創世濁流撃破作戦~執行者

作者:紫村雪乃


 そこは東京都内の街であった。が、何も見えぬ。街の風景はモザイクで覆われていた。
「これがハロウィンの魔力か」
 モザイクで覆われた異様な世界の中、軋るような声がした。
 声の主は人型の異形であった。細身の体躯は、鋼の光沢をおびた甲殻類のもののような外骨格に覆われている。口は耳まで裂けており、びっしりと生えたサメを思わせる歯がのぞいていた。
 目は小さく丸く、赤く明滅している。そして、そこからは血涙がつつうと滴り落ちていた。さらに――。
 それは異様なものを身につけていた。真紅のマフラーだ。それを両腕に巻きつけ、まるで手枷のようにそれは自らの腕を拘束しているのだった。
 それは無論人間ではない。ワイルドハントであった。
 背を丸め、やや俯いた姿勢のまま、ワイルドハントくつくつと笑った。
「この力があれば、俺のワイルドスペースは濁流となり世界を覆い尽くす事すら可能となるだろう。ケルベロスとやらがワイルドスペースをいくつも潰しているといるらしいが、どうということはない。俺がこの『創世濁流』作戦を成功させてやる」
 魔境と化した世界にワイルドハントの狂ったような哄笑が響き渡った。


「ハロウィンのイベントが終わったばかりだけれど、緊急事態なんです」
 セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)がケルベロスたちにむかって口を開いた。
「ドリームイーター最高戦力であるジグラットゼクスの『王子様』が、六本木で回収したハロウィンの魔力を使って、日本全土をワイルドスペースで覆い尽くす『創世濁流』という、恐るべき作戦を開始したようです」
 セリカはいった。
 現在、日本中に点在するワイルドスペースにハロウィンの魔力が注ぎ込まれており、急激に膨張を開始していた。このまま膨張を続ければ近隣のワイルドスペースと衝突して爆発、合体して更に急膨張し、最終的には日本全土を一つのワイルドスペースで覆い尽くすことになるだろう。
「皆さんの活躍で隠されていたワイルドスペースの多くが消滅しています。そのためハロウィンの魔力といえども、すぐさま日本をワイルドスペース化するまでの力はありません。皆さんは急膨張を開始したワイルドスペースに向かってください。そして内部に居るワイルドハントの撃破をお願いします」
 戦闘が行われるのは特殊な空間ですが、戦闘には支障ありません。そうセリカは続けた。
「バトルオーラに似たグラビティを使用します。ただし使うのは拳ではなく、脚。威力は絶大です。これに加えてワイルドスペースには『オネイロス』という組織からの援軍が派遣されているらしいのです」
 その援軍は『トランプの兵士のようなドリームイーター』のようであった。が、詳しい戦闘力は未だわかってはいない。
「多くの仲間が地道に調査してワイルドスペースを破壊してきた結果、この作戦を阻止するチャンスを得る事ができました。その皆の活躍を無駄にしないためにも、頑張りましょう!」
 セリカはいった。


参加者
天崎・ケイ(地球人の降魔拳士・e00355)
館花・詩月(咲杜の巫女・e03451)
カルナ・ロッシュ(彷徨える霧雨・e05112)
ロディ・マーシャル(ホットロッド・e09476)
伊・捌号(行九・e18390)
尖・舞香(尖斗竜・e22446)
豊田・姶玖亜(ヴァルキュリアのガンスリンガー・e29077)
服部・無明丸(オラトリオの鹵獲術士・e30027)

