霊銃白書

作者:紫村雪乃


 ガンッ。
 大木の幹に亀裂がはしった。
「……ふむ」
 男が小さくうなずいた。調べてみると、亀裂はそれほど深くない。
「まだまだだな。これしきの樹木など撃ち抜くことができなければ本物のオーラガンとはいえない」
 男は自身の手に目をむけた。のばした人差し指から彼は凝縮した闘気を弾丸と撃ちだすことができるのだ。彼はその業をオーラガンと呼んでいる。
 その時だ。はじかれたように男は振り向いた。凄絶の殺気を感得した故だ。
 そこに青い髪の美影身が立っていた。
「お前の、最高の『武術』を見せてみな!」
 それはいった。幻武極という名のドリームイーターであるのだが、無論、そのことを男は知らない。
 目に見えぬ何かにつき動かされたかのように男は幻武極に襲いかかった。拳と脚を叩き込む。が、幻武極は平然としたままであった。
「僕のモザイクは晴れなかったけど、お前の武術はそれはそれで素晴らしかったよ」
 幻武極は無造作に鍵で男の胸を貫いた。と――。
 倒れた男の横。すうと影が現れた。鋭いを目をした少年だ。
 すう、と少年はのばした人差し指を上げた。大岩に狙いをつける。
 次の瞬間、少年の指先から光が噴出した。凄まじい闘気の奔流だ。爆発したように大岩が砕け散った。
「お前の武術を見せ付けてきなよ」
 幻武極はニンマリと笑った。


「武術を極めようとして修行を行っている武術家が襲われる事件が起こるようです」
 セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)はいった。
 武術家を襲うのはドリームイーター。名前は幻武極という。自分に欠損している『武術』を奪ってモザイクを晴らそうとしているらしい。
「今回襲撃した武術家の武術ではモザイクは晴れないようです。けれど、代わりに武術家のドリームイーターを生み出して暴れさせようとします。出現するドリームイーターは襲われた武術家が目指す究極の武術家のような技を使いこなすようで、なかなかの強敵となるでしょう」
 ドリームイーターはバトルオーラのグラビティに良く似た業を使う。特にオーラを弾丸と化して放つ業は強烈だ。一撃でケルベロスですら半死状態に陥らせるだろう。
「このドリームイーターは、自らの武道の真髄を見せ付けたいと考えています。その性質を利用――つまり戦いの場を用意すれば、向こうから戦いを挑んでくるでしょう」
 セリカはいった。


参加者
カルディア・スタウロス(炎鎖の天蠍・e01084)
秋芳・結乃(栗色ハナミズキ・e01357)
シェイ・ルゥ(虚空を彷徨う拳・e01447)
ロウガ・ジェラフィード(金色の戦天使・e04854)
七種・徹也(玉鋼・e09487)
スズネ・シライシ(千里渡る馥郁の音色・e21567)
八神・鎮紅(紫閃月華・e22875)
豊田・姶玖亜(ヴァルキュリアのガンスリンガー・e29077)

