廃屋のモジャモジャ

作者:由川けい

「はい本日の収穫はぁー?」
 大きな屋敷の廃墟には、20人ほどの若者達が集っていた。通りすがりのオヤジを刈って調達した資金を勘定している。
 この若者組織のリーダーを務めるコウキは、激化する他組織との抗争に勝つため、日々資金とツテを集めていた。
 そこにすすきの穂の様なものに覆われた、もじゃもじゃした塊が現れた。
「ちょ、何。ハハハ! なになになぁ~に! ハロウィン? 鬼ウケル!」
 仲間の誰かのコスプレだろうと思い、コウキが爆笑した。
「ハハハ、きっしょ! つか元ネタ何だよ! たわしかよ!」
「あ、俺分かった。こいつゆるキャラにして一儲けの流れだわ」
「だから中誰なんー!?」
 他の仲間も盛り上がった。
 もじゃもじゃは陽気に体を揺らして踊った後、若者たちの中心へ進んでいった。
 しかし中心まで到達した瞬間、もじゃもじゃがツタを伸ばして、コウキの首を締めあげた。
「か……何する……お前、誰だ……」
「サ・サ・キだよぉ。佐々木信茂。覚えてるぅ? コウキくん」
 その名は近頃落ち目の敵対勢力のリーダーのものだった。
「てめぇ!」
 若者たちはいっせいに止めようとする。
 しかし佐々木の圧倒的強さの前に、次々と絞め殺されていった。

 セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)はいつものようにケルベロス達を集めた。
「かすみがうら市で、近年若者達の抗争が多発しているのをご存知ですか。その若者の一人、佐々木さんが攻性植物と化し、敵対勢力の人間を殺害するようです。皆さんに、その攻性植物の撃破を依頼したく存じます」
 佐々木はもう人に戻ることはない。
「敵攻性植物は1体です。見た目は縦幅横幅共に、2m程度です。全身にすすきの穂の様なものを生やしており、ドーム型をしています。全体的に、ふさふさ、もじゃもじゃとした印象です」
 穂のもじゃもじゃのせいで大きく見える。穂は切っても焼いてもすぐに再生する。穂に埋もれた中心部にいる佐々木本体に攻撃したほうが大きくダメージを与えられるだろう。
「敵は地面を侵食して敵群を沈める攻撃、穂をより合わせ触手に変えて締め上げる攻撃が得意です。また、熱い光のビームを放つ攻撃も使えるようです」
 地面攻撃は催眠効果、ツタ攻撃は捕縛、ビーム攻撃は炎の効果を与えてくる。
「時間は夕方。現場は、かすみがうら市内の広々としたお屋敷の廃屋、一階の一番大きな部屋です。本来は立ち入り禁止のようですが、現在は不良グループが不法に入り浸っているようです。家具や麻雀牌などの遊び道具が散らかっています」
 廃屋の周囲は木々で鬱蒼としている。他の人間が来ることはないだろう。
「攻性植物以外の若者達は、ただの人間なので、脅威にはなりません」
 彼らは、攻性植物とケルベロスが戦い始めれば、勝手に逃げていくだろう。
「攻性植物さえ撃破すれば、あとの若者達は放置しても、多少のお灸を据えても構いません。皆さんにおまかせします。では、今回もよろしくお願い致します」


参加者
岬守・響(シトゥンペカムイ・e00012)
シズク・トゥイーディア(龍鎧一体・e02362)
霖道・裁一(残機数無限で警備する羽サバト・e04479)
時神・綾(薬局店長の姫神・e06275)
御手洗・きよこ(奥手な淫魔・e06986)
七種・徹也(玉鋼・e09487)
アロイ・アリアージュ(レプリカントの鎧装騎兵・e15168)

