マシンガン、ジョー

作者:baron

「しゅっしゅ!」
 廃ビルの中で、男が一心不乱に拳を繰り出して居る。
 ワンツーワンツー、寝ても覚めてもひたすらパンチ。
 壁に貼られた札はどれも汚れているが、唯一綺麗なネームにはジョーとだけ書かれている。
「ひょうっ!」
 時おり思い出した様にポーズを変えるが、正拳突きとか崩拳の差はあってもやはりパンチだけを練習して行く。
 いつも足は止めることなく、延々と同じ姿勢パンチパンチ。
 体力を鍛える時も、シャドーボクシングしながらひたすらパンチだけを繰り出して行く。
 小パンチ・中パンチ・大パンチ?
 ノンノン、彼にとっては全てパンチである。
『お前の、最高の『武術』をみせ……』
「チェストチェストチェストチェスト……!」
 廃ビルの陰から少女が現われた時、気の早い彼は道場破りが来たと解釈して速攻で仕掛けた。
 尋常ならざる雰囲気というだけで、弟子入りとか憧れているとか全てのファクターを取り除き、ひたすらラッシュを繰り出して行く。
『……僕のモザイクは晴れなかったけど、お前の武術……いやパンチはそれはそれで素晴らしかったよ』
 少女は小揺るぎもせずに頭を振ると、傷一つない顔で鍵を男の胸に突き刺してしまう。
 倒れゆく彼の代わりに現れたナニカに対して……。
「お前のパンチを見せ付けてきなよ」
 そういって送り出すのであった。
 男に似たナニカは頷きもせず少女の方を振り向くことなく、町の方へ歩いて行った。


「武術を極めようとして修行を行っている武術家が襲われる事件が起こります。襲われた人はボクサーで、名前はジョーというそうです」
 セリカ・リュミエールが説明を始めた。
 テーブルの上に置いた地図には、廃ビルと昔ブームだったころにボクシングジムがあったとメモが記載されている。
「幻武極が襲って武術家型ドリームイーターを作り出した用ですね。この場合はボクサー型というべきなのでしょうか」
 今回も結局、モザイクは晴れなかったらしい。
 それだけでも問題だが、晴れなかった代わりにドリームイーターを置いて行くので本当に迷惑な奴である。
 なにが迷惑かと言うと、彼女の作り出す武術家型ドリームイーターは理想を体現しているだけに相当な強さらしい。
「先ほどボクサー型のドリームイーターと言いましたが、手はひたすらパンチを繰り出し、足は常に移動を続けます。どれもシンプルですがかなり強力なパンチだと覚えておいてください」
 あくまでパンチなので地が割れたり空は裂けたりしない。
 だが、ただ殴ると言う技の理想形だけに侮れないという。思考もシンプルで延々と諦めることなく殴り続けて来る。
 判り易く対処し易いがその反面、破壊力も精度も相当な高さで、時に危険なほどのパンチが繰り出される可能性すらあると言う。
「ただ、彼は郊外に在る廃ビルに居るのと、周囲は再開発で誰も居ないので被害者の心配が無いことです」
 そのことだけは安心できる。
 なんというか、竜牙兵あたりがケルベロスを優先すると言っても、やはり一般人が近くにいると心配だからだ。
「その……お分かりだかもしれませんが、このドリームイーターは、自らのパンチの真髄を見せ付けたいと考えているようなので、戦いの場を用意すれば、向こうから戦いを挑んでくることでしょう」
 下手すると拳を構えれば襲って来そうなノリであり、おびき出すのには心配いらないとセリカは教えてくれた。
 何人かは苦笑しつつも、判り易くていいと相談を始めたのである。


参加者
源・那岐(疾風の舞姫・e01215)
ホワイト・ダイヤモンド(面倒臭がりな妖刀持ち・e02709)
コスモス・ブラックレイン(レプリカントの鎧装騎兵・e04701)
竜峨・一刀(龍顔禅者・e07436)
ブラック・パール(豪腕一刀・e20680)
ルチアナ・ヴェントホーテ(波止場の歌姫・e26658)
葛之葉・咲耶(野に咲く藤の花のように・e32485)
クラリス・レミントン(奇々快々・e35454)

