病魔根絶計画~苦痛蔓延

作者:質種剰


 大病院。
「げほん、げほげほげほげほ……」
 隔離病棟のワンフロアは、どの個室からも喉に痰が絡んだような咳が聞こえていた。
 ある者はなかなか下がらぬ微熱に苦しんでいたし、ある者は痰ばかりか喀血している。
 彼らは全員、結核患者である。
「こんっ、けほん……!」
 病棟の隅の部屋で倦怠感に喘ぐ少女もまた、風邪のようでいて着実に体力を奪っていく病気——病魔の威力に苛まれていた。
「花梨、大丈夫?」
 いつ吐いても良いようにと娘の顔の前へナイロン袋を差し出す母親の顔にも疲れが見えた。
「はー、はー……」
 ひとしきり痰を吐ききった花梨の顔は赤く、額に貼ったままの冷却シートが痛々しい。
「元気になったら遊園地に連れてやるからな」
 椅子に座った父親が娘を励ましている。
「デパートが良——ごほんごほん! ……うさぎさんの服やおうちが欲しい」
 花梨は咳き込みながらそう応じた。
「此度も皆さんにお願いしたいのは、病魔の討伐であります」
 小檻・かけら(清霜ヘリオライダー・en0031)が説明を始める。
「病院の医師やウィッチドクターの方々の御尽力で、病魔『結核』を根絶する準備が整ったのでありますよ」
 現在、結核の患者達が大病院へ集められ、病魔との戦闘準備を進めている。
「皆さんには、その中でも特に強い、『重病患者の病魔』を倒して頂きたいであります」
 今、重病患者の病魔を一体残らず倒す事ができれば、結核は根絶され、もう新たな患者が現れる事も無くなるという。勿論、敗北すれば病気は根絶されず、今後も新たな患者が現れてしまう。
「デウスエクスとの戦いに比べれば、決して緊急の依頼という訳ではありません。ですが、この病気に苦しむ人をなくすため、必ずや作戦を成功させてくださいましね」
 かけらはぺこりと頭を下げた。
「さて、皆さんに討伐して頂く『結核』についてでありますが……」
 かけらの説明によると、結核は白く粘着質な繭に似た外見をしていて、黒い空洞みたいな目から血涙を流しているのが特徴だという。
 結核は、血の涙を勢いよく振り撒いて『飛沫感染』を起こす事で、敵1人が何処にいようとも頑健性に満ちた毒を浴びせ、体力を削ってくる。
 また、『空気感染』をも引き起こして敵複数人を毒に冒す事ができる。敏捷に優れたそれは、飛沫感染同様に油断できない破壊力である。
「もし、戦闘前に結核の病魔への『個別耐性』を得られたなら、戦闘を有利に運べるでありますよ」
 個別耐性とは、今回ならば結核患者の看病をしたり、話し相手になってあげるなどの慰問によって元気づける事で、一時的に得られるようだ。
「個別耐性を得ると『この病魔から受けるダメージが減少する』ので、どうぞ積極的に狙っていってくださいね」
 かけらはそう補足して説明を締め括り、ケルベロス達を激励した。
「どうか、結核で苦しんでいる患者さんを助けて差し上げてくださいましね。病魔を根絶するチャンスでもありますから……」


参加者
ラズ・ルビス(祈り夢見た・e02565)
彼方・悠乃(永遠のひとかけら・e07456)
マロン・ビネガー(六花流転・e17169)
色条・杏子(デリバリーサキュバス・e27910)
ヨハン・バルトルト(ドラゴニアンの降魔医士・e30897)
菊地・馨(ボタニカルライフ・e35455)
赤橙・千宙(瞬き・e40290)
嶺城・漱士(お寝坊さん・e42476)

■リプレイ


 病室。
「……大変申し上げにくいのですが、病魔召喚直後は、ストレッチャーへお乗せした花梨ちゃんを安全に避難させる事へ全員が意識を傾けたいのです」
 まずは、赤橙・千宙(瞬き・e40290)が花梨の両親へ事情を丁寧に説明している。
 大切な友人を失ったショックからデウスエクスと戦う手立てをひたすら探し求めて、遂に刀剣士の才能が開花した過去を持つ彼女。
