夏も冬もアツいロックこそ最高!他はいらん!

作者:柊暮葉


「夏も冬もアツいロックこそ最高!」
 廃寺でビルシャナが10名の信者を従え叫んでいる。
「人生はロックンロール! それも熱い魂の雄叫びこそが真のロックなのである! 電気の入ったロックなどロックではない! パンク最高!!」
 ビルシャナはエレキギターを持って叫んだ。エレキなんだからそれは電気なんじゃないだろうか。
「EDMなどロックではない! ロックとは叫びである! ロックとは魂である! 魂への熱い揺さぶりが感じられるシャウトこそがロックの神髄! パンクロックを聴け! 叫べ! 全ての音楽はパンクロックに統一するのだー!」
 ヘドバンかましながらぎゃんぎゃんと吼え続けるビルシャナ。それについていってヘドバン縦ノリの10名の信者集団。寂れた廃寺の真ん中で、一体何をやっているんだろうか……。

「夏も冬もアツいロックこそ最高という悟りを開いたビルシャナが発生しました。問題を解決してください」
 セリカ・リュミエールが集めたケルベロス達に説明を開始した。
 神野・雅(玲瓏たる雪華・e24167)は真面目な顔で話を聞いた。
「悟りを開いてビルシャナ化した人間とその配下と戦って、ビルシャナ化した人間を撃破する事が、今回の目的です。このビルシャナ化した人間が、周囲の人間に自分の考えを布教して、配下を増やそうとしている所に乗り込む事になります。ビルシャナ化している人間の言葉には強い説得力がある為、ほうっておくと一般人は配下になってしまいます。ここで、ビルシャナ化した人間の主張を覆すようなインパクトのある主張を行えば、周囲の人間が配下になる事を防ぐことができるかもしれません。ビルシャナの配下となった人間は、ビルシャナが撃破されるまでの間、ビルシャナのサーヴァントのような扱いとなり、戦闘に参加します。ビルシャナさえ倒せば元に戻るので、救出は可能ですが、配下が多くなれば、それだけ戦闘で不利になるでしょう」
 それからセリカはこう言った。
「今回現れたビルシャナは、クロエディーヴァという『音楽による救済』を教義とするビルシャナの信者からビルシャナ化したらしい……ですね」

「ビルシャナの能力は?」
 誰かの質問に対して、セリカはすぐに資料を広げてくれた。
 ビルシャナ閃光……敵を退ける、破壊の光を放ちます。
 八寒氷輪……氷の輪を飛ばし、敵を凍りつけさせます。
 浄罪の鐘……鐘の音を鳴り響かせ、敵のトラウマを具現化させます。
 これらの力で戦うらしい。
「今回のビルシャナは、元々ロックンロールが大好きでロック信者と言える状態だった青年が、趣味を極めていってパンクに目覚め、最終的にパンクロックこそが至高の音楽と悟ってビルシャナ化したものです」
 セリカは資料を広げながらそう言った。
「他の10名の信者も大体似たり寄ったり……。パンクロックこそ至上で、全ての音楽はそこに統一するべきという思想を持っています。現在彼らは、廃寺を乗っ取ってヘドバンしながら騒音レベルのパンクを流し、近所に布教しています。近所迷惑ですし、このままではトラブルが起こり発展して犯罪となりかねません。そうなる前に信者達にはインパクトを与えて正気に返し、ビルシャナは退治してください」

 最後にセリカはこう締めくくった。
「教義を聞いている一般人は、ビルシャナの影響を受けているため、理屈だけでは説得することは出来ないでしょう。重要なのは、インパクトになるので、そのための演出を考えてみるのが良いかもしれませんね」


参加者
ルリナ・アルファーン(銀髪クール系・e00350)
ラハティエル・マッケンゼン(マドンナリリーの花婿・e01199)
リュティス・ベルセリウス(イベリス・e16077)
尽影・ユズリハ(ロストブレイズ・e22895)
スノードロップ・シングージ(堕天使はパンクに歌う・e23453)
神野・雅(玲瓏たる雪華・e24167)
仁王塚・手毬(竜宮神楽・e30216)
オルクス・フェニシータ(死を告げる梟・e33133)

