ゴキブリが来る

作者:紫村雪乃


「きゃあ」
 悲鳴をあげ、少女が足をとめた。
 その足元。小さな黒点があった。ゴキブリである。
「気持ち悪いよお」
 嫌悪に少女は身を震わせた。てらてらと黒光りするその姿は見るだけで肌に粟が生じるほどだ。
「あはは」
 可笑しそうに嗤う声が響いた。声の主は緑の髪の女である。手には大きな鍵を持っていた。そして、女は少女の心臓を鍵で貫いた。
「私のモザイクは晴れないけれど、あなたの『嫌悪』する気持ち、分らなくもないね」
 女――第六の魔女・ステュムパロスは倒れた少女を見下ろした。と――。
 すう、と少女のそばに影が浮かび上がった。
 二メートルを超す巨躯は人のものに似ていた。が、人ではない。それはぬらぬらと黒光りする鎧のようなものを身にまとっていた。顔は昆虫と人を混ぜたよう。人型のゴキブリであった。


「皆さんには苦手なものとかありますか? ゴキブリとか嫌いな人は多いみたいですね」
 セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)がケルベロスたちにむかって口を開いた。まさに、そのゴキブリの化物が現れたのである。ゴキブリへの『嫌悪』を奪い、事件を起こすドリームイーターがいるようなのだった。
「『嫌悪』を奪ったドリームイーターは姿を消してしまっていますが、『嫌悪』を元に新たなドリームイーターが具現化されてしまいました。人型のゴキブリです」
 嫌悪にセリカは身震いした。小さなゴキブリでも気持ち悪いのに、それが人型となって襲って来るのだ。
「怪物型のドリームイーターによる被害が出る前に、このドリームイーターを撃破して下さい。倒す事ができれば、『嫌悪』を奪われてしまった被害者も目を覚ましてくれるはず」
 出現するのは被害者である少女の家の近くの裏路地。路地といってもかなり広いので戦闘に支障はないはずだ。ゴキブリを嫌悪している様子を見せていれば敵の方から現れるだろう。
「ドリームイーターの武器は素速い動きです。それと怪力。さらに全身から分泌する油をブラックスライムのようにふるいます」
 言葉をきるとセリカはケルベロスたちを見回した。
「気持ち悪い敵だと思いますが、撃破を。皆さんなら大丈夫です」


参加者
陶・流石(撃鉄歯・e00001)
クリームヒルデ・ビスマルク(自宅警備ヒーラー天使系・e01397)
燈家・陽葉(光響射て・e02459)
ラピス・ウィンドフィールド(天蓋の綺羅星・e03720)
盟神探湯・ふわり(悪夢に彷徨う愛色の・e19466)
ユーディット・アルニム(装甲砲士・e29597)
斧琴・きく(大正浪漫アンチノミィ・e32507)
園城寺・藍励(冥府と神光の猫・e39538)

