化した相手に向けて、迅がドラゴニックハンマーにグラビティを注ぎ込んだ。
「天使の歌声の幻聴に看取られて逝きやがれ!」
 そして、竜の口と化した得物が『吼えた』。解き放たれた竜気の弾丸が、あやまたず敵の胸元に襲い掛かり――爆ぜる!
 轟音の中、無数の羽毛が宙に舞う。やがて空気の震えが収まり、床に最後の羽根が落ちたとき、ビルシャナの骸は既に溶けるように消えようとしていた。

作者:猫目みなも 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年12月15日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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