■リプレイ


 ケルベロス達は現場の廃寺に到着した。
 途端に、本堂の方から山門まで騒音公害としか言い様のないパンクな音楽が響き渡った。
 さらにビルシャナのシャウト。
「パンクロック以外の音楽は滅ぼせ!!」
 ケルベロス達は一瞬指で耳を塞いでしまう。
 その後なんとか指を外して顔を寄せ合い囁き合った。
「廃寺で迷惑をかけないようにやるのは良い心がけだな。しかし外へ迷惑をかけると言うなら話は別だな。独りよがりの音楽活動では、とても世界を支配など出来ないぞ」
 尽影・ユズリハ(ロストブレイズ・e22895)は真面目な顔で言った。
「Hey! ライブの時間ネー!! ってことでついてこれる奴だけついてくるとイイネ!  パンクに盛り上げてヤルdeath! ってことでライブするデスデス。ンー……でもでも。マナーのなってないパンクファンは参加しちゃダメヨー。ミュージックは皆で楽しむものネー。まあ、パンクロッカーがパンクロックを否定するわけにはいかないからネー。頑張ってあたしの歌で目を覚まさせるネ」
 パンクな堕天使を自称するスノードロップ・シングージ(堕天使はパンクに歌う・e23453)は、何か使命感に駆られているらしい。
「……おいおい。『音楽による救済』の前に、鼓膜が破けそうな勢いの爆音なんだが! 思ったよりも迷惑度が高いな…これ。行くぞ、鳥退治だ」
 そのときさらに甲高い騒音が鳴り響き、神野・雅(玲瓏たる雪華・e24167)は両手で両耳を押さえた。
「ロックか。……あやつの分まで、放ってはおけんのう」
 仁王塚・手毬(竜宮神楽・e30216)は、誰かを思い出しているらしい。
 こうしている間にも近所迷惑なパンクロックの大音響は続いている。
 ケルベロス達は、公害を止めるために、ルリナ・アルファーン(銀髪クール系・e00350)、ラハティエル・マッケンゼン(マドンナリリーの花婿・e01199)、リュティス・ベルセリウス(イベリス・e16077)、オルクス・フェニシータ(死を告げる梟・e33133)もともに、全員で本堂へと向かった。