「ですので……お子さんから目を離されるのは心配かと思いますが、お父さんとお母さんには先に病室の外へ避難して頂きたく」
 なればこそ、人命を守りたいという意識も強いのだろう。千宙は隣人力も発揮して両親や看護士へ良い印象を与え、娘だけ病室に残す事や避難時のストレッチャーの借用を承諾して貰った。
「約束します、絶対に病魔を倒して花梨ちゃんを治してみせます」
「どうか、娘の事を宜しくお願い致します……」
 一方。
「こんにちは。ケルベロスの悠乃です」
「こんにちは? こん、こほん」
 彼方・悠乃(永遠のひとかけら・e07456)は、きっちりとケルベロスコートを着込んだ格好で、ベッドの上の花梨へ笑いかけた。
 長く黒い髪に咲いた銀の薔薇と、真っ白な翼が目を惹くオラトリオの女性。
 普段は種族特徴を収納しているも、誠実そうな面持ちと魅力的な瞳は隠しようがない。
 そんな清楚な雰囲気に反して、実は孤立無援の中で殺人技術を磨いてきた、孤高の巫術士でもある。
「どうぞ、この中で人形遊びを楽しんでくださいね」
 ケルベロスコートの裾からするすると粘ついた糸を引き出すと、花梨のベッドを覆うようにして巣を作った悠乃。
 花梨が体力を消耗せず目一杯お人形遊びが出来るように、という気配りである。
「悠乃おねーさん凄いね!」
 布製のテントみたいな巣の天井を見上げて、花梨が無邪気に拍手した。
「いま、私一人ではこれが精一杯。でも、みんなでがんばって治すからね」
 悠乃は、花梨がケルベロスを頼もしく感じてくれるようにと結核の根治を請け負って、明るい中にも真面目さを声へ滲ませた。
 続いて。
「僕は苦しむ人を救う為にウィッチドクターになりました」
 ヨハン・バルトルト(ドラゴニアンの降魔医士・e30897)が、巣の中へ入って膝を折り、花梨に目線の高さを合わせて話し出す。
 屈強な体格や強面な見た目に反して性格は穏やか、素直かつ純朴、物腰も柔らかく丁寧だったりする人派ドラゴニアンだ。
「もう結核で苦しむ人が出ないよう病魔退治には全力を尽くして、必ず成功させる、と約束します」
 元来真面目な気質のヨハンは、子ども相手にも自分の信念を易しく噛み砕いて語って聞かせた。
「ありがとうおじさん! けほっ」
 花梨の元気なお返事である。
「どう致しまして。楽しみに待っていて下さいね。皆とても頼もしいのですよ」
 おじさん呼ばわりされた落胆など微塵も感じさせないヨハン。
「無理はいけませんよ……?」
 痰を吐き切る花梨の背中をさすってから、温かい緑茶を少しずつ飲ませてあげた。
「花梨さん、初めまして。看護師でケルベロスの、ラズ・ルビスと言います」
 次いで、ラズ・ルビス(祈り夢見た・e02565)が、巣の中へ入って丁寧に挨拶をする。
「仲良くしてもらえたら、嬉しいです」
「志久花梨です!」
 乏しい表情と礼儀正しい態度が素っ気なく冷たい印象を与えがちではあるが、実際は他者の命を第一に考える、穏やかで心優しい元ダモクレスだ。
「もう、大丈夫。私たちが病気を追い出して、やっつけますからね」
 現に、今は少しばかり口調を砕き、表情も和らげて、花梨を安心させようと努めている。
「ほんと? ラズおねーさん」
「すぐに良くなりますから……今の内に、お父さんに買ってほしいものを、いっぱい考えちゃいましょうか?」
 ラズの問いかけに花梨は瞳を輝かせ、ぱぁっと両手を広げて答えた。
「わたし、欲しいお人形や家具いっぱいあるよ! あのね、お見舞いセットとー、クリスマスのやつとー」
 ラズはうんうんと頷きながら、エイドの中から取り出したメモに花梨の言う商品名を書き留めている。
 他方。
「頑張る花梨ちゃんへの皆からのプレゼントです」
 マロン・ビネガー(六花流転・e17169)は、赤ちゃんうさぎと乗り物のセットを差し出す。
「わぁ、ありがとう! コットンうさぎさん大好き!」
