選ばれた男、頂点を目指すのはエリートの宿命だ

作者:ほむらもやし

●発端
 ここは天王山の麓のあたりに位置する、蒸留施設を備えた工場。
 色づいた木々は鮮やかさを増し、冬の訪れを告げるように散り始めている。
 さて、レンガ造りの建物が並ぶ、広大な敷地の片隅、誰も来なそうな場所で、その男は、いつものように楓の樹に体重を預けながらメモ帳を開く。
 男の名は鷹山正晴、この工場の若き製造部長、目標達成の為なら手段を選ばないやり口は鬼と恐れられている。
「輸出も好調だ、この調子なら過去最高益を出せそうだ。問題は原酒か……」
 無いものは無い、他所から持ってくるか、設備を増強するか、考えを纏めなければならなかった。
「いい男や、君に決めた」
「誰だ——」
 言いかけて、言葉を詰まらせた正晴は背を向けて逃げる。
 あからさまに不審な褐色肌の女。季節はずれの露出度の高い踊り子の衣装を纏い、周囲に焔をちらつかせている様はどう考えても普通ではない。
「流石に察しがいいわね。やはりエリートはそうでなくっちゃ」
 女は炎彩使いのシャイターン、赤のリチウ。ゆっくりと呟きながら、走り続ける正晴の背中を狙うように掌を向ける。
 次の瞬間、正晴の身体は橙色の輝きに包まれる。悲鳴を上げる間も無く肉体は灰と消える。
 そして、代わりに現れたのは三メートルはあろうかという、白銀の鎧を纏った巨躯。
「美しい。やっぱり、エインヘリアルは騎士が似合うの。さぁ、選ばれた騎士として、その力を示すんだよ」
 だが、生まれたばかりのエインヘリアルは力を示そうにもグラビティチェインが枯渇状態にある。
 ぎこちない動きを見せる、正晴——エインヘリアルに向かって、赤のリチウは人間を殺してグラビティチェインを手に入れれば、君は完全になれると告げて、姿を消す。
 果たして、正晴はグラビティチェインを求めて歩き始める。
「私は優れているから、勇者に導かれたのだろう。ならば、人間どもが糧となるのは当然だ」
 その向かう先には、彼がエインヘリアルになる前、働いていた場所がある。

●依頼
「新たに炎彩使いと呼ばれるシャイターンが動き出して、エインヘリアルを作り出しているのだけど、急ぎ対応をお願いできるかな?」
 炎彩使いとは、名前の頭に色名を冠した5人組。メンバーの各々が、死者の泉の力を操り、その炎で燃やし尽くした男性を、その場でエインヘリアルにすることができるらしい。
 今回の事件の黒幕は、炎彩使いのシャイターンが一人、赤のリチウ。
 依頼で撃破するのは、エインヘリアルは蒸留所の製造部長であった、鷹山正晴氏だと、ケンジ・サルヴァトーレ(シャドウエルフのヘリオライダー・en0076)は告げた。
「エインヘリアルとなったばかりの正晴氏は、現在、人間時代の同僚や部下を殺して、グラビティチェインを得ようとしている。これを撃破し、殺戮を阻止するのが、今回の依頼の目的になる」
 赤のリチウの足取りは分からないから、エインヘリアルの撃破に集中して欲しいとケンジは念を押した。
「正晴氏はゾディアックソードを使いこなす他、相手を操り同士討ちさせる術を保有しているから、気には留めて置いたほうが良いと思う。それから、現場となる蒸留所だけど、建物の中には作業員が居るけれど、屋外で作業をしている人は皆無だから、人払いなんかは気にせずに戦った方が良いだろう」
 安全に配慮したつもりの非戦闘グラビティによって、守るべき人たちが、安全な建物から外に出てしまい、戦闘に巻き込まれれば、本末転倒だ。
「あと、言いにくいことだけど、エインヘリアルとなった正晴氏に殺人を思いとどまらせることは不可能だ。手段を選ばずに自分の評価を高めてのし上がって来た男だし、今度はエインヘリアルとしての出世を目指している」
 性格が悪い者でも、人間であったら救いたいと考えるのは人情だ。
 しかし正晴氏はもう、人間ではなくエインヘリアルだ。だからもう、救いようが無い。
 もはや定命の者に向ける眼差しは他のデウスエクスと同じで、もう僕らとは根本的に価値観が違う。
「だから、お願いする。確実に殲滅して下さい」
 ケンジはあなた方に、強い目線を向けると、出発の時が来たと告げるのだった。