■リプレイ


 寒風吹く夜の街角。
 街頭の光に八人の男女の姿が浮かび上がった。
「屋内を駆け巡る『黒い流星』の異名を持つGの姿ですか」
 嫌悪の滲む声が流れた。発したのは八人中の一人。二十五歳の娘であった。
 とはいえ、一見したところ、そうは思えない。儚げさえ感じさせる可愛らしい容姿は十代の少女のそれだ。
 彼女の名はクリームヒルデ・ビスマルク(自宅警備ヒーラー天使系・e01397)。ケルベロスであった。
「G?」
 首を傾げ、ラピス・ウィンドフィールド(天蓋の綺羅星・e03720)はすぐにうなずいた。
「ゴキブリのことですね」
 ラピスはいった。深窓の令嬢を思わせる美しい少女である。先にいくほど藍色になる綺麗な銀髪。精緻に作りこまれた人形のような容姿。ミニスカートから覗く脚はすらりと細く長かった。
「ゴキブリを嫌いな人って……多いと思うんですよね。あの黒光りする姿に出会うと悲鳴上がります……気持ち悪くて」
「確かに気持ち悪くはあるがな」
 二十歳半ばほどの娘が苦く笑った。冷然として、落ち着いた物腰の娘だ。が、紅色の瞳には物騒な光がやどっている。
 娘――陶・流石(撃鉄歯・e00001)は笑みを消すと、続けた。
「それよりも厄介なのはタフさと素早さだ」
「確かにすばやさは厄介だ」
 ユーディット・アルニム(装甲砲士・e29597)とい名の娘がいった。こちらは流石よりも冷然とした娘だ。美しさも非人間的ですらある。瞳は紅玉のように無機質な光を放っていた。
「Schabenか。ヒトより敏捷な存在に驚きおののくのは、生物として当然の反応だ。ゴキブリに罪はないが、個人的に好きこのんで眺めるような存在ではないな。もちろん、ドリームイーターを放っておく訳にはいかないが」
「そう」
 華奢で小柄の少女がうなずいた。色の白い可愛らしい少女である。が、その過去は悲惨であった。
 初めて出来た友をデウスエクスから守るため、彼女――園城寺・藍励(冥府と神光の猫・e39538)は鎧装騎兵になった。が、発症した狂月病のために友を失ってしまったのである。
「希望の未来を信じる人々のためにも、退く訳には、行かないよね……」
 その過去を乗り越えて藍励はいった。そして、ところで、と続けた。
「素早く動くものって、本能的に追いかけたくなるよね……」
「犬?」
 優しげな顔立ちの娘が思わず口を開いた。彼女自身、あまり素早く動くものを追いかけたいとは思わない。
 その娘の名は斧琴・きく(大正浪漫アンチノミィ・e32507)といった。濡れたように艶やかな長い黒髪が特徴的で、可憐な顔立ちのせいか十代の少女にしか見えない。
 きくは微笑すると、
「気持ち悪ぅい敵さんが現れましたようで……」
「うん。ゴキブリは触れなくもないけど、できれば触りたくないよね……汚い印象しかないし」
「凡そ人が嫌悪するものの代表格じゃないかな……」
 日溜まりのような笑みを消して、燈家・陽葉(光響射て・e02459)という名の少女がつぶやいた。
 この陽葉という少女であるが。よく輝く金色の瞳のせいもあるが、まるで屈託などないように見えた。が、違う。彼女は家族をデウスエクスに殺された過去をもっていた。屈託がないはずはないのだが、そうは感じさせぬ明るさを身にまとわせた少女である。
「それだけじゃない」
 流石は顔をしかめた。
「ゴキブリの都市伝説。嫌でもローカストどもを思い出しちまうんだ。ちなみに苦手なヤツってどんくれぇいんのかね。怯むくれぇ苦手ならきっちり距離空けとけよ。その分あたしが前に出っから」
 ニッと笑うと、流石は足をとめた。
「このあたりでいいだろう。そろそろ始めるか」


 街灯もない路地裏。
 ライトの光に八人の女性の姿が浮かび上がった。いうまでもなくケルベロスたちである。
「あっ」
 小さな悲鳴があがった。発したのはラピスである。その足元を黒い小さな虫がはしった。ゴキブリだ。
 陽葉が露骨に顔をしかめてみせた。
「ゴキブリだよ。気持ち悪い。黒光りしてる体とか、妙に素早いカサカサした動きとか……」
「おねーさんも、アレみたらキャーキャー逃げ出して殺虫スプレーでスナイプするレベル」
 クリームヒルデが頭を振った。
「新聞攻撃は後処理が大変……新聞で叩き損ねて、新聞に取り付いたGが手元に駆け上がって来るときは……時間が凄くスローに感じました」
 ため息をつくと、クリームヒルデは顔を伏せた。
「Gって自然界――特に屋外で生活する種類は、結構綺麗好きみたいな話を聞いたかも。よその国には十センチ近いでっけーのや、緑色とか綺麗な色の種類のも居るそうですし、流石、人類が滅びても生き残る種と言われる生命力と多様性ですの」
「一説には人類が滅んでも生き残る生物だとか……それくらい生命力あるって意味なんでしょうね」
 ラピスの声に感嘆の響きが滲んだ。するとユーデットがゴキブリを目で追いつつ、いった。
「小さくて素早い虫――この手の大型のものは、逆にゴキブリの天敵となってくれるのだが、つまりそれらはゴキブリに輪をかけて怖いわけだ」
「ゴキブリさんって」
 八人めのケルベロスが屈み込んだ。夜目にも鮮やかなピンクの髪に紫の瞳。人形のように綺麗な少女だ。
 少女――盟神探湯・ふわり(悪夢に彷徨う愛色の・e19466)はその名のとおり、ふわりと微笑んだ。
「早くて怖いかもだけどー、良く見たら可愛いかもなの! ねぇ、ふわりといーっぱい遊んで欲しいの。皆ゴキブリさんの事は嫌いかもだけど、ふわりは愛しあげるのー!」
 ふわりはいった。すると他のケルベロスたちは顔を見合わせた。ゴキブリにすら愛を与えるふわりという少女は何者なのだろう。
 その時だ。足音がした。
 はじかれたようにケルベロスたちは振り向いた。そして、見た。ライトの光に浮かび上がった異形を。
 それはぬらりとした黒光りする外骨格を備えたような異形であった。ドリームイーターだ。ゴキブリの外観をもつそれは人に似た顔を備えていた。ガラス玉のような目がじっとケルベロスたちを見つめている。
「え、あれが……ゴキブリ?」
 藍励は目を見張った。
「いや……うん、ちょっと、想像してたのと違うから。なんというか、うん、気持ち悪いを通り越した感じ……?」
 藍励はいった。人型のゴキブリはあまりに異質で、かえって嫌悪感が薄い。が、それ故にこそ不気味であった。
「こんにちはぁ、いい天気ですねぇ、なぁんて。ちょっと私たちと遊びません……?」
 誘うようにきくは足を踏み出した。好きなのではない。むしろドリームイーターを嫌悪していた。その嫌悪感にきくは興奮しているのである。
 その興奮は性的なものに似ていた。生きているという感覚がする。
 その時だ。光の粒子が乱舞した。クリームヒルデが放った光子である。包まれたケルベロスたちの肉体が賦活化された。
 刹那である。ドリームイーターが動いた。疾風のように地を駆け、ラピスに襲いかかる。
 咄嗟にラピスは腕でガードした。直後、衝撃。ラピスは地を削りつつ後退した。
「くっ」
 激痛にラピスは呻いた。腕の骨が砕かれてしまっている。恐るべきドリームイーターのパンチの威力であった。