 本堂ではビルシャナ達が勝手に持ち込んだオーディオでばかでかいパンクを流し続け、それに合わせてマイクを持ったビルシャナが何事か叫んでいる。
 既に、音が大きくて割れていて何を言っているのか分からない。ヘドバンしまくりの10名の信者達は、聞こえているのだろうか。本人達も何か喚いている。
 ケルベロス達は思い切りよく引き戸を開けたが、その戸が壁にぶつかる音も聞こえていなかった。
「私達はケルベロスよ。あなたたちを説得しに来たわ」
 ルリナが声を張り上げて言ってみるが、何も届いていない。ケルベロス達は顔を見合わせた後、全員で本堂に踏み入った。
 それでもパンクでノリまくっているビルシャナと信者達は気がつかない。
 自分達の声が聞こえないので、冷静沈着なルリナはつかつかとオーディオの方に歩み寄り、電源を切った。
 音が止まってぽかんとするビルシャナと信者達。
「歌に貴賤はありません。パンクロックを否定はしませんが、それだけでは人生は潤いません。ロック、ポップス、演歌全ての歌に魂は宿っているのです」
 ルリナが冷静に言い渡すが、ビルシャナ達はまだきょとんとしている。
「そういうわけで…ルリナの歌を聴きなさい!!」
 アイドルを目指すルリナは自分の持ち歌を歌い出した。
 なかなかの歌唱力で仲間のケルベロス達は聞き惚れている様子である。
「バカモノー! そんなの歌ではない! 歌とは魂の雄叫びであるパンクの事だけを言うのだ!」
 我に返ったビルシャナが怒鳴った。
「パンクなんて勢いだけの粗雑な音楽! 古臭い! 音少ない! 単純!」
 そこですかさずラハティエルが怒鳴り返した。
「何!?」
 ビルシャナがいきり立つがラハティエルは負けていない。
「男はやっぱりフライングVにツーバスに吼え猛るハイトーンヴォーカル! つまり、ヘヴィメタルだ! グワァー! アメリカ破壊宣言! 狂気のスラッシュ感染! スピークイングリッシュオァダーイ! まずはNWOBHM! 撃墜王の孤独は悪夢の最終兵器! 絶滅2分前!」
 叫びながらビシッ、ビシッと何かのポーズを取っているラハティエル。呆気に取られて見守る周囲。
「北欧メタルは様式美! 早弾き! あと暗黒の何とか! ジャーマンメタルは浪花節! 七鍵守護神! あとアーラィ! LAメタルはコテコテだ! あとドクターフィールグッド! 忘れちゃいけないスラッシュ四天王! 寿司! 鳥! 風呂! 寝ろ! ……そして、メタル神。ここに鎮痛剤は、無い!」
「い、痛みを感じているんだな?」
 雅が尋ねたがラハティエルは答えなかった。
「あ、でもパンクっぽいがモーターヘッドは最高! ハマースミスまで寝るな!」
 みんな半分ぐらい何を言っているか分からなかったが情熱と勢いだけは無闇に感じたので何も言わなかった。
「誰が何を言おうと俺が聞きたいんはパンクだけだ! 訳の分からない音楽を聴かされるぐらいなら死ね! それこそパンクオアダーイ!!」
 ラハティエルに続いてビシッとポーズを決めながら叫ぶビルシャナ。
 そんなにパンクを聞きたいのか、と、スノードロップが前に出た。
「ビルシャナの説教なんかより、アタシの歌を聞くといいdeath!」
 自分達と同じ、パンクロッカーのスノードロップの登場に、信者達は全員沸き返った。
「ミュージックスタート!」
 スノードロップの声とともにルリナがオーディオの電源を入れる。
 流れてくる音楽に合わせてスノードロップがノリノリで自前の歌を歌い始める。
 スノードロップがシャウトをする度にヘドバン信者も一緒にシャウト。
 ビルシャナも何となく足でリズムを取っている。
 勿論、ケルベロス達もスノードロップと一緒に歌を楽しんだ。
 しかしパンクだ。既に喉が痛い。
「熱いパンク魂を持っていれば、他の音楽の否定なんてつまんないことはしないデース! We love music!」
 普通の人間達が喉が枯れている頃にスノードロップはにっこり笑って決めポーズ。鍛え方が違う。
 すると信者の2~3人がコソコソとスノードロップの方に近づいてきた。
「こ、コラ! 寝返る気か!!」
「……だってこっちの方が楽しいですから……」
 そりゃ音「楽」なんだから、楽しい方に人が近づいて行くのは当たり前。
「きさまら、ゆるさんぞ!」
 顔を真っ赤にして怒鳴るビルシャナの方へと雅が向かう。
「ロック…良いじゃないか。私も嫌いじゃないぜ? だがな、パンクロックだけにしたら悲惨な事になるぞ」
 パンクロックを認めてくれる雅にビルシャナが振り返る。
 そこで雅も続いてパンクロックを歌い出す。
 デスボイス! デスボイス! デスボイス!!