■リプレイ

●大騒ぎ
 ぼわぼわと雑草が生い茂るアプローチを抜け、夕日のさしこむ廃屋の廊下を進んでいく、8人のケルベロス達。
「出来るならば妾が出る事なく、どこかの勇者が何の被害も出さずに倒してくれれば良いのじゃがのぅ。……そんな御伽話など無いのじゃがな……」
 時神・綾(薬局店長の姫神・e06275)が扇子で口元を隠しながら、言った。
「仕方ないです、さっさと火にくべてやりましょう。今回は慈悲も何もないですよ。自業自得のハナシですから」
 ベルンハルト・エーベルヴァイン(夜伽の贄・e00518)が苛烈な一言。
 そんな会話をしつつ問題の一室の前に到着すると、扉の向こうから狂騒が漏れていた。扉に取り付けられた小窓は割れ、内部の様子が垣間見えた。不良グループの面子が盛り上がっている。中心で踊っているのはモジャモジャとした塊、佐々木だ。
「ナワバリを求める欲求は人間も獣も抗い難いものなのかもね。それを私が気に入るかどうかは別にして、ね」
 割れた小窓を覗いた岬守・響(シトゥンペカムイ・e00012)が呟いた。
「やれやれ、ヤンチャな悪ガキでも守ってやらないといけないとは……。それが俺たちケルベロスの仕事か……気合入れて行くぞ!」
 七種・徹也(玉鋼・e09487)が年長者らしくムードを区切ると、ケルベロス達はお互いに目配せを交わした。無音の了解が染み渡った。
 生死を賭した勝負に赴く準備は、それで十分だった。
 バアンと強い音がなった。
 ベルンハルトが、景気よく扉を蹴破った音だ。幾人か不良の視線が扉へ向く。その奥で佐々木は穂をいくつか束ね、直径1センチメートル程のツタへと変えていた。コウキの首を締めあげようという、恍惚の瞬間はすぐ目の前に。
「みんな、逃げて!」
 叫ぶ響。視線の海を駆け抜けて、コウキと佐々木の間に割って入る。庇うように立ち塞がった。
「え、誰?」
 唐突の事態。不良たちが即座に飲み込むには、先程までの現実との乖離が大きすぎた。思考より本能が働いて、不良グループ男性の意識は、響の整ったボディラインが強調されたボディスーツに向けられた。
「ひゃひゃはは! 気づいちゃったぁ? 何何お前らぁ、かぁーっこいいねェ!」
 穂が揺れる。佐々木が爆笑しているようだ。そうして油断を誘いつつも、先程作ったツタは殺気を帯び、立ち塞がった響へ向かって高速に伸びていった。
 躱せば背後のコウキが危ない。響は避けることなくそれを受け入れた。一瞬でちぎれんばかりに握力を強めるツタ。
「こっちからも絡ませて…植物知恵の輪!」
 しかし横合いから、霖道・裁一(残機数無限で警備する羽サバト・e04479)の振るったブラックスライムが、佐々木を丸呑みにしようと迫る。佐々木は横っ飛びに回避したが、響まで伸びていたツタは根本から千切れた。
「色々言いたいことあるんですが…それ、前見えます? 猛烈にバリカンで剃りたいんですけど、再生するんじゃ芝刈り機でも刈り切れなさそうなのがなんとも」
 裁一が不良グループをかばい立ち、余裕がちにそう尋ねた。
「ヤベぇ」
 人間離れした戦闘を目の当たりにして、不良たちの顔は凍りついた。ヤバイ危険。命がいくつあってもヤバイ。近頃かすみがうら付近ではデウスエクスが出る。そんなヤバイ噂があった事に思い当たる者もいた。
「あいにくと、今日の私はすこぶる機嫌が悪い。とっとと失せろ」
 シズク・トゥイーディア(龍鎧一体・e02362)が邪魔な若者たちに睨みをきかせ、逃げたい心を押した。
「……これは罰かもしれません。自らの行動を恥じるなら自首すべきです。さ、逃げてください。逃げなければ償いすらもできません」
 アロイ・アリアージュ(レプリカントの鎧装騎兵・e15168)の凛とした風が織りなすオーラにあてられ、不良たちはか少し冷静になってかしこまった。
「う、失せます!」
 不良たちが出口へ殺到した。
「ちょ、待てよみんなぁ。これからが面白いとこなのにさぁ」
「ひいぃ!?」
 佐々木が、見た目に反して機敏に動き、逃げる不良たちに、ツタを伸ばす。
 しかしアロイと綾が、防衛線となって迫り来るツタを引き受ける。
「あ、あざす」
 逃げていく不良たち。最後にコウキが、出て行った。
「まぁ、後で探せばいいかぁ。またねぇ、コウキくん♪」
 佐々木はケルベロス達に囲まれて、不良グループにこだわってもいられなかった。
「ちゃけばお前らぁ、ちょづきすぎっしょ? コロすんでマジ覚悟ォ!」
「そちらこそ。俺、人に迷惑かける植物人間刈らないと死んでしまう病なんで治す為にも覚悟してくださいね」
 人口密度の減った室内で、裁一と佐々木が邪悪に微笑んだ。