「てめえ」
 流石が脚をはねあげた。刃のごとき鋭い蹴りをドリームイーターにぶち込む。
 鋼と鋼の相博つ音が響いた。とてつもない衝撃の炸裂。それは爆発のように空間を震わせ、衝撃波は砂塵を巻いて辺りを席巻した。
 今度はドリームイーターが足で地を削りつつ、後退。それを追うように陽葉が跳んだ。流星のように空を舞い、ドリームイーターに蹴りを放つ。
 その瞬間、ドリームイーターの身を包む油が変形した。巨大な顎になり、陽葉の身を噛み裂く。
 と、ドリームイーターの身が揺れた。炎をまとったライドキャリバーが激突したのである。
 顎から逃れた陽葉が地に落ちた。それを見もせず、ドリームイーターは拳を振り下ろし、ライドキャリバーを粉砕した。
「Nicht bewegen!」
 ユーデットの身が消失した。そうとしか思えぬ機動。音速を超える速さでユーデットは襲った。一撃を叩きつける。
「ギギ」
 ドリームイーターはよろけた。その隙をつくように動いたのは二人である。ふわりとクリームヒルデだ。
 クリームヒルデは真に自由なる者のオーラを放った。ラピスを癒す。
 ふわりはブラックスライムを捕食モードに変形し、ドリームイーターを襲わせた。が、するりとドリームイーターは躱した。あらあ、とふわりが目を丸くする。
「やっぱり速いのー!」
「それならもっと速く攻めればいいのですわぁ」
 きくが跳んだ。空気のみを足場として舞う。その美麗な姿は天女を思わせた。
 流星の威力を秘めた蹴撃。さしものドリームイーターも衝撃に吹き飛んだ。地を転がり、止まる。
 そのドリームイーターを追ってラピスが迫った。超音速のパンチをぶち込む。
 さらに藍励は砲弾を撃ち込んだ。爆煙にドリームイーターが包まれる。と――。
 爆煙を貫いて槍のようなものが疾った。速い。超人的な反射能力をもつラピスにも避けきれなかった。
 槍はドリームイーターの黒油が変形したものであった。まるでバターのように易々とラピスを串刺しにする。が――。
 次の瞬間、槍と化した黒油が切断された。藍励のビブロストバスター――惨殺ナイフの一閃だ。ラピスがばたりと地に落ちる。
「まだだよ。ゴキブリがしぶといのは知ってるんだから」
 藍励はさらに刃を舞わせた。疾る銀光は雷のごとき亀裂を刻む。
「ギギ」
 ドリームイーターが跳び退った。着地と同時に疾走。
「逃がしませんよぉ」
 きくの掌から渦巻く氷嵐が噴いた。が、ドリームイーターをとらえることはできない。
 地を滑るように疾走したドリームイーターは一瞬でケルベロスたちの背後に回り込んだ。きくを襲う。
「Widerlich!」
 ドリームイーターの眼前、ユーデットが立ちはだかった。ドリームイーターの一撃を受け止める。衝撃でユーデットが吹き飛んだ。
 刹那だ。漆黒の奔流が地を疾った。
 それは鎖であった。まるでそれ自体に意思あるもののように鎖はドリームイーターの足に巻き付いた。
「今度は捕まえたのー」
 鎖を噴出させたふわりが微笑んだ。反射的にドリームイーターが動く。が、鎖はそれを許さなかった。
「ふわりの鎖は頑丈なのー」
 ふわりが叫んだ時、光の粒子が辺りを席巻した。クリームヒルデだ。これで仲間の潜在能力が再び賦活化されるはずであった。
 その光幕を破って二人のケルベロスがドリームイーターに肉薄する。手の爪を超硬化し、流石が手刀を突き入れた。陽葉は摩擦熱で赤熱化した蹴りを放つ。
「あっ」
 呻く声は誰が放ったものであったか。流石と陽葉が黒い奔流に包まれている。引き裂かれた彼らの肉体から血がしぶいた。
「ギギ」
 ドリームイーターが鳴いた。笑ったのである。
 その時だ。ドリームイーターの懐にラピスが飛び込んだ。
「天空よりラピスが命ず、蒼き風よ来たれ!」
 ラピスが掌を突き出した。一瞬間で青い風が彼女の掌で渦を巻く。それは超高密度の空気の渦流であった。
「ぬんっ」