■リプレイ


「かーっ! 聞きしに勝るけったいな空間じゃのう!」
 大きな声が響き渡った。声の主は女である。
 十七歳。が、若年とは思えぬほど自信に満ち溢れた態度であった。くすんだ灰色の髪が天翔ける狼を想起させる。
 名は服部・無明丸(オラトリオの鹵獲術士・e30027)というのであるが、彼女が見回した空間は異様であった。そこは東京都内の街である。しかし、何も見えぬ。街の風景はモザイクで覆われていた。
「このようなものでこの国を覆われては敵わぬわ! 彼奴らの企みごと見事粉砕してくれようぞ!」
「そうだぜ」
 燃えるような紅い髪とまっすぐな眼差しをもつ少年がうなずいた。
 名はロディ・マーシャル(ホットロッド・e09476)。世界の悲しみを止める為に銃を手にした少年であった。
 ロディは他の七人のケルベロスたちを見ますと、いった。
「このチャンスは、これまでみんなが頑張ってきた結果なんだ。だから何としてでも創世濁流は阻止しなきゃな。大丈夫。オレ達なら出来る」
「できる、だと?」
 嘲笑う声がした。はじかれたようにケルベロスたちが辺りを見回す。そして、ビルの上に立つ影を見出した。
 次の瞬間、影が飛び降りた。数十メートルを自由落下。衝撃を撒き散らして着地する。アスファルトの地が陥没した。
 何事もなかったかのように影がゆらりと立ち上がった。傷一つも負ってはいない。
 影は無論人ではなかった。人型の異形である。細身の体躯は、鋼の光沢をおびた甲殻類のもののような外骨格に覆われている。口は耳まで裂けており、びっしりと生えたサメを思わせる歯がのぞいていた。
 目は小さく丸く、赤く明滅している。そして、そこからは血涙がつつうと滴り落ちていた。さらに――。
 それは異様なものを身につけていた。真紅のマフラーだ。それを両腕に巻きつけ、まるで手枷のようにそれは自らの腕を拘束しているのだった。――ワイルドハントである。
「来たな、番犬ども」
「ワイルドハントよな」
 高らかに無明丸は笑った。
「よくぞ参った! だがここで貴様らの路は終い、もはや往くも戻るも叶わぬと心得い!」
「この場で果てるのは貴様らの方だ」
 背を丸め、やや俯いた姿勢のまま、ワイルドハントはくつくつと笑った。
「随分ご満悦のようですが、他のワイルドスペース同様、消えてもらいますよ」
 漆黒の美影身がいった。生真面目そうな目をした端正な顔立ちの少年である。名は天崎・ケイ(地球人の降魔拳士・e00355)といった。
「消えるのはどっちだ?」
「あなたですよ」
 こたえたのはカルナ・ロッシュ(彷徨える霧雨・e05112)という名のケルベロスであった。
 年齢は十七歳。煌く銀糸の髪の持ち主だ。細面で整った容姿は中性的な美しさに満ちていた。
「ワイルドスペースをこれ以上拡大させない為にも、ここで仕留めさせてもらいます。ワイルドハントの借り物の姿を剥ぎ取ったら、どんな姿が残るのかちょっと気になりますね」
「なら、俺は貴様達の皮をすべて剥ぎ取ってやろう」
 くかか、とワイルドハントは笑った。すると持っていたおしるこの缶を地におき、少女がふてぶてしく笑い返した。
 名は伊・捌号(行九・e18390)。美しい少女だ。が、どこか不健康そうであった。肌が病的に白いせいであるのかもしれない。夜に属する生命を思わせる少女であった。
「いってくれるっすね。なら勝負といくっすか」
 嘲弄するかのように捌号がいった。
 刹那である。月光を思わせる銀光の粒子がケルベロスたちに降り注いだ。それは捌号の全身を覆う装甲から放たれていた。肉体を賦活化させる超粒子だ。
 いや、粒子は他のケルベロス立ちにも降り注いだ。放ったのは別のケルベロスである。
 豊田・姶玖亜(ヴァルキュリアのガンスリンガー・e29077)。綺麗な青髪を短く整えたしなやかな肢体の娘である。腰のホルスターにリボルバー拳銃をぶち込んでいた。
「やれやれ、メインディッシュのワイルドハントだけかと思ったら、シェフの気まぐれで秘密のおまけがつくらしい。場合によっては、おまけの方がボリュームありそうだ。そうだろ」
 姶玖亜が目を上げた。すると上空から何かが舞い降りてきた。同じようにビルの上に潜んでいたらしい。
 それは異様なモノであった。トランプの兵士である。
「……どうやら援軍のようだね」
 青い月の精のような娘が口を開いた。無表情な顔は端正で、人形めいていた。それだけに美しい。
 館花・詩月(咲杜の巫女・e03451)。月に心奪われたレプリカントであった。


