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「秋と言ったらサツマイモである! 否、秋と言わずに一生サツマイモを喰うのである!」
廃寺でビルシャナが叫んでいる。
「サツマイモには様々な栄養がある。食物繊維で便秘解消、栄養成分ヤラピン、ガンクリオシドでガン予防。イモ類トップのビタミンCで抗酸化作用、カリウム豊富でむくみ予防! ビタミンB群とミネラルでダイエット! 実は皮にまで栄養がある。皮まで食え! サツマイモ!!」
次々とまくしたてるビルシャナ。固唾を飲んで聞いている信者達。
「人間、一生のうちに食べられる食物は限られている。ならばこのように栄養に優れ、甘くておいしくて腹持ちのいいサツマイモを食べ続けろ! 喰え! 喰うのだー!!」
ビルシャナが叫ぶと信者達がわっと歓声を上げた。
●
「秋と言えばサツマイモ、いや一生サツマイモだけ食べればよいという悟りを開いたビルシャナが発生しました。問題を解決してください」
セリカ・リュミエールが集めたケルベロス達に説明を開始した。
大枝・鈴(ウェアライダーの巫術士・e34125)は真面目な顔で話を聞いている。
「悟りを開きビルシャナとなった者の信者が悟りを開きビルシャナとなり、独立して新たに信者を集めるという事件が起きているようです。悟りを開いてビルシャナ化した人間とその配下と戦って、ビルシャナ化した人間を撃破する事が、今回の目的です。このビルシャナ化した人間が、周囲の人間に自分の考えを布教して、配下を増やそうとしている所に乗り込む事になります。ビルシャナ化している人間の言葉には強い説得力がある為、ほうっておくと一般人は配下になってしまいます。ここで、ビルシャナ化した人間の主張を覆すようなインパクトのある主張を行えば、周囲の人間が配下になる事を防ぐことができるかもしれません。ビルシャナの配下となった人間は、ビルシャナが撃破されるまでの間、ビルシャナのサーヴァントのような扱いとなり、戦闘に参加します。ビルシャナさえ倒せば元に戻るので、救出は可能ですが、配下が多くなれば、それだけ戦闘で不利になるでしょう」
それからセリカは付け加えた。
「今回現れたビルシャナは、六道衆・餓鬼道という『生きることは食す事、命ある限り思う侭に喰らうが正しい在り方』という教義を持つビルシャナの信者からビルシャナ化したらしい……ですね」
●
「ビルシャナの能力は?」
誰かが尋ねると、セリカはすぐに資料を広げてくれた。
ビルシャナ閃光……敵を退ける、破壊の光を放ちます。
孔雀炎……孔雀の形の炎を放ち、敵を焼き払います。
浄罪の鐘……鐘の音を鳴り響かせ、敵のトラウマを具現化させます。
これらの力で戦うらしい。
「今回のビルシャナはサツマイモ農家の出身です。うち続く異常気象や台風被害故に農家の経営難に陥り、それでもサツマイモ愛は止められず、色々と工夫と努力を重ねているうちに開眼、最早サツマイモ以外食べるなという思考で悟りを開いた模様です」
セリカは資料をぱらぱらとめくっている。
「他の配下10名も、同じく、経営が困難に陥っているサツマイモ農家やじゃがいも農家がビルシャナの教えに共鳴し、洗脳されて行動がおかしくなっているようです。現在、彼らは都内の廃寺を乗っ取ってサツマイモ以外食べるなという教義を近隣の住民に押しつけて回っています。……畑はどうしたんでしょうね?」
セリカは首を傾げています。