 自動車のおもちゃと赤ちゃん人形を大切そうに持って、満面の笑みを浮かべる花梨。
「良かったです。早く元気になって、お父さんにうさぎさんのおうちも買ってもらいましょうです」
「うん!」
「私もうさぎさん可愛いからとても好きです。最近はブティックが出来たり、お洋服の種類も増えましたですね」
「ブティック知ってるー、おうちの次に欲しい!」
 マロン自身、花梨と比較的歳が近い上に彼女の欲しがっている人形シリーズに詳しいのか、2人の会話は大層盛り上がった。
「花梨ちゃんが好きって聞いたから、買ってみたんだ。花梨ちゃんは、どの子がお気に入りなの?」
 と、うさぎのファミリー人形セットを取り出すのは、色条・杏子(デリバリーサキュバス・e27910)。
 デリバリーサキュバスと称して1回100円の何でも屋を営んでいる。
 あくまで健全な仕事らしく、エッチな要求や法に触れる依頼は禁止だそうな。
「すごーい、お人形さんいっぱい!」
 様々な種類の人形を前に、花梨は大興奮で大喜び。
「えっとねー、コットンうさぎさんとー、灰うさぎさんとー、乳うさぎさん、絹ねこさん……」
 お父さんやお母さん、男の子に女の子、双子の赤ちゃんにおじいちゃんおばあちゃん。
 それらの人形を次々手に取って、種族名を挙げていく様もとても楽しそうである。
「はじめましてー、ケルベロスの~みねしろ~そーしです、ど~ぞよろしくお願いしまーす」
 嶺城・漱士(お寝坊さん・e42476)は、のんびりした調子で名乗るや、ぺこりとお辞儀した。
 かつては親友を守る為に瀕死の重傷を負ったらしい、明るく心優しい刀剣士である。
「志久花梨です、宜しくお願いします!」
「わたし~お人形さん遊びは下手だから色々と教えてね、花梨ちゃんせんせー♪」
 親しみを込めて語りかける漱士へ、花梨も照れ笑いしつつ頷いて。
「せんせー? えへへ、じゃあ花梨はおばーちゃんの役をやるね、そーしおねーさんはおかーさんか女の子やる?」
 かくて、色んな種類のうさぎやねこ、りす人形を使ってのおままごとが始まった。
「わたくしでよければ、お付き合いいたしますよ?」
 菊地・馨(ボタニカルライフ・e35455)も、和やかな笑顔になっておままごとの参加を言い出た。
 根元の捻れた角が特徴的なジャイアントイランドのウェアライダー。
 性別に囚われない自由な生き方を好み、自分との対話を楽しんで多くの時間を本に費やす。
 間延びした口調ながら普段は多くを語らず、語学と家庭菜園が趣味だとか。
「おにーさんも遊んでくれるの?」
「ええ。わたくしも皆さんと同じで、花梨さんのお見舞いに参りましたから」
 丁寧に説明する馨へ、花梨はうさぎのお父さんを手渡した。
「おにーさんはおとーさんね! おばーちゃんとおかーさんのイタバサミよ!」
「板挟みですか……よくそんな言葉をご存じでしたね?」
「いつもおとーさん言ってるから!」
「こちらのカイロスにはどんな役が良いでしょう」
「じゃあ赤ちゃんね、夜泣きいっぱいしてね!」
 赤ちゃん人形を渡されたカイロスも、状況を理解しているのかベッドの上で人形を小刻みに振っていた。
「じゃあ、おままごと始めるよ? ……ちょっとうさ恵さん、デパートへ買い物へ行きますから荷物持ちに来てくださらない?」
 花梨がおばあちゃん人形をコツコツ歩かせて言う。
「ああらお義母様ごめんなさい、わたくし夕飯の支度とうさ太の世話で手が離せませんの。荷物持ちならうさ美を連れてって下さいな!」
 阿吽の呼吸とでも言うべきか、花梨の望む返答を瞬時に察したマロンの名演技である。
「おばーちゃん、うさ美、一緒にデパートに行きたいな〜」
「有難ううさ美、誰かに似ず良い子だねあんたは。それに比べてうさ恵さんはいつまで経っても家事の要領は悪いし……ほら、うさ太が泣いてますよ!」
「お義母様おっぱいあげてくれます〜?」