参加者
浅川・恭介(ジザニオン・e01367)
神寅・闇號虎(想いを刃に心は包み込み・e09010)
山田・太郎(が眠たそうにこちらをみている・e10100)
伊・捌号(行九・e18390)
四条・玲斗(町の小さな薬剤師さん・e19273)
マルレーネ・ユングフラオ(純真無表情・e26685)
加藤・光廣(人生ベテランの新米ケルベロス・e34936)
白波・竜哉(病竜・e36866)

■リプレイ

●暖かな秋の午後
 外から見れば稼働しているのかいないのか分からないほどに静かな工場。
 その片隅から巨大な鎧の騎士が動き始める。これが今回、エインヘリアルとなった男のなれの果てであった。
「ほいほい、ドロップアウトコース前進中の会社員様に最後通告しに来たっすよー?」
「何だ?! 貴様ら!!」
 伊・捌号(行九・e18390)の声が響くと同時、エインヘリアルは迫り来るケルベロスたちの姿に気がついた。
「はあい、自称エリートさん。工場に行くなら私たちを倒してからにしなさい」
 マルレーネ・ユングフラオ(純真無表情・e26685)は冷ややかな声を上げながら、ケルベロスチェインを放つ。
 精神によって伸びる鎖は、咄嗟の動きで横に跳ぶエインヘリアルを追うが、今一歩及ばない。
 直後、地面を打ち付けた鎖の音と、捌号のブレイブマインの大爆発が、戦いの始まりを告げる号砲となって轟いた。
 それと前後してエイトと名付けられた、ボクスドラゴンが飛び立ち、加護を与える中、敵に突っ込んで行くのは、神寅・闇號虎(想いを刃に心は包み込み・e09010)だった。
「この星に生きる者の敵となった今、お前は地獄に送られるしか無い」
 抜き放ったナイフの輝きがエインヘリアルの鼻先を掠めるが、映し出されるトラウマに動じることは無かった。
「地球の平和を脅かす敵は、俺が斬り捨てる。山田真刀流山田太郎、推して参る」
 問答無用とばかりに、山田・太郎(が眠たそうにこちらをみている・e10100)は言い放った。
 いろいろと思う所はあったが、目の前の脅威を打ち払うことが優先と気合いを入れる。
「さて、お勤め頑張りますか。ギシャシャ」
 白波・竜哉(病竜・e36866)は、景気づけの一杯を飲み損ねた、加藤・光廣(人生ベテランの新米ケルベロス・e34936)の脇を駆け抜けて、敵に近づくと、炎を纏った一撃を叩きつけた。
 次の瞬間、それは敵のかざした篭手に阻まれて炎を散らせる。
「こいつ、かなり強いぜ、加藤の旦那」
 ギザ歯になった口で言い置いて、竜哉は反撃に備えるように刃を構え、光廣の方は不機嫌そうに瓶を投げつけると、攻撃の確実性を高めるため、己の直感力を研ぎ澄まして、集中力を高めた。
「俺もケルベロスの端くれだ、そんなでも倒せば少しは名を上げられるかもな……倒せるものなら、だが」
 いくら口では強がってみても、攻撃しなければ勝負にならないし、当てないことにはダメージを与えられない。多少のエフェクトを重ねた所で、確実に当てられるとは言えない。
 生み出されたばかりのエインヘリアルとはいえ、一対一で見れば、力量の差は圧倒的。
 バラバラに各自が仕掛ければ各個撃破の憂き目を見るのは確実な状況であった。
「エリートは羨ましいけど、才能とか、努力とか、努力とか、努力が、面倒臭い。僕は平凡ケルベロスでいいや」
 浅川・恭介(ジザニオン・e01367)は、自身に向けて祝福の矢を放つ。それと前後してテレビウムの安田さんが放った閃光が敵の鎧を照らし、微かなダメージを刻む。
「なんとたわいない。こんな連中にすがりついてしか生きられない、人類とはまったく度し難い存在だ」
 吐き捨てると同時、無造作に振るわれた刃の一閃がテレビウムを両断して、戦列を離脱させる。
 閑静な雰囲気の工場に、刃をぶつけ合う高音が響き渡り、重量物を叩きつける衝撃が地面を揺さぶる。
 異変に気づいた作業員、職人たちが建物の外に出てこないかと、四条・玲斗(町の小さな薬剤師さん・e19273)は不安を抱いていた。姿を見せる人は居ない、それでも注意を向け続ける。被害は最小にしたいから、同時に敵の逃走も警戒する。逃げられれば作戦は失敗に終わってしまうから。
 意識が分散してしまったせいか、玲斗の攻撃はわずかに精彩を欠いた。そして、それを軽く躱したエインヘリアルは自らの力に自信を深める。