■リプレイ


 山中。
 緑と紅の混在する風景が広がっている。その只中に開けた場所があった。
 足をとめたのは八人。一人が辺りを見回した。
「ここで迎え撃つか。正々堂々、いざ尋常に勝負ってやつさ。まぁこっちは八人だから一対一とは行かないけどね」
 気候の挨拶のような口調でいった。三十歳ほどの男だ。
 白髪の端正な顔立ち。が、人間ではなかった。竜種である。名をシェイ・ルゥ(虚空を彷徨う拳・e01447)といった。
「そうだね」
 秋芳・結乃(栗色ハナミズキ・e01357)という名の少女がうなずいた。良く輝く大きな瞳をもつ、明るく勝気そうな可愛らしい少女である。
「一対八になっちゃうのは実力差ということで許してもらいたい、かなっ。相手の武術家としての矜持に敬意を表して、正面から挑むつもりだよ。しっかり戦って、しっかり倒させてもらうから」
 いって、結乃は目をあげた。遠くに思いを馳せる目だ。
「子供のころにはみんな、人差し指で銃を作っていろんなものを狙い撃ってたよね。それを現実にしちゃうなんて、きっとすごい才能の持ち主だったんだろうな。可能性を食いつぶした幻武極……許さないんだからね」
 結乃は独語した。その瞳の光が冷たいもの変わる。刃の光だ。
「オーラガンかあ」
 結乃の独語が聞こえたわけではあるまいが、一人の女が感慨深げな声をもらした。豊田・姶玖亜(ヴァルキュリアのガンスリンガー・e29077)という名の娘である。
 青いショートヘアの良く似合う凛々しい娘で、腰のホルスターにリボルバー銃をぶち込んでいた。銃の名はフォーリングスターという。
「どんな技か気になるね。早撃ちなのか、それとも威力重視か。はたまた精度にこだわるか。……武術らしいけど、ガンと聞いたらガンスリンガーとしては放っておけないよ」
 姶玖亜はいった。武術と射撃。別種のようであるが、今回の敵は同種といってよいだろう。故に興味があった。
 早撃ちならば姶玖亜も自信がある。世にも人が多くいるだろう。が、それに精度が加わるとなると話は別であった。連射もでき、おまけに百発百中の技量の持ち主となるとざらにはいない。
「ボクにも教えて貰えないかな? でも、授業料が自分の命じゃあ、ちょっと割に合わないかな」
 姶玖亜は苦く笑った。
「ともかく凄い武術であるのは間違いないわ。 ケルベロスでもないのにオーラを弾丸のように飛ばせるなんて」
 濡れたように艶やかな漆黒の髪の娘がいった。華奢ではあるが、良く鍛えられた肢体の持ち主で、顔はどこか気品に満ちている。スズネ・シライシ(千里渡る馥郁の音色・e21567)という名のその娘は強い声音で続けた。
「そんな方の誇り高い武術が穢されない様に任務に当たるわね」
 と――。
 スズネの表情が強ばった。近寄りつつある気を感得したゆえだ。凄絶の殺気である。
 一斉に八人のケルベロスたちは目をむけた。その視線の先、一人の男の姿がある。鋭い目をした少年だ。
「待て」
 男が呼び止めた。精悍な風貌の男だ。がっしりした体躯の持ち主で、左腕にプロテクターを装着している。その瞳にあるのは憎悪の業火であった。