「きーっ! 人を年寄りだと思って馬鹿にして!」
 嫁姑が火花を散らす中、無邪気に纏わりつく女の子役の漱士。まさに一服の清涼剤。
「さてと、煩い婆さんがいなくなったしスポーツクラブ行ってくるわね」
「……こ、こ、こんにちは奥さん、今日もお綺麗で……こんな感じでしょうか?」
 懸命にお母さんの訳ありな知人を演じるのはラズ。
「あっ、あれは課長の奥さん! ……この写真を課長に見せれば、きっと奥さんに愛想を尽かして私に振り向いてくれるハズ!」
 2人の密会をパシャパシャとカメラに撮るのは杏子である。
 ちなみに『デパート役』はエイドが、店員や他の客というモブ役は、進んで裏方に回っている千宙やヨハンが務めていた。
「うさ美! バーゲン会場は3階よ!」
「楽しみだねおばーちゃん!」
「男どもの服なんかバーゲンので充分だからね!」
 エイドが寝そべり、蓋の方へ人形を乗せては、ぐぐぐと頭を上げてエレベーターごっこ。
 何とも体を張っているだけに、花梨は大興奮だ。
「エイドちゃん凄いね!」
 その後もままごとは続いて。
「あー、よしよし、うさ太、いい加減泣き止んで頂戴」
 マロン扮するお母さんが、カイロスの振り振りする赤ちゃんをあやしていたり。
「リス彦! あんたはいつもうさ恵さんの味方して!」
「そんな大声出すなよ母さん……うさ恵も赤ん坊の世話で疲れてるんだよ」
 気の弱いお父さん役の馨が役になりきっていたりと、楽しい時間を過ごした。
 少々妙なシチュエーションであっても、何より花梨が満足そうなのへ安心する8人。
「杏子たちに任せてくれたら大丈夫だからね。花梨ちゃんから、いっぱい元気をもらったから絶対に負けないよ」
 杏子が豊かな胸を張って宣言する。
「そうですよ。花梨さんの病気は必ず治るです。間違いないです」
 マロンも花梨を真剣に励ました。
「病気を治したらもっといっぱい遊べるようになりますよ」
 千宙は柔らかい笑顔を見せて優しく語りかけた。
「花梨ちゃん私もね、頭を大怪我してついこの前までずっと寝たきりだったの。でもね、お医者さんや家族や親友みんなが助けてくれたからこうして元気になれたの」
「えっ」
「私とは違って、花梨ちゃん自身が早く元気になりたいって頑張ってる……必ず治るよ、私達も頑張るからさ」
 漱士は自身の体験談を交え——その上珍しくシャキッと喋って、花梨を勇気づけている。
「ありがとう、おねーちゃん、おにーちゃん! おままごととっても楽しかったよ!」
 花梨はにっこり笑って頷いた。
「頑張って病気治すね!」
 この場にいた全員が個別耐性を得られたのは言うまでもない。


 病魔召喚は、ラズが他班のドクター達とタイミングを合わせて行った。
 すぐに馨や悠乃が花梨を病室の外へ出して、病魔『結核』と対峙するケルベロス達。
「子どもたちは私たちが守るべき未来そのもの、決して病魔の良いようにはさせません」
 早速、悠乃が煌めく流星の尾を引いた跳び蹴りをぶちかます。
 重力の宿った一撃は結核の顔面へ見事炸裂して、奴の機動力を奪った。
「デウスエクスとは違う侵略者、貴方は何か感情はありますか? 仮にあっても成すべき事は一つ、貴方を討つのみです」
 戦闘中もやはりしっかりした物言いになる漱士は、すらりと日本刀を抜いて斬りつける。
 空の霊力帯びし刀身が閃く度に、結核の未だ塞ぎ切らない傷跡を正確にズブズブと抉り広げた。
「あんなかわいい子を苦しめるなんて絶対に許さねぇ!」
 こちらは、戦闘ともなればガラリと口調の変わる杏子。
「絶対に根絶させてやる。おい、もうひと踏ん張りだ。さっさと仕留めんぞ」
 愛用のファントムタスクで結核を滅多斬りにしては火炎弾で全身焼き払い、ついでとばかりに首の骨まで折る悪辣っぷりを——仲間を励ます頼もしさとは裏腹に——余す事なく披露してみせた。
 ビシャアアアアッ!