●攻勢へ
「ちょっとちょっと、なに調子乗ってんすか?」
 そんな折り、直上から、捌号の声がして、次の瞬間、エインヘリアルの頭にガツンと衝撃が走る。刹那の意識の暗転、ダメージはさほどでも無かったが、メディックからの攻撃は、エインヘリアルの慢心に冷や水を浴びせた。
「私もグラビティ・チェインが欲しいのでな。いつまでも遊んでいるわけには行かないのだよ」
 鋭く言い放ち、エインヘリアルは星座の輝きを帯びた剣を薙ぐ。
 捌号の前に飛び出たボクスドラゴンが斬り飛ばした、エインヘリアルは舌を打ち鳴らし、続く動きで、遅れて突っ込んで来た光廣を軽くいなして、その余勢のままに、恭介の幼い身体を裂く。
「こっちか!? いや、そこか!?」
 瞬間、恭介の目の前が血の赤色に染まる。莫大なダメージは死を連想させるほど、間髪を入れずに、激昂の叫びと共にシャウトを発動して、自らを癒し、そこに玲斗の緊急手術が重ねられる。
「貴様に獣の拳が見えるか?」
 闇號虎が振りかぶり、突き出す拳の一撃が速度と重みを増しながら、受け止めようとしたエインヘリアルの掌に衝突して火花を散らし、それを好機と見た、マルレーネは黒色の魔力弾を撃ち出しつつ、問いかけを投げつける。
「ロクに戦う力の無い弱者を一方的に攻撃するのが、弱いところから攻撃するのが、エリートなの?」
 瞬間、拳を止めたのとは逆の手で、エインヘリアルは魔力弾をたたき落とす。だが、黒い煙が立ち上がり、エインヘリアルは刹那の悪夢を見せつけられる。
「知らんな。愚か者の手本になるのがエリートの役目だ。勝てるように戦うのが当然だろう」
「あら、エリートって目の前の脅威と獲物、どちらの優先順位が高いかわからないの?」
 言葉を返そうと顔を向ける、エインヘリアルの側面を狙った、太郎の電光石火の蹴りが炸裂し、急所を貫いた。
「ぐわっ!」
 想像を大幅に超えるダメージに、エインヘリアルは苦痛の呻きを上げる。
 機を逃さずに、死線を踏み越えて来た、竜哉の絶空斬が傷口をなぞる。
「エリートってもこんなもんか。楽勝だな。ギシャシャ」
 次の瞬間、刻まれていたバッドステータスが花開き、エインヘリアルの構えは攻めから守りを重視へと豹変する。
「俺は酔ってる方が強いんだがね、そうも言ってる場合じゃねえな」
 光廣が低いけれど良く通る声で言って、高速の蹴りを繰り出す。受け流そうとしたエインヘリアルの身体が揺らいで蹴りは直撃する。見えない衝撃に貫かれた急所から広がる痺れた感覚がエインヘリアルの動きを一層鈍らせた。
 重ねられたパラライズから逃れきれずに、攻撃の動作を阻まれるエインヘリアル。
 再び狙われると警戒していた、捌号はニヤリと笑むと、ローラーダッシュの火花を散らしながら、敵との間合いを一挙に詰める。
「はい、どーもいらっしゃいっす」
 追い払おうとする、エインヘリアルの腕の動きを逃れて、懐に滑り込むと、炎を帯びた足払い、続けて跳び上がり、脳天に踵落とし食らわせる。次の瞬間、エインヘリアルの巨躯は炎に包まれる。
 エインヘリアルにとっては、攻撃さえ当てれば、確実に落とせる捌号に引っかき回されたことが堪らなく屈辱であった。灰の髪を揺らして離れてゆく、見るからに不健康そうな女の後ろ姿に、エインヘリアルは人間、鷹山正晴の死別した妻の面影を思い起こす。
(「死すべき定めを持つ人間特有のくだらない感傷だ。実に胸くそが悪い」)
 度し難き記憶だと一笑に付すエインヘリアルだが、心が揺らいだのも事実、そんな隙が見過ごされるはずは無い。
「貴方が消えてもこの工場は続いていく。別の誰かが貴方の後釜につくだけだ」
 だから早く滅びて下さい。恭介はドラゴニックハンマーを砲撃形態と変えると、諦観を孕んだ声を上げる。