 ビルシャナの騒音級のパンクに負けない勢いでひたすら歌い続ける雅。
 それに合わせて歌う信者達。
 賢明なケルベロス達は既にヘドバンか足でリズムを取るかに切り替えている。
 雅はついに声が出なくなってマイクを置いた。
(「あー…デスボイスばっかり出し続けたら声が出なくなる!いいのかー、辛いぞー!」)
 かすれた声でそう言う雅。
 勿論、信者達も一人残らず声が出なくなって喉を押さえて床に倒れていた。
「この軟弱モノどもめ! それでもパンクを愛していると言えるのか!」
 倒れている信者に酷い事を言うビルシャナ。
「電気もEDMも…他を否定するだけではロックが足りない。ロックとは、そう、全てを破壊し、全てを内包するのさ」
 次はユズリハがギターを持って前に出て来た。
 そしてデスボイスで疲労して倒れている信者達に向かい、今までと比べものにならない大音響でギターを演奏。
 正に屍に鞭打つ行い。
「や、やめろー!」
 息も絶え絶えに叫ぶ信者。
「おや…君達のロックはそんなものか…少し、期待はずれだったな」
 冷たく言い放つユズリハ。
「ぐ、ぐぬぬ……何のこれしき! まだまだ俺達のロックは終わらない!!」
 虚勢を張るビルシャナであった。
「ここに来る前に少しロックの事を勉強したのだけど、ロックて色んな種類があるんだね。ここにいる人は皆パンクロック至上主義の人達だけなのかい?」
 そこでオルクスがそう尋ねた。
「全ての音楽をロックに統一されるとは少し困るなぁ、だって音楽って言うものは一つ一つの楽器から出る音に寄って紡がれているんだ。それを、統一したら音楽と言う概念が無くなってしまうよ」
 デスボイスと大音響が脳を破壊している状態でそんな哲学的な事を言われてしまう信者達10名。
「それに、強くロックを強要すると新しい仲間が出来なくなるよ? それに、急にヘドバンする人が大勢出てきたらそれはもう、ホラーだよね。てけてけもびっくりだよ」
 色々と都合の悪そうな事を告げるオルクス。
「なるほど、音楽とはそもそも楽器がなければ成り立たない。ではロックと言える楽器とはどこからどこまでに入るのか。例えば胡弓でパンクロックを演奏したらそれはロックと言えるのか。そもそも音楽の統一とは何か」
 ユズリハがそう答えた。そしてそのまま脳が死んでる信者達の前で哲学的な命題を議論するケルベロス達。みんな顔面蒼白。
「小難しい事はいい! パンクロックを聞かせろ!」
 苛立って怒鳴るビルシャナ。
「ロックを愛しているなら排他的な行動を取らないような気がするのですが、貴方達は本当にロックが好きなのでしょうか?」
 リュティスがそんなビルシャナに尋ねた。
「本当に好きなら他の音楽を好きな方もロック好きにしてみせる!などと言ってもらいたいところです。それに一つのジャンルのみ追っかけると視野が狭くなりがちなので、他のジャンルに手を出してみるのも良いかと思います」
 リュティスの言う事が尤もに聞こえたので、床を這っていた信者達はじりじりリュティスの方に近づいて来る。こんな音楽ばかりだったら本当に死んでしまう。
「パンクが好きだからこそパンク以外の音楽はいらんのだ! 今時のチャラチャラした音楽ではない本当の魂の叫び! 魂のこもった音楽とはパンクだけだ!」
「それは驕りではないでしょうか……?」
 リュティスが悲しそうにそう尋ねるがビルシャナは否定するばかり。
 そこで手毬がぎゃあん、と妄言を遮るようにギターをかき鳴らした。
 そして恐ろしい迫力でビルシャナに迫る。
「いーでーえむがどうたらは知らんがの。人の音楽を遮るような器の狭い音楽が、お主らのロックか」
 そもそもそれのどこがロックなのかと手毬は問う。
 山奥で育った手毬は友人からロックというものを教わり、人を元気付ける力強い音楽をとても良いものだと感じているのだ。それを裏切られた気持ちだった。
「戯けめ。自由に、有りの侭に。世界がどうあろうと自らの思いを歌い上げるがロックであろうに!」
 手毬が瞳を赤く光らせて言い切ると、倒れていた信者達が次々に立ち上がった。
「デスボイスばかりじゃ喉が死ぬ!」
「脳が死ぬ!」
「色々な音楽があっていい。それを聞いた上でパンクが聞きたい!!」
 そう言って全員、ケルベロスの陣地に駆け込んだ。
「な、なんだと、貴様ら、裏切るのか! 裏切りがロックか! 俺達のアツイ魂はどこにいったー!!」
 正にデスボイスで叫ぶ凄い形相のビルシャナ。
「排他的な力任せのシャウトだってロックとは言えないわ。昔から、ロックはラブアンドピースって言うわよ」
 ルリナがすかさず武器の構えを取った。