●戦闘
 佐々木の真正面に立つ、シズク。
「こうなってはもはや、人と呼べないな。龍鎧一体! 推して参る!」
 シズクが元人間を殺める迷いを割り切って、燃え立つ蹴撃を見舞った。本体は捉えずらく、佐々木の右部分をかすめた炎が穂を焼き払う。
 シズクを避けるべく転がった佐々木。
 その先で優雅にひらりと舞う、綾の手のひら。そこから発された炎の龍の幻影が、佐々木の動きを先読みして噛み付いた。
 点火された穂は、燃えるそばから再生していく。佐々木はまだ燃える穂を丸めて穂の玉を作った。そして穂の玉の周囲に光の粒子が舞ったかと思えば、すぐさま穂玉は火球を吐いた。気まぐれな砲撃の先にいたのは、アロイだ。身を包む灼熱を、無言で振り払うアロイ。
 その間も、佐々木を攻め立てる手は止まない。
「葬送を詠え! ふざけた喜劇の幕を降ろせッ!」
 ベルンハルトは愛用する魔術書に挟まれていたトランプを指にはさみ、投げた。チャクラムのように飛んでいったトランプが穂の奥へ突き刺さると、鹵獲した魔術が這い出た。
 続けざまに左腕から黒い地獄を覗かせた男、徹也が右腕一本で巨大な鉄塊剣を振り下ろす。真正面からの堂々たる一撃が、ギロチンの様に佐々木の穂を裁いた。徹也のたたら吹きも追随して佐々木の穂を焦がす。
 派手な戦闘が行われている一角の外側には、御手洗・きよこ(奥手な淫魔・e06986)と響がいる。
 響が床に描いたスターサンクチュアリは完成とともに光輝き、温かく前線を抱擁した。
 きよこはアロイに護殻装殻術を施し、装甲が輝きを取り戻していく。
 きよこに礼を述べたアロイは激戦の一角に飛び込み、破鎧衝を見舞った。多くの穂が刈り取られた。
「まちぃーやコラァ!」
 元来感情的だった佐々木の神経を特に逆撫でたのは、徹也の一撃だった。激昂しながら火球を飛ばす佐々木。徹也が鉄塊剣を盾にそれを遮るも、火球は分裂して盾をかいくぐり、徹也の身を焦がした。
「電波は植物で防げます?」
 しかし同時に裁一の洗脳電波を防ぐことはできない。電波が穂の奥まで染み込んで、佐々木を苛んだ。