「台風を始めとする異常気象で、農作物に被害が出て、結果的に農家が苦しむ事になっていることは可哀想だと思います。ですが、かといって人にサツマイモ以外食べるなと押しつけるのは間違っています。こんな教義が広まっては大変な事になりますので、配下達にはインパクトを与えて正気に返し、ビルシャナは退治してください」
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最後にセリカはこう締めくくった。
「教義を聞いている一般人は、ビルシャナの影響を受けているため、理屈だけでは説得することは出来ないでしょう。重要なのは、インパクトになるので、そのための演出を考えてみるのが良いかもしれませんね」
参加者 | |
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秋芳・結乃(栗色ハナミズキ・e01357) |
サクラ・チェリーフィールド(四季天の春・e04412) |
月宮・京華(ドラゴニアンの降魔拳士・e11429) |
空舟・法華(甘味歓迎悪戯上等・e25433) |
霧鷹・ユーリ(鬼天竺鼠のウィッチドクター・e30284) |
岡崎・真幸(脳みそ全部研究に費やす・e30330) |
大枝・鈴(ウェアライダーの巫術士・e34125) |
伊月・影晴(たかくらの狼・e37905) |
●
ケルベロス達は現場の廃寺に到着した。
その廃寺は都内とはいえかなり田舎の方にあり、周囲は畑に覆われていた。そしてその畑では台風に荒らされた芋達が悲惨な姿をさらしていた。
そして廃寺の本堂からその畑まで響き渡るような大声でビルシャナが叫んでいる。
「薩摩芋こそが至高! 全人類は一生、薩摩芋だけを食べ続けるのだ!」
「薩摩芋! 馬鈴薯!」
信者達も口々に薩摩芋と馬鈴薯の名を叫んでいる。
ケルベロス達は顔を見合わせた。
「わたしも女の子として、薩摩芋やかぼちゃは大好きだけど、それだけってなっちゃうと、ちょっと寂しいよね。いろんな甘さも辛さも楽しんでこそ、食の楽しみだと思うのっ。ま、まぁ、冬の焼き芋はNo1だと思うけど、ね」
秋芳・結乃(栗色ハナミズキ・e01357)は、若干ヒいているようだった。
「いつも極端なんだよなぁ」
月宮・京華(ドラゴニアンの降魔拳士・e11429)は、ズバっと本当の事を言う。
「お芋って、不思議ですよね。火を通すととっても甘くてホクホクになって。それなのに、痩せた大地の方が美味しく育つので、飢饉の時の救世主にもなったそうです!」
霧鷹・ユーリ(鬼天竺鼠のウィッチドクター・e30284)は芋の魅力を理解しているようだ。
「過度な特定芋推しは困る。他の芋類も必要だろうが」
岡崎・真幸(脳みそ全部研究に費やす・e30330)は様々な芋を思い浮かべながらそう言った。
「この前のビルシャナさんもだけど、今回も集まってるのは廃寺なんだねー。……もしかしてそういうマニアさんなのかな?」
大枝・鈴(ウェアライダーの巫術士・e34125)はそんなことを気にしている。
ケルベロス達が半ば呆れて会話している間もビルシャナは延々と絶対薩摩芋教の説教をし続ける。
そうしていても仕方ないのでケルベロス達は、サクラ・チェリーフィールド(四季天の春・e04412)、空舟・法華(甘味歓迎悪戯上等・e25433)、伊月・影晴(たかくらの狼・e37905)もともに、全員で廃寺の本堂へと向かった。
「芋芋芋! 芋だけ喰え! 芋の栄養は全てに上回る! 味だって極上だー!」
本堂の戸の隙間から覗いてみると、ビルシャナが顔を真っ赤にして叫んでいた。
「芋! 芋! 芋!!」
それに合わせて信者達も無限芋コール。
異様な熱気に押されそうになりつつ、サクラは本堂の引き戸を開いた。
ドンガラガッシャーン!!