「ドリームイーターだな」
 男――七種・徹也(玉鋼・e09487)が問うた。すると少年は足をとめた。じろりと徹也を睨めつける。
「だとしたら、何だ?」
「斃す」
「へえ」
 少年はニヤリとした。
「やれるものなら、やってみろよ」
「ああ。やらせてもらう」
 長い金髪をさらりと揺らせた若者がこたえた。長身痩躯だが、弱々しい印象はまるでない。細身の剣を思わせる若者であった。名をロウガ・ジェラフィード(金色の戦天使・e04854)という。
「究極の武、か……武人として分からなくもない。だが、他者を妄りに殺める為に使うものではなかろう。思い描いた究極、その総てを壊して……民を、守って見せる」
「壊すのは俺の方だ」
 少年が指先をケルベロスたちにむけた。姶玖亜もまた銃口をむける。いつの間に抜いたかわからない。魔法のような手並みであった。
 同時に二つの銃口は火を噴いた。唸り飛ぶのは超硬度鋼の弾丸と闘気弾だ。
 これは偶然であったろう。空で二つの弾丸が噛み合った。
 爆発。二つの弾丸は空で溶けあった。いや――。
 闘気弾は依然として唸り飛び続けていた。超硬度鋼弾を噛み砕いたのである。
「こいつを破れるかな」
 漆黒の火球が闘気弾の前に立ちはだかった。
 地獄の盾。徹也の業である。彼は地獄の業火を操ることができるのだった。
 この時、すでに彼の腕のプロテクターは解放されている。現れたのは地獄化した腕であった。
 闘気弾はしかし地獄の盾すら貫いた。被弾した徹也が衝撃で後退する。
「ぐふっ」
 徹也は血を噴いた。内蔵が損傷している。
 恐るべき闘気弾の威力であった。もし弾丸と盾で威力を削り取っていなかったらどうなっていたかわからない。
「ほっ」
 感嘆の声を、その女はもらした。凛々しい物腰の金髪の娘である。オラトリオであるからなのだろう、左に純白の翼を生やしていた。右翼は金属で覆われていた。
「生身でオーラを射出するなんて凄い功夫ですね。グラビティチェインさえ扱えれば、もうケルベロスと言えるんじゃないでしょうか? でしたら、あなたの武術の先にある者として、私達ケルベロスが相手をして差し上げましょう。目に、傷に、命に、この技を刻んでください」
 ギンッ。
 娘――カルディア・スタウロス(炎鎖の天蠍・e01084)の目が赤光を放った。
 間合いを詰めるのに一瞬。クルシファイ・レサト――ゾディアックソードを振り下ろすのに一瞬。カルディアは少年に刃を薙ぎつけた。
「ぬっ」
 袈裟に切り裂かれ、少年は呻いた。
 その一瞬後のことだ。二人は跳んで離れた。少年の指先が己にむいたのを見とめ、カルディアが嘯く。
「確かに一撃は強力ですが、当たらなければ、どうということはない!」
 直後、光がカルディアの身を貫いた。闘気弾が着弾したのである。
「文字通り腹に風穴を開け、カルディアは地に転がった。
「当たらなければどうということはない、だと。馬鹿め。俺のオーラガンから逃れることなどできるものかよ」
 ニンマリと少年は嗤った。