■リプレイ


「ここが現場ですか。これなら特に準備がなくとも戦闘を行えそうです」
 廃ビルを眺めながらコスモス・ブラックレイン(レプリカントの鎧装騎兵・e04701)は武装の展開準備を整えた。
「大丈夫……みたいだけど、一応張っておくね」
「その辺りはお任せします。自説にこだわるだけの鳥人間と違ってこちらは冗談抜きの相手ですので注意していきましょう」
 ルチアナ・ヴェントホーテ(波止場の歌姫・e26658)が封鎖用のテープを用意すると、コスモスは頷いてビルの中に入って行った。
 何しろこだわりに合わせる方が難しいビルシャナと違い、武術家型ドリームイーターは強敵ばかりだ。
 どれだけ警戒しても惜しくはあるまい。
「それにしても、ひたすらパンチを繰り出す武術家かぁ」
「ボクサーって言うのよ。私知ってるんだから。それがパンチひとつであっても、なにかを極めようとするのは大変なことだわ」
 葛之葉・咲耶(野に咲く藤の花のように・e32485)は素直なルチアナを撫でてあげた。
「一つのことを極める人って、その一つで色んなことしちゃうものねぇ。油断しないようにして、被害者の人をしっかり助けないとねぇ」
 咲耶はそう言って治療符を作りながら、後でお土産あげようねぇ……と微笑むのであった。
 なお、ここでの治療はプライスレス。リビハビ込みのアフターサービスを希望するならば出張料とスマイル込みで有料である。

 そして一同が階段を登り始めた所で、降りて来るナニカを見付けた。
 出逢ったではなく、見付けたというのが悲しい所だ。
「ふむ……。その技、その拳。すべて一人の男が、己の全存在で到達せんと夢見たものよ」
 竜峨・一刀(龍顔禅者・e07436)は男の立ち姿だけで、磨き上げられた武量を推測した。
 技量ではなく武量。その粋に到達するまでどれほどの時が必要であることか。
『しゅっしゅっ!』
「ぬっ……せめてもの供養よ、徒手にてお相手しよう」
 言葉を遮る様に笑って繰り出す男の拳! 我身で受け止めながら、一刀は間合いとスピードを測って見極め始めた。
 一人ならばまだしも、集団で挑むのであれば、武器ではなく拳で戦おうとしたのである。
「聞いていましたがなんと気の早い。……殺風景な戦場ですが、戦うには十分。存分に戦いましょう」
 源・那岐(疾風の舞姫・e01215)達も次々に階段を登り、隣の部屋をぶち破って戦場に変えた。
 廃屋ゆえに何も無い部屋だが、おかげで人が来ることも無い。
「いざ、勝負を申し込みます。お互い出し惜しみなく行きましょう。お覚悟を」
 那岐は男に刀を突きつけながら横滑りに走り込み、勝負を挑む!
 そして軽く刀を振った後、刃では無く足元に成立した影に力を与えて叩き込むことにした。
 使い慣れている愛刀ゆえどこに影が落ちるかも容易く予想できるほどだ。グラビティにより成立する影の刃が羽ばたくように飛び立って行く。
「わたしの格闘は柔道とか合気道に近いものよ。あなたの剛とわたしの柔、どっちが強いかの勝負ね!」
 ルチアナは夢の最果の拳も、偽者の拳も、全て受け止めようと微笑み返した。
 男のように強敵を見付けて喜んでいるのではない。
 悲しい未来を今の内に止められることを喜び、技を盗まれる男の苦しみを止められると、強烈な一撃と共に思いを叩き込んだのである。