「大きな組織の中では、多少の優秀さなんて、すぐ忘れ去られる。貴方だって、本当は使い潰されていたのではないですか?」
 その言葉がエインヘリアルの耳に届くか届かぬかのタイミングで、竜砲弾が命中して巨大な大爆発が起こる。
 巨大な火球が爆ぜて、爆炎が倉庫の壁の間を吹き抜ける。もし外に出ている者がいれば大変なことになっていたかも知れないが、異変を察知した作業員たちは、既に建物の扉を固く閉め、窓から離れた位置に避難している。
「この程度で、倒れるはず無いだろうな」
 残り火がくすぶる灰色の煙の中に浮かび上がる大きな影。それを目がけて突っ込んで行った、太郎の渾身の右ストレートが決まると同時、巨大な影が後ろに飛んで煉瓦の壁に衝突する。
(「大局は決したみたいね。念のため、逃走も警戒しないといけないかしらね」)
 癒しに使うと決めていた力を、攻め手に変えて、玲斗も攻勢に出る。月の如きカーブを描く斬撃が辛うじて形を保っていた鎧を深々と傷つけて、重力に逆らえなくなったパーツが、ガランガランと寂しげな音を立てて落下する。
「貴様を喰らう! 花鳥風月!!」
 自然の万物に向けて、闇號虎は祈りを呟くと、次の瞬間、拳、脚、自分がもつあらゆる武器を、敵を目がけて、ただ振り下ろし、蹴りかかり、殴りかかり、斬りかかり——、力の使い方を知らない幼き猛獣の如き暴力の乱舞が、それを阻もうと繰り出されるエインヘリアルの拳と剣とぶつかり合って火花を散らす。
 いつまでも続くかに見えた攻撃と防御の応酬だったが、突然強い水瓶座の光が煌めいて、闇號虎の身体が後ろに吹き飛んだ。
「獣の拳を見切ったと言うのか?」
 驚きを持って、敵を睨み据えた、闇號虎が立ち上がった瞬間、痺れるような感覚と共に強烈な暗示が襲いかかって来る。
「あれあれ、なに、俺はまだ本気を出していない、とか、俺が本気になればお前たちなんか一発だ、とか言い訳して逃げちゃおうとか思ってない? エリートが?」
 言い放って、マルレーネが放ったケルベロスチェインが、巨躯を締め上げる。
「誰が逃げるだって? こんなもの!」
 力任せにケルベロスチェインを引きちぎり、エインヘリアルは間合いを広げようとするが、ガントレットのジェット噴射の加速と共に超高速で飛んでくる、光廣の拳に為す術もなく打ち据えられる。
「莫迦な、貴様らのような出鱈目なやり方が、上手く行くはず無い!」
「想定外の事態ってか。ギシャシャ」
 ギザギザの歯を出して笑うと、竜哉は超硬化した爪をエインヘリアルの背中に突き刺した。
「誰か、闇號虎の治療を頼む、ギシャシャ」
 ——聖なる聖なる聖なるかな。届きたまえや、我が祈り。
 間も無く、捌号の捧げた祈りが、闇號虎を暗示から解き放ち、身体に残っていたダメージも帳消しにした。
「はい、どーぞ。催眠なんて、今どき流行んないっすよね。え、ひょっとして切り札とか思ってたっすか?」
「……」
 図星を付かれた、エインヘリアルは言い返すことも出来ず、脱力したように、両膝を着いてうな垂れる。
「いけ! コピーたち!」
 そんなタイミングで、恭介の声と共に、一等最初にリタイアしたはずの、テレビウムの山田さん、の複製が、大きさも50センチほどから10メートルほどまで様々、大量に出現する。
「ぎゃああああ!!!」
 直後、断末魔の悲鳴が轟く。
 オリジナルの仇討ちとばかりに、山田さんのコピーたちは、エインヘリアルに攻撃を開始した。
 気が済むまで攻撃したかどうかまでは分からないが、暫くして、エインヘリアルの声がしなくなると、コピーたちは動きを止め、大爆発を起こす。
 爆発の火球の中で、エインヘリアルは崩れ落ち、残り火に包まれた巨体も急速に小さくなって行く、そして炎が消えた後には何も残らなかった。
 それを以て、8人はエインヘリアルを撃破し、戦いに勝利したことを確信した。