「楽しそうですね」
 少女が躍り上がった。どこか孤独の翳りをにじませた可愛らしい顔立ちの少女だ。
 名を八神・鎮紅(紫閃月華・e22875)というのだが、少年と同じように笑っていた。が、髪と同色の涼やかに紫瞳は笑ってはいない。冷たい炎が揺らめいていた。地獄化しているのだ。
 いや、地獄化しているのは両の瞳だけではなかった。左腕も地獄化している。
「武の道を往くのは辛く厳しい道程。欠損しているとは言え、武の在り方に誇りを持つ様な姿は好ましくもあります。けれど、無関係な誰かを巻き込むのは、話が別。武を求め、武に生きる者。アナタを討つのも、また武に通じる者たちです。さあ」
 鎮紅の笑みがさらに深くなった。
「精々狂った様に死合いましょう」
 銀光が流れた。それは月輪のような弧を描き、疾った。日本刀――緋鴉の一閃である。
 咄嗟に少年は跳び退った。見事な体さばきである。
「くっ」
 愕然たる声は少年の口から発せられた。激痛が彼の左脚にはしっている。腱が切断されていた。これでは本来の俊敏性を発揮するのは不可能であった。
「やってくれたな」
 少年がぎろりと鎮紅を睨みつけた。その少年の腕が消失する。そう鎮紅すら見えた。
 次の瞬間、鎮紅の腹部で爆発が生じた。そうとしか思えぬ拳撃である。身を折った姿勢のまま鎮紅が吹き飛んだ。地で数度跳ねる撥ね、転がる。
「まだだ」
 少年が銃の形にした手を突き出した。が、その動きがとまった。眼前を異様なものが塞いだからだ。
 それは木の葉であった。旋風に舞うように渦を巻く。そして、それは鎮紅の身を包み込んだ。
「あら、御免遊ばせ?」
 艶然とスズネは笑った。
「でも、そこまでよ。鎮紅はまだ十八歳。何度も突き入れられては身がもたないわ」
「はっ」
 光の尾をひきつつカルディアが跳んだ。蹴りを放つ。
 少年は身を捻って躱した。同時に指でポイント。着地したカルディアを闘気弾で撃ち抜く。が、威力は低い。速射のために闘気を完全に凝縮できなかったのだ。
 するとスズネがドローンを放った。仲間を癒す。
「ケルベロス、秋芳結乃。撃ち合いを所望っ」
 結乃がリボルバー銃をかまえた。少女とは思えぬ鮮やかな手並みである。
 反応して少年も指を結乃にむけた。が、結乃の方が速い。トリガーを引いたまま左手の平でハンマーを連続して弾く。ファニングというやつだ。弾丸がばらまかれた。
 さすがの少年もたまらない。跳び退る。
 その眼前、鎮紅が迫った。『Advanced Code : Euphoria』――惨殺ナイフで切りつける。が、超音速で疾る少年の拳が『Advanced Code : Euphoria』を弾き飛ばした。同時に前蹴り。つま先を鎮紅の腹にめり込ませた。何の業もないとはいえ、魔人の蹴りは痛烈といえる。
「蹴りなら負けないつもりだよ」
 空間すら切り裂きつつ、脚がはねあがった。シェイの蹴りだ。
 身をそらせ、少年は蹴りを躱した。が――。
「何っ」
 少年は呻いた。躱したはずなのに、少年の胸がざっくりと切り裂かれている。シェイの蹴撃には刃のような鋭さが秘められているのであった。
「さすがにやるな」
 シェイにニヤリと笑いかけ、徹也が刃を薙下ろした。それは剣というにはあまりに無骨で巨大な代物で。
 ガンッ。
 鋼と鋼の相博つ音が響いた。またしても少年が刃をはじいたのである。が、続く攻撃への対処はできなかった。
 空を紫電が疾った。それは、まさに稲妻の閃きだ。
「瞬きの刃、総てを制す!」
 ロウガの刺突が少年の腹を貫いた。魔人ですら躱し得ぬ神速の突きが。
「くそっ」
 少年の指がロウガの顔面にむけられた。他方の手は刃をひっ掴んでいる。
 ドンッ!
 弾丸と化したオーラが少年の指から撃ちだされた。それに対して姶玖亜が銃弾を放つ。
 二つの熱弾が激突。射線をかえられたオーラ弾が彼方に飛んでいく。撃ち込まれたビルの壁面が粉砕された。
 と、ロウガが得物から手を放し、跳び退いた。入れ替わった迫ったのは鎮紅だ。
 その手の二本刀が赤光に包まれた。閃く剣光は散りしぶく花吹雪のよう。さすがの少年が一瞬見蕩れた。
「其の歪み、断ち切ります」
 この身が果てる其の日まで闘い抜く。その覚悟をのせた刃が少年の身を切り裂いた。
「くっ」
 呻きはしかし鎮紅の口からもれた。その腹を刃が貫いている。ロウガの得物だ。少年が利用したのである。
「どうだ。仲間の剣の味は?」
 少年が刃をこねた。
「やめろ」
 叫びざま、姶玖亜はフォーリングスターを腰だめにして撃った。ばらまかれた弾がは怒涛のように少年の足元の地を穿つ。たまらず、今度は少年が得物を放して跳び退った。
「ダンスが上手いね」
「一緒に踊ろうぜ」
 少年もまたオーラ弾の雨を降らせた。威力を抑えての連射である。それでも姶玖亜の銃弾より威力があった。
 刹那である。爆発が起こった。
「何っ」
 愕然とした少年は見た。鮮やかな色彩の爆煙がケルベロスたちを吹きくるむさまを。
「……何の真似だ?」
「元気にしたのよ、仲間をね。それが女の努めだもの」
 ふふ、と小悪魔的にスズネは微笑った。