「ボクシングか……蹴れないからやりにくいんだよなー」
「前にビルシャナが最強だと言ってた事件を解決した事はあったけど、それとは違うレベルの相手ね」
 ホワイト・ダイヤモンド(面倒臭がりな妖刀持ち・e02709)とブラック・パール(豪腕一刀・e20680)は顔を見合わせて、肩をすくめた。
 何しろ敵が繰り出したパンチは、空を切る音でボフボフとありえない音を立てる。
 音の壁でも突破して居るのかと思うくらいの速さだ。
「うっ、嫌な思い出が……あーもう! さっさと倒して帰るぞ!」
 一瞬、過去の光景を思い出そうとしたホワイトは、ノックアウトされた時の光景を思い出す。
 その光景を打ち消す様に、頭を振ってから拳を握り締めた。
 そして力一杯殴りつけ、まずは手応えを探りに掛る。
「さくっとやりましょうか。ま、いくら強くてもどうとでもなるわ」
 ブラックはホワイトが何を忘れようとしたのかを思い出しながら、くすくすと笑って妹を追いかけた。
 そして妹の拳が十分通用するのを見て、当てられない相手では無いと判断する。
 続いてブラックが放った斬撃は空を切ってしまうが、これは単にそれほど得意な技では無いからだ。
 次は確実に当てる……と、壁に当てて反動を殺しつつ、次なる一撃の為に力を蓄えた。
(「何でそんなに、パンチだけに拘るんだろう」)
 クラリス・レミントン(奇々快々・e35454)にはまったく理解でき無かったが、声には出さないでおいた。
 何しろ熱い魂に共感してそうな仲間もいるのだ。口に出して口論しても仕方無いし……。
 奴がドリームイーターであり、人を襲おうとするから戦うのは変わりないからだ。
「……でも、兎に角人的被害が出ないようにしないとね。あのパワーからして、彼の努力は本物みたいだし」
 例えパンチだけの男であろうとも、幻武・極に目を付けられた実力は本物である。
 クラリスは油断しない様に気を引き締め直すと、マシンガン・ジョーの拳を狙って速射した。
(「そっちが『マシンガン』を名乗るなら、こっちはガトリングで対抗させて貰う」)
 避けようとするジョーを追い掛けて、クラリスが放った弾が追い掛ける。
 後ろの壁に弾痕を残しながら、ついには追いついて何発か命中させた。
「回復するねぇ。無駄になっちゃったらゴメ~ン」
「いえ、構いません。防壁として張るという意味合いの方が強いですから」
 咲耶とコスモスが二人掛りで仲間に障壁を張る。
 御札で作った式神人形に傷を移して塞ぐとともに式神ガイドを開始、ドローンで作った壁が周囲に展開して結界を張る。
「かたじけない。打ち合わす、劔の下に。迷いなく……身を捨ててこそ。生きる道あれ!」
 一刀は二人に礼を言うと、相手の動きに合わせて踊りかかった。
 相手の動きには逆らわず、体を密着させて腕を取る。
 そして身を沈めて体を返し、背負い投げを決めたのである。


『ひょうっっ!』
「ぬおっ!?」
 だが、それでやられるような男では無い。
 素早く身を起こすと体ごと押し込む様なストレート!
 一刀の頭が歪む前に、上体そのものが押し倒される! それで倒れないのは一刀の体幹が並々ならぬ修練で確り出来あがっているからだ。
「流石という他なし! 一個の男が見た夢を、人の敵になどさせる者かよ」
 一刀は態勢を強引に戻しながら、跳ね上げる様なハイキックを放って逆襲に出る。
 そこに割り込むように挑んで来たのは、荒削りなものの上段回し蹴りだ。
「ちょーどいいや、挟み討ちにしてやる! パンチだけで倒せると思うなよ」
 以前に蹴られて負けた経験を活かし、拳のよりリーチの長いキックで牽制する。
 回転動作より直進動作の方が早いのだが、やはり長さは大きな武器だ。
 加えて仲間達と共に挑むことで、経験不足を補っている。
「まったく素直じゃないわね。教えて欲しいっていえば、幾らでも手取り足とりハイキックを教えてあげるのに……」
 絶対に言わないだろうなーとか想いつつ、ブラックは刃を突き刺した壁を抉ることで、鞘の代わりにした。
 壁材を抜けきった辺りで急加速を掛け、態勢を整えようとする所を切り割いて行く。
 そのまま体を回転させ、崩れた自分の態勢を踊る様に制御して元の状態に戻すのだ。
「通常時の威力はそうでもないですが、調子付くと危険ですね。やはり防壁を立てておきましょう」
 コスモスはホワイト達の前面に割り込んでカバーしつつ、もう一度ドローンを展開し準備を整えた。
 背負った武装の内蔵火器をアクティブに切り換え、炎弾内にグラビティを注ぎ込んでおく。