●戦闘2
 切られ抜かれ降り積もる穂が、砂時計の砂のように戦いの時を刻んでいく。それでも佐々木は数秒も経てば新品のように穂を生え揃わせた。
「ススキの花言葉は活力、生命力……さすがの再生能力じゃの」
 綾が呟く。
 しかし見た目はあまり変わっていなくとも、佐々木は確実に鈍重になっていた。
「私の方で敵の戦闘力を削って行く。攻撃は任せるよ」
 そう言った響が螺旋掌、スターゲイザーを駆使して佐々木の足を殺していったのだ。
 響が今再び、しなやかに、獰猛に、野生の獣のような躍動感を纏い、数度目のスターゲイザーを見舞う。佐々木はカバのようにどっしり構えそれを受け止めた。
「めんでぃー!!!」
 佐々木が叫んだ。
 そして下部にある穂をこれまでになく太く束ね、荒縄のようにして地面に突き刺した。突き刺した箇所から、波紋のように広がる、葡萄色の汚染。
 技の特性上生じた無防備な佐々木上部。
 徹也のスターゲイザー、ベルンハルトのハウリングフィスト、2時と10時の方角から迫る双撃が、その隙を捕食した。深く踏み込んだ双撃は佐々木本体を捉え、佐々木は呻きをあげる。
 しかし佐々木は、肉を切らせて骨を断たんと、気合で耐えた。
 葡萄色の汚染が大きく広がり、沼のように立つものを飲み込まんと黒ずむ。
 綾が翼をはためかせ、飛翔した。しかしきよことベルンハルト、大きく跳躍したシズクすらも着地と共に飲み込んだ。
「お前ら俺のパシリなぁ」
 汚染沼が帯びた不思議な魔力は、人の心すらも飲み込み、操る。飲まれた者の心がしなびていった。
「違います!」
 しかしアロイがジグザグスラッシュで横槍を入れる。迎撃すべく襲い来る穂のツタを刈り取った。
「はぁあああ!!!」
 アロイの一撃に時間と正気を貰い受け、咆哮とともにシズクがフォートレスキャノンを返した。
 直後、紙の式神達が、汚染沼の周囲を駆けまわった。紙たちが、沼に飲まれた者達を癒していく。紙たちを指揮しているのは、決して佐々木に近寄ることはなかったきよこ。
 佐々木はそれを見た。根だと思った。見え辛い位置で、ケルベロス達の生命を保つ要。
「あの女ァ!」
 許さないと、佐々木は思った。