●戦い終わって
「これにて一件落着、ってか」
「そう見て間違いないだろうな。ま、この蒸留所はしばらく混乱するだろうが、また美味い酒を造ってくれると嬉しいね」
 元の表情に戻った竜哉の呟きに、光廣が応え、静けさが戻った工場の敷地を見渡した。
 戦いの爪痕は、ヒールを掛けただけで消え去っており、ついさっきまでここが戦場だったとは、誰も信じられない状態に戻っていた。
「で、今回の事件の顛末は、だれが説明するのかしら?」
「そうですね……」
 この工場にとっては、製造の責任者を失う大事件だから、慎重に話さないといけないと、玲斗が口にすると、恭介は頷きを返しつつ、難しそうな顔をして、暫し。
「僕よりも、玲斗さんが適任です」
「やっぱり、そうなるかしらね。余計なことは言わないよう、気をつけるわね」
 エインヘリアルになって大暴れしたとは言っても、鷹山正晴氏は被害者だ。説明の仕方次第で、さらに多くの人を不幸にしてしまう可能性があることを彼女は理解している。
「ま、そういうことでもう良いかな。俺は野暮用があるから、後は頼んだぜ」
 どうやら近くにこの工場の製品の直売所があり、レアものが手に入るらしい。そう上機嫌に言い置くと、光廣は軽い足取りで歩き出す。
「まあ、自分はあったかいおしるこがあればいいっすから」
 そう呟くと、捌号はどこからともなく、あったかいおしるこを取り出すと、口に含んだ。
 とてもあたたかくて、心も体も幸せになれるような気がする。
「よかったら、私にもいただけるかしら? これからもうひと仕事あるからね」
 受け取った、おしるこを食べて、玲斗は穏やかに頷いて、そして空を見上げた。
 空は青く、果てしなく青が続いているように見える。
 だけど、いつまでこんな事件が続くのか、その答えを見いだせないまま、覚悟を決めると、玲斗は事務所を目指して歩き出すのだった。

作者:ほむらもやし 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年11月30日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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