古くて立て付けの悪い戸を力任せに開けたら凄まじい騒音を立てながら壁に激突。
呆気に取られてビルシャナ達がサクラを振り返ってくる。
一瞬、びっくりしたサクラだったが、勇敢に背筋を伸ばして本堂の中に踏み込んでいった。続いてケルベロス達も突入。
「私達はケルベロスです。あなたたちを説得しに来ました」
「な、なんだとっ」
「全人類が一生、薩摩芋だけを食べ続けるというのは無理があります。無茶な行動を止めたいのです」
「邪魔をするなら帰れっ」
「私達の説得を、どうぞ聞いてください」
サクラはそう言って仲間達を振り返った。
まずは結乃が前に進み出て来て、信者達に向かい合った。
「えっと、薩摩芋しか食べないんだよね? 焼くか煮るか蒸かすか揚げるか生かで、薩摩芋だけ、なんだよね?」
「そ、そうだっ!」
結乃が確認を取ると、信者達は引きつりながらも強気に叫んだ。
「水飴を絡めてゴマを散らした大学芋でもなく、ごはんといっしょに炊き込んだ薩摩芋ご飯でもなく、リンゴとチーズとマヨネーズを合わせたサラダでもなく、ただただ薩摩芋だけを毎日毎日毎日毎日食べるんだね……?」
結乃がホラー調の口調で畳みかけると、信者達はみな、冷や汗をかきながらたじろいで後ろに退いた。
「それで何が悪いー! 薩摩芋には充分な栄養とおいしさがあるのだ。不純物が混じったら味が落ちるわ! 薩摩芋だけを食い続けて農家の売り上げに貢献するのだ!」
退いた信者達を叱咤するようにビルシャナが喚いている。
「特に今は秋! 秋の味覚と言えば薩摩芋! この秋こそ我が教義を広めるのだ!」
「秋の味覚といえば秋刀魚でしょ!」
そこで京華が突っ込んだ。
早速本堂から庭に飛び降りる。
寺の庭に七輪を用意して秋刀魚を焼いて実演を開始。
「秋の脂ののった秋刀魚を塩焼きにしてカボスとポン酢をかける!大根おろしを添えるのもいいよね。内蔵も食べられてビールが美味しいはず!」
テキパキと秋刀魚を焼いてカボスや大根おろしやビールを用意する京華。ちなみにビールを飲んだ事はない。
「焼くだけじゃなくて煮ても揚げても最近は刺身もあるよ。栄養も多くて、血液をサラサラにしたり、貧血を予防したり、脳細胞を活発化させて、頭の回転を良くする効果も期待できるよ。もう、これを期に農家から漁師に転業しよう!」
勢いよく京華が言うとビルシャナブチギレ。
「勝手な事を言うな。我々は生涯、芋農家だーッ!」
「あ、でも、薩摩芋も美味しいよね。秋刀魚の塩分と薩摩芋の甘味どっちも欲しくならない? 畑に戻って薩摩芋育てよ?」
キレるビルシャナにタイしてペースを乱さず京華はそう言った。
信者達は秋刀魚の焼ける美味しそうな匂いに鼻を蠢かして、庭に降りたそうにしている。しかしビルシャナに睨み付けられて引っ込んだ。
その緊張のただ中に鈴が背中に大きなかごを背負って通りすがった。
「な、なんだ」
信者達が注意を惹きつけられた瞬間、鈴が予想外の台詞を放つ。
「薩摩芋さえあれば大丈夫なんだよね? じゃー、私が薩摩芋以外の農作物をぜーんぶもらっちゃうね!」
満面の笑みでそう言うなり、まっしぐらに畑に向かって走り出した。
「ば、馬鹿な事を言うな、待てーッ!!」
大慌てで鈴を追いかけて走る百姓達。
しかしケルベロスの脚力にかなう訳もない。鈴は一通り畑の周辺を走り回ると廃寺に戻ってきて満面の笑み。
「ね? 薩摩芋だけが必要な訳じゃないよね?」
しばらく経ってからヨレヨレになった百姓達が肩で息をしながら戻って来て縁側に倒れ伏した。既に戦闘不能かもしれない。
「サ、薩摩芋は完全食品であるから、農家は薩摩芋だけ作っていればいいのであるからして……」
ビルシャナは何か言っているが、ちょっとしどろもどろである。
「農家の皆さん! こんなところにいる場合じゃありません!」
そこでユーリが叫んだ。
「異常気象? 台風? それでも負けないのが、痩せた大地でも逞しく育つのが、皆さんの愛するお芋じゃないですか! 今この瞬間にも、皆さんの畑には生き残っているお芋があるはずです! まずはそれをケアしてあげて下さい!」
ユーリの声に倒れていた百姓達は目を見開いた。