●結
 佐々木は結び作った穂の玉から、きよこめがけて火球を放つ。
 入れ違いに、響が螺旋掌を差し込む。佐々木の足は、どこまでも死んでいく。
 そのため、次いで徹也がデストロイブレイドを見舞えば、薪割りの如く、大剣が佐々木の中心部を捉えた。
「植物は火に弱い、多分真理」
 さらに、裁一がグラインドファイアを見舞えば、烈火のつま先が佐々木をにえぐり込んで着火した。
「んぐっ……! んっだゴラァア!!!!」
 薪の気分を味わった佐々木が唾を吐き捨てる。
 次いで迫り来るアロイ。佐々木は攻防を兼ね、とっさにツタを伸ばす。
 しかしアロイのライドキャリバーが、主人へ伸びゆくツタをブロックする。アロイが、ジグザグスラッシュで真正面から穂を刻んだ。
 露出した佐々木の中心が、よく見えた。
「そこです!」
 アロイが本体でなく穂を刻んだのは、故意によるものだ。数秒で穂は再生するだろう。しかし数秒とは、この場において必要十分な時間だった。
 すぐさま反応したのは、綾だ。日本舞踊のように優雅な振る舞いでいて、苛烈な時空氷結弾を、露出した佐々木へ打ち込む。
 その弾丸が繋ぐ、さらなる連撃。
「俺たちが来たのが運の尽きです。残念でした」
 ベルンハルトがハウリングフィストで佐々木の鎖骨の辺りを砕きつつ、吹き飛ばした。床を転がり、壁に当たって仰臥する佐々木。残っている背中部分の穂がクッションの様だ。
「終わりを与える!」
 今こそと、勝機を見たシズクが、疾駆する。だって今度は守るから。折れたままの片方の角が語る。
 すぐに肉薄したシズク。
 再生しかけた佐々木の穂を、ミミックのネームレスが除す。
 シズクのバスターライフルが、露出した佐々木中心部につきつけられた。その距離、ほんの数センチ。
「光の槍で爆ぜろ!!」
 シズクは言い放ち、バスタービームを放った。まばゆい光が、辺りを包む。
「……」
 光の後に残ったのは、静かな静かな、佐々木。
 もう再生しない、佐々木の穂。
 最後に散った金色の穂が、差し込む赤色の夕日とじゃれて踊る。重力に誘われて、死に顔を隠した。
「せめて安らかに逝けるといいが。……とりあえずこれで終わりではないな」
 戦いが終わってすぐに、シズクはそう言った。その目は未来を見ている。こんなことが繰り返されないようにしなければならない。今後も抗争撲滅のため働きかけていこうと、シズクは思った。
 きよこが不良グループを探そうかと思い立ったところで、彼らは自主的に戻ってきた。
「うぇーい! マジやばかったわー。ほんと助かった! 君たちスゴいねー!」
「あ、俺分かった。この人ら仲間にしぃーの、無双の流れだわ」
 不良グループはすっきりハイテンションだった。
 誰にも怪我がないことを確認した後、綾は扇子で顔の下半分を隠して、我関せずと背を向けた。そして降魔拳士として佐々木の亡骸の魂を、その身に受け取った。
 パシャリ、とシャッター音がした。きよこが、携帯電話で不良たちの写真を撮影した音だ。
「何ー? 記念撮影? うぇーい!」
 のんきな不良達は、このきよこの行動の意味を理解していない。
 次に、机の上に堂々置いてあった財布を手にとった。中には髪のない、オジサンの写真が載った運転免許証が入っていた。
 不良グループのスキンヘッド男と、免許証の写真を、きよこは交互に見た。
「すごく若返っているのじゃ」
「別の人だよ。これは証拠だね」
 響が言った。
 その財布は、オヤジ刈りで手に入れた、収穫の一部だった。犯罪の証拠として申し分ないだろう。
 撮影した顔写真、動かぬ証拠。ケルベロス達が正義の下にそれらを掲げた。
 一難去ってまた一難。司法的なピンチが不良たちの顔に汗を浮かばせる。
「あ、あ~。気にしちゃう系? まま、大らかにいこーよ?」
「たしかそれこいつがやってた」
「あたしやってねーし」
 責任の押し付け合いが始まった不良グループだったが、裁一とベルンハルトの冷えた顔を見て、言葉を失った。
「……生産性がなさすぎるんですよ。というかコレが犯罪なの解ってますかね? 不良グループなんて小学生までにしておいてください。次はないですよ」
 一人一人を本の角で殴っていくベルンハルト。中にはカチンときた不良もいたが、恩と恐れがあって、逆らえなかった。
「あー、君たち。親父狩り諸々反省しないと髪の毛全部剃りますよ?」
 裁一がバリカンをヴィーンと鳴らす。不良たちは喉をごくりと鳴らす。裁一の整った顔立ちには、邪悪スマイルがこびりついていた。
「悪いことばかりしているからこんな目に合うんだ。これに懲りたらもう悪いことすんなよ」
 徹也が腕を組んでさわやかにそう告げて、訓告は結ばれた。
「後のことは警察の仕事だね」
「そうじゃな。わらわ達は戦闘能力は高いものの、社会的経験は人を更生させるに足るとは言えぬもの。公的機関に公正な判断をしてもらい、立ち直れるようにしてもらうのじゃ」
「えっ」
 バリカン、ヴィーン。
「……はい」
 響、きよこの常識的一声と、裁一の脅迫的微笑で、不良たちを警察に引き渡す事が決定した。
(「活力、生命力、心が通じる」)
 綾がそっと想ったのは、ススキの花言葉。
 心が通じて更生し、活力いっぱいにまた立ちあがる。この一件が導くかもしれないのは、そんな未来。
 生きてさえいれば、何度でも咲けるのだから。

作者:由川けい 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2015年10月31日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 9
 あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。