「あなたは幹部なのかな?」
 詩月は問うた。が、トランプの兵士はこたえない。
「どうやら幹部じゃないみたいだね」
「それなら」
 八人めのケルベロスが動いた。流麗な娘である。が、人間ではなかった。鋭く尖った尾を持つ竜種である。
 翔ぶように間合いをつめると、娘――尖・舞香(尖斗竜・e22446)は雷閃のような神速の突きをワイルドハントめがけて繰り出した。
 刹那である。するするとトランプの兵士が立ちはだかった。舞香の刺突を受け止める。
「くっ。邪魔をしないで」
 舞香がごちた。するとボクスドラゴン――エイトがトランプの兵士に体当りした。
 その瞬間だ。熱風のような殺気が舞香にむかって吹き付けてきた。その後を追うように脚がはねあがる。ワイルドハントの蹴りだ。
 咄嗟にエイトが庇った。が、蹴りはエイトを引き裂き、さらに疾った。
 ものすごい衝撃が舞香の腹で炸裂した。口から地の混じった反吐を撒き散らしながら舞香が吹き飛ぶ。近くの建物の壁に激突、めり込んでようやくとまった。
「やってくれたっすね」
 捌号は凝縮させたエネルギーを放った。高密度の快楽エネルギーである。それは桃色の霧へと変じ、舞香を包み込んだ。
「かっ」
 傷を半ば修復させた舞香が目を開いた。そして怖気の滲む目でワイルドハントを睨みつけた。なんという蹴りの威力だろう。ケルベロスのそれのおよそ三倍の破壊力があった。
 ククク、とワイルドハントは嗤った。
「弱いなあ、番犬ども」
「ああ、そうだ」
 ロディはうなずいた。そんなことはいわれなくてもわかっている。救おうとして、救いきれぬ魂が幾つあったことか。その度に無力感を味わってきたのである。
「だからこそ、戦う。もっと強くなって誰かを救うことができるように」
 ロディが跳んだ。一気に距離を詰める。迫ったのはトランプの兵士だ。まずは援軍を始末する作戦であった。
 ロディのその手にはいつの間にかリボルバー銃――ファイヤーボルトが握られていた。ほとんど零距離で弾丸をぶち込む。いかなドリームイーターでも躱すことは不可能であった。
 着弾の衝撃とともに、トランプの兵士の身体を薄氷が覆った。すぐには動けない。
「やるじゃないか」
 ワイルドハントが蹴りを放った。脚から唸りとんだのは膨大な破壊力を秘めたエネルギー波である。
 咄嗟にロディは跳び退った。が、破壊波の方が速い。戦車砲を超える破壊エネルギーの直撃をうけ、ロディは吹き飛んだ。
 そのロディといれかわるように空に舞ったのは無明丸であった。接近すると、その手に装着させた巨大杭打ち機をトランプの兵士に叩きつける。打ち込んだ超金属の杭には凍気が込められていた。さらなる氷がトランプの兵士を包み込んだ。
「ちいっ」
 ワイルドハントが無明丸に迫った。が、その眼前、するすると立ちはだかった者がいる。ケイだ。
「おっと、あなたには私の相手をお願いします」
「できるか」
 同時にケイとワイルドハントの脚がはねあがった。ぶつかりあう蹴撃。一方は日本刀を思わせる鋭い蹴り、他方は鉈を思わせる重いそれだ。
 轟音とともに衝撃波が広がった。アスファルトの地に亀裂がはしる。
「くっ」
 呻いたのはケイであった。脚の骨が粉砕されている。恐るべきワイルドハントの蹴りの威力であった。
「まだだぜ」
 旋回しつつ、ワイルドハントは他方の足を疾らせた。俗に言う後ろ回し蹴りというやつだ。
 蹴りがケイの腹で炸裂した。ケイは後方に跳び、蹴りの破壊力を逃す。が、逃しきれなかった。はねとばされたケイは地を転がり、電柱をへし折ってとまった。ズズン、と倒れた電柱が地をうつ。
「なんて威力――」
 ワイルドハントに接近戦は危険。そう判断した詩月はドラゴニックハンマーをかまえた。砲撃形態に形態変化させ、ワイルドハントをロックオン。撃つ。
 砲射音は竜の咆哮に似ていた。ドラゴンの破壊息吹を思わせる爆裂がワイルドハントを包み込む。
 次の瞬間であった。爆炎を切り裂いて衝撃波がとんだ。まともにくらった詩月が苦悶する。
「ククク」
 薄れる爆煙に影が滲んだ。蹴りの姿勢のまま佇むワイルドハントだ。その後ろにはトランプの兵士の姿があった。またもやワイルドハントを庇ったのである。
「無駄だ、犬ども」
「いいえ、無駄ではありません」
 ワイルドハントの後方、空を舞う影が叫んだ。カルナだ。そのつま先が光の尾をひいている。膨大な流星の破壊力を秘めているからだ。
 カルナが蹴りをトランプの兵士にぶち込んだ。規格外の熱量を解放。さすがのトランプの兵士が微塵に砕け散った。