そうだこんなことしている場合じゃない。畑を救わなければ……。
「ビルシャナはお芋を『食べる』ことしか考えていません! ですが、皆さんはお芋を『育てる』ことができる、お芋のプロなんです! 今、お芋達を救えるのは貴方達だけなんですよぅ!」
「俺も薩摩芋農家なんだけど……」
ちょっとびっくりしているビルシャナ。
しかし、そこですかさず真幸が前に出て来た。
「馬鈴薯農家は馬鈴薯に誇りねえのかよ。薩摩芋に洗脳されんな。馬鈴薯危機で某スナック菓子生産制限してんだぞ。ニュースになったしそれくらいの危機だぞ。一部地域だけの問題じゃねえだろ。馬鈴薯放棄してんじゃねえよ」
それを聞いて馬鈴薯農家達はびくうっと身を竦めた。
「今お前らがここにいるって、畑ヤバくね? まず愛しの芋畑何とかしてこい。駄目になった畑を元に戻すのに凄まじい労力かかるのは誰よりわかってんだろ。大体こんなところで主張してるだけで話が通じると思ってんのか? 効果的な宣伝法考えたり災害保障制度申請したり役所に署名付き嘆願書出した方が建設的だと思うがね」
冷静に現実的な事を述べる真幸。
真幸も芋に頼る生活をしているため言いたい事が結構あるらしい。
その声を聞いて、百姓達は何かに気がついたような顔になった。
「馬鹿を言えー! 無能な行政が俺達を助けてくれるもんか。そんなことより人類全てが薩摩芋だけを食い続ければ、絶対救われる!」
ビルシャナは滅茶苦茶な事を叫んでいる。
百姓達は距離を置いてそれを聞いている。
「芋以外禁止とは、まさか水分も芋だけで摂るつもりですか。芋ばかりだと口の水分を吸われてモゴモゴになって、喉に詰まったら結構辛いですよね」
そこで、影晴が茶を啜りながらそう言った。
「喩え話をしましょう。お子さんが遠足に行ったとします。お昼時、友人たちが弁当を嬉しそうに見せ合うなか、ワクワクしながら弁当の蓋を開けたら 薩摩芋だけ だったときの絶望感、想像できますか」
静寂が訪れる。
「今の貴方がたはその弁当箱と同じです。芋だけの、たった1つだけの孤独な箱の中で、自分たちだけで何とかしようとしかできなかった結果がこの今だ。困っているなら手を伸ばして下さい。応える手は、いつでも皆さんの側にあります。色とりどりの料理の中にあってこそ、薩摩芋は黄金色に輝くのではないでしょうか」
淡々と告げる影晴の言葉に、百姓達はうなだれながら聞いている。
「綺麗事を言うなっ! 大体弁当の喩えで言うんなら、周りの子の弁当も薩摩芋づくしだったら誰も恥ずかしい思いをしないだろうがっ!」
ビルシャナはまだ滅茶苦茶を言っている。
「お芋を守るはずの皆さんがこんな所で布教活動なんて、今頃、お芋を狙う動物達はお芋畑で好き放題ですね。というわけで私は薩摩芋を守るヒーローを考えました」
そして現れた法華は--ゆるキャラであった。
赤紫色の鎧武者で西郷隆盛風にマジックで太い眉毛+頬に丸い頬紅。
その格好で庭に飛び降りると、京華の作っていた秋刀魚を食べさせてもらい大絶賛。
「うまか~!」
鹿児島弁である。
「子供達のヒーローでもある甘芋太郎は好き嫌いなんてせず、何でも美味しく食べるのです」
美味な秋刀魚を堪能しながら法華はそう言った。
「実際、異常気象や害獣被害などでお芋農家の方も大変な模様。この機会に少しでもお芋稼業の助けになれるよう、考えて来ました。実際にはこういう感じのバイトさんを雇うか、ロボットを作り、畑を守りつつグッズなどでも販売促進するのはどうでしょう。一生薩摩芋だけなんてヤケ起こすのやめたら。私のケルベロスカードも配りますので開発費用の足しにどうぞ」
そしてケルベロスカードを配ってまわり、みんなの前に戻ると鎧武者姿で種子島銃を構え、勇ましくポージング。
『唐芋畑を荒らすワロはオイが許さん!』
ケルベロス達は一斉に拍手喝采。
それを見ていた百姓達はケルベロスカードを見つめて言った。
「それではよろしくお願いします。具体的に案を進めていきます」
「き、きさまら、裏切るのかーっ!?」
仰天するビルシャナ。
「行政の制度を利用したり、ゆるキャラを提案したり、まだまだ出来る事はあるようです。薩摩芋だけ食えと言ってやたらに攻撃的になるより先に、出来る事から始めたいです……」