 結核は目や口から垂れる血をまるでホースの水のように放射して、飛沫感染を図る。
「大怪我をするとか病にかかるとかの差異はあっても、体の自由が利かないのも病床から出られないのもおんなじ、他人事ではないですよね」
 そんな中、漱士は杏子を庇って笑みを浮かべた。
「永く人を蝕んできた重病、その病魔根絶の歴史的瞬間、私も立ち会わせてもらうとしましょうか」
 惜しむらくは、真面目な事を言っていても顔中血塗れなせいで、決意の微笑みに妙な凄味が加わっていた。
「……逃がしてあげません」
 凛とした声音で、メスを一気に何本も投げつけるのはラズ。
 機械の体にすら作用する強力な麻酔薬を塗られた刀身が、結核の胸へぷすりと突き刺さって、強い痺れを全身に齎した。
 エイドも主の意思に忠実に行動、結核の腰へ思いっきり噛みつき牙を立てている。
「予防接種です」
 ヨハンは自身の血液と魔力、薬液で精製した手槍ほどの長さの水晶針を、漱士へぶん投げる。
 体内へ入った水晶針が直ちに細胞を活性化して、様々な解毒作用や免疫力を向上させた。
「ただの幻、されど奇跡」
 認識阻害の魔法によって生まれた幻影で結核の意識を逸らすのは千宙。
 すかさず奴の死角から不意の一撃を仕掛けて、狙い澄ました手刀を白い頭部へ打ち込んだ。
「……貴方様の罪はほおっておけませんね」
 馨が音を鳴らした刹那、稲光は太く鋭く辺りに轟く。
 結核の止まらぬ痺れや鈍った足を罪のように照らし数えて、その症状を尚も重く植えつけていた。
「病魔さんが罹る病気は無いです? ……ならば」
 マロンは惨殺ナイフを手に、結核のネバネバした胴体目掛けて斬りかかる。
「リア病は切り刻む物! ですっ」
 白い腹をバッサリと豪快に斬り裂いて、遂に結核の息の根を止めたのだった。
「やりましたです……」
 正面から返り血を浴びて体力回復しつつ、安堵の溜息を吐くマロン。
 一行はすぐ、別棟に移された花梨の様子を見に行った。
「頑張った花梨ちゃんにプレゼントだよ!」
「元気になったらまた遊びましょうです!」
 杏子とマロンが、花梨の欲しがっていたクリスマスのセットを手渡して、彼女を感激させる。
「ほんとに貰っていーの!? ありがとうおねーちゃん達!」
「杏子はいつも困った人のお手伝いしてるんだ。困った時に呼んでくれたら杏子がいつだって、助けちゃうからね」
「うんっ、ありがとう杏子おねーちゃん!」
「花梨さん、こちらはエイドから、少し早いですが快気祝いを」
 ラズはエイドの中に忍ばせていたうさぎのキーホルダーを取り出す。
「エイドちゃんもありがとう! みんな本当にありがとう! わたし、ぜったい元気になるからね!」

作者:質種剰 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年12月14日
難度:やや易
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 6/キャラが大事にされていた 2
 あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。