 こうしてケルベロス達は防壁を張り巡らせ、あるいは治療しながら態勢を整え直す。
 敵を中心に半包囲を築き、壁役に隠れながら徐々に押し込んで行った。
「ここが勝負時だよね。こういう時って、何て言うんだっけ……『撃つべし、撃つべし』だっけ?」
「ちょっと違う様な気がするけど……あってるのかな? まあいいや、すっといってドスンと行くからねっ」
 クラリスとルチアナは二人でお話しながら攻勢に出た。
 まずはクラリスがガトリング砲から無数の弾をばらまいて炎に包み、その隙をついてルチアナが前に出る!
 組付きながら指先を脇腹に突き、死角を上手く突いたのだ。
「今です! 速攻でカタを付けますよ」
 ここで那岐は体重を預けて浴びせ蹴りを食らわせに掛った。
 敵は強敵であるには違いないが、純粋な攻撃役ではなく調子に乗らせると怖いタイプだ。
 長時間戦い続けると、油が乗った攻撃で一気に攻勢をかけて来るだろう。
「ひゃあっ! ちゃんと防いでるのにこんな大きなアザが……。大事にならない内に倒しちゃうのは賛成」
 咲耶も御札で作った亀人形を出し盾を出現させて、アザになって居る仲間の傷の周囲に壁を作りあげ防御を固めておく。
 最初の技は連打しなかったこともあって一人で治せるほど傷は軽かったが、今度の傷は相当に深かったのだ。
 いつも同じダメージだと思って油断すると、いつか大変なことになるだろう。


「武術に邁進し、努力を続ける方の気持ちを利用して手駒を作る所業。一族の技を代々継承し、武術を鍛錬してる身としては絶対許せません!」
 幻武極の尻尾を掴みたいとは思いつつ、那岐はひとまずマシンガン・ジョーの相手をするしかないことに怒りを覚えた。
 なにしろこれほどの強敵なのである、焦る気持ちを抑えて着実に倒さねばなるまい。
『うらうらうら!』
「っ! この程度なら!」
 ジョーはボクサーで在る為か、女の子の顔面を強打する事に躊躇が無い。
 那岐はワンツーパンチを二刀で間を取りながら耐え忍ぶと、額に流れる血を拭って目に入らない様にしておく。
 そして殴りつけながらグラビティを奪い、体内に巡らせて応急処置に変えておいた。
「ホワイト!」
「任せな!」
 ブラックの白刃とホワイトの黒刀が虚空を駆ける。
 足を止めたまま放つホワイトの逆袈裟切りをなんとか敵が回避。そこへ回り込んだブラックが弧を描いて袈裟切りで挟み内にした。
「……あの子達の苦手な技と、今までの動きを考えると見えて来るモノがありますね。後で援護するとしましょう」
 コスモスは炎弾を連射してことごとく直撃させた。
 更に二人の姉妹の斬撃のうち、苦手なホワイトの方だけが回避されている。
 とはいえブラックが最初に放った一撃ほどの余裕は無いので、理詰めで攻める技は得意ではないのだろう。
 鎮静剤を弾倉に込めて、頭を冷させることにした。
「やっぱり苦手な属性だと威力が無いし、それ系の技だと当たり易いみたいだね」
「だが向こうも、こちらの様子を見る為に一巡りしたように見える。ここからが正念場じゃぞ」
 ルチアナの言葉に頷きながら、一刀は横入りして相手の腕を取ると今度は逆一本背負いを掛けた。
 彼が立ち上がるのに合わせて、ルチアナが下段旋風脚で牽制して上手く交代劇を果たす。
 双方ともにどんな技が有効なのかが判った所だ(ジョーはパンチだけだけど)。戦いはこれからだろう。