「やってくれたな」
 ワイルドハントが赤く光る目でカルナを睨みつけた。と――。
 光の粒子がケルベロスに降り注いだ。姶玖亜だである。敵が強力であることを考慮しての行動だ。回復と賦活を途絶えさせてはならなかった。
「ちっ」
 舌打ちするとワイルドハントが地を蹴った。空を舞いつつ、蹴撃。唸る衝撃は捌号めがけて疾った。まずは回復手を始末するつもりらしい。
 頭上から攻撃はさしもの捌号も避けえなかった。巨大な鉄球を叩きつけられたように捌号が打ちのめされる。
 ワイルドハントはしかし、いまだ旋転を続けていた。今度は後ろ回り蹴りで衝撃波を放つ。狙いはやはり捌号だ。
 その時、エイトが捌号の前に立ちはだかった。凄まじい衝撃に、今度こそエイトが消し飛ぶ。
「やってくれたね。許さない」
 舞香が跳んだ。捌号には癒してもらったカリがる。断じて見逃すわけにはいかなかった。
 砲弾のように舞いつつ舞香はワイルドハントに迫った。超硬度鋼の杭をぶち込む。吹き飛ばされたワイルドハントが地に激突した。
「くそが」
 粉塵の嵐の中、ワイルドハントははね起きた。すぐに態勢を整えたものの、それ以上動くことはできなかった。身が凍結してしまっている。
 勝機。
 そうロディは見極めた。
「ならば一気にきめる。もう悲しみはみたくないんだ」
 砲身をロディはワイルドハントにむけた。砲にはエネルギー回路を直結させてある。身体を流れる膨大な熱量が砲に充填されていった。
「セーフティ解除。ありったけを超えた、オレの最大限をぶちかます!」
 砲が吼えた。白光が空間すら焼き尽くしながに疾る。凄まじいばかりの破壊エネルギーだ。
 光が流れすぎた。後にはワイルドハントが佇んでいる。その外骨格は無残に焼けただれていた。
「ククク」
 この場合、ワイルドハントは笑った。楽しくてたまらぬように。
 次の瞬間だ。ワイルドハントの姿が消えた。そう常人には見えた。いや、ケルベロスたちですら。
 一瞬後、その姿はロディの眼前に現出した。蹴りを腹にぶち込む。
「ぐわっ」
 ロディは身を折った。口から黒血まじりの反吐を吐く。内蔵がミンチと化していた。
「クハハ。まだだ。頭蓋を粉砕してくれる」
 ワイルドハントの左脚がはねあがった。ロディの頭蓋めがけて。
 岩と岩が激突したような轟音が響いた。脚と脚が噛み合った音だ。
 ワイルドハントの蹴りがとまっていた。ロディの顔面寸前で。とめたのはケイの蹴撃であった。
「あなたには私の相手をお願いしたはずですが」
 この場合、ケイは不敵に笑った。そして、跳び退った。
「くっ」
 ケイは膝を折った。修復したはずの脚の骨が粉砕されている。
「馬鹿が。貴様程度の蹴りが俺にきくかよ」
 踏み出そうとし、ワイルドの脚がとまった。
「な、何――」