 手毬が「幻影のリコレクション」を奏でて武器を封じた。
「声…が……で…いから、いが……く…」
 雅が幻想組曲第12番・時神の砂時計により時空魔術を行うと、異空間に繋がる門が現れる。門から這い出たなにものかが、ビルシャナへ--。
 それにしても既に声が出ない。
 ユズリハがデストロイブレイドを行使。
 ルリナがフォーチュンスターでビルシャナの装甲を撃破。
「バッキバキに砕いてやるデース!」
 スノードロップがスカルブレイカーを振り下ろす。
 リュティスがグラインドファイアで炎の跳び蹴り。
「心に燃ゆる不滅の焔は天下御免のフランドール、人呼んで黄金炎のラハティエル!  マッケンゼン流撃剣術、一指し舞うて仕る!」
 ラハティエルの旋刃脚による麻痺。
 そしてオルクスがルーンディバイドで攻撃した。

「音楽を理解しない愚か者め!」
 ビルシャナは叫ぶとビルシャナ閃光を使いケルベロスの前衛を吹っ飛ばす。
 そして見切りに八寒氷輪を使いながらビルシャナ閃光を重ねて攻撃してきた。
 オルクスのオルトロス、ヴォールは果敢にそのビルシャナへソードスラッシュ。
 手毬のテレビウム、御芝居様が応援動画を回しまくって主人と仲間を回復。
 ユズリハのボクスドラゴン、シオンも属性インストールを仲間に回す。
 リュティスのシーリーが清浄の翼を広げた。

 手毬は冷静に「紅瞳覚醒」で仲間を回復する。
 リュティスも「ブラッドスター」を歌う。
 回復を受けた雅は竜爪撃でビルシャナを攻撃。
 ルリナはコアブラスターで追撃を加える。
 オルクスのブレイズクラッシュが炸裂。
『さア、アタシと一緒に踊りマショ!』
 スノードロップは魔剣円舞・血祭で、鹵獲魔術で創り出した魔剣を召喚し美しくも残酷な円舞を舞う。
『君に、導きを』
 六道無縁でユズリハは地獄の五感で魂の迷いを奪い取り、輪廻から切り離し、敵を地獄道へと叩き落として贖罪を行わせようとする。
『我が鮮朱の炎こそ、殲滅の焔! 揺らぐとも消えないその劫火は……地獄の中でも、燃え続ける!』
 ラハティエルがFlamme de Cinabreの詠唱を行う。
「我が黄金の炎を見よ! そして、絶望せよ……フッ」
 大きく広げた二枚の翼。その羽根が眩い鮮朱の炎に輝いて羽ばたかれ、超高熱エネルギーを周囲に放射した。正に灼熱、正に劫火。
 ビルシャナは焼き尽くされ、トドメを刺された。

 戦闘後、ケルベロス達は廃寺にヒールを行った。
(「……暫く、声が出なそうだ」)
 雅は渋い顔でのど飴を舐めていた。
 元信者達も喉がかすれているようだったので、のど飴を分けてあげたら、廃寺の片付けをつきあってくれた。
 ロックファンは意外にマナーがいいという噂もある。
 どんな音楽を愛していたとしても、理解が得られないとしても、最後に伝わるのは思いやりとマナーではなかろうか。
 力を持つ人間である以上、思いやりとマナーを大切にしたいと思うケルベロス達であった……。

作者:柊暮葉 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年10月25日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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