 そうして二・三分が経過すると様相が決まって来た。
 ジョーが放つ嵐の様な猛攻が迫り、こちらはそれを受け流しつつ、苦手な技を中心に組み立てて追い込んで行く。
「ほら、そうやって正面ばっかり見てるから。足元がお留守、だよ」
 クラリスが呟くと、陰から漆黒の猫が飛び出した。
 そしてジョーの足元に飛びつくと、肉球を固めて猫パンチ。
 スネの辺りにすがりつくありさまは、まるでオヤツを要求する猫ボクサーのようだ。
『ヒョウ!』
「に、人間技とは思えない攻撃って偶に見るけどぉ、これは理解出来るだけに痛そぉ~」
 ジョーが痛みを無視して放ったジャブの嵐が、最低限の動きで怒涛のラッシュを見せていた。
 咲耶は大変たいへんだぁ~と、再び御札で盾を作りあげて大怪我にならないように治療を開始した。
「その拳、見切ったぞ!」
 ここで一刀は拳が戻される前に腕に組みついて背負い投げを決めた。
 これまでは飛びついていたが、この距離でなら遠慮は無用。
 カウンター気味に喰らわせると、ジョーはフラフラしながら立ち在る他はない。
「……しかし上がるのが遅いですね。そろそろでしょうか?」
「そうなんじゃねーの? ってことは年貢の納め時だな!」
 コスモスが重砲撃を放つと、やはりあっけなく命中する。
 しかしこの状態で回復しないのは、技が無いか……もう遅いのでせめて一人でも倒そうというのだろうとホワイトは結論付けた。
「そんじゃ、最後の一周と行くぜ!」
「了解なんだよ」
 ホワイトとルチアナが回し蹴りで挟み込んだ。
 頭を足を同時に狙い、そこへ次の仲間が突撃を駆ける。
「さて披露するのは我が戦舞の一つ。必殺の銀色の剣閃!!」
 那岐は右に体を傾けて間合いに侵入し、右手で斬撃を放ってから左に体を傾ける。
 そして左手でもう一撃浴びせて一人時間差を掛けてから右に抜けて行った。
 更に入れ違いに飛び込んで来る仲間に合わせて、クルリとターン。彼女を囮に二刀を振り下ろして無数の斬撃を放ったのだ。
「と言う訳で、これで終わりよ。避けられるなら避けても良いけどね」
 最後にブラックが床に刀を突き立て、蹴り飛ばす事で急加速を掛けた。
 腕よりも強い足による抜刀! 豪刀が一閃しトドメを刺したのである。

「拳一筋の男の技、見事じゃった」
「じゃあ、後は被害者を助けて終わりかな? フォローしたりするかは人それぞれで」
 一刀が消えゆく男に声を掛けると、クラリスが上の階で倒れてる筈の日が被害者に褒める所は褒めつつ傾寄るのは良くないとでも忠告する事にした。
「そうですね。とはいえ廃ビルとはいえこのままには……」
「わーってるよ。やりゃあいいんだろやれば」
「ヒールや片付けもさっさと終わらせちゃいましょうか」
 コスモス達は面倒事はさっさと済ませようと、ヒールや残骸整理を行って片付け始める。
「こんなもんかなぁ?」
「これで終わりですかね? しかし、幻武極……はやく見付けて何とかしたいものです」
「そうだね。また同じ様な敵が出て来ても困るし、今日の復習をしなくちゃ」
 咲耶が残りの御札をしまうと修復終了、那岐は念の為に周囲を探り始め、ルチアナは忘れない内にメモを書いておくことにした。
 まだまだ闘いは続くのだし、ドリームイーター以外にも似たような敵が出て来るかもしれない。
 こうして一同は被害者であるジョーに声を掛けてから、廃ビルを後にしたのである。

作者:baron 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年11月22日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 1
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