 ワイルドハントは愕然として呻いた。激痛が脚にはしったのだ。無視できぬ損傷を受けている。いかなワイルドハントであってもケイの蹴りを二度受けてただで済むはずがなかったのだった。
「悲しいね、独りの王様というものは」
 姶玖亜はいった。そしてフォーリングスター――リボルバー銃の銃口を天にむける。
「この空の下で生きる命のため……ボクらは、負けられない。さあ、仕上げといこうか!」
 姶玖亜はトリガーをひいた。撃ち出された弾丸が七色の光を空に描く。鳴り響く銃声がケルベロスたちを奮い立たせた。
 その一人、捌号がよろよろと立ち上がった。
 まだ戦える。仲間の危機におとなしく倒れていることなどできようか。
「できないっすね」
 捌号の身から桃色の霧が噴いた。天国の甘い匂いのする霧が。吹きくるまれたロディの腹が再生されていく。
「今なら」
 詩月の目がきらりと光った。機動力の低下したこの瞬間なら攻撃が通じるはずだ。
 詩月が跳んだ。青い髪を翻らせて空を舞う優美なその姿に、さしものワイルドハントも一瞬見惚れた。
 次の瞬間だ。詩月は鉄塊のごときハンマーを叩きつけた。爆裂したように地が爆ぜる。
「くっ」
 わずかに詩月の表情がゆがんだ。手応えがなかったのだ。
 粉塵のむこう。ワイルドハントの姿が滲んだ。無事な方の脚で跳んだのだ。
 が、その動きを見切っていた者がいた。カルナだ。さらに、彼は高速演算することによりワイルドハントの構造的弱点をも見抜いていた。
 カルナが攻撃した。荒れ狂う破壊熱量。ワイルドハントの外骨格に亀裂がはいった。その口から血がしぶく。
 刹那、血煙を裂いて白光が疾った。それがナイフの一閃であるとワイルドハントは見とめた。が、躱し得る余力はない。
 ひどく冷徹な目で舞香はワイルドハントを見つめた。そして迅雷の速さで、かつ丁寧に刃でワイルドハントの傷をえぐった。
 噴出する血に全身を朱に染めた竜の娘。それは、あまりに凄艶な眺めであった。
「ぬぁああああああああああーーーーーッ!」
 怒号。あるいは咆哮。
 渾身の力を込めて無明丸が地を蹴った。爆ぜた地を後に残し、接近。
「いざと覚悟し、往生せい!」
 無明丸は拳をぶち込んだ。高密度の熱量のために赤熱化した拳でただ殴りつけただけ。あまりに単純な、それ故にこそ絶対的な破壊の解放。
 吹き飛んだワイルドハントが地を転がった。そして二度と立ち上がることはなかった。
「わははははっ! この戦い、わしらケルベロスの勝ちじゃ! 鬨を上げい!」
 高らかに宣言し、無明丸は拳を天につきあげた。ここに世界の命運をかけた一つの戦いが終わったのであった。

作者:紫村雪乃 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年11月15日
難度:やや難
参加:8人
結果:成功!
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