 ラピスが風の渦をドリームイーターにぶち込んだ。解放された渦は無数の真空の牙と化してドリームイーターを切り裂いた。乱れ散るのはドリームイーターの外骨格である。
「そろそろお遊びはおしまいですわよぉ」
 間合いを詰めたきくが掌をのばした。膨大な螺旋の熱量を秘めた掌を。
 瞬間、黒い流動体がきくの眼前を遮った。彼女の掌の触れた部分がはじける。
 続けて藍励が襲った。スピリチュアルレイド――エクスカリバールを叩きつける。
 咄嗟にドリームイーターは腕で防いだ。規格外の破壊力をもつ藍励の一撃にぐしゃりとドリームイーターの腕がひしゃげる。
「腕一本、もらった――あっ」
 藍励の背から不気味なものが突き出ていた。槍の穂先に似た漆黒の塊である。
 槍を引き抜きつつ、ドリームイーターは後退した。滑るように距離を開ける。
「なんてことするの!」
 クリームヒルデは怒声を放った。そう彼女は怒っているのである。
 とらわれることのない魂をクリームヒルデは開放した。それは自由な風に似ていた。吹きくるまれた藍励の傷が見る間に癒着していく。分子レベルによる再生であった。
「ギギ」
 ドリームイーターが地を蹴った。縦横無尽の機動。さすがのケルベロスにも速すぎる疾走であった。
「わたしが相手だ」
 ラピスが跳んだ。重く鋭い蹴りを放つ。一瞬にして彼我の間合いが詰まった。
 誰が想像し得ただろうか。ラピスの蹴りが空をうとうとは。
 わずかな身動ぎで蹴りを躱したドリームイーターが無防備な藍励に拳を叩きつけた。対するラピスの顔には笑みが浮かんでいる。これが彼女の狙いであったのだ。パンチの衝撃にラピスの身体が地に激突――いや、激突したのはユーデットだ。ラピスを庇ったのである。
 刹那、ドリームイーターの背後に影が舞った。陽葉である。猛禽のごとく襲い、彼女もまた蹴りを放った。疾るつま先にやどる爆発的な熱量が光をおび、空間に亀裂を刻んだ。
 爆裂。
 そうとしか思えぬ衝撃の乱舞。ドリームイーターの背がはじけた。
「ぅあ気持ち悪っ。足の下でなんか潰れた……!」
 嫌悪に呻きつつ、陽葉は衝撃を利用して跳び離れた。数メートル離れた地に着地する。
 対するドリームイーターも跳び離れた。いや、離れようとした。が、かなわない。その足にはいつの間にか漆黒の鎖が巻きついていた。
「またまた捕まえたー」
 ふわりがにこりと微笑んだ。天使のような無邪気な、そして残酷な笑みだ。
「おう、目ぇ逸らしてんじゃねぇよ」
 流石の目が赤光を放った。ぎくりとドリームイーターが身を強ばらせる。魔性をも恐れさせる流石の視線を何と評してよいか。
 次の瞬間、流石の拳が消失した。渾身の一撃。拳が風をきる音が響いたのは、彼女の拳がドリームイーターの頭蓋を粉砕した後であった。


 眠りから目を覚ました少女をケルベロスたちが発見したのは、戦いが終わった十五分後のことであった。
「気の毒でしたね」
 辺りの修復を行いつつ、ラピスが声をかけた。周辺は爆撃されたように惨憺たる有様であった。
 ようやく事態に気づいた少女が泣き始めた。無理もない。すると優しくふわりが抱きしめた。甘い花の匂いに少女の落ち着きを取り戻す。どうもふわりという少女には人の心を解きほぐす力があるようであった。
「どうやら大丈夫なようだな。あたしは手を洗って――うん?」
 流石は辺りを見回した。クリームヒルデの姿がない。

 そのわずか後、クリームヒルデの姿は近くのビジネスホテルの中にあった。浴槽の中だ。
 シャワーの湯がクリームヒルデのしなやかな裸身に降り注いでいた。雫がピンク色の乳首から滴り落ちる。そして銀色の翳りを濡らした。

作者:紫村雪乃 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年11月29日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 3
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