 爆煙を切り裂くようにしてロウガが飛び出した。指輪から噴出させた光流を剣刃に収束、薙ぎつける。
「ふんっ」
 少年の拳が視認不可能な速度で疾った。ロウガの腕そのものをはじく。
 その背後、飛鳥のように舞う影がひとつ。カルディアだ。
「言ったろ、刻めってな!」
 流星のようなに煌く重い蹴りをカルディアは放った。迎え撃つのは少年の拳だ。
 膨大な破壊力がぶつかることによる爆発。跳んで離れたカルディアは地に降り立ち、がくりと膝をついた。足の骨が砕かれている。が、この場合、カルディアはニヤリとした。
「腕一本、もらったぜ」
「くっ」
 憎悪で顔を歪ませた少年の左腕がだらりと垂れ下がった。
「ぬっ」
 はじかれたように少年は振り向いた。その背を針のような殺気が貫いたからだ。
 巨大な銃口が彼の方にむいていた。アンチマテリアルライフルのものに似ていた。
「とっておきを……あげるっ」
 結乃はトリガーをひいた。銃口が吼える。
 咄嗟に少年はオーラ弾を放った。右腕まで潰されてはかなわない。が、それが間違いであった。
 結乃の放った高密度のグラビティ弾がオーラ弾を貫いた。多少威力の落ちたそれが次に少年に着弾、身体を穿つ。
「ううっ」
 激痛に顔をしかめ、少年がよろけた。わずかに霞むその目は迫り来る魔光を見とめている。シェイの放った魔法光だ。さすがに態勢を崩した少年には躱せない。光をあびた彼の脚が石化した。
「狼、すでに疾ることなし。仕上げは任せたよ」
 少年を見つめたまま、シェイはいった。その傍らを駆け抜けたのは徹也だ。
「任せろ」
 徹也は鉄塊のごとき刃を少年に叩きつけた。空間すら押しつぶすような重い、それでいて剃刀の刃のごとく鋭い一撃。セオリー通り少年は拳を刃に叩きつけた。
 規格外の破壊力の激突。紅蓮の火花が飛び散り、世界を一瞬赤く染めた。
「ぬうん」
 徹也がさらに力を込めた。対する少年もまた。凄まじい力のせめぎあいに空間が悲鳴をあげた。
 ギインッ。
 徹也の鉄塊剣が上方にはねあげられた。少年の拳は下方に沈んでいる。
「終わりだ」
 ロウガが叫んだ。そして拾い上げた剣を舞わせて迫った。その剣の刃には虹のこどき七色の煌きがやどっている。それは生命の力を触媒に天地火水光闇の霊力を束ねた膨大な熱量の色彩だ。
「支える者、運ぶ者、愛し育む者……過去と未来を司る者! 刻と生命を為す六つの力、今こそ一つとなりて――此処に示すは調停の刃!」
 ロウガの剣光が六つの分身を生み出した。無数の斬撃が少年を襲う。
 少年の身がぶれた。そうとしか見えぬほどの速さで身動ぎして斬撃を躱したのだ。斬撃の半数以上を躱したのはさすがである。が、すべては躱しきれなかった。
 ロウガが剣を薙下ろした時、ニヤリと少年は笑った。
「強いな、おまえたち」
 少年の笑みは消滅した。


「う……うう」
 深い眠りから覚めたように男が目を開いた。見下ろしている数人の男女の姿が見える。
「な、何だ?」
 男が身を起こした。そして、ようやく己の身に起こったことを思い出した。
「キミを襲った奴――幻武極というのだけれど、奴がどちらに向かったか見たかな?」
 姶玖亜が問うた。すると男は首を横に振った。
「キミ」
 シェイが呼びかけた。男が顔を上げる。
「キミの武術の理想は今さっき味わったからね。きっと凄い武術になると思うよ。……戦うのは、できればゴメンしたいけどね」
 シェイが笑いかけた。すると男が笑み返した。童子のもののようにまっすぐな笑みで。

作者:紫村雪乃 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年11月22日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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