現実的になった元信者達はデウスエクスに向かって恐る恐るそう言った。
まともになった様子にケルベロス達はほっとする。
「ぐっ……。しかし、行政の制度が追いつくのもゆるキャラが広がるのも時間がかかる! 最も有効な手立ては薩摩芋ばかり食べるようになる事! 食べていいのは薩摩芋だけ! 我が教義に従えーっ!!」
ビルシャナが叫んで怒りのあまり静電気を飛び散らせ始めた。
「大人しく畑に帰った方がいいです」
京華がやんわりと説得したが聞く耳持たず。
懲りないビルシャナに対して、ケルベロス達は手に手に武器を取った。
●
『野生パワー全開! わに! わに!』
演舞・鰐でユーリは両手を合わせてワニの口のようにぱくぱくさせる。すると法華に野生の力が送り込まれて代謝機能が上がっていった。
京華はレゾナンスグリードでビルシャナを捕らえようとする。
真幸はスターゲイザーで跳び蹴りの足止め。
サクラは九尾九節鞭を振るう。
『……捉えるっ』
six sense snipeで結乃は超感覚を研ぎ澄ましながらビルシャナの急所を確実に狙撃。
そのバスターライフルは、見た目は50口径のアンチマテリアルライフル。オリグラ使用時は、超集中で結乃の瞳孔径が極端に小さくなり、雰囲気もがらっと変わる。
「芋蔓チェーン!」
必殺技風に叫びながら法華はそこで猟犬縛鎖を解き放ち、ビルシャナに絡みつかせる。
鈴は【氷結の槍騎兵】でビルシャナを凍てつかせる。
影晴は黄金の果実で仲間を支援した。その顔には獣のような好戦的な表情が浮かんでいる。
「薩摩芋こそ……至高ーッ!!」
ビルシャナは叫ぶと、ビルシャナ閃光をぶっ放して前衛を吹き飛ばす。
そして次々と孔雀炎を放ちながら薩摩芋愛を叫び続けた。
真幸のボクスドラゴン、チビが属性インストールで主人と仲間達を回復し始める。
『春の部族の力の一端をお見せしましょう。誰一人として欠けさせはしません』
サクラが春風の加護を使い、仲間の傷を癒やしていく。
『祓符・炎帝。業火をもって百禍を滅せよ!』
続いて影晴が祓符・炎帝を使い守護の炎神の力を用いて、仲間達の禍を浄化し焼き尽くして回復していった。
結乃はゼログラビトンでビルシャナの攻撃を封じる。
「鶏肉とお芋。馬鈴薯なら、トマトジュースと一緒に煮込んでトマト煮とか美味しそうです! 隠し味でお醤油を入れると美味しいです!」
ユーリはライトニングボルトを放つ。
「甘芋光線!」
そう叫びながら法華はバスタービームで攻撃。
『我らが恩恵咽び喜び受けるが良い』
Victorious Paeanで真幸はビルシャナに容赦の無い攻撃を与える。
『鉄拳制裁!』
京華は竜の一撃でビルシャナに全力の拳骨を叩き込んだ。死ぬ程痛い。
「だーれだ?」
鈴はビルシャナの後ろに回り込んで白い兎の白い指を使いながら両目を塞いだ。
冷たくなった手で触れる事で直接、冷気を流し込んでいく。
ビルシャナは氷づけになり、トドメを刺された。
●
戦闘後、ケルベロス達は結乃が中心となって廃寺にヒールを施した。
「農作業のお手伝いでもしましょう」
影晴がそう申し出たので、ケルベロス達はその腕力を利用して、周辺の畑の手伝いを行った。
「うちの芋もやられたんだよ…台風のせいで溶けたわ」
真幸は食べられそうな芋を買い取る事を申し出た。
百姓達は皆、喜んでいた。
「みんなで焼き芋するのはどうでしょう!」
雰囲気がすっかり和んだところで京華が提案し、ケルベロス達と芋農家達は混ざり合って美味しい芋で焼き芋パーティを行った。
押しつけるのはよくないが、薩摩芋が秋の味覚である事は真実。
うまい食べ物にはなんの罪もないのである。
作者:柊暮葉 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2017年11月7日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 3
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